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ICD NEWS 第」0号 2007.3 1
~巻頭言~
法整備支援におけ
日本のスタイル
法務総合研究所長 松 永 榮 治
成 18 年8月に法務総合研究所長に就任しました。法務総合研究所 法総研 に ,1度
目 研究官として,2度目 研究第一部長として勤務したこと あ ますの ,今回 3度
目の勤務に ます。
法総研に法整備支援等を所管す 部署として国際協力部 発足したの 成 1」 年 す ,
法総研として ,その前 ベトナムの研修員に対す 法整備支援に関す 研修を開始して
お ,私 部長として勤務していた 成9年こ に ,ベトナム等 の研修員 法務省の
赤 ン 棟 研修を受けていました。当時の法総研所長 ,研修員に対し, 日本 今 約
100 年前に ロッパの法律制度を導入しました ,その立法を担当した人たち 執務して
いたの この赤 ン あ ます。その場所 皆さ に立法支援の研修を行うというの 不
思議 巡 合わ ,大変意義深いこと あ ます。 という趣旨の話をしてお たことを
記憶しています。そのこ 10 年以上 経過し,現在の同部の活動を知 と隔世の感 あ
,法整備支援活動の広 ,その内容の深化又 進化に 目を見張 の あ ます。所
長就任後の少 い見聞 す ,最近の活動についての感想を述べ ことにします。
活動の中に,ベトナムとカンボジアに対す ODA の技術協力の枠組 によ 法整備支援
プロジェクト あ ます。こ の支援活動の結果,ベトナム , 成 16 年 月に破産法
と民事訴訟法 , 成 17 年 月に改正民法 そ 成立し,カンボジア , 成 18 年
7月に民事訴訟法 成立しました ,こ 目に見え 大 成果 す。
成 1重 年1月にカンボジアの司法大臣アン ォンワッタナ氏 訪日さ ,幾つ の会合
講演をさ ました。その中 ,同大臣 ,法整備支援について, 日本以外の国の専門家の
や 方 ,カンボジア側 意見を聴 し,本国に持ち帰って法案を起草し,そ をカンボ
ジアに引 渡す。 という の ほと あったのに, 日本のスタイル ,そ と大
く異 ,両国の専門家 緊密 意見交換を重 て法案を起草していくという の あっ
たことを説明さ た上 , こ カンボジア 他国や国際機関 立法に対す 支援を受
け と のあ べ 姿 あ 。という評価をしてお ました。私 ,このよう 話を聞 ,
時間 のの,押し付け く,相手国の実情を踏まえ ,真に相手国に根付
,その国民のために よう 制度作 を目指して,着実に進めて た 国の法整備支
援 高い評価を受けたことに大変感銘を受け とと に,そうした法整備支援に無私の精神
根気強く 組 こ た学者 研究者,法律実務家等関係者の努力と熱意 報わ
ての皆さまに敬意を表し,感謝申し上 たいと思います。
法整備支援に法務省 携わ 始めた当時,同省の特別顧問 あった三ケ月章先生 , 成
8年の財団法人国際民商事法センタ 設立に当たって,戦後初のフンボルト財団の招へいに
よ イツに留学した経験を踏まえ, 10 年経ち,「0 年経ち,」0 年経った ,アジア全域
にわた ,各国の指導的 民商事法担当者に,私 イツの大統領の言葉をいつま
思い起こしてい のと同 よう 気持ちを日本に対して持って え の い 。と希
望さ ,法律分野の国際協力 戦争中の償い しに,や 日本 け
い,また,日本 し け い,大 文化事業 あ 。 と主張さ ました。そ
実際に約 10 年 経過しました ,国際協力 の 日本のスタイル 相手国 感謝
さ ,高い評価を受け ま に育ってい の す。
カンボジアに対す 支援のうち,民事訴訟法の起草支援について , 成 11 年,三ケ月先
生の愛弟子 あ 竹下守夫駿河台大学長を 長とす カンボジア民事訴訟法部会 組織さ ,
カンボジア側に 司法省内に法案起草のための作業部会 組織さ 裁判官,司法省職員
メン ,双方 緊密 意見交換 重 ,両国の共同作業 続け ました。
その結果,民事訴訟法本文 国の民事執行法 保全法部分を含 。,その逐条解説及び
教科書並びに附属法案として人事訴訟法草案,執行官法草案,民事非訴訟事件手続法草案,
民事過料手続法草案及びそ の逐条解説 起草さ ました。そして,カンボジア司法大臣
の訪日の際に, 国の法務大臣 ,こ の英語版の贈呈 行わ ました1。また,民法
について ,森嶌昭夫名古屋大学名誉教授を始めとす カンボジア民法部会の委員の先生方
によって民法案の起草支援 さ , 成 18 年にカンボジアの 僚評議会 国の内 に
相当 におけ 審議を終え, 成 1重 年に 国会上程を待つ す。
このように一国の民事分野の基本法や付属法の全体について, 国 起草支援を行うと
いうこと ,空前の経験 あ ,今後と 余 予想さ い大事業 あ と言ってよいの
い し う 。この間,先生方に ,何度 カンボジアへ出張して現地セミナ を実施
し,カンボジア側作業部会のメン を日本に招いて行う本邦研修 講師をしていた
ました。長年にわた 起草作業を通 て,カンボジア側の作業部会のメン 法 として
