待 扁準 培 養 す る と きに は,共 の

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(1)九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository. 菌核菌一名白絹病菌 (SCLEROTIUM ROLFSII SACC.) に就いて : 第二報 : 嫌觸現象の形態的觀察並に其 の原因 中田, 覺五郎 九州帝國大学農學部植物病理學教室. https://doi.org/10.15017/20732 出版情報:九州帝國大學農學部學藝雜誌. 1 (5), pp.310-318, 1925-12. 九州帝國大學農學部 バージョン: 権利関係:.

(2) 菌 核 菌 一 名 白 絹 病 菌(SCLEROTIUM ROLFSIISACC.)に 就 いて 第. 二. 報. 嫌觸現象 の形態的観察並に其 の原因 中. 田. 畳. 五. 郎. (大正十四年十 一月二十 日受領). 1.緒. 言. 菌 核 菌(SclθrofiumRolfsiεSAcc.)の二種 の相 異 るSもminを対. 待 扁準 培 養 す る と きに は,共 の. 二個 のin・c・ ・lumは 繁 殖 し,相 接 近 す る と共 に次 第 に成 長 鈍 り,絡 に は 全 く成 長 を停 めて両 者 闇 に明 瞭 な る無 生 帯 を生 す 即 ち嫌觸 現 象 を呈 す る こ とは 已 に之 を述 べ た り。鼓 に は 嫌觸 現 象 の 形 態 的 観 察 を述 べ次 で嫌觸 現 象 の可 能 的 原 因 を記 せ ん とせ り。 嫌 瞬現 象の 形 態 的 観 察 に就 い て はREINヨARDT,ZELLER&SCHMITZ及C▲YLEY等 意 せ られ,就 中P・RTBRは132種. に よ りて 注. の細 菌 及 菌 類 に就 き精 密 な る観 察 を な せ り。 街其 の原 因 に. 就 て は,以 上 の 諸 氏 の外N:K:TrNSKy,Lu田z,BR・WN及LIESEGANG等. の研 究 あ り。 而 して此 等 の. 諸 氏 は共 の原 因 を大体 二種 に結 論 せ り。 即 ち一 は 養 分 の缺乏 に よ りて起 る もの とな し・ 他 は 菌 よ り直 接 叉 は間 屡 に生 産 す る毒 素 に基 くもの な りとせ り。 荷 後 者 に あ りて は其 の 毒 素 が 特 種 の 物 質 な り と見 徴 す もの と,叉 軍 に普 通 の 物 質 か濃 厚 に な り した めに毒 性 を呈 す と見 徹 す もの とあ り。而 して 其 の毒 素 も直 接 に菌糸 よ り生 す とな す もの と,叉 間 接 に 培 養 基 に起 因 す とな す もの とあ り。 思 ふ に其 の 原 因 は 菌其 の 者 に特 定 せ る性 質 に属 し共 通 に律 す べ き もの に あ らざ るべ し。 余 は嫌觸 現 象 の 最 も顯著 な る菌 核 菌 に つ き形態 上 の観 察 を な す と共 に其 の 原 因 を明 か にせ ん ζ とを期 せ り。 2・ 材. 料 及 研. 究 方 法. 供 試 材 料 と して は 菌 核 菌 中 最 も顯 著 に雨 嫌觸 現 象 を現 はす べ き1及9の に 最 も顯 著 に 孚嫌觸 現 象 を現 は す べ き41及43の. 二種 のStrainを. 二 種 のStrain並. 選 定 せ り。 伺 比 較 と し.

