イギリス「少年犯罪者施設準則」について(2・完)
Young Offender Institution Rules in England and Wales (2)
少年法制の比較法的研究
(代表 椎 橋 隆 幸)*
横 山 潔
**目 次
Ⅰ イギリス「少年犯罪者施設準則」の制定 は し が き
一 「1988年少年犯罪者施設準則」の制定とその改正経緯 (一)「1988年少年犯罪者施設準則」の制定
(二)「1988年少年犯罪者施設準則」の改正経緯 二 「2000年少年犯罪者施設準則」の制定とその改正経緯 (一)「2000年少年犯罪者施設準則」の制定
(二)「2000年少年犯罪者施設準則」の改正経緯 三 改正「2000年少年犯罪者施設準則」の概要 (一)改正「2000年少年犯罪者施設準則」の構成 (二)改正「2000年少年犯罪者施設準則」の概要 四 改正「2000年少年犯罪者施設準則」の目的 結 び(以上,第45巻第 4 号)
Ⅱ 2000年少年犯罪者施設準則(法律的文書第3371号)
(Young Offender Institution Rules 2000[S.I.2000/3371])
第 1 章 序則(第 1 条・第 2 条)
第 2 章 被収容者 (第 3 条−第66条)
通則(第 3 条・第 4 条)
釈放(第 5 条)
* 所員・中央大学法科大学院教授・法学部教授
** 嘱託研究所員・元国立国会図書館調査及び立法考査局専門調査員
条件(第 6 条−第26条)
治療(第27条−第29条)
宗教(第30条−第36条)
職業及び地域社会との連携(第37条−第43条)
規律及び管理 (第44条−第66条)
第 3 章 少年犯罪者施設付きの担当官(第67条−第73条)
第 4 章 少年犯罪者施設へ出入りすることができる者(第74条−第77条)
第 5 章 巡視者委員会(第78条−第84条)
第 6 章 補則(第85条−第89条)(以上,本号)
II 2000年少年犯罪者施設準則(法律的文書第3371号)
(Young Offender Institution Rules 2000[S.I.2000/3371])
2000年12月21日 制 定 2001年 1 月 5 日 議会へ提出 2001年 4 月 1 日 施 行
第 1 章 序則
第 1 条 引用及び施行
⑴⒜ 本準則は,2000年少年犯罪者施設準則と引用することができるものとし,
2001年 4 月 1 日に施行するものとする。
⒝ 本命令の附則中に定める準則は,廃止する。
第 2 条 解釈
⑴ 本準則において,次に掲げる文言は,文脈上認められる場合において,次のよ うに解釈する。
「通信」(communication)の中には,郵便業務によって伝達されることが想定
されていると否とを問わず,被収容者からその他の者への通信文書又は通信図画,
及び遠隔通信システムによって伝達される,被収容者からその他の者への通信が 含まれる。
「義務教育年齢」(compulsory school age)は,1996年教育法におけると同一の 意味を有する。
「規制薬物」(controlled drug)とは,1971年薬物濫用法の適用上の規制薬物に 当たる薬物をいう。
「施設長」(governor)の中には,当分の間,少年犯罪者施設を管理する担当官 が含まれる。
「被収容者」(inmate)とは,少年犯罪者施設へ収容されるように要求されてい る者をいう。
「被傍受物」(intercepted material)とは,本準則に従って傍受された通信の内 容物をいう。
「法律助言者」(legal adviser)とは,被収容者に関して,本人のバリスタ又はソ リシタをいい,この中には,ソリシタに代わって活動する事務職員が含まれる。
「少年犯罪者施設に任命された聖職者」(minister appointed to a young offender
institution)とは,1952年刑務所法第10条に基づいて任命された聖職者をいう。
「担当官」(officer)とは,少年犯罪者施設付きの担当官をいう。
「短期受刑者」(short-term prisoner) 及び「長期受刑者」(long-term prisoner)は,
1991年刑事司法法第43条第 1 項及び第45条第 1 項によって拡大された,同法第33 条第 5 項によって,これらの者に付与された意味を有する。
「遠隔通信システム」(telecommunications system)とは,(その中に含まれる装 置を含めて)電気エネルギー又は電磁気エネルギーの使用を含む方法によって,
通信の伝達を容易にするために存在するシステムをいう。
⑵ 本準則において
⒜ 日数の追加の裁定とは,1991年刑事司法法第42条により,本準則に基づいて 裁定される日数の追加をいう。
⒝ 英国国教会の中には,ウェールズ教会が含まれる。
⒞ 数が付与されている準則は,別段の表明がない限り,本準則中の準則の条数
をいい,準則中で,数が付されている項は,別段の表明がない限り,当該準則 中の項数をいう。
第 2 章 被収容者
通則
第 3 条 少年犯罪者施設の目的及び一般原則
⑴ 少年犯罪者施設は,犯罪者が外部の地域社会へ復帰するための準備を支援する ことを目的とする。
⑵ 前項に定めた目的は,とりわけ,次の各号のすべてを行うことをもって達成さ れるものとする。
⒜ 犯罪者が,個人の責任,自己規律,身体の健康,利益及び技術を獲得し,又 は開発することの支援,並びに釈放後の適切な雇用を取得することの支援を目 的とする教育,訓練及び作業を含む活動のプロブラムを提供すること ⒝ 犯罪者と外部の地域社会間との連携を促進すること
⒞ 犯罪者の釈放後の指導監督の責任を有する業務と協力すること
第 4 条 被収容者の分類
被収容者について,本人の年齢,性格及び状況を考慮して,主務大臣の指示に 従って分類することができる。
釈放
第 5 条 仮釈放
⑴ 主務大臣は,本条の準則の他の規定に従って,本条の準則が適用される被収容 者を仮釈放することができる。
⑵ 被収容者は,本条の準則に基づいて,ある期間中,ある条件に従うことを条件 にして,釈放を受けることができる。
⑶ 被収容者は,次の各号のいずれかのために,本条の準則に基づいてのみ,釈放 を受けることができる。
⒜ 情状により,又は治療を受けるため ⒝ 雇用又はボランタリー作業に従事するため
⒞ 少年犯罪者施設内で合理的に提供を受けることができない指示又は訓練を受 けるため
⒟ 本人が裁判所,法廷又は審問の手続に参加することを可能にするため ⒠ 少年犯罪者施設内で,本人の法律助言者の意見を求めることが,合理的に実
施不可能な状況において,本人が当該助言者の意見を求めることを可能にする ため
⒡ 警察官の調査を支援するため
⒢ 少年犯罪者施設と他の刑罰施設間の受刑者の移送を容易にするため ⒣ 被収容者が家族の結びつきを維持するに当たって,又は本人の少年犯罪者施
設内の生活から釈放までの経緯の中で,本人を支援するため
⒤ 準則第 6 条に基づく特権として,少年犯罪者施設の場所内で,本人が面会を することを可能にするため
⑷ 被収容者が,釈放されている期間中に罪を犯すという受け入れ難い危険その他,
