派遣労働の位相
岩本
純
"Temps"
as the Old and New Workers
Sumy lwamofto
With the increasing pressure of competition on more open and the ever-increasing pace of technological progress, the phenomenon of corporate downsizing and outsourcing bring the apparent growth of the number of "contingent", "atypical", "irregular" work arrangement and the unemployment in the almost all advanced industrial countries.
In this article, I discuss with the Temps (workers who are paid by temporary help agencies) , one of these work arrangement, compared with these workers in the United State. The principal feature of this form of employment is its triangular employment relationship. The temporary help firms place these workers for legal purposes on their own payroll, billing client firms in an amount covering wages, overhead and profit, while assigning workers to their client firms.
There are three different organizational stages that govern how a firm uses these workers, that is , traditional personnel model, crisis-driven model and strategic staffing model. Temps have historically been brought in to cover for regular workers, and now some firms become more strategic in their planning and use of temps.
This article explores the preferences of these workers, as well as their reasons for being in that type of employment relationship, using data from the Tokyo-to survey on the temps.
1.は じ め に 1 雇 用 ・就 業 形 態g)分 野 で の準 拠 枠 と な る標 準 や 典 型 は 、 家 族 を扶 養 す る成 年 男 子 とい う正 規 雇 用 者 で あ る.。国際法、各 国 の労 働法 、労使 関係制度 や労 働組合 の保護 ・規制 は、正.規雇用者 を主 な対.象と.して い る 。 正 規 雇 用 者 は 、 雇 用 期 間 ρ 定 め が な く、.一日及 び 一 週 の 労 働 時 間 と就 業 時 間 が 「通 常 」.とみ な され る 。 この 、「通 常 」 か ら逸 脱 した非 正 規 雇 用 者 は 、.国内 外 で 、 古 くか らそ の 存 在 が 確 認 され る が 、 パ ー トタ イ マ ー を 中 心 に拡 大 をみ る の は 、70年 代 で あ っ た 。80年 代 に.始ま っ.た規 制 緩 和 と民 営 化 は 、 雇 用 ・労働 市 場 に も及 び、 そ の フ レ キ シ ビ リテ ィが 促 進 され る 。 1994年 か ら1999年 の 問 に 、 非 正 規 雇 用 者 は22.8%か ら275%へ と増 加 した が 、 出 向 、 臨 時 ・日雇 が 減 少 し1)、そ の 増 加 に寄 与 した の は 、 パ ー ト.(13.8%か ら20.3%)、 契 約 社 員(1.7%か ら2 .3%)、 一15一
派 遣 労 働 者(0.7%か ら1.1%)で あ る(労 働 省 「就 業 形 態 の 多 様 化 に 関 す る総 合 実 態 調 査 」)。 1997年6月 、ILO第181号 条 約 「民 間 職 業 仲 介 事 業 所 に 関 す る 条約 」 が 、 第85回 総 会 で 採 択 され た 。 これ は 、 国 に よ る職 業 紹 介 事 業 の独 占原 則 を うた ρ た 第96号 条 約 「有 料 職 業 紹 介 所 に 関 す る条 約 」 (1949年)を 改 正 し、 職 業 紹 介 、 労 働 者 派 遣 事 業 、 求 職 情 報 サ ー ビス 等 の 民 間事 業(PREA)活 動 を認 め た 。 と同 時 に 、 政 府 と民 間事 業 所 に対 し、 労 働 者 の 権 利 保 護 を求 め て い る 。 181号 条 約 成 立 は、 多 くの 国 で 、60年 代 に始 ま り70年 代 に拡 大 した 労 働 者 派 遣 等 の 求 職 関 連 事 業 の後 追 い承 認 で あ る。 同 条 紂 は 、 あ く まで も基 本 的 労 働 力 は正 規 雇 用 者 で あ り、 派 遣 労 働 は 例 外 的 か つ 臨 時 的 に の み 運 用 さ れ るべ きで あ り、 か れ ら の 基 本 的権 利 の侵 害 の 防 止 を求 め て い る。 わ が 国 で は 、 「労 働 者 派 遣 法 」(1986年)が99年12月 に 改 定 施 行 、 適 用 対 象 業 務 が 原 則 自 由 化 (ネ ガ テ ィ ブ リス ト)さ れ た2)。 従 来 か ら の専 門 的27業 務 の 派 遣 期 間 は 、3年 の ま ま で あ る が 、 新 ' た に 自由 化 され た 業 務 の 期 間 は、1年 に制 限 され 、 同 一 業 務 に1年 を越 え て 派 遣 労 働 者 が 必 要 な場 合 は 、 正 社 員 化 す る 努 力 義 務 を規 定 して い る。 同 法 も ま た 、 少 な く と も拡 大 した 派 遣 業 務 は 、 臨 時 的 で あ る こ と に留 め て い る。 1990年 代 の ア メ リ カ が 「雇 用 な き経 済 成 長 」 と して 遂 げ た経 済 的 復 活 は 、 今 や 周 知 の 事 実 で あ る。 これ ま で 不 況 期 に は雇 用 が 削 減 さ れ る が 、 景 気 復 調 と と もに雇 用 も上 昇 に転 じる の が 通 常 で あ っ たが 、、90年代 の アメ リカ には該当 しな くなった。 これは、不 況期 の リス トラの後 に、回復期の 企 業 組 織 あ ス リム化 ・ダ ウ ンサ イ ジ ン グ(減 量 経 営)が 継 続 した か らで あ る 。好 況 下 の 雇 用 回復 は 、 専 ら非 正 規 雇 用 に依 存 して きた 。