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第 1 章 札幌市幼児教育振興計画の策定 本計画は 主に幼稚園教育を対象とする 本計画は 平成 18 年度から概ね10 年間を計画期間とし 今後はこの方向性に基づいて早期に具体的な施策 ( アクションプログラム ) を打ち出していく 本計画は 社会情勢の変化などに対応し 必要に応じて計画の見直しを行

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○ 本計画は、主に幼稚園教育を対象とする。 ○ 本計画は、平成18年度から概ね10年間を計画期間とし、今後はこの方向性に基づいて  早期に具体的な施策(アクションプログラム)を打ち出していく。 ○ 本計画は、社会情勢の変化などに対応し、必要に応じて計画の見直しを行う。 1 子どもの現状と課題について

第1章 札幌市幼児教育振興計画の策定

第2章 札幌市の幼児教育の現状と課題

○ 幼児の数は減少傾向にあり、今後も少子化が進むと予想される。 ○ 子どもの現状として、身辺自立に遅れが目立ち、生活リズムが大人化するなど、基本  的な生活習慣が乱れているとの指摘があることから、正しい生活習慣を身に付けさせる  ために、保護者への啓発を充実する必要がある。 ○ 擬似的な体験が増え、実体験を伴う遊びや集団での遊びが減少する中で、感情体験を  避ける傾向が見られることなどから、子どもが社会性を身に付けるために、実体験を伴 う遊びや集団での遊びの機会を設ける必要がある。 2 幼稚園の現状と課題について (1) 幼稚園運営の現状と課題  ○ 園児数の減少が進み、定員充足率が低下傾向にあることから、札幌市全体の幼稚園   の運営規模について検討する必要がある。  ○ 札幌市の子どもの7割以上が2年以上の期間、幼稚園に通っているが、保育所への通   所割合が増加し、幼稚園から保育所へ保護者ニーズが変化している。   (2) 幼稚園教育の現状と課題  ○ 市立幼稚園と私立幼稚園に共通する選択理由としては、「自宅から近いこと」や   「兄姉が通園していること」が挙げられる。  ○ 幼稚園教育の質的向上のためには、幼稚園教育に関する研究実践を充実し、その成   果を幼稚園教育に反映することや、教員の資質の向上を図る必要がある。  ○ 家庭や地域の教育力が低下しているため、幼稚園が有しているノウハウや情報を、   家庭や地域に対して積極的に提供する必要がある。 (3) 市立幼稚園の現状と課題  ○ 札幌市の市立幼稚園は、「就園機会の地域格差の是正」「障がい児の就園機会の確   保」「幼稚園教育の研究実践」を役割として、17園設置してきた。  ○ 市立幼稚園の運営経費などの基本的なデータ(いずれも年間・平成15年度)    1園あたりの平均運営経費…81,506千円(うち9割弱が人件費)    園児1人あたりの運営経費…823千円 園児1人あたりの保育料…114千円    園児1人あたりの保育料補助…8千円 園児1人あたりの保護者負担…106千円  ○ 市立幼稚園を選択した保護者の多くは、保育料を重視して選択している。  ○ 課題として、市立幼稚園が近くにないために選択の機会が得られずにいる保護者が   多いことや、定員充足率が低下傾向にあること、市立幼稚園での研究実践の成果が私   立幼稚園に十分に提供されていないということが挙げられる。

