九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
Schumannの式の展開とその農産物冷却に関する2・3 の応用
村田, 敏
九州大学農学部農産機械工学教室
https://doi.org/10.15017/23144
出版情報:九州大學農學部學藝雜誌. 27 (3/4), pp.247-257, 1973-07. 九州大學農學部 バージョン:
権利関係:
九大農学芸誌 (sci・Bu1L Fac. Agr., Kyushu univ.)
第27巻 第3・4号 247−257 (1973)
冷却に関する2・3の応用
村 田 敏
九州大学農学部農産機械工学教室 (1973年3月12日受理)
Some Modifications of Schumann s Equation and lts Application to the Cooling of Farm Products SATOSHI MURATA
Laboratory of Agricultural Process Engineering,
Facuty of Agriculture, Kyushu University, Fukuoka
Schumann(1929)の基礎方程式は,粒子の初期温 度が一様で流入ガスの温度が一定という一種類の初期 条件と境界条件についてしか解かれていない.ここで は,まず氷槽(アイスバンカ)による野菜の予冷問題 が別の境界条件を必要とすることを示してこれを解 き,次に穀物の呼吸熱の除去問題や,Vertical duct による堆積層の冷却問題の解が適当な変数変換と補正 によってSchumannの式から導かれることを示す。
1.Schumannの基礎方程式
この章では,すべてSchumalln(1929)の基礎方 程式が基本となる.Schumannは,砕製物(crushed material)の集まりの中に流体を通して冷たくしたり 暖めたり,また逆に流体を暖めたり冷やしたりする場 合の非定常伝熱の問題について,基本方程式を導い た.そのために用いた仮定は,
(a) 砕製物(以下粒子という)の中の温度分布は 一様である.
(b)流体の中の熱伝導及び粒子間の伝熱は無視さ れる.
(c)粒子の流体間の熱伝達は,その点における平 均温度差に比例する.
(d)流体と粒子の温度変化による容積変化は無視 される.
(e)熱定数は温度と独立に一定である.
まず,流体に着目して熱平衡を考えることにより 247
tblTg +v{Z41;1g =一k2(Tg−Ts) (i)
を導き,次に粒子に着目して熱平衡を考えることによ
り
alTlif−s == le,(T.一T,) (2)
ここに
lei == le/hs(1 f) (3)
le2 == le/hg f (4)
を導いた.これらは変換変数
z =le,(t−X/v) (6)
により,
ttafTS =Tg−Ts (7)
9iTSLg=Ts−Tg (s)
と,極めてすっきりした形に表現される.これが Schumannの基礎方程式である.
2. アイスバンカによる農産物 の冷却理論
アイスバンカ(Ice Bunker)は,空気を氷塊の堆積 層中に通して冷却させる装置である.この冷却装置
蹴
村 田Cooled Air Fan
一一一一一・一一一一一一一一P))
Ice Blocks
/ Products
(f一一一一一 f一 一
Warrned Air Fig. 1. Model of ice bunker cooler.
は,機械的冷却装置に比し,建造費が安価なこと,冷 却空気の湿度の低下が小さく果実及び野菜の鮮度に大 きな関係のある乾燥が防止できる点がすぐれており,
将来道路網の発達に伴なって氷の供給方法に改善がな されれば,極めて有望な方法と考えられる.特に,利 用期間の短かい予冷装置の場合経済的に有利な方法と 考えられる.
さて,このアイスバンカを実際に農産物の冷却に用 いる装置ではFig.1に示すように,空気はアイスバ ンカと被冷却果実の集合体を循環するようになってお り,その冷却状態は複雑となる.この場合アイスバン カから流出する空気の温度は一定でもなく,また既知 の時間の関数として与えられているものでもない.し たがって,単一物体に関する熱伝導の方程式を解くこ とが出来ず,またFurnasの解やMurata(1971)理 論もそのままの形で適用することが出来ない.アイス バンカの冷却性能についてはGuillou(1960)によっ て,氷塊の大きさや堆積高さ及び風速等の関係につい ての詳しい研究があり,農産物の冷却性能についても 多くの研究があるが,この二つを結びつけた系として の理論はないようである.この理論は,機械的冷却装 置の場合にもあてはまるものである.
