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民法七一五条三項における求償権の制限について

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(1)

, 治

一 

  最 近 の 巨 大 . 複 雑 な 企 業 設 備 、 高 速 交 通 機 関 の 発 達 は 、 人 類 文 化 の 発 展 に 貢 献 す る 反 面 、 諸 々 の 複 雑 ・ 多 数 の 災 害 を も た ら す 結 果 と な っ た 。 こ れ ら の 、災 害 は 今 や 人 々 が 注 意 義 務 を 果 し た か 否 か に 関 係 な く 必 然 的 に 生 ず る も の と な っ て い る 。   か か る 現 実 は 、 法 の 領 域 に も さ ま ざ ま な 矛 盾 を 持 込 ん で い る 。 そ の 一 つ は 、 ロ ー マ 法 以 来 の 民 法 、 特 に 不 法 行 為 法 の 大 原 則 で あ る ﹁ 過 失 な け れ ば 責 任 な し ﹂ の 原 則 の 単 純 な 適 用 を も っ て し て は 、 著 し い 不 公 平 を 生 ず る 場 合 が あ る 。 例 え ば 高 度 に 技 術 的 専 門 的 な 工 場 設 備 に よ っ て 生 じ た 損 害 に つ い て 、 被 害 者 は そ の ﹁ 過 失 ﹂ を 立 証 出 来 な い 場 合 が 多 く 、 従 っ て 、                                                                       ヘ   へ 過 失 責 任 主 義 の 下 で は 損 害 賠 償 を 受 け 得 な い こ と に な る 。 こ の よ う な 現 実 と 法 と の ズ レ を 解 決 す る 努 力 は 、 従 来 か ら ﹁ 無                                                         ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ    ヘ    へ 過 失 損 害 賠 償 論 責 任 論 ﹂ と し て 研 究 さ れ て き た 。 と こ ろ で 、 右 の 加 害 者 と 被 害 者 と の 課 題 と 並 ん で 、 今 日 重 要 と な っ て い                         ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ    ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    へ る の が 、 企 業 等 を 媒 介 と す る 直 接 の 加 唐 者 た る 被 用 者 と 使 用 者 と の 課 題 で あ る 。 両 者 の 関 係 は 、 民 法 七 一 五 条 に よ っ て 規 定 さ れ て い る 。 す な わ ち 、 諸 危 険 の 中 で 働 く 被 用 者 は 、 社 会 的 に み て 必 然 的 で あ る と 思 わ れ る よ う な 事 故 を 起 し た 場 合 で も 、 何 等 か の 過 失 が 認 め ら れ る 限 り 、 過 失 責 任 主 義 、 自 己 責 任 主 義 の 下 に 、 損 害 賠 償 の 義 務 を 負 う こ と に な る 。 そ レ て 、                                                                                                                                                     七 一 五 条 に よ り 、 使 用 者 が 損 害 を 支 払 っ た 場 合 で も 、 使 用 者 は 直 接 の 加 害 者 た る 被 屠 者 に ・ ﹁ 求 償 ﹂ を 為 し 得 る の で あ る 。           民 法 七 一 五 条 三 項 に お け る 求 償 権 の 制 限 に つ い て   、                                四 七

(2)

﹁             民 法 七 一 五 条 三 項 に お け る 求 償 権 の 制 限 に つ い て                                       四 八 し か し 、 使 用 者 が 危 険 な 企 業 に よ り 多 大 の 利 益 を 収 め 、 反 面 、 被 用 者 は そ の 危 険 の 中 で 働 き つ つ も 経 済 的 に は 貧 し い 、 と                                                                                                                                 へ . い う 一 般 的 事 情 を 考 え る 時 、 こ こ で は 、  ﹁ 過 失 な け れ ば 責 任 な し ﹂ の 原 則 が 、 前 者 の 理 由 と は 全 く 逆 の 意 味 で 、 つ ま り 古 へ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ     ね         へ    ヘ   ヘ   ヘ         ヘ   ヘ   ヘ   ヘ   ヘ   ヘ   ヘ         ヘ   ヤ   も   も           ヘ     ヘ         ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ     を     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ         ヘ     ヘ     ヘ     へ

