Japanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service Japanese Soolety for the Solenoe of Deslgn
地
域
に
お け る 山
形
デ ザ
イ
ン
ハウ
ス
の
役 割
The
Function
ofYamagata
Design
House
in
the
Local
Community
増田 尚紀
NPO
法 人 山形県デ ザ インネッ ト ワー
クMASUDA
Hisanori
Non Profit Organization Yanlagata Deslgn Network
1 .
はじめに 山形 デ ザインハ ウス は、
2003 年 3 月 に東 北 芸 術工 科 大 学 前 学 長會
田雄 亮氏を館 長に迎え、
山形 県、
山 形市、 山 形 ナシ ョナル 電機(
株 )の支援
を受け、
優 れ た 地域並 び に国内外のデ ザインを発信
する場と し て 発 足 した。
運 営母体 となるNPO
法人山形 県 デ ザイ ンネッ トワー
ク は、 1990 年 2月 に山 形 県 内の デ ザイ ナー
や デ ザ イン 関係企業との交 流と企画 研 究、
連 携 支援
を 目的に 設 立され た 団体で あ る。 会員
はプロ ダ ク ト、
イン テ リア、
ク ラ フ ト、
グラフ ィ ッ クデ ザイ ンをは じめ、
建 築、
教 育 等の各 分野の専 門 家が集 ま り、
「地域とデ ザイ ン 」を テー
マ に今日まで活動を行 なっ てきた。
図1
はNPO
法人11
」形 県デザインネッ ト ワー
クの 機 構図 で あ る。 山形 デ ザインハ ウス は、
山 形 デ ザ インハ ウス運 営 部 会 を 中心に企画、
運 営 統 括 を行 なっ てい る。
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図 1 NPO法人 山 形県 デザインネッ ト ワー
ク機 構図2 .
山形 デ ザインハ ウス の役割
山形 デ ザインハ ウス の役 割は、
図2
で 示す 通り、
つ くり手と消 費 者を結ぶ交 流の場と して位 置づ け、 以 ドの 三 つ の 事 業 を 中心に展 開し て い る。
(1
)山形ベ ス トコ レ クシ ョン の選定 山 形 県 内でデ ザ インされたもの、
ま た は製 造 製 品の 中か ら優れた デ ザイン を選 定し、
展 示 PR お よ び 販売 をする。
(2
)山形 デ ザインハ ウス での展示企 画 展の開催 国 内 外の優 れ た デ ザイ ン製 品 を広 く紹 介 する た めに、
山形 デ ザインハ ウス が 企 画、
展示会 を開 催 する。
(3
)デ ザ イ ン開 発 支 援 新たな デ ザイ ン創出 をめざすた め に、
デ ザイ ン に関 する 研究を推 進 する と 共 に、
優れ たデ ザイ ナー
の 育 成 をめざす。
以h
の 事業
がIJI
形デ ザインハ ウス の 主な 役割で あ る。 図2 山形デ ザインハ ウス の位置づけ3 .
企 画展につ い て これ らの事 業の中で、
現 在の運 営の 中心を 占め る 事業は、
山形 デ ザインハ ウス での 展 示企画展の 開催 であ る。 第1
回のオー
プニ ング 企画 「山形の心 と か た ち」展から 山形 県 デ ザイ ン ネッ トワー
ク15
周 年を 記 念 する 企画展 「芳
武茂 介」展 ま で30
回 を数
え る。 「山形の心 とかたち」展は會出館 長が、
山 形 県 内 各地 を 巡 り、 伝 統工芸 品 か ら工業製
品 に至 る ま で、 各 分 野の枠 を超え、
山形を代 表 する普遍的なデ ザイ ン を、
會田雄 亮の 視 点で 選ん だコ レクシ ョ ン の展示 で ある.