2−1.氷の空気冷却特性
氷は堆積層をなしているから,空気に関する熱平衡 の方程式は全く(1)式に一致する.一・方,氷の表面は 常にぬれており液相と固相が共存しているから,氷の 表面はooCに保たれている.これは変形された(8)
敏
式についても同じだから,T、 =・Oとおいて 響一一・Tg
が成立する.
(9)
さて,tに比しX/Vは極めて小さいので事実上x=
0とア=0は一致するから,入口空気温度をTg.i.と して(9)式の解は
Tg=Tg,in e−Y (10)
となる.この(10)式は,アイスバンカ中を通過する 空気の温度が指数関数的に低下することを示してい る・前記Guillou(1960)はこの性質を利用し,半冷 却距離(H:alf Cooling Distance)を定義し.氷の 冷却特性を示す指標に用いた.
さて,(10)式は氷の堆積層の深さを一定とすると Tg.out/Tg,in=COnSt・ ==r (11)
が事実上時間に関係なく成立することを示している.
すなわち 氷点を基準温度(0℃)にとる限り,アイ スバンカに入る空気の温度と出る空気の温度の比は時 間に関係なく一定である. ことが言える.もちわん
である.
2一一2.初期及び境界条件
初;期条件は,冷却前の農産物が気温と平衡した状態 にあって大体一様な温度にあることから,
Ts=T,o,z==O,y−O (13)
が成立する.
境界条件は,Fig.1か日明らかなように,農産物 堆積層の空気流入口の空気温度がアイスバンカの空気 流出口の空気温度に等しく,またアイスバンカの空気 流出口の空気温度はアイスバンカの空気流入口の空気 温度に等しい.したがって,農産物堆積層の空気流入 口と流出ロ温度の関係は,アイスバンカに関する(11)
式と逆になり,境界条件として
Tg.in/Tg.out == r
が与えられる.
2−3.解の導入と考察
(7)式のTgを(8)式に代入して
轟一+等+弩}一・
が得られる.
ラス変換すると
(14)
(15)
これを(13)式の初;期条件のもとにラブ
(i+s) IFII;一s +sFs == Tso
(16)
Sdlumamの式の展開とその応用 249 が得られる.ζれの一般解として
Fs=A・θ一壷・+.翫 s
が得られる.
次に(7)式をラプラス変換して Fg=(1十のF、一T、・
(17)
(18)
が得られる.(17)式をこの(18)式に代入して F.=:A(1+s)e−i:.ilgs +!li sLo (lg)
これより(14)式の境界条件は,
・{A(1+・)・「認+孕}一A(1+・)+孕 (20)
となり,これより定tw Aが次のように決定される.
一(1−r)
1Fr.7一一H. Tso (21)
A ==
s(1十の(1−re−i:tlig・Pt L)
これを(17)式に代入して
肌一一(1−r)諦)・1一轟L+÷
(22)
が得られ,これを逆変換すれば求める解が得られる.
(22)式の逆変換は,これを指数関数の項に展開す ると
肌一一(1一・)÷儲蕩κ暁 ・溜3
+L
(23)となるので,級数の各項が,Furnasの解のラプラ ス変換(Bakker−Arkema,1966)と同一形式をして いることに着目すれば
T、/T、o=1一(1−r)Σ r e一(nyL+y)
n=O
/叫(2/(眺+ア)z)d・(24)
0 となることがわかる.
(24)式の級数は急速に収れんし,各項はFurnas の解と形式が一致しているので,Schumann(1929)一 Furnas(1930)の解線図を用いて簡単に計算できる.
Fi9.2は,九州大学中央計数施設のoKITAc−5090 Hによって計算した結果で,流入空気温度を0。Cに 一定としたSchumannの解と比較しているがSchu−
mannの計算法では大きな誤差を生ずることがわか
工.o
,8
6 h﹁
︒ロ煙ロ︵賜軸︶\り軸
2
5㏄
高
0
0 4 8 ユ2 ユ6 20 24 28
z
Fig. 2. Comparison of the results by this ice−bunker−cooling theory with the results by Schumann s theory.
