水・空気均質二相流中の非線形波動の伝播
田中 忠芳1・山崎 尭右2・神山\新→3・坪田
誠゛・入 亮一郎4
Non-liner Wave
Propagation in a Gas-Liquid Mixture
Tadayoshi Tanaka ^, Takasuke Yamasaki^, 十 Shin-ichi KAMIYAyA3,MakotoTsu戻)TA?Ryoichiro上Hair ・ ' Kinki University Toyooka H址hS(jhoo1,2 Kochi University, 3 Tohoku University, 4Maruyama Mfg. Coト
Abstract: On the relation with cavitation and multi-phase flow dynamics, many studies have been conducted about 叩n。linear wave propagation in gas-liquid miχtuがe∧ E勁n neglecting inertia terms at the bubble equation of motion such as Rayleigh-Plesset
equation, the non-linearぺwave characteristics still might appear. Here, we discussed such non-linear finite amplitude \waveof small bubbly mixture based purely on no:n-linearity of equation of state, and clarified partially the behavior of wave propagation and its relation to so-むailedKdV equation. 犬 \ ニ ト < し
≒ \犬 !。諸●一言 犬 \ \上 ∧
気液二相流中の圧力波の伝播に関する研究は、臨界現象や超音速流動の挙動の解明とも関連七で、
これまでにも数多くの研究がなされている(1)-(7)。七かし、波jの非線形モードについては、十分な検
討が行われているとは言い難いのが現状である。 ・。・。・・・ ・・ ・十 \ し
従来、気液二相流中有限振幅波のモード解析に関しては、Wiingぽaden(ヤがKdv方程式に/帰着
できるごとを導き、ソリトン及び振動モードの波束の形で有限振幅波が伝播する可能性を予測七て
以来、一般的な非線形波動の問題との関連からも関心がもたれるようになった。:また、気泡の振動
エネルギーの散逸を考慮したBurgers-KdV方程式:に基づく検討も行われている(4)。\ところが、
Rayleigh-Plesset方程式の催1性項を無視した均質モデルマも気液二相流の状態方程式は液圧め変化
に対して強い非線形を示す。流動下に生じる脈圧振幅も、この非線形性が問題になる程度に広範囲
にわたっでいる場合が多い。しかし、従来の理論では、この様な条件下で状態方程式の非線形性が
十分に考慮されているとは言い難い状況にある。 \ 十 \ト \
ノ キャビテーション発生の初期段階では、微細気泡が分散した流れとなっているため、代表時間が
十分大きければ、Rayleigh-Plesset方程式の慣性項を無視した扱いが可能である。ところが、従来
この様な均質流としての扱いが可能な条件下で非線形波動を扱うた研究は、あまり知見しない。古
ぐは、CampbQ11-Pitcher(5)の実験で非線形波動特有の突っ立ち現象が観測ぎれているにもかかわ
144 高知大学学術研究報告丿第穏巻=レ……、==宍゜(1994年)ト………… I 自レ然科学:………レ………=I: らず、ヶ松本(?)の研究においでも、∧ごれlこついてt ここでは、し状態方程式(7トの非線形性を考慮し、 方程式を導出し、初期波形の崩れ及び波動伝播沈 液二相流衝撃波管を用いて圧力波の伝播特性 突っ立ぢ現象が起こり、犬ここノで扱う理論でそ の詳細をレ報告する。‥‥‥‥‥‥ ‥‥ 2 . 主 尚 な ( ・ し 才 ) … … 記 し … … I I ・ . a十:レ皿grange系の空間座標 pト圧力‥ ‥‥‥‥,………… 士:時間 = j \. 丿:\空間座標……… α才.ボイ下車▽………j lj L:入変位 ……… ρト密度………j…………j 添字ノニ ‥‥‥‥‥J Zニノ.,液相 …… …=……… ref:……基準状態 ………… … V\:………蒸気犬 犬\∧. o三十初期平衡状態………… 3・し1〉気液二相流状態方程式‥‥‥‥‥‥j……=レ=し∧>…………::一万y=l=]=jlj.1 I ・= Rayleigh-Plesset方程式に.牡いて√気泡の代表半径テルペン.jダイ ……… ……Ro乏↓o万町m],O<PO<105ダ[Paト\宍大才J………\ノケ=ゲ………ノ…………=,I・,1=・ また√代表時間Toの無次元表示Foが………>∧J………∧スノ.・= I一万=宍 ………叩卜/tレヤザ〒……ジWダ:\………\ノ千千\ゾ: = 万 ; の場合、慣性項と表面張力項を無視することがで巻万る√まぐた も=省略するj。そ:の場合、Campbell-Pitcher'='やし球=如計4加か