(

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、  、                                                                   (3 )  ﹁ 味 で 、 現 実 と 法 と の ズ レ が 感 じ ら れ る の で あ る 。 . 右 の ご と き 現 実 と 法 と の ズ レ に 着 眼 し 、 被 用 者 保 護 の 合 理 的 解 決 を 図 ろ う と す る の が 本 稿 の 目 的 で あ る 。   尚 、 本 稿 で の 理 論 構 成 は 、 危 険 複 雑 な 企 業 等 に お け る 使 用 者 と 被 用 者 と の 関 係 を 対 象 と す る も の で あ る 。 叙 述 の 順 序 と し て は 、 ま ず 我 国 の 従 来 の 学 説 、 判 例 を 整 理 し ⇔ 、 次 に 、 求 償 権 制 限 の 理 論 構 成 に つ 、い て 考 え て み る 。 こ こ で は 、 . そ の 解                                                                                             (4 ) 釈 論 的 構 成 ⇔ 、 と 実 質 的 ( 保 険 制 度 に よ る 被 用 者 保 護 ) 構 成 ㈲ 、 と に 分 け 、 主 に イ ギ リ ス 法 と の 対 比 を 通 し て 考 え て み る 。   ( 1 ) 使 用 者 責 任 の 根 拠 お よ び 歴 史 に つ い て は 、 片 岡 昇 ﹁ ↓ 冨 冨 ≦ o h ζ 霧 言 ﹁ 四 民 ω ① ≦ 皿 暮   に 関 す る 一 考 察 ﹂ (法 学 論 叢 五 九 巻 三 号 ) に 詳 し い 。 ●   ( 2 )  民 法 七 一 五 条 三 項 。 な お イ ギ リ ス 法 に お い て は 、 使 用 者 と 被 用 者 は ﹁ 共 同 不 法 行 為 ﹂ (日 o 一再 ↓ o 詳 ) と さ れ 、 使 用 者 は 被 用 者 が そ の 雇 用 関 係 の 過       程 に お い て (ぎ 夢 Φ 8 霞 ω。 o h 三 ω ① B 艮 o 冤 ヨ 。 馨 ) 為 し た 不 法 行 為 に つ ぎ 代 替 責 任 (三 岳 ユ o 器 = ⇔ げ 集 曙 ) を 負 う も の と し 、 使 用 者 は 自 己 が 賠 償 し       た 損 害 を ﹁ 契 約 義 務 違 反 ﹂ と し て 被 用 者 に 求 償 し 得 る こ と が 判 例 法 上 確 立 し て い る 。   ( 3 ) 被 用 者 保 護 に 着 眼 し 、 そ れ を 、 単 に 被 用 者 の ﹁ 過 失 ﹂ 概 念 を 狭 く す る こ と で 解 決 す る と す れ ぽ 、 不 法 行 為 の 成 立 自 体 が 困 難 と な り 、 そ の 為 に 被 害                                                                                       ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  へ  も  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  へ       者 保 護 が 希 薄 と な る 、 と い う 欠 陥 が 生 ず る 。 つ ま り 、 現 実 社 会 が 法 に 要 請 し て い る の 憶 、 正 に 、 被 害 者 保 護 と 被 用 者 保 護 が 同 時 に 為 さ れ な け れ ば な       ヘ   ヘ   ヘ   ヘ   ヘ   ヘ   ヘ   へ       ら な い こ と で あ る ゆ 従 っ て 、 法 の 理 論 構 成 は 、 不 法 行 為 の 成 立 要 件 と し て の 過 失 と 求 償 権 制 限 の 規 準 と し て の 過 失 と を ど の よ う な 関 連 で と ら え る か       が 重 要 な 問 題 と な る 。 本 稿 の 中 心 課 題 も こ の 点 に 存 す る の で あ る が 、 結 論 的 に 言 え ば 、 私 は 、 二 つ の 過 失 を そ れ ぞ れ 異 っ た 程 度 の も の と し て と ら え       る べ き も の と 考 え る 。﹁   (4 ). 使 用 者 の 求 償 権 に 関 す る イ ギ リ ス 判 例 法 の 研 究 と し て 、 伊 藤 正 已 ﹁ 使 用 者 の 求 償 権 ﹂ ( 法 学 協 会 雑 誌 七 四 巻 五 ・、 六 号 ) 六 〇 五 頁 以 下 に 詳 し い 。 本       稿 も こ れ に よ る と こ ろ が 大 き い 。 、

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(4)