る.なお,この解はSchumannの基礎方程式を用い たが,Murata(1971)の導いたもっと一般的な基礎 方程式を利用して問題を解くことが出来る.これは,
Murataの示した数値解法が,入口空気温度を・一定と する必要のないことから簡単に推察がつく。
3. 農産物堆積層の呼吸熱除去 に必要な思量の決定
穀物は生物体であるために,呼吸し発熱する。した がって,これを密閉貯蔵し呼吸熱除去の方法をとらな いと二二する.穀物の発熱量は温度の上昇に伴なって 指数関数的に増大するために,呼吸熱の除去が充分で ない場合には,加速度的に温度の上昇が起り,穀物は たちまち変敗することが考えられる.
さて,この呼吸熱除去の方法で最も一般的に考えら れる方法は,農産物に風を通すことである.各種の農 産物について,温度及び含水率(乾燥農産物の場合)
と発熱量の関係が測定されているから,この風と農産 物の間の熱伝達率がわかれば,呼吸熱除去のための風 量と風温の計算は簡単に行なえるように考えられる.
しかし堆積農産物に風を通す場合には,風温は農産物 から熱を吸収し昇温していくので,堆積層の空気取入 ロでは充分であった風量と風温も,途中で不適当なも のになる恐れがある.ここでは,呼吸熱を発生する堆 積層を通過する風の温度がどのように変わりまた穀物 の温度がどのように変化するかを理論的に明らかに し,必要な送風量と風温を決定する.
3−1.基礎方程式の導入とその解
呼吸熱除去というのは長期間にわたる貯蔵において 問題になるので,ここでは定常状態を考え:る.Fig.3 に見るように,流出エンタルピ1)と流入エンタルピの
250 村 田 敏
Outflow Entalpy
(CgGTg) ,af (CgGTg)dX
Generation of Heat
(qp,(1 一 f))dr
Inflow Entalpy (CgGrg)
巷
x
Fig. 3. Steady−State heat transfer in packed bed of respirating products.
差は内部における発熱量に等しいから,微小区間dx をとって,これを式で表わすと,
(c・・G・T・)+器♂(c・・σ・T・)dx一(c・・G・T・)
== qps(1−f)dx したがって
が得られる.
この式はqに関してGoreの式(森野ら,1969)
q = qoeaTs 2)
が成立するとして,
{1g(gZ:g2 aT.) ,,.一ctqopsi一(1−inf) eaT,
ax一一 C.G
となる.
(26)
(27)
次に発熱量は定常状態では放熱量に等しいので,
p,(1−f)qoeaTs==avh(T,一T.) (28)
が得られ,
αT・一α嬬一α
ソイ)・e・Ts
(29)が導かれる.これを(27)式に代入して整理すると,
qop,(1−f)
eaTs
O(aTs)nv Cg G
(30)
6x
が得られる.
1−E11tgEY 12g1s(1 f)qoeaTs
avh
境界条件として,一定流入空気温度
Tg == Tg,im X==O (31)
を仮定すると,(30)式の直i接の境界条件として(29)
式をTg ・ Tg,inなる条件でTsについて解き3),
Ts =Ts,in, X==O (32)
が得られる.この境界条件で(30)式を解くと
一α,雛∫)幽一幅(αTs)
==一ziiait13f?fl fis−pgiiG−f) e一 Ts in一 {li i;EiLvhG (aT, i.)+x
が得られ,これを整理して
91StZgEl;5ilf61−r}一ePs(gl. Gf) x == (e−aTs in−e−aTs)
+α讐戸)(aT, in−aT,) (33)
が得られる.
空気の温度は,(33)式で得られたαT,の値を(29)
式に代入して得られる.
