経済発展と労働力構造の変化 : 70年代、80年代に
おける韓国とメキシコの比較(上)
著者
内田 智大
雑誌名
研究論集
巻
83
ページ
93-112
発行年
2006-03
URL
http://doi.org/10.18956/00006260
経済発展 と労働 力構造 の変化
70年 代 、80年 代 に お け る 韓 国 と メ キ シ コ の 比 較(上) 内 田 智 大 1.は じ め に 経 済 発 展 を 日指 す 国 の大 き な 目標 の一 つ は そ の国 全 体 の所 得 を 高 め 、 よ り高 い 経 済 的 厚 生 水 準 を 達 成 す る こ とで あ る。 こ の 目標 と関 連 して 効 率 的 な産 業 組 織 の形 成 、 物 的 お よび 人 的 資 本 の蓄 積 、 技 術 移 転 、 雇 用 問 題 な どが 重 要 な課 題 に な って くる。 と りわ け 雇 用 問 題 は 、 生 産 の拡 大 が 実 現 す れ ば 次 第 に 解 決 され る とい う二 次 的 な問 題 と して 扱 わ れ る こ とが 多 い 。 しか し、 輪 出志 向型 工 業 化 政 策 、 或 い は 輸 入 代 替 工 業 化 政 策 か とい う産 業 政 策 の違 い 、 産 業 間 の雇 用 波 及 効 果 の度 合 い 、 労 働 集 約 的 か 資 本 集 約 的 か とい った 生 産 技 術 構 造 の違 い な どが 存 在 す る ので 、 生 産 の拡 大 が 必 ず しも雇 用 の拡 大 に つ なが る とは 限 ら ない 。 また 、 仮 に 経 済 発 展 が 雇 用 拡 大 を もた ら した と して も、 労 働 者 が ど の よ うな形 で 雇 用 され て い るか が 問 題 と な る。 例 え ば 、 開 発 途 上 国 で は 完 全 失 業 者 数 自体 は 少 な くて も、 多 くの労 働 者 が 不 完 全 就 業 とい う形 態 で 働 い て い る こ とが 多 い 。 こ の よ うに 、 多 くの国 が 国 民 所 得 の増 大 とい う共 通 の 目標 の下 に 工 業 開 発 を お し進 め て も、 そ れ ぞ れ の国 の発 展 パ タ ー ンは 経 済 環 境 や 選 択 す る開 発 戦 略 に よ り大 き く異 な っ た も のに な る。 経 済 発 展 と雇 用 の拡 大 に 関 す る先 行 研 究 は 枚 挙 に 暇 が ない 。 例 え ば 、 白木(1983)は 産 業 連 関 分 析 を 用 い て 台 湾 を 事 例 に 工 業 化 と労 働 市 場 の調 整 過 程 を 明 らか に した 。 谷 口(1983)も 産 業 連 関 分 析 を 用 い て 、 韓 国 、 台 湾 、 フ ィ リ ピン、 タイ な ど の貿 易 パ タ ー ン の変 化 と雇 用 構 造 の 関 係 を 明 らか に した 。 金(1988)は 韓 国 、 台 湾 、 フ ィ リ ピン、 タイ 、 イ ン ドネ シ ア の雇 用 弾 性 値 や 格 差 係 数 を 用 い て 工 業 開 発 と所 得 分 配 の関 係 を 分 析 した 。 渡 辺(1983)は 、 韓 国 を 事 例 に 産 業 構 造 の転 換 と労 働 市 場 の関 係 を 考 察 した 。 また 、 趙(1994)は80年 代 以 降 、 中 国 の経 済 政 策 の転 換 が もた ら した 労 働 市 場 へ の影 響 を 明 らか に した 。 これ ら の先 行 研 究 のほ ぼ 一 致 した 結 論 は 、 東 ・東 南 ア ジ ア諸 国 の 自 由化 政 策 は 高 い 経 済 成 長 率 の達 成 と 同時 に 、 雇 用 の創 出に も寄与 した とい うこ とで あ る。 しか し、 問 題 は これ ら の先 行 研 究 か ら の結 論 が ア ジ ア諸 国 以 外 の地 域 に お い て も当 て は ま る のか とい うこ とで あ る。 こ の こ とに 鑑 み て 、 本 論 の課 題 は 異 な る経 済 発 展 の歴 史 を た ど って き た 韓 国 と メキ シ コに 注 目 して 、 両 国 の経 済 発 展 過 程 に お け る労 働 調 整 メ カ ニ ズ ム の相 違 を 実 証 的 に 検 討 す る こ とで あ る。 一 国 が 開 発 政 策 を 考 え る際 に 、 長 期 的 な経 済 発 展 お よび 開 発 に よ る 分 配 の公 平 性 を 目指 す た め に は 、 経 済 発 展 に 伴 う産 業 構 造 の変 化 を 予 知 し、 そ れ に 応 じて 労 働 市 場 を 調 整 す る こ とが 重 要 で あ る。 また 、 将 来 メキ シ コや 韓 国 を 追 って 経 済 発 展 を 目指 す 開 発 途 上 国 に と って は 、 開 発 戦 略 を 策 定 す るに あ た って 両 国 の経 験 は 重 要 な指 針 を 与 え て くれ る。 本 論 の構 成 と して 、 第2章 で は 、 メキ シ コ と韓 国 の経 済 発 展 の概 観 を マ ク ロ的 指 標 に 照 ら し 合 わ せ て 明 らか に す る。 第3章 で は 、 両 国 の各 産 業 の雇 用 吸 収 力 が70年 代 か ら80年 代 に か け て ど の よ うに 変 化 して い った か を 明 らか に す る。 分 析 手 法 と して 、 まず 労 働 集 約 度 を 直 接 的 に 測 る雇 用 弾 性 値 を 用 い 、 そ の後 分 析 の枠 組 み を 広 げ て 、 産 業 間 の雇 用 拡 大 が ど の よ うな特 徴 を も って 行 わ れ た か を 見 るた め に 、 産 業 連 関 分 析 を 行 う。 第4章 で は 、 産 業 連 関 変 動 要 因 分 析 を 使 って 、 両 国 間 お よび そ れ ぞ れ の国 の二 期 間(80年 と90年)の 労 働 需 要 の格 差 を 各 要 因(労 働 生 産 性 、 生 産 技 術 、 最 終 需 要)に 分 け て そ の影 響 度 を 推 計 す る。 第5章 で は 、 輸 入 代 替 工 業 化 や 輸 出志 向型 工 業 化 とい った 工 業 化 政 策 が ど の よ うに 雇 用 創 出 と関 係 して い るか に つ い て 議 論 し た い 。 そ して 、 韓 国 と メキ シ コに お い て 実 際 に ど ち ら の政 策 が よ り効 率 的 に 雇 用 を 創 出 した か を 実 証 す る。 尚、 本 論 で 用 い る実 証 分 析 は 仮 説 を 設 定 して 実 証 す る仮 説 検 証 型 分 析 手 法 で は な く、 分 析 手 法 に よ って デ ー タ間 の関 係 を 発 見 す る発 見 型 分 析 手 法 で あ る。 2.韓 国 と メ キ シ コ の 経 済 パ フ ォ ー マ ン ス の 相 違 ラ テ ン ア メ リカ と東 ア ジ ア の経 済 発 展 の比 較 に 関 す る研 究 は 、 今 まで 様 々 な角 度 か ら行 わ れ て きた 。 両 地 域 と も新 興 工 業 諸 国 と して70年 代 まで 目覚 しい 経 済 成 長 を 達 成 して きた が 、80年 代 に入 って 対 照 的 な経 済 発 展 の成 果 を示 した(細 野 、1994年)1)。 こ の こ とは 、 そ れ ぞれ の 地 域 に 属 す る メキ シ コ と韓 国 に お い て も例 外 で は ない 。 そ して 、 こ の経 済 発 展 のパ フ ォー マ ン ス の違 い は 各 国 の労 働 力 構 造 に も大 き な影 響 を 与 え た 。 こ の章 で は 、 経 済 成 長 率 、 輸 出成 長 率 、 所 得 分 配 な ど の マ ク ロ経 済 指 標 に 留 意 して 、 両 国 の経 済 発 展 を 雇 用 問 題 と関 連 させ て 検 討 す る。
図1韓 国 とメキシコのGNP成 長率 の比較 20 15 10 成 長 率5 (%) 0 -5 -10 ・9 . 、 、 、 、 ρ. '"◎...● ●eg σ.、 9..● … ● ・・.● ,● ● .、 。 σ.噂 ● ・.σ. σ 、 峡 ● . .9● 、.. ■■・ 、 ● . o. \ 3 \ 、.' ・ ・● ・ 韓 国 一}一 メ キ シ コ 707172737475767778798081828384858687888990 年 (出 所)WorldTables1980お よ びWorldTables1993よ り筆 者 が 作 成 。 最 初 に 、 図1に お い てGNP成 長 率 の推 移 を 見 る と、 両 国 の経 済 パ フ ォー マ ン ス の違 い は 明 白で あ る。 メキ シ コは70年 代 に お い て 平 均6%台 と比 較 的 順 調 な経 済 成 長 率 を 達 成 した が 、82 年 以 降 の国 際 経 済 の停 滞 や 原 油 価 格 の低 下 とい った 外 的 要 因 お よび 保 護 政 策 に よ る非 効 率 性 の 問 題 とい った 国 内 の 構 造 的 要 因 に よ って 他 の ラ テ ンア メ リカ諸 国 と 同様 に 、"失 わ れ た10年" と呼 ば れ る未 曾 有 の 経 済 危 機 を経 験 した(細 野 、1994年)。 特 に 、 デ ラ マ ド リ政 権 時 代 の82年 、 83年 、86年 に は 、 そ れ ぞ れ 一2.7%、 一5%、 一4.9%と マイ ナ ス の経 済 成 長 率 を 記 録 した 。 図2や 図3に お い て 産 業 別 成 長 率 の推 移 を 見 て み る と、 製 造 業 で は79年 に10%を 超 え る よ うな高 い 成 長 を 記 録 した に もか か わ らず 、82年 以 降 の数 年 間 の成 長 率 は マイ ナ ス の値 を 記 録 した 。 サ ー ビ ス業 の成 長 率 の推 移 も製 造 業 と 同 じよ うな傾 向を た ど って い る。 但 し、80年 代 半 ば まで 大 き な 経 済 停 滞 を 経 験 した メキ シ コ も87年 以 降 の 自 由主 義 経 済 の進 展 に よ り、 経 済 成 長 の回 復 の兆 し が 見 られ た 。 図2韓 国 とメキシコの製 造業 の成 長率 の 比較 40 30 成 長 率20 (%)10 0 -10 、. 、 ∂ 、. 、 ■ ● 、 . 、 一.・● .. . σ 、 '○ 、 ● ● ・づ' ■.、 ..、 .o・ ○ ・ 、 、 、 o、θ9… ● ・、、 ρ … ●. θ 、 ・ チ o ◎ ●. 、、 \ ∂ .● ● . 、. 、. 一一一● 一一韓 国 一 ■一 メ キ シ コ 707172737475767778798081828384858687888990 年 (出 所)図1に 同 じ。