ま た 、 「雇 用 な き経 済 成 長 」 に続 く非 正 規 雇 用 の利 用 は 、 ア メ リ カの 専 売 特 許 で は な く、 旧 西 独 、 オ ラ ン ダ やベ ル ギ ー で も起 こ って い る((ンReilly/Fa幽n,1993,107)。 他 方 で 、 労 働 供 給 側 か ら発 した フ レキ シ ビ リテ ィ は 、 伝 統 的 に家 事 ・育 児 を専 業 とみ な さ れ た 女 性 の 労 働 市 場 へ の 参 入 に 起 因 す る 。 主 要 な稼 ぎ手 で あ る 夫(世 帯 主)に 少 な く と も経 済 的 に 依 存 せ ざ る を え な い妻 た ち の 労 働 力 化 は、 依 存 の根 拠 と な る 家 庭 内役 割 分 業 を温存 させ た ま ま で あ っ た。 そ の 結 果 、 フ レキ シ ブ ル な雇 用 形 態 にか れ らの 多 くを滞 留 させ る こ と と な っ た 。 女 性 の 自立 や 社 会 的 進 出 の 欲 求 、 生 活 に お け る仕 事 の 地 位 の 変 化 等 は、 女 性 の 労 働 市 場 へ の参 入 を促 した 。 ま た、 消 費 とサ ー ビ ス 経 済 へ の 一 層 の 包 摂 、 雇 用 の不 安 定 は 、 世 帯 主 の 単 独 収 入 依 存 を許 さ な くな っ た 。 他 方 、 家 族 内 の ケ ア負 担 と責 任 は、 従 来 の よ う に子 育 て 期 に限 らず 、.高齢 化 社 会 の 到 来 に よ る老 親 の介 護 の必 要 性 が 、 長 期 化 させ よ う と して い る。 共 働 き家 族 に お け る 配 偶 者 間 の伝 統 的 ジ ェ ン ダ ー役 割 の再 検 討 に 、繋 が っ て い く。 性 別 を 問 わ ず 、 仕 事 と私 的生 活 間 の 均 衡 を求 め 、 所 得 と家 事 ・育 児 ・介 護 双 方 の責 任 を負 え る よ う な、 従 来 と は 異 な っ た 流 れ も緩 や か で は あ る が 見 られ る 。 雇 用 の フ レキ シ ビ リテ ィ に対 す る 問題 点 は 、 正 規 雇 用 者 との 格 差 ・差 別 の深 化 、 そ して ジ ェ ン ダ ー バ イ アス の 固定 化 で あ る。 本 稿 で は、 この よ う な 雇 用 ・.就業 形態 のフ レキ シビ リテ ィを、派遣労働 を中心 に考 える。 まず、 第1に 、 派 遣 労 働 め 現 状 を把 握 し、 第2に 、 使 用 者(企 業)に よる 派 遣 労 働 の利 用 目的 や 役 割 が 、 歴 史 的 位 相 に よ っ て 如 何 に変 化 した か を分 析 す る。 す な わ ち 、 正 社 員 の補 完 と して の 「伝 統 的 雇 用 モ デ ル 」 か ら、 正 社 員 の代 替 と して の 「ダ ウ ンサ イ ジ ン グ ・モ デ ル」 へ 、 更 に 「戦 略 的 人 員 配 置 モ デ ル 」 へ の 移 行 で あ る 。 こ の 移 行 の 過 程 で 、 わが 国 の 派 遣 労 働 の独 自性 も徐 々 に 薄 れ 、 ア メ リ カ と共 通 す る 性 格 を持 ち 始 め た こ と を明 らか に す る。 第3に 、労 働 力 供 給 側 の 就 業 意 識 も変 化 して きた 。 これ まで の 派 遣 労 働 者 に対 す る意 識 調 査 で は 、 労 働 者 が 自発 的 に こ れ ら の就 業 形 態 を選 択 し、 か つ満 足 度 が 高 い こ とが 報 告 され て きた 。 しか し、 若 年 女 子 に よ っ て構 成 され る登 録 型 労 働 者 の 時 系 列 変 化 を見 る と、 非 自発 的 選 択 者 の割 合 が 増 加
して い る 。 自発 的 で あ る な らば 、 自発 的 選 択 を促 す 要 因 の 労 働 の フ レ キ シ ブ ル 度 は 、確 保(保 証) され て い る の か を検 証 す る 。 2.派 遣 労 働 の現 状 使 用 者(企 業)と の 直 接 的 な雇 用 関係 に な い 労 働 者 は 、 派 遣 労 働 以 外 に も、 業 務 請 負 、 契 約 社 員 、 出 向社 員 等 の形 態 が あ り、 日米 と もに1920年 代 に業 務 の 機 械 化 に関 連 す る 仕 事 か ら始 ま っ た 。 わ が 国 の請 負 形 態 と して の 「社 外 工 」 は 、 技 術 革 新 に よ り消 滅 を待 つ 、 成 熟 化 した 熟 練 労 働 の外 部 依 存 で あ っ た。 60年 代 に本 格 化 した現 代 の 派 遣 労働 は、 第1に 、 企 業 の 主 業 務 か ら遠 くか つ あ らゆ る企 業 に 共 通 す る 業務(ビ ル メ ンテ ナ ンス 等)、 第2に 、ITの 進 展 に伴 う急 速 か つ 大 量 の労 働 力 需 要(情 報 処 理 、 デ ー タ入 力 等)、 第3に 、 業 務 の繁 閑 等 を原 因 とす る 臨 時 的業 務 の 充 足 で あ っ た 。 「労 働 者 派 遣 法 」 は 、 常 用 雇 用 を主 と し、 届 出 制 の 「特 定 労 働 者 派 遣 事 業 」 と、 登 録 型 が 中 心 で あ る許 可 制 の 「一 般 労 働 者 派 遣 事 業 」 に区 分 す る。 派 遣 事 業 主 の派 遣 元 企 業 は、 都 市(特 に 首 都 圏)に 偏 重 し て い る。 派 遣 元 事 業 所 数 、 売 上 高 、 派 遣 先 件 数 お よび 労 働 者 数(派 遣 実 績)も 何 れ に お い て も、 南 関 東(埼 玉 、 千 葉 、 神 奈 川 の 各 県 お よ び東 京 都)が 、 半 数 以 上 を 占 め て い る3)。 ま た 、 「一 般 労 働 者 派 遣 事 業 」 と 「特 定 労 働 者 派 遣 事 業 」 の 企 業 格 差 で あ る。 売 上 高 に 見 る と、 前 者 は、 売 上 高1億 円 以 上 の 事 業 所 が50%を 越 え 、 同1-5億 円 の事 業 所 が 約35%を 占め るの に対 し、 後 者 は 、 同20%、 同1,000-5,000万 円 の 事 業 所 が40%で あ る(労 働 省 職 安 局 編 、2000)4)。 こ れ は 、 前 者 が 金 融 ・保 険 業 を中 心 とす る 親 会 社 、 しか も特 定 企 業 が100%出 資 し、 そ の 派 遣 先 の過 半 数 を 出 資 企 業 及 び そ の 関 連 会 社 に負 う企 業 、 ま た登 録 型 を軸 とす る 大 手 派 遣 会 社 が 多 い 。 他 方 、 後 者 に お い て は常 用 型 の 情 報 処 理 技 術 者 や オ ペ レー タ の 派 遣 の 比 重 が 高 くな る情 報 サ ー ビス 関 連 企 業 が 多 くな る か らで あ る 。 派 遣 業 務 は 、 一 定 の 経 験:を要 す る が故 に、 短 期 ・大 量 の養 成 が 困難 な即 戦 力 とな る専 門 的 職 種 の 即 時 の 供 給 と、 わ が 国 の雇 用 慣 行 に馴 染 ま ない 補 助 ・定 型 的 業 務 が 二 本 柱 で あ る 。 後 者 で は 、 派 遣 労 働 者 に 占 め る 「補 助 ・定 型 型 業 務 」 が 、 約6割 に 上 る。 そ の 中心 が 、 「事 務 機 器 等 操 作 」5)、 「フ ァ イ リ ン グ」 業 務 で あ り、 法 改 定 の 以 前 か ら特 に登 録 型 派 遣 業 務 の軸 で あ っ た が 、90年 代 後 半 にお い て も派 遣 労 働 拡 大 を牽 引 して き た 。