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講演内容 平成25年度県外研修:熊谷市ホームページ

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平成25年10月3日

焼津グランドホテル

(静岡県焼津市)

平成25年10月3日、静岡県焼津市にて180名の自治会長が参加した県

外研修が行われた。「焼津市内自主防災組織の活動について」を研修のテーマに、

Ⅰ「焼津市内の自主防災組織の概要について(焼津市危機管理課 木村貴之主査)」

Ⅱ「多様な人々の視点を活かした地域防災への取組み

(小川第12自主防災会 鈴木教司防災委員長)」

Ⅲ「向こう三軒両隣による自主防災活動

(大富第19自主防災会 増田廣冶会長、今村孝利副会長*、石田芳雄防災委員長)」

の御講演をいただいた(*は講演者)。

講演内容

Ⅰ 焼津市内の自主防災組織の概要について

焼津市危機管理課 木村貴之主査 による講演

焼津市について

焼津市は東京と名古屋市のほぼ中間、静岡県内にお

いても東西のほぼ中心に位置し、人口は約14万人、

高齢化率は23.5%と高く、近年では人口の減少も

みられている。焼津の地名の由来は、日本神話で、日

本武尊(ヤマトタケル)が東征の途中で地元の賊衆に

襲われた時、草薙剣で葦を薙ぎ倒し、火を放って難を

逃れた際、その様相が烈火のように見えたという伝承

から、「焼津」と命名されたと言われている。また、焼

津といえば焼津港が有名であるが、水揚げ量は昨年度

千葉県の銚子港に続く全国第2位、水揚高は全国第1位と日本の漁業において

主要な位置を占めている。

自主防災組織結成の経過

当市では、東海地震説の叫ばれた1976年以来、市民に自主防災組織の結

成を呼びかけ、1978年までの3年間をかけて全市民を対象とした組織の結

成を推進し、合併した旧の焼津市、旧の大井川町を合わせて市内38の自治会

(2)

で79の自主防災組織作りを完了した。当市の自主防災組織の特徴は、自治会

の単位が自主防災組織となっていることであり、つまり当市の自主防災組織結

成率は100%である。自治会長をはじめ、役員の方々が自主防災組織の会長

となり、日頃からの地域付き合いの延長線上に防災活動を位置づけ活動いただ

いている。

自主防災組織の活動と資機材の整備状況

日々の活動として、研修会や年に3回の

防災訓練、それに合わせて防災知識の普及、

防災資機材の備蓄・点検、地域内危険箇所

の点検、把握、避難計画の作成などを行っ

ている。災害時には、地域の警戒、被害状

況の把握・伝達、出火防止及び初期消火、

救出救護、避難情報の伝達及び避難誘導、

給食・給水などを役割で分けられた班ごと

に行うこととなっている。

資機材の整 備につい て は、それぞ れの

自主防災組織ごとに、 結成当初は標旗、

腕章、ヘルメット等小 物を整備し、その

後、濾水機、消火用可 搬ポンプ等の各種

機器の整備と、これら 資機材を収容する

防災倉庫の整備を進めていただいている。

防災倉庫は主に公園の 敷地内にあり、月

に一度点検という意味も含め稼働訓練を

行っていただいている。

自主防災組織の各班の役割

自主防災組織は、役割に応じて班を分けている。各班の役割は

○自主防救助隊:倒壊家屋などからのけが人の救出・救助

○情報班:住民の安否や被害情報を収集し、市からの情報を地域に伝達

○救護班:傷病者への応急救護の実施、救護所等への搬送

○消火班:消火器や可搬ポンプでの初期消火活動の実施

○避難誘導班:避難時の声かけ、避難支援など

○生活班:在宅避難者への物資配給・炊き出し・生活相談

○避難所立上担当(生活班より派遣):避難所の立上げ、初期の運営

となっている。

公園内の自主防災倉庫

(3)