本人が釈放されるに当たっての条件を遵守しないという受け入れ難い危険がな い,ということを主務大臣が確信しない限り,本条の準則に基づいて,本人を釈 放してはならない。
⑸ 犯罪者が,ある時点に,次の各号の両者を競合して服役していたときは,当該 犯罪者は,第 6 項と第 7 項の適用上,本人が,両者のうち,後の機会に課せられ たもののみに服していたものとみなされるものとする。
⒜ 収容及び訓練命令 ⒝ 少年犯罪者施設への収容刑
⑹ 主務大臣が,次の各号の両者を考慮して,被収容者の釈放によって,裁判の執 行における公衆の確信が傷つけられるおそれがあるとの見解に至ったときは,主 務大臣は,本条の準則に基づいて,被収容者を釈放してはならない。
⒜ 被収容者が服役した刑の期間及びその割合,又は本人が服役している刑のす
べてが単一の刑とみなされるように要求することに,第10項の規定が適用され ない事案において,本人が服役した当該刑の期間又はその割合
⒝ 本条の準則に基づいて,被収容者に仮釈放が許可された頻度
⑺ 被収容者が,関係する期間中に本条の準則に基づいて仮釈放されて,当該釈放 後の逃亡期間中に犯した罪により,収容,拘束又は拘禁の期間が言い渡された場 合において,本人の有罪宣告の状況を考慮して,本人の釈放が,主務大臣の見解 上,裁判の執行における公衆の確信を傷つけるおそれがないとはいえない限り,
被収容者は,本条の準則に基づいて釈放されてはならないものとし,本条の適用 上,「関係する期間」(relevant period )は,次の各号のいずれかとする。
⒜ 定期の拘禁刑,収容刑又は拘束刑を服役する被収容者の事案にあっては,第 10号の規定にかかわりなく,本人が服役している刑が単一の刑とみなされなく はない限り,当該刑について,本人が服役している期間とし,当該事案にあっ ては,その期間は,1991年刑事司法法(「1991年法」(the 1991Act)と引用する)
第 2 章に基づいて,又は2000年刑事裁判所権限(量刑)法(「2000年法」(the 2000Act)と引用する)に基づいて,これらの刑のいずれかに関して,本人が 最後に釈放された後の期間とする。
⒝ 不定期の拘禁刑,収容刑又は拘束刑を服役する被収容者の事案にあっては,
被収容者が前に1991年法第 2 章に基づいて,又は1997年犯罪(量刑)法第 2 章 に基づいて,許可書により釈放されたときは,当該刑について,本人が最後に 刑罰施設に再入所した日の後の期間,又は被収容者が釈放されなかった場合に おいて,本人が当該刑について服役した期間とする。
ただし,被収容者がa号及びb号の両者に該当する場合を除き,当該被収容者の 事案において,「関係する期間」(relevant period )は,より長い期間を提示する,
適用可能な両号中のいずれかをもって決定されるものとする。
⑻ 本条の準則に基づいて釈放された被収容者は,本人の釈放の条件に違反したか 否かを問わず,いつでも再度の入所を受けることがあるものとする。
⑼ 本条の準則は,刑事法院のもとで,若しくは刑事法院によって,公判のために 拘束に付されている者,刑に付されている者その他,処理に付されている者,又 はすべての裁判所によって拘束リマンドされている者を除く被収容者に適用され
る。
⑽ 本条の準則中の被収容者の刑の適用上,競合する期間及び全部又は一部が競合 する期間が,1991年法第 2 章において,ある者に言い渡された拘禁期間,収容期 間又は拘束期間の適用上、又は2000年法第100条から第103条までの規定における 収容及び訓練命令の期間の適用上,単一の期間とみなされるときは,これらの期 間は,単一の期間とみなされるものとする。
⑾ 本条の準則中の,1991年法第 2 章に基づく,許可書による釈放の中には,許可 書による早期の釈放を定める,早期の立法に基づく許可書による釈放が含まれる。
条件
第 6 条 特権
⑴ すべての少年犯罪者施設において,主務大臣が許可し,かつ当該施設のある範 囲の被収容者,その年齢・性格・環境に適した特権で,当該被収容者が少年犯罪 者施設内で,自己の稼働金銭を費消することができる取決めを含む特権のシステ ムが設けられるものとする。
⑵ 前項に基づいて許可した特権のシステムの中に,被収容者に対し,本条の準則 とは別に,本準則の他の規定に従うことを条件にして,その他の場合において,
本条の準則の適用上,少年犯罪者施設における被収容者に許可される最低期間を 超えて,独居房外で相互に結びつく時間を許可することができる。
⑶ 第 1 項に基づいて許可した特権のシステムの中に,被収容者が,本人の所定の 行動基準及び作業その他の活動の遂行を満たしてきた限りにおいて,かつ今後も 引き続きその遂行を満たす限りにおいてのみ,被収容者に特権を付与することが できる取決めを含めることができる。
⑷ 前項中に定めた範囲の取決めを含む特権のシステムの中には,関係する特権が 被収容者に付与されるか否か,又は今後も引き続き付与されるか否かを決定する に当たって,遵守されるべき手続が含まれるものとし,当該手続の中には,被収 容者が不利益な決定に対して上訴することができる方法の表明を含めて,不利益 な決定のための理由が被収容者に示されるという要求が含まれる。
⑸ 本条の準則の結果として,特権を剥奪することがあること,喪失することがあ ること,又は被収容者が他の被収容者との結びつきが剥奪されることがあること を除き,本条の準則が,被収容者に特権を付与するとみなされてはならないもの とし,又は本準則の規定に影響を及ぼすとみなされてはならない。
第 7 条 被収容者への情報の提供
⑴ すべての被収容者は,少年犯罪者施設へ移送された後,可能な限り速やかに,
かついずれの事案においても24時間以内に,本準則の規定について,及び稼働所 得と特権を含めて,また要望と不服申立てを行う適切な方法を含めて,本人が知 る必要があるその他の事項についての情報の提供を文書で受けるものとする。
⑵ 18歳未満の被収容者の事案,又は18歳以上の被収容者で,提供された情報を読 むことができない者若しくはそれを理解することが困難と認められる者の事案に あっては,施設長又はその代理を務める担当官は,本人が自己の権利と義務を理 解することができるように,当該情報を本人に説明するものとする。
⑶ 本準則の写しは,それを要望した被収容者の利用に供されるものとする。
第 8 条 要望及び不服申立て
⑴ 施設長及び巡視者委員会への,被収容者の収容に関係する要望又は不服申立て は,当該被収容者が,口頭で,又は文書をもって行うものとする。
⑵ 施設長は,毎日,前項に基づいて自己に対して行われる口頭の要望又は不服申 立てを聴取するものとする。
⑶ 第 1 項に基づく,文書による要望又は不服申立ては,内密に行うことができる。
第 9 条 通信 通則
⑴ 1952年刑務所法第 6 条及び第19条を損なうことなく,かつ本準則で規定する場 合を除き,被収容者には,少年犯罪者施設外の者と通信を行うことが許可されて はならず,又は主務大臣の許可を得た場合を除き,若しくは第 7 条に基づく特権 の場合を除き,少年犯罪者施設外の者が被収容者と通信を行うことが許可されて はならない。
