Title
Population Analysis of Fusarium graminearum from a Kumamoto
Field in Two Consecutive Years (Abstracts Presented at the
Meeting of the Kansai Division,Abstracts of Papers Presented at
the Division Meetings of the Phytopathological Society of Japan
2005)( 本文(Fulltext) )
Author(s)
KARUGIA, G. W.; SUGA, H.; TOMIMURA, K.; NAKAJIMA,
T.; HYAKUMACHI, M.
Citation
[日本植物病理學會報] vol.[72] no.[1] p.[70]-[71]
Issue Date
2006-02-25
Rights
The Phytopathological Society of Japan (日本植物病理学会)
Version
出版社版 (publisher version) postprint
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/27992
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。
The Phytopathological Society of Japan
NII-Electronic Library Service The Phytopathologioal Sooiety of Japan
70 日本 植 物 病理学 会 報 第72巻 第1号 平 成 18年2月
Yamaoka
，
N．
and Matsumoto，
1．
：The
Role
and Significance ofPrimary
Germ
Tube
for
theLife
Cycle
ofBlumeria
graminis（5） オ オ ム ギ う ど んこ病 菌分 生子は接 種 後まず 始め に PGT と呼ば れ る短い発芽 管 を 出 す
．
こ の PGT は宿主細 胞 に侵人を試み ること が あ り，
その直 下に はパ ピ ラが形 成さ れる場 合 もある．
これ まで，
発 芽し た分生子 （GC ）の移 植 実 験は，
時 間 的に，
PGT 侵 入 行動が完了し た 後に行っ て お り，
PGT 侵入に よ り形 成 さ れ たパ ピ ラ か らGC
を 引 き 離し て移 植 する場 合に はか な りの ダメー
ジ がある と忠われ る．
し かし実 際には移植 さ れ たGC
の 多 くは何のダメー
ジ も受 け なか っ た かの よ うに侵入行 動を とる．
こ の こ とか ら，
移 植 後の侵人行 動が 止常に行わ れる理由とし て，
PGT か らの侵入 お よ びパ ピラ形 成が ほ とん ど 認め ら れ ない GC を 移 植に用いて い る た め で は ないか とい う可 能 性 も考 え られ る．
ところ がイ」着 器 発 芽 管か らの侵入の場 合に，
吸 器 形 成 に失 敗し大 きなパ ピ ラ形 成が認め ら れる に もか か わ らず， マ ニ ピュ
レー
タ で付 着器 を移 動し た場 合，
イ・
J
着 器の多 くは 移 動 時に速やかに 潰れ た が，
中に は潰れ ずにその ま ま の形 を保ち，
さ らには第2突 起か ら 侵 入 行 動 を とるもの も認め られた．
こ の こと か ら侵入行動とパ ビ ラ形 成との関 係につ い て はさ らに検 討の余地 が ある もの と 思 わ れる．
（愛 媛 大 農） （35） 窪田昌 春・
中筋 智子＊・
清 水 将 文＊・
西 和 文 2004年 8 月〜
2005 年3
月に 三重 県 内の育 苗 施 設の キ ャ ベ ツ セ ル 成 型 苗に 発 生 し た病 害 Kubota， M．
， Nakasuji，
S
．
，Shimizu，
M ．
andNishi，
K ．
：Diseases
of Cabbage PlugSeedlings in a
Commercial
Nursery
in Mie Prefecture Du血 gAugust 2004 anCl March
2005
2004年 8月〜
2005年 3月に三重 県 内の民 間 育 苗施 設におい て キ ャベ ツ の セ ル 成 型 苗に 発 生 する病 害を調 査し た
．
毎週，
立枯れや生育不良となっ た株に つ い て，
病微 観 察，
罹 病 部の光学 顕 微 鏡 観 察， 素 寒 天 上で の菌分離に よっ て診 断 し た．
8〜