訓練について

自主防災組織の具体的な訓練としては、

○土砂災害防災訓練:土砂災害から住民を守るた

め、住民が避難所へ速やかに避難する一連の「避

難の流れ」を確認する。

○水防演習:河川の氾濫等による水害を未然に防 ぐための演習を実施する。

○自主防救助隊訓練:行政による救助救出活動を

待たず「自主防災の原点」に立ち、積極的に地域

で助け合い、できる限りの救助救出を行うための

訓練を実施する。

○津波避難訓練:津波による被害軽減を図るため、

市内全域に津波情報を伝達し、各地域において避

難体制の確立を図る。

○市民防災リーダー育成講座:防災上の知識技能

の向上を図ることにより、自主防災組織のリーダ

ーとしての行動力を充実させる(全8回、毎週1

回、各2時間)

○総合防災訓練及び地域防災訓練:大規模地震災

害の発生を想定し、市内全域において、各地域の

実情にあった防災訓練を自主防災組織が自ら訓練

を計画し実施する。

などを行っている。マンネリという声もあるが、嫌

と い う 程 体 に 染 み 込 ま せ て こ そ 有 事 の 際 に 対 応 で

きると、訓練に参加していただいている。また、小学生も高学年になると役に

立てることも多いので、地域のスポーツ少年団に活動を半日又は1日休んでも

らい、訓練に参加してもらっている。

直近の訓練参加人数は、地域防災訓練(平成24年12月2日開催)が45,

508人、津波避難訓練(平成25年3月10日開催)が44,769人、総

合防災訓練(平成25年9月1日開催)が50,868人と、人口14万人の

市としては非常に多くの方に参加していただいている。

市からの活動支援について

当市では、地域の自発的な自主防災活動を円滑に行うための補助として、組

織の運営、防災資機材の購入、維持及び修繕、防災訓練の実施に対し、自主防

災組織育成事業補助金を交付している。焼津市全体で1,200万円(平成2

水防演習

自主防救助隊訓練

津波避難訓練

(4)

5年度予算)を均等割+世帯数割で分け、交付している。

また、自主防災組織が購入する防災資機材(10万円以上の資機材)に対し

て、購入費の2/3補助、50万円を限度に、市内全体で800万円を補助(平

成25年度予算)している。トランシーバー、拡声器、毛布、担架、消防用ポ

ンプ、ホース消火器、発電機、防災倉庫、AEDなどの購入に充てていただいて いる。

おわりに

最後に、今回御講演いただく自主防災会を紹介させていただく。小川第12

自主防災会と大富第19自主防災会は、地域と密接な特徴ある活動が評価され、

平成24年度静岡県知事褒賞を受賞されている。

小川第12自主防災会の鈴木教司防災委員長からは、「多様な人々の視点を活

かした地域防災への取組み」、大富第19自主防災会の今村孝利副会長からは、

(5)