⑵ 前項の規定にかかわりなく,かつその他の場合において,本準則中に定める場 合を除き,主務大臣は,一般的に,又は特別の事案において,課せられるべき制 限又は条件が,次の各号のいずれかに該当するときは,被収容者とその他の者と の間で許可されるべき通信に制限又は条件を課することができる。
⒜ 条約上の人の権利に抵触しない,と主務大臣が思料するとき
⒝ 次の両者の場合において,第 3 項中に列挙する理由上,必要である,と主務 大臣が思料するとき
当該理由に依拠することが,抵触することになる条約上の権利と両立する ことが可能である場合
当該制限又は条件が,達成されるように求められる事項に見合っている場 合
⑶ 第 3 項中に列挙する理由とは,次の各号のいずれかをいう。
⒜ 国家の安全保障の利益
⒝ 犯罪の防止,探知,調査又は訴追 ⒞ 公衆の安全の利益
⒟ 安全保障又は善良な秩序の確保又は維持,及び少年犯罪者施設内の規律 ⒠ 健康又は倫理の保護
⒡ 他人の名声の保護 ⒢ 司法の権威と公平の維持 ⒣ 人の権利と自由の保護
⑷ 第 2 項に従うことを条件にして,主務大臣は,面会又はある範囲の面会が,被 収容者と面会者間の身体的接触を制限又は防止する特性を備えている施設内で行 われるものとする旨を要求することができる。
⑸ 被収容者への面会のすべては,主務大臣が別段の指示をしない限り,担当官,
又は本条の準則の適用上,施設長が許可した少年犯罪者施設の職員(本条の準則 中で「権限が付与された職員」(authorized employee)と称する)の見える所で 行われるものとし,本項の適用上,開かれた閉回路テレビジョンシステムによっ て,担当官又は権限が付与された職員が,被収容者への面会を見ることができる ときは,当該面会は,これらの者の見える所で行われているものとする。
⑹ 準則第13条に従うことを条件にして,被収容者への面会のすべては,主務大臣 が別段の指示をしない限り,担当官又は権限が付与された職員の聞こえる所で行 われるものとする。
⑺ 主務大臣は,一般的に,又は面会若しくはある範囲の面会に関して,被収容者 が面会を受けることができる日時に関する指示を与えることができる。
⑻ 本条の準則において
⒜ 通信の中には,面会中の通信が含まれる。
⒝ 通信の制限又は条件の中には,通信の長さ,期間及び頻度に関する制限又は 条件が含まれる。
⒞ 条約上の権利とは,1998年人権法の意味の枠内の条約上の権利をいう。
第10条 私信及び面会
⑴ 被収容者は,第 7 項に従うことを条件にして,次の各号の両者を行う権利を有 するものとする。
⒜ 少年犯罪者施設への移送時に,及びその後,週に 1 回,信書を送受信するこ と
⒝ 4 週間に 1 回,面会を受けること
⑵ 被収容者に対し,準則第 6 条に基づく特権として,又は本人の福祉上,若しく はその家族の福祉上,必要なときは,施設長は,信書又は面会の追加を許可する ことができる。
⑶ 施設長は,被収容者に対し,信書の送受信に代えて,面会の権利を許可するこ とができる。
⑷ 施設長は,独居房又は居室への収容期間が満了するまで,被収容者の面会の権 利を延期することができる。
⑸ 巡視者委員会は,被収容者に対し,特別の状況において,信書又は面会の追加 を許可することができるものとし,また通常の持続時間を超えて面会を拡大する ことができる旨を指示することができる。
⑹ 主務大臣は,被収容者又はある範囲の被収容者に関する信書と面会の追加を許 可することができる。
⑺ 被収容者は,本条の準則に基づいて,次の各号に掲げる者のいずれかからの面 会を受ける権利を有しないものとする。
⒜ 親族又は友人であると否とを問わず,準則第77条に基づいて課せられている 禁止事項に服している期間中の者
⒝ 主務大臣の許可を得た場合を除き,親族又は友人以外のその他の者
⑻ 本準則の以下に掲げる規定に基づくいかなる信書や面会も,本条の準則の適用 上の信書又は面会とみなされてはならない。
第11条 通信の傍受
⑴ 次の各号の両者に該当するときは,主務大臣は,施設長に対し,被収容者又は ある範囲の被収容者による,少年犯罪者施設内における通信の傍受に関して,指 示を与えることができる。
⒜ 当該指示が,第 4 項中に列挙する理由上,必要である,と主務大臣が思料す るとき
⒝ 当該指示が,達成されるように求められる事項に見合っている,と主務大臣 が思料するとき
⑵ 次の各号の両者に該当するときは,主務大臣が与えた指示に従うことを条件に して,施設長は,担当官,又は本条の準則の適用上,施設長が権限を付与した少 年犯罪者施設の職員(本条の準則中で「権限が付与された職員」(authorized
employee)と称する)が,被収容者又はある範囲の被収容者による通信を少年犯
罪者施設内で傍受するための取決めを定めることができる。
⒜ 当該取決めが,第 4 項中に列挙する理由上,必要である,と主務大臣が思料 するとき
⒝ 当該取決めが,達成されるように求められる事項に見合っている,と主務大 臣が思料するとき
⑶ 次の各号の両者に該当するときは,担当官又は権限が付与された職員が,少年 犯罪者施設内での被収容者による通信の伝達の過程中に,当該通信を終止させる ことができる。
⒜ 当該通信を終止させることが,第 4 項中に列挙する理由上,必要である,と
当該担当官又は職員が思料するとき
⒝ 当該通信を終止させることが,達成されるように求められる事項に見合って いる,と当該担当官又は職員が思料するとき
⑷ 第 1 項a号,第 2 項a号及び前項a号中の,第 4 項中に列挙する理由とは,次 の各号のいずれかをいう。
⒜ 国家の安全保障の利益
⒝ 犯罪の防止,探知,調査又は訴追 ⒞ 公衆の安全の利益
⒟ 安全保障又は善良な秩序の確保又は維持,及び少年犯罪者施設内の規律 ⒠ 健康又は倫理の保護
⒡ 人の権利と自由の保護
⑸ 前項中に列挙する理由は,遠隔通信システムによる少年犯罪者施設内の通信の 傍受,又は当該通信からの被傍受物の開示若しくは保持に関しては,f号を除き,
第 4 項中に列挙する理由とみなされるものとする。
⑹ 本条の準則の適用上,「傍受」(interception)は,次の各号の定めるところによる。
⒜ 遠隔通信システムによる通信に関しては,伝達されている間に,当該システ ム又はその操作に関して,通信の送信者若しくは想定される受信者以外の者に,
通信内容の一部また全部を利用させるように起こす行動をいうものとし,伝達 されている間に,通信内容が,その後に人に利用されるように転換され,又は 記録されるときは,通信内容は,伝達されている間に,人に利用されたものと みなされるものとする。
⒝ 通信文又は通信図画に関しては,通信の開披,閲読,調査及び複写が含まれ る。
第12条 通信の永久記録
⑴ 施設長は,被収容者が送信する通信又は被収容者が受信する通信のすべてを永 久に記録するための取決めを定めることができる。
⑵ 前項に定める永久記録の中には,少年犯罪者施設内の遠隔通信システムによる 通信に関しては,通信の目的,期間及び費用の記録が含まれ,通信文又は通信図