          民 法 七 一 五 条 三 項 に お け る 求 償 権 の 制 限 に つ い て                                 五 〇                                                                                           ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ      ヘ  ヘ  ヘ  へ   椿 教 授 は 、 使 用 者 、 被 用 者 の 被 害 者 に 対 す る 債 務 関 係 を ﹁ 不 真 正 連 帯 債 務 ﹂ と さ れ 、 こ の ﹁ 不 真 正 連 帯 債 務 ﹂ 自 身 の 属 へ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ 性 と し て 求 償 権 を 是 認 す る こ と に よ り 、 相 互 の 、 す な わ ち 、 使 用 者 被 用 者 の 如 何 を 問 わ ず 、 直 接 賠 償 者 か ら 他 方 へ の 求 償                                    を 認 め る 、 と い う 方 法 を 主 張 さ れ る 。 そ し て 同 教 授 は 、 こ の 求 償 の 割 合 を 決 定 す る 要 素 と し て 、 相 互 の ﹁ 過 失 ﹂ や ﹁ 結 果                                                        ゆ   発 生 に た い す る 加 巧 度 な い し 原 因 力 ﹂ 等 を 考 慮 す べ し 、 と さ れ る 。   さ て 、 右 に の べ た 学 説 は 、 そ の 理 論 構 成 上 相 違 す る 点 も あ る が 、 他 面 、 次 の よ う な 共 通 点 を も っ て い る 。 第 一 に 、 求 償 権 制 限 に つ い て 、 過 失 の 割 合 の 相 互 比 較 に よ る 負 担 部 分 の 決 定 、 と い う 方 法 を と る こ と で あ る 。 第 二 に 、 こ の 場 合 の ﹁ 過                                                                                        け   失 ﹂ が 対 外 的 な 、 即 ち 、 不 法 行 為 の 発 生 と 因 果 関 係 に あ る 過 失 、 と し て 把 え ら れ て い 為 こ と で あ る 。 こ の よ う な ﹁ 対 外 的 ﹂ な 関 係 に よ っ て 負 担 部 分 を 決 定 す る 方 法 に 対 し て 、 全 く 純 粋 に ﹁ 対 内 的 ﹂ な 関 係 に 負 担 部 分 決 定 の 要 素 を 求 め よ う と す る の が 、 中 元 説 で あ る 。                                                     ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ         ヘ    ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   へ   中 元 氏 は 、 求 償 権 に 関 す る 使 用 者 と 被 用 者 の 法 律 関 係 を 、 両 者 の 間 に 存 す る 委 任 、 そ の 他 の 契 約 関 係 に 求 め ら れ ( あ る       、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、        、  、  、  、  、  、  、  、 (12 ) い は 、 単 な る 事 実 上 の 使 用 関 係 し か 存 在 し な い 場 合 で も 、   ﹁ 事 実 上 の 契 約 関 係 ﹂ に 求 め ら れ る 。 そ し て 、 七 一 五 条 三 項 の 求 償 権 規 定 は 、 `被 用 者 の 契 約 義 務 違 反 1一 債 務 不 履 行 に 基 づ く も の と し て 理 解 さ れ 、 、 従 っ て 、 求 償 の 割 合 す な わ ち 相 互 の 負                 、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、  、                                                                    (13 ) 担 部 分 の 割 合 は 、 相 互 が ど れ 程 契 約 義 務 を 守 っ て い た か 、 を 比 較 す る こ と に よ り 決 定 す べ き も の と さ れ る 。 ま た 同 氏 は 、

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                                                       め   元 氏 の 理 論 構 成 の 基 礎 は 、 民 法 起 草 者 の 一 人 で あ る 梅 博 士 の 考 え に 存 す る の で あ り 、 求 償 権 の 問 題 を 対 外 的 関 係 か ら 独 立               ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヤ  ヘ    ヘ   ヘ    ヘ    ヘ   ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    ヘ   ヘ    へ さ せ て 、 い わ ば 純 粋 に 対 内 的 関 係 と し て 解 決 し よ う と す る こ と は 、 非 常 に す っ き り と し た 解 決 方 法 で あ る と 思 わ れ る 。 し か し 反 面 求 償 権 の 問 題 が 生 ず る の は 、 そ の 前 提 と し て 、  ﹁ 不 法 行 為 ﹂ に よ る 損 害 の 発 生 が あ る ・こ と を 考 え る と 、 そ れ と の 関 連 を ぬ き に し で 問 題 を 解 決 す る こ と に は 疑 問 が 残 る 。 換 言 す れ ば ( 不 法 行 為 に つ い て の 使 用 者 と 被 用 者 ど の 法 律 関 係 を

(5)