(3) て全 く嫌觸現 象 を現 は さ ざ る ユ 及5の. 二種 のStrainを 供 試 材 料 とせ り。 之等 のSt珊i翼 の. 寄 主,採集 地,採集 者 及採 取年 月は 下 の 如 し。 菌. 採集者. 寄 主植 物. 號 ユ. 馬 鈴. 薯. 9. 蠶豆牛 廿. 薦. 43. 煙. 草. 塊 福岡縣. 造. 6,13,1921. 同. 8,11,1922. 同. 元. 清. 同. 努. 41. 操 集. 月. 中 田 畳 五 耶. 瀧. 5. 採集 年 8,12,1923. H.A.Leo. 3,2,1921. 比 律 賓. 3,2,1921. 同. 同. 嫌 禍 現 象 の 肉 眼 的 の 親 察 には 麹 汁寒天 培 養 基 を用 ゐ,先 づ 之 を溶 解 してPetri‑dishに 注 入 し,凝 固 せ る を待 ちて 後 上 記 の 菌 よ りinoCulumと. して 一 個 づS菌 核 を と り之 を培 養 基 上 に. 待 培 養 せ り。 樹嫌觸 現 象 を顯 微 鏡 的 に親 察 せ んが た めに は,50×25mm大 麹 汗寒天 培 養 基 を薄 く而 も一様 に塗 抹 し,之 にinoculumと と りて対 待 擾種 し,之 をSlide架. のSlideglassに対. して 上 記 の 菌 よ り菌糸 の 一片 を. に載 せ て 殺 菌 せ しPetri‑dishに 納 め,共 の 内 に少 許 の 水 分. を注 入 して 十 分 な る漁 氣 を保 た しめ,更 に之 を28。Cの. 定 温 器 に納 め て生 育 を促 進 せ しめ た. b。 斯 くして後 以 上 の 如 く して対 待 接 種 せ しSlideglassを 現 象 の 形 態 を観 察 せ り。此 の 場合 に屡 此 のSlide91agsを. 水 に て対 じて 直接 に樵 鏡 し,以 で と りH4すか,或 はPetridis・hの 嫌觸. 蓋 を とる と きに は嫌觸 現 象 が不 鮮 明 と な る恐 あ り。 伺嫌觸 現 象 の原 因 を探 究 せ んが な め に用 ゐ し特 種 の方 法 に つ き て は別 に記 す る こ とLせ. り。. 3・ 形 態 的 観 察 ①. 肉眼的観察. 菌 核菌 の同 一Strainた. る ユ及5を. 樹 待 培 養 す る とき に は 二者 共 に 同一 の 速 度 に て成 長 し. て相 互 に接近 し,氣 走菌糸 並 に榮 養菌糸 共 に全 く区別 し難 き一 つのC・1・nyを 作 る(第 一 圖 A)。 然 るに 相異 るStrainな 長 鈍 り,終 にa3は らす41は. る41及13を対. 待 培 養 す る と きに は両 者相 接 近 す る と共 に成 第. 全 く成 長 を停 止 す る に拘. 再 び成 長 を同 復 して43の. 上 を蔽. ふ に至 る。但 しこの場 合に榮 養菌糸 は氣 走 菌 綜 に比 し発育 微 溺 な るが た めに其 の 程度 は租 不 明 瞭 な る傾 あ り(第 一 圖B)。樹 相 異 るStrain な る ユ 及9を対. 待 培 養 す る とき に は菌糸 は. 相 成 長 す る と共 に著 し く成 長 を減 じ,絡 に は. Aは. 非嫌觸脱象. Bは. 牛嬢觸象現. Cは. 雨嫌觸現象. 一. 固.

