• 検索結果がありません。

算数・数学教育における問題解決学習の研究(2)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "算数・数学教育における問題解決学習の研究(2)"

Copied!
13
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

奈良教育大学学術リポジトリNEAR

算数・数学教育における問題解決学習の研究(2)

著者 重松 敬一, 横 弥直浩, 山中 伸一

雑誌名 教育実践研究指導センター研究紀要

5

ページ 117‑128

発行年 1996‑03‑31

その他のタイトル Research on Problem‑Solving in Mathematics Education (2)

URL http://hdl.handle.net/10105/4381

(2)

重 松 敬 一(数学教育学教室) 横 弥直浩・山中 伸一(大学院数学教育専攻)

Research on Problem‑Solving in Mathematics Education (2)

Keiichi SHIGEMATSU (Department of Mathematics Education) Yasuhiro YOKO, Shinichi YAMANAKA

(Graduate Student of Mathematics Education)

要旨:日本の算数・数学の授業は、おもに一斉授業での問題解決学習の形式をとる。この授業内 で、具体的にどのような「個に応じた指導」がなされているかを明らかにすることは、重要な課 題であろう。そこで本稿は、授業における個としての児童・生徒の知識の変容のプロセスを明ら かにするとともに、その研究方法としての授業記録方法の開発を試みた。本記録方法は、特に、

ワークシートを用いた問題解決学習の授業で、個々におけるおよその知識変容過程を一層よく知 り得ることが明らかになった。また、 E]本の一斉授業では、教師の発問のみでなく、他の児童・

生徒の意見が知識変容の大きな要因になっていることが確認された。

キーワード:問題解決、知識の変容

Synopsis: In Japan, students are taught mainly in whole class. Up until now the issue of the effectiveness of teachers of such large classes vis‑a‑vis individual student as not been extensively addressed; therefore the purpose of this report is to show factors which change a knowledge of an individual student in the space of one lesson. In order to accomplish this purpose, we invented a new method of documenting lessons. In particular, we knew about changing process of knowledge of an individual student in Problem‑Solving lesson using work‑sheets by this method. We showed that the main factor to change knowledges in whole class in Japan is not only teacher's utterances but also opinions of other students by students.

Key words: Problem Solving, Change of knowledge

1.はじめに

日本の算数・数学の授業は、主に一斉授業の形態をとる。数学的な考え方が重視されている今 日、とくに小学校算数の授業パターンは、 「導入‑自力解決‑集団解決(練り上げ) ‑まとめ」

が主流となってきている。一見、このパターンで展開される授業は、多くの児童・生徒が活躍す るようにみえるが、クラス内の個々の児童・生徒に目を向けたとき、本当に個に応じた指導がな

されているかどうかは定かでない。

(3)

重松 敬一・横 弥直浩・山中 伸一

この現状に対して、前稿では、授業での問題解決のプロセスにおいて、解決の段階の枠組みが、

結果として、教師主体になっていることを指摘した。ただ、ここでは授業全体の流れによる考察、

つまり、教師の発間を中心とした考察に留まっていた。

そこで、本稿は「個」に焦点をあて、一斉授業における問題解決学習の展開の中で、個に応じ た指導がなされているかを検証できる授業記録の方法を開発し、その記録をもとに、その授業に おける個としての児童・生徒の知識の変容の観点から問題解決学習を分析することを目的とした

い。

2.研究の枠組み

子どもは、新しい知識をどのように獲得し、また、学習以前に身につけていた誤った知識をど のように修正していくのだろうか。そこで本稿では、まず問題解決学習における子どもの知識変 容過程には、5つのステップがあると仮定してみた。さらに、この変容過程が問題解決の授業と

どのように対応するかをモデル化してみたい。

2.1,知識の変容

子どもが新しい知識を獲得していく、とくに問題解決学習における知識獲得のプロセスには、

次の5つの段階があると考えられる:

① 学習内容に対する子ども自身の経験に照らして考えた知識(初期的知識)の獲得

② 子どもの問題意識と問題解決による知識(個人的知識)の獲得

③ 説明、反対、拒否、否定、正当化などの討議を通して獲得された知識(修正された個人的 知識)の獲得

④ 教師などによりまとめられた学習結果(共有的知識)の獲得

⑤ 共有的知識を自分の言葉で分かりなおして理解した知識(自分の知識)の獲得 2.2.授業と知識の変容

この知識変容を問題解決学習の授業と対応させると、次のように整理できる:

<問題解決学習の授業>

見通し

J

自力解決(実験・操作的活動)

J

集団解決(討議)

J

まとめ

1

復習、練習

<子どもの知識変容過程>

① 初期的知識(経験的知識)

t

(塾 個人的知識

J

③ 修正された個人的知識

J

④ 共有的知識

t

⑤ 自分の知識

しかし、個々の子どもに焦点を当ててみると、このように授業の中で知識の変容をなしている

(4)

かどうかは明らかにされていない。そこで、本稿では、個々における③〜④の知識変容過程をみ ていくことにする。とくに、集団解決を行う際、個々の子どもにとってどのような要因が知識変 容に大きく影響しているかを以下の方法で明らかにしたい。

3.方法(調査方法)

普段、研究授業などでは、授業全体の流れを記録するため、教師の言動が中心に記録されてい くことになる。今回は、さらに一人の子ども(注目児童・生徒)を中心に授業記録を行うことに した。つまり、観察者が、授業を受けている子どもの目を通して授業を記録することを試みたも のである。

授業後、観察者の記録を統合し、子どもによる反応の違いを比較してみた。

3.1.観察対象

授業者に、あらかじめ観察対象者となる数名の児童・生徒を抽出してもらった。抽出の対象と なる子どもは、普段の成績での上・中・下位群に属し、各群で教室の後ろの座席の子どもに特定 した。これは、観察者が観察しやすいよう配慮したものである。人数は各群から1〜2名とした。

さらに、記録を統合する際、授業全体の流れを把握する必要があるため、教師の言語行動記録も 行った。

3.2.観察記録者

1人の注目児童・生徒に対し、2〜3名が記録を行った。観察者は、注目児童・生徒の側に立 ち、観察記録した。教師の言語行動記録についても児童・生徒同様2〜3名が行った。よって、

1つの授業について10名程が観察記録を行ったことになる。

3.3.記録用紙(例:小学校用 B4縦)

NO.

教師、他の児童 注 目児 (   ) 観察者 (   )

注)高等学校においては、「児童」を「生徒」としていた 各欄の記入事項は次のとおりである:

・教師、他の児童・生徒:授業の流れ全体を記録(とくに教師の発問を中心に記録)する

・注目児:授業内における担当児童・生徒の行動、表情、発言などを記録する

・観察者:授業を観察している際、観察者が気づいたことなどをメモする

(5)

重松 敬一・桟 弥直浩・山中 伸一

4.諷査の実施

今回は小学校算数(60分)・高等学校数学(50分)の公開授業を利用し、本調査記録を実施し た。なお、個々の記録を統合する際、授業全体の流れを振り返り、確認することができるように、

補助記録としてビデオ録画を行った。ビデオでは主に教師の行動を記録した。

4.1.事例1(小学校算数)

小学校の授業をみると、中学・高校と比べ、子どもが積極的に挙手し、発言している場面が多 いことに気づく。が、その影に隠れてしまっている多くの子どもたちが、授業中どのような活動 をしているかを考えてみると、意外に注意してみていないことに気づく。そこで今回は、子ども の発表以外の学習活動をも記録し、知識変容過程をたどってみることにした。

4.1.1.授業と観察記録者

本時の概要と観察記録者は以下の通りであった:

(1)観察日時:平成7年12月1日(金) 第5校時(午後1:50〜午後2:35)

(2)観察学級:奈良市立M小学校 3年(男子14名、女子17名)