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3 家庭の現状と課題について (1) 園児のいる家庭の状況  ○ 核家族化が進んだことにより家庭の教 育力が低下しているという指摘がある。ま   た、保護者のどちらかが家庭にいる世帯が多いが、このような世帯では、共働きの家   庭と比べて、子育ての負担感や悩みが多い。  ○ 市立幼稚園は私立幼稚園と比べて、収入の低い保護者の割合が高いが、その一方   で、収入が400万円以下の世帯のうち、9割近くが私立幼稚園を選択している。   (2) 保護者の求める子育て支援策  ○ 保護者は幼稚園に対して、「預かり保育の充実」や「給食などのサービスの充実」   を期待しているが、これらについては、幼児に対する教育効果に配慮して提供する必   要がある。 (3) 子育て支援に関する保護者の啓発  ○ 子育てに関する情報不足が「家庭の教育力の低下」の理由のひとつであるが、その   解消のために子育て支援を充実するにあたっては、保護者に子育て支援活動への参加   を促すなど、保護者の啓発を図りながら進める必要がある。 (4) 私立幼稚園の現状と課題  ○ 私立幼稚園は市内に 134園設置されており、札幌市の園児の9割以上が通園してい   る。  ○ 私立幼稚園の運営経費などの基本的なデータ(いずれも年間・平成15年度)    1園あたりの平均運営経費…59,490千円(うち約6割が人件費)    園児1人あたりの運営経費…431千円 園児1人あたりの保育料…242千円    園児1人あたりの保育料補助…56千円 園児1人あたりの保護者負担…186千円  ○ 私立幼稚園を選択した保護者は、教育方針やカリキュラムなどの教育内容に高い関   心を持っている。  ○ 課題として、すべての幼稚園で幼稚園教育要領に基づいた教育を充実していくこと   や、定員充足率の低下により幼稚園の運営環境が厳しくなっていることが挙げられ   る。   (5) 障がい児教育の現状と課題  ○ 平成16年度における障がい児教育の対象園児数は、市立幼稚園が188人、私立幼稚   園が131人となっているが、市立と私立とでは、障がい児教育の対象園児の把握方法   が異なるため、一概には比較ができない。  ○ 今後は、より多くの幼稚園で障がい児を受け入れる環境づくりが求められる。   (6) 幼稚園と保育所・小学校の連携などの現状と課題  ○ 教育と保育の双方を求める保護者が増えるなど、幼稚園と保育所に求められる役割   が多様化していることから、幼稚園と保育所の連携が一層重要になってきている。  ○ 幼稚園教育から小学校教育への連続性を確保するために、教員の啓発とともに、幼   稚園と小学校が一体となって教育に取り組む必要がある。

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4 地域の現状と課題について (1) 地域における教育力の現状  ○ 少子化、核家族化の進行に伴い、子どもが集団で遊ぶ機会や大人とのかかわりが減   少しており、また、地域の連帯意識の低下により、地域の大人が子どもの育ちに積極   的にかかわろうとしない傾向もある。   (2) 地域の教育力再生に向けた課題  ○ 子育てサロンの開設など、地域での子育て支援に対する新しい動きも見られること   から、地域における子育て支援の取組を一層充実していく必要がある。 (3) 地域の安全確保  ○ 通園途上の安全を含めて、小学校、中学校、地域との連携により、子どもの安全確   保に努めていく必要がある。 1 幼児期の教育のあり方

第3章 札幌市の今後の幼児教育

○ 幼児期は、基本的な生活習慣をはじめとした人間形成の基礎が培われる重要な時期で  あり、この時期の幼児教育は、子どもの心身の健やかな成長を促す上で極めて重要であ  る。 ○ 幼稚園は、幼児に質の高い幼稚園教育を提供するとともに、保護者への啓発や支援に  積極的に取り組む必要がある。 ○ 幼児教育の推進にあたっては、幼稚園・家庭・地域の三者が、それぞれの教育力を発  揮し、連携していく必要がある。 2 幼稚園における教育について (1) 幼稚園教育のあり方  ○ 幼児期の教育にふさわしい社会性をはぐくむ環境を整えるとともに、幼児の発達に   応じた質の高い幼稚園教育を提供していくこと、教育課程や指導計画に基づき計画的   に幼児の遊びの環境づくりをしていくことが求められる。  ○ 幼児の発達に応じた適切な幼稚園教育を行うために、教員の資質や専門性の向上の   ための研修の充実、市立と私立での教員の交流などに努める必要がある。  ○ 障がい児教育を充実するために、幼稚園が障がいの状態等の適切な把握を行い、そ   れに応じた必要な支援を行なっていくとともに、相談や情報提供などによる保護者へ   の支援に努める必要がある。    さらに、小学校以降の特別支援教育とも連携を図っていく必要がある。  ○ 保育所や小学校との連携を図るとともに、家庭と地域を結び、それぞれの教育力の   向上を図るための中心的な役割を果たす必要がある。