(4) 全 く成 長 を停 めて2乃. 至5.m.m.のE離. を隔 てN相対 待 す。 而 して之 の相対 待 せ る菌糸 は次. 第 に 堅密 とな り絡 に菌 核 を形 成 す る に至 る(第 一一圖c)。. 以 上 の 三種 の場 合 につ き共 の 關 係. を囲解 すれ ば第 一 圖 の如 し。 街 以上 のA,B,Cの. 三種 の 場合 につ き温 度 を28。Cに 保 ち て菌糸 の 成 長 の 速 度 を比 較 せ し. に下 の如 し。但 し数 字 は菌糸 の 作 るCu1・nyの 牛径 を示 せ し もの とす 。 A・(非嫌觸. の 場 合) ユ 車濁5輩. 濁. om.G皿.. 耳(牛嫌觸. 1同 士 om. 一. 5同 士 Gm. 一. 1i対5 0m.. 十 二時間 目. 00. 00. 00. 一 00. 二十 四時間目. 0.20.2. 0.20.2. 0.20.2. 0.20.2. 三十六時間目. 0.60.7. 0.60.6. 0.60.6. 0.60.6. 四十八時間目. 1.11.1. 1.11.1. 1.11.1. 1.11.1. 六 十 時悶 目. 3.232. 3.03.0. 3ユ3.1. 3.23.2. 七十二時間目. 5.55.d. 交生. 交生. 41同 士 Gm.. 43同 士 om. 一. 交生. の場 合) 41輩 濁43輩 十 二時間. 目. 濁. 41対43 0m. 一 00. om.. Gm。. 0. 0. 00. 00 0。20.2. 0.20.2. 一. 二 十 四時間 目. 0,2. 0.2. 〔}.20.2. 三十 六 時 間 目. 0.生. 0.4. 050.5. 0.40.4. 0.40.4. 四十 八時間 目. O.6. 0。6. 0.60.6. 0.70.7. 060.7. 六 十時間. 1.7. 1.6. 1.71.7. 1.71.7. 1.51.4. 2.82.8. 221.7. 目. 七十 二時間 目. 2.8. 2.8. 八十 四時間 目. 4.3. 4.4. 1輩 濁. 9輩 濁. 2.82.7. 交生. 交生. 2.92.5. α(両嫌觸 の 場 合). 即 ちAに も,Bに. 1i射9. 0. 9同 士 Gln. 一 0 0. 0. O. 0.2. 0.2. 02. 0.2. 0.2. O.2. 0.5. 0.5. 0.4. 04. 04. 0.1. 0。7. 0.6. 0.6. 0,6. 0.5. 0.5. 1同 士 Gm. 一. om.. Gm.. 十 ご 時 間 日. 0. 0. 0. 二 十 四時間 目. 0.2. 0.2. 三 十 六時 間 目. 04. 0.生. 四 十 八時間 目. 0.6. 0.6. 0m。 一. 六十 時 間 目. 1.7. 1.6. 1.7. 1.7. 1.7. 1.7. 1.2. 1.2. 七 十 二時間 目. 2.8. 2.8. 2.9. 2.9. 2.8. 2。8. 2.1. 2.0. 八十 四時間 周. 44. 4.5. 2.5. 2,5. 交生. 交生. あ りて は輩 猫 培 養,同 士 培 養 及 二種 の樹 待 培 養 共 に菌糸 の 成 長 に は全 く変 りな き あ りて は 相 異 る二種 のS馬minの対. 待 培 養 は軍 猫 培 養 及 同 士 の 培 養 の 培 養 に比 して六. 十時間 目 よ り次 第 に菌糸 の成 長 鈍 り,就 中G3は. 甚 し く害 せ られs八 十 四時間 口に は43は. 全 く成 長 を停 む る も41は 再 び成 長 を回 復 して43を. 蔽 ふ に至 る 。禽Cに. あ りて は異 るStrain.