著しい進歩を遂 ,その中 ,司法省の次官 その一人 成 1重 年1月の司法大臣来日
に同行 や最高裁判事に った ,クメ ル ル ジュ特別法廷の判事に任命さ し
た者 少 く く,人材育成に 大変 寄与をしたことに ます。こ 日本のスタイ
ル た した成果と言え と思います。
一方,ベトナム ,当初,同国司法省 ,前記森嶌名誉教授に法整備支援の要請 あ
,その後,ODAの技術協力の枠組 によ プロジェクト 開始さ ,民法改正,民事訴訟
法及び破産法の起草支援 行わ ました。ベトナムに対す 民事訴訟法の起草支援において
,吉村徳重九州大学名誉教授,元大阪高裁部総括判事の井関正裕弁護士 関西大学法科大
学院特任教授 ,酒井一立命館大学教授 委員に委嘱さ ました。
ICD NEWS 第」0号 2007.3 」
ベトナムの場合 ,立法作業その の ベトナム側 行い,支援 ,ベトナム のセミナ
や日本 の研修 において,日本の法制度や運用の経験を説明す とと に,ベトナム
側 起草した草案を検討し,問題点を指摘し,助言す というや 方 行わ ました。こ
を実施す に ,ベトナムの法制度,歴史,文化,社会 ち のこと,ベトナムに影響
を与えたフランスや旧ソ連邦の法制度 理解し,また,ベトナム 米国 の他の先
進国や国際機関 の支援活動 あ ます ,その調整のために 英米法の知識 必要と
ました。
先生方の御活動の詳細について ,こ ま ICD NEWS 報告さ てい の 省
略さ ていた ます ,様々 厳しい制約の中 の御苦労 並大抵 った あ う
こと 容易に想像 とこ す。し し ,例え ,井関先生 ,裁判官としての
豊富 実務経験や書記官研修所 の指導経験 あ 上,フル ライト奨学生としてワシント
ン大学大学院に留学さ ,退官後 ュ ク大学客員教授を経験し,また,ベトナムに関す
多くの書籍 旅行記 文化論 を渉猟さ ,現地を何度 訪 て,ベトナムに関
す 知識 理解を深め ました。他方,ベトナム側の起草担当者 ,日本の諸先生方の深
い学識,知識に裏打ちさ た助言を聞くうち,先生方への信頼を深めていったと聞いてお
ます。私 , 成 18 年 10 月に,ベトナム最高人民裁判所の専門家メン の表敬訪問を受
けました ,こ 判決書改善や判例制度整備の研修のための来日 あ ,ベトナム 着
実に次の実務的 ステップに進 い こと 分 ました2。
このように支援対象国の主体性,自主性を尊重し,相手国と信頼関係を構築し ,担
当者の能力を高めつつ,そのニ を踏まえた支援を行うというの 日本のスタイル
の す。
法総研国際協力部 ,部長以下全職員 懸命に働いてお ます。多忙 日々 す ,そ
の志気 非常に高く,法整備支援活動のお手伝いをす 中 , 協力いた いてい 先生方
の真摯 つ謙虚 姿と御努力,御苦労を目の前にし,相手を知 ことの難しさと大 さを学
び,さ に,相手を知 こと ,自国の法制度を見直し,当た 前と思って意識してい
ったい い 問題点を学び直し,この業務を通 て法 として 成長してく た のと信
てお ます。
国際協力 中長期的視点に立った継続性 必要 す ,少 い人員と予算の制約の下 行
っていますの ,その選択と見極め 大変 す。こ 関係省庁や関係団体と
の連携を強化し,情報を交換して支援内容の調整を計 して,支援効果を高め ように
努力してい たいと考えてお ます。
2 この成果として,「007 年3月, ベトナムにおけ 判例の発展に関す 越日共同研究 と題す 報告書 ベト
~特集~
ラオス法制度整備プロジェクト
国際協力部教官 田 中 嘉寿子
この特集 ,「00」 年 月 「007 年 月ま 4年間にわた 実施さ たJICAラオス法制度整備
プロジェクトについて,プロジェクト概要と各成果物について紹 す の あ 。
本特集の構成 ,以下のとお あ 。
1 ラオス法制度整備プロジェクト事前評価表
JICA 本プロジェクト開始に当た 派遣した事前評価調査団の調査結果に基 いて作成さ
たプロジェクト計画表 JICAのウェ サイト 参照可
2 ラオス法制度整備プロジェクトの実施概要とその成果について
別添1 第 14 回ラオス法整備支援研修日程表
別添2 同研修員名簿
別添3 同研修員発表原稿
司法省発表1 司法省の現状と支援ニ について
司法省発表2 企業法注釈書作成について
最高人民裁判所発表1 裁判所の現状と支援ニ について
最高人民裁判所発表2 判決書マニュアル作成について
3 ラオス民法教科書作成支援について
回顧と展望
松尾 弘 氏 慶應義塾大学法科大学院教授
債権法について
野澤 正充 氏 立教大学大学院法務研究科教授
担保法について
古積 健三郎 氏 中央大学法学部教授
4 ラオス商法教科書作成支援について 企業法注釈書の作成と人材養成
中東 正文 氏 名古屋大学大学院法学研究科教授 ,松浦 好治 氏 同法
学研究科長 及び今井 克典 氏 同助教授
ラオス検察官マニュアル作成支援について
小口 氏 元JICA長期専門家,弁護士
ラオス検察官マニュアル 仮訳
お,民事判決書マニュアルについて ,本誌第 」「 号 紹 す 予定 あ 。
国 ODA として法整備支援活動を始めたの ,他国や国際機関に比べ っと遅い後発