(3)学習単元:三角形と角

(4)本時のねらい:二等辺三角形の定義に着目しながら、その作図法をいろいろ考え、コンパ スを使って正しくかくという問題解決活動を行う

(5)観察記録者:奈良教育大学研究生1名(現職教員:小学校教諭)、奈良教育大学大学院 生 2名(内現職教員1名:高等学校教諭)、奈良教育大学学部生 5名(4回生3名、

3回生2名)

計8名

(6)役割分担:次のように観察対象を分担した 教師の発問を中心に記録:1名

注目児童A(成績上位児童):1名    注目児童B(成績中位児童):2名 注目児童C(成績中位児童):2名    注目児童D(成績下位児童):2名

※観察者はそれぞれの児童がどの成績群に属するかを事前に知らされず、記録を試みた。

4.1.2.記録結果

注目児童が記録者にとって観察しやすい位置であったため、比較的詳細に記録を行うことがで きた。記録結果は表1の通りである。

4.1.3.考察

(1)児童における知識変容の様子

小学生、とくに低・中学年の児童は、1時間の授業内で多くのつぶやきを発している。また、

非常に表情豊かであることを感じる。例えば、与えられた課題を解決しようと思っていてもなか なか解決策が兄いだせないとき、困った顔をしたり、鉛筆の動きが止まったりする。また、教師 のあるヒントで解決への糸口が見つかったときは、「あっ、そうか!」とつぶやいたり、にこっ としたりする。一人の児童について、このような些細な行動をたどっていくことにより、その子

(6)

どもの知識変容の様子を伺うことができる(図1、2)。図1の注冒児童(中位)は、太線で示 したS25児の発表をきっかけに、誤った知識を修正することができた。逆に、図2で示した注目 児童(下位)は、太線で示した上位児童(S53児)の発表によって、教師のねらいとする知識と は異なる知識を身につけてしまった。この2つの事例から、他の児童による発表が知識変容に大 きく影響していることを確認できる。とくに、成績上位の児童が発表する意見は影響力が大きい こともいえる。

(2)教師の発問に対する児童の反応

1時間の授業の中で、教師は言葉で子どもに何かを伝えようとする。その結果、授業の約半分 の時間を、発問、指示で費やしてしまうことが多い。しかし、実際には、子どもは教師の多くの 問いかけにあまり反応を示していない。

本時のポイントと思われる部分をピックアップし、教師の発間に対する児童の反応を見ていく と、表2のように整理できた。

全体的に、ほぼ教師の発問、指示に注意がいっていたようである。が、下位の児童で確認でき たように、「前で示したやり方」という指示が、誤った解釈のもとで実行されることもあった。

4.2.事例2(高等学校「数学I」)

高等学校の授業は、小学校に比べ、生徒が挙手して発言する機会は少ない。それだけに、たと え授業後の「達成された知識」をテストなどで確認することができたとしても、授業中に生徒の 知識変容状況を把握することは困難である。

そこで、小学校算数と同様に、高校数学(数学I)の授業記録を本記録方法で行った。

4.2.1.授業と観察記録者

(1)観察日時:平成7年11月28日(火) 第4校時(午前11:50〜午後12:40)

(2)観察学級:奈良県立K高等学校 1年 普通科40名(男子20名、女子20名)

(3)学習単元:場合の数

(4)本時の指導:

①題材:順列・組合せ

(塾目標:

(関心・意欲・態度)身近な問題として課題をとらえ、自分の方法で解こうとする

(数学的な考え方)すべての場合をもれなく数え上げられる

(表現・処理)順列・組合せの問題の違いがわかり、処理できる

(知識・理解)几! 耳 Gの定義が理解できる

(5)観察記録者:奈良教育大学大学院生 1名、奈良教育大学学部生 6名(4回生)、奈良 女子大学学部生 1名(4回生)

計8名

(6)役割分担:次のように観察対象を分担した 教師の発間を中心に記録:3名

注目生徒A(成績上位生徒):1名    注目生徒B(成績中位生徒):2名

(7)

