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JAIST Repository: 論文データベースを用いた新興科学技術領域の俯瞰的探索手法(政策評価・研究評価)

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Academic year: 2021

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

論文データベースを用いた新興科学技術領域の俯瞰的

探索手法(政策評価・研究評価)

Author(s)

伊神, 正貫; 桑原, 輝隆

Citation

年次学術大会講演要旨集, 18: 522-525

Issue Date

2003-11-07

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/6942

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

2C28

論文データベースを 用いた新興科学技術領域の 僻破約探索手法

0

僻村正 貫

,桑原糖

隆 ( 文科 省 ・科学技術政策研 ) 1 。 研究の目的 我が国では、 第 2 期科学技術基本計画において 初めて優先分野が 明示され、 また、 総合科学技術会議の 設立により 研究開発資源、 特に予算配分の 戦略的重点化が 行われるなど、 科学技術を巡る 環境は大きく 変化してきている。 科学技術に対する 投資の充実を 図るためには、 国の財政事情が 逼迫する中で、 投資を最大限に 活用するための 重点、 化が - 層 求められる状況にあ る。 このような重点化政策を 進める ぅ えで重要なことは、 優先順位付けを 行 う 上で必要となる 情報を有効に 提供し、 その上で政策決定者が 的確な決定をなせるようにすることであ る。 科学技術が急速な 発展を見せる 現在の状況下では、 今後の重点化政策を 考える上で、 ナノテクノロ 、 ジ 一などの新興科 学技術領域を ひ ち早く把握する 事が重要であ る。 しかし、 新興科学技術領域の 把握には最先端の 専門知識が必要とな る為 、 科学技術全体に 対して 傭倣 的な視点で新興科学技術領域を 把握することは 容易ではない。 本研究は、 過去数年間に 論文の出版件数が 急増している 科学技術領域を 論文データベースの 分析によって 明らかに する事を最終目的とする。 今回はその前段階として、 論文データベースを 用いた科学技術領域の 探索手法について 報 告する。 なお、 本研究は平成

15

年度科学技術振興調整 費の 「科学技術の 中長期発展に 係る 傭倣的 予測調査」の 一環として 実施された。

2,

研究の概要

2.] 。 研究に用いた 基礎データ 科学技術領域の 把握には ThomsonISI 社のデータベース EssentiaIScienceIndicators に含まれるリサーチフロント ( 以 後レベル IRF と記述 ) を用いた。 レベル lRF とは論文の共引用関係によって 関連づけられた、 類似したテーマに 関する 論文の集まりであ る。 レベル lRF 形成のメカニズムは 以下の通りであ る。 ① レベル lRF は、 ISI データベースに 収録されている 論文で、 分野 毎 、 各年の中で引用数が

topl%

に入る論文で 構成 される。 ② 共 引用の数があ る閾値を超えた 段階から、 レベル lRF の形成が始まる ( 図 1 片参照 ) 。 ここで、 共 引用とは、 あ る論文 で 2 つの論文が同時に 引用される事を 示し、 共 引用で結びつけられた 論文をコアペーパ と 呼び、 コアペーパを 引用 している論文をサイティンバペーパ と 呼ぶ。 ③ 該当する科学技術領域の 進展につれて、 共 引用で結びつけられる 論文数は増加し、 コアペーパの 数は増加してい く ( 図 1 古参照 ) 。 なお、 レベル lRF は 2 ケ 月毎に随時更新され、 コアペーパの 数は増減する。 また、 レベル lRF が 消滅、 あ るいは分割する 場合もあ る。

本研究では、 2003 年 3 月 1 日アップデート 分の Essential Science Indicators データベースに 含まれるレベル lRF( 臨 床医学、 化学、 物理学など 22 分野 5221 個 ) を基礎データとして 用いた。 レベル lRF はフロント ID で分類されており、 レ ベル lRF の概念を示すキープード 群 、 レベル lRF を構築するコアペーパ 数、 コアペーパの 平均出版年などの 情報が登

(3)