図3韓 国 とメキシコの サー ビス業 の成 長率 の比 較 15 10 成 長 率5 (%) 0 -5 ●.・ ・免P、、.、 、.、 の ,、 .、 ・.● ●● 、 P… ● … 吃、 、 ● ・' ● 、 ■ 、. 、9 ・ 、 、 ●9・、 、9 ."●.・ ・● ●. 9.'● ● ・・.● . 、 、 ● 、 σ 、.・ ● ・・… 韓 国 一}一 メキ シ コ 707172737475767778798081828384858687888990 年 (出 所)図1に 同 じ。 一 方、 韓 国 は70年 代 に2度 の オイ ル シ ョ ッ クを 経 験 した に もか か わ らず 、80年 代 も平 均8% 台 と高 い 成 長 率 を 達 成 した 。 第 二 次 オイ ル シ ョ ッ クの影 響 で80年 に は 一5.1%と マイ ナ スを 記 録 した が 、 そ れ 以 外 の年 は す べ て6%か ら13%ま で の間 の高 い 成 長 率 を 達 成 した 。 そ の高 い 成 長 率 の原 動 力 と な った のが 製 造 業 で あ り、81年 か ら89年 まで の製 造 業 の年 平 均 成 長 率 は12%台 と 高 く、 韓 国 に お け るGNP成 長 率 の推 移 は 製 造 業 のそ れ とほ ぼ 一 致 して い た こ とが 図 を 見 て も 明 らか で あ る。 また 、 韓 国 のサ ー ビス業 は80年 に お い て も プ ラ ス の成 長 率 を 示 し、80年 代 の年 平 均 成 長 率 も8%近 い 安 定 的 な成 長 率 を 記 録 した 。 韓 国 に お い て は 、 経 済 成 長 率 の上 昇 → 労 働 分 配 率 の増 加 → 消 費 の増 加 → 生 産 の増 加 → 労 働 力 需 要 の増 加 と、 経 済 成 長 率 の上 昇 → 労 働 分 配 率 の増 加 → 教 育 な ど の人 的 投 資 の増 加 → 高 い 生 産 性 を も った 労 働 力 の供 給 の拡 大 とい った よ う に 、 高 い 経 済 成 長 率 が 需 要 面 お よび 供 給 面 の両 面 を 通 じて 労 働 力 構 造 に 大 き な影 響 を 与 え た 可 能 性 が あ る。 メキ シ コ の主 要 な外 貨 稼 得 源 で あ った 原 油 が70年 代 に 国 際 市 場 で 高 騰 した た め に 、 同国 の輸 出成 長 率 は 図4に 示 され て い る よ うに 、76年 か ら83年 の8年 間 、 年 平 均13%台 の高 い 値 を 記 録 した 。 しか し、80年 代 に 入 る と国 際 経 済 の停 滞 や 石 油 価 格 の低 迷 に よ り、 メキ シ コ の輪 出成 長 率 は 鈍 化 した 。 そ の後80年 代 後 半 か ら の外 向 き の輸 出志 向型 工 業 化 政 策 が 功 を 奏 して 、 輸 出 の 回 復 の兆 しも見 られ 始 め た 。 こ の こ とは 、 図5で のGNPに 対 す る輸 出額 比 率 の推 移 が 緩 や か なが ら も上 昇 傾 向に あ る こ とか ら もわ か る。 但 し、 メキ シ コ政 府 が 長 年 採 って きた 内 向 き の輸 入 代 替 工 業 化 政 策 の影 響 が 残 って お り、 同国 の輸 出成 長 率 やGNP対 輸 出比 率 は 韓 国 と比 べ る と低 い 水 準 に と ど ま った 。
図4韓 国 とメキシコの 輸 出成長 率 の比 較 60 50 40 30 成 長 率 20(%) 10 0 -10 -20 9 .■ 9、 ρ . 、 ● 9 \ . ∂ ・ k σ 9 ● 、 b o9.. 、 o θ 、 、 ■. 9 ■、 、 .・ . σ 、 o◎● 、 o .θ . 、、 ・o ・ .●●.' .●● . 、 ●. ・・・… 韓 国 一 ■一 メ キ シ コ 707172737475767778798081828384858687888990 年 (出 所)図1に 同 じ。 図5韓 国とメキシコのGNPに 対 する輸 出額 比率 の 比較 0.5 0.4 比 率0・3 0.2 0.1 0 ρ, o..・ ● ・.◎. .. ● ● ●,9・●. ..● ● ●.. ・ . .. . .●・....一 ●' .●. ・ . .●. ● ・' 一一一● 一韓 国 一}一 メ キ シ コ 707172737475767778798081828384858687888990 年 (出 所)図1に 同 じ。 韓 国 の輸 出成 長 率 は 、 オイ ル シ ョ ッ ク前 の73年 に53%と 最 高 値 を 記 録 した 。 輸 出成 長 率 は70 年 代 の2度 の オ イ ル シ ョ ッ ク(74年 、79年)、 世 界 的 な経 済 不 況(80年)と い った要 因 に よ り 鈍 化 した も の の 、 そ れ 以外 の 年 は高 い 成 長 率 を記 録 した。 韓 国 の輪 出 成 長 率 の 推 移 は 図1の GNP成 長 率 の推 移 や 製 造 業 の 成 長 率 の推 移 とほ ぼ 同 じ動 きを 示 して い る こ とか ら、繊 維 や 木 材 製 品 な どの軽 工 業(60年 代 一70年 代 初 め)、 船 舶 や 化 学 な どの重 工 業(70年 代 初 め 一80年 代 の初 め)、 電 子 製 品 や精 密機 械 な ど の ハ イ テ ク産 業(80年 代 以 降)と い った そ れ ぞれ の 製 造 業 の分 野 に よ って 支 え られ て き た(朴 、1988年)。 こ の よ うに 、韓 国 で は 迅 速 な産 業 構 造 の 高 度 化 や 一 貫 した 外 向 き の経 済 政 策 が 輸 出 の拡 大 に つ なが った 。 も し韓 国 の輸 出志 向型 工 業 化 が 豊 富 な労 働 力 と結 び つ い て雇 用 拡 大 を もた ら した とす る な らば 、Fei・Ranis(1964)に よ る二 部 門 モ デル の メ カ ニ ズ ムが 韓 国 に は 上 手 く当 て は ま り、 経 済 成 長 と雇 用 拡 大 が 同時 に 達 成 され た と考 え られ る。 す なわ ち渡 辺(1988)も 指 摘 して い る よ うに 、 輸 出を 挺 子 と した 工 業 部 門 の拡 大 → 工 業 部 門 に お け る労 働 力 需 要 の増 大 → 農 業 部 門 か ら の過 剰 労 働 力 の吸 収 → 農 業 部 門 の限 界
生 産 力 の上 昇 → 農 業 部 門 の所 得 の上 昇 → 工 業 製 品 の国 内需 要 の増 加 → 工 業 部 門 の再 拡 大 に よ る 労 働 力 需 要 の増 加 を もた ら した と考 え られ る。 そ れ に 対 し、 メキ シ コ の工 業 化 は 歴 史 的 に 保 護 主 義 的 色 彩 の濃 い 輸 入 代 替 工 業 化 に よ って 進 め られ て きた(湯 川 、1989年)。 輸 入 代 替 工 業 化 と は、 輸 入 に依 存 して い た 工 業 製 品 の 需 要 を 国 内製 品 で 代 替 す る こ とに よ って 国 内 の工 業 部 門 を 成 長 させ よ うとす る も ので あ る。 しか し、 小 倉(1993)に よれ ば 、 多 くの輸 入 代 替 製 品 は 資 本 集 約 的 な構i造に よ って 生 産 され る高 所 得 者 層 向け の財 で あ った た め に 、 廉 価 な労 働 力 とい う比 較 優 位 を 生 か しきれ ない 非 効 率 な産 業 構 造 を 形 成 して しま った 。 こ の よ うに 、 二 部 門 モ デル の産 業 間 の有 機 的 な連 関 関 係 、 す なわ ち農 業 部 門 か ら工 業 部 門 へ の労 働 力 の流 出に よ って 起 こ る筈 の経 済 の重 心 移 動 は 保 護 主 義 的 な政 策 を と った メキ シ コに で は 起 こ ら なか った と推 察 され る。 最 後 に 、 両 国 の所 得 分 配 の構 造 に つ い て 考 察 して み た い 。 開 発 途 上 国 で は 初 期 段 階 の 目標 は 開 発 の果 実 の公 平 な分 配 よ りも、 む しろ経 済 成 長 率 の迅 速 な上 昇 とい う短 期 的 な 目的 に 置 か れ た 。 つ ま り、 あ る程 度 一 国 の経 済 的 パ イ が 大 き くな る まで は 、 当 該 政 府 は 成 長 の滴 下 効 果 に あ ま り関 心 を 示 さ なか った 。 こ の考 え 方 の理 論 的 根 拠 は 、 経 済 発 展 の初 期 か ら中 期 の段 階 で は 所 得 格 差 が 拡 大 す るが 、 経 済 水 準 が 中 所 得 国 か ら高 所 得 国 へ 向か うのに つ れ て 、 そ の格 差 は 縮 小 して い く とい うKuznets仮 説 で あ った 。 しか し、 経 済 発 展 が進 ん だ か ら とい って 自然 に 不 完 全 就 業 が 解 消 され 、 所 得 分 配 の平 等 化 が 達 成 され る保 障 は ない 。 産 業 部 門 の生 産 技 術 構 造 が 労 働 集 約 的 か 、 あ るい は 資 本 集 約 的 で あ るか が 公 平 な所 得 分 配 を 規 定 す る重 要 な 要 素 に な る。 Chenery(1980)は 、 韓 国 で は工 業発 展 の 初 期 段 階 に お い て労 働 集 約 的 工 業 が農 業部 門 の過 剰 労 働 を 吸 収 す る こ とに よ って 所 得 格 差 を 縮 め る こ とに 貢 献 した のに 対 し、 メキ シ コで は 工 業 部 門 が 資 本 集 約 的 な構 造 を も って い た た め に 産 業 間 の労 働 力 移 動 が 妨 げ られ 、 所 得 格 差 は 拡 大 し た と述 べ て い る。 開 発 途 上 国 の所 得 分 配 の推 移 を 分 析 す る こ とは 、 デ ー タ の制 約 もあ って 困 難 を 伴 う。 こ こで は 、 韓 国 、 メキ シ コに お け る各 産 業 の生 産 所 得 の配 分 状 況 が 長 期 的 に ど の よ うに 推 移 した か を 見 るた め の指 標 と して 、 産 業 別 就 業 人 口 の比 率 とそ の生 産 比 率 の関 係 か ら得 られ る格 差 係 数 を 用 い る こ とに す る2)。両 国 の 格 差 係 数 の推 移 は 図6に 示 され て い る。 メ キ シ コの 産 業 間 の所 得 配 分 の格 差 は60年 代 半 ば か ら70年 代 半 ば に か け て 下 が る傾 向に あ るが 、70年 代 か ら80年 代 に か け て は 下 方 硬 直 的 な軌 跡 を た ど って い る。 一 方 、 韓 国 で は60年 代 半 ば か ら70年 代 半 ば に か け て 格 差 係 数 は 上 昇 す る傾 向に あ った が 、 これ は 韓 国 の急 速 な経 済 発 展 が 輸 出志 向型 の工 業 部 門 に よ って 牽 引 され た た め に 、 他 の産 業 部 門 と の格 差 が 拡 大 した 証 左 で あ る と考 え られ る。 しか し、 80年 代 に 入 る とそ の格 差 係 数 は 急 速 に 下 が って い る。 これ は 韓 国 の経 済 水 準 が 一 定 の高 い 程 度 まで 達 し、 他 の産 業 部 門 へ の発 展 の滴 下 効 果 が 表 れ た た め で あ る と推 察 され る。 こ の よ うに 、 80年 代 に 入 って 韓 国 と メキ シ コ の格 差 係 数 は 差 が 拡 大 した 。