これ ら が第 1 同の 山 形ベ ス トコ レ クシ ョ ン の選 定 品である。
山形の地で生 まれ、
育っ た優 れた もの の 数々 を、 山形 に暮らす人達が見て、 知り、 そ れ らを 誇り に思い、
県 外さ らに は世 界に そ の素 晴ら しさを伝 えてい くことが、
地 域の もの づ くりを進め、
育て てい く うえで大 切 なこ とで あ る。 「もの づ く りは起 業であ り、
郷土の 誇りで も あり、
明日の 山形 を 再 生 させ る基盤 で あ る 」 とい う會
田館
長の理念に基づ くコ レ クシ ョ ン である。
これ らの活26 SPECIAL ISSUE OF JSSD Vol 14 No 2 2006 デ ザ イン学 研 究 特集 号
Japanese Society for the Science of Design
NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety for the Soienoe of Design
動 を実 践 し
、
発 信 する場 とし て 山形 デ ザインハ ウス は 重要な役 割を 担っ てい る。 図3
は開 催した 企画 展の一
覧で あ る。
これらの企 画の多
く に 共 通すること は、
キー
ワー
ドが 「山 形」 とい うことである。
山形県内在
住の 人、
モ ノ を紹介
することに留 ま らず、
山 形の地で学び、
県 外で活 躍 してい る ク リエ ィー
ター
や 、 [[1形の 地 を訪れ たデ ザ イ ナー
な ど、
幅の広いIII
形と の関わ り で企 画 が、
結 ばれ てい る。
例え ば 「サ ク ラマ ス」展は東 北 芸 術工 科大学の 卒 業生を 対 象に 企画 され た 展 覧 会である。
鮭が成 長し て 生 ま れ た 川 に 遡 ヒす る様を、
展 覧 会の コ ンセ プ ト にした もの である。
鮭 をlil
形 県 魚 サク ラマ ス に置き 換 えた 展覧 会 名で開催は 3 回 を数 える。 こ の 企画 展 に は多 くの 来 揚 者が訪 れ、
[[[形の地で育まれた若い 才能にエー
ル を送っ てい る。 参加 者も卒 業後の 山形 との ネッ トワー
クづ く りの重要な 場 と して展覧 会を 認 識し て い る,
,
こ の展 覧 会 を 通じ て有 能 な人材が、
山 形の地で、 再 び 活躍で き る 十壌
づ くり にも役立っ て いる。
山形と東 北、
山形と 日本、
山形 と 世界との 比較を 企画 に盛り込 み、
風 上、
歴史、
文化の違い が 同 じ素 材 を通し て、
技 法 な ど産 地 間に より、
様々 に異 なる こ と を 示 す 展 示会も 開催してい る。 背 景と な る各々 の 地域文化の違いが、
もの づ くり に お よぼす 影 響を 来 場 者 も興 味 深く鑑賞
してい る。
企画展の 会 期 中に は、
オー
ブニ ン グパー
テ ィを開 催 し、
つ くり手を中心 に消 費者 との 交 流 を深めてい る。 ま た 「じぶ んの箸
」 展 で は会 期中 にワー
クシ ョ ップを 開催 し、
親 子で 自分 た ちの箸づ くりに挑 戦 す る機 会 を設 け た。
つ かい 手 が自 ら素 材に触れ、
もの づ く り を体
験 するこ と は、 つ く られ たものを よ り深 く理解 する ことにつ な がっ て い く。
これ らの 事 業を 展示会と重 ね 合わ せ ること で、
多くの 来 場者が 山形 デ ザ インハ ウス で催され る企画 展に興 味 を示 し、
デ ザインへ の 理解
を 深め る 手 立てになっ て い る。企画 展 に おい て好評 なデ ザインに関しては
、常
設 展 示とし て留め、
生活に良質 な デ ザインを提 供でき る環 境づ くり に力 を 注い でい る。
4 .
山形ブラ ン ドの創 造 山形デ ザインハ ウス の 活 動は 山形 県 民にデザ イン の 啓 発、
普 及 を 図り、
文 化・
芸 術の振 興 と地 場 産 業 の 活 性化に 貢献す る 取 組 み で あ る。 その手 立て の一
つ とし て、
消 費 者にとっ て国内外の上質な デ ザ イ ン を直 接見 て、
触れ て、
生活 に 取 り入 れ るこ と が で き る 現場であ るショ ッ プ は 大変 重 要であ る。 ま たつ く り手側から 見 れば 流通の 現 場 を持っ こ と に よ り、
一
貫した流れ と して、
デ ザイン か ら製
造 までの 人 口 の 段 階に留ま ることな く、
出口 のマー
ケテ ィ ン グの揚 として、
山形 デ ザインハ ウス を位置
づ け るこ と がで きる。
3
年目 を迎 えた 山形 デ ザイン ハ ウス は、
ショ ッ プ と して の機 能の 充 実度はも ち ろ ん、
消費者
とつ く り 手がデ ザ インをキー
ワー
ドに交 流 するソ フ トを集 積 す る 場へ と役 割を高
め てい る。 そこか ら 生 ま れ た オ リ ジ ナルデ ザ インが、
山形ブ ラン ド とし て創 造され、
実りある成果 を生み 出すことが、
次 なる 山形 デ ザイ ンハ ウス の 課せ られ た役 割であ る。【企
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