3一・2,籾に関する諸測定値と解線図
さて,(29)式及び(33)式を用いて実際の計算を するためには,式に含まれる諸量の値を知る必要があ る.籾の場合,貯蔵に最適な含水率14.5%における 温度と呼吸量の関係は測定されており,10℃,200C,
30℃におけるデ■一一・・タ(菊地・内藤,1962)にあては めると(Fig.4), Goreの式はほぼ完全に適合し,
ct == O, 669320C−i (14.5 %)
qo = O. 533×10一 kcal/kg・hr (14. 5 %)
が得られた。また,熱伝導率を除くその他の量は,
ps(1−f) = 567. 7kg/m3 (14 %)
C, = O. 2十〇. 008×14 == O. 312 (14 %)
(Richey, 1961)
av 一一 567.7×1. 889 = 1089 m2/m3 (14 %)
C. = O. 240 kcal/kg・OC (14. 5 %)
Pg == 353/(Tg十273・ O) kg/M3
とした.このうち,籾の表面積は籾がらをはぎ,Fig.
5に示すようにこれをガラス板に張りつけ,万能投影 器(Nikon)で10倍に拡大し,グラフ用紙にトレー スしてその面積を測定し,0,01を乗じたものである,
測定値は
48.64±1.39mm2/個
1)
2)
3)
等圧下では,エンタルピは保有熱量に等しい.
原式は10を底とする指数関数であり,また,呼吸量と温度の関係を示す式であるが計算の都合上このように変形した.
数値解でしか得られない.
Schumannの式の展開とその応用 251
5 1 4 腫 露 ∩U O O 9
壽︒●8電鳥3匡岩b︒︒ミ・︒已−N︒u︶ oρ醒ぎお巽且の裁
o.一 一. 1
ct=o.66932 C −4 qo= O.533xlo kcal/kg.hr
Mois七ure Co1【1七en七 = 14e5 O/o
O 10 20 30 35
Temperature (Oc)
Fig. 4. Fitting rough rice respiration to Gore s formula (Data from Kikuchi and
Naito, 1962).
5
●
4
●
老β
2
0
■
●▲×
e
10 Magnifi cation
Fig. 5.
by the
area.
A shadow of a rice hull magnified projector for measuring surface
25.71±0.48mg/個 1.889±O. 024 m2/kg
であった.形状は長さ,中,厚さが各々
2ai F= 7. 61±O. Io mm 2a2 = 3. 57±O. 05 mm 2a3 = 2. 15±O. 02 mm であった.
o
展
Fig. 6. Heat transfer coeMcient of a grain of rough rice.
次に熱伝達率乃であるが,単粒について測定した 結果はFig.6に示すように
Nu=0.18十〇.024/瓦 (34)
であった.このレイノルズ数の計算に必要な籾の径 は,Smith(1965)のGeometry Indexを用いた球 換算直径である.
これは
G・一1+音(a3al)+音(舞) (35)
a==a3/レ/(71 (36)
で表わされる.
この測定は,市販のヘアドライヤによって熱風を生 ぜしめ,これを籾にあて籾の温度変化を熱電対によっ て記録せしめて行なったものである.風速は,ヘアド ライヤの吸気口を一部手でふさぐことによって変え た.風速の測定は,1m/sec. full scaleで2.5%の 精度をもつ熱線風速計によって行なった.計算式(横 堀・久我,1960)は,単粒であるが堆積層の場合の記 号を用いて書くと,
乃一必(iiiif)Cs・÷1・9争1≡発 (37)
となる.Fig.7及びFig.8は装置の概略図と温度 変化記録の写真のトレースの一つである.
さて,(34)式は球の強制対流における実験式(甲 藤,1964)
ユ Nu=2十〇.55/死P,i
二2十〇.5ル/liE7e (10〈Re〈1.8>く103) (38)
25.P. 村 田 敏.
Thermocouple for Air Thermocouple
O薯
8H
Wire Gauze
Vinyl Chloride
Pipe
Paper Pipe
Hair Dryer
を11で除し
ノーC許G乃書一…1/(ReO・14−1・5)・
13〈Re〈2136 で推定する.