                                                                                                                            (16 ) 明 白 に し た う え で 、 そ こ に 、. 契 約 義 務 違 反 に よ る 求 償 権 の 問 題 を 位 置 づ け る こ と が 、 理 論 構 成 上 要 求 さ れ る で あ ろ う 。   さ て 以 上 の よ う に 、 学 説 は 、 理 論 上 い く ぶ ん 異 っ て い る よ う で あ る が 、 総 じ て 、 求 償 権 を 制 限 す る 方 向 に あ る 。 私 は 、 こ れ ぢ の 諸 学 説 を 、 各 々 、 対 立 的 関 係 に あ る も の と し て で は な く 、 求 償 権 制 限 理 論 の 部 分 的 位 置 を 占 め る も の と し て 理 解 す る 。 従 っ て 、 こ れ ら の 学 説 を 踏 ま え て こ ぞ 、 新 し い 理 論 構 成 が 出 来 よ う 。 ( 1 )   石 田 博 士 は ﹁ 企 業 の 経 営 に よ っ て 多 大 の 利 益 を 収 め て い る 使 用 者 又 は 代 理 監 督 者 が 被 用 者 に 対 し て 求 償 権 を 行 使 す る こ と は 信 義 の 原 則 に 反 し 権 利     の 濫 用 で あ み と 解 し て よ い 。 ﹂ ( 石 田 文 次 郎, ﹁ 債 権 各 論 講 義 ﹂ 二 八 八 頁 ) と さ れ て い る 。 ( 2 )   加 藤 一 郎 ﹁ 不 法 行 為 ﹂   (法 律 学 全 集 ) 一 九 〇 頁 参 照 。 ( 3 )   勝 本 正 晃 ﹁ 債 権 法 各 論 概 説 ﹂ 三 二 五 頁 。 ( 4 )   我 妻 栄 ﹁ 不 当 利 得 、 事 務 管 理 、 不 法 行 為 ﹂ (新 法 学 全 集 一 〇 巻 ) 一 七 八 頁 。 ( 5 )   我 妻 、 前 掲 書 、 一 七 八 頁 。                                        -                    、 .( 6 )   加 藤 一 郎 、 前 掲 書 、 一 九 〇 頁 。 ( 7 )   加 藤 一 郎 、 前 掲 書 、 一 九 〇 頁 参 照 。 ( 8 )   椿 寿 夫 、 ﹁ 民 法 七 一 五 条 三 項 に よ る 求 償 権 の 行 使 に 過 失 相 殺 の 類 推 適 用 が 認 め ら れ た 事 例 ﹂ (判 例 時 報 五 二 五 号 ) = = 頁 参 照 。 ( 6 ) 椿 教 授 は 、 使 用 者 責 任 に お け る 使 用 者 と 被 用 者 が 学 説 判 例 上 、 被 害 者 に 対 し て 不 真 正 連 帯 債 務 を 負 う と さ れ 、 ま た 共 同 不 法 行 為 者 も 不 真 正 連 帯 債     務 の 関 係 に 立 つ と さ れ て い る こ と に 着 眼 さ れ 、 同 教 授 の 説 が 加 藤 教 授 説 に い わ ゆ る ﹁ 共 同 不 法 行 為 に お け る 求 償 ﹂ と 基 本 的 に は 一 致 す る も の で あ     る 、 と さ れ て い る (椿 、 前 掲 、 一 二 一 頁 参 照 )。 尚 、 不 真 正 連 帯 債 務 に そ の 属 性 と し て 求 償 を 是 認 す る 考 え 方 に つ い て は 、 椿 ﹁ 注 釈 民 法 ( H )﹂ ( 西 封     信 雄 編 ) 六 七 頁 参 照 。 ( 10 )  椿 、  ﹁ 民 法 七 一 五 条 三 項 に よ る 求 償 権 の 行 使 に 過 失 相 殺 の 類 推 適 用 が 認 め ら れ た 事 例 (判 例 時 報 五 二 五 号 ) 一 二 二 頁 参 照 。 ( n ) 加 藤 教 授 の 説 に つ い て は 、  共 同 不 法 行 為 者 の 負 担 部 分 を 決 定 す る 要 素 が 何 で あ る か に つ き 不 明 確 で あ る が 、   ﹁ 本 来 負 担 す べ き 責 任 の 割 合 に 応 じ     ・て ﹂ ( 加 藤 、 前 掲 害 、 二 = 一頁 参 照 ) と さ れ て い る と こ ろ が ら 、  ﹁ 過 失 ﹂ と し て 理 解 し て も よ い で あ ろ う φ ( 12 )  ﹁ 事 実 上 の 契 約 関 係 ﹂ (鍵 ζ 一ω ∩ 冨 く o 答 壁 σq のく o ﹁ず 弾 三 器 Φ) と は 、 一 九 四 一 年 に ハ ウ プ ト (置 磐 讐 ) が {6 げ 興 貯 算 ぢ 。 冨 く ① 含 益 σq ωく ① } 似一 什三 馨 ..     と い う 論 文 に よ っ て 提 唱 し て 以 来 、 ド イ ツ 私 法 学 会 の 重 要 な テ ー マ と な っ て い る 。 こ れ は 、 要 す る に 、 当 事 者 が 契 約 締 結 の 意 思 表 示 を し た わ け で は     な い が 、 使 用 関 係 の よ う な 一 定 の 事 実 関 係 が あ れ ば 、 契 約 締 結 の 意 思 表 示 が あ っ た の と 同 様 に と り あ つ か う こ と を 承 認 す る の で あ る 。 ( 13 )  中 元 紘 一 郎 ﹁ 被 用 者 に 対 す る 求 償 ﹂ (別 冊 ジ ュ リ ス ト 2 9 一。。 ) 一 四 頁 参 照 。 尚 、 同 氏 は 、 契 約 義 務 違 反 の 認 定 は 、 ω 被 用 者 が 使 用 者 の 指 揮 命 令 に     ど れ 程 従 っ て い た か 、 ② 被 用 者 が ど の 程 度 誠 実 に 労 務 に 服 し て い た か 、 ③ 労 務 の 内 容 が ど の 程 度 の 注 意 、 技 能 、 素 養 を 要 す る か 、 ω 賃 金 や 労 務 、 規 民 法 七 一 五 条 三 項 に お け る 求 償 権 の 制 限 に つ い て 五 一