ll刀で は黒 す す 病の 被 害が 最 も 多く，
平均で128穴 1・
レ イ の0．
4％が 立 ち枯れ た．
1〜
3月では0．
1％未満で あっ た．
全 期 間を通 じて根 朽 病がわずかに発生 し た．
以 ヒは前 回の1997〜
99年 の 調 査と同様であっ た が，
前 回の冬 季に被 害が大 きか っ た Pythium megalacanthum l・
：よ る苗 立枯病は わずか であっ た．
ま た， 前回栽 培 期 間を 通 じて発生 し た先 枯 病とRhizoctonia solani に よ る苗立枯 病，
3月に発生 し たべ と病は認め ら れ ず，
高温期に こ うが いか び 病 とピ シ ウム腐 敗 病 ， 3月に黒 腐 病， 大雨 に よ り 施 設 が浸 水し た10月に はP 麟 舫 翩 vaL ultimum に よ る苗立枯れ が今回認め ら れた．
9，
10月に薬 害に よ り多くの苗が桔 死 し，
枯死株か ら，
既 報の病 原 菌以 外に， キ ャベ ツ幼苗の子 葉へ の菌 叢 接 種に よ り病 斑 形 成 す る菌 株がい くつ か分 離さ れた．
（野 菜 茶 研・
＊三重 大 生 資 ） （36
） 須賀晴久・
宮坂 篤＊・
小 泉 信三＊・
中 島 隆＊ ＊・
景山幸二 ＊ ＊ ＊・
百 町 満朗＊＊ ＊＊ 東日本におけ るFttsariumasiaticum と
F
”sarium9raminearunt
s．
str．
の分 布Suga，
H ．
，
Miyasaka，
A ．
，
Koizumi，
S．
，
Nakajima
，
K．
，
Kageyama，
K
．
andHyakumachi，
M ．
：Distribution of Fusarium asiaticum and Fusarium graminearum s．
str．
in EasternJapan
近年
，
ム ギ 類 赤か び 病 の 主 要 病 原 菌 で あ るFusari”m grαminear “mSchwabe
は 少 な く とも9つ の種で構 成さ れ た種 複合体 （species complex ）である ことが明らか にさ れ た．PCR −RFLP
に も とつ く簡 易 判 定 法に よ り 西 日本の ム ギ か ら 分 離 さ れ た 菌 を 調べた 結 果，
その 多 く 〔58株 中の 56株 ）が複合体 構 成 種の一
つ で あるFusarium asiaticumO ’
DonneU θ’磁 と判明 し た （，，F
一
成16年 度日本 植 物 病 理 学 会 関西 部会）．一
方，
北海 道の ム ギか ら分 離さ れ た菌の 多 く （23株 中の19株）は，
別 種の Fusarium grantineavam s．
str．
であること を 示 し た （平 成17
年 度日本 植 物 病 理 学 会 大会 ）．
これ らの結 果 か ら，
西 凵本 と北 海 道の問で これ らの 種の 存 在比が逆転して い る と予 想さ れた．
そこ で今回， 東日本 16県の ム ギ か ら分離さ れ た96
株につ い て同 様の簡 易 判 定 法 を 用いて種 を 調べ た．
その 結 果，
関 東，
中 部 地 方の63 株に お い ては，
調べ た5
株 全てがF．
graminearum s．
str．
であっ た長 野県 を除い てF．
asiaticum が 主要で あっ た （56株がE
asiatiCtfm， 7
株h’
・iE
graminearum
s．
str．
）．
これに対し，
東 北地方の33株におい て は両種が混 在 状 態となっ てお り，12
株がE
asiaticum，21
株がE
graminearum s．
str．
であっ た，
（岐大生命セ・
＊中 曳農 研・
＊ ＊九 沖 農 研・
＊ ＊＊ 岐 阜 大 流 域 研セ・
＊ ＊ ＊ ＊ 岐 阜 大 応 生 ） （37
）Karugia
，
G，
W．・
須 賀 晴 久＊・
冨 村 健 太＊ ＊・
中 島wn
＊ ＊・
百 町 満 朗熊本 県の 同
一
圃 場に て 2 年に わ た っ て分離し た
Fusariunt
9raminearum
集 団の解 析Karugia
，
G ．
W ，
Suga，
H ．
，
Tomirnura
，
K ．
，
Nakajima，
T．
and Hyakumachi，
M
．
：PopulationAnalysis
of Fusarium graminearzam from aKumamoto Fierd
in
Two
Consecutive
Years Fusariumhead
blight
（FHB
），
primanly caused by跏 σ磁 吻 望σ嬲 伽 α鰯 規 is adevastating