講演内容

Ⅱ 多様な人々の視点を活かした地域防災への取組み

小川第12自主防災会 鈴木教司防災委員長による講演

小川自治会について

私たちの住む地域、小川第12自治会・自主防災

会は新焼津漁港と小川漁港の間にあり、沿岸より約

200m位のところに位置する、日頃から波の音を

聞きながら生活をしている地域である。住民は約1

600人、9つの町内会、51組と、焼津市の中で

は比較的小さな自治会からなる自主防災組織である。

私たちの世代は、子供の頃子供会活動も盛んで、

地域のおじさんやおばさんに支えられ地域に育てら

れた世代であるが、最近では様々な事情により地域

での支えが弱くなっているような気がしている。ま

た、私たち自主防災会でも高齢化を肌で感じること

が多く、住民約1,600人中560人が65歳以

上となり、全体の約1/3を占めている。

普段から顔見知りの関係を構築した地域づくり

そのような状況の中、私が防災委員長として念頭に置いていることがある。そ

れは、「普段から顔見知りの関係を構築した地域づくり」である。私たちが育っ

てきた地域のコミュニティの良さを取り戻し、若い人たちに引き継いでいかな

ければならないと思いながら、自主防災活動に取り組んでいる。また、地域づ

くりには、「男性・女性、高齢者・子供」など関係なく、多くの人に参加してい

ただく必要があると思う。そこで私たち自主防災会では、夏の総合防災訓練、

冬の地域防災訓練などの訓練を、多くの人に参加していただくための場所とし

ていきたいと思い活動している。現在、私

達の自主防災会には、役員とは別に防災委

員が9名・自主防救助隊7名がおり、その

中に3名の女性が在籍してくれている。

今から3年前に、自主防救助隊に1名の

お嬢さんが自ら加入してくれた。彼女は以

前、節分のイベントに私と共に鬼に変装し、

地 域 を 回 り 歩 い た 大 切 な 友 人 の お 嬢 さ ん

で、明るく、若いながら本当にしっかりと

(6)

しており、中高生などの人たちの気持ちをよく理解している。訓練では自主防

救助隊のユニホームを着て、中高生や若い人たちの先頭に立ち、活動してくれ

ている。また今年度からは、昔からの仲間の女性2名が、防災委員に加わって

くれた。取り組みの中で、訓練の進行役を務めるなど、日頃男性では気がつか

ない視点を持って活動してくれている。この3名の女性が自主防組織に加わっ

てからは、きめ細やかなメリハリのある本当によい環境になり、チームワーク

も向上した。

地域で暮らす様々な人々の視点を活かして地域防災力を高める

地 域 に 新 し い チ ー ム ワ ー ク が で て き

た 頃 、 今 年 の 5 月 に 静 岡 大 学 地 域 連 携

応 援 「地 域 で 暮 ら す 様 々 な 人 々 の 視 点

を 活 か し て 地 域 防 災 力 を 高 め よ う 」 プ

ロ ジ ェ ク ト の お 話 を い た だ い た 。 私 た

ち が 目 指 し て い る 自 主 防 災 活 動 に 必 要

だ と 思 い す ぐ に 手 を 挙 げ 、 今 年 の 夏 の

総 合 防 災 訓 練 に 先 駆 け 「 女 性 や 学 生 な

ど が 参 画 し た 助 け 合 い 活 動 」 を テ ー マ

に研修会を開催した。初めに、静岡大学教育学部の池田恵子教授より、「災害に

強い地域とは何か」、「女性や学生が参画した地域づくり」など私たちが目指し

ている活動にあわせた内容の講演をいただいた。そのあと参加者全員が、地域

の良いところ、地域の問題点などについてグループ討議を行い、大変有意義な

研修会となった。

そして、今年の夏の総合防災訓練では、

研修の内容を踏まえて訓練に取り組んだ。

津波の危険が拭えない地域であるので、地

震発生直後、大津波が発生したとの想定で、

高台へ避難する訓練をした。災害時要援護

者 の 避 難 の 支 援 を 住 民 に 意 識 し て い た だ

くため、担架や車いすを活用した避難訓練

を行ったが、災害時要援護者などへの避難

の支援は、非常にむずかしい問題だと感じ

た。しかし、誰もが地震によってケガをすれば、体が不自由になるし、実際に

は災害時に、消防、警察の方々に避難の支援をしていただくことは不可能に近

い。今一度、助けることができるかもしれない隣近所が他人事ではなく、「地域

のみんなが助かる」という意識を持ってほしいとの願いで実施した。まだまだ、

「女性や学生などが参画した

助け合い活動」研修会

(7)

