Title
バスケットボールゲームにおける高校女子選手の移動行
動に関するゲームパフォーマンス分析
Author(s)
大場, 渉; 奥田, 知靖; 菅, 輝; 塩川, 満久; 沖原, 謙
Citation
沖縄大学人文学部紀要 = Journal of the Faculty of
Humanities and Social Sciences(13): 17-27
Issue Date
2011-03-31
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/9625
沖縄大学人文学部紀要第13号2011
バスケットボールゲームにおける高校女子選手の移動行動に
関するゲームパフォーマンス分析
要 約 大 場 渉 奥 田 知 靖 菅 輝塩 川 満 久
沖 原 謙
本研究は,バスケットボールの公式試合中における各選手とボールの移動距離と移
動速度を明らかにし,体力的トレーニングの効果的なコーチング費料を提供すること
を目的とした。分析対象の試合は,第○○回全国高等学校総合体育大会女子準決勝A
高校対B高校(74-68でA高校勝利)であり,撮影された画像を基に.Dm法を用
いた三次元画像解析手法により全選手とポールの移動距離・移動速度を算出した。その主な結果は次の通りである。1)高校女子選手の移動距離の平均と標準偏差は5587
171mであった。2高校女子選手の最商移動速度の平均と標準偏差は7.偲土0.51mノ8であった。3)最高移動速度に対する移動速度割合の度数分布から,ゲーム中
の運動強度割合は高強度:中強度:低強度は5:4:1であった。これらの結果から,
バスケットボールにおけるコンディショニングや戦術に関する若干の指導上の示唆が
得られた。キーワード:ケームパフォーマンス分析,移動速度,移動距離,workrate.三次元
画像解析 1.緒言バスケットボールにおける個人の技能や技術は,バイオメカ黒クスや人間工学的アプローチ
などの定量的分析によって客観的に評価され,現場の指導者や選手に直接的にフィードバック
され,選手の技能向上に寄与してきた。しかしながら,勝利という目標達成を志向した際,決
して個人技能だけで勝敗が決定するのではなく,個人戦術,グループ戦術及びチーム戦術といっ
た種々の戦術の果たす役割が極めて重要となってくる(内山,卯07)。このような戦術行動を分析・評価するために用いられる手法としてゲームパフォーマンス分
析手法がある伏場・奥田,2007)。この手法には,専門窯や指導者達の視認的方法などによっ
てオフェンスカやチームカなどを定性的あるいは質的な観点から総合的に評価するゲーム分析
(gameanalysis)手法,及びシュート数やその成功率などの計数データを用いて定麓的に評
価するゲーム統計(gaqaestatist妙手法がある(鈴木・西嶋.2側勤。そして,これらの分
析を通してスボーツ脚で起こる犠々な事柄を記号化や数値化し,コーチング過程でのI、レー
ニングや技術練習,作戦の立案へのフィードバック,また選手個人やチームのパフォーマンス
沖縄大学人文学部紀要第13#2011 を向上させることを目的として実賎されてきた伏橋,19関)。 しかしながら,これまでの研究手法では現場へのフィードバックが不十分であると指摘がさ れている(鈴木,恥05;内山,別側。例えば.ゲーム分析手法では,分折者の経験などから ゲームを総合的に評価でき,普遍的な構造や原理を明らかにできるという利点を持つ狐分析 者の主観性や恋意性が含まれ,再現性が低く,一般化されにくいという重大な問題が存在する。 一方,ケーム統計手法では,データの収集が容易であることや計数データを扱うことから定愚 的分析や客観的評価が行い易いこと,また,パソコンの処理能力を活かしたリアルタイムのゲー ム分析を行うことで即時的情報としてフィードバックが行えるなどの利点を持つが,各プレー やゲームの最終局薗でしか捉えていないため直接的,質的な分析ができないこと,及びゲーム 中の個人やチームの関係性の中でそれぞれがどのような役割を果たしたかを総合的に把握する ことは不可能である。したがって,現在行われているゲームパフォーマンス分析によって得ら れた成果は現場へのフィードバックという点では不十分であると首わざるを得ず,事実.実際 の競技鳩藤では十分に活用されていない傭蕊ほか,2m7;児玉.19鋤。このような研究と 実観の零離に対して,大橘(19船》は,実際のゲームを対憩として直接的かつ定量的に測定・
分析するゲームパフォーマンス分析の必要性壷指摘している。つまり,実瞭にバスケットボー