(5) の対 待 培 養 はBの. 夫 に比 して更 に成 長 鈍 り,而 も1及9共. に 等 し く成 長 衰 へ,八 十 四時 間. 目 に は両 者共 全 く成 長 を停 止 して相対 待 す るに至 る。 (2)顯. 微鏡 白勺観 察. (イ)氣. 走菌糸. 非嫌觸 の 場 合 に は氣 走菌糸 は全 く異 常 な き も牛嫌觸 及両 嫌觸 の場 合 に は相 異 るStrainよ り 生 す る菌糸 は相 接 近 す る に從 へ 尖 端 よ り捲 曲 し初 め,甚. しき に至 れ ば却 て後 方 に 向 ふ て成 長. す る に至 る。 か 」る菌糸 は一 般 に細 く且 つ繊 柔 とな るが た め次 第 に纏 綿 して 不 規 則 な る束状 を な し,更 に其 の 束状 は錯綜 して終 に は嫌觸 帯 に滑 へ て菌 核 を形成 す 。氣 走 菌懸 は榮 養菌糸 と同 じ く正 常 の と き には 鋭 角 に分枝 すれ ど も嫌觸 物 質 に燭 るれ ば 急速 に鈍 角 をな す に至 る。 然 れ ど も氣 走菌糸 は共 の 尖 端 殆 ん ど遊 離 す るが た め に嫌觸 物質 に対 し極 めて 自 由に避 け得 る 利 あ り,故 に榮 養菌糸 に 見 るが如 く菌糸 の尖 端 は決 してPlasmolysisを (ロ)榮. 起 す こと な し。. 養菌糸. 榮 養菌糸 は 氣 走菌糸 に比 して 太 く且 つ 共 の 質硬 直 な る を常 とす 。 此菌糸 は非嫌觸 の 場 合 に は全 く異 常 を呈 す る こと な く して 成 長 すれ ど も牛嫌觸 及両嫌觸 の場 合 に は嫌觸 物 質 に燭 るL や 直 に尖 端 よ り1'Lism・1ysisを 初 め,絡 に は共 の細 胞 は全 く収縮 し内 容 は消 失 す る に至 る。 か か れ ば之 に接 す る細 胞 は急 に共 の接続 鮎 に當 り内容 液(Cellulin)が 濃 密 とな り且 つ 大 を増 し・ 細 胞 膜 も比 較 的 肥 厚 す る に至 る。 榮 養菌糸 は 正常 の 時 に は鋭 角 に分枝 し且 つ 多数 のAppr・‑ s・riaを生 す る を常 とす る も,嫌觸 帯 に近 くに從 へ 次 第 に直 角 或 は鈍 角 をな し3〈Ai,pre8Jrk)を 生 ぜ ざ るに 至 る。 以 上 の 程 度 は 一・ 般 に は対 待 す る菌 孫 の距 離 に比 例 す る も,叉菌糸. の新 奮 に. もよ る もの 」如 し。 即 ち老 域 せ し菌糸 は嫌觸 物 質 に 冒 さるLこ と少 き に反 し,若 き菌糸 は速 か に 且 つ著 し く冒 さ る 」に 至 る。鼓 に注 意 す べ きは両嫌觸 の 場 合 に於 て 氣 走菌糸 は初 め よ り 全 く和 接 近 ぜ ざ るに 反 し,榮 養菌糸 は 當初 は相 接 近 し後 に消 失 す る こと な りとす 。. 4・嫌觸. 現. 象. の 原. 因. 余 は 先 づ嫌觸 現 象 の 原 因 が培 養 基 の 榮 養 分 に開 す る もの な りとの 説 に対 し,共 の事 實 を確 め んが た め に次 の試 験 を なせ り。 溶 解 す る麹 汗寒天 培 養基 をPet・i‑dishに注 入 して 後 之 れ を傾 斜 ぜ し めた る ま 製凝 固せ しむ℃ 然 る と きに は培 養 基の 厚 さに深 淺 の 差 を生 す,換 言 す れ ば1'etri・dish中の培 養 基 は各 部 につ き榮 養 量 を異 に す 。か く して後1及9を. 樹 待 培 養 し,其 盧 に 生 ぜ る嫌觸 帯 が培 養 基 の深 淺. 即 ち榮 蕎 の 多少 に よ り影 響 せ らる もの な りや 否 を注意 した り。然 るに嫌觸 帯 は培 養 基 の 何 れ.

