ソ フ トウ ェア 産 業 の経 営 と労働
岩
本
純
Management
and Employee
of the Software
Industries
in
the mids-90s
Sumy Iwamotto
In the late-1980s, it's generally agreed, the Japanese software industries grew up quickly with rising demand for large-scale programs, and encountered the shortage of experienced programmers. Allmost all software firms reduced the income, some of small-scale firms went under with the growing recession and the rapid change of the technology after 1992.
I argue how far the impact of these external economic and technological change results the transformation of organization and management. This paper represents my analysis of the small-scale firms on the basis of the results of our panel survey conducted in the 1991 and the 1996.
The contrast between the two year is especially marked so far as their employees' composition is concerned. There are a marked fall in the number of programmers employed, and a increase in the number of male college guraduates. 1.は じめ に(調 査 の 目的 ・対 象企 業 の 基 本 属 性) ソ フ トウ ェ ア産 業 は、80年 代 のハ ー ドウ ェ ア の技 術 革 新 、 好 景 気 を背 景 に急 成 長 を記 録 した 。 バ ブ ル経 済 の崩 壊 に伴 う景 気 後 退 は、 ユ ー ザ ー企 業 の ソ フ トウ ェ ア 開発 投 資 の 見 直 しを迫 り、大 型 汎 用機 を軸 に した集 中処 理 か ら、 ダ ウ ンサ イ ジ ン グ、 オ ー プ ン ・シ ス テ ム化 、 パ ッケ ー ジ ・ソ フ ト化 、 エ ン ドユ ーザ ー ・コ ン ピ ュ ー テ ィ ン グ を特 徴 とす る分 散 ネ ッ トワー ク処 理 へ と「情 報 技 術 の世 代 交 代 」が 急 速 に進 行 した 。汎 用 機 向 け ソ フ ト開発 の受 注 が 中心 で あ った わが 国 ソ フ トウ ェア企 業 に は、 この よ う な状 況 に対 応 しえ た企 業 は多 くは な く、92年11月 、労 働省 の雇 用 調 整 助 成 金 制 度 の業 種 指 定 を受 け る に至 っ た 。 ハ ー ドウ ェ ア の時 代 で あ っ た:1年 代 に対 し、 ソ フ トウ ェ ア主導 の 時代 とい わ れ る90年 代 に 、皮 肉 に もソ フ トウ ェ ア企 業 は、 苦 難 の 道 を余 儀 な くされ た。 今 日の技 術 、 内 外 経 営 環 境 は、 重 層型 多 重 企 業 間 関係 を基 底 に した労 働 集 約 的生 産 を軸 と した ソ フ トウ ェ ア企 業 に対 して、 如 何 な る影 響 を及 ぼ して い る の か 。今 日の情 報 化 投 資全 体 の厳 しい 評 価 と選 別 ・淘 汰 の時 代 を迎 え る以 前 と以 後 を比較 す る た め に 、本 格 的確 立 期 に入 った とい え る ソ フ トウ ェ ア 企 業 を対 象 に したパ ネ ル調 査 を実 施 した(第 一 回調 査:1991年7-9月 、 第二 回調 査:1996年3月)。 本
稿 は 、 この調 査 結 果 の 中、 従 業 員 構 成 の 変 化 お よび雇 用(調 整)、 人 事 管 理 とキ ャ リア 開発 、 そ して 企 業 間 ・内 の分 業 お よび 生 産 性 の 変 容 に 関 して論 ず る 。 前 回調 査 を実 施 した91年 度 は 、 情 報 サ ー ビス産 業 が、 従 業 員 数 お よび事 業 所 数 に お い て そ の ピー ク を記 した年 で あ っ た(売 上 高 の ピー ク は翌 年 、 「特 サ ビ調 査 」)。しか し同 時 に、平 均 成 長 率 は、 いず れ の指 標 もそ れ ま で の上 昇 か ら下 落 に転 じ(図1)、 ま た、 ソ フ トウ ェ ア企 業 の倒 産件 数 が 増 加 に転 じた 年 で もあ っ た1)(図2)。 図1.情 報 サ ー ビ ス産 業 の規 模 推 移 図2.ソ フ トウェ ア産 業 に お け る倒 産 件 数 の推 移
本 調 査 対 象 企 業 は 、 い ず れ も現 状 維 持 が過 半 数 を 占 め るが 、 資 本 金 お よび年 間売 上 高 の平 均 で は、 僅 か に上 昇 してい るの に対 し、 従 業 員 数 お よび事 業 所 数の 平 均 で は各 々 減 少 し、 と くに従 業 員 数 を削 減 した企 業 が 多 くな って い る(表1)。 ま た、95年 度 の売 上 高 を会 社 設 立 以 来 の 年 間 売 上 高 の ピー ク時 と比 較 した場 合 の 平 均 は 、 マ イナ ス14%で あ る 。 しか し、 一 人 当 た り売 上 高 を維 持 な い しは上 昇 に転 じた企 業 が 過 半 数(80%)を 占め る。 そ れ は 、93、4年 を底 に した95年 秋 よ りの 受 注 の 回 復基 調 に よ る と同 時 に、 売 上 高 の 減 少 を組 織 の 縮小 に よっ て乗 り切 り、 そ れ が一 人 当 た り売 上 高 に見 る よ う な利 益 率 の悪 化 を くい止 め てい る と考 え られ る 。 この こ とに よ り、本 章 以 下 の検 討課 題 で あ る組織 編 成 は、 大 幅 に 変 化 して い る こ とが 窺 わ れ る 。 表1.調 査 対 象 企 業 の5年 間(91年 一96年)の 変 化 91年(平 均)96年 1 一 一 1 a資 本 金 2900 3660 1.4 76.1 21.8 b年 間 売 上 高 67440 72750 13.4 70.4 14.1 c1人 当 売 上 高 1040 1280 17.6 32.4 47.9 d従 業員数 79.8 68.7 31.0 58.5 10.6 e事 業 所 数 2.2 1.8 24.6 64.1 9.9 a、b、c:(万 円)↓ 縮 小 、下 落 →:維 持 ↑ 拡 大 、上 昇(%) こ の5年 間 に 生 起 し た 集 中 処 理 か ら分 散 処 理 へ の 転 換 を 、 対 象 企 業 の 主 要 業 務(売 上 高 第1位)の 推 移 に み よ う 。 汎 用 機 の 応 用 ソ フ ト開 発 の 一 括 お よ び 下 流 工 程 受 託 が57.8%(91年)か ら29.8%(96年)に ほ ぼ 半 減 し た の に 対 し 、96年 に は 、 小 型 機(PC/WS>の 応 用 ソ フ ト開 発 受 託(27.7%)が 第1位 に な っ て い る 。 し か し 、 ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト/パ ッ ケ ー ジ ・ソ フ トの 開 発 ・販 売 は 、1位 一3位 合 計 で も ほ と ん ど 増 加 し て い な い(91年 の28.2%か ら96年 の31.1%へ)2)。 ソ フ ト開 発 に代 わ っ て 、 近 年 、 期 待 さ れ るSIシ ス テ ム イ ン テ グ レ ー シ ョ ン 、SOシ ス テ ム オ ペ レ ー シ ョ ン 業 務 は 、 各2L6%、0.7%で あ る 。 2.SE/プ ロ グ ラ マ ー の 雇 用 (1)従 業 員 構 成 お よ び そ の 変 化 表2.従 業 員 数 別 企 業 規 模 変化 の 推 移 96年(94年) 91年 本調査 「特 サ ビ調 査」 本調査 「特 サ ビ調査 」 1-9人 14.9 23.3 4.9 19.1 10-'29 31.1 33.2 36.6 33.4 30-49 21.6 13.6 23.2 16.2 50-99 16.2 14.2 15.5 15.6 100-499 12.9 13.6 16.2 13.9 500一 2.7 2.0 3.5 1.7 計 100(148) 100(5;982) 100(142) 100(7;096)