ルのゲーム車に出現する選手のパフォーマンスを分析者の主観性や窓意性に委ねることなく, 客観的指標を用いてゲームパフォーマンスを分析することが麓要であると富える。 現在,このよ診慈謀題を解擁するために,画像解析手法を用いで選手の位涜情報を針測する ことで,パス‘ケッドボールゲーム中の選手の移動距懸などを直接計測する新たなゲームパフォー マンス分析研究が出現してきている峨本ほか,l的8;大場・奥田,20071大溺ほか.2007). この手法による分析は,誠合に出場している全通手の勅きを同時に記録することで分析に費や す時間力擬いという問題はあるが,全選手及びポールの位霞について時系列データとして算出 できる利点があるため,ゲーム全体を対象として分析することや.2対2などのグループ戦術, 空間の占有といったチーム戦術などについて多面的に評価・分析することも可能である(岩本 ほか,1”8;加藤ほか,1993;奥圃ほか,棚7)。そして,これらの研究により.ゲーム中の 選手とボールの動きを客観的に評価できること,チーム戦術を客観的評価や質的に分析するこ とな壁に成功しており,指導現鳩へ有益な情報を提供している。しかしながら,これらの研究 は分析方法の限界から対象が1試合に限られるなどの課題を残しており,今後対象を広げるな どして成果の蓄稲が求められている。 そこで本研究では,バスケットボールにおける高校女子の公式賦合を対象とし.DI歴法に よる三次元画像解析手法を用いて選手の移動距離や移動速度を算出・測定することで,そのゲー ムパフォーマンスについて分析すること及び選手の体力的要素に関わるトレーニング指導への 有益な知見を得ることを目的とした。本研究結果からは.これまでに明らかにされてこなかっ た高校女子バスケットボール選手のゲーム中の体力的要素に関する有益な知見を得ることがで き,現場の指導者に対して大変意蕊あるものと考えられる。 2.方篭 21.分析対象 郡(Ⅸ》年に行われた第00回全国高等学校バスケットボール選手栂大会女子準決勝A高校対 B高校(74-68でA高校勝測を分析対象とした。賦合時間はハーフタイム.ピリオド間のイ ンターバル,及びチヤージド・タイムアウトを除いた前半帥.4分(1stピリオド:14.6分. 2ndピリオド:16.8分).後半28.6分(3rdピリオド14.3分.4thピリオド:14.3分)の合計大喝・奥田・菅・卿II・沖腫:バスケットボールケームにおける高校女子選手の移動行動に関するケームパフォーマンス分析 帥.0分であり18037ramesであった。なおビデオ撮影は第○○回全国高等学校バスケットボー ル選手権大会競技委員会から許可を得て行った。 2.2.手続き ゲーム中の選手及びポールの位腫情報は複数のカメラで撮影した二次元映像から三次元座標 に変換するDI征法によって記録した。LED型シンクロナイザ(DKH社製Ⅷ-11のを用い て同期させた4台のデジタルビデオカメラを体育館のスタンドに設侭し,30Hzで一賦合通し て撮影した。撮影に際し,画像に盃みを生じさせるワイドコンバージョンレンズ等は用いず, それぞれのカメラに同一の基準点(サイドラインとエンドラインの交点,リング等)が入るよ う に 設 匿 し た 。 ‐
録画きこれた画像はビデオキャプチヤーボードにより’/5秒毎にデジタル化され.コンピュー
ターに取り込まれた後.DKH社製三次元解析ソフト職ame-DIASnを使用して,コート上の'0名の選手とポールの座標データ(x,y,z)を得た。この隙,大場.奥田(2007)同様,選
手の位置は腰の位徽をデジタイズした。三次元座標は,X軸をサイドラインと平行に.Y軸を
エンドラインと平行に,z軸を鉛直方向に設定した。また,デジタイズのキャリブレーション には,コート上のサイドラインとエンドラインの4つの交点とそこに長さ5m以上あるキヤ リプレーションポールを立て,それぞれを座標点として用いた。 13.データ分析コート上の10名の選手及びボールの移動距離と移動速度は,上述した分析手法により算出さ
れたそれぞれの三次元位置座標を数値演算して求めた。なお,途中交代した選手は同じポジショ
ンに入り,大きな戦術行動の変更は見られなかったので,同一選手と見なして算出した。また,
シュートイン,ディフェンス・リパウンド,スティール等により,ボールの所有が変った瞬間
から,ポールの所有を失うまでを対象として各攻撃状況や攻守別による移動距離や移動速度を