94年 か ら98年 の 労 働 者 数(「 一 般 派 遣 事 業 」)に み る そ の 増 加 率 は 、 各2倍 、1.2倍 で あ る(労 働 省 職 安 局)。 こ の よ うな 業 務 に従 事 す る 登 録 型 派 遣 労 働 者 は 、20歳 代 後 半 か ら30歳 代 前 半 の 若 年 女 子 、約3年 か ら5年 の 問 、 民 間企 業 にお け る 正 社 員 の 勤務 経 験 を も ち、 か つ そ こで 技 能 を修 得 した 者 が 多 数 を 占め る6)。 他 方 、専 門 的 職 種 で は、 常 用 雇 用 型 の 「特 定 労 働 者 派 遣 事 業 」 にお い て 、 「ソ フ トウ ェ ア 開発 」 が 第1位 を 占 め る が 、 そ の 比 率 は 、30.3%(労 働 省 職 安 局 、98年)で あ る。 ソ フ トウ ェ ア企 業 は 、 情 報 処 理 技 術 者 の要 員 派 遣 業 務 か ら出発 し、 成 長 して きた が 、 派 遣 事 業 の届 出 を して い る企 業 比 率 は 、4割 以 下 で あ る 。 こ れ は 、86年 「派 遣 法 」 成 立 以 前 は請 負 形 態 で あ り、 切 り替 え を して い な い 企 業 が 存 在 し、 また 、 近 年 の ア ウ トソ ー シ ン グ(運 用 ま で含 む長 期 の 継 続 的 委 託)が 進 展 す る 兆 しが あ る こ とか ら も、 請 負 形 態 へ の 依 存 が 高 ま る傾 向 に あ る(岩 本 、1998、115-121)。 東 京 都 の 派 遣 遣 先 調 査(95年)で は、 情 報 処 理 関 係 業 務 は 、 派 遣 事 業(常 用 型 、 登 録 型 の 合 計) 一17一
が 約2割 、 請 負 が 約3割 と請 負 の 方 が 上 回 っ て い る7)。派 遣 先 企 業 で は 、 同業 他社(情 報サ ー ビス 業)約4割 、 製 造 業2割 が 上 位 を 占め る。 こ の 労働 者 の属 性 は 、20歳 代 後 半 を軸 に30歳 代 前 半 層 まで の若 年 男 子 、専 門学校 ない しは高専 短 大 卒 が 約6割 を 占 め る 。 3.歴 史 的 位 相=伝 統 的雇 用 か ら戦 略 的 人 員 配置 へ ク リ ス テ ン セ ン は 、 ア メ リ カの 派 遣 労 働 の発 展 段 階 を3つ に 区 分 して い る(Christensen ,1998, 107-9)。 新 類 型 が 旧 型 に完 全 に代 替 され る の で は な く、 主 要 類 型 が 交 代 しつ つ 、旧型 が残存 して い く。 第1段 階:伝 統 的 雇 用 モ デ ル(正 社 員 の 補 完)、:伝 統 的 人 的 資 源 管 理 。 伝 統 的 な 正 社 員 の代 理 及 び 特 別 ケ ー ス 利 用 は 、 全 社 的 な年 間予 算 に組 み 込 み こ まれ 、第2、3段 階 にも残存す る。 第2段 階:ダ ウ ンサ イ ジ ン グ ・モ デ ル(正 社 員 の代 替):各 部 署 ・部 門 毎 の利 用 。 ブ ル ー カ ラ ー 労 働 へ の拡 大 。 第3段 階:戦 略 的 人 員 配 置 モ デ ル(コ ン テ ィ ン ジ ェ ン トワー カ ー8)の 戦 略 的 利 用):再 び 、 全 社 的 な統 合 利 用 。 欧 米 で は、 第1段 階 の 臨 時 労 働 者 は 、 病 欠 や 休 暇 等 を 理 由 とす る正 社 員 の職 場 離 脱 に よる 補 充 、 季 節 的 ・一 時 的 な 業 務 量 の 変 動 へ の 対 応 と して 、 ま た 、 コ ン サ ル タ ン ト(独 立 自営 の 請 負 契 約) は 、 社 員 教 育 ・訓 練 、特 定 時期 にお け る特 定 技 能 の 伝 授 を 目的 と して利 用 され 、 これ が、非正 規 雇 用 の 主 な もの で あ っ た 。 こ の よ う な ジ ャ ス トイ ン タ イ ム雇 用 の コ ン テ ィ ン ジ ェ ン ト(「 状 況 に応 じて」 利 用 され る)ワ ー カ ー と呼 ば れ 、 そ の 存 在 が 浮 上 して い く。 80年 代 半 ば まで 、 レ イ オ フ や 早 期 退 職 等 に よ っ て 人 員 削 減 が 進 め られ た 。80年 代 末 か ら、 レイ オ フ した元 従 業 員 を 自営 請 負 業 者(コ ンサ ル タ ン ト〉 と し て雇 い 戻 し、臨時 的 ・短期 的 であ った 派 遣 労 働 者 利 用 の 長 期 化 が 促 進 され て い く。 固 定 費 と して の人 件 費 が 変 動 費 に 移 転 され 、損 益 分 岐 点 が 抑 制 さ れ 、 名 目的 な 生 産 性 向上 が 達 成 され る。 業 務 と人 の ア ウ トソ ー シ ン グ(外 製 化)は 、 従 業 員 の雇 用 で は な く、 成 果 の購 入 とい う形 態 で 業 務 が 遂 行 さ れ る た め で あ る。 雇 用 で は な く成 果 の 購 入 へ の も う一 つ の 促 進 要 因 は 、 企 業 の 全 社 的 ダ ウ ンサ イ ジ ン グ で あ る 。 人 員 削 減 に よ っ て労 働 生 産 性 を始 め と した 企 業 業 績 を好 転 させ た企 業 は 、 引 き続 き雇 用 量 と労 務 費 を上 げ る こ と な く、 回 復 し た業 績 を維 持 しな け れ ば な ら ない 。 多 くの 大 企 業 で は 、 従 業 員 数 制 限 ・削 減 が 至 上 命 令 と な り、 新 た な 採 用 は 凍 結 され た 結 果 、 部 門(部 課 ・係 ・チ ー ム)毎 の コ ン テ ィ ン ジ ェ ン トワー カ ー利 用 に依 存 せ ざ る を え な くな っ た(Christensen ,1998,'111)。 長 期 的 目標 を基 礎 に 部 門 及 び 全 社 の 人 員 配 置 の 必 要 を分 析 し、 こ れ ら の必 要 に 適 合 的 な 最 良 の 技 能 を も つ 正 社 員 と 臨 時 従 業 員 の 組 み 合 わ せ が 模 索 さ れ て い る 。 そ の 成 功 の鍵 は 、 全 社 計 画 へ の 戦 略 的 統 合 に あ り、 そ の戦 略 的 比 率 を持 つ 企 業 もあ る とい う(ibid.,108)。 こ う して ドッ グ イ ヤ ー9) 対 応 の 専 門 職 と使 い 捨 て 労 働 力 が併 存 す る 第3段 階 に移 行 す る 。 第2,3段 階 に入 ら て 以 来 、 派 遣 先 企 業 の 人 事 管 理 部 門 は 、企 業 内 に働 く労 働 者 の 管 理 か ら疎 外 さ れ て い く と同 時 に 、 そ の 職 員 は 、 労 働 力 に対 す る異 質 の矛 盾 した2つ の対 応 を取 る ご と と な る。 1つ は 、労 働 者 を コス トとみ な し、他 方 を投 資 すべ き人 的 資 本 とみ な す 。 この よ うな風 土 に あ っ て 、 人 的 資 源 の従 業 員 と コス トと して の 労 働 者 は、 相 互 に他 の 類 型 に あ る人 々 を 無視 す る よ う に な る 。