(6)

                                                                                                                            ﹁             民 法 七 一 五 条 三 項 に お け る 求 償 権 め 制 限 に つ い て                           .      .    五 二       律 の 乱 れ 、 企 業 施 設 の 点 、 等 を 考 慮 し て 行 う こ と を 提 案 さ れ る 。   ( 14 )   中 元 、 前 掲 、 一 五 頁 参 照 。   ( 15 ) 梅 博 士 は 、 七 一 五 条 三 項 を 説 明 し て ﹁ 是 レ 委 任 ソ ノ 他 ノ 契 約 関 係 ヨ リ 生 ズ ル 所 ノ 権 利 二 属 ス 故 二 、 或 ハ 被 用 者 ハ 是 等 ノ 者 二 対 シ テ 責 任 ナ キ カ ヲ 疑       シ ム ル 疑 ア ル ヲ 以 ッ テ 、 本 条 第 三 項 ノ 規 定 ヲ 置 キ タ ル ナ リ ﹂ ( 梅 ﹁ 民 法 要 録 ﹂ ( 債 権 編 ) 八 九 七 頁 ) と さ れ て い る 。   ( 16 ) 本 稿 に お い て 、 私 は 、 ・最 終 的 に は 、 求 償 権 を 契 約 義 務 違 反 に 基 く も の と し て と ら え る の で あ る が 、 し か し そ れ は 、 使 用 者 と 被 用 者 が 共 同 不 法 行 為       者 で あ り 、 そ こ に 不 真 正 連 帯 債 務 が 考 え ら れ 、 そ こ で 始 め て 、 契 約 義 務 違 反 に よ る 求 償 が 導 か れ る の で あ り 、 単 に 求 償 権 を 契 約 義 務 違 反 と す る だ け                             へ    あ    ぬ    ヘ   へ    も    ヘ    へ    ぬ    ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    マ    へ    も    へ    も    モ    モ    う    ヘ   ヘ   へ    も    ヘ    ヘ   ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    へ       不 充 分 で あ ろ う 。 要 す る に 、 求 償 権 が 契 約 義 務 違 反 に 基 く 根 拠 を 明 白 に 理 論 構 成 す べ き で あ る と 思 わ れ る 。 ⇔   判 例 の 動 向   民 法 七 一 五 条 三 項 に 関 す る 判 例 は 、 過 去 、 ほ と ん ど 見 当 ら な い 。 次 の 二 つ が そ の 例 で あ ろ う 。 .                                             (1 ) ④   京 都 地 裁 、 昭 和 三 八 年 一 一 月 三 〇 日 判 決   本 件 の 事 実 は 、 次 の ご と く で あ る 。 ﹁即 ち 、 被 告 Y は 、 自 動 車 運 送 業 を 営 む 原 告 X 会 社 に 整 備 工 と し て 勤 務 し た が 、 X に 運 転 手 が 不 足 し た 際 、 Y を 運 転 業 務 忽 従 事 さ せ 距 。 Y は X に 対 し て 、 自 分 は 整 蒲 工 止 し て 勤 務 し た の で あ り 、 運 転 に は 自 信 が な い の で 、 運 転 手 と し て 勤 務 す る の は 嫌 だ 、 と 告 げ た 事 実 が あ る 。 Y は 運 転 業 務 に 従 毒 中 、 三 度 に わ た り 事 故 を 起 し た の で 、 K は 民 法 七 一 五 条 に も と づ き そ の 損 害 を 賠 償 し た 。 そ こ で X ば Y に 対 し 、 同 条 三 項 に よ っ. て 求 償 権 を 行 使 し た 、 と い う も の で あ る 。   京 都 地 方 裁 判 所 、 乾 裁 判 官 は 、 次 の よ う に 判 示 。     ﹁ 本 件 各 事 故 の 発 生 は 、 原 告 会 社 代 表 者 が 被 告 を 運 転 手 と し て 選 任 す る こ と が 適 当 で な い こ と を 知 り な が ら 敢 え て こ れ を 運 転 手 と し て   勤 務 せ し め た こ と に も 起 因 す る も の 、と 言 う べ く 、 被 害 者 に 対 し て は 、 原 告 会 社 と 被 告 は 民 法 第 七 〇 九 条 、 第 七 一 九 条 に よ る 共 同 不 法 行   為 老 の 関 係 に も 立 ち 、 真 正 連 帯 債 務 を 負 う も の と 解 す べ き と こ ろ 、 こ の 観 点 か ら 原 被 告 の 内 部 関 係 に お け る 責 任 の 分 担 を み る に 、 前 記                           ヘ     ロ     ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ     も    ヘ     ヘ     ヘ     へ     も     も    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ    ヘ     ヘ     ヘ           へ     も    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ    ヘ     へ     も     ヘ     ヘ           ヘ    ヘ     へ     も     も    ヘ     ヘ     ヘ     へ     も     ヘ    ヘ     へ   の 事 実 関 係 か ら す れ ば 、 被 告 の 故 意 又 は 重 過 失 に 基 く 損 害 の 賠 償 に つ い て は 、 被 告 自 か ら こ れ を 負 担 し 、 被 告 の 軽 過 失 に 基 く 損 害 の 賠     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ    ヘ     へ     も     ヘ     へ     も     ヘ     ヘ    ヘ     へ     も     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ    も     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ     も     も    ヘ     ヘ     ヘ     へ     も    ヘ     へ     ゐ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ          ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ    ヘ     ヘ     ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     へ     も     へ     も    あ     へ   償 に つ い て は 原 告 会 社 に お い て こ れ を 負 担 す る と 解 す る の が 正 義 公 平 に 合 す る ゆ え ん で あ っ て 、 民 法 七-一 五 条 三 項 の 求 償 権 も こ の 限 度 9