従 業 員 数 に よ る企 業 規 模(表2)は 、前 回 お よび今 回 の調 査 サ ン プル と も に 「特 サ ビ調 査 」の そ れ よ り 若 干 、上 方 階 層 に多 い が 、 小 ・零細 企業 が多 数 を 占め て い る。後 者 が30人 未 満 企 業 が 中 心 で あ る の に 対 し、本 調 査 対 象 企 業 が10-50人 未 満 に集 中 して い る よ う に、調 査 サ ンプ ル に偏 差 は認 め られ な い 。 い ず れ の調 査 にお い て も従 業 員 数 に よ る企 業 規模 は、 全 体 で 縮 小 して い る 。 人 月 で 計測 され る生 産 性 、 技 術 者 派遣 業 務 に代 表 され る よ うに 、 よ り多 くのSE・ プ ロ グ ラマ ー を確 保 す る こ とは、 これ まで の ソ フ トウ ェア各 社 に とっ て、 売 上 高 を延 ば し、 企 業 業 績 に寄 与 す る早 道 で あ っ た。80年 代 後 半 か ら91年 まで 、 ソ フ トウ ェ ア 開発 受 託 の飛 躍 的 な伸 張 を背 景 に、 労 働 力 の 需要 過 剰 を生 み だ し、 ま た、 好 景 気 と若年 労働 力 の減 少 予 測 に も とつ く全 産 業 レベ ルで の 新 規 労働 力 の奪 い 合 い の 中 、企 業 の 労 働 力 選 択 を大 幅 に制 限 した 。 景 気 の 失 速 は 、 ユ ー ザ ー企 業 の ソ フ トウ ェ ア開 発投 資 を抑 制 させ 、 大 型 汎 用 機 を軸 に した 集 中処 理 か ら、 小 型 機 中心 の 分 散 ネ ッ トワー ク処 理 へ と「情 報 技 術 の世 代 交 代 」を迫 っ た。 この よ うな 受注 量 の 減 少 と開発 の 下 流 工 程 の 自動 化 に よっ て 、一 転 して情 報 処 理技 術 者 、 と りわ け プ ロ グ ラマ ▽ 過剰 状 況 を 生 み、 解 雇 を含 む 雇 用 調 整 が 実施 され 、情 報 処 理 技術 者 労働 市 場 か らの非 自発 的 撤 退 を余儀 な くさ れ た者 は少 な くない 。 他 方 、 ソ フ トウェ ア企 業 は、 技術 者 の量 的確 保 か ら質 的 な選 別 へ と転 換 して い く。 そ の結 果 は 、 企 業 が 求 め る技 術 者 の属 性 の 変化 と して現 れ て い る。 91年 か ら94年 まで の 職 種 別 従 業 者 数 にお い て(「特 サ ビ調査 」、 ソ フ トウ ェ ア業)、 全 体 で21.7%減 じ て い るが 、 もっ と も減 少 が 著 しい の はプ ロ グ ラマ ー(-39.4%、SEは 一8.5%)で あ り、 唯 一 増加 した の が 営 業 部 門(+12.5%)で あ る。 そ の 結果 と して 、SE・ プ ログ ラ マ ー比 率 は75.9%か ら74.7%へ 減 少 し、 SE比 率 は53.7%か ら63.6%へ と増 加 し た。 本 調査 で も(表3)、 「特 サ ビ調 査 」とほ ぼ 同比 率 の 変 化 を示 し て い る。企 業 の時 系 列 変 化 で は 、大 半 の 企 業 がSE・ プ ログ ラマ ー比 率 を維 持 してい るの に対 し、SE比 率 は減 少 、維 持 、 上 昇 に ほ ぼ三 分 割 され て い る。 表3.職 種 別 構 成 の変 化 91年(平 均)96年 1 → 1 aSEプ ロ グ ラ マ ー 比 率 :1・ (75.9) 80.2 (74.7) 6.6 85.4 8.0 bSE比 率 44.9 55.2 27.1 35.6 35.6 c大 卒 比 率 30.9 37.3 13.1 48.2 32.1 d理 系 比 率 4.2 5.0 14'.2 32.1 37.2 e女 性 比 率 20.3 (ig.1> 15.3 (15.4) 46.0 39.4 13.1 (注)平 均 の 括 弧 内 は 、 「特 サ ビ 調 査 」ソ フ ト ウ ェ ア 業91年 、94年 ↓:縮 小 、下 落 →:維 持 ↑:拡 大 、上 昇 大 卒 、理 系 お よび女 子 比 率 に 関す る企 業 の時系 列 変化 は 、労 働 力 供 給 不 足 の時 期 に比 べ る と大 き な 変 化 を示 して い る。 これ は企 業 に よる技 術 者 の質 的 選 別 が 可 能 とな っ た こ と を意 味 す る。 大 卒 お よび 理 系 比 率 を増 大 させ た企 業 は低 下 させ た企 業 の 約2:5倍 あ り、 反対 に、 女 子 比 率 をマ イ ナ ス に転 じた 企 業 は、 増 大 した企 業 の ほ ぼ3.5倍 に上 る(「特 サ ビ調 査 」の 平 均 で は 、18.1%か ら15.4%へ)。 雇 用 調 整 の 対 象 に性 差 が 変 わ らず存 在 し続 け て い る こ とが わか る。 ソ フ トウ ェア企 業 に働 く技 術 者 の属 性 は、 男 性 化 と高 学 歴 化 が 進 行 し、 な か で も理系 大 卒 へ と需 要 が シ フ トして い る 。 これ は、 女 性 と専 門学 校 卒
が 中心 で あ っ た プ ロ グ ラマ ーが 劇 的 に減 少 し、 か つ 、 複雑 化 、 広 領 域 化 な どの昨 今 の技 術環 境 の 変 化 に対 応 し うる技 術 者 と して 、 こ の よ うな属 性 が よ り求 め られ る よ う に な った 結 果 で あ る。 (2)採 用 と退 職 強 い職 業 継 続 志 向 と弱 い 会社 勤続 志 向 を有 す る のが 、SE・ プ ログ ラマ ー全 体 の特 性で あ る こ と は、 概 ね通 説 で あ るが 、 前 回 の個 人調 査 に よっ て も追 認 さ れた 。 景 気 後 退 以 降 の雇 用 状 況 の 悪化 は、 この よ う な移 動 性 向 に も影 響 を与 え て い る。 こ の5年 間 で 各社 従 業 員 の 平 均 年 齢 は2.5歳 、平 均 勤 続 年 数 は 2.3年 延 長 してお り、 人 員 の流 出 入 が 停 滞 し、 定 着 化 の傾 向 が う かが わ れ る。 実 際 、平 均 年 齢 を低 下 させ た企 業 は 、僅 か1.5%で あ り、 勤 続 年 数 の そ れ はゼ ロで あ り、維 持 お よび 上 昇 させ た 企 業 か 各 半 々 とな っ て い る(表4)。 表4.平 均 年 齢 、勤 続 年 数 の 推 移 平 均 1 → 1 91年 96年 平均 年齢 27.1 29.6 1.5 54.0 43.8 平 均勤続 年数 4.5 6.8 0.0 45.3 48.9 (単位)年 齢:歳 勤 続 年 数:年 ↓:縮 小 、下 落 →:維 持 ↑:拡 大 、上 昇(%) 表5.入 退 職 率 、定 期採 用 ・中途 採 用 比 率 91年(平 均>96年 1 → 1 新 卒採用比率 12.5 (9.2) (3.4) 54.0 25.5 16.8 新卒 に占め る 大卒比率 18.7 (2.3) 46.2 (1.$) 7.3 33.6 32.1 中途採用比率 42.7 (5.1) 37.4 (2.0) 28:0 25.4 18.6 転 職 比 率 (同業 他 社 よ り) 46.3 (2.4) 67.1 (i.2> 6.6 13.1 21.9 入職率 .. (14.3) 11.2 (5.4) 、 退職率 5.4 (3.7) 7.7 (3.3) 34.3 32.1 33.6 平均 の 各上 段:比 率 平 均 の 各 下段:人 数 ↓:縮 小 、下 落 →:維 持 ↑:拡 大 、上 昇 定 期 採 用 者 、 中 途 採 用 者 お よ び 退 職 者 の 動 向(表5)に お い て も、 労 働 移 動 の 停 滞 は 明 確 で あ る 。 ま ず 、 各1/3の 企 業 で 定 期 採 用 計 画 な し(32.9%、96年4月 採 用 分)、 中 途 採 用 ゼ ロ(30.1%、95年4月 一96 年3月)で あ っ た 。 定 期 採 用 者 の 平 均 人 数 は 、9.2人(91年)か ら3.4人(96年)へ 、 中 途 採 用 者 は 、 同 じ く 5.1人 か ら2.0人 へ と 減 少 し て い る 。 逆 に 、 退 職 者 無 し の 企 業 は20.1%(91年)か ら30.8%(96年)へ と増 加