図6韓 国とメキシコの格差 係数 の推 移 70 60 50 40 格 差 係 数 30 20 10 0 ・ ●.'・.● .. ..■ ., ●.o■ ●,... o、一● . ・'.● . , ● 韓 国 一 ■一 メキ シコ 6566676869707172737475767778798081828384858687888990 年 (出 所)韓 国 の デ ー タ と し てWorldTables1980、WorldTables1993、 国 際 労 働 経 済 統 計 年 鑑69年 、79年 、81年 、94年 度 版 を 用 い て 筆 者 が 推 計 。 メ キ シ コ の デ ー タ と し て 、WorldTables1980、WorldTables1993、 国 際 労 働 経 済 統 計 年 鑑81 年 度 版 、EstadisticadeTrabajoySalariesIndustriales/SecretariadeIndustriayComercio1969、StatisticsontheMexican Economy1974、StatisticsontheMexicanEconomy1977、SistemasdeCientasNacionales1980-1990を 用 い て 筆 者 が 推 計 。 3.産 業 部 門 の 雇 用 吸 収 力 (1)雇 用 弾 性 値 に よ る産 業 別 雇 用 吸 収 力 の 推 計 生 産 の雇 用 に 影 響 す る過 程 は 生 産 の増 加 に よ って 、 資 本 ・労 働 比 率 、 雇 用 弾 力 性 、 雇 用 の大 き さ とい った3つ の変 数 で 求 め られ る。 しか し、 雇 用 の拡 大 が 経 済 開 発 と 同様 に 長 期 的 な課 題 で あ る とす る な らば 、 重 要 な のは 各 産 業 部 門 の雇 用 の大 き さそ の も の と言 うよ りむ しろ、 生 産 額 の部 門 別 構 成 と の関 連 で あ る。 そ の意 味 に お い て 、 雇 用 弾 力 性 は 各 産 業 の雇 用 吸 収 力 を 測 定 す る指 標 と して しば しば 用 い られ て きた 。 こ の節 で は 、 韓 国 と メキ シ コ の雇 用 弾 力 性 を 計 測 し、 両 国 に お け る経 済 成 長 と労 働 力 構 造 の関 係 を 考 察 す る。 雇 用 弾 性 値 とは 、生 産 が1%増 加 す る とき雇 用 が 何%増 加 した か を表 す 。j産 業 の 雇 用 弾 性 値(Ej)は 次 の式 で 求 め られ る。 (Ej)=(△Lj/Lj)/(△Yj/Yj)一(1) (1)式 を変 形 す れ ば、 (△Lj/Lj)={(△Lj/Lj)/(△Yj/Yj)}*(△Yj/Yj)一(2) と な る。(2)式 は、 産 業 部 門 の 雇 用 成 長 率 が雇 用 弾 力 性 と生 産 の 成 長 率 とに よ って決 定 され る こ とを 表 して い る。 しか し、 雇 用 弾 性 値 は あ くまで もj産 業 に お け る雇 用 吸 収 力 の指 標 で あ っ て 、j産 業 の雇 用 吸 収 力 が経 済 全 体 の雇 用 に どの 程 度 の比 重 を 占め て い る か はわ か らな い 。 そ こで 、 雇 用 弾 性 値 を 各 産 業 の就 業 数 に 対 す る全 体 の就 業 者 数 比 率 を 乗 じて 加 重 した 加 重 雇 用 弾 性 値(WE)を 用 い る。 そ れ は、j産 業 の産 出1%の 増 加 に伴 う雇 用 増 加 率 が 経 済 全 体 の 雇 用 に ど の程 度 の影 響 を 与 え るか を 示 した も ので 、 下 記 の(3)式 で求 め られ る。
(WEj)=(Ej)*(Lj/L)=(△Lj/L)/(△Yj/Yj)一(3) こ の式 を 使 って 韓 国 と メキ シ コ の加 重 雇 用 弾 性 値 を 求 め た 結 果 が 表1で あ る。70年 か ら90年 に わ た る韓 国 の弾 性 値 は サ ー ビス業 、 工 業 、 農 林 水 産 業 の順 で 大 きい 。 特 に 、 サ ー ビス業 の80 年 か ら90年 まで の平 均 の弾 性 値 は0.49と 高 い 。 こ の こ とは 、 韓 国 の経 済 発 展 に 伴 う工 業 部 門 の 拡 大 や 深 化 が そ の部 門 を サ ポ ー トす るサ ー ビス部 門 の労 働 需 要 を 増 加 させ た こ とを 示 す 。 また 、 工 業 部 門 の弾 性 値 は70年 か ら90年 の平 均 で0.19で あ るが 、80年 代 の平 均 弾 性 値 は70年 代 の弾 性 値 よ りも高 い 数 字 を 示 して お り、80年 代 に 入 って 同部 門 の雇 用 吸 収 力 が 増 加 して い る こ とが わ か る。 表1韓 国 とメキ シコの加重雇用弾性値 期 間 農林水産業 工 業 サ ー ビ ス 業 70-90 0.15 0.19 0.33 韓 国 70-79 0.17 0.14 0.15 80-90 0.13 0.23 0.49 70-90 0.09 0.15 0.43 メ キ シ コ 70-79 一〇 .08 0.09 0.41 80-90 0.25 0.20 0.48 (出 所)図6と 同 じ資 料 を 用 い て 、 筆 者 が 推 計 。 一 方 、 メキ シ コで は70年 か ら90年 まで の農 林 水 産 業 部 門 お よび 工 業 部 門 の弾 性 値 は 韓 国 と比 較 す る と低 い のに 対 し、 サ ー ビス業 のそ の期 間 の平 均 弾 性 値 は0.43で あ り、 韓 国 に お け る値 よ りも高 い 。 こ の原 因 と して は 都 市 の経 済 活 動 の増 大 が サ ー ビス業 の雇 用 拡 大 に つ なが って い る 可 能 性 も考 え られ るが 、 前 章 の図2で 示 した よ うに 、 メキ シ コに お け る80年 代 のサ ー ビス業 の 成 長 率 は 韓 国 と比 較 す れ ば か な り低 い 値 を 示 して お り、 産 業 構 造 の高 度 化 に 伴 うサ ー ビス業 の 雇 用 拡 大 とは 異 な る要 因 で 、 同部 門 が 雇 用 吸 収 的 な方 向へ 進 ん だ と推 察 され る。 考 え られ る要 因 の1つ と して は 、 生 産 効 率 の低 い 国 有 企 業 が サ ー ビス業 の大 き な雇 用 吸 収 力 の柱 と な って い た こ とで あ る。 す なわ ち、 サ ー ビス業 の生 産 の増 加 以 上 に 、 あ るい は 生 産 の増 加 に 関 係 な く、 同部 門 の雇 用 拡 大 が 行 わ れ た と考 え られ る。 も う1つ の推 察 で き る要 因 と して は 、 労 働 者 の多 くが 不 完 全 就 業 の形 で 雇 用 され て い る こ とが 挙 げ られ る。 低 い 限 界 生 産 力 の偽 装 失 業 者 を 多 く 抱 え て い るイ ン フ ォー マル セ クタ ーが メキ シ コ の都 市 のあ ち こ ちに 存 在 し、 短 い 労 働 時 間 しか 働 か ない か 、 あ るい は 労 働 時 間 は 長 くて も極 め て 低 い 所 得 しか 得 られ ない よ うな不 完 全 就 業 者 が 多 く存 在 して い た と考 え られ る3)。 これ は 工 業 部 門 の 雇 用 吸 収 力 が 十 分 に 拡 大 し な い 内 に サ ー ビス業 が 肥 大 化 す る とい う、 多 くの開 発 途 上 国 で 見 られ る産 業 構 造 の変 化 のパ タ ー ンに 類 似 して い る。
(2)産 業 間 の 波 及 効 果 を考 慮 した 雇 用 吸 収 力 の 推 計 前 節 に 述 べ た 加 重 雇 用 弾 性 値 の指 標 は 、 雇 用 吸 収 力 の面 か ら各 産 業 の特 徴 を 示 した 。 しか し、 そ れ は 各 産 業 の直 接 的 な雇 用 集 約 度 を 示 す のに す ぎ ない 。 一 国 の雇 用 拡 大 を 重 点 と した 政 策 を 考 え る場 合 に は 、 あ る産 業 部 門 の生 産 拡 大 が 他 の産 業 部 門 に 及 ぼ す 間 接 的 な雇 用 波 及 効 果 も考 慮 す る必 要 が あ る 。Walter(1963)は 、 「製 造 業 は 、経 済 発 展 の 重 要 な キ ー を握 って い る。 し か し、 そ の役 割 は 主 に 新 た な雇 用 を 創 出す こ とで は ない 。 む しろ、 そ れ は 他 の部 門 の雇 用 拡 大 を 効 果 的 に 導 くこ とに あ る。 大 規 模 な失 業 問 題 を 解 決 す るに は 、 製 造 業 自 ら の部 門 で 創 出す る 労 働 需 要 の直 接 的 な効 果 よ りも産 業 間 の波 及 効 果 を 考 慮 す る こ と のほ うが は るか に 重 要 に な っ て くる」 と述 べ た 。 こ の よ うな観 点 に 立 って 、 こ こで は 産 業 連 関 表 を 用 い て 産 業 間 の間 接 的 雇 用 拡 大 効 果 に 関 す る推 計 を 試 み る。
i産 業(i=1,2)の 生 産 額(Xi)を 中 間 財 の 投 入 物 を 示 す 投 入 係 数 お よび最 終 需 要 を 使 って
表 す と、 下 記 の(4)式 お よび(5)式 に な る。 al1×1+a12×2+F1=X1一(4)a21×1+a22×2+F2=X2一(5) alla12 を 使 って(4)式 、(5)式 を 変 換 す る と、 これ を 投 入 係 数 行 列X a21a22 AX+F=Xと な り 、Xに つ い て 解 く と 、 X=(1-A)一1*F一(6)((1-A)一1:逆 行 列 、1:単 位 行 列) (6)式 は 各 産 業 に対 す る1単 位 の需 要 が増 加 した と き に、 どの産 業 の 生 産 が どれ だ け誘 発 され るか を 表 す 。 また 、i部 門 の生 産1単 位 に必 要 と され る 直接 的 な 労働 投 入量 を 労働 係 数(li)と 呼 び、 li=Li/Xiで 定 義 され る。 あ る産 業 部 門 の最 終 需 要 の増 大 は 他 産 業 の生 産 を 誘 発 す る のだ が 、 そ の直 接 的 か つ 間 接 的 な雇 用 拡 大 効 果 は 下 記 の(7)式 で求 め られ る。 △Li=li*(1-A)一1*△F一(7) 但 し、(7)式 は 国 内取 引 の み を 想 定 した 式 で あ り、 輪 出や 輸 入 な どの 貿 易 を 考 慮 した式 は 次 の (8)式 で 表 され る。 △Li=li*{1一(1-m)A}一1*{(1-m)△F1+F2}一(8) (m:輸 入 係 数(=輸 入 額/国 内 の生 産 額)、F1:輸 出 を 除 く国 内 の最 終 需 要 、F2:輸 出額) 上 記 の(8)式 を 用 い て 、 あ る産 業 の最 終 需 要 が1単 位 増 加 す る こ とに よ って 誘 発 され る各 産 業 の労 働 誘 発 量 を 、 労 働 係 数 行 列 に 逆 行 列 を 乗 じる こ とで 求 め られ る。 そ れ を 労 働 誘 発 係 数 行 列 と呼 び 、 そ の 推 計 結 果 が 表2(韓 国80年 、90年)、 表3(メ キ シ コ80年 、90年)に 示 され て い る。例 え ば、表2の80年 の韓 国 の労 働 誘 発 行 列 に 注 目す る と、農 林 水 産 業 に1単 位(1,000won)