こ う して 、 い わ ゆ る 「バ ネ橋 メ ン タ リ テ ィ」(Lewis,1996)10)が 生 み 出 され る。 人 員 配 置 戦 略 は 、 派 遣 先 企 業 が 派 遣 労 働 者 を選 択 し、 賃 金 を定 め る 。 独 立 自営 の 請 負 契 約 者 利 幽 用 を徐 々 に困 難iに して い る税 制 改 革 を 回避 す る た め で あ る 。 従 来 、1-2ダ ー ス の 派 遣 企 業 を利 用 し て きた大 企 業 は、派 遣 元 企 業1社 と単 独 契 約 し、派 遣 元 企 業 か ら フル タ イ ム の コー デ ィ ネ ー ター が 、 人 事 管 理 部 門 また は購 買 部 門 に常 駐 し1(Christensen,1998,110)、 人 事 管 理 業 務 が ア ウ トソ ー シ ン グ さ れ る。 す な わ ち 、 入 事 管 理 、 仕 事 の 監 督 も派 遣 元 企 業 に移 行 し、 派 遣 先 企 業 で は、 管 理 業 務 が 回 避 され る 。 ヨ ー ロ ッパ で 最 『も速 く1965年 に 、 派 遣 労 働 法 が 施 行 さ れ た オ ラ ン ダで も、 同様 の 事 例 が 報 告 さ れ て い る 。1996年 に は、 派 遣 労 働 者 が 全 雇 用 者 の 約3%、 有 期 契 約 者 が35%、 若 年 層 が 大 半 を 占 め る(Visser,1999,152)。 派 遣 労 働 の急 激 な増 加 は 、90年 代 半 ば に起 こ っ た 。 派 遣 先 企 業 約150社 内 に 派 遣 元 の事 務 所 が 開設 され 、 派 遣 労働 者 の訓 練 を含 む 人 事 管 理 を担 当 して い る 。 4.わ が 国 の 位 相 人 と業 務 の外 部 化 ア ウ トソー シ ン グの 特 徴 は 、 ホ ワ イ トカ ラ ー業 務 が 対 象 で あ る。 ネ ッ トワ ー ク化 したITの 進 展 とそ の 拡 大 をそ の 基 礎 と して い る 。 第1に 、 計 数 情 報 の み らず 数 値 以 外 の 非 計 数 情 報 も情 報 処 理 の 対 象 と な り、 オ フ ィス 業 務 の ほ とん どを 定 型 化 し、 か つ 業 務 手 順 の通 社 会 化 を 促 した 。第2に 、 通 信 技 術 の発 展 に よ る ネ ッ トワ ー ク化 は 、 情 報 の 公 開 を余 儀 な く し、 コ ン ピ ュ ー タ に処 理 を委 ね る 企 業 情 報 の 秘 匿 性 を断 念 す る 。 す な わ ち 、 情 報 内 容 と手 順 に 関 す る企 業 の 独 自 性 とい う価 値 が 大 き く減 退 した こ と に な る。 第3に 、技 術 変 化 と革 新 が 急 激 か つ 不 断 で あ り、 内 部 養 成 費 を よ り必 要 とす る こ と に な る。 企 業 の会 計 制 度 が 、 グ ロ ー バ ル ・ス タ ン ダ ー ドに切 り替 え ら れ た 。 こ れ まで 含 み 資 産 や赤 字 を 関 連 会 社 に移 転 す る こ と に よ り、 単 年 度 の収 益 変 動 を 平 準 化 して きた が 、 連 結 決 算 ・時 価 会 計 を 余 儀 な く され 、 ま た、 メ イ ンバ ン ク を軸 に し た グ ル ー プ企 業 の 株 の持 ち寄 りか ら、株 式 な どの 資 本 市 場 で の 直 接 金 融 に移 転 した 。 公 開 さ れ る 業 績 の 悪 化 は 、 直 接 的 に企 業 の 格 付 け及 び市 場 で の 資 金 調 達 に連 動 す る。 前 節 で 見 た よ う に、 固 定 費 と して の 人 件 費 を変 動 費 に移 転 す る こ と に よ る 損 益 分 岐 点 の抑 制 は、 こ こ に意 味 を もつ 。 わ が 国 の 派 遣 元 企 業 経 営 者 に よ れ ば 、 バ ブ ル 好 況 期 の80年 代 後 半 に 、 人 手 不 足 対 策 と して 派 遣 事 業 の 第1次 発 展 期 を経 験:した 。不 況 に よ る後 退 の 後 、90年 代 半 ば か ら第2の 発 展 期 を迎 え て い る。 固 定 さ れ な い 労働 力 の 獲 得 手 段 を 目的 に 、 人 事 政 策 の 一 環 と して 派 遣 を構 造 的 に活 用 し始 め た と 述 べ て い る(「 朝 日新 聞 、97.11.29)。 70年 代 末 か ら、 事 務 処 理 、 情 報 処 理 業 務 を対 象 と した 派 遣 事 業 が 急 成 長 の兆 しを見 せ る が 、86 年 「労 働 者 派 遣 法 」 の 施 行 前 後 に は 、金 融 ・保 険 業 、 商 社 を 中心 と した大 企 業 が 子 会 社 を設 立 し、 参 入 が 相 次 い だ(資 本 系 派 遣 会 社)。 派 遣 事 業 参 入 の企 業 本 体 の 女 子 正 社 員 は 、 派 遣 事 業 子 会 社 に 転 籍 後 、 以 前 と 同 じ職 場 で 派 遣 社 員 と して働 く よ う に な っ た 。 わが 国 で は 、 第1段 階 か ら、既 に第 2段 階 が 準 備 され て い た 。 次 に 、 前 節 の 歴 史 的 位 相 を、 派 遣 元 、 派 遣 先 企 業 及 び 労 働 者 につ い て の 時系 列 比 較 が 可 能 な 東 京 都 調 査 に基 づ い て考 察 す る。 まず 、 派 遣 先 企 業 が 派 遣 労 働 者 を利 用 す る メ リ ッ トで は、 第1段 階 か ら 第2段 階 へ の 移 行 が は っ 一19一 一
き り読 み とれ る 。 図1に 見 る よ うに 、 「欠 員 の 一 時 的補 充 」、 「仕 事 量 の変 動 へ の 即 応 」、 「養 成 困 難 な労 働 力 の 確 保 」 が1988年 の 上 位 を 占 め 、 前 二 者 は 、 上 位 を維 持 して は い る が 、 年 々 そ の 比 率 を 減 少 させ て い る。 逆 に、 「自社 従 業 員 の 抑 制 」、 厂賃 金 ・福 利 厚 生 費 の 減 少 」 が 一 貫 し て増 加 して い る 。 同 調 査 の 「派 遣 労 働 を利 用 し た理 由 」 で も、 同様 の 増 減 傾 向 が 認 め られ 、 なお 一 層 コス ト効 果 比 率 が 高 くな る。 こ こか ら、 派 遣 労 働 者 の 役 割 は 、 専 門 的 職 種 の 緊 急 需 要 や 臨 時 的 に 求 め られ る 「正 社 員 の 補 完 」 か ら、 パ ー トと 同様 の コス ト効 果 を期 待 す る 「正 社 員 の 代 替 」 へ と移 行 して い く。 派 遣 労 働 者 受 入 前 の 業 務 担 当 の75%が 常 用 労 働 者 で あ り(東 京 都98年 ・派 遣 先 調 査)、 ま た 、 派 遣 労 働 者 と同様 の 業 務 に 従 事 す る正 社 員 の い る 割 合 が82%(同 労 働 者 調査)で あ る こ と も、 第2 段 階 の 正 社 員 の代 替 へ の移 行 を示 して い る 。 これ に対 応 して 、 派 遣 労 働 者 に対 す る教 育 ・訓練 を 実 施 し な い派 遣 先 企 業 は 、43%(95年)か ら23%(98年)へ と減 少 し、 計 画 的 な い し必 要 に応 じ て 実 施 す る企 業 が 増 加 して い る(同56%か ら72%へ)。 