肌で感じられるほどの成果は得られてないが、引き続き理解を深めていきたい

と思っている。

次に取り組んだのが安否の確認訓練で

ある。東日本大震災前には、訓練会場に

集まった方の人数を数える程度の取り組

みであったが、実際の状況を考えると津

波からの避難は、どこへ逃げることがで

きるかわからない。そして逃げ遅れなど

で、やむを得ず自宅の上の階へ避難しな

ければならない時もあるかと思う。その

ため私たち自主防災会では、大津波警報

などが解除された後に集まる安否確認場所を定めている。

安否確認の一番の目的は、避難できた人ではなく、「避難できていない人がい

るのか」、そして、「いかに早く、その人たちを助けにいくことができるのか」

である。今回の訓練では、用紙を配り氏名等を記入する方法を採ったが、もっ

と効率のよい方法がないか、検討していきたいと思っている。

また、避難所の立ち上げの訓練も行った。「避難者が組織を作る」目的で女性

防災委員が先頭に立ち、進行役を務めてもらい、様々な技術や経験を持った人

などを探し、活動に参加していただく内容を試みた。具体的には、

○参加者に誘導支持:避難者を誘導することで避難所の混乱を避ける訓練。

○救護場所の設営:看護師、ヘルパーたちの呼びかけによる三角巾の指導。

○廃材段ボールを活用した居住場所の設

営:救助隊を中心に居住場所を設営し、

居住性を体感。

○幼児育児場所のキッズコーナー設営:

保育士・社会福祉士・母親たちに依頼し

て、小さな子供と避難した場合の問題な

どを話し合う。

○ 女 性 率 先 参 加 者 に よ る 、 飲 み 水 の 分

配:熱中病対策として、衛生面に配慮が

きく女性率先参加者が、水分補給の声掛けと、全員へ飲み水の分配。

○召集男性陣40名による非常用食料と毛布の移動作業:体育館から校舎5階

へ備蓄食料と毛布の移動。

○中高生の救命処置の実習:参加した中・高校生に、防災員になってもらい、

AEDなどを含む救命処置などの実習。

などである。

安否確認訓練

(8)

このようにいくつか試みてみたが、今回の防災訓練の避難所の立ち上げは、

それぞれ男性・女性高齢者・子供など多くの人々が参加していく場所として一

歩ずつ踏み出したところである。

おわりに

一昨年3月11日、甚大なる被害をもたらした東日本大震災では、報道され

る映像はぞっとするものばかりで、航空機がとらえた津波の映像は、言い表せ

ないショックを受けた。

あの日から、国、静岡県、そして焼津市長はじめ行政の皆さんが、あらゆる

方向から私たち市民に対していろいろな取り組みをしてくれている。私が住む

焼津市ではいち早く、津波避難タワーの建設、避難ビルにソーラー発電の照明

の取付け、避難施設に入るためにガラスを割るハンマーの設置や、市内全地域

へ職員が出向き、津波の避難地図を作成するための支援などの取り組みを行っ

ている。

それに対して、私たち自主防災組織はどう取り組んでいけばいいだろうか。

東日本大震災で被害にあわれた方の無言の声を無駄にしないためにも、私達一

人ひとりが震災を真摯に捉え、どのように防災・減災を考え取り組んでいくの

かを考える、大切な時期にさしかかっているのは間違いない。今まで以上に防

災・減災への工夫をしていかなければならないと考える。

しかし、「自然災害」に対してはどこにいても、ここまで取り組めば「安全」

という終わりは無く、行政の取り組み難いことは「地域の手で」取り組んでい

かなければならないと痛感している。また防災・減災への取り組みによって、

あらたな安心を作り上げていくのが「自主防災組織」ではないかと感じている。

これからも引き続き、多様な人々の視点を活かしながら「普段から顔見知り

の関係を構築した地域づくり」を目指して「みんなで助け合える自主防災組織」

(9)