画に関しては,通信の送信者及び受信者の記録が含まれる。
第13条 被傍受物等の開示
⑴ 次の各号のいずれかに該当しない限り,施設長は,本条の準則の適用上,少年 犯罪者施設付きの担当官,主務大臣付きの担当官又は施設長が権限を付与した少 年犯罪者施設の職員の三者でない者に,被傍受物,前条に従って保持した情報又 は面会中に使用した,開かれた閉回路テレビジョンシステムによって取得した物 を開示することができない。
⒜ 当該開示について
第11条第 4 項中に列挙する理由上,必要である,と施設長が思料しない限 り
達成されるように求められる事項に見合っている,と施設長が思料しない 限り
⒝ 被傍受物又は面会中に使用した,開かれた閉回路テレビジョンシステムに よって取得した物の事案にあっては,当該通信又は面会のすべての当事者が,
当該開示に同意しない限り
⒞ 準則第12条に従って保持した情報の事案にあっては,当該情報が被収容者の 通信に関係している場合における当該被収容者が,当該開示に同意しない限り
第14条 被傍受物等の保持
⑴ 次の各号の両者に該当しない限り,施設長は,被傍受物が傍受された日,又は 面会中に使用した,開かれた閉回路テレビジョンシステムによって取得した物が 取得された日から起算して 3 か月を超えて,これらの物を保持してはならない。
⒜ 当該物を引き続き保持することが,第11条第 4 項中に列挙する理由上,必要 である,と施設長が確信しない限り
⒝ 当該物を引き続き保持することが,達成されるように求められる事項に見 合っている,と施設長が確信しない限り
⑵ 当該物が,前項に従って 3 か月を超えて保持されるときは,施設長は,自己が それ以上は保有することができない時点まで,定期的に間隔を置いて,その継続
保持を審査するものとする。
⑶ 前項中に定める最初の審査は,第 1 項に従って取得した物を保持する決定から 3 か月を超えないで行うものとし,その後に続く審査は,その後,それぞれ, 3 か月を超えないものとする。
⑷ 施設長が,第 2 項に従って行う審査時に,又はその他の時点に,当該物の継続 保持が第 1 項中に定める要件を満たしていない,と確信したときは,施設長は,
当該物が破棄される旨を取り決めるものとする。
第15条 警察の尋問
警察官は,警察署長又は警察署長に代わる者の発する命令が提示された後,警 察官との面会を受け入れた被収容者を尋問することができる。
第16条 法律助言者
⑴ 被収容者が当事者となっている,民事又は刑事の法律手続の渦中にある被収容 者の法律助言者は,これらの手続に関連して被収容者と面談するために,合理的 な支援が与えられるものとし,しかも,担当官の聞こえない所で,支援の付与を 受けることができる。
⑵ 被収容者の法律助言者は,主務大臣の許可を得て,他の法律業務に関連して被 収容者と面談することができる。
第17条 法律助言者及び裁判所との通信
⑴ 被収容者は,自己の法律助言者及び裁判所と通信を行うことができるものとし,
施設長のみが,本条の準則に従って,当該通信を開披し,朗読し,又は停止させ ることができる。
⑵ 本条の準則が適用される通信の中に,違法な封入物が含まれている場合におい て,当該封入物が,本準則の他の規定に従って処理される,と確信する合理的な 理由を施設長が有したときは,施設長は,当該通信を開披することができる。
⑶ 本条の準則の規定が適用される通信の内容物が,刑務所又は少年犯罪者施設の 安全保障又は他人の安全を危険にさらすか,又はその他の場合において,犯罪の
性質を帯びている,と確信する合理的な理由を施設長が有したときは,施設長は,
当該通信を開披し,朗読し,又は停止させることができる。
⑷ 本条の準則の規定が適用される通信が開披されるときは,被収容者に同席する 機会が与えられるものとし,通信又は封入物が朗読され,又は停止されるときは,
その旨が,被収容者に知らされるものとする。
⑸ 被収容者は,要望により,第 1 項の適用上必要なすべての文書資料が提供され るものとする。
⑹ 本条の準則中の「裁判所」(court)の中には,「ヨーロッパ人権裁判所」(European Court of Human Rights)と「ヨーロッパ司法裁判所」(European Court of Justice)
が含まれるものとし,「違法な封入物」(illicit enclosure)の中には,本準則中の他 の規定に従って,所持が許可されていない物品,及び関係する被収容者,その法 律助言者又は裁判所以外の者が受信者又は送信者となっている通信が含まれる。
第18条 罰金等不納付者の釈放の確保
罰金又はその他の金額の不納付により,少年犯罪者施設に収容されている被収 容者は,自己の釈放を確保するための納付のために,親族又は友人と通信を行う ことができ,また週日の適切な時点に,これらの者の面会を受けることができる。
第19条 衣類
⑴ 被収容者は,主務大臣が許可した規準に従って,保温及び健康に適した衣類の 提供を受けるものとする。
⑵ 本条の準則に基づいて提供される衣類の中には,それが必要とされる作業での 使用に適した防寒衣類が含まれる。
⑶ 準則第45条第 3 項の規定に従うことを条件にして,被収容者は,本条の準則に 基づいて提供される衣類を着用するものとし,その他の衣類は,主務大臣の指示 によって着用する場合を除き,又は準則第 6 条に基づく特権として着用する場合 を除き,着用してはならない。
⑷ 被収容者は,必要に応じて,釈放時に,それに相応した,適切な衣類が提供さ れるものとする。
第20条 食料
⑴ 主務大臣の指示に従うことを条件にして,医務官又は準則第27条第 3 項中に定 める医療従事者が許可した場合を除き,被収容者には,通常提供される以外の食 料の摂取が許可されてはならない。
⑵ 提供される食料は,健康に適し,滋養があり,よく調理され,食用に供され,
変化に富み,十分な量のあるものとする。
⑶ 医務官,準則第27条第 3 項中に定める医療従事者又は施設長が権限があるとみ なした者は,時宜を得て,料理の前後のいずれにも,定期的に食料を検査し,欠 陥又は不足を施設長へ報告するものとする。
⑷ 本条の準則中の「食料」(food)の中には,飲み物が含まれる。
第21条 アルコール及びタバコ
⑴ 被収容者には,数量と被収容者の氏名を記載した医務官又は準則第27条第 3 項 中に定める医療従事者の命令書に基づく場合を除き,酩酊飲料の摂取が許可され てはならない。
⑵ 被収容者には,主務大臣の指示に従う場合を除き,喫煙又はタバコの所持が許 可されてはならない。
第22条 宿泊施設
⑴ 居室又は独居房は,その空間,照明,湿度,換気,造作が健康に適しているこ と,及びそれがいつでも被収容者と(少年犯罪者施設付きの担当官でない)主務 大臣付きの担当官との意思疎通を可能なものにするものであることが,当該担当 官によって証明されない限り,被収容者の宿泊施設として使用されてはならない。
⑵ 本条の準則に基づいて付与された証明書には,当該居室又は独居房で 1 回に宿 泊することができる被収容者数の上限が定められるものとし,主務大臣の許可を 得ないで,その数を超えてはならない。