求めた。 3.結果及び考察 3.1.選手とボールの移動距離 3.1.1.ゲーム中の移動距離 Table1Movemeotdistancesofthepi剛師andtheballinhighschoolgame ball2761(189)2981(177)2763(193)2754(193)11259(188) A-HighSchool PO1438(99)1490(89)1259(88)1268(89)5454(91) SG13鰯頓3)1496(89)1419(99)1296(91)5566(93) F1483(102)1407(84)1489(104)1302(91)5682(95) PF1501(103)1516(90)1456(102)1424,(100)5897(99) C1421(97)1414(84)1341(94)1257(鋤鋼32(91) 蝿SD、1439鐘7⑲,*4)1465*50(87*3)1393*93(97*7)130俄函7(92*5)5606*190(94*3) B-I避帥鋤⑨鋤 PO1419(97)14海峨8)1342(94)1422(99)5656(95) SO1438(98)1493(89)1441(101)1377(96)5749(96) F1477(101)1456(87)1442(101)1277(89)5653(95) PF1381(95)1413(84)1324(93)1332(93)5450(91) C1376(94)1411(84)1275(89)1279(89)5335(89) M*SJ3.1417*44(97*3)1449*367錘》1365*74(95*5)133ツ士“側士4)5568*170伽±3) “猟…。f麺1h⑤()inlh嘩蜘自曲○麺磁毒壷f戯制…和rlmi皿睡 M土S心;m函土…。“i轍ロ、. ”1;皿仲縄大学人文学邸紀要第13号鋤11
表孔にば各遡手とボールの匙識合を通した移動距離と1分間におけ愚移動距離を示した。1賦
合を通した移動距離の平均と標準偏差は勝利したA高校で聡06.0190.4m,B商校雷弱鑓。3
士170.2m,そしてボールは112鋤。2mであった。各チームで移動距雛が最も長かったのはA 高校が脈(船舶縁5m)で.B商校はSO(5748.6m)であった。また,この2選手は各チーム 内の最多得点者(それぞれ郡,蝿得点)であった。各チーム磯衛によりポジションごとの役割 は異なるが.両者ともボールをもらうために厳しいマークマンを振り切る動きやゴールに向か う動きを多く行ったことにより移動距離が長くなったものと思われる。 また’1分間における移動距離の比較から,ボールの移動は3湖ピリオド:が最も長く,逆 に2ndピリオドが最も短かった。両チームの2ndと3rdピリオ慌攻霧回数はA高校がとも に別回.B高校はともに21回であったことから,攻撃回数から移動距離を単純に推定すること はできないこ堂が添された°また,選手の1拭合を通した1分間にお獄る平均移動距礁はチー ム間に大きな蕊は見られなかジたが.両チームとも1stピリオドが溌も掻<.ボールと臓様,2ndピリオ族が最も短かった。護れは,2ndピリオドの賦合展鯛が14&14と他のピリオ蔭と
比べてロースコアで,内容も桔抗した状態であったことから選手の動きも小康状態となり、活 動量が抑制されたと推測される。そして,両チームともに.lst^3rdピリオドといったゲー ムの開始直後やハーフタイム後などの疲労していない時間帯の移動距離が長く,活動量が商いことが示された。1帥ピリオドは賦合開始直後ということもあり、一般的には贈手の出方
などの様子を探る」と鴬われているが,実際にはこのピリオドが最も活動麓が多いことが示唆 された。逆に。2nd,4thピリオドは勝負を決める時間帯となるが,ここでは疲労による活 動量の低下毒補うための質鰯商い動きが求められると恩われ,普段の練習からこのことを意識 して取り組んでいくことが蕊譲れる。 3.1.2.攻守別の移動距離 耐me2伽蝿…t伽伽露of鋤怠伽versandtttieball劇ccordi雌鮒⑪戯use/defense A-HighSchooloffense B-Hゅ鋤剛。伽頭 池 l 蝕 2 噸 3 弧 4 曲 的 8 a l l 醜 麺 。 3 ㎡ 4 血 “ 3 9 8 8 1 0 2 2 1 1 5 9 1 0 4 0 1 0 1 8 4 2 3 9 b a n l O 1 S 9 1 6 1 0 1 2 1 “ s A-Hiゅ卿I P O 7 2 3 5 7 1 5 4 2 5 9 7 S O 6 4 3 6 0 1 6 1 3 5 7 2 F 6 鰯 釘 1 錘 i s 砥 P F 8 1 9 鰯 鰯 4 7 0 8 C 6 1 9 5 7 1 5 0 1 5 3 3 MASD,釣剛596*415腿銘594*68 B・脳ゅ駒hoofl P O 5 5 3 4 9 4 4 2 8 5 2 5 s o 卿 剥 1 3 鋤 5 3 0 F 5 鯛 鉛 0 5 鰯 4 蛇 P F 6 0 9 4 9 5 4 9 8 5 7 3 C 5 郡 鞠 1 蝋 2 縄 5 M*S.D.570*33492114480*47521*35 湖 3 3 4 8 9 5 “ 4 9 3 “ 1 2 秘 9 鋤 5 5 渦 輔 l 柳 郵 1 ” 6 鯛 0 6 “ 5 m 2 聴 7 4 卯 5 脚 § “ 鋤 I 2 2 2 4 5 7 8 5 3 9 5 6 1 5 1 1 0 24711*219銘測3557*23鋪脚9紗剛 釦10 2144 鯉16 2121 訓 鮒 創3鮭80 御 2 麺 8 “ 5 “ 1 御 6 7 鋤 側 3 “ S “ 1 6 2 6 “ 1 5 6 1 3 7 8 錨 2 妬 1 頚 2 6 1 5 6 1 1 “ 1 師 6 634*41659*51638*56597*53 2 咽 2】釦 2”9 狐 7 4 1914 鋤“*1“ 蝿 泌猟蝿率洲聖 M S J > 4 … * S … 翻 婚 i a … unjum. 