(6) の部 分 に も生 じ,而 も殆 ん ど同 一 な る明 瞭 度 を有 して特 に榮 養 量 に よ る差 異 を認 め ざ りき。 麹 汁培 養基 を三 角 瓶 に入 れ 之 れ に1及9を 培 養基 上 にo.5cm.2大. 浮 遊 せ しめて(inoculumを. の 濾 紙 を浮 べ此 の 上 にinccUlamと. 浮 すた め には 殊 に. して菌 核 を載 せ た り)対 待 培 養 し,. 時 々麹 汁 を注 入 して 榮 養 分 の 消 耗 を補 へ,以 て嫌觸 現 象 の 成 生 を槻 察 せ り。 然 るに1及9 の 闇 に は明 瞭 な る嫌觸 帯 を∫kじ,麹 瀞 を補 給 ぜ ざ る標 準 琶 に比 して全 く差 な き を認 めた り。 即 ち榮 養 分 の缺乏 に よ る差 異 を認 め す。 榮 養 分 及 榮 養 量 を異 にす る馬 鈴 薯寒天,肉 汁寒天,コ ン氏 寒 天,ソ ル トン氏寒天,肉 煎 汁 塞 天,茶 豆 煎 汗寒 天 ・醤 油 寒 天,麹 汁寒 天 等 の八 種 の培 養 基 に ユ 及9を対. 待 培 養 して嫌 鰯現 象. の成 否 及共 の明 瞭 の 度 を観 察 せ り。 即 ち次 の如 し。 但 し培 養 基 の榮 養 の 度 は菌 の繁 殖 の度 を 以 て示 す ことLぜ. り。 培 養. 基. 繁. 殖. 度. 嫌觸現 象の有 無並 に 明瞭度. 麹. 汁 寒. 天. 十 十十 十. 醤. 油 寒. 天. 十十十. 十十十. 渠 豆 煎 漕 寒天. 十十十. 十 十 十十. 十十. 十十十. 肉煎 汁 寒天. 十十十. 十十十. ソル トン氏寒天. 十. 十 十十. 馬 鈴● 薯寒 天 コ ン氏 寒 天. 十. 十十. 十. 十十. 肉 汁 寒. 天. 十 十十 十. 之 れ に よ るに嫌觸 現 象 は培 養基 の 種 類 を問 は す生 す る もの に して,菌 の繁 殖 の盛 な る程 即 ち 培 養基 の榮 養分 の 多 き程 多少 明 瞭 な る傾 あ り。若 し嫌觸現 象 が 榮 養 の溝 耗 に よ りて 生 す る も の とせ ば,榮 養 分 の 比 較 的 乏 しき ソル トン氏 寒 天,馬 鈴 薯 寒 天 及 コ ン氏 寒 天 に て は早 く而 も 明瞭 に 成生 せ ら るべ き理 な るに反 し,却 て 榮 養 分の 豊 富 な る麹 汁寒天,醤. 油寒天,菓. 豆煎汁. 及 肉 煎 汁寒天 に て早 く而 も明 瞭 な る嫌觸 現 象 を示 せ り。 之 を要 す る に嫌觸 現 象 の 原 因 寒天 は 榮 養 分 の 多 少 或 は 夫 の沿 粍 と見 るへか らざ る な り。 数 に 於 て 余 は 更 に 可能 性 の原 因 と見 るべ き間接 及 直接 に菌 よ り生 産 す る毒 素 に就 いて究 む る と ころ あ りた り。 余 は嫌觸 物 質 た る毒 素 は 直接 に菌 よ り培 養 基 中に 生 産 せ ら る 製もの な るか,或 は 菌 よ り生 塵 す る物 質 が培 養基 に作 用 して共 の 結 果 間接 に培 養基 よ 抄域 生 せ らるべ き もの な るか に拘 ら す,共. の物 質 は若 し液体 な りとせ ば 培 養 基 中 に存 在 す べ き もの な るべ しと推 定 せ らる。 之 れ. に よ リ ユ を麹 汁培 養基 に培 養 し十 分 繁 殖 ぜ る を待 ちて共 の 培 養 基 を無 菌 的 に濾 過 し,此 の 濾 液 に1並. に9を. 翠 猫 に培養 した り。然 るに9はzに. 比 して共 の 生 育 稽 々劣 る傾 き あ るが.