重松 敬一・構 弥直浩・山中 伸一一

注目生徒C(成績下位生徒):2名

※観察者はそれぞれの生徒がどの成績群に属するかを事前に知らされ、記録を試みた。

4.2.2.記録結果

あらかじめ授業者から注目生徒として指定された生徒A(成績上位群)は、観察者から少し離 れていたため、細かい記録をとることができなかった。記録結果は表3の通りである。

4.2.3.考察

小学生とは異なり、授業中生徒はあまり表情を変えない。比較的淡々と授業を受けているよう である。そのため、観察による生徒の知識変容の詳細を確認することはできない。が、授業に参 加しているか否かについての判断は可能である。それは、ノートへの記録、板書への注目度など から確認された。

そこで、表4のように教師の発問に対する生徒の反応を整理してみた。上記の全記録から主要 部分をピックアップすることにより、教師の発問に対する生徒個々の反応を見ることができる。

これは、教師の発問が的確に伝わっているかどうかを知る資料としても有効である。ただ、高 校生については、考えていることがすべて行動に現れているとは限らない。例えば、注目生徒A

は、最後の「公式化(一般化)」の場面において、板書を写そうとせず、ノートをさっさと片付 ける、という行動をとっていたが、授業者による事後のインタビューでは、公式化に関すること を自分なりに考えていたことが明らかになっている。つまり、小学生は恩考と行動が一体となっ ていることに対し、高校生は思考と行動が一致していないこともあることを示唆していると考え

られる。よって、授業記録後の解釈を行う際も、生徒の発達段階を考慮して行う必要がある。

5.おわリに

本稿は、次の点を明らかにすることができた:

1)授業記録の方法について

(1)注目児童・生徒を観察記録することにより、従来の授業記録に比べて、児童・生徒一人一 人の知識がどのように変容するかを確認することができる。

(2)高等学校では生徒の表出が少なく、観察記録に限界があった。この点は、事後インタビュー で補った。

2)問題解決学習における子どもの授業中の知識の変容について

(1)小学生の知識変容過程は、授業中に発するつぶやきや行動を追うことにより記録可能であっ た。中位群の注目児は表情やつぶやきで変容を確認することができたが、下位群の児童はワー クシートの記録を加味して変容を確認することができた。

(2)子どもの知識変容には、教師の言葉以外に、他の児童・生徒の発言が大きな要因となって いる。とくに、クラスの成績上位群に属する子どもの発言・発想は、他の児童・生徒に知識 変容をもたらす影響が大きい。

(3)先に述べたように、高校生の授業観察には限界があるため、知識変容過程を確認すること はできなかった。

(8)

最後に、反省点と今後の課題を整理してみたい。

1っは、記録用紙についてである。今回、時間を記録する欄を設けていなかったが、観察記録 者が各自で時間を記録していた。これは最終的に記録を統合する際、かなり有効となったことか

ら、時間の記入欄を設定しておく必要性を感じた。

もう1つは、記録方法の簡素化である。1時間の授業を克明に記録しようとすると、記録者は かなりの労力を要する。また、記録している問にも子どもはさまざまな活動を行っている。よっ て、できるだけ記号化を試みるなどして、記録しやすい方法を考える必要があろう。さらに、普 段の授業を評価する、という観点から、授業者(担当教師)自身が記録できる方法の開発も必要 である。本稿で考察した方法と併せて、記録方法の簡素化を試みることが、今後の残された課題 である。

参考文献:

1)重松敬一他:「算数・数学教育における問題解決学習の研究」,『奈良教育大学教育実践研究 指導センター研究紀要』,No.4,pp69掴0,1995

(9)

重松 敬一一・横 弥直浩・山中 伸一一

(注目児童:中位)

【資料】

Tこ「ヒントをし、います。コンパスを使ったら どうなるかな」

コンパスでかいてる人か一発でかけていることを示唆

J

T:「コンパスでかいてみよう」

L工芸ム窺風虹L鮎左⊥、

T:「このあとどうなる?」

「だめだこりゃ」

コンパスだけを使って3辺の長さをとる

(コンパスを「長さ」を測る道具として 用い始める)

I.