派 遣 労 働 者 を活 用 す る企 業 に とっ て 、 教 育 ・訓 練 費 の 負 荷 は コス ト ・ア ッ プ に な らな い の だ ろ うか 。 次 に 、 派 遣 先 企 業 に とっ て の コス ト とは 何 か を考 え る。 非 正 規 雇 用 者 を利 用 す る 使 用 者 側 の 目的 は 、 伝 統 的 利 用(専 門 技 術 の購 入 、 臨 時 的 補 填)に 加 え て 、 労 働 力 の フ レ キ シ ビ リ テ ィ、 コ ス ト節 約 が 重 視 され る よ う に な っ た。 コス ト削 減 及 び そ の 制 御 は 、 必 要 な 時 期 に 、 必 要 な 業 務 量 の サ ー ビ ス を受 け 、 支 払 う。 非 正 規 雇 用 の 利 点 は 、 採 用 、 訓 練 費(初 期 適 応 を含 む)、 レイ オ フ ・コ ス トを 回避 す る だ け で な く、 賃 金 は い う ま で もな く、 社 会 保 険 ・社 会 保 障 ・企 業 内福 利 厚 生 等 の 関 連 雇 用 コストを節 約 す る こ とに あ る 。 次 に 、 人 員 削 減 お よ び労 務 費 の 節 約 は 、 直 接 雇 用 の 臨 時 雇 用 や パ ー トに よ っ て も可 能 で あ る 。 何 故 、 間接 雇 用 の 派 遣 労 働 や 雇 用 関 係 の な い 独 立 自営 の 請 負 契 約 を選 択 す る の か 。 雇 用 関 係 に よ っ て 生 じる法 的義 務 を 回避 し、 先 に述 べ た よ う に 、 人 事 管 理 業 務 を軽 減 す る こ とが で きる。 正 規 と非 正 規 雇 用 者 が 同 一 の 職 務 につ い て い る場 合 、 処 遇 の 相 違 に よる 両 者 間 の 摩 擦 、 期 待 や 労 働 負 荷 の 責 任 の相 違 に よ る正 規 雇 用 者 の 不 満 、 非 正 規 雇 用 者 の コ ミ ッ トメ ン トの 欠 如 等 は 、 非 正 規 雇 用 の 問題 点 と して 挙 げ られ る が 、 こ れ ら も コ ス ト効 果 を決 定 す る要 因 で あ る 。 ノ ー レ ン/ア クセ ル(137)に よ れ ば 、 コ ス ト効 果 が な い と の結 論 に 達 した場 合 で も、 コ ン テ ィ ン ジ ェ ン トワー カ ー利 用 価 値 な し の 結 論 に は 至 ら な い 。 コ ンテ ィ ン ジ ェ ン トワ ー カ ー の エ ク ス トラ ・コス トは 、
雇 用 を 始 め とす る フ レ キ シ ビ リテ ィ獲 得 の価 格 で あ る とい う。 5.供 給側(労 働 者)の 選 択 労 働 力 需 給 双 方 の 志 向 ・要 求 が 一 致 して い る か ら こそ 、 派 遣 労 働 を は じめ 非 正 規 雇 用 が 拡 大 す る とい う肯 定 的 評 価 は 、 わ が 国 には 多 い(佐 藤 博:樹、1998、13)。 何 故 、 正 社 員 で は な く、 パ ー ト や 派 遣 労 働 形 態 で働 くの か の 問 い に対 す る 返 答 の 多 くは 、 時 間 の 有 効 利 用 で あ る 。 わ が 国 で は 、 「自分 の都 合 に あ わせ て 働 け る 」 とい う 自発 的 に非 正 規 雇 用 を 選 択 した者 の 割 合 は 、 欧 米 と比 較 す る と大 きい 。 「就 業 形 態 の多 様 化 に関 す る総 合 実 態 調 査 」結 果 に お け る職 業 生 活 に 関 す る満 足 度D.1.10)で は、 女 子 派 遣 労 働 者 の 評 価 は、 賃 金 一13.5、 職 場 訓 練 一5.4、 雇 用 の 安 定 性17.0、 福 利 厚 生2.9が 低 く、 労 働 時 間 の長 さ48.2、 休 日の 多 さ63.4、 出 勤 時 刻 な どの 勤 務 体 制65.1が 高 い 。 金 銭 的 報 酬 へ の 不 満 を我 慢 して、 時 間 的 ゆ ど り を求 め る 「数 量 的 フ レ キ シ ビ リテ ィ」 の獲 得 を志 向 して い る12)。 そ れ で は実 際 に獲 得 して い る フ レ キ シ ビ リ テ ィ度 に つ い て 、 検 討 して み よ う。 同調 査 に よ る と、 1日 、1週 の 労 働 時 間 が 正 社 員 と同 じ派 遣 労 働 者(男 女 計)は 、61%を 数 え 、 週 当 た り平 均 労 働 時 間 は 、37.8時 間(正 社 員 は44.3時 間)、 週 当 た り勤 務 日数 は、.5.0日(同5.3日)で あ る。 前 出 の 東 京(登 録 型 労 働 者)調 査 で は 、 派 遣 元 企 業 に対 す る要 望 と して 、 継 続 した 仕 事 の 確 保 52%と 賃 金 制 度 の改 善 ・ア ッ プ57%が ほ ぼ 拮 抗 して い る。 年 間 を通 じて で き る だ け切 れ 目 な く働 きた い が80%、 派 遣 労 働 者 と して 、 ほ ぼ 切 れ 目 な く働 い て きた比 率 は 、70%で あ る 。 半 数 の者 が 、 片 道 の 通 勤 時 間 に45分 一1時 問 を 費 や して い る。 派 遣 労 働 者 の 年 収 は 、200以 上400万 円未 満 層 が 、 「事 務 機i器操 作 」 及 び 「フ ァイ リ ン グ」 業 務 で 40%を 越 え て い る(平 均33%)。(時 給 で は 、1,400-1,800円 が60%以 上 、 賞 与 ・一 時 金 支 給 の あ る 者 が 約2割 、 そ の 金 額 は、5万 円 未 満 が6割 を越 え る:通 勤 費 の全 額 支 給 は、 半 数 を割 る)。 社 会 保 険 に 関 して は、95年 か ら98年 に か け て 雇 用 保 険(54.4か ら72.9%)、 健 康 保 険(38.5か ら 65.7%)、 厚 生 年 金(38.2か ら64.0%)。 何 れ も本 人 名 義 の 加 入 が 増 加 して い る 。 有 給 休 暇 制 度 あ り とす る者 も 、73.8か ら86.1%へ と増 加 して い る。 しか し、 実 際 に取 得 した 人 は6割 未 満 で あ り、 平 均 取 得 日数 も8。7日で しか な い 。 夏 期 一 時 金 の 支 給 を う け た 者 は 、2割 強 で 変 わ らず 、 そ の 半 数 以 上 の 支 給 額 が5万 円 未 満 で あ る。 退 職 金 制 度 も同様 に、8.1か ら10.3%の 増 加 に過 ぎ ない 。 雇 用 保 険 は 、2001年4月 よ り、 これ ま で 年 収90万 円 以 上 の 枠 組 み を外 し、1年 以 上 に わ た り週20 .時 間 以 上 の 雇 用 経 験:を有 す る 人 に加 入 が 認 め ら れ る た め 、 更 に 改 善 が 期 待 さ れ るが 、26業 務 以 外 の 新 た に 自 由 化 され た業 務 従 事 者 は 、 短 期 、 臨 時 か つ 不 熟 練 職 種 を対 象 に し て い る た め 、 再 び新 た に こぼ れ る 人 々 が 出 て くる 可 能 性 が あ る 。 さ ら に 、91年 に制 定 さ れ た 「育 児 休 業 制 度 」 の 利 用 か ら、 ほ ぼ排 除 され て い る 。 日雇 い 、 有 期 雇 用 者 は 除 外 され て い るた め 、 女 性 の 比 重 が 高 い に も拘 わ らず 、 非 正 規 雇 用 者 の 多 くは休 業 取 得 要 件 を満 た す こ とが で きな い13)。 派 遣 労 働 者 の社 内 行 事 へ の参 加 を 「原 則 と して認 め て い な い」 派 遣 先 企 業 が 、 約6割 弱 で あ り、 食 堂 や 休 憩 室 を含 む福 利 厚 生 施 設 の利 用 も 「原 則 と して認 め な い」 企 業 が 、 半 数 に達 す る 。 しか も、 従 業 員 数1,000人 以 上 の大 企 業 に お い て 、 そ の 割 合 が 高 くな る(関 西 経 営 者 協 会 、1998、 「派 遣 労 働 者 の 受 け 入 れ 実 態 調 査 」)。 一21一