表2にはA高校攻繋時及江B商校攻繋における選手とポールの移動距離をそれぞれ示した。 表2より,岡チームとも攻撃時鰯ほ錫が守備時より移動鑓職長いことが示された。これは, オフェンスがディフェンスを振り切る動きや味方のためにスペースを空けるための動き,また大塩・奥田・菅・劇II.沖原:バスケットボールゲームにおける高校女子選手の移勤行動に関するケームパフォーマンス分析 その空いているスペースへと飛び込む動きを行ったことが要因の一つとして考えられる。また, 両チームともマンツーマン・ディフェンスを行っていることから,ディフェンスチームはゴー ルに対してマークマンよりも内側を守り,短い距離でオフェンスに追い付くことができるため であると考えられる。これは吉井(1994)が指摘する「内線の利」を示唆したものと思われる。 ポジションごとに見てみるとA高校ではPFが最も距離移動が長いことが示された。これ はA高校のPFはペイントエリア内でポストプレーを行うインサイIミポジションの攻撃のみ だけではなく,コートを広く大きく移動し,ウイングからドライブを仕掛けるようなアウトサ イドからの攻撃も行っていたからであると思われる。同時に,それに対応するためにB高校 のPFは守備時の移動距離が長くなったと患われる。一方.B高校はアウトサイドJポジJション である霊GとSGの移動距離が長いことが示された。これはB商校のガードポジションの2 選手はインサイドにスペースをつくるためにアウトサイドを広く使い,サイドチェンジやポジ ションチェンジを頻繁に行っていたためと思われる。しかし.A高校のPQとSGの移動距離
は他のポジションと比較すると短く,必ずしもオフェンスの移動距離との間に従属関係が成り
立つとは限らないことが示された。これは,この2名の選手がスイッチプレーやカバーリング
を利用し,マークマンを変えながらディフェンスしていたと思われ,マンツーマン・ディフェンスではあるが必ずしも常に人を守っているわけではなく、相手の攻撃を予測して守鯛時の優
先順位にしたがってディフェンスしていたのではないかと推測される。 3.2選手とポールの移動速度 3.21.選手とポールの簸高移動速度 T油肥3Thefastestmovementspeedoftheplayersandaball 己 【 、 … 、 ︾ h 洲脇船FWC卸Ⅷ朋舶FWCn 剛皿 脳 1 5 . 6 1 4 . 7 1 5 , 6 1 4 . 0 1 5 . 6 6.7 6.5 6.8 6.0 6.0 6.5士03 7.6 7.0 6.4 7.4 6 2 6.脚.6 6.6 6.8 6.7 6.3 6.7 6.脚2 8 M湘鮒師側脚 6 7.6 7.8 6.8 7 4 6.7 763士0.5 6.0 7.0 5.8 6.3 6.1 6.3土0.5 6.5 7.0 5.9 6.8 5.9 6.4鋤.5 7.2 73 6.4 6.7 60 6.7db0.6 6.8 6.7 5.5 6.7 6.3 6.4知.6 7 2 7.3 6.4 6.8 6.3 6.雛OS M±S、D^mem士“職測“vi頭”・ unfctn胞.表3には各選手とポールの最高移動速度を示した。勝利したA高校全選手の移動速度の平
均と標準偏差は1.56士1.30mねであり,最高移動速度の平均と標準偏差は7.270.49mノgであっ
た。一方,敗れたB高校の平均移動速度は1.55±1.26m/sで,最高移動速度の平均は6.80
0.45m/sであった。選手の平均移動速度についてチーム間に差は見られないが,鎧高移動速度
についてはBチームよりAチームの選手のほうが高い値を示した。最高移動速度については
チーム戦術の影響よりも個人能力,特に走能力が大きく影響していると考えられることから,