第23条 ベッド及び寝具類
各被収容者は,保温と健康に適した別個のベッドと別個の寝具類が提供される
ものとする。
第24条 衛生
⑴ すべての被収容者は,必需品として取り替えられる,本人の健康と清潔のため に必要な化粧用品が提供されるものとする。
⑵ すべての被収容者は,適切な時点に洗濯をするように要求されるものとし,移 送時に,及びその後,少なくとも週に 1 回,温浴をするか,又はシャワー浴をす るように要求されるものとする。
⑶ 被収容者の同意を得ないで,本人の頭髪がカットされてはならない。
第25条 女子被収容者
主務大臣は,自己が適切と思料する条件に従うことを条件にして,女子被収容 者が少年犯罪者施設内で赤子を保育することを許可することができるものとし,
また女子被収容者は,赤子の維持とケアのために必要な事項のすべての提供を受 けることができる。
第26条 図書
すべての少年犯罪者施設には,図書室が用意されるものとし,主務大臣の指示 に従うことを条件にして,すべての被収容者には,図書を閲覧し,それを交換す ることが許可されるものとする。
治療
第27条 医療看護
⑴ 少年犯罪者施設付きの医務官は,当該施設の被収容者の,精神上及び身体上の 保健ケアを行うものとする。
⑵ 被収容者が行う,医務官と面会する要望のすべては,要望を受けて,それを迅 速に医務官に取り次いだ担当官が,記録するものとする。
⑶ 医務官は,1983年医療法の意味の枠内の登録完了者である医療従事者の意見を
求めることができる。当該医療従事者は,医務官の一般的指導監督に基づいて、
当該刑務所内で業務を行うことができる。
⑷ 医務官は,重大な治療を行うに先立って,時間の許す限り,他の医療従事者の 意見を求めるものとする。
⑸ 特別の事案において主務大臣が与える指示に従うことを条件にして,法律手続 の当事者たる被収容者又はそれに代わる者が選任する登録医療従事者は,当該手 続に関連して本人を診察するための合理的な支援が与えられるものとし,しかも 当該医療従事者は,担当官の聞こえない所で,しかし担当官の見える所で,支援 の付与を受けることができる。
第28条 特別の疾病及び条件
⑴ 医務官又は準則第27条第 3 項中に定める医療従事者は,収容の続行又は収容条 件によって,健康に害を及ぼすおそれがある被収容者の事案を施設長へ報告する ものとする。施設長は,自己の勧告を添えて,当該報告書を遅滞なく主務大臣へ 送付するものとする。
⑵ 医務官又は準則第27条第 3 項中に定める医療従事者は,精神的条件により,特 別の注意を払う必要があると認められる被収容者に対し,当該注意を払うものと し,本人の指導監督又はケアのために必要と認められる特別の取決めを行うもの とする。
第29条 疾病又は死亡の届出
⑴ 被収容者が死亡し,又は重病を患い,重傷を受け,若しくは精神障害により病 院へ移送された場合において,施設長が本人の住所を知っているときは,施設長 は,その旨を直ちに被収容者の配偶者又は直近の親族へ知らせるものとし,また 被収容者が正当に要求することができる者にも,知らせるものとする。
⑵ 被収容者が死亡したときは,施設長は,その旨を直ちに権限を有する検視官,
巡視者委員会及び主務大臣へ通知するものとする。
宗教
第30条 宗派
被収容者は,1952年刑務所法第10条第 5 項に従って作成された記録中に記載さ れた宗派に属するものとみなされるが,施設長は,適切な事案において,適切な 調査後に,当該記録が修正されるように指示することができる。
第31条 教誨師及び任命聖職者の特別義務
⑴ 教誨師又は少年犯罪者施設に任命された聖職者は,次の各号の両者を行うもの とする。
⒜ 自己の宗派に属するすべての被収容者の当該施設への移送後で,その釈放前 に,合理的に可能な限り速やかに,個別にその宗派のすべての被収容者と面談 すること
⒝ 別段の取決めが行われていないときは,当該施設内で死亡した,自己の宗派 に属する被収容者の葬儀において,埋葬儀式の朗読を行うこと
⑵ 教誨師は,英国国教会に属する被収容者で,疾病中か,拘束されているか,又 は居室若しくは独居房に収容されている被収容者のすべてと毎日面会し,少年犯 罪者施設に任命された聖職者も,合理的に可能な限り,自己の宗派に属する被収 容者のために,同一の行為を行うものとする。
⑶ 被収容者に異議がないときは,教誨師は,英国国教会に属していない被収容者 であって,疾病中か,拘束されているか,又は居室若しくは独居房に収容されて いて,自己の宗派の聖職者による定期の面会を受けていない者と面会するものと する。
第32条 聖職者による定期的面会等
⑴ 教誨師は,英国国教会に属する被収容者と定期的に面会するものとする。
⑵ 少年犯罪者施設に任命された聖職者は,合理的に可能な限り定期的に,自己の 宗派に属する被収容者と面会するものとする。
⑶ 少年犯罪者施設にその宗派の聖職者が任命されていない宗派に属する被収容者
から要望があるときは,施設長は,当該被収容者がその宗派の聖職者による定期 的な面会を受けることを取り決めるために,合理的に可能な事項を行うものとす る。
⑷ 被収容者が教誨師又は少年犯罪者施設に任命された聖職者と面会する要望のす べては,迅速に教誨師又は聖職者に取り次がれるものとする。
第33条 宗教儀式
⑴ 教誨師は,英国国教会に属する被収容者のために,毎日曜日中の少なくとも 1 回,キリスト降誕祭、聖金曜日及び取決めを行うことができる聖体拝領式と週日 宗教儀式に,礼拝を行うものとする。
⑵ 少年犯罪者施設に任命された聖職者は,自己の宗派に属する被収容者のために,
取決めを行うことができる日時に,礼拝を行うものとする。
第34条 教誨師又は任命聖職者の代替要員
⑴ 主務大臣が許可した者が,教誨師の不在中に,本人に代わって行為を行うこと ができる。
⑵ 少年犯罪者施設に任命された聖職者は,主務大臣の許可を得て,本人の不在中 に,本人に代わって行為を行う代替要員を任命することができる。
第35条 休日作業
日曜日,キリスト降誕祭又は聖金曜日に,被収容者に対し,不必要な作業を要 求しないように,取決めが行われるものとし,キリスト教以外の宗教の被収容者 に対しても,(これらの日に追加するものとしてではなく,これらの日に代替す るものとして)当該被収容者に認知されている宗教的儀式の日に,不必要な作業 を要求しないように,取決めが行われるものとする。
第36条 宗教書
合理的に実施可能な限り,少年犯罪者施設内での使用に供するために主務大臣 が許可した,すべての被収容者の宗派が認めた宗教書を,当該被収容者の個人的
な使用に供することができるものとする。
職業及び地域社会との連携
第37条 制度活動への参加
⑴ 被収容者は,教育,訓練コース,作業及び体育が含まれる,準則第 3 条に従っ て提供される活動プログラムに専念するものとする。
⑵ これらのすべての活動において,個人の評価と身体的発達が考慮されるものと する。
⑶ 医務官又は準則第27条第 3 項中に定める医療従事者は,医療上の理由により,