講演内容

Ⅲ 向こう三軒両隣による自主防災活動

大富第19自主防災会 今村孝利副会長による講演

はじめに

向こう三軒両隣をテーマに講演させていただくが、依

頼されたときに、30分間は講演をしてほしいと言われ

て正直困ってしまった。なぜなら、当自主防災会の活動

は当たり前のことを行っているだけであり、文章にすれ

ば5行で終わってしまうからである。少し短い講演にな

ってしまうかもしれないが、お付き合いいただきたい。

向こう三軒両隣グループでの活動

大富第19自治会には3,075の世帯が属しており、焼津市の中では大き

な自治会である。それを13の町内会に分け、199の組に分け、向こう三軒

両隣で589のグループに分けて活動している。

向こう三軒両隣グループの主な活動としては、

1「安全カード」の確認と救助

2「被災情報連絡票」の収集と作成

3 避難の呼びかけ

4 旗を持って避難場所への誘導

5 要援護者の搬送

6 グループ内情報の更新

等がある。

1つ目、“「安全カード」の確認と救助”

であるが、まず「安全カード」とは何か

というと、自分の家の避難状況を外部に

示すカードである。全員避難が可能なら

ば、避難時に○が描いてある面を表にし

て玄関先などの目に付く場所に掲示して

おく。このカードが掲示されていなけれ

ば、「救助が必要な人間が家中にいる」と

みなし、向こう三軒両隣グループが家の中に立ち入って調査、救助を行う。転

入者にも必ず配るようにし、全ての世帯に行き渡るようにしているが、末端ま

(10)

2つ目は“「被災情報連絡票」の収集と作成”

である。これもまず「被災情報連絡票」について

で あ る が 、 平 時 の 世 帯 情 報 と 避 難 情 報 ( 家 族 の

誰々が避難していない、連絡が取れない等)を記

載するもので、避難場所にてグループリーダーに

渡し、グループリーダーは組長に、組長は町内会

長に渡して情報をまとめる。これを素早く行えれ

ば、地域の避難状況をすぐに把握できることにな

るので、年3回の避難訓練では必ず行っている。

この連絡票も各世帯に必ず配っている。

3つ目と4つ目の“避難の呼びかけと旗

を持っての避難の誘導”であるが、これは

言葉の通り、訓練時、災害時にグループリ

ー ダ ー が 向 こ う 三 軒 両 隣 グ ル ー プ に 対 し

て 避 難 の 呼 び か け と 避 難 時 に の ぼ り 旗 を

持 っ て 誘 導 する こ とで あ る 。 避 難方 法 は 、

バラバラに避難するグループもあれば、集

ま っ て 避 難 す る グ ル ー プ も あ り 様 々 で あ

る。避難方法を決めないのは、何でもかん

でも方法を押し付けたりはしない方が、グループ意識や自主性が育まれて良い、

との考えからである。

5つ目は“要援護者の搬送”。歩けない避難者がいるが車いすや担架がない場

合、あるものを使ってどう運ぶか(この場合は物干し竿と毛布を使い簡易担架

を製作)といった訓練も行っている。

6つ目は、“グループ内情報の更新“であ

る。避難場所に避難した時に役立つ、その

グ ル ー プ の 情 報 を ま と め た も の を 毎 年 更

新してもらっている。一人世帯、歩行困難

者 や 要 援 護 者で あ るな ど の 情 報 や、 職 業 、

例 え ば 医 療 関係 者 、消 防 団 、 警 察関 係 者 、

水道・電気工事者などの情報、また農家で

米を蓄えてある、広い敷地を持つ家であれ

ば 敷 地 に テ ン ト を 敷 設 で き る な ど の 情 報

をまとめている。平時のグループリーダーの仕事は、このグループ内の情報の

被災情報連絡票

旗を持っての避難誘導

(11)