し、 退 職 者 比 率 も5.4%か ら7.7%へ と減 じて い る 。 定 期 採 用 な い しは 中 途採 用 の何 れ を重 視 す るか の 企 業 の採 用 方 針 に 関す る時 系 列 変 化 は 、 ほ とん ど な い。 採 用 計 画 達 成 率 が100%で あ った企 業 は、91年 の22.3%か ら96年 の44.1%へ と倍 増 し、情 報 処 理 技 術 者 の労 働 市場 は 、 買 い 手 市 場 へ と転 化 した 。 この5年 の 間 に実 施 され た雇 用 調 整策(図3)は 、 厂新 規学 卒 者 の採 用 削 減 ・中止 」49.0%、 「退職者 の不 補 充 」26.6%、 「中 途採 用 の 削 減 ・中止 」21.7%な どで あ り、 こ れ らの影 響 が如 実 に現 れ て い る。 残 業規制 配 置転換 勤 務 時 間 ・ 日数 の短 縮 外注の削減 中 途 採 用 の 削 減 ・中 止 新 規 学 卒 者 の採 用 削 減 ・中 止 一 日寺J帚休 ・ 他 社 へ の 出 向 ・転 籍 退職勧奨 ・ 希望退職者 の募集 解雇 退職者 の不補充 雇用 調整な し oso 図3.過 去5年 間 に 実施 され た雇 用 調 整 策 の 割 合 企 業 の 時系 列 変 化(表5)で み る と、定 期 採 用 比 率 が低 下 した 企 業 が 半 数 を 占 め る の に対 し、中途採 用 比 率 は、低 下 、維 持 、上 昇 で ほ ぼ3分 割 され て い る 。 これ は、 や は り3分割 して い る退 職 率 と対 応 し
て い る 。企 業 の採 用 方 針 と は関係 な く中 途 採 用 に依存 して きた現 実 、 さ らに は95年 下 半 期 よ りの ソ フ トウ ェ ア 受 託 需 要 の 回復 に伴 い 、 プ ロ グ ラ マ ー の 需 要 も 回復 の兆 しに あ る こ との現 れ で もあ る。 非 製 造 業 にお け る中小 企 業 の雇 用 人員 過 不 足 状 況 は 、94年 に は不 足 感 も見 られ る よ う にな っ た 。 情 報 サ ー ビス 業 を含 む事 業 所 サ ー ビス 業 の過 不 足DIは 、30-99人 規 模 で14.3、100-999人 規 模 で3.2で あ る(「産 業 労 働 事 情 調 査 」)。本 調 査 で も、 「技 術 力 を有 す るSEの 不 足 」を挙 げ る 企 業 は46.6%を 数 え る が、 「プ ロ グ ラマ ーの 過 剰 」を訴 え る企 業 は僅 か1社(0.7%)で あ り、 雇用 調整 が ほ ぼ終 了 した 後 に 、 プ ロ グ ラ マ ー 需 要 が 起 こ っ た と思 わ れ る 。 先 に見 た よ うに 、 高学 歴 者 需 要 は明 確 で あ る 。定 期 採 用 者 に 占め る大 卒 者 は 、絶 対 的採 用 者 数 の減 少 に よ っ て平 均 人 数 を減 じて い る が 、 そ の比 率 を飛 躍 的 に上 昇 させ てい る。 中 途採 用 者 に 占 め る 同業 他 社 よ りの 転 職 者 は、 同 じ く平 均 人数 を半 減 させ て い るが 、 そ の比 率 を上 昇 させ て い る。 こ れ は、 か つ て の よ う な員 数 の確 保 で は な く、 即 戦 力 を求 め て の 中 途 採 用 で あ る こ と を示 して い る。 次 の 引 用 は、 こ れ らの結 果 を補 強 す る 。 平 成5年 度 「我 が 国 の 情 報 サ ー ビス 産 業 にお け る雇 用 管 理 と給 与 」報 告 書 に よれ ば、 採用 した い技 術 者 の学 ・経 歴 は、 理 系 大 卒 の 定 期 採 用(87.5%)、 経 験 者 の 中 途 採 用(50.3 %)、 文 系 大 卒 の 定期 採 用(46.6%〉 の 順 とな っ て い る 。本 調 査 対 象 企業 の大 半 を 占め る独 立 系 の小 企 業 (50人 未 満)で は、 比 率 は低 下 す るが1位 、2位 の順 位 は同 じ く、3位 が専 門学校 卒 の定 期 採用 に代 わ る。 これ は、 受 注 す る 業 務 が プ ロ グ ラ マ ー を不 可 欠 とす る か否 か に よ る もの と考 え られ る。 (3)リ ス トラ と雇 用 調 整 93年 に ピ ー ク を迎 え た我 が 国 の 雇 用 調 整 は、 そ の 後 も事 業 再 構 築 と相 ま っ て依 然 高 い水 準 を維 持 し、 雇 用調 整 助成 金 指 定 業 種 数 は、94年 下 半 期 に最 高 を記 録 し(315業 種)、96年 に改訂 さ れ た 「業種 雇 用 安 定 法」に基 づ く特 定 雇 用調 整 指 定業 種 数 は 、116へ と減 少 した もの の 、厳 しい雇 用 情 勢が 続 い て い る(平 成7、8年 版 「労 働 白書 」)。情 報 サ ー ビス 産 業 は、92年10月 以 降 、 この助 成 金 支 給 対 象業 種 とな っ た 。 本 調 査 対 象 企 業 の助 成 金 受 給 割合 は 、 約20%に の ぼ り、受 給 内容 の 内訳 は 、70%弱 が 「教 育 訓 練 時賃 金 」で あ った(図4)。 図4.雇 用 調 整 助 成 金 の受 給 と内 容 96年3月 ま で に雇 用 調 整 措 置 を取 らな か っ た企 業 は 、 わ ず か21%し か な い 。 雇 用 調 整 措 置 の 中(図 3)、 第1位 の 「新 規 学 卒 者 の採 用 削 減 ・中 止 」は 、約 半 数 の 企 業 で 実 施 さ れ て い る。 次 い で 「残 業 規 制」 38.5%:「 外 注 の削 減 」30.8%の 割合 が 多 い 。 図示 した全 産 業 、 事 業 所 サ ー ビス業 の統 計 で は、 「残 業 規 制 」、 「配 置転 換 」お よび 「勤 務 時 間 ・日数 の 短 縮 」な どの就 業 者 に対 す る相 対 的 に軽 微 な措 置 か ら、次 に入 職 抑 制 、 そ して 関連 、下 請 企 業 へ 波 及 す る 「外 注 の削 減 」や 「出向 ・転 籍 」、最 後 に 「退 職勧 奨 ・解 雇 」へ と至 っ て い る。 本 調 査 結 果 の特 異 性 は 、 第1に 、 入 職 抑 制 が もっ とも多 い こ と、 第2に 、 「外 注 の削 減 」が 他 に比 して
多 い こ と、 第3に 、 「退 職 勧 奨 ・希 望 退 職者 の募 集」そ して 「解 雇 」の最 終 的措 置 に訴 えた 割合 が 高 い こ とで あ る。 こ れ は、 情 報 サ ー ビス 産 業 の不 況 に よる打 撃 の深 刻 さ、 そ して 不 況 に先 立 つ好 況 期 に きわ め て短 期 間 で急 成 長 した脆 弱 性 を表 して い る 。本 調 査 とは統 計 上 の 措 置 実 施 期 間 が異 な る の で、 措 置 実 施 の多 寡 の比 較 はで きない が 、 「新 規 学 卒 者 の採 用 削 減 ・中止 」措 置 の 多 さは 、好 況期 に急 激 に従 業 員 規 模 を拡 大 した反 動 で あ り、 中 ・長 期 的視 野 に た っ た経 営 管 理 の 未 成 熟 な い しは そ の余 裕 が な い こ とを示 して い る。 受 注低 下 に よ る業務 量 の 大 幅 な減 少 は 、高 い直 接 部 門従 事 者 比 率 とそ の従 事 者 は全 て情 報 処 理 技 術 者 で あ るが 故 に、 人 員 削 減 の あ らゆ る手段 に訴 え る こ とに な る。 また 、 小 ・零 細 企 業 で あ るが 故 に、 配 転 先 と しての 間 接 部 門 に は限 界 が あ る。 同様 に 、外 注 依 存 体 質 、 そ して外 注 は 直接 部 門 の 中心 業 務 にお い て高 い が 故 に、 そ の削 減 とい う措 置 が 多 くな る。 転 社 、 転 職 あ る い は 失 業 を余 儀 な くさ れ た雇 用 調 整 対 象 者(退 職 勧 奨 ・希 望 退職 、解 雇 お よ び他 社 へ の就 職 斡 旋 〉は 、平 均7 .5人であ り、対全従業員比率(平 均)は10.9%に なる。 しか し、その結果 と昨 年 秋 以 降 の 受 注 回復 に与 っ て 、 雇 用 者 の平 均 過 不 足DIは 、SEが 一79.8、 プ ロ グ ラ マ ー が 一65.8と な り、 極 め て特 異 な結 果 を もた ら して い る。 50 ,,一.