(7)

レ   も   レ   た   ひ   レ   へ   も   し   も   ヤ   レ   も   も   へ   し   レ   ト   レ   も に 制 限 せ ら れ る も の と 解 す る の が 相 当 で あ る (傍 点 筆 者 )。 ⋮ (中 略 ) ⋮ 本 件 各 事 故 は 被 告 の 故 意 又 は 重 過 失 に よ っ て 生 じ た も の と は 認 め な い 。﹂

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(後

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(8)

、 民 法 七 一 五 条 三 項 に お け る 求 償 権 の 制 限 に つ い て

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X

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  ﹁ ⋮ ⋮ し か し な が ら 、 も と も と 原 告 の 経 営 す る 運 送 業 は 、 自 動 車 事 故 等 が 伴 う 企 業 で あ り 、 原 告 は そ の 事 業 に よ り 収 益 を あ げ て い る と い う 事 実 に 着 眼 す れ ば 、 原 告 の 右 求 償 権 の 行 使 に よ り そ の 事 業 上 生 じ た 不 利 益 を こ と ご と く 被 用 者 で あ る 被 告 の 負 担 に 帰 せ し め る こ                                                                     へ     も     ヘ     へ     も    も           も     ヘ    へ     も     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ    ヘ     ヘ     ヘ          ヘ     ヘ     ヘ     ヘ    へ と は 妥 当 を 欠 く 。 右 の ご と き 企 業 者 が 被 用 者 に 求 償 権 を 行 使 す る に あ た っ て は 、 企 業 者 の 選 任 ・ 監 督 に 関 す る 過 失 が 存 し 、 そ れ が 被 用 へ     ヘ     カ     ヘ     へ     も     ヘ     ヘ     ヘ     へ     も     ヘ     へ     も     へ     も     ヘ     へ     も     ヘ     へ     も     も     へ     も     も     も     も     も     へ     も     へ           も     も     も     も     も     も     ヘ     へ     も     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ     も     カ     ヤ     も     へ 老 の 不 法 行 為 と の 間 に 相 当 因 果 が あ る 場 合 に 過 失 相 殺 さ る べ き で あ る し 、 そ う で な く て も 賃 金 が 低 廉 で あ る と か 労 務 が 過 度 で あ る 場 合 に 、 こ れ ら が 加 害 行 為 と 相 当 因 果 関 係 が あ る 限 り 、 過 失 相 殺 を 類 推 し て 求 償 権 を 制 限 す る の が 妥 当 で あ る (傍 点 筆 者 )。 い ま こ れ を 本 件 に ・つ い て み る に 、 ⋮ ⋮ (中 略 ) ⋮ ⋮ 右 賃 金 は 低 廉 で あ る と 評 価 せ ざ る を 得 な い し 、 ま た こ の 賃 金 率 か ら す れ ば 、 被 告 の 労 務 は 過 度 で あ た と 認 め 得 る 。 し か し て こ の 被 告 の 労 務 の 過 度 が 自 動 車 運 転 上 の 注 意 力 に 影 響 し 、 ひ い て は そ れ が 被 告 の 前 記 前 方 不 注 意 の 一 因 子 と な り 両 者 間 に 相 当 因 果 関 係 が あ る も の と い え な い こ と は な い 。 そ う だ と す る と 、 こ と 衡 平 の 原 則 上 、 さ ぎ に 説 示 し た よ う に 過 失 相 殺 を 類 推 し て 原 告 に も 損 害 賠 償 責 任 を 分 担 さ せ る た め そ の 求 償 権 を 制 限 す る の が 相 当 で あ る 。﹂