沖縄大学人文学部紀要第13号2011 全てのポジションにおいてAチームの選手はBチームの選手より高い侭人能力を持っていた とこと力職唆された。 また‘それぞれの;選手が最高移勤速度を発揮した場面は.A高校の閥.SG.PF.Cは自 チームのファーストプレイク時であり,逆にFは相手チームのファーストプレイクに対応す るためのハリーパックを識みたときであった。一方.B高校ではPGとSGは自チームのファー ストプレイク時,EPECはハリーパック時であった。つまり,選手侭々の持っている走能 力瀬最大限に生かされる場面はファーストプレイク及びそれに対応するためのハリーパックで あることが示唆されたも大潟・奥田(2側7)減,画像解析手法で得られた選手の移鋤距離とは 選手の活動澱を示すものと態われb一方,移動速度とは運動の強度窪示繊ずるものであると雷 及している。したがって,溌満移動速度が発揮される場面や状況は,非常に高い運動強度であ ると言え,ファーストプレイクだけでなく,ハリーパックについても積極的に取り入れるトレー ニング課題であると昔える。 3.2.Z攻守別の移勤適度 T圃腿e4m燈触鯛&伽vements脚砿曲eplayersandthe伽Ⅱaccording脚伽se/de&nse A風繊戯S曲。側…鴎 B - H i ゅ … 8 … e 1 8 $ 2 “ 3 冠 枇 如 鰯 1 1 域 2 , . 麺 4 曲 “ 鰯 I 22J222
哩脚蜘捌御潤咽鋒継鮭鮭誕泌
乱2匙L2l263獅劉6s233343
︾棚麺側裂錘鵬鮭鋒錘批控畑
︾必懇4ふあ息︾叫岬御叫坪
4捌捌綱棚伽麹 JJ2p3J 剛l粋︾︾掛岬挫剛鵬蝉嘩唾睡睦卿醗
趣鮒舶F藤c吋卿”卵F昨c唖 剛 4.鮭243.浬,43.7理23.嘩為3.7理43がた24 2.3土141.7*1.1 2蕊1.31.7土12 2批141.9土1.3 2.鋒14I‘“1.1 リ . 鮭 1 5 1 . 鮭 1 3 2 基 1 4 1 . 8 士 1 3 1.鮭1.8 1.挺1.3 1.魅1.3 1.鮭1.2 1.涯1.4 1‘7士】、3 432232 111111 推胤織撰鋒鮭 llllll 1.鮭1ユ1s±1⑪ I‘7士131壁12 1.鉾141雄1.3 1.7土1ユ1.6*1.2 I‘9*141.鮭』4 1.7土1.31.鮭i、2 l 鐸 1 2 1鐸1.3 1.鮭12 1鐸1.2 1.鮭1.3 1.8土1.2 ・2.3土1.32.I士1.423土1.52‘詮1A 23士1.62.0土i、522土1.52.a*a.4 21士1.31.8土1.32.1土141,9士32 2.“l‘21.鮭1.21鐸1.21.蛙1.1 ユl土141.8土141鐸1.41鐸14 2.1土141.鮭132.1土142艇13 453244 111111 ︾軽率嘩峰率 醜 土 S D 弱 … ± 8 … 。 … 8 世 皿 哩t;唾. 表4にはA高校攻撃時及びB高校攻撃時における選手とボールの平均移動速度と標錨煽差 をそれぞれ示した。表4より,移動踊離同様,両チームとも全てのポジションにおいて攻撃時 のほうが守備時より移動速鹿が速いことが示された。また,攻撃時の平均移動速度を見てみる と,隣利したA高校の騒うが速いことも示された。 一方,ボールの移動速度においても勝利したA高校攻撃時のほうがB高校よりも速いこと が示された.その際.A高校の攻撃(80回)時におけるポールの総移動距離は39銘.2mであ り,オフェンス1回あたりでは平均49.9mであった。一方.B高校においては,総移動距離 は42鋤。0恥1回のオフェンス平均は52.3mであった。これらの結果から.A商校は素早いショー トパスを多用していたのに対して.B高校はA商校よりも画ングパスを多用するなどして広 くコートを利用して,;ボールを移動させていたことが示唆された。大塩・奥田・菅・卿II.沖原:バスケットポールケームにおける高校女子選手の移動行動に関するゲームパフォーマンス分析 3.3.移動速度から見た運動強度 《粥) 《鴇》
卸”“鋤油、0
印”“”””0
01∼20ユl∼“41や61−8081∼ %the伽蝿tmovementspeed 0 1 ∼ 麺 訓 ぬ 4 1 竜 0 6 1 ∼ 閲 8 1 ∼ %伽efastestmovementspeed (%) f・“幻⑩加加胸0 魁)く的釦⑩加測m0
船)“釦釦加加胴0
01∼釦21∼4041∼鋤創∼”81∼01一過0鋤∼“41∼“61∼関馴∼01∼釦21∼“41∼的61∼80別∼ %thefastestmovementspeed%thefastestmovementspeed%thefastestmovementspeed 碗gorelThedistritationofthefastestmovem弧叩dunderthegameofhighschool TheupperpartshowsA職ゆschool'stwoplayers(PC*PF),thelowershowsBHighschool'sthreeplayers(PaSQPF). これまで,選手の総移動距離や平均移動速度,及び最高移動速度を示してきた。しかしながら,これらだけではバスケットボールのゲーム中の体力的要素に関する有益な知見を得たとは
雷えず,選手の体力的要素に関わるトレーニング指導の方策を提示するには不十分であると思
われる。O'Dono獣me(2004)は,ゲームパフォーマンス向上のためのトレーニングを考える