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Z L> る 0 行 っ た 50 図5.事 業 の 再 構 築図5は 、 雇用 調 整 に 影響 を及 ぼす 事 業 再 構 築 の種 類 を、 実 施 済 み と予 定 あ り(5年 以 内)別 に見 た もの で あ る。 こ れ らは 、 ほ ぼ3つ の グ ル ー プ に 分 け られ る 。 ① す で に実施 して い る比 率 お よび今 後 も実 施 意 向 が 強 い も の:雇 用 に関 係 す る 「生 産 性 向 上 の た め の省 力 化 、 合 理 化 」、 「人事 処 遇 制 度 の 改 革 」と 「営 業 力 の 強 化 」。 ② 約1/3強 の企 業 で 実施 され て お り、今 後 の 実 施 意 向 が 半 数 の企 業 を越 え る もの:「 新 規 サ ー ビス の 開発 推 進」と技 術 環 境 の 変化 に伴 う厂同業 他社 との 関係(開 発 ・販 売 等 の業 務 提 携 、技 術 協 力)」、 そ して 「異 業 種 交 流 ・提 携 」。 ③ 過 去 、将 来 と も に実 施 が低 調 な もの:企 業 組織 の 再 編 に かか わ る 「事 業 所 の統 合 」、 「子 会 社 の 整 理 ・縮 小 」。 ま た、 「同 業他 社 との取 引削 減 ・中止 」は 、雇 用 調 整 措 置(外 注 削 減)で も明 か な よ う に、 既 実施 率 は20%に 及 ぶ が 、 実 施 予 定 は少 な い 。 産 業 計 と比 較 す る と、① お よび② が と くに高 比 率 で あ る 。情 報 サ ー ビス 企 業 は、人 の管 理 、 技 術 そ して企 業 間 関係 が 重 視 され 、 そ の 結 果 が企 業 の 生死 を分 け る と認 識 さ れ てい る とい え る。 企 業 間関 係 は、 従 来 の 垂 直 的 な元 受 け 一下 請 け 関係 か 、 新 た な水 平 的 関 係 の構 築 か につ い て の情 報 は ない 。 再構 築 を行 う上 で 問題 とな る点 につ い て、 「推 進 す る 人材 不 足 」68.9%、 厂資 金不 足 」49.3%、 「情 報技 術 の変 化 」お よ び 「技 術 者 の再 教 育 ・訓練 」各45.3%が 上 位 に挙 げ られ 、 経営 の重 点 的基 盤 で あ る ヒ ト、 カ ネ と技 術 を問 題 と してい る 。 3.キ ャ リ ア 開 発 と能 力 主 義 (1)教 育 訓 練 とモ ラ ー ル ・ア ップ 平 成8年 度 版 「労 働 白書 」も特 集 を組 ん で い る よ う に、 国 際化 、 産 業 構 造 の転 換 お よ び情 報 化 な どの 変 化 に迅 速 か つ 的確 に対 応 で きる 、人 材 育 成 と能力 開発 、 それ と連動 して 人材 の流 動 化 、 能力 主義 的 処 遇 は、 労 働 問題 の重 要 課 題 で あ る 。 知 識 集 約 産 業 で あ る はず の ソ フ トウ ェ ア産 業 の 実 態 は、 労働 集約 型 で あ り、 労 働 力 の投 入 量 を増 大 す る こ とに よ って 、 受注 量 を拡 大 し売 上 高 を延 ば して きた企 業 が 多 か っ た。 それ を もは や 許 さな い経 済 環境 や 、急 速 に進 行す る 「情 報技 術 の世 代 交 代 」は、 よ り高 度 な技 術 力 の 内部 蓄 積 をは か り、生 産 性 を高 め る こ とに よっ て、1人 当 り売 上 高 を増 加 し、 経 営 基 盤 を安 定 化 させ る こ とを各 企 業 に問 うて い る 。販 売 す る ソ フ トウ ェ ア やサ ー ビス の質 の 向上 は、 雇 用 す る技 術 者 の 質 の 向上 に よっ て しか あ りえ な い。 そ れ には、 従 業員 の教 育訓 練 お よび能 力 発揮 の ため の施 策 ・制度 の確 立 と充 実 は不 可 欠 で あ る。 企 業(全 産 業)が 重 視 す る研 究 ・開 発 部 門 従 業 者 の 職 業 能 力 開発 の 方 法 は、 相 変 わ らず 「OJT」お よ び 「自己 啓 発 の 支 援 」で あ る(日 本 労働 研 究機 構 、92年)。 本 調査 結 果 もそ の例 外 で は ない 。 実 際 に取 り組 ん で い る方 法 を主要 順 に第3位 まで 回答 して も らっ た(図6)。 第1位 か ら第3位 まで の合 計 で 厂OJT」が もっ と も多 く、 次 い で 「自己啓 発 」と 「社 外 のOFF-JT」 で あ る。 「全 社 的OFF-JT」 の割 合 が 本 調 査 よ り高 い 情 報 サ ー ビ ス産 業 協 会 調査 結 果 と比 較 す る と、 「全 社 的OFF-JT」 は比 較 的大 規 模 企 業 、 「社 外 のOFF-JT」は小 企 業 で 実 施 され て い る。 わ が 国 の 産業 界 の教 育 訓練 は 、 経験(OJT)と 従 業 員 の 自主性(自 己 啓 発)に 大 き く依存 して い る。 確 か に、仕 事 を体 得 ・習 熟 して い くた め に 、OJTは 不 可 欠 で あ り、 かつ 低 コ ス トです む 。 また 、教 育 訓 練 や 能 力 開 発 に は、 諸 個 人 の 自主 性 の存 在 が 前 提 とな る 。 しか し、 企 業 が あ え て教 育 や 能力 開発 を問 題 にす る場合 、 体 系 的 か つ合 理 的 な方 法 の運 用 や 制 度化 が提 示 さ れ る必 要 が あ る だ ろ う。
OJT IBMIEMIIMMIIME11.111.1.111.M18.3i 88.1 imiumirmisimmunimm65.7 73.7 .±Yi-oDOFF-JT44.1
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5I
1.10FF-JT lirrJOFF-JT M1111110-15.4 30.0 11111/ *MA 11.2 I I '1* 1-- A.>kb-. "fil5-` FRiAlgY111*-1)--->z-_13 tt z EJTJ/V4L moi8.4 0-)it 0.0 0 50 100 図6.技 術 者 の 再 教 育 ・訓 練 方 法 情 報 処 理 に 関す る資 格 等 の 取得 奨励 自 己啓 発 の 援助 体 制 キ ャ リア パ ス に応 じた 教 育研 修 制 度 の 充 実 ロ ー テ ー シ ョ ン制 度 の確 立 報 償 制 度(標 準化 技法 や再 利用 ツ ー ル の 開発 等 に 対 す る γ 能 力 主 義 的 処 遇 完 全 週 休2日 制 フ レ ッ クス タ イム 制 10日 以 上 の 長期 連 続 休 暇 の 制 度 そ の 他 050 図7.モ ラ ル ア ッ プ の た め の 制 度 ・施 策 100そ れ で は 、教 育 訓 練 ・能 力 開発 の た め、 従 業 員 に如 何 な る支 援体 制 を実 施 して い る か 。 図7は 、 労 働 時 間 、 キ ャ リア 開発 、教 育 訓練 、組 織 活 性 化 に関 す る10項 目 につ い て の 回答 で あ る。91年 調 査 と比 較 す る と、全 項 目で そ の割 合 が低 下 して い る。 と くに低 下 の 割合 が 高 い の は、 教 育 訓 練 に 関 す る項 目 の 「教 育 訓練 制 度 の充 実 」-12.9ポイ ン ト、 「自己啓 発 の援 助 体 制 」-10.7ポイ ン トで あ り、 次 い で キ ャ リア 開発 に関 す る項 目の 隋 報 処 理 に 関す る資 格 等 の 取 得 奨 励 」-6.7ポイ ン ト、 「標 準 化 技 法 ・再利 用 ッ ー ル の 開 発 等 の対 す る報 償 制 度」-65ポ イ ン トで あ る 。 絶 頂 期 に比 べ 平 均約25%低 下 した年 間売 上 高 、80%の 企業 で実 施 された 雇用 調 整 、20%の 企 業 で受 給 され た雇 用調 整 助 成 金 な ど厳 しい 経 営環 境 の中 で 、 これ ら付 加 価 値 的施 策 や 制度 が 、 まず 第一 に見 直 し の対 象 に なっ た と思 わ れ る。 す で に述べ た よ う に労 働 を集 約型 産 業 か ら知 識 集約 型 産業 へ の脱 皮 が 問 わ れて い る今 日こ そ、 教 育 訓練 や キ ャリ ア ・能 力 開 発 の施 策 ・制 度 の 充 実 が重 視 され るべ きで あ る。 また、 労働 時 間 に関 す る項 目は、 いず れ も同規 模 企 業 の 全 産業 平均 と比 較 す る な ら、未 だ は るか に高 水 準 を維 持 して い る。