ICD NEWS 第」0号 2007.3 』
行政法人国際協力機構 JICA よ 先に法整備支援分野 活動していた。し し ,ラオス
人自身によって大部の理論的教科書や法律の注釈書,判決書の書 方や捜査の基本に関す 法 の
執務マニュアルを作成さ という成果を達成したの 本プロジェクト 初めて あ 。
ラオスの法 にとって,そ け意義のあ こと あった ,恵ま た学習 執務環境に
あ 日本の法 に 想像し難い し い。
明治の先人 味わったに等しい苦労 そこにあったと言え 少し 想像していた け あ
う 。また,日本側の先生方の体験をお読 いた ,ボワソナ に の 簡単 いこと,
し し,や 甲斐を感 ことを 感得していた たい。
プロジェクト 本年 月 終了す ,各成果物の普及活動 ,各機関において,自主的に継続
さ てい 。長期専門家 すべて帰国した後 ,JICA現地事務所の資金的支援と助言を受け ,
各機関 自主的に普及セミナ を実施し続け たこと ,彼 自身の自信につ ってお ,嬉
しい驚 あった。
ラオスの司法制度 ま 構築の揺籃期にあ といって 過言 い ,確実に整備さ ,発展
し続けてお , 国 その一助と ったことを紹 こと ,法整備支援活動に携わ 者と
してこ 以上の喜び い。
本特集を読 ,ラオスに,また,法整備支援活動によ 一層の 関心を抱いていた け 幸い
事業事前評価表
技術協力プロジェクト
作成日:
成 1』 年
月 16 日
担当部
課:国際協力事業団アジア第一部 イン
シナ課
案件名:ラオス法制度整備プロジェクト
対象国:ラオス人民民主共和国
プロジェクト実施予定期間:「00」 年~「006 年 3年間
1. プロジェクト要請の背景
(1) ラオス政府 , 新思考 チンタナカ ン マイ と呼 構造改革の下,
1重86 年に 新経済メカニ ム New Economic Mechanism:NEM を導入した。
そ 以降,政府 , 法の支配 Rule of Law に基 く市場経済化の進展を目
指し,法律及び法制度整備を推進してい 。経済面において ,1重重7 年に既に
ASEAN加盟を果たしてい ,今後更 市場経済化及びWTO加盟を目指し,
国内法制度整備に積極的 組 を見 てい 。
(「) こうした中,ラオス司法省 「001 年3月に公表さ た 年計画において,国内
法整備,法律普及 頒布,」重 法律の制定計画を打ち出してい 。し し ,
法案起草及び審査 効率的に実施さ てお ,計画 お の法律制定 行わ
てい いの 実情 あ 。この原因として,現政権成立後 80 年代後半ま の間
法学教育 停止さ ていた上,社会主義国への留学生 圧倒的多数を占めていた
こと あ ,市場経済化 進に資す 法律 法制度に精通す 人材 不足してい
こと 挙 。ラオスと同様に市場経済の導入を推進してい ベトナム及
び中国と近年の立法状況を比較した結果 表1のとお あ 。
表1 移行経済国におけ 立法比較
ラオス ベトナム 中国 参考(日本)
年 均立法数 約 」.4 約 6.1 約 1』 約 1』0
(」) 他方,法律実務 ベルにおいて ,検察官及び判事用の執務マニュアル類 ほと
皆無の状態 あ ,人材不足に加えたこうした法律基礎文書の不足 ,迅速
つ公 公正 事件処理を妨 てい 。職員一人当た の事件処理件数 表2
のとお あ 。
表2 職員一人当た の事件処理件数 年 均
「001-「00「 年実績 ラオス 日本
裁判所 (民) 重 (刑) 1重 (民) 118 (刑) 184
検察院 検察庁 』重 』18
(4) 状況の下,ラオス政府 ,明治以降西欧の法制度を導入し,約 100 年の年
月を けて独自の法制度を築 上 て た 国に対し,国内法整備に対す 支
援を要請して た。こ を受け, 国 ,1重重8 年度 ,当該分野におけ 現
状調査と並行して本邦研修及び短期専門家によ 現地セミナ を実施して た。
その後,ラオス側 ,よ 長期的視点に立った協力の実施 要請さ たこと
,「001 年度 そ ま の短期専門家に加え,長期専門家及び企画調査員を
現地に派遣した。現地におけ 関係者参加型の計画策定の結果,教材や実務マニ
ュアル等の法律基礎文書の整備,及び法律関係者の人材育成を中心とした技術協
ICD NEWS 第」0号 2007.3 7
「. 相手国実施機関
(1) 司法省 Ministry of Justice, MOJ
(「) 最高人民検察院 Office of the Public Prosecutor General, OPP (」) 最高人民裁判所 People's Supreme Court, PSC
」. プロジェクトの概要および達成目標 (1) 達成目標
1) 上位目標 協力終了後に達成 期待さ 目標
お目標が
法案審査及び法律適用 適 に行わ ように 。
お指標が
法律辞書, タベ ス及び判例集の利用頻度 高く 。
法案の形式審査 法令間の整合性,用 用語のチェック に要す 時間
半減す 。
事件処理件数 対職員比 増加す 。
「) プロジェクト目標 プロジェクト終了時の達成目標
お目標が