.

使

.一

,右

使

(9)

の と 考 え ら れ る 。 そ の 意 味 か ら し て も 、 圏 こ の 二 つ の 判 例 は 今 後 重 要 な 意 義 を も つ で あ ろ う 。   ( 1 )   昭 和 三 五 年 ( ワ ) 第 一 〇 二 六 号 求 償 債 権 請 求 事 件 (下 民 集 一 四 巻 一 一 号 一 八 九 頁 )。   尚 本 判 決 に つ い て は 、 中 元 氏 の 判 例 批 評 が あ る (中 元 ﹁ 被 用     者 に 対 す る 求 償 ﹂ (別 冊 ジ ュ リ ス ト Z ρ 一。。 、 一 八 頁 以 下 ) )。   (2 )  昭 和 四 二 年 ( ワ ) 第 一 九 号 、 求 償 権 請 求 事 件 (判 例 時 報 五 一 七 号 七 九 頁 以 下 )。   本 判 決 に つ い て は 、 椿 教 授 の 判 例 批 評 が あ る (椿 ﹁ 民 法 第 七 一 五     条 三 項 に よ る 求 償 権 の 行 使 に 過 失 相 殺 の 類 推 適 用 が 認 め ら れ た 事 例 ﹂ (判 例 時 報 五 二 五 号 ) 一 一 = 頁 以 下 )。

1

1

i

  前 述 に お い て 、 従 来 の 学 説 、 判 例 の 動 向 を 概 観 し た 。 そ こ で こ れ ら を 踏 ま え て 解 釈 論 の 範 囲 内 で の 求 償 権 制 限 に つ い て 考 え て み よ う                                                                                         ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ    ヘ     へ   求 償 権 を み る に あ た っ て 、 そ の ﹁ 基 本 的 態 度 ﹂ と せ ね ぽ な ら ぬ こ と は 、 蕊 用 者 と 被 用 者 と の 現 実 的 社 会 的 関 係 で あ ろ う 。 企 業 の 複 雑 性 、 危 険 性 、 交 通 事 情 の 悪 化 等 の 中 で 、 ・使 用 者 が 多 大 の 利 益 を 収 め 、 被 用 者 は 経 済 的 に も 、 恵 ま れ な い 、 と い う 一 般 的 事 情 の も と で は 、 た と え 被 用 者 が 不 法 行 為 を 生 ぜ し み た と し て も 、 そ の 損 害 を 賠 償 し た 使 用 者 に 直 ち に 求 償 権 を                                               (1 ) 是 認 す る こ と は 、 社 会 的 公 平 に 反 す る こ 止 に な る 。 勿 論 、 か か る 報 償 責 任 的 、 あ る い は 危 険 責 任 的 考 え 方 、 さ ら に は 、 使                                                                                        用 者 は 自 己 の 負 担 し た 損 失 を 製 品 コ ス ト 等 に よ り 、 分 散 、 転 化 し 得 る 、 と い う 考 え 方 を 、 解 釈 論 の 中 は ス ト レ ー ト に 持 ち 込 む こ と は 、 説 得 力 に 乏 し い で あ ろ う 。 し か し 、 求 償 権 制 限 の 基 本 的 態 度 と し て は 、 か か る 考 え 方 に 立 脚 せ ね ば な ら な い          ヨ   と 思 わ れ る 。   右 の ご と き 態 度 に 基 づ い て 、 次 ぎ に 解 釈 の 理 論 構 成 が 問 題 と な る 。 '   第 一 に 、 不 法 行 為 に お け る 使 用 者 と 被 用 者 の 法 律 関 係 が 問 題 と な る 。 私 は 、 こ れ を ﹁ 共 同 不 法 行 為 ﹂ と し て 構 成 し 得 る           民 法 七 一 五 条 三 項 に お け る 求 償 権 の 制 限 に つ い て                                   五 五

(10)