例 え ば、小 企 業(30-99人)の 「完 全 週休2日 制」導入 率 は18.7%、 同 じ く「フ レ ック ス タイ ム制 」は1.4%で あ る(労 働 省 、 「賃 金 労働 時 問制 度 等 総合 調 査」)。しか し、80年 代 後 半 の好 況期 、 労 働 時 間 をは じめ と した 良好 な(ほ ぼ大 企 業並 の)労 働 条 件 を、情 報 サ ー ビス 産業 各 社 が横 並 び に提 供す る こ とに よ って 、他 産 業 に比 して若 年 の 高学 歴 者 を大量 に吸 引 で きた 。売 り手市 場 か ら買 い 手市 場 に転 じた労働 市 場 で はあ って も、質 の高 い 人材 を必 須 条件 とす るな ら、 これ以 上 の悪化 が あ って はな らない 。 (2)人 事 管 理 制 度 ・施 策 90年 代 に入 っ て、 日本 的雇 用慣 行 か ら能力 主 義 的処 遇 へ の転 換 の提 唱が 、 企 業 の事 業再 転換 の 中で 、 い っそ う強 ま った 。年 俸 制 、複線 型人 事 管理 の導 入 、 そ れ に付 随 した人事 考 課 制 の見 直 しな どが 、 そ の 中心 で あ る。 わ が 国 で もほ ぼ20年 の歴 史 を もつ専 門職 制度 は、 これ ら新 た な施 策 に係 わ っ てい る。 加 点 主義 的 人事 考 課 は、 自己 申告 制 度 お よび 目標 管 理 制 度 と結 合 して運 用 され、 従 業員 の 目標 達 成度 の把握 を絶 対 考課 で 行 う こ とに よ り、従 業員 の 自発 的 、挑 戦 的 な意 欲 と行 動 を引 き出す こ とに期 待 が か か り、 公 平 か つ 納得 を獲 得 しやす い評価 と考 え られ て い る。 他 産業 のケ ース ・ス タデ ィに基 づ く調 査 で は(花 田 、93年)、 昇 進 にお け る敗 者復 活 の 道が 用意 さ れ、 減 点 主 義 で は な く得 点(加 点)主 義 人事 を採 用 して い る企 業 にお い て、 従業 員 か らの前 向 きな アプ ロ ーチ が でて くる こ とが 示 されて い る。 反面 、 企 業 帰属 意 識 は低 下 し、敗 者 復 活 の道 も閉 ざ され た人 々 の処 遇 を如 何 にす る かが 問題 とな る。 も とも と帰 属 意識 は低 く、 高 い移 動率 を特徴 と した情 報 サ ー ビス 産業 に あ っ て は、 問題 点 よ り、 プ ラス要 因が多 い と思 わ れ 、 よ り積 極 的 な導 入 が期 待 され る。 従 来 の専 門職 制 度 の多 くは 、 ラ イ ン管理 職 脱 落者 を処遇 で救 済 す る た め のポ ス ト不足 対 策 で あ った 。 この よ うな性 格 を 脱 却 した制 度 が 、 実 現 し うる か 否 か は未 知 数 で あ る 。 制 度 導 入 の 理 由 と して(労 働 省 、 「雇 用 管 理 調 査」)、「専 門家 の確 保 」や 「スペ シ ャ リス ト化 とそ の能 力発 揮 」は未 だ半 数 に達 してい な い。社 歴 が 浅 く、 若 年 層 の従 業 員 が 多 い が 故 に 、複 線 型 管 理 を必 要 とす る に至 って い ない企 業 が多 い情 報 サ ー ビス 産業 も、 遠 くな い将 来 に 中高 年 齢 者 の処 遇 に直 面 す る。 人材 育成 施 策 ・制 度 に 関す る質 問(図8)は 、96年 調 査 で 新 た に設 け た。 この よ うな 人事 管 理 制 度 の 諸 施 策 は 、大 企 業 の 導 入 に始 まっ て 、順 次 企 業 規 模 の 階梯 を下 って い くた め 、企 業 規 模 間格 差 が 著 し い 。 専 門 職 が 雇 用 者 の 過 半 数 を占 め 、高 学 歴 者 比 率 が 高 い情 報 サ ー ビス 産 業 には 、 同規 模 平均 を越 え た実 施 状 況 が 期 待 さ れ る。 小 規模 か つ社 歴 の浅 い企 業 は 、伝 統 的 な 制 度 や 施 策 を変革 す る こ と な く新 しい 施 策 を導 入 し うる と考 え られ る 。91年 調 査 結 果 は 、 この よ うな特 性 を もつ 企 業 が多 数 を 占め ては い るが 、 む し ろ わが 国 に伝 統 的 な諸 施 策 実 施 志 向(大 企 業 に ナ ラエ)が 強 い こ とを示 して い た。
図8.人 材 育 成 施 策 ・制 度 大 企 業 が多 数 を 占め る他 の調 査 結 果 と比 べ る と、 ほ ぼ全 項 目 にお い て導 入 率 は低 い が 、 同 規 模 比 較 で は、 と くに新 しい 制 度 や 施 策 ほ ど(年俸 制 な ど)、 導 入 率 が 高 い もの が 多 い 。本 調 査 結 果 を規 模 別 で み る と、 「年 俸 制」と 「飛 び級 制 」を 除 く賃 金 ・キ ャ リ ア開 発 お よび組 織 活 性 化 に 関す る項 目で は、 従 業 員 数100人 以 上 の企 業 で導 入 率 が高 くな る 。規 模 が 大 き くな る に したが っ て 、大 企 業 で導 入 され て い る制 度 や 施 策 を取 り入 れ る 割合 が増 加 す る。 年 俸 制 、 飛 び級 制 とそ れ に 関連 す る人 事 考 課 制 は 、 逆 に 小 規 模 企 業 の 方 が よ り多 く採 用 して い る 。 通 常 は、 賃 金 ・キ ャ リア 開発 施 策 の 制 度 化 や 能力 主義 的改 変 に と もな っ て、 査 定 ・評価 制 度 もそ れ に適合 させ る よ う に変 化 して い る。 対 象 の小 企 業 で は、 人事 考課 制 の能 力 主 義 化 が 先 行 し、 そ れ に連
動 して年 俸 制 や 飛 び級 制 の 導 入 率 が 相 対 的 に高 い 。前 出 「我 が 国 の 情 報 サ ー ビス産 業 にお け る雇 用 管 理 と給 与 」調査 で も、 ス ペ シ ャ リス トの処 遇 と して 、 大 企 業 は複 線 型 人 事 制 度 や働 き方 の工 夫 に、 小 企 業 は給 与 に差 をつ け る方法 が重 視 さ れ てい る と報 告 さ れて い る 。 これ は 、本 調 査 結 果 と整 合 性 を有 す る 。 能 力 、 実 績 を重 視 す る考 課 あ る い は加 点 主 義 的 考 課 が 前 提 と な る。 小 企 業 は 、 大 企 業 に比 べ 諸 制 度 の導 入 が 未 整 備 で あ る が、 人事 考 課 表 を もつ 割合 は 高 い3)。 また 、 考 課対 象 者 が少 な く、 考 課 者 に よる把 握 も容 易 で あ る こ と も、 人 事 考 課 の 能 力 主 義 化 の理 由 の一 因 で あ ろ う。 4.分 業 と 生 産 性 (1)組 織 間 分 業 と業 務 の 専 門 化 「特 サ ビ調 査 」の統 計 に よる と(表6)、 情 報 サ ー ビス 企 業 の 年 間 営 業 費 用 全 体 に 占 め る外 注 費 の割 合 は、92年 を ピー ク にそ の 後 減少 、 前 年 比 で は93年 に マ イ ナス に転 じ、94年 度 の営 業 費 用 の 中 で は、 外 注 比 の減 少 が もっ と も大 きい 。 本 調 査 で もこ の5年 間 に実 施 さ れ た雇 用 調 整 策 の 中 、 「外 注 の 削 減 」が 第3位 で30%(44社)に の ぼ っ て い る。 ソ フ トウ ェ ア 開発 の受 注 減 に伴 っズ 、下 請 企 業 へ の外 注 も減 少 した か らで あ る 。 表6、年 間 営 業 費 に 占 め る外 注 費 の割 合 と増 減 率 構 成 比
露
口 前 年 比露