法律基礎文書の作成 活用や研修の実施を通 ,司法 立法関係職員の法
律基礎能力 向上す 。
お指標が
関係省庁の法律担当者 ,法律教科書や辞書, タベ ス,判例集
を使用 ように 。
法律教科書 辞書及び検察官マニュアル執筆者の法律及び実務に関す 理
解度 向上す インタビュ を通 て測定す 。
民商事セミナ 中に実施す 試験の 均点 上昇す 。
(「) 成果と主 活動
司法省 MOJ に対す 協力 全司法省職員約 重00 人
1)法令 タベ ス 整備さ
既存の法律及び大統領令を収集し, タベ ス化す とと に,CD-ROM
形式 中央省庁や大学,他 ナ に配布す 。
「) 法令集の普及率 高ま
既存法令集の構成を見直した上 ,上記1成果を活用し,改訂版法令集を
作成し,出版 配布す 。
」) 法律教科書及び辞書 民商事法 作成さ
執筆者に対してJICA専門家 定期的に講義を行い,同講義を参考に民法
商法の教科書を章 とに執筆していく。こ と並行して,法律用語を抽出
集積していくこと ,教科書と同時に辞書を完成さ 。
最高人民検察院 OPP に対す 協力 全検察官約 』70 人対象
4) 検察官マニュアル 作成さ
執筆者の専門知識を向上さ べく JICA 専門家 定期的に講義を行い,
執筆作業を進めていく。成果品 ,中央及び地方の検察官に配布し,その
後使用状況を調査した上 ,必要に応 て改定作業を行う。
最高人民裁判所 PSC に対す 協力 全裁判官約 』0 人対象
』) 最高裁判例集の内容 改善さ
諸外国の判例様式を参考に改定した判例様式に基 ,改訂版判例集を作
成す 。成果品 ,中央及び地方の司法関係者に配布し,使用状況を調査
各機関 断的 協力
6) 法律関係者に対し講義 行え 人材 増加す
定期的に現地セミナ を開催す とと に,本邦研修を年に2回 初回:
司法関係者,2回目:上記支援事業の執筆者 実施す 。同研修候補者 ,
現地セミナ の成績優秀者の中 優先的に選考さ ,特に優秀 研修員
について ,研修後現地セミナ 講師を務め 。
(」) 投入 <日本側>
長期専門家:2名 司法ア イ ,プロジェクト管理
短期専門家:年間8名程度 本邦研修:年間 「「 名程度
内容 第1回:民商事法研修 16 名
第2回:教材 実務マニュアル整備 普及支援研修 名
現地国内研修:年間 1「0 名程度
民商事法セミナ 期間 逬間程度,受講者 重0 人
法律実務家セミナ 期間2逬間程度,受講者 」0 人
機材供与:コン ュ タ ,事務機器及び消耗品等
<相手国側>
カウンタ パ トの配置,建物 施設提供,運営経費
<総費用> 約2億
(4) 実施体制
ア 先方実施機関:
司法省 Ministry of Justice, MOJ
最高人民検察院 Office of the Public Prosecutor General, OPP 最高人民裁判所 People's Supreme Court, PSC
その他,国会やラオス国立大学等を協力機関と位置 け 。
イ 国内協力機関:
法務省法務総合研究所,名古屋大学他
4. 評価結果 (実施決定理由)
以下の視点 プロジェクトを評価した結果,協力を行うこと 必要 つ妥当と判断
さ 。
(1) 妥当性 (Relevance)
国家開発計画及び法整備分野の開発計画 あ 年計画 「001~「00』 年 にお
いて,法律 規則に基 いた社会経済発展を推進していくために,国内法の整備,
法律 規定の普及 頒布等 急務 あ としてい 。また,西欧の法制度を参考
に独自の法制度を構築した 国の歴史的経験や技術,人的資源の活用 期待
こと, 国の対ラオス支援に対す 事業実施計画において 同分野の優先
度 高いこと ,日本 協力を行うこと 妥当性 高い。
(「) 有効性 (Effectiveness)
本プロジェクト ,教科書 辞書等の教材や実務マニュアルの作成 配布支援
と,中央 ベルの法律関係者の約8割に対す 現地セミナ との実施を通 ,法
律基礎文書の作成 活用を通 た法律関係者全体の知識及び実務能力の底上
期待 。また,セミナ への参加や教材 の執筆によ 高度 専門知識を
ICD NEWS 第」0号 2007.3 重
こと ,人材育成体制の強化に 献す 。
(」) 効率性 (Efficiency)
本プロジェクト ,ラオス側の主体的活動を重視して策定さ てい ため,各種
教材や実務マニュアルの作成,中央 ベルの法 約8割に対す 人材育成 の
成果を,長期専門家2名によ 協力を中心に,少 い投入によ 効率的に達成す
こと 期待 。一方,人材育成について ,現地セミナ と本邦研修との
連携体制を確保す こと ,長期的 視点に立った効果的 人材育成 可能と
け く,研修員の受講意欲を高め ことに資す こと 期待さ 。
(4) インパクト (Impact)
本プロジェクトにおいて ,プロジェクト終了後 ,法律基礎能力 向上した人
材 ,策定さ た法律基礎文書の活用を通 ,更 法知識及び実務能力の向上
図 ,よ 適 法審査及び法運用 行わ こと 期待さ 。特に,法
令間の整合性の確認及び用 用語の検索を可能とす 法令 タベ スの構築
及びその活用によ ,司法省におけ 法案の形式審査の効率化を図 け く,