把握(情報の一覧表の更新)が主となる。

その他、1年に1~2回向こう三軒両

隣グループリーダー研修会を開いている。

今年度の研修内容は、第4次地震津波想

定の説明であった。現在、大富第19自

治会の前方には8mの防波堤があるが、

南海トラフ地震では、現在の防波堤を超

す恐れがある。そのため、防波堤の嵩上

げの計画があるのだが、予算の都合もあ

り完成までには10年かかるそうである。

しかし、10年の内に地震、津波が来たらどうするか。それには、自助と共助

の力を高めることしかない。自助としては、ケガをしないために家具の転倒防

止や家屋倒壊を防ぐために耐震診断を受ける、津波から素早く避難する訓練を

し、非常持ち出し品や備蓄品を蓄える。共助としては、避難所には行かず、そ

の地域で助け合うといったものである。自主防災力は地域力そのもの、上がい

くら笛を吹いてもだめだと思う。

以上のように、なんの特別なこともやっていない。自分たちで決めたことを A・B・C、当たり前に(A)、バカみたいに(B)、ちゃんとやる(C)。この繰り

(12)

質疑応答

Q.可搬ポンプの価格はいくらくらいか。

A.このタイプは80~100万円程である。(焼津市危機管理課 木村主査) Q.12自主防災会の講演の中であった、率先参加者というのは、訓練時にその

場で自主的に手を挙げた方であるか。向こう三軒両隣グループの構成世帯は何

軒くらいであるか。平日などに災害が発生しグループリーダーが不在であると

きはどうするか。

A.率先参加者とは、訓練時にその場で自主的に手を挙げてもらった人である。

しかし今後は、率先参加者にではなく、事前に給水班などの役割を作ることと

している。(小川第12自主防災会 鈴木防災委員長)

向こう三軒両隣グループの構成世帯は5軒くらいである。グループリーダー

不在時の対応については、他の全てのグループの方法について把握している訳

ではないが、各グループ内で対応方法を決めていると思う。リーダーは一応決

めるが、グループ内で情報を共有しておくことが重要であると思う。(大富第1

9自主防災会 今村副会長)

Q.災害時、向こう三軒両隣グループリーダーだけで要援護者を救助に行く訳に

はいかないと思うが、グループ内で救助に行く人などを決めているのか、また

グループの皆が要援護者の情報を共有しているのか。

A.中には要援護者がいるということを公表したくないという方もいらっしゃる

が、一応はグループ全体が要援護者の有無を把握している。また要援護者の公

表の可否のリストも作成している。(大富第19自主防災会 今村副会長) Q.小川第12自主防災会には幅広い年齢層の方が参加されているように見受け

られた。若い人の参加を促す方法などがあれば教えてほしい。

A.私は消防団に30数年前に入団し、その頃から地域の方が家族で参加できる

イベントを数々催してきた。現在自主防災会に参加してくれている若者は、子

供時代にそのようなイベントに参加していた人たちである。彼らを子供時代か

ら知っているし、親御さんのことも知っており、親御さんが彼らに自主防災会

に参加しろと促してくれたりもしてくれたりもする。小さな自治会だからこそ

だとは思うが、このような昔からの繋がりが現在実っているのではないかと思

う。(小川第12自主防災会 鈴木防災委員長)

Q.防災訓練の周知の方法と、自治会、自主防災会、町内会といった組織の違い、

構成について教えてほしい。

A.年3回防災委員長会議というものがあり、9月総合防災訓練、12月地域防

災訓練、3月津波避難訓練の開催前に集まっていただき、そこで市の方針をお

伝えし、地域の訓練計画を作成提出してもらう。その訓練計画を作成する中で

地域の話合いがあるのでそこで防災訓練開催の周知をしてもらう。組織の構成

(13)

存在し、その下に組、その下に向こう三軒両隣グループが存在する。(大富第1

9自主防災会 今村副会長、焼津市危機管理課 木村主査 )

Q.焼津市の全世帯数は5万4千世帯であるとお聞きしたが、防災訓練の参加世

帯数はいくらか。

A.概 算 で あ るが 、 1万 5 千 か ら 2万 世 帯ほ ど で は な いか と 思う 。( 危 機 管理部

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