口 89年 90年 91年 92年 93年 94年 91/94 計 22.9 25.0 25.6 26.4 22.1 21.5 一29人 16.6 22.2 20.3 19.6 17.1 30-99人 30.2 21.9 19.1 19.0 17.5 100-299人 20.6 24.5 23.3 23.1 18.3 300人 一 25.2 27.4 28.2 29.2 20.3 計 13.7 53.1 19.3 9.9 X23.1 X3.5 18.4 一29人 131.3 X23.8 3.1 X22.9 30-99人 119.3 X33.1 ▲1.4 X20.4 100-299人 81.9 ▲7.3 4.1 X34.3 300人 一 27.0 54.5 16.0 24.7 「特 サ ビ調 査 」よ り しか し、外 注 比 率(派 遣 受 け入 れ を含 む)平 均 は、91年 の15.0%か ら96年 の19.3%へ と増 加 してい る (図9>。 外 注 な し とす る企 業 の割 合 が ほ ぼ横 ば い で あ り、10%以 上20%未 満 の企 業 が減 少 して い る。 外 注 比 率 が 減 少 、維 持 、増 加 した企 業 の割 合 は、 ほ ぼ3分 割 され て い る(各32.1、35.0、30.7%)。 外 注 比 率 の最 大 値 が60%か ら90%に 上 昇 して い る よ う に、 外 注 を増 大 させ た企 業 が 平 均 比 率 を よ り高 め た。 も と も と外 注 に よ る要 員 の外 部調 達 は、 景 気 変 動 のバ ッフ ァー で あ る が 、売 上 高 が 回復 基 調 を見 せ は じめ た95年 に は、 雇 用 調 整 を も って組 織 の ス リム化 が ほ ぼ完 了 して い た 。 したが っ て、 受 注量 が 上 向 きに転 じた 企 業 は、 外 注 へ の依 存 度 を増 加 させ る結 果 とな っ た 。 従 業 員 側 か ら組 織 間分 業 を表 現 す る他 社 就 労 比 率 は 、 さ らに増 加 して い る。 他 社 就 労 とは、SEお よ び プ ロ グ ラマ ーが 週 の 半 分 以 上 を 自己 の所 属 す る企 業 、 事 業 所 で な い事 業 所 で就 業 す る こ と を意味 する。 出張 や在 宅 勤務 は そ の対 象 で は な い。 しか し、 派遣 事 業 に よるか 、 所 属 企 業 が請 負 ま た は委 託 に 基 づ い て 受託 元 で就 業 ざせ て い る か の何 れ を も含 み 、 そ の 区別 は ない 。 特 定 労働 者 派 遣 事 業 の 中、 ソ フ トウ ェ ア開 発 が 事 業 数 お よび 派 遣 され た 労 働 者 数 で 第1位 を 占め る(94年)が 、事 業 所 、 労 働 者 、 派 遣 先 の 数 は93年 よ り低 下 傾 向 に あ る(労 働 省 、 平 成7年 度版 厂労 働 者 派 遣 事 業 」)。 図9.外 注 比 率 図10.他 社 就 労 比 率
本 調査 の 他社 就 労 比 率 平 均 の推 移(図10)は 、91年 の23.8%か ら96年 の39.5%へ と大 幅 に増 加 させ て い る。 他社 就 労 な しお よび10%か ら20%未 満 の 企 業 が 減 少 した の に対 し、30%以 上 企 業 で 増加 してい る。 他 社 就 労 を促 進 す る要 因 と して 、 ア ウ トソー シ ン グの 新 生 ・復 活が 考 え られ る 。 す で に情 報 処 理 サ ー ビス 業 に は、 シス テ ム運 用 管 理 、保 守 サ ー ビス お よ び デ ー タ処 理 な どの受 託 業 務 が 存 在 して い る が 、 ア メ リカ か ら輸 入 され た 新 た な ア ウ トソー シ ング業 務 は、 ユ ー ザ ー企 業 の 厂コ ス ト削 減 、要 員 不 足 の 解 消 な どの 問 題 を解 決 す る手 段 と して」、既 存 の業 務 を含 む 「情 報 シス テ ム の 開発 か ら運用 管 理 、 保 守 、 教 育 、 デ ー タ伝 送 網 との 通 信 まで の 全 機 能 な い しは そ の 一 部 を外 部企 業 に委 託 す る」(『情 報 産 業 サ ー ビス 産 業 白 書 ・1993』)。わが 国 の ア ウ トソ ー シ ン グ は 、情 報 処 理 サ ー ビス に加 え て 、SI(シ ス テ ム イ ン テ グ レー シ ョン)、SO(シ ス テ ム ズ ・オ ペ レー シ ョン)業 務 と して扱 われ る。 しか し、本 調 査 対 象 企 業 に お け る主 要 業 務 の時 系 列 推 移 で は 、 ア ウ トソ ー シ ング を担 う業 務 は増 加 して い ない 。 契 約 先 産業 別 年 間売 上 高 に 占 め る 同業 他 社 比 率 の年 間伸 び率 も、92年 以 降 、 マ イ ナス に転 じて い る た め(「特 サ ビ調 査 」、各 年)、 他 社 就 労 先 と して 同業 他 社 が増 加 した わ けで は な い 。他 社 就 労 先 と して 需 要 の多 い ユ ーザ ー企 業 の 動 向 を見 て み よ う。 大 企 業 の情 報 化 費 用 に 占め る外 部要 員 人 件 費 の 年 間伸 び率 推 移 は(93年:▲0.8、94年:▲14.5)、 先 に 示 した 「特 サ ビ調査 」の外 注 費 比 率 の そ れ と同様 に、93 年 よ りマ イ ナ ス に転 じて い る(「通 産 省 、 「情 報 処 理 実 態 調 査 」)。JISAに よ るユ ー ザ ー 企 業 調査 結 果 に よ る大 企 業 の情 報 化 費 用 に 占め る外 部 委託 費 は 、 前 年 度 よ り減 少 した企 業 よ り維 持 お よび増 加 した企 業 の割 合 の 方 が 多 い(94年 度)。 以 上 を検 討 した 結 果 、 本 調査 に お け る他 社 就 労 比 率 変 化 は 、従 前 の主 なユ ー ザ ー企 業 との関 係 お よ び受 託 業務 の 種 類 に よっ て 、増 減 が 決 定 され る とい え よ う。 (2)組 織 内 分 業 とSEの 専 門 化 図11は 、 営 業 部 門お よ び ソ フ トウ ェア 開発 技 術 の 管 理 部 門 が 、組 織 の上 で 部 署(部 、 課 、係 な ど)と して独 立 して い る か否 か を問 うた 回 答 で あ る。 全 社 の 技 術 管 理 部 署 設 置 の 増 加 は僅 か で あ る の に対 し、営 業 部 ・署 の 設 置 は進 ん で い る。 特 定 業 務 を専 門 的 に担 当 す る 人員 そ して部 署 の 設 置 は、 企 業 規模 が拡 大 す る に した が っ て増 加 す るの は必 然 で あ るが 、 調 査 の 両 時 点 と も小 ・零 細企 業 が 中心 で あ る こ と に注 目 しよ う。 営業部門 ソ フ ト開 発 技 術 の 管 理 部 門 図11.独 立 し た 部 、課 、係 の 設 置
情 報 サ ー ビス 産業 の従 業 員 構 成 は、 直接 部 門従 業 者(SE・ プ ログ ラマ ー〉の比 率 が 高 い こ とが特 徴 の 一 つ で あ り、 既 述 の通 り、 景 気 後 退過 程 に お け る直 間 比 率 の 変 化 と して は僅 か で あ るが 、 職種 別 で は 営 業 部 門従 業 者 の 増加 率 が 顕 著 で あ り、 全 従 業 員 に 占め る そ の割 合 も5.7%(91年)か ら7。3%(96年)に 増 加 して い る(「特 サ ビ調 査 」)。営 業 部 門従 業 者 な い しは部 門設 置 の増 加 の理 由 と して 、次 の3点 が 考 え られ る 。 ① 景気 後 退 期 にお け る売 上 減 少 に対 す る歯 止 め:バ ブ ル経 済 期 とは異 な っ た受 注 量 の減 少 お よび受 注 額 の 低 下 は 、営 業 力 を 強化 す る しか ない 。 景 気 後 退 期 に実 施 した事 業 再構 築 の施 策 の 中 、 「営 業力 の 強化 」52%(77社)は 上 位 にあ る。 また 、 「今 後 、特 に力 を入 れ た い経 営課 題 」の第3位 に、 厂営 業 ・販 売 活 動 の 強 化 」25.0%が 挙 が っ て い る 。 ② 変転 す る技 術 環 境 へ の対 応:オ ー プ ン化 、 ダ ウ ンサ イ ジ ン グや ネ ッ トワ ー ク化 の 進展 を背 景 に、 情 報 化 技 術 が多 様 化 、 複 雑 化 そ して広 域 化 す る と と もに、 ユ ー ザ ー側 の情 報(化)に 対 す る需 要 も 高 度 化 して きた。 こ う した動 向 に対 応 す る もの と して、SIやSOが 次 世代 の業 務 と して期 待 され て い る 。 また 、 ソ フ トウ ェ ア開 発 も、 一 品 受注 生 産 の オ ー ダー メ イ ドか ら、 自 ・他社 の既製 品(ソ フ トプ ロ ダ ク ト〉を組 み合 わせ 、 不 足 部 分 を補 い連 結 す る こ とに よ っ て シス テ ム構 築 をす る とい うイ ー ジ ー オ ー ダ ーへ と変化 してい る。 この よ うな状 況 は 、顧 客 獲 得 の た め に 、技 術 力 と とも に 営 業 力 を求 め る こ と とな る 。 ③ 雇 用 調 整 対 象 者 の 行 き先:② の技術 環 境 の変 化 に よ って 、営 業 担 当者 は、 取 引対 象 で あ る製 品 や サ ー ビス の よ り一 層 の理 解 を要 求 され る。 この点 か ら、 営 業 マ ンに はSE出 身 者 が適 してい る。 す で に見 た よ う に、 これ ま で に実 施 され た雇 用 調 整 の 方 法 と して 、 「配 置転 換 」は 、全 産 業 レベ ル お よ び事 業 サ ー ビス 業 で第2位(各23.8%、24.4%〉 を占 め 、多 用 され て い る(図3参 照)。 