の最 終 需 要 の増 加 は 自産 業 と他 産 業 合わ せ690人(0.690*1,000)の 労 働 需 要 を 引 き起 こす 。 そ の 内 の597人(0.597*1,000)は 自産 業部 門 か ら の直 接 的 効 果 に よ る労 働 需 要 か ら生 じ、 残 りの93人 が 農 林 水 産 業 部 門 の他 部 門 へ の派 生 効 果 か ら創 出 され た 労 働 需 要 で あ る。 これ ら の結 果 か ら、 以 下 の こ とが 結 論 づ け られ る。 1)韓 国 、 メキ シ コに お い て は 、 農 林 水 産 業 に よ る需 要 の増 加 が 最 も多 くの労 働 需 要 を 引 き起 こ した 。 また 、 両 国 と も農 林 水 産 業 の他 に 公 共 ・軍 事 、 木 材 加 工 、 食 料 、 繊 維 、 商 業 、 建 設 な ど の労 働 誘 発 量 も大 き な値 を 示 して い る。 2)両 国 と も製 造 業 、 特 に 食 料 、 基 礎 金 属 、 木 材 加 工 、 化 学 部 門 に お け る労 働 誘 発 量 の間 接 的 派 生 効 果 の割 合 は 他 の産 業 部 門 と比 べ て か な り高 い 。 3)韓 国 に お い て は80年 お よび90年 の製 造 業9部 門 の 内、80年 の金 属 機 械 、90年 の木 材 加 工 お よび 化 学 を 除 く製 造 業 の労 働 誘 発 量 の間 接 的 派 生 効 果 は メキ シ コ よ りも大 きい 。 こ の こ と よ り、 韓 国 の製 造 業 の連 関 効 果 は メキ シ コ よ りも大 きい と言 え る。 4)韓 国 、 メキ シ コそ れ ぞ れ の80年 と90年 の直 接 的 効 果 と間 接 的 効 果 の変 化 を 比 べ た 場 合 、 全 産 業 部 門 に わ た って 韓 国 の方 が そ の変 化 が 大 きい と言 え る。 これ は 、 韓 国 の生 産 過 程 に お け る原 材 料 の投 入 構 造 が メキ シ コ よ り変 化 して い る こ とを 示 す も の と考 え られ る。
表2韓 国の労働誘発係数行列 80年 農林水産 鉱 業 食 料 繊 維木材加工細 印刷 化 学 非金属 基礎金属 金属機械他の製造建 設電気ガス商 業 運輸通信 金融保険 公共軍事 農林水産0,665 0,021 0,307 0,065 0,310 0,021 0,015 0,007 0,005 0,006 0,029 0,020 0,007 0,006 0,006 0,003 0,048 鉱 業 0,001 0,169 0,001 0,003 0,002 0,002 0,012 0,006 0,005 0,002 0,003 0,002 0,005 0,001 0,003 0 0,002 食 料 0,002 0 0,032 0,001 0,001 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0,004 繊 維 0,001 0,001 0,001 0,182 0,001 0,002 0,005 0,002 0,001 0,001 0,024 0,001 0,002 0,001 0,002 0 0,002 木材加工 0 0,002 0 0 0,111 0 0 0 0 0,001 0,002 0,006 0 0,001 0 0,001 0,001 細 印刷 0 0,001 0,002 0,002 0,001 0,141 0,001 0,006 0,001 0,002 0,003 0,002 0,001 0,003 0,001 0,001 0,003 化 学 0,004 0,004 0,004 0,012 0,006 0,008 0,045 0,013 0,009 0,006 0,010 0,005 0,018 0,004 0,011 0,001 0,004 非金属 0 0 0,001 0 0,001 0,001 0 0,088 0,003 0,002 0,001 0,012 0 0 0 0,001 0,001 基礎金属 0 0,001 0 0 0 0,001 0 0,001 0,050 0,008 0,002 0,004 0 0 0 0 0,001 金属機械0,001 0,004 0,001 0,002 0,002 0,002 0,002 0,004 0,004 0,119 0,004 0,008 0,002 0,002 0,004 0,001 0,009 他の製造 0 0 0,001 0,001 0 0 0 0 0 0 0,117 0 0 0 0 0 0,001 建 設 0,001 0,001 0,001 0,001 0,001 0,001 0,001 0,001 0,001 0,001 0,001 0,113 0,001 0,002 0,001 0,009 0,006 電気ガス 0 0,001 0 0,001 0,001 0,001 0,001 0,002 0,002 0,001 0,001 0,001 0,022 0,001 0,001 0 0,001 商 業 0,006 0,010 0,014 0,019 0,019 0,024 0,014 0,017 0,014 0,023 0,025 0,021 0,010 0,220 0,014 0,008 0,039 運輸通信0,001 0,002 0,002 0,003 0,003 0,005 0,003 0,005 0,003 0,004 0,004 0,006 0,003 0,005 0,124 0,003 0,004 金融保険0,002 0,003 0,002 0,005 0,004 0,005 0,003 0,004 0,004 0,005 0,006 0,004 0,003 0,005 0,003 0,085 0,003 ム共卑事 0,004 0,013 0,007 0,010 0,008 0,018 0,007 0,012 0,008 0,010 0,013 0,011 0,006 0,028 0,015 0,010 0,440 総合労働 誘発係数0,690 0,233 0,376 0,307 0,472 0232 0,110 0,167 0,109 0,189 0,246 0217 0,080 0,280 0,186 0,125 0,571 直接労働 係 数0,597 0,168 0,027 0,116 0,099 0,090 0,033 0,079 0,028 0,098 0,113 0,112 0,021 0,203 0,112 0,078 0,411 直接比率 (%) 86.5 72.1 7.2 37.8 21.0 38.8 30.0 47.3 25.7 51.9 45.9 51.6 26.3 72.5 602 62.4 72.0 間接比率 (%) 13.5 17.9 92.8 62.2 79.0 612 70.0 52.7 74.3 48.1 54.1 48.4 73.7 27.5 39.8 37.6 28.0 90年 農林水産 鉱 業 食 料 繊 維木材加工細 印刷 化 学 非金属 基礎金属 金属機械他の製造建 設電気ガス商 業 運輸通信 金融保険 公共軍事 農林水産0,171 0,004 0,075 0,011 0,061 0,002 0,004 0,001 0,001 0,001 0,006 0,002 0,001 0,001 0,001 0,001 0,009 鉱 業 0 0,037 0 0 0 0 0,001 0,004 0,001 0 0 0,001 0,001 0 0 0 0 食 料 0,001 0 0,014 0,001 0,001 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0,001 繊 維 0 0 0 0,058 0,001 0,001 0,001 0 0 0 0,004 0 0 0 0 0 0,001 木材加工 0 0,001 0 0 0,070 0,001 0 0 0 0 0,004 0,002 0 0 0 0 0 細 印刷 0 0 0,001 0,001 0,001 0,056 0,001 0,001 0 0 0,005 0 0 0,001 0 0 0,001 化 学 0,002 0,001 0,002 0,006 0,003 0 0,039 0,001 0,001 0,002 0,004 0,002 0,001 0 0,001 0,001 0,001 非金属 0 0 0 0 0,001 0,001 0,001 0,014 0,001 0,001 0,001 0,002 0,001 0 0,001 0 0 基礎金属 0 0 0 0 0 0 0 0 0,017 0,002 0,001 0,001 0 0 0 0 0 金属機械0,001 0,002 0,001 0,001 0,002 0,001 0,001 0,001 0,001 0,035 0,002 0,003 0,001 0,001 0,002 0,001 0,002 他の製造 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0,024 0 0 0 0 0,001 0,001 建 設 0 0,001 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0,031 0,002 0,001 0 0,002 0,001 電気ガス 0 0 0 0 0,001 0 0 0 0,001 0 0 0 0,012 0 0 0 0 商 業 0,005 0,004 0,010 0,011 0,011 0,010 0,009 0,004 0,007 0,010 0,010 0,007 0,003 0,148 0,004 0,002 0,007 運輸通信0,001 0,001 0,001 0,002 0,003 0,002 0,002 0,002 0,002 0,002 0,002 0,002 0,001 0,004 0,051 0,002 0,002 金融保険0,001 0,002 0,002 0,003 0,003 0,003 0,003 0,002 0,002 0,002 0,003 0,003 0,002 0,003 0,003 0,027 0,003 ム共卑事 0,002 0,003 0,003 0,004 0,003 0,003 0,004 0,002 0,002 0,003 0,005 0,003 0,002 0,005 0,003 0,005 0,079 総合労働 誘発係数0,185 0,057 0,110 0,100 0,159 0,085 0,068 0,032 0,037 0,061 0,071 0,059 0,027 0,164 0,067 0,043 0,109 直接労働 係 数0,151 0,036 0,012 0,038 0,060 0,037 0,026 0,013 0,009 0,026 0,024 0,031 0,010 0,142 0,046 0,024 0,071 直接比率 (%) 81.6 63.2 10.9 38.0 37.7 43.5 38.2 40.6 24.3 42.6 33.8 52.5 37.0 86.6 68.7 55.8 65.1 間接比率 (%) 18.4 36.8 89.1 62.0 62.3 56.5 61.8 59.4 75.7 57.4 66.2 47.5 63.0 13.4 31.3 44.2 34.9 (出 所)Input-OutputTablesofKorea1980お よびInput-OutputTablesofKorea1990を 用 い て、 筆 者 が推 計 。 (注)総 合 労 働 誘 発 係 数 は 、 各 産 業 の 労 働 誘 発 係 数 は 合 計 した 値 。 直 接 比 率 は 、 直 接 労 働 係 数 を 総 合 労 働 誘 発 係 数 で 割 っ て100を 掛 け た値 。 間接 比 率 は100か ら直 接 比 率 を 引 い た 値 。