司法省 他省庁への的確 つ迅速 審査回答を可能にす 。
(』) 自立発展性 (Sustainability)
本プロジェクトの効果を持続す ために ,プロジェクトにおけ 成果物の継続
的 改定 出版 販売活動及びそのための財源確保 必要 あ ,ラオス側の活
動努力を す け く,プロジェクト期間中に予算措置を確保していく努力 予
算要求への助言 指導 必要 あ 。他方,当該分野の人材育成について
,プロジェクトの実施を通 将来中核と 講師の育成 見込ま こと ,
協力終了後の持続発展性 高いと判断 。
』. 外部要因 スク (外部条件)
(1) ラオス政府の市場経済化推進及び法制度整備推進政策に変更 い。
(「) プロジェクト実施対象3機関において,プロジェクト関連予算及び事業担当職
員 配置さ 続け 。
6. 今後の評価計画 (中間評価,終了時評価の実施時期)
(1) 評価に使用す 指標
セミナ 中に実施す 試験の 均点
法律教科書 辞書,法令 タベ スの利用状況
(「) 評価スケジュ ル 予定
ラオス法整備支援プロジェクトの実施概要とその成果について
国際協力部教官 田 中 嘉寿子
第1 プロジェクト形成経緯概要
ラオス人民民主共和国 以下 ラオス という。 に対す 法整備支援活動 ,1重重8
年の JICA 現地セミナ に法務総合研究所教官 短期専門家として派遣さ たのを契機
に,翌 1重重重 年以後,毎年,JICA国別特設研修を名古屋大学と法務総合研究所と 共同
実施協力し始め,当部 創設さ た 「001 年度に ,当職を含 当部教官3名 3 いし
月 つ順次ラオスに短期専門家として派遣さ ,現地の実情調査,ニ アセスメ
ントを行いつつ,プロジェクト案の作成を行い,翌 「00「 年 月 1年間,当部の工藤
教官 長期専門家として派遣さ ,PDM案を作成し プロジェクトの準備を行った。
そして,「00」 年 月 本プロジェクト 3年間の予定 開始さ とと に,当部専
門官小宮由美 長期専門家として派遣さ た。
第2 ラオス各司法機関の組織概要
成 18 年度の本邦研修参加者の報告によ ,各司法機関の組織概要 以下のとお
あ 。
1 裁判所
(1) 裁判所制度の成立経緯
1重7』 年 内戦終結。こ 以前,裁判所制度 った。紛争 あ 臨
時的に解決していた。
1重76 年 民事紛争解決令 1重76 年 10 月 1』 日付首相令 』」 号
1重7重 年 人民裁判制度開始。県,市 ベルの裁判所の ,ア ホック
合議体。
1重8」 年 最高裁 司法省の中に設置。
1重8重 年 最高裁 司法省 独立。し し,下 裁判所 司法省管轄下。
1重重0 年 人民裁判所法制定。以後,裁判所制度 徐々に整って た。
1重重6 年 初めて法学部設置,「6 名し 卒業 ったの ,裁判官に
法学士 い者 多数含ま てい 。
「00」 年 憲法改正によ ,下 裁判所 すべて最高裁管轄下に 。
(「) 現在の三審制
最高人民裁判所 1 所 最終法律審。
ICD NEWS 第」0号 2007.3 11
県 裁判所 17 所 部 つ 民事,刑事,商事,家事,少年部
郡 裁判所 66 所 原則として第1審 目標:1」重 所
(」) 最高裁の行政部門 4部局:官 ,統計管理,組織人事,裁判官研修センタ
(4) 裁判所職員
「00」 年当時 裁判官 「」1 人,裁判官を含 職員合計 4』6 人
「006 年現在 裁判官 」1重 人 うち女性 47 人 ,裁判官を含 職員合計 664 人 うち
女性 「6」 人
「0「0 年ま に職員合計を 1,86重 人 3倍 に増やすの 目標(大統領府承認済 。
裁判所の職員の教育 ベル ,現在,博士1名,修士 」』 名,学士 「「」 名,大学卒 学
位 し 171 名,法律専門学校卒 重0 名,そのほ 専門学校卒 100 名,高等教育歴 し
44 名,計 664 名 あ 。
裁判官 ,初期に 教師 採用したこと あったの ,職員や裁判官の中に
法律を勉強してい い者 多く,特別の研修を必要としてい 。
2 検察院
(1) 組織
最高検察院 1 所
高等検察院 3 所
県 検察院 1」重 所 うち4 所に 検察官配置 し
最高人民検察院の組織 ,行政部2部 総務部,官 長室 ,専門部4部 民事,刑
事,一般,刑務所 あ 。「010 年ま に国際交流部,特別捜査部 政府監査庁 汚
職事件等の告発を受けて捜査す 部 を新設す 予定 あ 。
(「) 職員
検察院の職員数 検察官 捜査官 事務官 計 7「6 名
(」) 今後の課題
最高検察院規則 の検察院関連の法令の整備
捜査機関 警察,森林局 森林警察 ,税務局 との連携強化
中央検察図書館の設置
犯罪統計 人事統計の作成
3 司法省
(1) 司法省法律学校
1重86 年,司法省に法律学校 設置さ ,司法省職員に対し,法学の基礎を教授し始
めた1。
「006 年現在 ,以下のとお あ 。
ビエンチャン 400 人 ,ルアンパ ン 1,000 人 ,サ ァナケット 」00 人。「00「
年設立当時 「00 人 増加 の3校に計 1,700 人 うち司法省職員約 重00~1,000 人
在籍。