(7) 如 き も,其の間 に認 識 し得 る程 の差 異 を認 め ざ りき。 即 ち余 は嫌觸 物質 を培 養 基 中 に確 め 得 る ヒ と能 は ざ りき。 之 れ に よ り余 は嫌 鰯 物 質 は氣 艘 な るべ しと推 定 し,先 づ 三 角 瓶 に麹 汁 寒 天培 養 基 を注 入 し, 此 の上 に ユ 及9を対. 待培 養 し,共 の嫌觸 帯 に當 り第 二 圖 の如 き装体 に よ り殺 菌 し濾 過 せ る. 塞氣 を逡 りて絶 えす 室 氣 の 置 換 を計 りた り。 然 る と きに は 室氣 の 置 換 烈 し き部 に は全 く嫌觸 現 象 を認 め ざ る も,之 れ よ り遠 ざ か るに從 ふ て次 第 に現 はれ,両. 第 二. 圖. 端 に あ りて は殆 ん ど 、. 正 常 と変 りな き 明瞭 な る嫌觸 現 象 を 呈 せ り。 之れ は嫌觸 物 質 の 氣 艘 な る こと を示 す もの な りとす 。 荷 巳述 の 如 くG・vergkuss上 に1及9を. 9. 対待 培 養 し,時 々取 り出 して擬 察 せ しに,絡. ム.綿 栓 ]BL吸 引 ボ ン プ. に は嫌觸 現 象 を呈せ ざ る例 あ る こ とを認 め た り。 之 れ はC。v劔9毒 鵬 を時 々取 り出 す ことに よ りて,室 氣 の動 揺 を招 き,終 に は氣 艦 な る 物 質 を逸 散 せ し めた るに よ る もの と推 定 せ らる 。. 嫌觸. 更 に余 はP・tri・dishの上 下 の両 内 面 に麹 汁寒天 培 養 基 を注 入 して凝 固 せ しめ,典 の 上 下 各 面 に ユ 同 士,9同. 士,及1対9の. 三 種 の培養 を作 れ り。然 る と きに は1同. 士,及9同. 士. の培 養 に あ りて は,菌糸 の成長 す る と共 に上 面 のinOCU1U皿 よ りめ氣 走菌糸 は垂 下 して下 面 の inoeulumよ. りの氣 走菌糸 と癒 合 し,絡 に1'etri‑dish6内 部 は 一様に菌糸 に て 充 た さ るNに 至. る。 然 る に ユ対9の. 培 養 に あ りては 上 下 の両inc・ulumは. 培 養 基 に滑 へ て成長 す る も,共. の上 下両 面の 陶 に は明 瞭 な る室 間 を生 じ決 して癒 合 す る こ とな し。即 ち 巳述 の嫌觸 現 象 は 増 養 基 上 に て形 成 せ らる 蕊に反 し,此 の 場 合 に は 室間に て形 域 せ らる。 之 れ を見 れ ば嫌觸 現 象 は培 養 基 中 に榮 養 分 の 消 耗 に よ りて 生 す る もの に あ ち す 。3ζ嫌觸物 質 は液体 に あ らす し七 全 くi氣艘 な る こと を認 む る を得 。 か く嫌觸 物 質 は 氣体 な る も,余 は更 に此 の 物 質か菌糸 よ り直 接 に 生 産 せ らる 』 もの な る か ・ 或 は菌 懸 が 培 養 基 に作 用 して 間 接 に培 養 基 よ り生 す る もの な るか を知 らん とせ り。 先 づ 物 質 は 菌 懸 か 培 養 基 に作 用 して夫 れ の 分解 物 と て し生 す る間 接 の 生 産 物 な りとせ ぱ,培嫌觸 養 基 の 種 類 を異 にす る に よ りて 當 然変 化 あ るべ き理 な り。之 れ が た め に,余 は 巳述 の 麹 汁 塞 天,醤 油寒天,茱 豆煎 汁寒天,肉 汁寒 天,肉 煎 汁寒天,ソ ル トン氏寒天,馬 鈴 薯寒天,コ. ン氏寒天. の 外 ツ ア ペ ツ ク寒 天,糖 加 肉 汗寒天,萄 蕩 培 養 基 等 合計 十一一Tnの培養 基 を選 び,1及9を.