表3 メキシ コの労働誘発係数行列 80年 農林水産 鉱 業 食 料 繊 維木材加工細 印刷 化 学 非金属 基礎金属 金属機械他の製造建 設電気ガス商 業 運輸通信 金融保険 公共軍事 農林水産12,416 0,010 4,593 0,786 1,914 0236 0,278 0,030 0,013 0,040 0,119 0,090 0,015 0,012 0,027 0,008 0,066 鉱 業 0,016 1235 0,015 0,029 0,015 0,027 0,206 0,108 0246 0,047 0,149 0,075 0,305 0,006 0,019 0,005 0,011 食 料 0,062 0,001 1,003 0,032 0,012 0,021 0,024 0,002 0,001 0,002 0,004 0,002 0,001 0,001 0,002 0,001 0,006 繊 維 0,013 0,003 0,020 1,908 0,052 0,014 0,014 0,008 0,005 0,011 0,026 0,008 0,006 0,006 0,005 0,002 0,016 木材加工 0,002 0,002 0,002 0,004 1,951 0,051 0,005 0,003 0,002 0,021 0,023 0,074 0,003 0,001 0,002 0,001 0,002 細 印刷0,008 0,004 0,021 0,023 0,011 1,419 0,040 0,042 0,009 0,021 0,041 0,015 0,009 0,021 0,009 0,012 0,018 化 学 0,053 0,018 0,038 0,111 0,045 0,060 0,966 0,054 0,026 0,041 0,066 0,043 0,023 0,012 0,076 0,008 0,033 非金属 0,004 0,006 0,016 0,003 0,005 0,003 0,015 1,465 0,008 0,020 0,024 0,123 0,005 0,001 0,003 0,004 0,011 基礎金属0,003 0,008 0,005 0,003 0,006 0,010 0,006 0,009 0,812 0,085 0,025 0,092 0,005 0,002 0,005 0,001 0,003 金属機械0,015 0,026 0,023 0,015 0,025 0,020 0,023 0,034 0,061 1,364 0,022 0,075 0,028 0,010 0,057 0,006 0,033 他の製造 0,002 0 0,001 0,003 0,001 0,004 0,001 0 0 0,001 1,064 0,001 0,001 0,001 0,001 0,002 0,004 建 設 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3,173 0 0 0 0 0 電気ガス 0,009 0,017 0,013 0,016 0,012 0,033 0,041 0,063 0,044 0,017 0,014 0,018 1,082 0,010 0,008 0,008 0,008 商 業 0,089 0,078 0206 0,256 0,252 0,191 0,200 0,128 0,163 0,250 0,215 0,180 0,169 2,030 0,117 0,027 0,076 運輸通信0,034 0,047 0,075 0,080 0,081 0,062 0,081 0,056 0,064 0,079 0,068 0,098 0,044 0,050 2,377 0,022 0,039 金融保険0,008 0,007 0,012 0,019 0,020 0,024 0,014 0,017 0,011 0,019 0,019 0,023 0,011 0,029 0,012 0,824 0,031 ム共卑事 0,076 0,203 0,181 0,192 0,182 0251 0,257 0,305 0221 0,263 0,158 0,306 0,203 0,379 0,357 0,453 7,460 総合誘発 係 数12,810 1,663 6226 3,480 4,584 2,425 2,171 2,323 1,687 2,280 2,039 4,395 1,909 2,570 3,076 1,382 7,817 直接労働 係 数11,106 1,089 0,849 1,509 1,627 1,047 0,748 1,336 0,599 1,153 1,038 3,173 1,026 1,978 2233 0,810 7,057 直接比率 (%) 86.7 65.5 13.6 43.4 35.5 432 34.5 57.5 35.5 50.6 50.9 722 53.7 77.0 72.6 58.6 90.3 間接比率 (%) 13.3 34.5 86.4 56.6 64.5 56.8 65.5 42.5 64.5 49.4 49.1 27.8 46.3 23.0 27.4 41.4 9.7 90年 農林水産 鉱 業 食 料 繊 維木材加工細 印刷 化 学 非金属 基礎金属 金属機械他の製造建 設電気ガス商 業 運輸通信 金融保険 公共軍事 農林水産8,177 0,005 2,512 0,300 1,349 0,127 0,097 0,068 0,006 0,013 0,055 0,051 0,008 0,005 0,008 0,004 0,029 鉱 業 0,014 1252 0,012 0,022 0,010 0,019 0,157 0,079 0236 0,035 0,095 0,081 0,191 0,004 0,001 0,004 0,009 食 料 0,023 0 0,715 0,022 0,005 0,010 0,015 0,002 0,001 0,001 0,002 0,001 0,001 0 0,001 0 0,003 繊 維 0,006 0,002 0,009 1,509 0,019 0,004 0,005 0,005 0,002 0,004 0,001 0,003 0,003 0,002 0,002 0,001 0,007 木材加工 0,002 0,001 0,001 0,002 1,328 0,021 0,003 0,001 0,001 0,006 0,009 0,039 0,002 0 0 0 0,001 細 印刷0,006 0,003 0,013 0,014 0,005 0,084 0,026 0,018 0,006 0,012 0,022 0,008 0,006 0,012 0,005 0,007 0,010 化 学 0,041 0,016 0,027 0,085 0,029 0,043 0,773 0,090 0,023 0,019 0,043 0,032 0,020 0,007 0,033 0,006 0,027 非金属 0,012 0,007 0,012 0,013 0,007 0,004 0,011 0,619 0,008 0,022 0,028 0,066 0,006 0,004 0,017 0,003 0,009 基礎金属0,001 0,005 0,003 0,001 0,003 0,005 0,003 0,003 0,432 0,038 0,010 0,051 0,003 0,001 0,002 0 0,001 金属機械0,005 0,018 0,009 0,005 0,008 0,006 0,010 0,008 0,025 0,810 0,011 0,023 0,026 0,003 0,023 0,002 0,009 他の製造 0,001 0,001 0 0,001 0 0,003 0 0 0 0,001 1,192 0,001 0,001 0 0,001 0,001 0,003 建 設 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3,890 0 0 0 0 0 電気ガス 0,012 0,018 0,014 0,016 0,010 0,026 0,052 0,038 0,040 0,014 0,011 0,016 0,731 0,009 0,008 0,007 0,007 商 業 0,080 0,068 0,184 0,198 0,146 0,127 0,134 0,113 0,122 0,167 0,127 0,135 0,144 1,566 0,087 0,024 0,061 運輸通信0,028 0,036 0,062 0,056 0,143 0,037 0,054 0,039 0,044 0,049 0,037 0,071 0,037 0,040 1,424 0,022 0,034 金融保険0,016 0,009 0,016 0,020 0,018 0,021 0,014 0,016 0,012 0,018 0,014 0,032 0,018 0,033 0,016 0,597 0,032 ム共卑事 0,093 0,263 0,188 0,185 0,134 0201 0,257 0,220 0213 0,229 0,124 0,308 0,217 0,374 0,353 0,400 5,467 総合誘発 係 数8,516 1,704 3,776 2,451 3,113 1,498 1,609 1,320 1,171 1,437 1,793 4,807 1,413 2,062 1,991 1,078 5,710 直接労働 係 数7,311 1,100 0,614 1,277 1,149 0,652 0,596 0,584 0,319 0,690 1,165 3,890 0,670 1,517 1,332 0,533 5,118 直接比率 (%) 85.9 64.6 16.3 52.1 36.9 43.5 37.0 44.2 272 48.0 65.0 80.9 47.4 73.6 66.9 49.4 89.6 間接比率 (%) 14.1 35.4 83.7 47.9 63.1 56.5 63.0 55.8 72.8 52.0 35.0 19.1 52.6 26.4 33.1 50.6 10.4 (出 所)MatrizInsumo-ProductodeMexicoAno1980お よ びMatrizInsumo-ProductodeMexico1990か ら 筆 者 が 推 計 。