被収容者に対し,作業その他の活動を免除することがでるものとし,また被収容 者は,医務官又は準則第27条第 3 項中に定める医療従事者が本人には不適切と思 料する種類の作業又はその他の活動に参加するように仕向けられてはならない。
⑷ 被収容者には, 1 日の関係する時間を超えない制度活動に参加するように要求 することができるものとし,本項の適用上,「関係する時間」(the relevant period)
とは,次の各号に定める時間とする。
⒜ 被収容者のために 1 時間以上の体育が提供される日には,11時間 ⒝ 被収容者のために 1 時間以上の体育が提供されない日には,10時間 ⒞ 被収容者のために 1 時間未満の体育が提供される日には,10時間と提供され
る体育の時間の合計
ただし,被収容者には, 1 日 8 時間を超えて, 1 つの制度活動に参加するように 要求することができない。
⑸ 被収容者には,一般的に,又は特別の事案に関して,主務大臣が許可した割合 で,作業又はその他の活動への参加を負担させることができる。
第38条 教育
⑴ 少年犯罪者施設において,通常の作業週内でのクラス教授又は個人研究のプロ グラムにより,また実施可能な限り,夜間と週末の教育クラス又は個人研究のプ ログラムにより,被収容者への教育が提供されるものとする。教育活動は,実施
可能な限り,個人の責任及び被収容者の利益と技術を助長し,本人の地域社会へ の復帰の準備を支援するものであるものとする。
⑵ 義務教育年齢の被収容者の事案にあっては,被収容者が,通常の作業週内で,
1 週に少なくとも15時間の教育又は訓練コースに参加するための取決めが行われ るものとする。
⑶ 17歳以上で、特に教育の必要がある被収容者の事案にあっては,必要に応じて,
通常の作業週内で,本人の需要に適した教育のための取決めが行われるものとす る。
⑷ 21歳以上の女子被収容者で,拘禁刑を服役しているか,又は不納付により刑務 所に付託されている者,及び刑務所に代えて,少年犯罪者施設に収容されている 者の事案にあっては,本人がクラス教授又は個人研究により,自己の教育を改善 させることを希望するときは,合理的な支援が与えられるものとする。
第39条 訓練コース
⑴ 少年犯罪者施設において,主務大臣の指示に従って,訓練コースによる被収容 者の訓練が提供されるものとする。
⑵ 訓練コースは,個人の責任及び被収容者の利益と技術を助長し,釈放後に適切 な雇用を見つける本人の期待を改善するものであるものとする。
⑶ 訓練コースは,実施可能な限り,被収容者が適切な資格を取得することを可能 にするものであるものとする。
第40条 作業
⑴ 作業は,実施可能な限り,個人の責任及び被収容者の利益と技術を助長し,本 人の地域社会への復帰の準備を支援するものであるものとする。
⑵ 被収容者は,主務大臣が許可しない種類の作業を行うように仕向けられてはな らない。
第41条 体育
⑴ 少年犯罪者施設において,通常の作業週内での被収容者の体育及び夜間と週末
の身体のレクレーションが提供されるものとする。体育活動は,個人の責任及び 被収容者の利益と技術を助長し,釈放時に,被収容者に自己の余暇を有効に活用 させるものであるものとする。
⑵ 第 3 項及び第 4 項の規定が適用される者を除き,各被収容者に対し,平均して 少なくとも 1 週 2 時間の体育,又は主務大臣が指示することができる施設若しく はその一部に収容されている被収容者の事案にあっては,平均して各週日に少な くとも 1 時間の体育に参加する取決めが行われるものとする。ただし,これらの 時間は,義務教育年齢の被収容者の事案にあっては,準則第38条第 2 項に基づい て教育に割り当てられた時間と別に行われるものとする。
⑶ 合理的に状況の許す限り,21歳以上の女子被収容者は,少なくとも 1 週 1 時間 の体育に参加する機会が与えられるものとする。
⑷ 治療上の身体活動が必要な被収容者の事案にあっては,適切な支援が提供され るものとする。
⑸ 気候の許す限りにおいて,かつ善良な秩序と規律を維持する必要性に従うこと を条件にして,21歳以上の女子被収容者は,少なくとも毎日一回で,状況上合理 的な期間,戸外で時を過ごす機会が与えられるものとする。
第42条 外部との接触
⑴ 施設長は,少年犯罪者施設と地域社会間の接触を促進して,当該施設外の適切 な人物と機関との関係を設定し,かつ維持する措置を講ずるものとする。
⑵ 施設長は,被収容者とその家族の最良の利益において望ましいと思料される両 者間の関係の維持に,特別の注意を払うことを確保するものとする。
⑶ 主務大臣の指示に従うことを条件にして,被収容者は,実施可能な限り,地域 社会にとって有益となるか,又は被収容者にとって有益となり,地域社会への本 人の復帰の準備を支援することになる,少年犯罪者施設外の活動に参加するよう に促進されるものとする。
第43条 更生指導
⑴ 被収容者は,その刑の開始から,適切な指導監督機関と協議して,本人の将来
について,並びに地域社会への本人の復帰のための準備に当たって,及び本人の 復帰後に,本人に提供される支援について,考慮されるものとする。
⑵ 釈放後に指導監督が課せられる被収容者のすべては,自己の責任について,及 び指導監督に基づいて負担する遵守事項について,慎重な説明を受けるものとす る。
規律及び管理
第44条 秩序と規律の維持
⑴ 安全のために,及び良好な秩序が維持される地域社会の生活のために要求され る規制を超えないで,秩序と規律が維持されるものとする。
⑵ 前項の規定にかかわりなく,より厳格な秩序と規律が維持され,かつ厳格な基 準の服装,身なり及び行為が強調される少年犯罪者施設において,制度を設ける ことができる。ただし,被収容者が,最初に,当該制度に適していると評価され ない限り,被収容者は,当該制度に参加するように要求されてはならず,被収容 者が当該制度に適していないと思われるときはいつでも,被収容者は,当該制度 を続行するように要求されてはならない。
⑶ 前項の適用上,被収容者がより厳格な制度に適しているか否かは,本人が心身 ともに,当該制度を行うのに十分適しているか否か,及び主務大臣の見解におい て,当該制度を経験することが本人の社会復帰を促進させるものか否かによって 評価するものとする。
⑷ 担当官は,被収容者を管理するに当たって,自己の模範を示すことと自己の指 導を通して,被収容者に影響を及ぼし,被収容者の積極的な協力を得るように努 めるものとする。
第45条 少年犯罪者施設外での拘束
⑴ 少年犯罪者施設へ拘束引致された者,又は少年犯罪者施設から拘束引致された 者は,可能な限り,公衆の監視にさらされることを少なくし,好奇心と侮辱から 本人を保護するために,適切にケアされるものとする。
⑵ 少年犯罪者施設以外の場所へ拘束引致されるように要求された被収容者は,
1952年刑務所法第 3 条に基づいて任命された担当官又は警察官が継続して拘束す るものとする。
⑶ 裁判所へ拘束引致されるように要求された被収容者が,裁判所のもとへ出廷す るときは,当該被収容者は,自己の衣類を着用するか,又は施設長が提供する一 般市民の通常の衣類を着用するものとする。
第46条 所持品検査