学生 ,現職職員 司法省 裁判所 検察院 警察 と高卒の学生 対4程度 あ 。
授業料 無料。現職生 所属省庁 給料を支給し,勉強に専念。た し,各機関に
対す 各県のクォ タ 有給奨学推薦枠 非常に少 く,予算不足のため減少傾向
にあ 。
カ キュラム ,一般教養,民法,商法,刑法を中心に学習す の ,4年制 あ
ため,ラオス 学士資格 得 い 年制にして学士 得 ようにす た
めの認可を教育省に申請中 「。
教材 ,上記3法に関す 簡潔 のし い。
講師 ,司法省職員と他機関 の臨時講師 含 大学 あ 。
(「) 法典編纂の予定
「007 「00重 年に, 民法典 司法省と司法省,最高裁,検察院,国会のシニア法律家
臨時委員会 , 商法典 商業省と同臨時委員会 , 刑法典 司法省 ,
行政法 内 府行政庁 に関す 情報を収集し 特に ~ 喫緊の課題 ,「010 「01』
年に起草完成予定 あ 。
4 ラオス国立大学法政治学部
(1) 大学の設置経緯」
1重重1 年~1重重「 年 司法省法律学校 大学に昇格 学位付与可能と 。
1重重7 年 文部省に移管,法政治学部と 国立大学 11 学部の1つ 。
学科 法学科と政治学科。
学習カ キュラム:2年 一般教養 3年間 法律 の 年制。
「001 年 カ キュラム改訂:1年 一般教養 4年間 法律
「004 年 国際関係学科新設 外務省 外交官養成のために設置要望あ 。
1 この経緯 ,日本の明治時代と非常に類似していて興味深い。日本 ,1871 年(明治4年)9月,司法省に明
法寮 創設さ ,司法省の敷地内の旧信濃松本藩邸 司法省の初代お い外国人ジョルジュ スケ フランス
人弁護士 フランス語 法学の基礎を学び始めた。こ ,後に 1886 年(明治 1重 年),帝国大学令の公布に
よ , 帝国大学 現東京大学 と った。
2 この点につ ,裁判所 検察院の研修員 , 同 得 った。司法省法律学校の格上 に ,裁判
所 検察院を含めた学校の規模 大 必要 あ ,他機関 独自研修施設の設置 充を企図していたこと,独
自の実務教育を重視していたこと あ 。
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「007 年 企業法学科設置予定。
「008 年 公法分野の修士課程設置予定。
(「) 学生
学年総数 「,「』0 人 法学部2 年生全員
各学年 ,原則 600 人 あ ,政府費用枠 」00 人 と私費枠 」00 人 と 半々
あ 。私費の学費 ,年間 100 ル ,高校卒業後,一般教養を受け に4年間法学を
学ぶ。
(」) カ キュラム
共通科目 法律基礎 民法,刑法,憲法,行政法 ,法学,外国語,一般教養。
最終学年 ,実習 法学部生の場合,司法省,裁判所等 と卒業論文。
(4) 教材
全約 60 科目中,」「 科目につ ,スウェ ン SIDA の支援 教材 作成さ た
著作権 SIDA。大学教材としての ,全国の裁判所 検察院に 配布 。
し し,SIDA の方法 ,日本と異 ,ラオス人に書 ,学部幹部,各科目の教
師,裁判所,司法省,検察院代表者 教科書委員会 を設置さ てそこ 承
認さ て印 す 資金を提供す け ,長期専門家 常駐 ,内容についての助
言 一 った。
最 教材 けてい の 法律分野 あ ,既に作成さ た教材の質量と に不十分
改訂 必要 あ 。
(』) 教授法
1重重0 年代半 こ ,法律を教え の ,た 条文を読 上 け 理論面 教え
てい ったの ,理論を勉強す に 留学さ ほ った。
単位認定 ,試験 割, 常点4割 出席率 割以上必要 , 割未満 落第。
割 要補習。』0 点以下 要追試 。
(6) 講師
法律分野の講師 ,』4 名 定員 あ うち8名 養成中の助手 。
うち,日本,タイに 10 人 留学中,オ ストラ ア 人短期研修中 あ 。
講師の学位 ,修士 14 人 ベトナム,日本,タイ 博士 い い。
外部臨時講師として,司法省 10 名 来てお ,逆に,他の学校 各省庁の専門
学校に 呼 て非常勤講師をしてい 。
第3 ラオス法制度整備の必要性
ラオスの法整備の実情に関して ,日本の法律家の目 見 , い い尽くし
あった。法律 ,「001 年当時わ 4重 本し 制定さ てお ,国会の法案審査能力 低
いため年間3~4本し 新た 法律 制定さ てい った。
本プロジェクトの各成果物の作成支援の必要性とプロジェクト進行に伴う若干の計画変
1 法令集
法全書のよう 法令集 ほと いし,一度発行して 改訂さ ,裁判
官等の法律家の にほと い状態 あった。
2 法令 タベ ス
日本の総務省 運用す よう 法令 タベ ス った。そのため,新しく法令を
制定す 場合に矛盾 生 いようにチェックす システム った。
3 民法教科書
法律学の教科書 ほと く,法学教育機関 あ 司法省法律学校及びラオス国立大
学法学部に 教材 ほと った。SIDA ,教材発行 費用 支援にと ま ,中
身に対す 助言に至 ったの ,外国人コンサルタント ラオ語 読め ,ラオス側
カウンタ パ ト 英語の 人材 極めて乏しく,法律分野の翻訳を正確に 業
