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介護福祉士養成施設における教育方法開発に関する研究-「求められる介護福祉士像」に必要な資質の習得を中心にして-

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Academic year: 2021

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(1)        介護福祉士養成施設における教育方法開発に関する研究      _「求められる介護福祉±像」に必要な資質の習得を中心にして一                                     学校教育研究科                                     総合学習系コース.                                     M06316A                                     中澤秀’ 1 問題の所在と研究の目的           とする。. 1988年4月に施行された「社会福祉士及び介 護福祉士法」は20年を迎え、介護福祉士登録者. 2.r求められる介護福祉士像」の資質習得のた. 数も量的には整備が進んでいる。このような状. めの教育方法. 況下、介護福祉士はあらゆる分野の知識を習得.  介護福祉士資格制度は、ドイツの老人介護士. し、介護実践力を磨き、専門領域を広げなけれ. (A1tenpf1eger/in)養成教育を少なからず参. ば地位の確立ができず、国民に信頼される専門. 考にしている。ドイツでは、教育内容の目標を. 職として生き残れない時代にきているといえる。. 介護過程の展開に基づく思考や適用できるカの.  しかし、現状の介護福祉士、なかでも介護福. 習得に重きを移している。その結果、医療関連. 祉士養成施設を卒業した介護福祉士の評価が低. 資格の一つとして国レベルで認知されたのであ. いといわれる原因のひとつに、教育目標ともい. る。. える「求められる介護福祉士像」を具現化する.  そこで、本研究では老人介護士養成教育方法. ために必要な教育内容と、これまでに行われて. を参考に、資質習得に関する教育方法を開発し. きた教育内容に整合性が見られないことが挙げ. た。. られる。.  具体的には、第1に、ドイツ老人介護士養成.  このような状況下、教育方法についても、平. 教育方法を参考に、演習科目においてP B L. 成21年度改正のr新カリキュラム案」において. (prob1em−based1earni㎎:問題基盤型学習)を. は、具体的な教育内容や方法については各介護. 採用した。その理由は、これまでの一般的な介. 福祉士養成施設の判断に任すということである。. 護技術演習方法である「教員の模範演技の後に. しかし、知識やスキルは、脱文脈的に習得され. 学生が真似る演習」は模倣であり、思考カや問. るだけではほとんど意味を成すことはなく、介. 題解決能力の向上には繋がらないからである。. 護福祉士養成施設における教育方法も違うわけ. 演習方法の流れは、①情報(課題)の提示。②. であるから、これまで述べられてきたような卒. 知る必要のある事柄の自己確認(学習)。③情報. 業生の質が統一されない状況が生じることとな. の共有(グループワーク)。④グループの考え方. ろう。. を共有するための全体発表である。これは、問.  したがって、本研究では、教育目標であるr求. 題解決の思考の流れと同様の思考過程を踏む方. められる介護福祉士像」の基本的能力ともいえ. 法であり、この過程を踏むことで、老人介護士. る「資格取得時の介護福祉士養成の目標」の資. 養成教育と同様に、個々の介護事象に対して介. 質習得を目指す教育方法を開発することを目的. 護過程の観点から論理的に知識を統合すること. 一516一.

(2) になるのである。. の土台となる倫理に関する科目や、想像力や思.  第2に、講義科目にプロジェクト学習を採用. 考力、感性、問題解決能力などを習得する科目. した。「資格取得時の介護福祉士養成の目標」の. が圧倒的に少ないことが明らかとなった。第2. 資質を習得するには、学生白身が、介護福祉利. に、新カリキュラムの検討では、介護福祉士養. 用者との関わりの中で試行錯誤しながら自己の. 成教育の教育目標である「資格取得時の介護福. 介護の技量を高める能力を習得することが必須. 祉士養成の目標」の資質習得に必要な教育内容. である。そのためには、介護中において絶えず. の運用原理が明らかとなった。第3に、教育方. 判断、評価・考察できる能力を習得させる教育. 法であるPB L(prob1em−based1eami㎎:問題. が必要になる。そこで、常日頃から学生同士が. 基盤型学習)では、学習後のアンケート調査結. 目的や活動を設定し、主体的に計画し、実施、. 果から「求められる介護福祉士像」の資質の一. 評価するという学習過程を経験させることが必. つである手続き的知識を習得させる教育方法と. 要になるのである。具体的な過程は、①授業に. して効果のあることが明らかとなった。第4に、. おける趣旨の説明と学生の希望の確認。②グル. プロジェクト学習では、問題解決や協働、判断. ープごとによる具体的な企画の作成と計画の立. 能力の育成に効果のあることから応用開発力を. 案。③メンバーによる資料収集、及びプレゼン. 習得する教育方法として有効であった。第5に、. テーション実施のための計画作成である。. 教育評価では、ポートフォリオは授業の振り返.  第3に、A地方の介護概論の評価方法を手が. りや自己変容を促すことに有効であった。. かりとして、学習者の自己学習の振り返り、及.  以上、「求められる介護福祉士像」の資質習得. び、学習者の学習意欲の喚起につながる評価方. における、カリキュラム、教材、教育方法、評. 法を開発し検討した。A地方における多くの介. 価について検討した結果、その意義と問題点を. 護福祉士養成施設は定期試験、提出物・レポー. 明確にするとともに、教育方法開発の原理が明. ト・出席状況を評価方法としている。しかし、. らかになったといえるのである。. 介護福祉士に求められる能力は、「求められる介.  しかし、介護福祉士養成教育はあくまでも専. 護福祉士像」の資質を満たすことである。その. 門職養成が目的である。そのためには、社会福. ため、学生が資格を取得た後、実際の介護現場. 祉や医療、生活等の各科目間のつながりを持ち. での問題に適用する具体的な文脈を提供できる. つつ展開されるべきで、それぞれが切り離され. 資質を習得するには、日頃の授業において自分. た形で実践家を養成することは避けなければな. 自身の考えを振り返らせることが重要である。. らない。したがって、変化する介護二一ズに即. そのことで、自分の思考や行動様式を無意識に. 応できる介護福祉士を養成するために、各科目. 認識することになり、自己の不完全さや改善点. 間の関連性についても検討しなければならない. を具体的に理解することが出来る。そして、そ. が、これについては、筆者の今後の課題とした. の結果が自己の行動変容につながるのである。. い。. 3.研究の成果と今後の課題. 第1に、現行カリキュラムの検討では、介護. 一517一.

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