の 理 由 は 、 共 同 法 不 行 為 の 成 立 要 件 と し て の ﹁ 行 為 者 の 関 連 共 同 性 ﹂ に つ い て で あ り 、 二 つ は 、  ﹁ 使 用 者 自 身 の 不 法 行 為 の 成 立 肚 使 用 者 の 故 意 、 過 失 の 存 在 ﹂ に つ い て で あ る 。 し か し 、 前 者 に 関 し て は 、 以 前 の 判 例 で ﹁ 共 同 は 共 謀 で あ る ﹂ と                 (5 ) し た も の も あ っ た が 、 そ の 後 、 漸 次 に 変 遷 し 、 近 時 で は 、   ﹁ 共 同 ﹂ と は ﹁ 客 観 的 共 同 ﹂ で 足 り 、 二 恩 思 の 共 通 L を 必 要 と                                                        し な い 、 と す る に 至 っ て お り 、 学 説 も こ れ を 支 持 し て い る 。 か か る 判 例 、 通 説 の 下 で は 、 共 同 不 法 行 為 の 成 立 庵 容 易 に 認 め ら れ よ う 。 後 者 に 関 し て み れ ば 、 判 例 は 双 方 の ﹁ 過 失 ﹂ を 以 ザ て 共 同 不 法 行 為 の 成 立 を 認 聖 こ の 場 合 の 使 用 者 の 過 失           ヘ  ヘ  ヘ                 ヘ   へ                                                                                                                     が 近 時 で は 厳 格 に す な わ ち 広 く 解 さ れ 、 ほ と ん ど の 場 合 、 使 用 者 の 免 責 が 認 め ら れ て お ら な い こ と 、 換 言 す れ ば 、 使 用 者 の 故 意 、 過 失 が 容 易 に 認 め ら れ て い る こ と 、 を 考 え れ ば 、 後 者 が 不 法 行 為 の 成 立 に 支 障 を き た す こ と は な い と い え よ う 。 こ の よ う に 考 え て く れ ば 、 使 用 者 と 被 用 者 を 共 同 不 法 行 為 者 と す る 構 成 は 充 分 に 可 能 で あ る 。 右 の こ と を 、 イ ギ リ ス 法 に つ い て み る と 、 そ こ で は 、 代 替 責 任 (≦ 8 き 島 訂 窪 ξ ) を 負 う 使 用 者 (ヨ p ω響 ) と 直 接 の 不 法 行 為 者 で あ る 被 用 者 ( 異 く 帥 巳                                                      き   と は 、 共 同 不 法 行 為 者 ( す 三 ε 長 窪 。。。 ﹁) と し て 構 成 さ れ て い る 。 こ の こ と は 、 日 本 民 法 の 場 合 に も 参 考 と な ろ う 。   第 二 に 、 使 用 者 と 被 用 者 と を ﹁ 共 同 不 法 行 為 者 ﹂ と し て 位 置 づ け る と す れ ば 、 両 者 の 被 害 者 に 対 す る ﹁ 債 務 関 係 ﹂ が 問 題 と な る 。 こ の 点 に 関 し て は 、 従 来 か ら ﹁ 真 正 連 帯 債 務 ﹂ ど す る 説 と 、  ﹁ 不 真 正 連 帯 債 務 ﹂ と す る 説 が あ る 。 以 前 で は 、 民 法 七 一 九 条 に い う ﹁ 各 自 連 帯 ニ テ ﹂ の 規 定 に そ っ て 、 そ れ を ﹁ 真 正 ﹂ 連 帯 債 務 と し て い た が 、 最 近 の 学 説 ・ 判 例 は 、 被                                             (10 V 害 者 保 護 の 視 点 か ら ﹁ 不 真 性 ﹂ 連 帯 債 務 と し て い る 。 私 も ま た 、 こ れ を ﹁ 不 真 正 ﹂ と す る こ と は 、 被 害 者 保 護 に 有 利 で あ り 、 同 時 に 、 解 釈 上 も 何 等 ﹁ 真 正 ﹂ に 限 定 す べ き 理 由 が な い の で 、 こ れ に 賛 成 し た い 。                                                                                           ヘ  ヘ  ヘ  ヘ ロ   第 三 に 、 ( .﹂ れ が 本 稿 の 中 心 課 題 で あ る が ) 共 同 不 法 行 為 者 の 関 係 を ﹁ 不 真 正 連 帯 債 務 ﹂ と す れ ば 、 両 者 の 求 償 関 係 を ど の よ                                                                 、  、  、  、  、  、  、  、  、  触      、  、  、  、  、  、  、  、  、  、 う に 法 律 構 成 す る か 、 が 問 題 と な る 。 不 真 正 連 帯 債 務 に お い て は 、 本 来 、 主 観 的 共 同 関 係 が な く 、 そ れ ゆ え に 相 互 の 負 担

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