際,選手の競技時間中の運動及び休憩時間の比率(workrate)を客観的に測定することが必
要不可欠であると指摘している(Bishop&Wright.2006)。そこで,ゲーム中の移動速度に
ついて,各選手が発揮した最高移動速度を基に%最高移動速度を20%ごとに算出し,%最高移
動速度に関する度数分布からworkrate検討することとした。なお,紙面の都合上,全ての
選手について検討することは不可能なため,1試合通して出場した5人の選手について分析す
ることとした。 図1には.A高校PG.PF及びB高校PG,SG.PFの各選手が発揮した最高移動速度に対する速度割合について度数分布を示した。各選手とも,出現頻度が最も多かったのは1-20
%最高移動速度で,これは“ジョギング”程度の速度に相当し,その平均移動速度は1.40mノB
であった。次いで,21--40%最高移動速度,41-60%最高移動速度の順に多く,移動速度が速く
なるとともに出現頻度は低下していくことが示された。出現頻度は各選手で異なるが,出現頻 度パターンはほぼ選手間に差異は見られず,バスケットボールのゲーム中におけるworkrate は1-20%最高移動速度までの比較的低い運動強度'の移動が約55∼60%を占めることが示唆された。また,中程度の運動強度である21-60%凝高移動速度での移動は30∼40%程度あり,ほ
ぼ全力疾走と考えられる運動強度の高い移動は5∼10%程度であった。逆に,止まっている状
態である0%最高移動速度は約2∼5%程度存在していた。沖縄大学人文学観贈§要溺13号2011 以上のことより,全試合時間を通して,選手の移動速度は⑨蝿ねJ1から約7.8剛狛:ま'での広範 囲に出現しており,加えて,そのほとんどが各選手の最高移動速度の20%程度の移動速度であっ たことが示され,これらのことについては先行研究での報告とほぼ一致した伏堀・奥田, 2007)。つまり,ゲーーム中のほとんどをジョギング程度1の速度で移動しているが,60%最高移 動速度(4.5∼5.Om庵以上)のように最高移動速度で走る状況がゲーム中にまれに現れてい ることが示された。また.図1からも分かるように,ジョギング以上の速度と思われる21も0 %最高移動速度鯛2.0∼4.5mノ白)で移動した時間も全体の約測∼40%.つまり約I5分近くあ る一方,タイムアウトやピリオ,ド間やハーフタイムの休憩を除き,止まっている状態が全体の 約2∼5%棚1−2分程度)存在することが示された。Bis加P&Wright(2006)は,バス ケットボールにおける試合中の運動強度の比率はLow:Middle:High=5:4:1であると 示しているが,本研究結果からは0-20%:21-60%:61-%=6:3:1であったことから,ほ ぼこれを支持したものと考えられる。これらに加えて,多くの場合一定の速度で移動すること はなく,加速や減速素早い方向変換なども頻繁に速度変化を行い,標々な移動速度で運動し ていることは明らかである伏場・奥田.2007)。つまり‘本研究結果からも,バスケットボー ルの選手には高い間欠的運動能力が要求されることが実証されたと思われ、バスケットボール における日々のトレーニングでは,トップスピードで移動するときと比較的緩やかなスピード での移動を交互に繰り返すインターバルトレーニングのような緩急をつけたトレーニングを行 う必要があると考えられる。さらに,トレーニングを行う際は,完全に立ち止まって休息をと るのではなく,緩やかでも動きながら体力の回復を図ることがさらにゲームパフォーマンスを 向上させることにつながると考えられる。 4・まとめ 本研究では,バスケットボールにおける高校女子の公式試合を対象として,選手の移動行動 について移動鴎離や移動速鹿溌耀麓的に測定・分析することで,ゲームに必要とされる体力的 要素に関する知見やそのトレーニング指導への有益な基礎資料を得ることを自的として行われ た。その結果,以下の6点が明らかになった。 1)勝利したA商校選手の移動距離の平均と標準偏差は5606.0土1卯.4鯉.B高;校は55鯛.3士 170.2m.ボールは11259.2mであった。また,最も移動距離の長いi警手はA窺校ではPF で5896.5m.B商j嬢で;はSGで研銘.6mであった。この鋤醗奉とも各チーム翰冒最多得点者 であったことから,j多く得点を挙げる選手は豊富な活動鷺が必要となることが推測される。 2)ピリオ雅間における1分間の移動距離を比較した結果,両チームとも1stピリオドが最 も移勤距離が長く,3rd,4th.2ndピリオドの順に低下しており,ゲームのi開始蔵後や ハーフタイム後な墓⑳4疲労していない時間帯の活動鑓が多いことが示された。 