混入がTX成分の圧縮性のみに着目して、
ト レ一R一PV・・.>= ρ……゛ヶPトヤレ十K.レΛρ る非線形波動 また√鉛直気 流におノいでも ヤらた。1レく以下にそ (2)ただし、 ただし、 K。f -一 一 水・空気均質二相流中の非線形波動の伝播(田中・山崎・神山・坪田・入) 145 (3) (4) (5) (7)
(8)
(9) 1 αΓ■ef --αΓ■ef (p,− p。)。。fこの密度ρは、士液圧p、に対して極めて強い非線形性を示すレゆえに、式C2)をp、=f(ρ)と
して、初期平衡圧力p。のまわりに展開すると、液圧ダpjま次式で与えられる。 十
p・ニp・ o + Σ 上 h=1・ n! △p三 p - p 0, A。三読・ ∂ − ∂ p − ρバエー1)・
) oj nニ〉1' 2' 3'¨ と定義する。 ●●●●●● ●● 3・2‥気液均質二相流非線形波動方程式の誘導 ト 次に、均質二相流を連続体近似し、Lagrange形式の一次元非線形波動方程式を誘導する。 ここ では液相の熱容量は十分大きいことから等温変化を仮定し、エネルギー方程式を無視する。また、 液相は非圧縮性であり、混入ガスの分圧のみが圧縮性を担うと仮定する6 ∧ まず、流体粒子の運動方程式は、粘性力及び重力を無視すると√ 十 poぎ。士−pa 、 : (6)と表される(添字tt, a は偏微分を表す)。ここにぎは流体粒子のLagrangeゲ座標
り、 ト
ぎ≡χ−aと定義する。一方、連続の式
p 0 5 a 一 一 ρ∂z=ρ(∂a十∂ξ) は、式。(7)より、z。 一 一 L十ξ。であるので、 ρ=・Po (1十ξ.)-Iaからの変位であ
と表せる(ただしぎ。≠−1)。したがって式(4)、(6)、(9)より、次の非線形波動方程式を
146 Z4・ざj5+10A2/AE+5A3ノAI+5A4 ム/苧∇6十15A2/A1十ioA3/A1+5Aj/](な八よ)) すなわ]ちぐ双曲型準線形の非線形波動方程式レとなる首とJがjわ=力 3 ・ 3 KdV方程式の誘導……犬………ノ……=・∧j=レ・:j. 宍j・=:.:..j万・1万。j・:.・;.・.・=.・lj・. 実験により、\一次元に伝播していく有限振 が知られており、し方、理論的に\も√分散性 究がなされでいる。\△ここでは√上で得られた いて考察する。 ………j ……… いま二式\(13)でダ……∧‥ ‥‥\ト・ Z3∧ぎ、3、Z4.11.j。六乙5.E5:≪1 とすjるトと、= tこ)上(14)
のあること
て多Tぐの研 =る\条件に/づ レ(15)Co2(1十Z2ξj)ξ。≡−7ξ− 147 (16)
とおくことにより、式(13)はKdv方程式になる。ことが予想される。トここで式(16)をあらため
て、 し I
ぎ。≡u・(a) とおき、積分すれば、 u。十() ( u√今u巧二0
7. ..3 ∧
る.式(18)はD
uffing方程式であり√楕円i
8°.
ソTyΞン
{-F・(k,C7)十F(k,
↓/2)}
と表される。式(18)はD uf fing方程式であり、\楕円積分により、 が得られる。ただし、 θt uo2Z2/3、F (K, ct)=だ讐
仁 ̄臨で
u=u0
,
k。= {2 (1十旧-1)}ヶ172 7'=r/Co^ T −4 一 一v/
VT?こ/
F(k
万
丿/2)ニ
ヰ
几である。ここにuoは振幅、Tは周期を表す。ゆえに、式‥(18)の解は、
u (a) =uo
k√に匹
√万戸-
1
en
う a = Uo en (17) (18) ヅf1 Ly 4 /C -Tう
(19) (20) (21)φ三・.(C,/デ)1ダ2(aケCot),……… 7/≡∇¬ト(Co/・y)レリt\,……… ドヤ ユ レ… ……十ネサノ│:ニ … … 6 jJE宍7で万 :iy牛・j と.定義すれば、\式=(23)は、 4
数
4 ・ 1……計算方法∧‥‥‥‥ ‥‥‥八入………:・==……レソ………=I・j・=・j.。・・j.・.j。J 式(13)………柴中心差分柴用い七差分化するノと、………=∧………ノ………j I=0。0/0 6 。[m・]
a ‥‥‥‥‥‥
Fig. 1 Computed
solitary waveforms
ただし、 水・空気均質二相流中の非線形波動の伝播(=田中i山崎・神山=・坪田・入) NL。≡Zi・(ぎi,1,1j− ぎi-!.i)/(2Aa), n = 1, 2,・ 3, 4, 5 149 (28)
と表される6ここに、/△aは空間きざみ、△tは時間きざみであり、添字レjは各々空間格子、時
間格子の番地を表す。空間座標は1000個の格子点に分けている。いま、式(13)のエネルギー密度
泥を ‥ ‥ ‥‥‥ ‥
祀.≡fda 十白 犬20 1 −2ξj十 ̄ジノぎ∠十言
けくいイパトソ)}
E4
(29)と定義する.式(13)はエネルギー保存系と見なさ/れるので、こごでは、/式(29)で与えられる泥
が保存していIる範囲内で計算を行った. ・・.・・. .・ ・. ・・..・
4●2計算結果 犬 \ ‥‥‥ ‥
初期波形として孤立波とステップ波の2種類を与え、それらの時間発展を調べた.