(8) 劃 待 培 養 して観 察 せ しに,凡 て の 培 養 基 に於 て嫌觸 現 象 を 呈 し,典 の 間 に於 て は殆 ん ど差 異 を認 む る こと能 は ざ りき。此 の事 實 は嫌觸 物 質 が 培 養 基 に關 係 な き を示 す もの に して,換 言 す れ ぽ培 養基 よ り生産 せ られ た る もの に あ らざ る こ とを 示 す もの な り。 之 れ に 反 して 巳 述 の 如 く氣 走菌糸 が 室 闇 に て嫌觸 現 象 を呈 す る ことは,嫌觸. 物 質 か 直接 に菌糸 よ り生 塵 せ らる 瓦. もの な る こ とを示 す もの な り。 第. 三. 両 第 三 圖 の 如 くPetri・dishに. 圖. ユ 及9を. 塁・i待 培 養 し,共. の菌糸 の 少 し く成 長 す る を 待 ち て,嫌觸 線 を 見 計 へ 此 の 上 に50×25m.m.大. のC・vorglassを. 蔽 ひ以 て直接 に培 養 基. と連絡 を 絶 た しむ 。 か く し て 後 各菌糸 の 成 長 を注 意 す る に,1及9の菌糸. は培 養基 上 に於 け る と殆 ん ど同 じ く. CQvergla・s上. に 成 長 し,絡 に 明 瞭 な る嫌觸 現 象 を 生 す ・ む. 若 し この場 合 に嫌觸 物 質 が間接 に培 養 基 よ り生 産 せ ら る る もの とすれ ば 培 養 基 と全 く連絡 を絶 ち しC・vergkbss上 に は嫌觸 現 象 は 生 ぜ ざ るべ き理 な り。 此 等 を以 て見 れ ば,嫌觸. 物 質 は直 接 に菌糸 よ り生 産 せ. らる 」もの な る こ と を知 れ り。 又 此 の物 質 は培 養 基 に 不溶 解 性 の もの と推定 せ ら る。若 し可溶 性 な りとせ ぱ・ 一 度 本 菌 を 培 養 せ し培 養 基 中 に は可 槍 的 に存 在 せ ざ るべ か らす 。 余 は麹 汁培 養 基 を三 角瓶 に注 入 し,之 れ にz及9を対. 待 培 養 し,時 々振盪 して 培 養 基 の均 一を 保 た しめ,以 て嫌觸 現 象 の 域 否 を. 注 意 せ り。 然 るに 二 つのinoculumの対. 待 線 に當 り明 瞭 な る嫌觸 現 象 を生 じ,固 艦 培 養 基 に. 蜀 待 培 養 せ し もの と毫 も異 る ことな し。 若 し嫌觸 物 質 が培 養基 に可 溶 性 の もの な りとせ ば, す る に よ りて培 養 基 の全 部 に普 遍 し,特 に一 定 の 部 に 集 積 す る こと な か るぺ く,從 ふ 振盪 て 現 象 を見 る こ と能 は ざ るべ き もの と す。. 嫌觸. 更 に此 の嫌觸 物 質 は滲 透 性 極 め て弱 き もの と見 らる。何 となれ ば,1及9を対 に,氣 走菌糸 は2乃 至5m.m・. 待 培養する. 内 外 の距 離 を隔 てs巳 に嫌觸 す る に拘 らす,培 養基 中の菌糸 は. 殆 ん ど相 接 燭 す るに 及 び て初 め て嫌觸 現 象 を現 は す を以 て な り。. 5・ 結 SclerotiumEo粥̀の. 論. 並. に. 摘. 要. 和 異 る二種 のStl'ai・1を対待 培 養 す る と きに は,南 者の菌糸 は各 相 成 艮. し相 接 近 す る と共 に次 第 に成 長 鈍 り,絡 に は 一定 の距 雛 を隔 てL相対 待 す,即 ち嫌觸 現 象 を 呈 す 。此 の 場 合 に嫌觸 線 に滑 へ て 多 くの 菌 核 を作 る。 叉榮 養 菌 謙は共 の 尖 腸 よ り?lasm・lysis.