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(2) 市立幼稚園と私立幼稚園の役割について  ○ 障がい児教育を含めた幼稚園教育の提供などについては基本的に私立幼稚園が担う   こととし、市立幼稚園は、私立幼稚園が担うことが難しい分野を中心に、その役割を   担っていく必要がある。  ○ これまでの市立幼稚園の役割のうち、「就園機会の地域格差の是正」については、   私立幼稚園が札幌市全域を通園エリアとしてカバーしていることなどから、私立幼稚   園を補完するという目的は既に達成されている。  ○ 「障がい児の就園機会の確保」については、今後、私立幼稚園における障がい児の   受入れの拡充に応じて市立幼稚園の役割が縮小されていくことになる。  ○ 「幼稚園教育の研究実践」については、幼稚園と保育所・小学校の連携など、様々   な教育課題の設定が容易な市立幼稚園が、その役割を担う。 (3) 市立幼稚園の研究実践園化について  ○ 市立幼稚園では、障がい児教育を含む幼稚園教育の研究、保育所や小学校との連   携、家庭や地域との連携などのモデルとなる取組を含む研究の実践と検証を進める。  ○ 市立幼稚園の配置については、社会情勢を踏まえつつ、市立幼稚園と私立幼稚園の   役割についての検証を不断に重ねていく中で、適切に対応していく必要がある。  ○ 本計画における市立幼稚園の配置については、以下の点を踏まえ、各区1園配置を   基本とし、その際には、私立幼稚園における障がい児の受入れ体制や教育研究機能の   充実強化、幼稚園に関する第三者評価制度の確立などの状況を十分に見据えながら、   適正配置を進めていく。   ・ 幼稚園教育の研究実践園としての役割を担い、その研究成果を私立幼稚園や保育    所などにスムーズに提供していくためには、地域バランスを考慮した配置が必要で    あること。   ・ 就学前の幼児に対する幼児教育・保育・子育て支援を一元的、効率的に進めてい    くためには、市立幼稚園と各区での地域における子育て支援事業との連携が不可欠    であること。   ・ 札幌市の幼稚園全体の定員充足率の適正化や、より効率的な幼稚園運営の実現の    ためにも、その役割を担っていく上で必要最小限の園数規模とする必要があるこ    と。 (4) 幼稚園教育に関する研究機能の強化について   札幌市全体の幼稚園教育水準の向上や幼稚園教員の資質の向上を図るため、(仮称)  幼児教育センターを設置し、幼稚園教育全般に関する情報の収集と提供、研究実践成果  の提供、教員研修、教育相談などの中枢的な役割を担い、市立幼稚園が、その機能を補  完するための役割を担う。 具体的には、社団法人札幌市私立幼稚園連合会とも連携を図りながら、幼稚園教育の  研究実践に関する情報を、各私立幼稚園などに提供していくためのシステムの構築や、  教員や保護者に対する教育相談の充実、大学などの関係機関と連携した幼児教育プログ  ラムの開発に取り組んでいく。 (5) 幼稚園に対する評価制度について  ○ 各園で自己評価を実施し、その結果を保護者や地域に対して積極的に情報発信して   いくことが求められる。  ○ 外部から教育内容等について客観的な評価を受け、その結果を公表するためのシス   テムづくりにあたって、各園の教育環境や教育内容を共通の項目で評価するための第   三者評価機関の設置について検討する。