「あれあれ〜?」

・←ここに針をあて,斜辺か6cmと なるよう,底辺の端に合わせる

−しかしうまくいかない

⊥義之⊥⊥

3.修正された個人的知識

×の中心と底辺の端を結べば二等辺三角 形かかける

4.共有的知識 まとめをする

T:「定演だけではうまく2つの辺を同じにするの はできませんでしたね。二等辺三角形.正三角 形を測るときコンパスを使いましたね。なぜ使

いましたか?」

T:「コンパスは・・・?」

底辺の端点からコンパスで軌跡を描き,

交わった点を三角形の頂点とする

I

5.日分の知識 4回目

底辺娃羞迫LJ蛙蛍⊥ヨ之ヱ望遠鮎土工濃 点ゑ放逸ゑ

l

完成

S25 前でかく

×

C:「長さを移す」

図1 児童の知識変容過程

(注目児童こ下位)

コンパスで長さをとり.3点を決め,

定規で結ぶ

→ △

T;「ほか.ありませんか?」

T:「SHさん教えてあげて。いろいろ考えて

いますね。」

(10)

まとめをする

Tこ「定規だけではうまく2つの辺を同じにする のはできませんでしたね。二等辺三角形.正 三角形を測るときコンパスを使いましたね。

なぜ使いましたか?」

T:「コンパスは・・・?」

T:「最後に1回コンパスを使ってかいてくださ

い」 ▼

定規をあてる

二千→方

1

正←訳←飛

隙間はフリーハンドでうめる

C:「長さを移す」

図2 児童の知識変容過程 表1小学校授業記録(一部)

嘲 散乱  他の児童 注 目児童A 注目児童C 注目児童D

28

30

T こ「かけた人 ?」

S 25 前でかく

T ニ「こんな風にして くれました」

×

「このあとどうなる ?」

T こ「わかった人」

「かけなかった人で次のことかわか る人,♪1」

C こ「ん〜?」

×の中心に定規を当てる

T こ「こうすんねんて」

T こ「どうですか?何となくわかっ てきた?」

線をひく S 25 仕上げをする

T こ「定規だけだと最後の一本があ わなか ったけど,この方法はうまく いきましたね」

手をおいてじっと見ている

⑤  コンパス使用

ト ト l x

l

P ← ト

監 禁 帆 ← △

(掌景 票 の鯛 の支援 ( 舶 ま 先生の問いかけに無視 して作業を続ける

テレビに注視

他の児童のコンパスを回転させるのを見て 顔をしかめる

コンパスでX か記されると, 「中心か」と つぶやき.表情か晴れる

肘か持ち上か。かける そわそわする

うなずく

前の座席の子と話をする

教師の問いかけにも応じない 自分の作業を続ける

く 順序〉

+二 3

隙間をフリーハ ンドでうめる 手を止めて前を見る

鰍 こつぶやく 前の作業を見る

まわりをみる

前を見続ける

(11)

重松 敬一一・横 弥直浩・山中 伸一一一

表2 教師の発間に対する児童の反応

授業 場 面 教 師 注 目児 童 A 注 目児 童 B 注 目児 童 C 注 目児 童 D

前時 の 復 習 色 棒 で 二等 辺 三角 繰 2 本 , 赤 1 本 の 赤 の棒 で 正 三角 形 手 際 よ く 2 つ の 三 線 の 棒 : 3 本 で 正 三 形 ・正三 角 形 をつ 二等 辺 三 角形 を つ , 線 と青 で 二 等辺 角形   赤 一赤 一昔 角 形 ,責 の 棒 1 本 くる よ う指 示 くる 三 角 形 を つ くる , 緑 一線 一線   を と赤 の樺 2 本 で二 で きる と周 りを 気 作 り, 隣席 児 を見 等 辺三 角 形 を つ く