disease
of wheat and barley throughout the world．
In this study
，
a total of 168 isolates were collectedfrom
awheat
field
with a size of 5ain
Kumamoto in two consecutiveyears（2003；03W group
，
2004；04W group）and from seeds that wereharvested
at Fukuoka （02WSC group）andNagasaki
（
03WSC
group ）and plantedin
the Kumamoto field．
They
were characterized with trichothecene toxin typing and 10VNTR
markers．
AII
isolates
of 02WSC，03WSC ，
03W
and mostof
O4W
displayed
unique haplotype and high level of geneThe Phytopathological Society of Japan
NII-Electronic Library Service The Phytopathologioal Sooiety of Japan
Jpn
．
J
．
Phytopathol．
72 （1）．
February，
2006 71diversity
was observed in each group．
These indicated thatthe haplotypes in population of previous year or in planted
seeds are
different
from
that of populationsin
thefollowing
year
．
A low level of population subdivision was observed among all four groups（Fst：O．
001−
0．
026）and therefore，
theywere part of a random mating population
．
（岐大応生
・
＊岐大 生命セ
・
聯 九沖 農研）（38） 岡 山健 夫
・’
ド山喜彦・
西崎 仁 博・
吉 村 あみ イ チ ゴ炭 疽 病 菌 汚 染 培 養 土に よ る根 部 感 染と そ の防 止 対Okayama，
K．
，
Hirayama，
Y．
Nishizaki
，
M．
and Yoshimura，
A．
：Disease Development of Strawberry Anthracnose Caused by
Root
lnfection
onlnfested
Nursery
Medium
andFungicidal
Effect to the Disease イチ ゴ栽 培は
，
高設栽 培やベ ン チ育萵が 導人 さ れ
，
培 養土 と して ピー
トモ ス や オ ガ クズ が使 用 さ れ る．
前 報でイチ ゴ炭 疽 病 菌が発 病 苗の鉢土か ら検出 さ れ，
培 養土で 1ヶ月 以 上牛 存す るこ と を報 告し た．
そこ で，
分 生子液の鉢土へ の 灌 注 接 種，
浸 根 接 種を行い，
培 養一
E
汚 染に よ る発 病とその防 除 対 策を検 討し た．
6月 ド旬に 接 種し た苗は，
7月中 旬に発 病 し始め，
病 勢が進展 し た．
噴霧接 種 株は小 葉や葉 柄が発 病 するの に対し，
灌 注，
浸 根 接 種 株は新 根の発 生が弱 く，
根や葉 柄 基 部が黒 変して株 全 体が萎凋枯死 し た，
灌注接 種 時の胞子密 度が105〜
106胞 子／ml の高 濃 度 接 種 株ほ ど高 率に発 病して枯 死し，
低 濃 度 接 種 株では発 病 度が低 ドし た．
炭 疽 病 菌は灌 注 接 種 発 病 株の根か ら高 濃 度 接 種 株ほ ど高 率に 分離さ れ，
発 病 株の葉 柄や小 葉か ら も分 離さ れ た．
汚 染 培 養土に ジエ トフェ ンカ ル ブ・
チ オフ ァ ネー
トメチ ル 水 和 剤の1000倍 液を灌 注 する と，
高い防 除効 果が あっ た．
以 上か ら 分 牛 子に よる培 養土 汚 染は小 苗の 発 病に つ なが り，
その対 策に は薬 剤 灌 注が有 効であること が 明 らかになっ た．
（奈 良 農 技セ） （39）’
F
山喜 彦・
岡 山健 夫・
西崎 仁 博・
吉 村 あみ イ チ ゴ小 葉と選 択 培 地 を用 いたイ チ ゴ炭 疽 病の有 効 薬 剤 および 展 着 剤の検 索 Hirayama，