者 少 いの ,コメントしよう いという事情 あったと思わ 4。
法学の教科書のうち,特に民法 商法を採 上 た理由 ,市場経済化への以降におい
て,民法 商法 ラオスにとって新規 法分野 あ , つ,市場経済の基礎と 最重
要の法分野 った あ 。
こ ま の民法に関す 教材として ,最高人民裁判所副長官 ォン ワ ンウィチ
ット氏 作成さ た民法手引書 「00」 年に一度改訂 及びラオス国立大学法政治学部講師
ウィサイ シ パンニャ 氏 作成した基礎的 手引書,裁判官向けの民法の履行に関
す 簡易 手引書の3つし く,い ,市場経済化移行前に作成さ た の ,網
羅的 の く,民法学に関す 国際標準に見合う理論的解釈指針を示すよう 最新
の体系的 理論的 網羅的 教科書 待望さ ていた。
ラオス ,大陸法ベ スの法体系に各 ナ の支援に基 く英米法的 単行法 制定
さ てい 。そのため,司法関係者の中に ,理論的混乱を来してい 者 少 く い。
そこ ,両法体系についての基礎的 理解 整理の指針と よう 理論的 教科書 待
望さ ていた。
4 商法教科書 →企業法注釈書
商法教科書起草担当 あったラオス司法省法律研究所副所長ケッサナ氏によ ,商法の
教材 ,すべて外国の商法に関す 外国の教科書を翻訳 そのまま借用してい 状態
,ラオスの商法 いし企業法に関す 教材 ラオ語の商法教材 皆無 あったとのこと
あ 。
「00」 年プロジェクト開始当初 1重重4 年制定の事業法及び国際的 会社法に関す 理論的
4 この点,小宮長期専門家 タイ語に堪能 あったため,ラオス人と直接対話 可能 あ ,民法の専門家
った ,日本の民法学者との連携及び自 民法の学習を進め ラオス人民法教科書作成WGの連続ワ
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教科書としてケッサナ氏他1名の2名体制 執筆を開始した。ケッサナ氏 ,海外留学経験
豊富 英語に 堪能 あ ,ラオス司法省 希少 海外通 あ 。そ けに,ケッサ
ナ氏 ,いま 株式会社 証券 引所 存在 ,そ そ 民間の企業活動 うあ べ
についての具体的 イメ ジをラオス国民 十分に持ってい い現状を打破し,ラオスに
市場経済を発展さ 基盤と よう ,国際標準に合う理論的内容を踏まえた あ べ
商法 を示す必要 あ という考えに基 ,各国の商法や国際的 商法理論を 紹 す
理論的教科書作成を目指して執筆を進めていた。
し し,「004 年9月,名古屋大学松浦 中東両教授 現地に赴 ,執筆担当者 と教科
書の在 方について協議した際,両教授 注釈書 コメンタ 作成を助言した。同年
1「 月,司法省Steering Committee Members SCM と小口 JICA長期専門家 弁護士
会合を持ち,1重重4 年事業法の注釈書という形式 教科書を作成す こと,法改正について
教科書の対象とす こと,法改正のプロセスにおいて商業省と協力的 体制を採 ,WG
こ に可能 献をす ことについてSCMよ 了承を得た。
日本側 ラオス側に注釈書という形式を提言した理由 ,以下のとお あ 。
ラオス法律家 ,条文の解釈 分析能力を付け ため最適の方式 あ こと
1重重4 年法に関す こ ま のWGの分析 検討結果を新企業法のコメンタ の
中 条文の比較を行うこと 利用 こと。
JICA小口長期専門家とラオス司法省 ,商業省と協議した結果,企業法の起草作業に
司法省 参加す ことと った。その結果,商業省 注釈書起草WGに参加を得 ,
また,公布前の草案に基 注釈書作成作業を進め こと た。
「00』 年 11 月9日,従前の事業法 全 重4 条 を全面改訂した新しい企業法 全 「4』 条
制定さ ,「006 年 月,公布さ た結果,商法教科書作成構想 ,1重重4 年事業法注釈
書作成を経て,この新企業法注釈書作成へと変更さ た。
注釈書という形式の法律教材 ,ラオス 初の画期的試 あ 。
,一党独裁 民主集中主義のラオスにおいて,法律の解釈権限 国会の にあ
ため,国会以外の機関 法律の解説をす 注釈書 存在し得 った あ 。
し し,企業法という会社設立の基本と 市場経済実務に直結す 法律について ,
解釈指針と 注釈書 必要 つ有用 あ ,この初の試 完成す こと ,ラオスの
法学発展のために 画期的 教材と 。
法律辞書
ラオ語自体に法律用語 乏しく,外国文献等を翻訳す に ,法律辞書 いため,訳
語 不統一 ,冗長 説明に ち あったため,正確 統一的 翻訳 った。
そのため,民法 商法教科書 使用さ 法律用語等につ ,法律辞書を作成す こと
判決書マニュアル
最高人民裁判所に ,執務の参考に 基礎的資料 った。
「000 年にUNDPの支援 初めて発行さ た判例集 抜粋 要約版 , ケ ス ック
と呼 。 によ ,初めてラオスの判決書を外国人 見 こと ように ,JICA
側 英訳して内容を検討したとこ ,その書式 あ 上,判決の理由 適用法条,
証拠の採否 評価を含め 不明確 あ の問題 判明した。そのため,プロジェクト
開始当初 ,ケ ス ックの書式の改善を主眼としていた。