にす る る   _ る

・本 時 の 日当 問題 を 読 む よ う指 箸 箱 を触 りな が ら 小 声 で読 む 少 し遅 れ て 問題 を

て を 知 る 示 問 題 を読 む 読 み始 め る

途 中で 名 前 を書 く

・作 図 方法 に こ の三 角形 を どの 教 師 の顔 を じっ と か きJ隠を指 で 確 か 指 で 三角 形 を つ く じ− っ と問題 を み つ い て 見通 し

を 立 て る

よ う にか くか . 1 分 間考 え る よ う指 示

み る め る る る

・見通 しに た ・二 等辺 三 角 形を 1 定 規 (三 辺 ) 1 定 規     ・ 1 コ ンパ スの み で 1 定 規 を用 い て 作

って作 図 を す か い て い く よう指 1 1 作 図 を試 み る 図 (以 下 5 回操 り

る 示 2 定 規 (底 辺 →垂 2 三角 定 規 1 返 す )

線 →斜 辺 ) l 定規 で 長 さ を確 隙 間 は フ リー ハ

1 3 定 規 と コ ンパ ス 認 ン ドで う め る

3 コ ンパ ス (コ ̄ ンパ ス は鉛 筆 J 1

1 代 わ り) 長 さか 合 わ ない 完 成 せず

完 成 1 1

他 の 方 法 を考 察 完 成 せ ず T : 「 何 とか な っ た ?」

C  ̄ : 「うん 」 l 完 成 したつ も り ?

(完 成 の 印を 記入 )

・コ ンパ スを 用 い た作 図 の 発 表

・コ ンパ スで か け た児 童を 指 名 し.

前 で 示 す

「こん な風 に して くれ ま した」

「この あ と ど うな る ?」

手 を お い て じ っと 見 て い る

「あ っ !」

その 続 き を か こ う と挙 手 す る

肘が あ が りか ける そわ そ わす る

前 を作 業 を見 紗 ナ る

まわ りをみ る

・コ ンパ ス を 「最後 に 1 回 コ ン 前 で示 され たや り 他の や り方 で 3 回 前で 示 さ れた や り 授 業 終 了直 前 で 指 使 って 二 等辺 パ ス を使 ってか い 方 で 2 回 か く 試み るが うま くい 方で 2 回か く 名 された 児 童 の や

三 角 形 を か く て くだ さい 」 かな い

l 教 師 か ら提 出す る よ う指示 か あ り,

前 で 示 され た や り 方 で仕 上 げ る

り方 ( 指 示 とは異

な る や り方 ) でか

(12)

表3 高等学校授業記録(一部)

時 覇 教 帆   他 の生徒 注 目生徒 Å 注 目生 徒 B 注 目生 徒 C

1 9

2 3

37

・開 2 につ いて 考え る 間 1 との開運 T : 「聞 2 にいこ う」

「問 1 と同 じか どうか考えて み j

T こ 「 何 が違 うの ?」

S こ 「(間 1 は )置 く場所 が限定 さ れて いない」

T こ 「場所は関係 ない。 噸番は関係 ない。 A B C とA C B は同 じ。 さて ど うす る」

T ニ 「もれお ちな くすべ てを数え 上 げ る。 重な って いる とか,少な いと かはダ メ。」

T ニ 「閏 1 の答 えよ り多 くなるれ 少 な くなるか ?」

S ニ 「 少 な くな る」

(減る)

T こ 「 減 って も, もれ落 ちな くす る には どうす る?」

S ニ 「 一 緒の ものを省 く。 」

考え終 わ って,先 生に 「 い けそ うか ?」 と

間 1 . 2 を見比べ なが ら,考え ている 樹 形図を か く

「1 0 」 という数を 出す 1 0 x 5 =5 0    A L . 巨且遥 且 何度 も考え をかいて いるか,か いては消 し を繰 り返す

樹形 図 と右闇 のよ う     a  b  c

プ リン トに間 2 の 問題をや り始め る チラ ッと前 をみ る

消 してボ ーッ とす る 前 と相談

(プ リン トにか く)