⑴ 被収容者のすべてが担当官によって拘束引致された場合において,少年犯罪者 施設への移送時に,及び施設長が必要と思料したとき,又は主務大臣が指示する ことできるときはその後に,当該被収容者は,所持品検査を受けるものとする。
⑵ 被収容者は,外見上,被隠匿物の発見と並行する方法で,所持品検査を受ける ものとする。
⑶ 被収容者は,他の被収容者の見える所で,又は異性の者の見える所で,若しく はその面前で,脱衣を受けてはならず,また所持品検査を受けてはならない。
第47条 記録保持及び写真撮影
⑴ 各被収容者の個人記録が,主務大臣の指示することができる方法で準備され,
かつ保持されるものとするが,記録のいかなる部分も,それを受け取る権限が付 与されていない者に開示されてはならない。
⑵ 移送時に,及びその後に,被収容者のすべてを写真撮影することができるが,
写真のいかなる写しも,それを受け取る権限が付与されていない者に提示されて はならない。
第48条 被収容者の財産
⑴ 現金を除き,被収容者が少年犯罪者施設内で所持しているが,自己の使用のた めの保有が許可されない物は,施設長が保管するものとする。
⑵ 被収容者が少年犯罪者施設内で所持する現金は,施設長が管理する預金口座に 預け入れるものとし,被収容者は,当該施設の帳簿内の預金口座に振り込むもの
とする。
⑶ 被収容者の釈放後,又は死亡後, 3 年を超える期間,未請求のままになってい る,被収容者に帰属する物件は,売却するか,又はその他の処分を行うことがで きるものとし,売却の純益は,一般の目的のために,「犯罪者の更生と復帰のた めの全国協会」(National Association for the Care and Resettlement of Offenders)
へ支払うものとする。
⑷ 施設長は,被収容者を少年犯罪者施設へ移送した後,本人の所持品の中に発見 された無許可物品,又は少年犯罪者施設内の被隠匿物品若しくは被寄託物品を没 収することができる。
第49条 他の被収容者との結びつきの排除
⑴ 良好な秩序若しくは規律の維持のために,又は本人自身の利益において,被収 容者が,一般的に,又は特別の目的のために,他の被収容者と結びつかないこと が望ましいと認められるときは,施設長は,これに応じて,被収容者に対する結 びつきの排除を取り決めることができる。
⑵ 被収容者は,巡視者委員会構成員又は主務大臣の許可を得ないで, 3 日を超え て,本条の準則に基づいて,他の被収容者との結びつきが排除されてはならない。
本項に基づいて付与される許可の期間は,21歳以上の女子被収容者の事案にあっ ては,1 か月以下とし,その他の被収容者の事案にあっては,14日以下とするが,
時宜を得て,同一期間の更新を行うことができる。
⑶ 施設長は,自己の裁量により,他の被収容者との結びつきが排除された被収容 者に対し,他の被収容者との結びつきを再開するように取り決めることができる ものとし,すべての事案において,医務官又は準則第27条第 3 項中に定める医療 従事者が,医療上の理由により,結びつきの再開を助言したときは,施設長は,
結びつきを再開するものとする。
第50条 有形力の行使
⑴ 担当官は,被収容者を取り扱うに当たって,不必要に有形力を行使してはなら ず,被収容者に対して有形力を用いることが必要であるときは,必要以上の有形
力を行使してはならない。
⑵ 担当官は,被収容者を憤慨させると思料される方法で,故意に行為を行っては ならない。
第51条 一時収容
⑴ 施設長は,反抗的又は暴力的な被収容者に対し,特別の独居房又は居室へ一時 的に収容するように命ずることができるが,被収容者を処罰として一時収容して はならず,又は反抗若しくは暴力が止んだ後に,一時収容してはならない。
⑵ 独居房又は居室は,その空間,照明,湿度,換気及び造作が健康に適している ことが,本条の準則の適用上,適切であること,並びにそれがいつでも被収容者 と(少年犯罪者施設付きの担当官でない)主務大臣付きの担当官との意思疎通を 可能なものにするものであることが,当該担当官によって証明されない限り,本 条の準則の適用上,使用されてはならない。
⑶ 少年犯罪者施設に関して,反抗的又は暴力的な被収容者の一時収容のために,
特別独居房に代えて,特別居室の提供を可能にするように,1952年刑務所法第14 条第 6 項の規定が効力を有するものとする。
⑷ 被収容者は,巡視者委員会構成員又は少年犯罪者施設付きの担当官でない,主 務大臣付きの担当官が提示する指示書なしに,24時間を超えて,本条の準則に基 づいて収容されてはならない。
第52条 拘束
⑴ 被収容者が自己若しくは他人を傷つけること,財産に損害を加えること,又は 紛争を引き起こすことを阻止するために必要であるときは,施設長は,被収容者 に対し,拘束のもとに置くように命ずることができる。
⑵ 17歳未満の被収容者が自己若しくは他人を傷つけること,財産に損害を加える こと,又は紛争を引き起こすことを阻止するために必要であるときは,施設長が 当該被収容者に対し手錠をかけるように命ずることができることを除き,施設長 は,当該被収容者に対し,拘束のもとに置くように命ずることができない。
⑶ 当該命令は,遅滞なく,巡視者委員会構成員及び医務官又は準則第27条第 3 項
中に定める医療従事者へ通知されるものとする。
⑷ 医務官又は前項中に定める医療従事者が当該通知を受け取ったときは,医務官 又は医療従事者は,被収容者が拘束のもとに置かれてはならない理由があるか否 かを施設長へ知らせるものとする。施設長は,本項に基づいて行うことができる 勧告を実施するものとする。
⑸ 被収容者は,必要な時間を超えて拘束のもとに置かれてはならず,また巡視者 委員会構成員又は(少年犯罪者施設付きの担当官でない)主務大臣付きの担当官 が提示する指示書なしに,24時間を超えて拘束のもとに置かれてはならない。当 該指示書には,拘束を求める理由及び拘束を続行することができる時間が記載さ れるものとする。
⑹ 本条の準則の前各項の規定に基づく拘束のすべての事案の詳細が,直ちに記録 されるものとする。
⑺ 本条の準則で規定した場合のほか,被収容者は,他の被収容者との結びつきの 排除の期間中の安全な拘束のためを除き、又は医務官若しくは準則第27条第 3 項 中に定める医療従事者の指示による医療上の理由による場合を除き,拘束のもと に置かれてはならない。
⑻ 拘束の手段は,主務大臣が許可した方式によるものとし,主務大臣が指示する ことができる方法により,またその条件のもとで使用されるものとする。
第53条 規制薬物のための強制検査
⑴ 1952年刑務所法第16条Aによって付与された権限(被収容者に対して薬物検査 を行う権限)に基づいて活動する担当官が,被収容者に対し,本人が自己の体内 に規制薬物を蔵しているか否かを確認するために,標本を提供するように要求し たときは,本条の準則の規定が適用される。
⑵ 本条の準則中の「標本」(sample)とは,尿の標本,又は1952年刑務所法第16条 Aの適用上,施設長による権限の付与中に定めた,これに相当するその他の標本 をいう。