次 に 、 各 産 業 の雇 用 が ど の よ うな最 終 需 要 要 素 に よ って どれ くらい 創 出 され て い るか を 推 計 した 上 で 、80年 か ら90年 に か け て の雇 用 誘 発 量 の変 化 を 見 る。 まず 、 一 国 の雇 用 量 は 次 の(9) 式 で 表 され る。 L=1*B*F一(9)(B:逆 行 列) 最 終 需 要 は 、 家 計 消 費 支 出(F1)、 国 内総 資 本形 成(F2)、 在 庫 増 加(F3)、 政 府 支 出(F4)、 輸 出(F5)か ら構 成 され 、F=F1+F2+F3+F4+F5と な る。 よ って 、 L=IBF1+IBF2+IBF3+IBF4+IBF5が 成 り立 ち、 最 終 需 要 の各 要 素 が どれ だ け そ の雇 用 誘 発 に 寄 与 して い るか を 推 計 で き る。 さ らに 、 最 終 需 要 の各 要 素 の雇 用 誘 発 量 を 全 最 終 需 要 で 誘 発 され た雇 用 量(L)で 割 る と、 各 最 終 需 要 の雇 用誘 発 の 依 存 度 が 求 め られ る。 最 終 需 要 別 の雇 用 誘 発 量 の80年 か ら90年 に か け て の増 減 は表4で 、 また 雇 用 誘 発 の依 存 度 が 表5(韓 国)、 表6(メ キ シ コ)で 示 され て い る。 最 終 需 要 に よ る メキ シ コ の産 業 全 体 の雇 用 量 は80年 か ら90年 に か け てll.7%増 加 して い るが 、 輪 出に よ る雇 用 誘 発 量 は そ の増 加 率 を 大 幅 に 上 回 って62.8%も 増 加 して い る。 特 に 、 金 属 機 械 や 基 礎 金 属 な ど の製 造 業 の増 加 率 が 著 しい 。 輪 出 の雇 用 誘 発 の依 存 度 も食 料 を 除 い て す べ て の 産 業 で増 加 して い る。 一 方 、 政 府 支 出 に よ る雇 用 誘 発 量 は 全 体 で5.3%も 減 少 して い る。 特 に 、 繊 維 、 金 属 機 械 、 基 礎 金 属 な ど製 造 業 の減 少 率 が 大 きい 。 また 、 政 府 支 出 の依 存 度 もす べ て の 産 業 で減 少 して い る。 国 内総 資 本形 成 に よ る雇 用 誘 発 量 は2.6%の 増 加 を 示 して い るが 、 全 体 の雇 用 量 の増 加 がll.7%と い うこ とを 考 え れ ば 、 そ の最 終 需 要 要 素 に よ る雇 用 創 出 の依 存 度 は 製 造 業 を 中 心 に 相 対 的 に 下 が った と言 え る。 こ の こ とは 、 国 内総 資 本 形 成 の依 存 度 が 他 の製 造 業 とい う一 部 門 を 除 い て 、 す べ て の産 業 で 減 少 して い る のを み れ ば 明 らか で あ る。 こ の よ うに 、 最 終 需 要 別 雇 用 誘 発 量 の増 減 率 は 製 造 業 に 大 き く依 存 して い る。 一 方 、韓国では最終需要に よる産業全体 の雇用量は32.2%増 加 してい るのに対 し、輪 出で生 じた 雇 用 の増 加 率 は43.3%を 示 した 。 これ は 輸 出に よ る誘 発 量 が メキ シ コほ ど顕 著 で は ない に して も、 雇 用 を 生 み だ す 大 き な最 終 需 要 要 素 の1つ で あ る こ とを 意 味 して い る。 産 業 別 で は 、 製 造 業 の 内 で70年 代 ま で労 働 集 約 的 な 輸 出志 向型 産 業 の1つ で あ った 木 材 加工 が5.7%減 少 し て い る の に対 し、 化 学 や 金 属 機 械 は そ れ ぞ れ94.2%、106.4%の 高 い 増 加 率 を 記 録 して い る。 も う1点 注 目す べ き こ とは 、 サ ー ビス業 の輪 出需 要 に よ って 創 出 され る雇 用 量 が 大 き く増 加 し て い る こ とで あ る。 政 府 支 出 に よ る全 体 の雇 用 誘 発 量 は 一ll.1%と 、 そ の減 少 率 は メキ シ コ以 上 に 大 きい が 、 各 産 業 に よ って そ の増 減 率 に 差 が み られ る。 国 内総 資 本 形 成 に よ る雇 用 誘 発 量 の増 加 率 は82.6%と 、 最 終 需 要 要 素 の中 で 最 も高 か った 。 産 業 別 で み て も、 農 林 水 産 業 と非 金 属 鉱 物 を 除 い て す べ て プ ラ ス の増 加 率 を 示 した 。
表4メ キ シ コ と韓 国 の80年 か ら90年 に か け て の 最 終 需 要 別 誘 発 雇 用 量 の 増 加 率 (単位:%) 家計消費支出 国内総資本形成 在庫増分 政府支出 輸 出 合 計 韓国 墨 韓国 墨 韓国 墨 韓国 墨 韓国 墨 韓国 墨 農林水産 一352 4.0 一30 .7 一10 .3 一115 .0 一32 .0 一〇.7 一3.0 一37 .8 30.5 一28 .4 1.9 鉱 業 一44 .8 14.3 44.0 5.1 72.0 33.3 一55 .4 2.9 一50 .0 75.3 一34 .7 33.9 食 料 17.4 12.1 148.1 一33 .1 88.7 17.3 81.7 一27 .3 106.8 10.1 28.7 11.8 繊 維 一9.7 一15 .8 31.6 一52 .5 一111 .9 50.3 17.4 352 38.6 58.1 16.4 一9.7 木材加工 121.7 一21 .3 126.8 一45 .7 一92 .1 2.4 512 一31 .3 一5.7 218.3 95.5 一21 .9 紙 ・印 刷 40.7 一〇.5 21.1 一41 .1 一99 .1 206.6 一3.5 一5.4 73.4 53.8 33.3 3.8 化 学 50.0 132 110.9 一29 .8 一87 .7 772 582 162 942 136.3 78.1 24.5 非 金 属 340.0 49.5 一7.1 一392 1166.5 104.0 67.7 72 67.1 218.7 47.5 122 基礎金属 219.4 一39 .8 702 一45 .8 一845 .7 50.5 一22 .1 一492 24.6 347.7 47.6 一19 .5 金属機械 374.7 一392 122.9 一41 .5 一17 .8 186.3 24.5 一56 .4 106.4 357.3 132.1 一5.1 他の製造 160.7 一23 .3 292.0 89.8 一85 .7 116.4 94.5 一20 .6 一14 .1 424.4 44.0 55.4
建 設 73.3 n.a. 61.5 24.8 一22 .5 n.a. 一39 .7 n.a. 55.0 n.a. 592 24.8
電気ガス 82.4 46.1 70.6 一8.1 一146 .9 183.1 65.9 2.1 38.6 96.8 65.4 40.1 商 業 32.5 21.7 155.8 一19 .4 64.3 71.5 一66 .3 一5.3 132.5 23.6 49.4 15.4 運輸通信 58.5 21.3 120.5 一25 .0 一16 .8 55.5 42.5 一2.7 24.7 892 492 19.7 金融保険 160.0 61.3 276.7 30.6 15.6 155.8 183.8 13.8 163.8 134.0 181.6 59.0 公 共 ・軍 事 374.5 21.6 74.1 一2.3 一372 124.4 一4.9 一5.3 66.0 92.1 65.0 13.9 合 計 20.0 12.9 82.6 2.6 一141 .7 一9.1 一11 .1 一5.3 43.3 62.8 322 11.7 (注1)墨 は メキ シ コの 略 。 (注2)メ キ シ コの 建 設 業 で は 国 内 総 資 本 形 成 以 外 の 最 終 需 要 が0な の で、最 終 需 要 別 誘 発 雇 用 量 の 増 加 率 は 推 計 で きな い 。 表5韓 国の最終需要別の労働投入誘発依存度 (単位:%) 家計 消費支 出 国内総資本形成 在庫増分 政府支 出 輸 出 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 農林水産 83.0 752 4.8 4.6 一72 1.5 3.5 4.9 15.9 13.8 鉱 業 382 32.3 17.6 38.7 一2.3 一62 5.4 3.7 41.1 31.5 食 料 85.9 78.4 0.7 1.4 2.6 3.9 4.7 6.7 6.0 9.7 繊 維 312 242 1.4 1.6 4.5 一〇.5 1.0 1.0 61.9 73.6 木材加工 182 20.6 51.5 59.7 一9.8 一〇.4 2.5 2.0 37.7 182 紙 ・印刷 44.3 46.7 13.1 11.9 5.7 0 11.8 8.5 252 32.9 化 学 452 38.0 13.1 15.6 一2.0 一〇.1 52 4.6 38.5 42.0 非 金 属 11.5 34.3 622 392 一〇.5 一3.8 3.3 3.8 23.4 26.6 基礎金属 6.4 13.9 32.7 37.7 0.3 一1.6 3.5 1.8 57.1 48.3 金属機械 9.4 192 42.6 40.9 2.6 0.9 4.1 22 41.4 36.8 他 の製造 25.6 46.4 3.9 10.7 52 0.5 4.7 6.3 60.6 36.1 建 設 4.3 4.7 912 92.5 0 0 2.6 1.0 1.9 1.9 電気 ガス 47.6 52.5 16.8 17.3 0.6 一〇2 6.1 6.1 28.9 242 商 業 58.7 52.1 11.4 19.5 0.8 0.9 13.3 3.0 15.7 24.5 運輸通信 47.8 50.8 8.4 12.5 0.6 0.3 3.1 2.9 40.1 33.5 金融保険 60.4 55.8 17.4 23.3 0.4 0.1 4.9 4.9 17.0 15.9 公 共 ・軍 事 15.7 45.1 5.4 5.7 02 0.1 69.9 40.3 8.8 8.8