賃 金 へ の不 満 、 フ リ ン ジ ベ ネ フ ィ ッ トの 不 受 給 、 更 に雇 用 不 安 と引 き替 え に した 時 間 の ゆ と り は 、 余 りに も さ さ や かす ぎる の で は な い だ ろ うか 。 6.自 発 的 選択 の変 化 た しか に 彼 らの 多 くは 、 夫 の扶 養 家 族 と して の 主 婦 や 、 家 計 補 填 者 で も な い 、成 人 して も親 元 で 暮 らす 若 年 者(パ ラサ イ ト族)な どの 家 計 の 中心 的 担 い 手 で は な い者 で あ る 。従 って、 これ ま で 夫 や 両 親 とい う主 た る家 計 維 持 者 が 前 提 とな っ て い た た め 、生 存賃金 を得 られ ない フ レキ シブ ル(女 性)労 働 者 の 生 活 費 補 填 は 、 誰 が す る の か?と い う問 い は 、わが 国では等 閑視 され て きた。 そ れ を補 填 す る の は 、 納 税 者 の 負 担 とな る 国 家福 祉 制 度 や 政 労 使 拠 出 の社 会 保 険(直 接 的 サ ポ ー ト源 泉)か 、 他 の 家 族 成 員(間 接 的 サ ポ ー ト源 泉)で あ る 。 非 正 規 雇 用 を 非 自発 的 に 選 択 した 女 性 の 比 率 が わ が 国 の 倍 に上 る ア メ リ カ14)で は 、男性 の労働 市 場 へ の 特 化 と女 性 の 家 事 へ の 特 化 の トレ ー ドオ フ(性 別 役 割 分 業)が 成 立 して い る と は言 い 難 い 。 正 規 雇 用 者 の 配 偶 者 を もつ 女 性 の割 合 は 、雇用 形態 別 に見 る と、 常用パ ー ト53%、 正規 雇用 者43%、 コ ンテ ィ ン ジ ェ ン トワ ー カ ー35%で あ る 。 そ して 、 子 供 の 扶 養 手 当、 食物 ス タ ンプ を含 む 生 活 保 護 的給 付 に よ り所 得 不 足 を補 填 す る 者 の 割 合 は 、 コ ンテ ィ ン ジ ェ ン トワ ー カ ー の14%15) に上 る(Spalter/Hartmam1,1998,93)。 ま た 、87年 か ら90年 に は 、 自営業 や多重勤務 者 の増 加 に よ り、 健 保 給 付 受 給 者 が 減 少 し、特 に夜 間 労 働 者 に お け る 女 性 比 率 の 増 加 は 、 家 計 責 任 者 と して の 女 性 の増 加 を意 味 す る と…報告 され て い る(ibid,88)。 他 法 、 長 期 に女 性 の パ ー ト比 率 が 高 か っ た デ ンマ ー ク で は 、80年 代 始 め 、 パ ー トの 失 業 給 付 受 給 資 格 が 制 限 され た 結 果 、 女 性 パ ー ト比 率 が 減 少 した 。 そ の 後15年 間 、 正 規 雇 用 者 と同 一 権 利 、 保 護 に よる 安 全 か つ安 定 に もか か わ らず 女 性 パ ー トの 減 少 が 続 い て い る 。 わ が 国 で も、 時 系 列 に は 、 欧 米 型 の 非 自発 的 選 択 者 及 び稼 ぎ手 と して の 比 率 が 増 加 して い る。 東 京 都 調 査(登 録 型 労 働 者)に よ る と 、 女 性 の 家 計 中 心 者 の 比 率 が 、88年 の 約1/4か ら98年 の1/3 へ と高 ま っ て い る の に対 し、家族依存型 は、8.8ポ イ ン ト減少 してい る(図2)。 ま た 、 派 遣 労 働 へ の 自発 的 選 択 は 、 同15.7ポ イ ン ト減 少 し、 非 自発 的 選 択 が13 .8ポ イ ン ト増 加 し て い る(図3)玉6)。 よ り詳 細 に検 討 す る と、女 性 登 録 者 が 多 数 の 「事 務 用 機 器 操 作 」 お よび 「フ ァ
イ リ ン グ 」 で は 、 自 発 的 一非 自発 的 の 差 は ほ ぼ 消 え 失 せ 、 専 門 性 の 高 い 「ソ フ ト開 発 」、 「機 械 設 計 」、 「研 究 開 発 」 に お い て は 、 非 自発 的 選 択 者 が 増 加 す る 。 「今 後 の 働 き 方 の 希 望 」 に お い て も 、 同 様 の 傾 向 が 確 認 さ れ る 。 派 遣 形 態 の 継 続 を 望 む 者 は 、 88年 の35.6%か ら98年 の29.0%へ と6.6%減 少 し 、 逆 に 正 社 員 の 求 職 者 は 、23 .5%か ら30.3%へ と 6.8%の 増 加 を 記 し て い る(図4)。 正 社 員 よ り派 遣 労 働 を 自発 的 に選 択 す る者 が 多 い 中 で 、 確 実 に 、 女 性 の 家 計 責 任 を負 う 正 規 雇 用 者 志 向 、 自立 志 向 が 強 ま る傾 向 も見 て 取 れ る。 しか し、 欧 米 と異 な っ て 、 高 学 歴 者 比 率 が 上 昇 して い る。 こ の10年 間 に、 高専 ・短 大 卒 以 下 の 学 歴 者 が 減 少 ・停 滞 して い る の に対 し、 大 卒 者 は増 加 し続 け て い る17)。この 高 学 歴 化 は 、 需 要 側 が 専 門 性 を重 視 した 結 果 な の だ ろ う か 。 答 え は否 で あ る。 す な わ ち 、 学 歴 の 違 い に拘 わ らず 、就 労 す る 職 種 に は相 違 が な い の で あ る 。 い ず れ も第1・2位 は 、事 務 職 の 単 純 労 働 で あ る フ ァ イ リ ン グ 、 機 器 操 作 で あ る 。 そ の答 え は 、 平 成 不 況 が94年 以 降 の 大 卒 者 の 就 職 に、 深 刻 に投 影 した 結 果 で あ る とい え る。 家 計 を 中 心 的 に担 う者 、 正 社 員 希 望 者 そ して 非 自発 的temps就 労 者 の増 加 は 、 わが 国 で は 低 学 歴 者 だ け で は な く、 高 学 歴 者 に も及 ん で い る こ とが わ か る。 一23一