さて,これまでに得たデータより,
(40)
a, qo, ps(1=
ノ),av, h及びCgの値が明らかになったから,(33)
式によってTsが決まり,また空気取入口の空気温度 Tg,i。が与えられれば(29)式によってT、.i。が決ま
る.したがって堆積層の厚さκまたは風速v(ρgに よってGが決まる)のどちらかが決まれば,他が決
定できる.
.Fig.9はこのようにして,流入空気温度と風速と 最:大堆積高さの関係を計算した結果である.ただし,
堆積月中最:大温度を示す空気流出口の籾温を必要最低 温度である15℃としている.
Fig. 7. An apparatus for measuring heat transfer coeMcient of a grain of rough rice.
Center
、Air 5mV Fuユ1
@ Scall uelocity旨
潤D75m/sec
⑪
20 5ec Surface
Air Te皿P・
Fig. 8. A record of cooling rough rice.
た比し約1/11である.これは中馬ら(1970)が先に 測定した大きな農産物であるリンゴ1卵,ジャガイ モ,ミカン及びニンジンの熱伝達率の実験式が既存の 熱伝達率の実験式とあまり相異がなかつたのに比し,
著しい対照をなす.これは,籾の形状が扁平で球から の相異が大きいこと及び大きさに比し表面の粗度が大 きいことに原因があるように考えられる.この現象 は,堆積層においても同様と考えられるので,De−
Acetis and Thodos(1960)の式
ノ=L1/(Rθo・41−1.5),
13〈Re〈2136 . (39)
4 .5 6 7 8 9 ユ3 ユ1 ユ2 ユ3 ユ4 ■nle七Air Temperatu・・e(。C)
Fig.9. The maximum height of the packed bed of the rough rice for keeping the rice under 150C by the forced ventilation.
Schumannの式の展開とその応用 253
4. 放射状送風冷却における非 定常熱伝達
現在,テンパリング乾燥では乾燥空気温度を50〜
60。C以上にとることがあり,籾温は極めて高くなる.
このままで放置すると呼吸の急激な上昇を招き,熱が 蓄積して変敗をひき起すので,テンパリング中及び乾 燥終了後に急速に冷却することが必要である.冷却法 として,堆積層の下部から冷風を送る方法と,Fig.
10のようにダクトによって冷風を放射状に送る冷却 法とが考えられる.前者の冷却法については,Furnas の式で冷却計算が可能であるが,後者については適当 な計算法がないようである.しかし.s Fig.10に示す ようなVertical ductを利用した円筒形貯蔵庫が実 用に供せられており,放射状送風の方が送風距離を短 かく出来るので,大量処理の場合冷却効果と送風機の 静圧の面から見て有利で今後普及していくものと考え られる.ここでは,このような放射状送風冷却計算法 について計算式を導いたので,その結果を示す.計算 式を導く前提となる仮定は,放射状(軸対称)に送風 することを除いては全くSchumann(1929)の仮定
﹄OOロ
@
@
@
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戟ィ ↓ ↓ 一 ↓ F
盛■.・︐ムbぬ1eVeLPOrC
ぐ一 ↑ ↑ 一 一\ー l l ー ー ー I i l i ー ー I 1 1 1 − 1 ー
か
Fig. 10. Vertical storage (After Richey et al., 1961).
に等しいものとする.
4−1.基礎式の導入とその解
Fig.11に見るように, rヵとrヵ十drpなる輪状領域 について出入及び放出される熱量を考えその平衡式を たてる.
まず,空気については熱エネルギの平衡式は図で明 らかなように
{Cg(2zrpG)Tg}dt+ 一bgts一 [{C.(2zrpG)T.}dt ] drp
H{Cg(2zrpG)Tg}dt ==(2nrpdrpav)h(T,一T.)dt
一 zilt {(2nrpdrpCgp.f)T.}dt
で,これを整理して
∂伽激G㊧+(2・r・c・P・f)響 == 2nrpavh(T,一T.) (41)
が成立し,また連続の方程式
rpGp =conSt. == rp i.Gi. (42)
が成立する.