Time 図 1 レベル lRF の形成メカニズムの 模式 図 表 1 レベル lRF の 例 (CARBONNANOTUBE に関連するもの ) フロント キーワード 群 コアペーパ コアペーパの サイティン グ 平均出版 年 ぺ一 パ数

5847

ELECTRODES,ARBON¨ANOTUBEゝRANSISTORSヾEM@ONDUCTNG

S@GLE-WALL CARBON NANOTUBES:

AMB

Ⅰ OLAR

ELECTRCAL

2002 24 TRANSPORT@ CONTROLL@ G@ DOP Ⅰ G

HYDROGEN@ STORAGE@ USING@ CARBON@ ADSORBENTS@

SONCATED

NANOTUBES CARBON 2001.5

4771 GROWTH DISCRETE CATALYTC NANOPARTCLES SCALABLE CVD 2001.7 SYNTHES S:@ H GH-PURITY@ S Ⅰ GLE-WALLED@ CARBON@ NANOTUBES

4445

CHEMICAL〃APOR.EPOS

CARBON NANOFIER ELECTROPHOTONIC ⅠⅠ

Nヾ@U;ROWN〃ERTCALLY、LGNED

APPLICATONS

USING

2000.5 Ⅰ 16

CARBON NANOTUBE LINE EMI TERS D Ⅰ ECTLY GROWN

2

c2 レベル 2RF の形成 レベル lRF の中には類似のテーマを 取扱っているにも 関わらず、 共 引用される頻度が 少ないために 独立のレベル lRF として存在するものがあ る。 表 1 はレベル lRF の 内 、 キーワードとして CARBONNANOTUBE( 以後 CNT と記述 ) を含むも のの例であ る。 ここでフロント ID5847 は CNT を用いた電界効果型トランジスタ、 フロント lD5301 は CNT などカーボン 材 料の水素吸蔵 を扱ったフロントであ る。 全レベル lRF 中では 39 個が CNT をキーワードとして 含む。 本研究ではレベル lRF より大きな科学技術領域の 概念を抽出し、 類似なレベル lRF 間の関連性を 把握する事を 目的 としている。 この 為 、 類似のテーマを 扱ったレベル lRF をクラスタリングする 事で、 レベル lRF より大きな概念を 示すレベル 2RF の構築を行った。 レベル 2RF のクラスタリングにはレベル lRF と同様に共引用関係を 用いた。 その際、 レベル 2RF の構築に用いる 閾値 の 値を、 レベル lRF 形成の条件より 刀心な値に設定した。 分析の結果、 最終的には 679 のレベル 2RF が得られた。 表 2 に CNT に関するレベル 2RF を示す。 レベル 2RF もレベル lRF と同様にフロント lD で分類され、 レベル 2RF の概念を示 一 523 一

(4)

す キーワード 群 、 レベル 2RF を構築するレベル lRF 数 、 レベル 2RF を構築するレベル lRF に属するコアペーパ 全体の 平均出版午などの 情報が登録されている。 CNT に関するレベル 2RF は全部で 36 個のレベル lRF から構成されている。

表 2 レベル 2RF の 例 (CARBON NANOTUBE に関連するもの )

フロント レベル lRF コアペーパの

キーワード 群 平均出版 年

S@ GLE-WALLED@ CARBON@NANOTUBES@ USI G@ BINARY@(FE@ Ⅰ D Ⅴ DUAL

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8

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(5)

発端となり、 CmT を用いた電界放出型電子源の 研究が進展した 事が分かる。

また、 CmT への水素やリチウムの 吸蔵 に関するレベル lRF(ID2742,1D5301) もサイティンバペーパ 数の増加率が 顕著 と

なっている。 マップ 上 、 最も新しいレベル lRF は rD5847(CARBoN NANOTUBEFIELD-EFFECTTR 油 NSISTORSUSING TOP