7.終 わ り に か え て デ ー タが 許 す 限 り、 女 性 登 録 型 派 遣 労 働 活 用 の あ り方 及 び そ れ に付 随 し て労 働 者 自 身 の 雇 用 、 就 業 形 態 選 択 の 変 化 を検 討 して きた 。 正 社 員 の 穴 埋 め と して 臨 時 的 ・一 時 的 に派 遣 労 働 者 を利 用 す る 伝 統 的 雇 用 モ デ ル は 、80年 代 に 、 正 社 員 の代 替 を 目的 とす る ダ ウ ンサ イ ジ ン グ(減 量 経 営) モ デ ルへ と移 行 した 。 わ が 国 の不 況 に お け る リ ス トラ の み な らず 、 ア メ リカ の 景 気 回 復 期 に あ っ. で も経 営 組 織 の ス リ ム化 が 継 続 す る 中 で 、IT化 の 進 展 が ホ ワ イ トカ ラ ー 業 務 の 定 型 化 を促 進 し、 専 ら派 遣 労 働 が 雇 用 の 吸 収 を担 う こ と とな った 。 更 に 、 正 社 員 数 の 抑 制 下 に お け る企 業 業 績 回 復 は 、 余 剰 業 務 の遂 行 の 外 部 化 に頼 ら ざ る を得 な い 。 そ れ を全 社 的 に統 合 す る動 きが 、 第3段 階 の 戦 略 的 人 員 配 置 モ デ ル で あ る 。 派 遣 先 企 業 の 人 事 管 理 と共 に 、 派 遣 労 働 者 の仕 事 の 指 揮 ・監 督 も派 遣 元 企 業 に移 転 す る。 86年 「労 働 者 派 遣 法 」 成 立 当初 か ら、 資 本 系 派 遣 企 業 が 第2段 階 を準 備 し なが ら、90年 代 後 半 に 、 派 遣 労 働 活 用 目的 か ら見 る と、 第2段 階 へ の 入 り口 へ とた ど り着 い た 。 派 遣 労 働 の6割 が 補 助 ・定 型 業 務 で あ り、 そ の 中 心 に 「事 務 機 器 操 作 」、 「フ ァイ リ ン グ」 が 位 置 し、 そ の 担 い手 が 女 子 登 録 型 派 遣 労 働 者 で あ る 。 賃 金 の不 満 、 福 利 厚 生 の不 受 給 、 不 安 定 な 雇 用 とバ ー タ ー に して 、 さ さや か な時 間 的 ゆ と り とい う数 量 的 フ レ キ シ ビ リテ ィ を手 に入 れ る。 ア メ リ カ の 派 遣 労 働 者 の2/3が 非 自発 的 に 、 わ が 国 の 場 合 は 、 同 じ く2/3が 自発 的 に 派 遣 労 働 を 選 択 して き た 。 しか し、 わ が 国 で は 、 この10年 間 に 顕 著 な変 化 が 見 られ た 。 自発 的 選 択 者 の 減 少 に対 し、 非 自発 的 選 択 者 の増 加 、 同 じ く正 社 員 と して 働 きた い 割 合 が 増 え る と同 時 に 、 派 遣 労 働 の 継 続 を望 む割 合 が 減 少 し、何 れ も両 者 の 差 が 縮 小 し て い る 。 ま た 、 生 活 費 の家 族 依 存 者 が 減 少 し、 家 計 の担 い 手 が 増 加 した 。 規 制 緩 和 は あ るが 規 制 もあ る ヨー ロ ッパ にお け る規 制 とは 、 非 正 規 雇 用 と正 規 雇 用 との 平 等 処 遇 ル ー ル で あ り、 か つEU規 準 の達 成 に伴 うILO条 約 の 批 准 率 は 、 高 い 。 対 して 、 英 米 加 は 、 間 接 的 規 制 に よ る 自 由 主 義 的 労 働 市 場 依 存 国 家 で あ る 。 非 典 型 雇 用 や 女 性 労 働 保 護 に 関 す るILO条 約 ・勧 告 の批 准 は 、 低 位 レベ ル で あ り、 労 働 法 を始 め とす る 法 規 制 は 、 皆 無 に等 しい 。 しか し、 雇 用 者 と して の公 的 セ ク タ ー(国 家)の 役 割(OECD,1985,59)は 、 最 低 賃 金 や 差 別 的 雇 用 の の 是 正 措 置 に影 響 を与 え て きた 。 雇 用 の フ レキ シ ビ リテ ィが 、 ジ ェシ ダ ー ・バ イ ア ス を基 礎 に全 世 界 的 に進 行 す る 中 、 家 計 の 主 た る 担 い手 で あ る女 性 に 、 そ の しわ 寄 せ が 及 ば な い よ う な法 や 政 策 が 配 慮 され ね ば な ら な い。 第1 に 、 正 規 と非 正 規 雇 用 者 の賃 金 、 給 付 、 処 遇 に格 差 を つ け な い こ と。 第2に 、 家 事 、 育 児 ・介 護 の 必 要 を、 性 別 に 関 係 な く分 担 で きる体 制 を創 って い く こ と。 第3に 、 課 税 や社 会 保 障 的 給 付 の 単 位 を、 家 族 や 所 帯 か ら個 人 にす る こ と等 で あ る。 注 1)出 向 者 の減 少 は 、 大 企 業 の 雇 用 調 整 が 、 「出 向 」 か ら 「転 籍 出 向」 や 「早 期 ・希 望 退 職 」 へ と 転 換 した結 果 で あ り、 非 自発 的 失 業 者 を増 化 させ て い る(45-54歳:45.8%、55-59歳:49.4%)。 2)港 湾 運 送 、建 設 、 警 備 、物 の 製 造 、 医 療 関 係 業 務 を 除 く全 て の 業 務 に適 用 可 能 に な った 。1年 間 の 期 間 制 限 は、 派 遣 労 働 者 を正 規 雇 用 者 と して 雇 い 入 れ る努 力 義 務 が 課 せ られ て い る 。2000年 12月 に は、 試 用 期 間 中 の正 社 員 を派 遣 社 員 と して 送 り込 む 「紹 介 予 定 派 遣 」 事 業 も解 禁 とな る 。 3)そ の 集 中 度 は 、 事 業 所 数45.7%、 売 上 高(一 般 と特 定 の 合 計)59.4%、 派 遣 先 件 数(同)
51.8%、 労 働 者 数53.0%で あ る(労 働 省 職 安 局 編 、2000)平 成10年 版 『図 表 ・労 働 者 派 遣 事 業 』 よ り集 計)。 4)業 務 別 の 従 業 者 数(事 業 所 平 均).は 、 一 般:常 用 雇 用26.6、 常 用 雇 用 以 外58.8、 登 録247 .7で あ る の に対 し、 特 定(常 用 雇 用):17.2で あ る(単 位:人)(ibid。,)。 ま た、 独 立 企 業42 .4%、 親 会 社 等 の 出 資 企 業54.9%(そ の 中 、特 定1企 業 に よる100%出 資 が36.8%)(東 京 都,1999)。 5)事 務 機 器 操 作 者 の推 移 は 、1988年:23.9(90,288)、1992年:29.5(225,713)、1998年:42.6 (448,595)%(実 数)で あ る(労 働 省 編 、 「労 働 者 派 遣 事 業 報 告 集 計 結 果」 よ り、 一 般 、 特 定 を 合 ・計 した 数 値)。 6)正 社 員 経 験 者84%(労 働 大 臣 官 房 政 策 調 査 部 編)、 そ の 他 の 数 字 は、 東 京 都 調 査 に よる 。 7)人 材 派 遣 と請 負 は 、 区 別 が 曖 昧 で 、 混 然 と利 用 さ れ て い る。 東 京 都 調 査 で も、 「派 遣 と請 負 の 区 別 の 明 確 化 」 を、 業 界 へ の 要 望 と して 挙 げ る企 業 が 多 い(95年3割 、98年2割)。 労 働 者 に とっ て は 、 派 遣 か 請 負 か の 契 約 形 態 が 明 らか に な ら な い 。 形 態 が 何 で あ れ 、 雇 用 関係 の あ る 企 業 と は 異 な っ た事 業 所 が 主 な 就 業 場 所 で あ る場 合 、 「他 社 就 労 」 と呼 ぶ 。 筆 者 の 調 査 で は 、 「他 社 就 労 」 が 、91年 の27%か ら96年 の45%へ と増 加 して い る 。 8)ア メ リ カ 労 働 省 の 定 義 に よ る コ ンテ ィ ン ジ ェ ン トワ ー カ ー と は、 一 切 の 長 期 的雇 用 契 約 の な い 有 期 雇 用 者 で あ り、広 義 に は全 雇 用 者 の 約5%に あ た る600万 人 が存 在 す る 。 