次に,粒子に関してはSchumannと全く同じ1〈
c,p,(i−f)aiTligs==一ha.(T,一T.) (43)
が成立する.
普通流入空気の温度は一定で,また初期の穀粒の温 度は一様だから,初期及び境界条件は
Tg=Tg.in, rp=rp,in, t−O (44)
T,=O, t==O, rp>rp,i. (45)
となる.従つて問題は(44)式及び(45)式の条件の
Released Heat frorn Grain (2nrpdrpa.)h(T.一Tg)dt
詩9
Out
撃兼 膿蹴)1譜
/ 49
・・鮪
エnflow Enta1Pγ
Change in Entalpy一.of Airof Air wit}iRespect to Time
(Cg(2rrrpG)Tg)dt .gi;t((2rerpdrpCg,Pgf)Tg)dt
Fig. 11. i Enthalpy change in circular coordinate.
鰻
村 田もとに(41),(42)及び(43)式を解くことに帰せら
れる.
次に,この解法を示す.まず,(41)式の左辺の第 二項は極めて小さいのでこれを省略し両辺を2πrpで 除すと
ww(rpCgGTg) =ha.(T,一Tg)
rp.arp が得られる.これは O(rpCgGpTg)
==hav(Ts Tg)
6{S(r;一r3i.)}
と書ける.rpGpに関して(42)式が成立することに 注意して
YP== tpmp inil;iGp i. (r;一r3 in)
と変換すれば,この式は
歌一T・一Tg
となる.
(43)式はSchumann(1929)と同じ変数
z== ..一ml!g/y=... t
Csps(1 f)
によって直ちに 誓}一7・一怨
(46)
(47)
(48)
(49)
となる.これらの(47)及び(49)式は,形式的にそ れぞれ全くSchumann(1929)の基礎方程式の(8)
及び(7)式に一致する.したがって,その解は Furnasの示すように
Ts/T・,・・ ・∫le−x−ypio(2/励4・ (5・)
0
となる.Tsの初期温度が0でないときはTs/Tg,i。の 代りに
(T、一Ts。)/(Tg.i。一T、。)
を(50)式の左辺にもってくればよい.
4一一2.静圧の計算法
半径方向に送風する場合には極座標rpの関数とし て風速が変化するので,普通の穀粒の層に関する静圧 の式をそのまま用いることが出来ない.これに関して は次のような計算式を用いるのがよいであろう.すな わち,等断面積層の単位厚さ当りの静圧(降下)を示 す式に代って,
敏
{li?;1;一rP ==Piurp 2{ps(1−f)}B3 (sl)
とおく.この右辺は等断面堆積層において,風速ur と穀粒のみかけの比重ρ、(1−f)と静圧との間に見出 された実験式(森野ら,1969)である.極座標では断 面積が変化し,またWも変化するが,tirが極めて小
さいときには断面積も風速も等しいと考えられるの で,Ar→drの極限では(51)式が正確に成立すると
したのである.
この(51)式を連続の式
rpurp =rp,in Mp.in (52)
と解けば,極座標に関する静圧の式が得られる.
まず(52)式の鴎を,(51)式に代入し
鵠一Pi(rp inWp.in)B2{ps(1−f)}B・r・ B2(53)
を得る.これをrp、からrpまで積分して
Pp= k,1!1 (rp,in PVp.in)B2{ps(1−f)}B3
{7云絡2−1)一rヨ(β2−1》:} (54)
これは,
Pp=pi.(rp,i.一(1tf}fgpi )B2rp)/(」e2d1)
となる.
(54)または(55)式を用いて,
る場合の静圧が計算できる.
一般に,β2=1.5(森野ら,1969)
については,
ある(農業機械学会編,1957).
(55)
半径方向に送風す
と言われる.p 籾についてFig.12に示す測定結果が なお,β2の値につい
て,渡辺ら(1953)は1・321(農林29号,M=14.2
%,ρ=1220kg/m3)を計算している.風量と静圧の 関係については,多くの穀物についてShedd(1953)
が測定している.