尋ね られる。 にして組み合 わせを     a  b  d 一P l = 3 ×2 × 1 =6

首を振 る。 考え る                   a  b  e 6 通 り

M に プ リン トを とられ る。 a  c  b でき あが って待 って いる

プ リン トに書 き始め る T こ 「だいぶ答 えまでい ったかな。

T こ 「 規 則正 しく書いた ら.一箱な のは省 けるb 6 0 通 りか ら一緒のを 省 けば よい。」

生徒 か板書 ( 樹 形図を 用いた考え

M よ り, プリ ン トに関 する貸 間を 受け る。 →   応答

間 2 につ いて,先生 にいろい ろと質問 され る。

前で卸 軋

a c  d a c   e a d  b a d  c a d  e 重複 に気づ 幸一  それ らを省 きなが ら数 える

→   6 通 り 燐の 生徒 (T )に答 えを 聞 く 方 二解 1 )

C ) で蹄む 答え ニ1 0 通 り

【 解 2 ]

5 P ,     5 x j x 3      6 0 3 !     3 x 2 × 1    6

= 1 0

□ □ Ⅱ □ □ A  B  C  D  E A BC AB l)A tE AC D A CE AD E A CB

B AC u B  6通 り CB A BC A

自分 のや ったもの と比べ るよう促 す

− →   1 0 通 り

自分 の答え (6 通 り)を消 しても う一度考 え直す

板書の解 1 を ヒン トに解 く

(問 1 につ いて)

間 2 に樹 形図を 記入→ 1 0 通 り

板書を見 る 前の生徒 に ささや く

時計 を見 る 板書 を見 る

( 解 1 の解説 ) T こ 「全部 の中で 6 個 は一緒。 6 0 通 りの中で 同 じな のは 6 個。 」

解 2 を プ リン トにか こうと しない 自分 のプ リン トを みる

(13)

重松 敬一一・横 弥直浩・山中 伸一

表4 教師の発間に対する生徒の反応

授業 場 面 教 師 注 目生 徒 B 注 目生 徒 C

・間題 1 を 読 む 生徒 B を 指 名 す で に 問題 を 考 え始 指 名 され る め て い る

図 示 し始 め る

プ リン トを 銑 む

・問題 1 を 解 く 色 々 な考 え 方 で取 り 樹 形 図 をつ く り解 こ 計 算 式を 一 つ か く

書 け た らぼ ー っ と 組 む よ う示 唆 うと してい る

で て きた 答 え を 隣の 生 徒 に 聞き . 答 え あ わせ をす る

して い る

・。P ,の 説 明 計算 の 意味 を 説 明 板書 を写 す 違 う と ころ を見 て い る

・問題 2 解 法 の確 認

解 法 1 の 説 明 板 書 を ヒ ン トに解 く 板 書を 見 る 自分 の プ リン トを 見 る

t 公 式 化

(一 般化 )

解 法 2 の税 明 板 書 を写 そ うと せず 板 書 を写 す

参照

関連したドキュメント

工学部の川西琢也助教授が「米 国におけるファカルティディベ ロップメントと遠隔地 学習の実 態」について,また医学系研究科

Later, in [1], the research proceeded with the asymptotic behavior of solutions of the incompressible 2D Euler equations on a bounded domain with a finite num- ber of holes,

オーディエンスの生徒も勝敗を考えながらディベートを観戦し、ディベートが終わると 挙手で Government が勝ったか

小学校学習指導要領総則第1の3において、「学校における体育・健康に関する指導は、児

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

 大学図書館では、教育・研究・学習をサポートする図書・資料の提供に加えて、この数年にわ

課題 学習対象 学習事項 学習項目 学習項目の解説 キーワード. 生徒が探究的にか