3)両チームともマンツーマン・ディフェンスを行っていたがb必ずしも移動園雅種おいてマツ チアップレ冠いるオフェンスとディフェンスの間に相関関係が見られるとは限鶴ないことが 示された。これは‘守鯛時に選手がスイッチプレーやカパーリンJグをしっかりと行ったこと により,マークマン毒適時蕊鷺更しながら守っていたためであると思われる。 4)A商校選手の移動速度の平均と穏準偏差はL56l.30mノ8.B高校ば1.弱土1.鯛、心であっ た.またA高校選津の最高穆鋤速礎達標準偏差は7.270.49mノ闇.B高校は職帥士0.45mノ目 であった。:またi懲霧⑳最高j移動遡凄毒覗れた錫面は主にファーストプレイクを試みた場面と ハリーバックを行った場面の2つであった。 5)高校女子のゲーム中において,選手が全く移動しない時間は3分程度でウゲーム中のほと
大溺・奥田・菅・壇川・沖原:バスケットボールゲームにおける高校女子選手の移動行動に関するケームパフォーマンス分析 んど(約75%)を2.00mノS以下のジョギング程度の速度で移動していること,そして移動速 度が上がるにつれて出現時間は短くなる傾向が示された。
6)ゲーム中における選手のworkrateは運動強度O∼20%MAXが約60%を占め.21∼60%
MAXが約30%,61%MAX以上は約10%であり.運動強度が上がるにつれて出現頻度は低 下することが示された。この結果から,バスケットボールにおける高校女子のゲームj中の運 動強度比率はLow:Middle:High=6:3:1であると雷える。 以上の結果から,先行研究において指摘されているように,バスケットボールの選手には高 い間欠的運動能力,及び加速や減速,素早い方向変換などを繰り返すことができるボディーコントロール能力が要求されることをゲームパフォーマンスの定澱的分#折から実証できたと思わ
れる.また,実際に行われているゲーム中の体力的データを明らかにできたことば意;義あるこ
とと思われる。しかしながら,本研究の分析対象が高校女子トップチームの公式試合であった とはいえ,1試合に限られているために,算出されたデータの信頼性は低いものと言わざるを得ず,例えばb移動距離や速度と勝敗の関係やオフェンスとディフェンスの移動速度の関係な
どについては推測の域を超えることはできず,今後分析数を増していく必要がある。 付 記 本研究の一部は,日本スポーツ方法学会第21回大会にて発表された。 謝辞本研究は,平成17 18年度文部科学省科学研究補助金(若手研究(B).研究代表者:大場渉,課題番号
17700491)及び平成22-24年度文部科学省研究補助金僅盤研究(C),研究代表者:大場渉,課題番号 22500601)による助成を受けた。記して感謝の意を表します。 文 献 Bishop,D.C、&Wright,C・(2006)At加e-motionanalysisofpi℃fessionalbasketballtodetermine therelationshipbetweenthreeactivityprofiles^High,medium,andlowintensityandthe lengthofthetimespentoncourt・InternationalJournalofPerformanceAnalysisinsports,6 (1):130-139. 衛藤晃平・大場渉・石村宇佐一(2007)バスケットボール指導者のゲーム分析研究活用状況に関する調 査:全国大会出溺高校チームを対象として,日本体育学会第58回大会予稿集,301. 岩本良裕・青木拓郎・門多嘉人・加藤敏明・古村溝(1998)バスケットボールにおける対人動作の運動 学的分析:カットインプレイ時の対人動作について.東京学芸大学紀要第5部門.50:129-138. 加藤敏弘・藤本真・入江史郎(1993)バスケットボールのオフェンシプ・ムープメントに関する一考察・ 茨城大学教育学部紀要,42:87-99. 児玉善慶(1989)バスケットボールの競技力構造の分析:ソウル・オリンピック'88.男子チームについて. 仙台大学紀要,21:15-.32. 松本浩和・若吉浩二・小野桂市(1998)大学バスケットボールゲームおよび練習の運動学的評価と指導へ の応用.スポーツ方法学研究,11:95-102. 大場渉・奥田知靖(2007)バスケットボールゲームおける選手及びボールの移動距離と移動速度に関す る研究.スポーツ方法学研究,20:71−84. 大場渉・塩川満久・菅輝(2007)バスケットボールにおける集団戦術行動の分析に関する研究:攻撃沖縄大学人文学部紀要第13号2011 の成否とエリア面菰の関係.スポーツ方法学研究L21(1):47-50. ⑥伽noghue,P.伽側Sou…8㎡vaiiabiliW加伽暗motiondata:measuremente諏轍andwithin playerv職瑚biHtyinwork麹掬.InternationalJournalof恥伽manceAnalysisinSport,4(2): 42園巡9. 