Y，
Okayama，
K．
，
Nisizaki
，
M．
andYoshimura
，
A．
：Evaluation of Fungicides and Adjuvants withLeaflets and Selective Medium for Strawberry Anthracnose
Caused
by
Glomerelia
cingzalata 有 効 薬 剤と展 着 剤の検 索に は多くの組 合わせ を試みる必要が あり，
薬 剤 散 布 試 験で は 多 大な労 力と株 数を必 要とする．
そ こ で，
イ チ ゴ小 葉を用 いた簡 易 法に よ り感 染 頻 度に よる薬 効 評 価 を 行っ た．
ベ ノ ミル 耐 性 炭 疽 病 菌の分 生 胞子液を水 差し し た小 葉に噴霧接 種し，
接 種 前ま た は接 種 後に薬 剤 散 布を行っ た．
薬 効 評 価 は，
小 葉 切 片 を 表 面殺 菌 後 選 択 培 地 （2005年，
岡 山 ら）に 置 床し，
28°
C で 4 目間 培 養 後に 切 片か ら の コ ロ ニー
出現 を観 察し感 染 率を求め た．
接 種 前 散 布で は プロ ピネ ブ水 和 剤，
マ ンゼ ブ水和 剤は 展着 剤の加 用にか かわ らず 感 染を抑 え，
残 効性 も優れ た，
接 種 後 散 布で は単用で効 果の高か っ たジエ トフェ ンカル ブ・
チ オフ ァ ネー
トメ チル 水 和 剤，
ア ゾ キ シ ス トロ ビン水 和剤は，
展着 剤加 用に よ り効果が高 まっ た．
イ ミノ ク タ ジン アル ベ シル 酸 塩水和 剤は展 着 剤 加 用 によ り効 果が低 ドする傾 向で，
ソル ビ タ ン脂 肪 酸エ ステ ル （商 品名 ：ス カ ッ シュ ）を添加 し た 場 合に 顕著であっ た．
また，
単用処理で薬 剤 散 布 試 験と簡 易 法とを比 較し た結 果，
有 効 薬 剤は 同様の傾 向であっ た．
（奈 良農 技セ） （40） 井上幸次・
末永 寛子・
那 須英 夫 黒 斑 病 抵 抗 性 「清 水 白 桃RS」 と薬 剤 散 布の組 合せ に よ るモ モ黒 斑 病の 防 除Inoue，
K ，
Suenaga，
H．
andNasu，
H．
：Control
of PeachBlack
Spot
by
Combination
of Resistant Variety‘
ShimizuHakuto RS
’
and Application of Fungisides モ モ 黒 斑 病に 罹 病 性の 「清 水 白桃」（以 ドS
）か ら放 射 線 育 種に よ り作 出し た 「清水自 桃RS」（以 下 RS ；2004年11刀 品 種登録 ）の現地 圃 場で の 発 病 状 況を2000〜
2005年に 調 査し た と こ ろ， RS はS
に比べ て葉，
果 実の発 病が少 な く，
病 斑 も軽 微で，
自 然 発 病下で の 抵抗性が確認 さ れ た．
また，
接 種 試 験で RS は 岡 山県 内12地点か ら採 集し た烹 斑 病 菌16菌 株に対し て も 抵 抗 性が認め られた，
数 種 殺 菌 剤 を 散 布し た Sお よ び RS の 幼果に 黒 斑 病 菌の 分生r
懸 濁 液を接 種して予防 効 果を比 較し た ところ，
S で は効 果が不十 分で もRS で は高い発 病 抑 制 効 果を示 す 薬 剤が認め られた．
2002〜
2005年に現 地 圃 場で殺 菌 剤 散 布回数を減ら す実証試 験を行っ た ところ，
開 花 後〜
成 熟 期ま でに，
多 発 圃 場の Sで の体 系 散 布と し て い た12〜
13回か ら7〜
10回へ 削 減して も，
RS の成 熟 果で の発 病はほ とん ど認め ら れず，
他の病 害 虫で も 問 題となる もの はなか っ た．
以 上の結 果か ら， RS で は本 病に も有 効 な灰 星 病・
黒 星 病 防 除 薬 剤の慣 行 レベ ル の散 布回数で，
黒 斑 病の防 除が可能と考え ら れ た．
（岡山 農 試 ） （41） 向 畠博 行・
関 原 順子 ダ イズ茎 疫 病 発 生ほ場 周 辺 で発 生 を 認めた クズ疫 病 （新 称 ） につい て Mukobata，
H，
and Sekihara
，
J
．
：Phytophthora Blight of Kudzu Occurred theSurrounding Areas of Fields of the Soybean Stem and Root
Blight
Caused
by
Phytophthora soiae ダイズ茎 疫 病の伝 染 環に つ い て調 査している中で