その代表的な計算例をFig.
1、Fig. 2に示す.縦軸に、・.・・.・ .・ .・・ ..・.
1.05
⋮。良司\qa﹃’
0.0150 ∼E。a﹃11\。dpr .△皿≡p,/一則ノ。j Fig・.2∧トCo皿puted:. で定義される。士△琵ノを初期最大値△=p。。で規格化几丿 座標瓦\をとるレグダプは250〉ダ△.t /[S卜ごとに描かレれ \F砿寸は初期波形に孤立波乍与え七場合であ弓丿j めているのがわか:る。ノF縦。2性初期波形にステしこ、\ブ'1 形成される/のがわjかるよコt =1.75メ1(戸工S)□のしと仁] なっ\でいるノこjれら皿)数値計算においで√砕波すくるノミ と)もしに、・j5桁の/オTダーで保存されている6 \\=万、……… ‥‥‥ ‥ ‥‥‥‥ ∧ ▽………万 …………5.\実j==…………j' 5 ・才大実験方法…… ………:………ノ……1・・=・1・ Fig. 3しに実験装置の概略図を示すノ衝撃波管………(内1万=只 廿÷から圧縮空気が送jり込まれ√およyぞ0.15トOy謳………jJI る。\低圧側は、ご予め√真空ポンプや空気を吸引し脂 量調節弁を介して気泡発生装置でヽヽ空気が送られてぐ (二二次固有振動数40 kHzの半導体圧力計)サむ る。 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥1……… yOスt)ノレ6………[頂] 工面姐n:が系め空間 こ:り=始 jと膨張波が
ド立ちが顕著に
側ぺ:はレゴ:ンプレッ │波が低圧側:に伝わ ごそ=の負圧によ寸傀.→ air air → 水・空気均質二相流中の非線形波動め伝播(田中・山崎・神山・坪田・人) BdW8.0 .p P P p pl
Fig. 3 Layout of experimental apparatus
P O0 = 7 5 . 5 6 7 k P a
151
Fig. 4 Eχperimental pressurewave patterns
5・2実験結果および考察 1 。。
F毎。4は突っ立ちがみられる場合の圧力波の伝播の様柑
を示し、写真1はその圧力波入射直前の気泡の分布状態
(αo∼2×10-4)を表す。ここで、気泡半径は10-4[m]め
オーダーであり、式(1)‥の条件を満足している。また、
Fig. 4の波形のピごクをもつ部分は孤立波状になづており、
伝播にっれて圧力の立ち上がり角度(Figレ4中八、十B間の
勾配)上が急峻化しいるのがわかる。 \
6。結 論
水・空気系の気液二相均質流における波動伝播中の突っ立
ち現象に着目して非線形波動方程式を導き、その様柑を理論
的かづ実験的に検討した。その結果、気泡の成長方程式の慣
性項が無視できる場合でも、著しい非線形性が現れることが
明らかになった。なお、砕波点までの伝播距離や減衰率を説
明するためには、粘性項などの非線形項も考慮する必要があ
ると思われる。 し
Photo. 十 Bubbles mixture pattern i`nshock tube152 高知大学学術研究報告=>第43巻………ケ(1994年)=ニトぐjl自丿然科学レ==…………ト……1……ゾ………>……]………
しUte√Wave Propagati皿√N皿丿1面面レニ:\………:∧/。…………万…………:レソ・j==………万……\j……:
Keywords・:BubblりMixture,
Wave
Propagation,二侑㈲1
(2) Noorzii.L.ancトWiingaardeれ,L.van,J:.F!uid /入ゝ.. ..・ ・.・i ¨ ・マ= ・....ミ・.・.・j 八.j〃 (3) Wiingaarden.L.van,J.Fluid・Meとh=ト4→8, 465 (4) Kuznetsov,V.V.,Nakoryakov,VポL,Pりk叩皿v ……(1978)‥‥‥‥‥‥‥ ‥‥‥‥‥‥‥1 万 ト