(9) を起 して収縮 し,絡 に溝 失 し,氣 走菌糸 は繊 柔 に な りて 後 方 に捲 曲 す 。且両 種 の菌糸 は共 に 直 角或 は鈍 角 に分 枝 す るに至 る 。 荷 榮 養菌糸 は終 にappresoria形. 成 の 力 を失 ふ 。. 此 の嫌 鱗 現 象 は菌糸 の尖 端 よ り直接 に磯 生 す る一種 の 氣 盟 に よ りて生 す る もの に して・ 其 の物 質 は培 養 基 中 に溶 解 す る こ とな く,叉 極 め て滲 透 性 弱 き もの な り。 荷 此 の 物 質 の 多 少 は の繁 殖 の 度 に關 す る ものL如. し。. 菌糸. 引. 用. 文. 献. BROWN,W.: Experiments on the growth of fungi on culture media. Ann. But. vol. 37, p. 105, 1923. CAYIEY,D. M.: Tho phenomenon of mutual aversion between mono-spore mycelia, of the same fungus. (Diaporthe perniciosa MAR.) with a discussion. of sexbeterothalism. in fungi.. Jour.. Genetics, vol. 13, p. 853, 1923. LIESEGANG,R. E.: Gegenseit?go Waohstumshemmung 51, S. 85, 1920. Ueber die Einfluss gebrauchter Schimmelpilze. 中 田 畳 五 郎:菌. boi Pilzlkulturen. Centbl. Bake. Abt. 11, Bd.. Nthrlosungen. auf Keimung. and Entwieklung. 核 菌 一 名 白 絹 病 菌(SclerotiormRolfsiiSACα)に. の 關 係,九,大,農,學. 就 て 第1・‑t報,嫌觸 現 象 と 種 類 と. 藝 雑 誌 第 一 巻 頁17e,1925.. (Naknta, K.: Bul. Sci. Fak. Terk. Kyusu Imp. Univ. vol. 1, p. 177, 1925.) NIKITINSKY,J.: Ueber die Beeinflu .sung der Bntwioklung einiger Schimmelpilze Stoffwechsslprodukte. Jahr. Wiss. Bot., Bd. 40, S. 1, 1904. PORTER,C. 14.: C.,noerning. the characters. of certain. ZEIIER, S. M. and SCHMITZ,H.:. Studies. 版. 解. 作用 を受 け し榮 養菌 緯(尖 端 よ り1'lasmolysisな. 第二圖. 同上郭 大X625. 第 三圓. 嬢 燭 作 用 な受 け し氣走菌糸X500(尖. ihre. '. in the physiology of the fungi VIII. mixed culture.. Mo. But. Gard. vol. 6, p. 183, 1919.. ,○'第5圖. 'lurch. fungi as exhibited by their growth in the. presence of other fungi. Amer. Jour. Bot. vol. 11, p. 168, 1924. REINHARDT,M. 0.: Waohstum der Pilzhyphen. Jahrb. Wiss. But. Bd. 23, S. 479, 1892.. 第 一 圖嫌觸. einiger. Ann. Myc. Bd. 7, S. 91, 1909.•. 説 起 し叉鈍 角 に分枝 す). 端 は捲 曲 し.lr.つ 鈍 角 に分 枝 す). Ann..

(10) STUDIES. THE. POSSIBLE IN. ON. SCLEROTIUM. CAUSE THE. OF. THE. FUNGUS. FEATURES. ROLFSII. PHENOMENON. AND. OF. SACC.. Part. OF. II.. AVERSION. MORPHOLOGICAL. THE. PHENOMENON.. (Résumé) Kakugoro. NAKATA.. 1. The phenomenon of aversion and its relationships to the strains of S. Rolfsii were mentioned previously. In this 'paper the possible cause of aversion and morphological features . of the fungus, which take place when aversion occurs are presented. When two inocula taken from different strains of the fungus are inoculated side by sied on the same plate , each inoculum grows at first nearly at the same rate, then gradually slower and finally the growth stops leaving a. •. narrow region free from hyphae. lished. 3.. Thus the phenomenon of aversion is estab-. In this case sclerotia are formed abundantly. along the region.. The aerial mycelia at averted region become much fine and slender and curl backward. They are characterized by branching in obtuse angle. The mycelia submerged. in media show plasmolysis and then disintegration. at. averted region. 4.. The phenomenon of aversion is not due to a substance made from media by the action of the fungus but the snbstance which is secreted by the mycelia irrespective. of media.. It is not dissolved in media but diffuses. slowly through them, so that the mycelia submerged are affected at the time when they meet together. The amount of the substance appears to depend upon the growth of the mycelia..

(11) 學 藝 雑 誌 第 一ts,BUItenoSeiencaVo1・1. 第 五 圖 版Tab.5.

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