表6メ キシ コの最終需要別の労働投入誘発依存度 (単位:%) 家計 消費支 出 国内総資本形成 在庫増分 政府支 出 輸 出 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 農林水産 82.6 842 3.0 2.6 8.4 5.6 0.6 0.6 5.5 7.0 鉱 業 29.7 25.3 28.0 22.0 4.1 4.1 2.7 2.0 35.5 46.5 食 料 90.0 902 0.5 0.3 4.4 4.6 0.4 0.3 4.7 4.6 繊 維 86.4 80.6 2.1 1.1 3.3 5.5 1.5 1.1 6.7 11.7 木材加工 512 51.6 39.8 27.7 4.8 6.3 0.8 0.7 3.4 13.7 紙 ・印刷 64.5 61.8 142 8.1 2.8 8.4 9.9 9.1 8.6 12.7 化 学 63.9 582 14.4 8.1 5.5 7.9 5.0 4.6 112 21.3 非 金 属 36.0 48.0 51.1 27.7 3.9 7.1 4.4 42 4.6 13.1 基礎金属 17.0 12.7 71.5 482 4.9 9.1 1.4 0.9 52 29.1 金属機械 292 18.7 58.9 36.3 1.4 4.1 2.3 1.0 8.3 39.9 他 の製造 64.4 31.8 192 23.4 0 4.0 5.1 2.6 11.3 382 建 設 0 0 100 100 0 0 0 0 0 0 電気 ガス 59.7 68.8 202 112 1.9 0.8 72 1.0 10.9 182 商 業 652 68.8 16.1 112 0.5 0.8 12 1.0 17.0 182 運輸通信 73.7 74.7 14.4 9.0 0.6 0.8 3.1 2.5 82 13.0 金融保険 83.8 85.0 7.3 6.0 0.4 0.6 5.5 3.9 3.0 4.5 公 共 ・軍 事 55.4 592 5.7 4.9 0.3 0.5 34.8 28.9 3.9 6.5 これ ら の結 果 か ら以 下 の こ とが 考 察 で き る。 1)87年 以 降 の経 済 自 由化 政 策 に よ りメキ シ コは 輸 出成 長 率 を 高 め て お り、 輸 出志 向型 工 業 化 は 雇 用 創 出に 大 き な貢 献 を して い る。 経 済 成 長 と雇 用 の拡 大 とい う2つ の 目標 を 同時 に 達 成 し よ うとす る と き、 輪 出 とい う最 終 需 要 要 素 は 最 も大 き な役 割 を 果 た して い る。 2)両 国 と も政 府 支 出に よ る雇 用 誘 発 量 は 大 き く減 少 して い る。 メキ シ コで は82年 以 降 直 面 し た 経 済 危 機 に 伴 う政 府 部 門 の縮 小 、 そ して 韓 国 で は84年 以 降 のイ ン フ レ抑 制 に ね らい を 定 め た 政 府 予 算 拡 大 の凍 結 とい った 緊 縮 化 政 策 が 採 られ た 結 果 、 両 国 の雇 用 を 減 少 させ る要 因 に な っ た と考 え られ る4)。 3)韓 国 で は 雇 用 創 出に お け る国 内総 資 本 形 成 の役 割 が 大 き くな って い る。 そ れ は 、 産 業 が 競 争 の激 しい 国 際 市 場 で 生 き残 るた め に 、 今 まで 以 上 に 人 的 投 資 の拡 大 を 通 じて の技 術 革 新 を 迫 られ て い るか らだ と考 え られ る。 そ れ に 対 し、 メキ シ コに お い て は 国 内総 資 本 形 成 に よ る雇 用 誘 発 量 は わ ず か なが ら増 加 して い る も の の、 そ の最 終 需 要 要 素 の比 重 は 雇 用 誘 発 の依 存 度 か ら み れ ば 小 さ くな った と言 え る。 こ の こ とは 、80年 前 後 を ピー クに 国 内総 生 産 に 占め る国 内総 資 本 形 成 の比 率 が 下 が って い る こ とか ら も説 明が つ く5)。 次 に 、 韓 国 と メ キ シ コに お い て 最 終 需 要 が1単 位(100万 ドル)増 加 した 時 、 ど ち ら の 国 で よ り効 果 的 に 多 く の 誘 発 雇 用 量 が 引 き 出 さ れ る か と い う比 較 を 行 う。 各 最 終 需 要 項 目に よ っ て 生 じた 雇 用 量(1BF1、IBF2、1BF3、IBF4、1BF5)を 、 そ れ ぞ れ の 最 終 需 要 項 目 の 生 産 額 の 合
計 で割 る。 この値 を最 終 需 要 項 目別 の労 働 投 入 誘 発 係 数 と定 義 す る。 よ っ て、i産 業 に お け る 最 終 需 要 要 素jの 項 目別 の 労働 投 入誘 発 係 数 は 次 の(10)式 で 求 め られ る。 1i*Bi*Fij/ΣYij一(lo) そ の結 果 は 、 表7(韓 国)お よび 表8(メ キ シ コ)で 示 され て い る。 例 え ば 、80年 の韓 国 で は 家 計 消 費 支 出1単 位 の増 加 は 、産 業 間 の波 及 効 果 を通 じて 農 林 水 産 業 でll2人 、 食 料 で7人 、 繊 維 で8人 、 商 業 で44人 の雇 用 を生 み 、 最 終 的 に 合計208人 の 労働 需 要 を 増 加 させ る こ とを 意 味 す る。 両 国 間 の比 較 を 容 易 に す るた め に メキ シ コ の労 働 投 入 誘 発 係 数 に 対 す る韓 国 の労 働 投 入 誘 発 係 数 の比 率 を 求 め 、 そ の結 果 を 表9に 示 した 。 こ こで80年 の結 果 に 注 目 して み る と、 韓 国 の各 最 終 需 要 項 目1単 位 の増 加 は 産 業 全 体 で み れ ば 、1.4-2.0倍 の程 度 で メキ シ コ よ りも大 き な労 働 誘 発 を 起 こ して い る。 産 業 別 で は 公 共 ・軍 事 な ど の社 会 サ ー ビスを 除 くす べ て の部 門 に お い て 、 韓 国 の最 終 需 要1単 位 の増 加 が メキ シ コ よ りも大 で あ った。 両 国 間 の 格 差 が 大 きい 産 業 は、 繊 維(4.8倍)、 金 属 機 械(3.3倍)、 化 学 (3.3倍)、 他 の 製 造 業(4.9倍)で あ る。 しか し、 最 終 需 要 項 目 ご とに 最 も多 く労 働 誘 発 を 引 き起 こ して い る産 業 部 門 は 両 国 間 で ほ ぼ 共 通 して い る。 そ れ は 、 家 計 消 費 支 出で は 農 林 水 産 業 、 国 内総 資 本 形 成 で は 建 設 、 政 府 支 出で は 公 共 ・軍 事 、 輸 出で は 韓 国 が 農 林 水 産 業 、 メキ シ コで は 商 業 と な って い る。 次 に90年 の結 果 に 注 目 して み る と、80年 と比 較 して 大 き く異 な る。 最 終 需 要 項 目1単 位 の増 加 に よ る全 体 の労 働 誘 発 量 は 、 輸 出需 要 を 除 い て 逆 に メキ シ コ の方 が 大 き くな って い る。 輸 出 需 要 に よ る労 働 誘 発 量 の格 差 で さえ 、80年 の2.0倍 か ら90年 に は1.1倍 へ と大 幅 に 縮 小 して い る。 但 し、 産 業 別 で み る と、 最 終 需 要1単 位 の増 加 に よ る労 働 投 入 誘 発 係 数 の比 率 は 製 造 業 す べ て の部 門 に お い て1以 上 で あ り、 韓 国 の製 造 業 は メキ シ コに 比 べ て 労 働 集 約 的 で あ る と言 え る。 また 、 輸 出需 要 に よ る製 造 業 す べ て の誘 発 係 数 比 率 も1以 上 で あ る こ とか ら、80年 よ りも両 国 の差 は 縮 ま って い る とは 言 え 、 輸 出需 要 が 韓 国 の製 造 業 に お い て メキ シ コ よ りも効 果 的 に 雇 用 を 創 出 して い る牽 引 力 で あ る こ とに 変 わ りは ない 。
表7韓 国の最終需要別の労働投入誘発係数 (単位:人/百 万 ドル) 家計 消費支 出 国内総資本形成 政府支 出 輸 出 最終需要 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 農林水産 111.5 21.3 13.4 1.9 26.4 7.4 42.5 7.1 62.4 11.6 鉱 業 1.4 02 1.3 0.4 1.1 0.1 2.9 0.4 1.7 0.3 食 料 6.6 2.3 0.1 0.1 2.0 1.0 0.9 0.5 3.6 12 繊 維 8.3 22 0.8 02 1.4 0.5 32.6 12.1 12.3 3.7 木材加工 0.5 0.3 3.0 1.4 0.4 02 2.1 0.5 1.3 0.7 紙 ・印刷 1.7 0.7 1.1 0.3 2.5 0.7 1.9 0.9 1.8 0.6 化 学 5.1 22 3.1 1.3 3.3 1.4 8.6 4.5 52 2.4 非 金 属 0.5 0.6 52 1.0 0.7 0.3 1.9 0.8 1.9 0.7 基礎金属 02 02 2.6 0.9 0.7 02 4.3 1.5 1.8 0.7 金属機械 2.1 3.0 20.3 9.0 52 1.8 18.7 10.4 10.6 6.4 他 の製造 0.8 0.6 02 02 0.8 0.4 3.6 0.8 1.4 0.5 建 設 1.0 0.5 46.3 14.9 3.5 0.6 0.9 0.4 112 4.6 電気 ガス 0.6 0.3 0.4 0.1 0.4 02 0.7 0.3 0.6 02 商 業 44.4 17.3 18.1 92 56.5 5.3 23.6 14.8 352 13.6 運輸通信 8.5 4.0 32 1.4 3.0 12 142 4.8 8.3 32 金融保険 5.8 4.4 3.5 2.6 2.6 2.1 32 2.3 4.4 32 公 共 ・軍 事 9.4 132 6.9 2.4 235.5 62.8 10.5 4.7 28.0 12.0 合 計 208.4 73.4 129.5 472 3462 86.3 173.3 66.8 191.5 65.6 表8メ キシ コの最終需要別の労働投入誘発係数 (単位:人/百 万 ドル) 家計 消費支 出 国内総資本形成 政府支 出 輸 出 最終需要 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 農林水産 45.3 28.3 42 3.3 2.9 22 20.1 112 32.8 20.9 鉱 業 0.6 0.4 1.5 1.4 0.5 0.4 4.8 3.6 12 1.0 食 料 52 3.5 0.1 0 02 0.1 1.8 0.9 3.5 2.4 繊 維 3.7 1.9 02 0.1 0.6 0.3 1.9 1.3 2.6 1.4 木材加工 0.7 0.3 1.5 0.7 0.1 0.1 0.3 0.4 0.8 0.4 紙 ・印刷 0.8 0.5 0.4 02 1.1 0.8 0.7 0.4 0.7 0.5 化 学 1.7 12 1.0 0.6 12 1.1 2.0 2.0 1.6 12 非 金 属 0.5 0.5 2.0 1.1 0.6 0.5 0.5 0.6 0.9 0.6 基礎金属 02 0.1 1.9 0.9 0.1 0 0.3 0.7 0.6 0.3 金属機械 1.5 0.6 82 4.1 1.1 0.4 2.9 5.7 32 1.9 他 の製造 0.3 0.1 02 0.4 02 0.1 0.4 0.8 0.3 0.3 建 設 0 0 48.9 52.9 0 0 0 0 112 8.7 電気 ガス 0.5 0.4 0.4 0.3 0.5 0.4 0.6 0.5 0.5 0.4 商 業 18.6 13.6 12.0 8.4 32 2.3 32.3 17.0 17.0 12.3 運輸通信 6.4 4.7 3.3 2.1 2.5 1.9 4.8 3.9 52 3.9 金融保険 2.5 2.5 0.6 0.7 1.5 1.3 0.6 0.6 1.8 1.8 公 共 ・軍 事 30.8 22.5 8.3 7.0 178.4 128.1 14.3 11.7 33.1 23.6 合 計 119.3 81.0 94.7 842 194.9 139.9 88.4 61.4 116.9 81.7