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(6) 私立幼稚園における教育の質的向上について  ○ 私立幼稚園は、今後とも札幌市における幼稚園教育を提供する主体として、多様な   保護者ニーズに的確に応える一方で、幼稚園教育要領に基づいた教育を一層充実して   いく必要がある。  ○ 教員の資質や専門性の向上のために、(仮称)幼児教育センターとも連携しながら、   教員研修の一層の充実に努める必要がある。  ○ 障がい児教育についても、幼稚園教育を提供する主体として積極的にその役割を果   たすとともに、受入れの一層の拡充が必要である。 (7) 私立幼稚園や園児の保護者に対する補助制度について   障がいのある幼児の積極的な受入れなど特色ある取組や、第三者評価に基づく補助制  度への移行など、札幌市における就園の一層の促進や幼稚園教育全体の質的向上につな  がるよう見直しに取り組む。 (8) 幼稚園教育の充実を図るための連携  ○ 幼稚園と小学校の連携のあり方    幼稚園と小学校での子ども同士の交流や、幼稚園教員と小学校教員による職場実習   を含めた合同研究や合同研修、幼稚園と小学校の人事交流などの取組を進めていく。  ○ 幼稚園と保育所の連携のあり方    幼稚園教員と保育士との合同研修や、幼稚園児と保育所児童の合同活動などに取り   組んでいく。また、幼稚園における望ましい預かり保育のあり方についても、保育所   と連携を図りながら研究していく。具体的には、子ども未来局と教育委員会で設置し   ている「幼保連携推進プロジェクト」において、幼保の合同活動等に関するモデル事   業を展開し、その成果を踏まえて幼保の連携を深めていくとともに、子育て支援機能   も併せ持った幼保の連携施設の整備に向けて取り組んでいきます。  ○ 総合施設への対応    総合施設における教育・保育などのあり方を含め、その機能や運営体制を十分に調   査した上で、導入の是非について検討を進めていく。 3 家庭における教育について (1) 家庭教育のあり方  ○ 幼児教育の基本である家庭において、保護者が、子どもの発達に応じて自我を形成   したり、子どもが基本的な生活習慣や態度を身につけることができるようにするとと   もに、家庭、幼稚園、地域が協力・連携を図ることにより、子どもが安心して成長で   きる環境づくりに努める必要がある。  ○ 家庭教育の充実にあたっては、生涯学習事業による学習機会の提供や「さっぽろ子   ども未来プラン」における子育て支援事業などと連携を図りながら、積極的に家庭を   支援していく。 (2) 幼稚園との連携による家庭教育の充実  ○ 幼稚園は、保育参観や保育参加の機会の提供、気軽に子育て相談ができる機会の提   供などを通じて、子育て家庭を積極的に支援していく必要がある。  ○ 土日における参観日の設定、行事の工夫など、男性が積極的に子育てに参加できる   ような機会を提供していくなど、多くの保護者が参加できるような環境づくりが必要   である。  ○ 家庭の支援を行う幼稚園に対して、教員研修の機会などを活用して、家庭教育に関   する情報やノウハウを提供するなど、積極的に支援していく。

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4 地域における教育について (1) 地域教育のあり方  ○ 都市化の進展や地縁の希薄化などにより、地域の連帯意識が低下し、家庭と地域の   つながりが薄れており、地域の教育力を一層活用する必要がある。  ○ 地域と幼稚園、家庭の交流の場として、学校の空き教室などを活用して地域におけ   る子育てを支援するとともに、「さっぽろ子ども未来プラン」における子育て支援事   業やまちづくり事業などと連携を図りながら、地域における教育力の向上に取り組ん   でいく。 (2) 幼稚園との連携による地域教育の充実  ○ 幼稚園では、保育所児童や小学生、中学生、高校生、養護学校生、高齢者との交流   など、地域における異年齢交流や異世代交流を積極的に推進していく必要がある。  ○ 幼稚園は、園舎や園庭の開放などを通じて、地域における幼児教育の核としての機   能を果たすとともに、地域住民が教育活動にボランティアとして参加しやすくするな   ど、地域と密接な連携を図っていくことが重要である。  ○ 地域と家庭、幼稚園がこれまで以上に密接に連携を図りながら、子どもの安全確保   対策を講じていく必要がある。  ○ 地域の支援を行う幼稚園に対して、教員研修の機会などを活用して、地域との連携   に必要な情報やノウハウを提供するなど、積極的に支援していく。

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表紙:手稲中央幼稚園園児の作品

札幌市幼児教育振興計画概要版

平成 18 年(2006 年)1 月 発行:札幌市教育委員会総務部総務課 担当部局保存期間:15 年 さっぽろ市 02-S00-05-850 17-1-79

参照

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