奥田知埼・大溺渉・沖原嫌心繍川磯志伽07)バスケットボール館技における空間の定量化に関する 研究一集団戦術の基礎的研究として福スポーツ方法学研究,20:45-55. 大橋二鰯(19釣)サッカーのゲーム分析:その手法と現塘への応用.バイオメカにクス研究.3②:119− 124. 鈴木淳〔釦闘)バスケットボールにおけるゲームレポートを用いたゲーム分析について.スポーツコー チング研鏑1,4:46-51. 鈴木宏競・西鶴尚彦(釦02)サッカーゲームにおける攻撃技能の因果構過体育学猟47:547.凸567. 内山治樹《溌側バスケットボール競技におけるチーム戦術の構造分枇スポーツ方法学研究,17(1): 2 聞 風 内山治樹(2側7》スポーツにおける職術研究のための方法叙説,体育学研究>52:133-147. 吉井四郎(l的4)私の償じたバスケットボール.大修館書店:東京, 0
A Game Performance Analytic Study of Movement Distances
and Speed of the High School Women Players and
a
Ball
in
Basketball
Game
Wataru OBA
Tomoyasu OKUDA·
Akira
KAN··
Mitsuhisa
SHI0 KAWA•••
Ken OKIHARA····
·Hokkaido University of Education, Faculty of Education ··Hiroshima International University, Faculty of Health Sciences ···Prefectural University of Hiroshima, Faculty of Health and Welfare
····Hiroshima University, Graduate School of Education
Abstract
"The purposes of this study were to measure the movement distances and the movement speed of each player or a ball in the basketball regular game, and to propose effective coaching material about the physical conditioning. The object of Basketball game was the XXth All Japan Inter High School Basketball Championship women's semifinal A-high school VB. B-high school
U\
high school won at 74-68). In this 8~dy, the movement distance/speed of all
the players and a ball were calculated by the g-dimensional photography analysis in which the DLT method was used. Main results were as follows; 1)
the average and standard deviation of the movement distance of all the piay-ers was 6587±171m, 2) the average and S.D. of the fastest movement speed was 7.03
±
O.51m1s, 3) as a result of calculating the frequency distribution about the speed rate to the fastest movement speed, the rate of the movement intensity in a game was High: Middle: Low =5:4:1. These findings revealed a few strategic considerations to physical conditioning and coaching of basket-ball.Keyword : game performance analysis, movement distance, movement speed, work rate, a-dimensional photography analysis