表9メ キシ コと韓国の労働投入誘発係数の比率 家計消費支出 国内総資本形成 在庫増分 政府支出 輸 出 最終需要 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 80年 90年 農林水産 2,459 0,750 3,158 0,562 11,704 3,455 9,034 3,421 2,112 0,635 1,903 0,553 鉱 業 2273 0,537 0,885 0279 5,629 一9.708 2,188 0,351 0,607 0,109 1,372 0277 食 料 1267 0,649 1,503 1283 一4.450 9,575 9,096 8,403 0,507 0,600 1,033 0,792 繊 維 2237 1,174 3,374 2,151 一47.126 一4.979 2,451 1,642 16,996 9,390 4,812 2,569 木材加工 0,701 0,968 2,049 1,970 22,616 一2.325 3,613 2,940 6,596 1233 1,539 1,595 紙 ・印 刷 2248 1,556 2,411 1,142 一36.562 0,148 2,348 0,885 2,876 2,044 2,547 1,355 化 学 2,998 1,938 3,106 2,149 8,742 一〇.814 2,677 1,349 4,335 2246 3,300 1,953 非 金 属 0,846 1218 2,578 0,908 1,703 一14.142 1215 0,703 3,996 1,321 2,059 1,120 基礎金属 1,440 3,740 1,401 1,013 一1.432 一9.490 5,906 3,351 12,418 2,180 2,977 2260 金属機械 1,380 5271 2,479 2,177 一44.810 17205 4,682 4,950 6,373 1,813 3,334 3,374 他の製造 2,519 4,191 1,036 0,493 一78.085 5,682 3,500 3,170 10,071 1,040 4,928 1,889
建 設 n.a. n.a. 0,947 0282 n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. 1,009 0,533
電気ガス 1266 0,774 1,053 0,450 一2.694 一〇.597 0,815 0,490 1248 0,554 1235 0,604 商 業 2,395 1276 1,510 1,103 一24.358 37212 17,567 2,316 0,731 0,867 2,069 1,109 運輸通信 1,323 0,846 0,960 0,650 一10.371 7,425 1211 0,656 2,957 1228 1,585 0,818 金融保険 2281 1,799 6,036 4,011 一16.954 10,426 1,685 1,554 5284 3,755 2,461 1,804 公共軍事 0,307 0,586 0,829 0,340 一4.456 1,667 1,320 0,490 0,735 0,400 0,844 0,506 合 計 1,746 0,906 1,368 0,561 6,640 4,076 1,777 0,517 1,961 1,087 1,639 0,803 (注)メ キ シ コの建 設 業 の 国 内 総 資 本 形 成 以 外 の最 終 需 要 が0な の で、 建 設 業 の 労 働 投 入 誘 発 係 数 の比 率 は推 計 で きな い 。 注 1)細 野 は両 地 域 の経 済 発 展 の 要 因 を 、 成 長 の 基 本 的 要 因(物 的 資 本 、 人 的 資 本 、 生 産 性)、 経 済 政 策 、 政 治 経 済 ・社 会 的 背 景(初 期 条 件 、 制 度 ・組 織 、 政 治 体 制)の 枠 組 み か ら分 析 ・比 較 した 。 2)j部 門 の格 差 係 数 は 、 Σ{(Lj/L)一(Yj/Y)}の 式 で 推 計 され る。 格 差 係 数 が 高 い ほ ど、所 得 分 配 が 不 平 等 で あ る こ とを 意 味 す る。 尚、Lは 労 働 力 人 口、Yは 実 質GDP、nは 産 業 部 門 数 で あ る。 3)内 田(1995)に よれ ば 、80年 か ら89年 の 間 で メキ シ コ の農 林 水 産 業 部 門 か ら流 出 しサ ー ビス 業 へ 流 入 した 労 働 者 の累 計 は165.8万 人 で あ るが 、 そ の 内 イ ン フ ォー マ ル な 部 門 に流 入 した 労 働 者 は30.5%に 相 当 す る50.6万 人 に 達 す る と推 計 され た 。 4)メ キ シ コ政 府 は83年7月 に 公 表 され た 経 済 社 会 発 展5ヵ 年 計 画 の 修 正 案 に よ り、84年 以 降 、 国 家 予 算 の 拡 大 の 凍 結 を 初 め と して、 国 際 収 支 の 改善 、 外 債 依 存 率 の低 下 、 物 価 安 定 な どの 政 策 目標 を 打 ち 出 した(湯 川 、1989年)。 5)82年 に は 国 内総 生 産 に 占 め る 国 内 総 資 本 形 成 の 比 率 は23.1%で あ った が 、 それ を ピー クに この 比 率 は 17.9%(83年)、18.9%(84年)、15.4%(86年)と 下 が っ て い る。 また 、 民 間 投 資 に 対 す る公 共 投 資 の 割 合 も83年 の44.5%を ピ ー クに39.5%(84年)35.9%(85年)35.0%(86年)と 下 が っ て い る (CEPAL,1988)。 これ は 今 ま で の保 護 主 義 的 な政 策 を 転 換 し、 で き るだ け 小 さ な政 府 を 目指 した メ キ シ コ政 府 の 方 針 の 表 れ で あ る。
参考文献 CEPAL,AlotasparaEstudiodeAmericaLatinayelCaribe1987,MexicoCEPAL,1988. CIESA.MatrdeInsumo-ProductodeMexico1990,CIESA,1995. Chenery,H.B.PovertyandProgress-ChoicesforDeveolopingWorld,FinanceandDevelopment,June1980, pp.12-16. DireccionGeneraldeEstadistica,EstadisticadeT鵤 わのoySalariesIndustriales/SecretariadeIndustriay Comercio-Z969,DireccionGeneraldeEstadistica,1969. Fei,JohnCandGustavRanis.DevelopmentoftheLaborSurplusEconom夕.'TheoayandPolicy,Illinois, RichardD.Irwin,1964. INEGI,SistemasdeCientasNacionales1980-1990,INEGI,1980-1990. INEGI.MatrdeInsumo,ProductodeMexicoAno1980,INEGI,1985. NacionalFinanciera,StatisticsontheMexicanEconom夕1974,NacionalFinanciera,1974. NacionalFinanciera,StatisticsontheMexicanEconom夕1977,NacionalFinanciera,1977. TheBankofKorea.Imput-OutputTablesofKorea1980,TheBankofKorea,1984. TheBankofKorea.Imput-OutputTablesofKorea1990,TheBankofKorea,1993. Walter,C.EconomicDevelopmentandtheSectoralExpansionofEmployment,InternationalLabourRev-iew,June1963,pp.505-519. WorldBank,WorldTables1980,BaltimoreandLondon,JohnsHopkinsUniversityPress,1980. WorldBank,WorldTables1993,BaltimoreandLondon,JohnsHopkinsUniversityPress,1993. 内 田 智 大 『経 済 発 展 と労 働 力 構 造 の 変 化 一 メ キ シ コ と 韓 国 の 変 化 』 神 戸 大 学 大 学 院 国 際 協 力 研 究 科 修 士 論 文 、1995年 。 小 倉 明 浩 「工 業 化 戦 略 の 展 開 一輸 入 代 替 工 業 化 戦 略 と 自 由 主 義 戦 略 」 小 池 洋 一 ・西 島 章 次 編 『ラ テ ン ア メ リ カ の 経 済 』 新 評 論 、1993年 。 金 昌 男 「ア ジ ア 諸 国 の 工 業 化 と雇 用 ・所 得 分 配 」 渡 辺 利 夫 編 『ア ジ ア 諸 国 経 済 発 展 の 機 構 と構 造 』 ア ジ ア 経 済 研 究 所 、1985年 。 国 際 労 働 機 関 『国 際 労 働 経 済 統 計 年 鑑1969年 度 版 』 日本ILO協 会 、1969年 。 国 際 労 働 機 関 『国 際 労 働 経 済 統 計 年 鑑1979年 度 版 』 日本ILO協 会 、1979年 。 国 際 労 働 機 関 『国 際 労 働 経 済 統 計 年 鑑1981年 度 版 』 日本ILO協 会 、1981年 。 国 際 労 働 機 関 『国 際 労 働 経 済 統 計 年 鑑1994年 度 版 』 日本ILO協 会 、1994年 。 白 木 三 秀 「戦 後 台 湾 に お け る 工 業 化 と 労 働 市 場 」 谷 口 興 二 編 『ア ジ ア の 工 業 開 発 と 雇 用 問 題 』 ア ジ ア 経 済 研 究 所 、1983年 。 谷 口 興 二 「ア ジ ア 諸 国 の 経 済 発 展 と 雇 用 構 造 の 変 化 一 工 業 化 、 貿 易 パ タ ー ン と雇 用 構 造 の 変 化 」 谷 口 興 二 編 『ア ジ ア の 工 業 開 発 と 雇 用 問 題 』 ア ジ ア 経 済 研 究 所 、1983年 。 趙 晋 平 「中 国 に お け る 労 働 投 入 の 産 業 連 関 構 造 一 日 本 と の 比 較 を 中 心 に 」 『ア ジ ア 経 済 』、1994年7月 、53
一72ペ ー ジ。 朴 一 「韓 国 に お け る政 府 主 導 型 発 展 の 構 造 」 小 川 雄 平 編 『韓 国 経 済 』 日本 評 論 社 、1988年 。 細 野 昭 雄 『東 ア ジ アの 経 済 発 展 と ラ テ ン ア メ リカ』 海 外 投 資 研 究 所 報 、1994年5月 、4-35ペ ー ジ。 湯 川 摂 子 「メキ シ コの 経 済 発 展 と開 発 計 画 」 『経 済 経 営 論 叢 』、1989年6月 、62-92ペ ー ジ。 渡 辺 利 夫 「経 済 発 展 と労 働 市 場 構 造 一韓 国 の 事 例 か ら」 谷 口興 二 編 『ア ジ ア の工 業 開発 と雇用 問 題 』 ア ジ ア経 済 研 究 所 、1983年 。 渡 辺 利 夫 『ア ジ ア経 済 を ど う捉 え るか 』NHKブ ック ス、1988年 。 (うち だ ・と もひ ろ 国 際 言 語 学 部 助 教 授)