4−3.例 題
Fig.10の垂直貯蔵庫の高さが12m,直径が6m,
ダクトの径が1・5mとする.全風動が6801n3/min で,籾の初;期温度が60℃,流入空気温度が14℃の
とき籾温を20。低下させるのに何時間を要するか.
風速σの:ダクト面では
urp,in= 680×60/(1・ 5z×12) = 721. 2 m/hr == O. 2 m/sec 貯蔵庫外周面では,
PV === O. 05 m/sec
必要な静圧(p):rp.i。=O. 75 m, rp=3. O m,βi=
Schuma皿の式の展開とその応用 255
0 0 1
50 10
︵8髭魯£岩臼8Φミ.9琶a占
5
Φ﹄づuらuらΦ﹄山
O.02 O.05 O.1
Air Flow (m/sec)
Fig. 12. Resistance of rough rice.
O.3
h=={=0.1/(23.80・41−1.5)}
〉<(0.241><450><1.091)/0.71ぎ ・=4.39kca1/m2・hr・℃(40℃)
が計算される.
無次元化された極座標(Yp):これは(46)式から Yp=(4.39>〈1.889><576.7/(1.5×0.241 ><721.2>〈1.091)}〉く(32−0.752)==142
無次元化された時間・(z):これは(48)式により 4.39×1.889×576.7
z= 0.312×576.7 =26,58 t
to
月qβ
詳
X.
曹S
Q2
慧う、
2
ム
s 6
7
IQ
1.5,P1はFig.12よりPin=90 mmAq/m.だから
(55)式より
らP・・一9・×{e・ 75一(欝)×3・・}(1・5−1)
=67.5mmAq=67.5kg/m2
送風馬力:静圧×風量/4500=67.5×680/4500 =10.2P.S.
実際の送風馬力は,風路抵抗その他を加えてもっと 大きい.
さて,このような計算は既にHukill and Ives
(1955)が行なっている.しかし,級数解で計算が面倒 なのに対し,ここで導いた(55)式は等断面積風路に ついての静圧Pinと簡単な指数式の積で構成されてお り,計算が簡単な上に実測値Pinを直接用いることが 出来るから,Pinにあてはめた実験式の誤差をそれだ け取り除くことが出来ると考えられる.
堆積籾の熱伝達率(の:(40)式によって推定する.
籾に関するデータは前章で利用したものをそのまま 用いて,レイノルズ数はダクト面と外周の平均風速
(0.125)によるものとし,
Re=3.33><10−3><0.125/0.175>く10−4 =・23.8(40℃)
が計算され,これから(40)式によって
O t 3 4 5 6 7 8 9 10
z
Fig. 13. Temperature history of gas for value of Y from 1 to 10
(After Schumann, 1929)
IP
O.8
t.: O.6
ぐ
〉. q4
N
q2
y=e」
1 2 3 ム
s
1
Oua=t=一=ftza−d=5=一 Zrt3 4 s 6 7 s 9 10
z
Fig. 14. Temperature history of solid for value of Y from 1 to 10
(After Schumann, 1929)
工.o :ig
£. :,1
ぐ・・
x) o,q N e,]
e,2 0,l o
f]191slss/.s一,/&fslkg 酵§薄.9爵爵禽禽舞辞
0 鱒 帥 !20 1θ0 20D 2魯0 280 320 3臼ほ mo
l
Fig. 15. Computed temperature history of solid for value of Y from 20 to ・400
256 村 田
相対温度(Ts): . 一・...
T, = (20−60)/(14−60) == O. 87
Fig.13およびFig.14はSchumann・・(1929)の 求めた解線図でありFig.15は(50)式に基づいて著 者の描いた解線図である.
これらより,まずYp=142, Ts=0.87を解線図 で読んで(Fig.15), z=162が得られる.したがっ て,前に求めたZとtの関係式より
162 == 26. 58 t
.・. t==6.1hr
となり,6.1時間を要することがわかる.