GATEELECTRODES) であ り、 CmT を用いた電界効果型トランジスタに 関するものであ る。 これらの傾向から、 CNT の研究は基礎物性の 理解の段階から、 電界放出型電子 源 をはじめとする 電子デバイス、 燃料 電池やリチウム 2 次電池の電極材料など 応用を目指した 研究に移行しっ っ あ ることが分かる。 図 2 レベル 2RP のマップ (ID188CARBONNANOTUBE に関するレベル 2RF)

5847 5301 4771 4445 4441 4403 4383 4352 4261 4190 3861 3591 Ⅱ """ ㏄ 托 ㏄ ぬ叩 ㏄竹村㏄㏄㏄㌍㎝㏄ 坤 945307

HYDROGEN@ STORAGE@USl G@ CARBON@ ADSORBENTS

Sl GLE@WALL@ CARBON@ NANOTUBES ALGNED@ MULTIWALLED@ CARBON@ NANOTUBES FIELD@ EMISS ON

O Ⅹ D ZED@ CARBON@ NANOTUBES

ELECTROCHEMICAL@ CAPAC TORS@ UTILIZING@ CARBON@ NANOTUBE@ ELECTRODES EXTENSIVE@NANOTUBE@ NETWORKS

CARBON@NANOTUBE@l TRAMOLECULAR@JUNCTIONS

l DIVIDUAL@ Sl GLE-WALL@ CARBON@ NANOTUBBS GROWING@ Y-@ NCTION@ CARBON@ NANOTUBES

FNITE@CARBON@NANOTUBE

ATOMl ALLY@ RESOLVED@ Sl GLE-WALLED@ CARBON@ NANOTUBES MULTI-WALL@ CARBON@ NANOTUBES

CARBON@ NANOTUBE@ FIELD@ EMITTERS LTHl M@ MULTIWALLED@ CARBON@ NANOTUBES Sl GLE-WALLED@ CARBON@ NANOTUBE@ ROPES CARBON@ NANOTUBE@ FIELD@ EMITTERS

WELL-ALGNED@CARBON@NANOTUBES

CARBON@ NANOTUBE@ EPOXY@COMPOSl ES ATOMl ALLY@ RESOLVED@ CARBON@ NANOTUBES CARBON@ NANOTUBES

CORRELATED@ CARBON@ NANOTUBES

INDIVIDUAL@ SINGLE-WALLED@ CARBON@ NANOTUBES CARBON@ NANOTUBES

Sl GLE-WALLED@ CARBON@ NANOTUBES@ USl G@ D NARY

SINGLE-WALLED@CARBON@ NANOTUBES@SYNTHESl ED

SOLUBLE@SINGLE-WALLED@CARBON@NANOTUBES Si GLE-WALLED@ CARBON@ NANOTUBES

Sl GLE-WALLED@ CARBON@ NANOTUBE@ BUNDLES@ DOPED MULTI-WALL@ CARBON@ NANOTUBE@ FIELD-EFFECT@TRANS STORS SINGLE-WALL@ CARBON@ NANOTUBES

CARBON@ NANOTUBES

Cert4n@data@iCuded@heron@are@derived@from@informaton@prepared@by@the@Ins

Ⅰ tute@for@Scintfic@Informaton@,@Inc , KSI@ Ⅰ Phi Ⅰ dophi.

USA

3.

まとめと今後の

予定

本報告では、 論文データベースを 用いた科学技術領域の 探索手法について 述べ、 CNT に関するレベル 2RF の事例 を 紹介した。 本手法の特徴は、 論文の共引用関係を 用いることで 類似のテーマを 持った論文がクラスタリングされる 点に あ る。 これらの作業はデータベース 分析により自動的に 実行可能であ ることから、 論文データベースによる 傭倣 的な科学 技術領域の把握が 可能となる。 また、 レベル

2RF

に含まれるレベル lRF のマップを作成する 事で、 技術間の関連性が 視 覚的に表現される。 ここでは、 CNT に関する 1 事例のみを紹介したが、 今後は残りのレベル 2RF に関する分析を 進め、 特に注目すべき 科 学技術領域の 抽出、 及びその内容の 詳細分析を実施する 予定であ る。 一 525 一

参照

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