ホ ワイ トカ ラー の 配 置 転換 で は 、事 務 ・管 理 部 門 か ら販 売 ・営 業 部 門 が主 要 ル ー トで あ る。 事 業 所 サ ー ビス 業 の 配 転 先 で は 、 情報 処 理 部 門 が16.7%(第2位)、 配 転 先 で は 、 や は り販売 ・営 業 部 門 が32.1%『と 第1位 で あ る(「産 業 労 働 事 情調 査 」)。本 調査 結 果 で は、 配 転 の順 位 は第7位 へ と下 が るが 、雇 用 調 整 策 の14.7%に 当 た る。 また 、 前 出 「我 が 国 の 情 報 サ ー ビス 産 業 にお け る雇 用 管 理 と給 与」に よる と、営 業 職 員 の給 源 は 、 71.3%が 「技 術 者 か らの配 転 」で あ る。 技 術 者 か ら営 業職 へ の転 換 は、20歳 代 後 半 か ら30歳 代 前 半 に行 わ れ 、技 術 者 と して の能力 差 が 明確 に な る年齢 層(20歳 後 半)と 一 致 す る。 したが って 、営 業 部 門 は 、 限界 の見 え た技 術 者 の 日常 的 な配 転 先 で あ り、景 気 後 退 期 の 雇用 調 整 に よ って そ こへ の 流 出 が 加 速 化 され た こ との 結 果 とい え よ う。 次 に、SEが 遂 行 す る業 務 分 化 、専 門化 の 程 度 に つ い て検 討 す る。 図12は 、 業 務 別専 従SEの 存 在 と今 後 の導 入 検 討 以 降 を尋 ね た 時系 列 に よ る結 果 で あ る 。業 務 範 囲 お よび ソ フ ト開 発管 理 領 域 を分 化 した 専 門 分 野 別 に、SEが 専 門 的 に担 当 す る よ う組 織 管 理 が確 立 して い る か否 か を意 味 す る。 まず 、 時 系 列 比 較 が で きな い新 た な二 つ の専 門分 野 の 中、 「小 型機 対 応SE」 はす で に導 入 率 が 高 い た め、 今 後 の導 入 意 向 は低 い 。 「イ ッ ター ネ ッ ト対 応SE」 は、 導 入 済 み の割 合 は低 い が 、今 後 の導 入 意 向 は前 者 の 三 倍 近 くあ る 。 時系 列 比 較 可 能 な分 野 で は 、三 つ の グ ル ー プ に分 け られ る。 第 一 に、 両 時 点 と も既 導 入 率 が 高 い が 導 入 意 向 が低 い 分 野 は、 「業種 対 応 」、 「機 種 対 応 」で あ る。 第 二 に、91年 に既 導 入 率 は低 い が導 入 意 向が 高 い 分 野 にお い て 、 そ の後 の実 施 率 が 高 か っ たた め 、 96年 に は既 導 入 率 を高 め た。 同時 に現 在 の導 入 意 向 は低 下 して い る。 この 分 野 に は、 厂大 型 プ ロ ジ ェ ク ト管 理 」、 「開 発 技 術 管 理 」、 「品 質 管 理 」、 「ラ イ ブ ラ リー 管 理 」そ して 「コ ンサ ル テ ィ ン グ対 応 」が 含 まれ る。
第 三 に、 この5年 間 に 導入 率 が 高 ま りか つ 今 後 の導 入 意 向 も高 い分 野 と して、 「ネ ッ トワー ク対 応 」 お よび 「特 定 シス テ ム資 源 対 応(DBMS、CPUな ど)」が 挙 げ られ る 。 第 一 の グ ル ー プ は、 オ ー プ ン化 や ソ フ ト ・プ ロ ダ ク ト利 用 とい う技 術 環 境 の 変 化 に よ って 、す で に 陳 腐 化 した 分 野 で あ る 。 第二 の グ ル ー プ は、 生 産 性 向 上 と結 び つ い た ソ フ ト開発 技 術 管 理 部 門 の分 野 で あ る。 こ う した分 野 の革 新 ・改 善 は今 日 こ そ要 求 され て い るが 、現 実 は企 業 の意 向 は 、 減退 して い る こ とはす で に見 た 。 第 三の グ ル ー プ は、 新 専 門分 野 と同 様 に今 後 も必 要 と され る分 野 で あ る 。技 術 に 関す るス ク ラ ッ プ&ビ ル ドの 速 度 が 如 何 に 早 い か を物 語 っ て い る 。 図12.SE業 務 の 専 門化 と今 後 の 導 入 検 討 意 向 (3)生 産(開 発 支 援)技 術 と 生 産 性 調 査 対 象 企 業 の 主 要 業 務 に み る 情 報 化 技 術 の 主 な 変 化 は 、 ハ ー ドウ ェ ア の 小 型 化 と ソ フ トウ ェ ア の パ ッケ ー ジ 化 で あ る 。 汎 用 機 用 応 用 ソ フ ト開 発 の 一 括 お よ び 下 流 工 程 受 託(91年:計109.1%)か ら 、 PC、WSの ソ フ ト開 発(96年:59.5%)と パ ッ ケ ー ジ ・ソ フ トの 開 発 ・販 売(31.1%)へ と主 要 業 務 の 中 心 が 移 行 し て い る 。 依 然 と して 、 汎 用 機 の 応 用 ソ フ ト開 発 受 託 を 主 要 業 務 と す る 企 業 も多 い(計64.2%)。 応 用 ソ フ ト開 発 は 、 小 型 機 へ の代 替 や パ ッ ケ ー ジ 化 な ど に よ り、 受 注 量 が 減 少 す る と と も に 、 金 融 機 関 な ど の 主 な 大 型 プ ロ ジ ェ ク トの 完 了 や ユ ー ザ ー の 情 報 化 投 資 の 抑 制 の 結 果 、 受 託 ソ フ トの 単 価 が 抑 え 込 ま れ 、 そ の 規 模 は 小 型 化 して い る 。 本 調 査 の 受 託 ソ フ トの 規 模 は 、91年 に は50Kス テ ッ プ 未 満 (40.0%)、50-100Kス テ ッ プ 未 満(30.6%)、100Kス テ ッ プ 以 上(38.1%)に 分 布 し、300Kス テ ッ プ 以 上 を 受 注 す る 企 業 も10%あ っ た 。96年 に は 、87.6%の 企 業 が3千 万 円 未 満 の も の に な り、 中 で も5百 万 円 未 満 が 全 体 の1/3を 占 め て い る 。 開 発 期 間 で は 、91年 、96年 と も に6-8ヶ 月 が も っ と も 多 い 。 し か し 、9ヶ 月 以 上 が29%(91年)か ら15.4%(96年)へ と 減 少 し た の に 対 し、5ヶ 月 以 下 が 同21.7%か ら 同36.2%へ と増 加 し て い る 。 期 問 の 平 均 が7.7ヶ 月 か ら6.7ヶ 月 へ と1ヶ 月 短 縮 して い る よ う に 受 託 開 発 ソ フ トの 規 模 は 縮 小 し て い る 。
大 中型 コンピ ュータの導 入: 小 型 コンピ ュー タの 導 入 騾 オフコンの導 入 ■ ワ ー クス テ ー ションの 導 入 一 顧 客 企業 のコンピュータとの 囮 オンライン接 続 社 内 の離 れ た事 業所 の ロ オンライン接 続 ひとり一端 末化 をはか ってい る: 要 求仕 様 定 義支 援 ッー ルの利 用 驪 瞼 ㎜ 等による 團 仕様記述技法の導入 プ ロ トタイピ ン グ ・ツー ル の 利 用 團 プ ログ ラミング (第4世 代 言 語利 用) 囚 プ ログ ラミング(再利 用 ツー ル や データベ ースの利 用) テ ストデー タ・ジ ェネレー タ等 の利 用 によるテストの標準 化 躙 文 書作 成支 援 システム等 の利用 によるドキュメンテー ション標 準化 蠶 進捗 管理 の システム化 騒 SEの 一 貫 開発 技 法 の援用 そ の他 1 1
}
とくに何 もしてい ない 無回答 0102030`4050 図13.生 産 技 術(ソ フ ト開 発 支 援)技 術 の 推 移 60 70 (%〉 ま ず 、SE/プ ロ グ ラ マ ー の 生 産(開 発 支 援)技 術 は 、 ど の よ う に 変 化 した だ ろ う か(図13)。 顕 著 な 変 化 は 、 ハ ー ド ウ ェ ア 面 で あ る 。 大 中 型 ・小 型 コ ン ピ ュ ー タ 、 オ フ コ ン 、 ワ ー ク ス テ ー シ ョ ン の 導 入 は 、1社 当 た り平 均1.4(91年)か ら0.9(96年)へ と低 下 し て い る 。 同 様 に社 内 外 の オ ン ラ イ ン接 続 比 率 も 減 少 し た 。 「一 人 一 端 末 化 」が15.8ポ イ ン ト増 加 し て い る こ とか ら 、 性 能 が 向 上 した パ ソ コ ン と そ の 通 信 網 へ 代 替 し た と しか 考 え ら れ な い 。 5年 前 に 比 して 割 合 が 増 加 し て い る の は 、 「第4世 代 言 語 に よ る プ ロ グ ラ ミ ン グ 」+17.7、 「プ ロ トタ イピ ン グ ・ツ ー ル の 利 用 」+5.9、 「進 捗 管 理 の シ ス テ ム 化 」+2.6で あ る 。 