要
約
粒子堆.積層の.非定常丁丁に関する基礎方程式である Schumannの方程式を,まず氷餅(ア.イスバンカ)
と農産物堆積層をつなぐ循環冷却系の境界値問題とし て解き,氷槽による堆積農産物の冷却計算法を示.し た.次に基礎方程式を呼吸熱の発生する場合に拡張 し,定常問題として穀物堆積層の呼吸熱除去のための 送風温度,送風量決定計算法を導びいた.最後に基礎 方程式を極座標系で表示し,穀物の乾燥・冷却・貯蔵 庫として一般に用いられているVertical ductにお ける冷却計算法を示した.なおこれらの具体的計算に 必要なデータを実験や文献により整理し計算図表を作 製した.
Nome宣しclat篭1re
a F Representative radius (m)
ai : Semimajor axis of smaller ellipse (m)
a2 : Semimajor axis of larger ellipse (m)
a3 : Semiminimum axis (m)
av : External area of solid particles(m2/m3)
C : Specific heat (kcal/kg・OC)
F : Laplace transform of T
f : Fractional porosity of the solid (一)
G : Mass. velocity.(kg/m2・hr・oc)
GI: Geometry index (一一)
h :Heat transfer coe伍cient(kcal/m2・hr・℃)
」 一一一(h/Cg G)(Cg #g/K.)2i3
K : Thermal conductivity (kcal/m・hr・OC)
le =avh: Constant of heat transfer (kcal/m3・hr・oC)
lei : Defined by Eq. (4)
le2 : Defined by Eq. (3)
五 :Depth of packed bed(m).
敏
Nu: Nusselt number (一・)
P : Static pressure drop measured in direction of flow in packed bed(kg−w/m2 Qr mmAq.)
p :Static pressure drop per unit distance (kg−w/m3 or mmAq./m)
q : Heat generated by respiration (kcal/kg・
hr)
qo :Heat generated by respiration at ooC (kcal/kg・hr)
Re=2aai/pt: Reynolds number (一)
rp : Radius in polar coordinate (m)
5T
: Parameter of Laplace tragesformation: Temperature (oC)
: Time (hr)
: Average linear velocity of fluid (m/hr)
W : Volume of一 fluid passing unit cross−section in unit time (m/hr)
x :Distance in bed measured in direction of且ow(m)
y : Dimensionless distance defined by Eq.
(5) (一)
ア五:Value ofアat x==∠,(一)
z : Dimensionless time defined by Eq.(6)
yp : Dimensionless radius defined by Eq.(46)
at : Coethcient of Gore s formula of Eq. (26)
(eC−i)
Bi, P2, B3:Constants in formula of static pressure
r :Temperature reduction ratio through a bed of crushed ice defined by Eq.(11)
pt :Viscosity (kg−w・hr/m2)
v : Kinetic viscosity (m2/hr)
SirifiX
g :Gas (air)
in : Inlet out: Outlet
p :Polar coordinate O :Initial bondition
文 献
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善,東京
Summary
1) The transient heat transfer in precooling system with ice bunker and packed bed of fruits and vegetables is expressed Schumann s equations of heat transfer in packed bed with a particular boundary condition.
The boundary condition is given as a constant ratio of the inlet gas temperature to the outlet gas temperature. The condition differs from Schumann s and Furnas , and is derived from the cooling characteristics of the column of crushed ice.
The solution of this problem is expressed by a series in terms of coefficient of the exponent of the ratio with the integral which has the same form of Schumann s solu−
tion of integral. The series is rapidly convergent, so that the solution is easily com−
puted using Schumann−Furnas chart.
2) The equation of steady state heat transfer of packed bed of rough rice is derived from Schumann s equation by adding heat generation term of respiration and removing time dependent term. The analytical solution is given and the numerical chart of the solution is made by measuring the heat transfer coeMcient of the rough
rice.
3) For calculating the cooling characteristics of rough rice in vertical duct, the equation of lransient heat transfer is derived by the Schumann s assumption. The solution is given and transformed to the Furnas solution by introducing two new variables.