そ の 主 な就 業 形 態 は 、 呼 び 出 し待 機 、 派 遣 、 請 負 企 業 雇 用 者 、独 立 自営 の 請 負 業 者 で あ るが 、 この 中 、 派 遣 労 働 者 に コ ンテ イ ン ジ ェ ン トワ ー カ ー 比 率 が 高 い(67%)(Polivka ,1996,8)。 9)IT関 連 の 技 術 革 新 の 速 度 は 、 人 間 の 寿 命 の1/7し か な い犬 の そ れ に相 当 す る と し て、 他 領 域 の 進 歩 ・革 新 の7倍 の速 度 で 進 む と され る。 10)異 な っ た 処 遇 の労 働 者 が 、 同 一 職 場 で 同様 な業 務 を担 当 す る:場合 、 他 者 を配 慮 す る よ り、 無 関心 な、 無 視 す る態 度 を と る方 が か え って 楽 で あ る 。 11)(「 満 足 」+「 ま あ 満 足 」)一(「 や や 不 満 」+「 不 満 」)D.1ポ イ ン ト。 左 記 の4つ の 選 択 肢 に 丁 ど ち ら と も い え な い」 を加 え た 中 か ら 回答 した もの 。 12)雇 用 ・就 業 形 態 の フ レ キ シ ビ リ テ ィ を、 次 の よ う に分 類 した い 。(Atkinson,1984,11;Lind, 1999) ① 機 能 的 フ レ キ シ ビ リテ ィ:多 能 工 化 や リ ー ン生 産 方 式 に代 表 さ れ る よ う に 、 職 務 や 労 働 内 容 、 ひ い て は 職 種 や 職 業 の境 界 線 を揺 ら ぐ もの 。 わ が 国 で は、 ジ ェ ネ ラ リス ト志 向 や 、 労 働 内 容 ・職 務 ・職 種 の 区 分 が 大 括 りで あ り、 従 来 か ら フ レキ シ ブ ル で あ っ た が 、OA化 の 進 展 に よ り一 層 の揺 ら ぎが促 進 さ れ て い る。 ② 数 量 的 フ レ キ シ ビ リテ ィ『:労働 時 間 や 就 業 時 間 の境 界 線 を揺 ら ぐ もの,労 働 時 間 の 揺 ら ぎ は年 間労 働 時 間 数 が 、 就 業 時 間 の 揺 ら ぎ は、 日 ・週 ・季 節 ・年 単 位 の労 働 時 間 が 、 「通 常 」 や 「標 準 」 か ら逸 脱 して い る もの を指 す 。 季 節 ・臨 時 工 、 パ ー ト ・ア ル バ イ ト、 請 負 ・派 遣 等 の 雇 用 契 約 に あ る 非 正 規 雇 用 者 が 該 当 す る 。 裁 量 労 働 制 、 フ レ ック ス タイ ム は 、 主 に正 規 雇 用 者 を対 象 に した フ レキ シ ビ リテ ィで あ る。 ③ 空 間 的 フ レキ シ ビ リ テ ィ:テ レ ワ ー キ ン グ に伴 う在 宅 就 労 、SOHOやSOMOに 見 る 労 働 空 間 の 境 界 線 を揺 ら ぐ も の。 か つ て の 職 場 と は 、 雇 用 され る 勤 務 先 で あ っ た が 、 非 労 働 空 間 で あ る はず の 自宅 や 自宅 と勤 務 先 の 中 間 に あ るサ テ ラ イ ト・オ フ ィス も仕 事 をす る空 間 とな り、 ま た 、 雇 用 先 と勤 務 先 が 異 な る請 負 や 派 遣 労 働 もこ の揺 ら ぎの 中 にあ る 。 ④ 報 酬 フ レキ シ ビ リテ ィ:能 力 主 義 化 に伴 っ て 、 賃 金 、 各 種 の 報 奨 制 度 、 昇 進 の 評 価 基 準 の み な 一25一
らず 、 福 利 厚 生 給 付 ま で も多 様 化 し、 そ の 結 果 、賃 金格 差 が 拡 大 す る。 13)休 業 中 の所 得 補 償 が 、2001年1月 よ り25%か ら40%に 引 き上 げ られ る。 正 規 雇 用 者 と の待 遇 格 差 が 拡 が る こ と に な る。 14)調 査 に よ って 相 違 が 大 きい が 、 わ が 国 は 約1/3、 ア メ リカ は約2/3(岩 本 、1999 、84)。. 15)正 規 雇 用 者3%、 常 用 パ ー ト6% 16)労 働 省 厂就 業 形 態 の 多 様 化 に関 す る総 合 実 態 調 査 」1994年 で は 、非 自発 型(「 正 社 員 の職 な し」) の 割 合 は、 派 遣 女 性225、 臨 時 ・日雇 女 性22.8%で あ る(同 調 査 の よ り詳 細 デ ー タで は 、 登 録 型 派 遣 女 性30.4、 未 婚 若 年 者 パ ー ト女 性34.8%で あ る)(小 倉 一 哉 「日本 お け る 非 典 型 雇 用 の変 化 」、F社 会 経 済 生 産 性 本 部 、1999、92)。
17>
高 卒 専 門 学 校 卒 高 専 ・短 大 卒 .大卒 1998 26。9 16.8 24.9 29.9 1995 30.4 14.4 30.7 22.7 1988年 32.8 16.5 28.6 20.3 (%) 出 典)図1に 同 じ 文 献Atkinson,J.,1984,F1α'わ'1め 田 ηc8r広伽 り2αη4〃zαηρow8ア 〃聊 α88〃繝',Bringhton:IMS . KBarker/K.Christensen(ed.),1998,Coη 励86η'W∂ 承,ComellUni .Press
S・Lewis,1996,η 正θW∂ 鴻 一Fα雁1yC勿11θ π88,Sage
J.Lind/1.H.Moller(ed),1999,1ηc1嘘oη αη4翫c1〃5加,〔 伽 卿10遡 翻 αη4Noη 一跏 η4αr4E仰10遡 θη∫加 劭r{辺 θ,AshgatePubloshing,Ve㎜pnt
σReilly,J.∠Fagan,C.,1998,Poπ イ肋8P703ρ θc'5,Routledge,N.Y. 高 梨'昌 編 、1997、 『人 材 派 遣 の 活 用 法 』、 東 洋 経 済 新 聞 社 。
Polivka,AE.,AProfileofContingentWorkers,1協 傭 絢Lα わorR8v蜘,October1996 . Joπ η201φゾLα わorRθ36α κ ん,vol.xvii,n.4Falll996.
1海∫θrηo"oη α1Loわoμ 厂R6v'6}ヅ,vol.136,1997,
東 京 都 労 働 経 済 局 、1995,1998,『 派 遣 労 働 に 関 す る 実 態 調 査 』1 富 士 総 合 研 究 所 、2000,『 ア ウ トソ ー シ ン グ と派 遣 労 働 に 関 す る企 業 の動 向 』 (財)社 会 経 済 生 産 性 本 部 、1999,『 日欧 シ ンポ ジ ウム ・雇 用 形 態 の多 様 化 と労 働 市 場 の変 容 』 労 働 大 臣 官 房 政 策 調 査 部 編 、1996、2000、 『就 業 形 の 多 様 化 に関 す る総 合 実 態 調 査 報 告 』 労 働 省 、1996、2000、 『労 働 派 遣 事 業 』 岩 本 純 、1998、 『「情 報 」 の 商 品化 と消 費 』、 学 文 社 一 一 一、1999、 「情 報 化 ・国 際化 に伴 う働 き方 の 変 化 」、 『テ キ ス ト社 会 学 』、 ミネ ル ヴ ァ書 房 古 郡 鞆 子 、1997、 『非 正 緯 労 働 の 経 済 分 析 』、 東 洋 経 済 新 報 社 山 田 久 、1999、 『大 失 業 』、 日本 経 済新 聞 社