主 要 業 務 別 で は 、 「一 人 一 端 末 化 」は 、 パ ッ ケ ー ジ ・ソ フ トの 開 発 、PC/WSの 応 用 ソ フ ト開 発 、 コ ン サ ル テ ィ ン グ ・サ ー ビ ス で 進 ん で お り、 「第4世 代 言 語 」は 、 汎 用 機 の 応 用 ソ フ ト開 発 で 高 い 。 し か し 、 ソ フ ト開 発 に お け る 中 下 流 、 上 流 工 程 の 諸 種 ツ ー ル 利 用 に よ る 生 産 の 自動 化 、 テ ス ト部 門 の 標 準 化 、 お よ び ドキ ュ メ ン テ ー シ ョ ン の 標 準 化 は 、5年 前 よ り導 入 割 合 が 減 少 し て い る 。 そ れ は 、 新 しい 技 術 環 境 へ の 不 適 合(PAD、HPO等 の 技 法)や 、 ハ ー ドウ ェ ア の 変 更 に 伴 っ て 不 適 応 が 招 い た も の と思 わ れ る 。 生 産 性 向 上 の た め の 投 資 額 は 、1千 万 円 未 満 層 が91年(45.5%)、96年(57.3%)と と も に 最 多 で あ り、 企 業 の 時 系 列 変 化 で は 、 投 資 額 低 下18.0%、 維 持34.8%、 上 昇16.9%の 分 布 で あ る 。 しか し、 平 均 投 資 額 は 、1560万 円(91年)か ら4100万 円(96年)へ と増 加 して い る 。 そ れ は 、91年 の 標 準 偏 差 が39.2で あ る の に 対 し 、96年 の そ れ は169.1と 大 き な 相 違 が あ る 。 大 多 数 の 企 業 は投 資 抑 制 を余 儀 な く さ れ た が 、 小 数 の 企 業 に お い て 意 欲 的 な 投 資 が 行 わ れ て い る 。 そ の 結 果 は 、 す ぐ後 に 検 討 す る 。 過 去 の シ ス テ ム 仕 様 の 再 利 用 率 は 、10-20%未 満 層 が 増 加 し た もの の 、 そ の 他 の 層 で は 減 少 して い る 。 そ れ で は 、SE/プ ロ グ ラ マ ー の 生 産 性 の 推 移 を検 討 す る 。 生 産 性 を 計 測 し て い る 企 業 は 、8.2ポ イ ン ト増 加 し て い る(図14)。 「個 人 別 」の 計 測 が2/3、 残 り1/3が 「グ ル ー フ゜別 」で あ っ た 。 ま た 、 計 測 方 法 は 、 「進 捗 計 画 と の 乖 離 度 」に よ る も の が50%強 、 「受 託 金 額 」と 「ス テ ッ プ 数 」が 各20%で あ っ た 。 .A 91年 96年 2.1 図14.SE、 プ ロ グ ラ マ ー の 生 産 性 の 計 測 ほ と ん ど変 化 な し 1∼2割 向 上 3∼4割 向 上 5∼6割 向 上 7∼8割 向上 2倍 以上 向上 わ か らな い N.A. oso 図15.SE、 プ ロ グ ラ マ ー の 生 産 性 向 上 の 予 測(91年)と 実 績(96年)
生 産性 向上 に関 す る91年 の予 測 と96年 の実績 を対 照 した のが4)、図15で あ る。91年 に3-4割 の 向上 を予 測 した企 業 が約30%あ ったの に対 し、96年 実績 は8%強 に落 ち込 んでい る。 この予想 外 れ を補 填 す るかの よ うに、 ほ とん ど変化 な しとす る企 業 比率 が 、91年 の予測8!7%か ら96年 の実 績29.4%へ と激 増 して い る。 逆 に 、5-6割 お よび2倍 以 上 と した予 想 値 は 、小 数 で あ る もの の 予 測 と実 績 の 乖 離 は小 さい 。91年 に2倍 以 上 と予 測 した企 業 層 は 、生 産 性 向 上 の た め の投 資 額(91年)が 高 く、 そ の 結 果 と して ソ フ ト開 発 支援 ツ ー ル の 導 入 数 も多 か っ た 。従 業 員 一 人 当 た りの投 資額(37万 円)で は相 違 は な くな る が 、企 業 規模 が 大 きい ほ ど投 資 額 も増 加 した。 96年 調 査 で は、 こ の5年 間 に5-6割 、2倍 以 上 向 上 させ た企 業 ・11社 の 中、10社 が年 間売 上 高3億 円 未満 、 従 業 員 数30人 未 満 の独 立 系 企 業5)で あ り、 同10億 円以 上 、100人 以 上 の 企 業 は1社 もな か っ た。 これ と付 随 す る よ う に、 昨 年 度 の投 資 額 は企 業 規 模 に よ る相 違 は な く、全 体 に分 散 して い る。 しか し、 売 上 高 の1/3と い う巨 額 の投 資 を し た零 細 企 業 も存 在 して い る こ と に注 目 した い 。 困 難 な時 期 に 、 規模 の 経 済性 を越 え て進 も う とす る企 業 は 、残 念 な が ら、 未 だ 小 数 派 で あ る。 お わ りに 常 に、 不 況 は脆 弱 な小 規 模 企 業 に対 して鋭 い打 撃 を与 え る 。情 報 サ ー ビス 産 業 に及 ぼ したバ ブ ル経 済 の崩 壊 もそ の例 外 で は な いが 、 短 期 間 に急 成 長 して きた た め に 、企 業 基 盤 が 未確 立 で あ り、 かつ 技 術 環 境 の 急 激 な変 化 な どの 幾 つ もの 要 因が 重 複 し、 困 難 を増 幅 させ た。 パ ネ ル調 査 結 果 か ら、 売 上 高 、従業 員 数 にみ る規模 の縮 小 、従 業 員構 成 で は、男 性 化 、高 学 歴 化 、理 系 比 率 の上 昇 が顕 著 で あ った 。 そ のた め に、 採用 抑 制 や外 注 削 減 に よ る雇用 調 整 策 の割合 が多 く、解 雇 を含 む人員 整 理 に訴 えた企 業 も少 な くは なか った 。 また 、 その 他 の リス トラ策 と して は、組 織 改 革 や生 産性 向上 へ の 努 力 の他 、 業務 提 携 や技 術協 力 な どの企 業 間 関 係 の刷 新 ・強 化 も少 な くなか っ た。 主 要 業 務 は 、 汎用 機 の 応用 ソ フ トの 一括 、 下流 工 程 受 託 か らPC/WSの 小 型 機 の ソ フ ト開 発 へ と移 行 したが 、生 産技 術 の革 新 や そ の生 産 性 の 寄 与 につ い て は著 しい変 化 は なか った 。 また 、技 術 者 の企 業 内分 業 も際 だ った変 化 は み られ なか った が 、外 注 や他 社 就 労 に よる企 業 間分 業 の 度合 い は 強 まっ て い る 。 これ は 、企 業 に よ る相 違 が 大 きい 。 厳 しい 経 営 環 境 に あ っ て、 業 務 、技 術 や管 理 な ど、新 た な環 境 へ の転 換 が 旨 くい っ て い る企 業 は多 くは な い が 、 小 規 模 企 業 の 中 に も意 欲 的 企 業 も存 在 して い る こ と に期 待 せ ざ る を え な い。
企業調査の概要
企業調査 の概 要 91年 96年 対象企 業 『情 報 処 理 ・ソ フ トウ ェ ア会 社 録' 91』(シ イ産 業 研 究 所)に 記 載 さ れ た6,384社 の 中 、従 業 員 数10人 以 上 な い し は年 間 売 上 高1億 円 以 上 の 尾 企 業3321社 第1回 調 査 に お け る 回 答 企 業 の 中 、 『情 報 処 理 ・ソ フ トウ ェ ァ 会 社 録'96』 に よ っ て、 所 在 地 が 確 認 で きた企 業632社 調査方法お よび時期 郵 送 法 、1991年7-9月 郵 送 法 、1996年3月 有効 回収数 805(24.2%) 148(23.4%) (注) 1)91年 調 査 に お け る 回 答 企 業805社 の 中 、 所 在(地)不 明 の 企 業 数 は207社(25.7%)で あ っ た 。 2)全 国 レ ベ ル の ソ フ ト開 発 ・プ ロ グ ラ ム 作 成(売 上 高)に 占 め る ソ フ ト プ ロ ダ ク トの 割 合 は 、90年 の 16.0%か ら94年 の15.1%へ と 減 少 し て い る(「特 サ ビ 調 査 」)。 3)リ ク ル ー ト調 査(95年)に よ れ ば 、300人 未 満 の 企 業 の そ の 比 率 は 、76.9%で あ る 。 4)91年 に は 、 今 後5年 の 問 に 、 生 産 性 が ど の 程 度 向 上 す る か の 予 測 を 尋 ね 、96年 に は 、 過 去5年 間 の 実 績 を尋 ね た 。 5)主 要 業 務 別 で は 、 汎 用 機 の 応 用 ソ フ ト開 発 の 一 括 お よ び 下 流 工 程 受 託 、PC/WSの ソ フ ト 開 発 受 託 、 パ ッ ケ ー ジ ・ソ フ トの 開 発 企 業 で あ る 。参考文献
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