⑶ 担当官が、被収容者に対し,標本を提供するように要求したときは,担当官は,
被収容者に対し,合理的に実施可能な限り,次の各号の両者を知らせるものとする。
⒜ 被収容者が,1952年刑務所法第16条Aに従って,標本を提供するように要求 されていること
⒝ 標本を提供することを拒否することは,本人に対し,規律違反の手続が提起 されるに至るおそれがあること
⑷ 担当官は,被収容者に対し,不純でない新鮮な標本を提供するように要求する ものとする。
⑸ 標本を要求する担当官は,標本の不純又は偽造を防止又は探知するために,合 理的に必要な取決めを行い,かつ被収容者に対し,標本の提供のために合理的に 必要な指示を与えるものとする。
⑹ 標本を提供するように要求された被収容者は,標本を提供するための準備を行 うことができるように, 1 時間を超えない間,他の被収容者からの分離を受ける ことができる。
⑺ 尿の標本を提供するように要求されたときに,これを提供することができない 被収容者は,本人が 5 時間を超える時間,本項に基づいて,他の被収容者からの 分離を受けることができない場合を除き,本人が,要求された標本を提供するま で,分離を受けることができる。
⑻ 尿の標本を提供するように要求された被収容者は,当該標本の提供のために,
標本の不純又は偽造を防止又は探知するための必要性と両立することができる範 囲のプライバシーが与えられるものとし,特に,被収容者は,異性の者の見える 所で,当該標本を提供するように要求されてはならない。
第54条 開かれた閉回路テレビジョンシステムによる被収容者の指導監督
⑴ 次の各号のいずれかに該当したときは,施設長は,自己が拘束している被収容 者の指導監督のための取決めを行う自己の権限を損なうことなく,独居房,ドー ミトリィ又は少年犯罪者施設内のその他の場所に設置された,開かれた閉回路テ レビジョンシステムによって,被収容者を恒常的な指導監督のもとに置く取決め を行うことができる。
⒜ 次のいずれかのために,当該指導監督が必要である,と施設長が思料したと き
被収容者又はその他の者の健康と安全のため 犯罪の防止,探知又は訴追のため
少年犯罪者施設内の安全保障又は善良な秩序及び規律を確保又は維持する ため
⒝ 当該指導監督が,達成されるように求められる事項に見合っている,と施設 長が思料したとき
⑵ 本条の準則の適用上,開かれた閉回路テレビジョンシステムが使用されたとき は,準則第13条及び準則第14条の規定が,被取得物に適用されるものとする。
第55条 規律違反の罪
被収容者が次の各項のいずれかを行ったときは,規律違反の罪に処するものとす る。
⑴ 暴力的行為を行ったこと
⑵ 人種を差別する加重の暴力行為を行ったこと
⑶ 人を,その意思に反して拘束したこと
⑷ 担当官又は業務のために少年犯罪者施設内に居る(被収容者以外の)者に対し,
当該施設の一部への出入りを否認したこと
⑸ 人と闘争したこと
⑹ 故意に,他人の健康若しくは身体の安全を危険にさらしたこと,又は自己の行 為によって,当該健康若しくは身体の安全が危険にさらされることになるか否か を意に介さなかったこと
⑺ 担当官の職務の執行,又は少年犯罪者施設内で業務を行うために,当該施設内 に居る(被収容者以外の)者の業務の執行を妨害したこと
⑻ 少年犯罪者施設又は合法的拘束から逃亡又は失踪したこと
⑼ 本準則中の準則第 5 条に基づいて,本人が仮釈放を受けた条件を遵守しなかっ たこと
⑽ (準則第56条に従うことを条件にして)規制薬物を自らに投与し,又は他人に よる本人への規制薬物の投与を阻止しなかったこと
⑾ 故意にアルコール飲料を摂取した結果として,酩酊したこと
⑿ 準則第21条第 1 項に基づく,医務官の命令書に従って自己に提供された場合を 除き,故意にアルコール飲料を摂取したこと
⒀ 次のいずれかを所持したこと ⒜ 無許可物品
⒝ 所持が許可されている量を超える量の物品
⒁ 無許可物品を人に販売し,又は引き渡したこと
⒂ 自己の使用のためのみに所持が許可されている物品を人に販売し,又は許可を 得ないで引き渡したこと
⒃ 他人又は少年犯罪者施設に帰属する物品を不当に取得したこと
⒄ 故意に,又は過失で,少年犯罪者施設の一部,又は自己の所有の有無を問わず,
その他の財産に放火したこと
⒅ 少年犯罪者施設の一部,又は自己の所有しないその他の財産を棄損し,又はこ れに損害を加えたこと
⒆ 少年犯罪者施設の一部、又は自己の所有しないその他の財産に,人種を差別す る加重の損害を加え,又はこれを毀損したこと
⒇ 本人が所在することが要求されている場所に居なかったこと,又は本人が所在 することが許可されていない場所に居たこと
担当官,業務のために少年犯罪者施設内に居る(被収容者以外の)者,又は少 年犯罪者施設の巡視者に対し,敬意を欠いたこと
威嚇的,罵倒的又は侮辱的な用語又は行動を用いたこと
威嚇的,罵倒的又は侮辱的な,人種を差別する用語又は行動を用いたこと 故意に適切な作業をせず,又は作業をするように要求されたにもかかわらず,
それを拒否したこと
合法的命令に従わなかったこと
本人に適用される準則又は規則に従わず,又はそれを遵守しなかったこと 規制薬物,又は(準則第16条中に定める面談でない)面会の過程中に,担当官 の同意を得ないで,その他の物を受け取ったこと
少年犯罪者施設の一部,又はその他の財産上に,威嚇的,罵倒的又は侮辱的な,
人種を差別する用語,図画,記号又はその他の物を陳列し,添付し,又は描写し
たこと
前各項に掲げた罪について,次の各号のいずれかを行ったこと ⒜ 罪の未遂
⒝ 他の被収容者に対する罪の教唆
⒞ 他の被収容者に対する罪の支援又はその未遂
第56条 準則第55条第10項の抗弁
準則第55条第10項に基づく罪により告発を受けた被収容者は,次の各号のいず れかを立証することをもって抗弁とする。
⒜ 被収容者が,規制薬物の投与に先立って,当該薬物を合法的に本人の使用の ために所持していたか,又は他人が当該薬物を合法的に本人に供給する過程で,
本人が投与を受けたこと
⒝ 規制薬物が投与されたことを被収容者が知らず,かつそれを疑う理由を有し ていなかった状況において,本人が当該薬物を自らに投与し,又は規制薬物が 本人に投与されたこと
⒞ 被収容者が抵抗することが合理的でない状況において,脅迫のもとで本人が 自らに規制薬物を投与したこと,若しくは当該薬物が本人に投与されたこと,
又は本人の同意を得ないで,当該薬物が本人に投与されたこと
第57条 準則第55条の解釈
準則第55条の適用上,用語,行動又は物が,人種差別集団の構成員の構成員資 格(又は構成員資格と思い込まれている構成員資格)を基礎にした,(同一性が 証明可能であると否とを問わない)人種差別集団の構成員への敵意を示したか,
又は当該敵意によって(全部又は一部が)動機づけられている限り,これらは,
人種差別的とされるものとし,「思い込まれている」(presumed),「人種差別集団」
(racial group)及び「人種を差別する加重の」(racially aggravated)は,1998年犯 罪及び秩序違反法第28条によって,これらの語に付与された意味を有するものと する。