し し,ラオスに , 判例制度 最高裁の判例に先例拘束性を認め 趣旨 く 法
律の解釈権限 国会にし 認め ,一個人 あ 裁判官 書いた判決 他の裁判に拘
束性を有す ということ 許さ いという 応 強く,判例制度の趣旨
理解さ った。 , 判例 の意義,在 方,利用方法等につ ,日本側とラオス側と
合意に達し ったため,判例集発行支援 中止さ た。
そこ ,判決書の書式を統一す という名目 ,適用法条の示し方,理由の書 方等の
ルを示すことによって判決書の改善を目指す趣旨 ,民事判決書起案マニュアル
ル判決書付 の作成へと支援内容 移行した。
7 検察官マニュアル
最高人民検察院の職員 ,法学を学 者 少 く,検察官 い 職責を果たす
べ あ について十分 知識 訓練を受けてい い者 少 く ったため,適正
捜査の指針と マニュアル 待望さ ていた。
上記 い い尽くし の状態を踏まえ,各機関を対象として最 ニ の高い執務資
料を作成す こと プロジェクトの目標とさ ,作成さ たの , JICA事業事前評価表
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第4 プロジェクトの実施状況
1 長期 短期専門家
ラオス法整備支援プロジェクト専門家派遣実績
専門家氏名 指導科目 自 至
長期専門家
1 渡邉 祐美子 調査研究員 「 0 0 1 . 0 重 . 「 1 「 0 0 」 . 0 』 . 」 1
「 工藤 恭裕 I C D 教官 検事 司法ア イ 「 0 0 「 . 0 6 . 「 4 「 0 0 」 . 0 6 . 「 」
」 小宮 由美 I C D 専門官 司法ア イ 「 0 0 」 . 0 』 . 「 6 「 0 0 6 . 0 」 . 」 1
4 小川 博史 プロジェクト管理 「 0 0 」 . 0 7 . 0 重 「 0 0 』 . 0 1 . 」 1
』 小口 弁護士 法律ア イ 「 0 0 4 . 1 「 . 0 「 「 0 0 6 . 0 』 . 「 』
6 伊藤 史男 業務調整 「 0 0 』 . 0 1 . 0 』 「 0 0 6 . 0 』 . 「 』
短期専門家
1 工藤 恭裕 セミナ 法律制度 「 0 0 」 . 0 7 . 「 1 「 0 0 」 . 0 8 . 1 重
「 松尾 弘 慶應大学教授 セミナ 民法 「 0 0 」 . 0 7 . 「 6 「 0 0 」 . 0 8 . 1 重
」 中野俊一郎 神戸大学教授 セミナ 商法 「 0 0 」 . 0 8 . 1 7 「 0 0 」 . 0 8 . 「 6
4 行澤 一人 神戸大学助教授 セミナ 国際 引法 「 0 0 」 . 0 8 . 1 8 「 0 0 」 . 0 8 . 「 8
』 山下 輝年 I C D 教官 検事 検察官マ ニ ュ アル 作成指導1 「 0 0 」 . 1 1 . 1 6 「 0 0 」 . 1 1 . 「 」
6 関根 澄子 I C D 教官 判事補 判決書マ ニ ュ アル 作成指導1 「 0 0 4 . 0 7 . 0 7 「 0 0 4 . 0 7 . 「 「
7 井関 正裕 元判事,関西大学教授 判決書マ ニ ュ アル 作成指導1 「 0 0 4 . 0 7 . 0 7 「 0 0 4 . 0 7 . 1 7
8 松尾 弘 民法教科書 比較民法 「 0 0 4 . 0 8 . 0 7 「 0 0 4 . 0 8 . 1 』
重 須網 隆夫 早稲田大学教授 商法教科書 国際 引法 「 0 0 4 . 0 8 . 1 1 「 0 0 4 . 0 8 . 「 0
1 0 井関 正裕 判決書マ ニ ュ アル 作成指導「 「 0 0 』 . 0 「 . 「 』 「 0 0 』 . 0 」 . 0 4
1 1 松尾 弘 民法教科書 物権 「 0 0 』 . 0 」 . 0 6 「 0 0 』 . 0 」 . 1 」
1 「 野澤 正充 立教大学教授 民法教科書 債権 1 「 0 0 』 . 0 」 . 1 「 「 0 0 』 . 0 」 . 1 重
1 」 中東 正文 名古屋大学教授 商法教科書シン ジウム 「 0 0 』 . 0 』 . 1 』 「 0 0 』 . 0 』 . 1 重
1 4 野澤 正充 民法教科書 債権 「 「 0 0 』 . 0 8 . 1 4 「 0 0 』 . 0 8 . 「 「
1 』 井関 正裕 判決書マ ニ ュ アル 作成指導」 「 0 0 』 . 0 8 . 「 0 「 0 0 』 . 0 8 . 「 8
1 6 廣上 克洋 I C D 教官 検事 検察官マ ニ ュ アル 作成指導「 「 0 0 』 . 1 0 . 「 」 「 0 0 』 . 1 0 . 」 0
現地専門家 ,司法省に設置さ た民法教科書作成ワ キング グル プ 以下 WG
と略す。 及び商法教科書作成 WG,最高人民裁判所に設置さ た判決書マニュアル作成
WG,最高人民検察院に設置さ た検察官マニュアル作成 WG をそ 指導し,日常的
2 本邦研修
本邦研修 ,原則として毎年2回,秋期に 民商事法分野におけ ラオスの問題点に焦点
を当てた講義中心,冬期に プロジェクト 作成を支援す 民法教科書 企業法注釈書 判
決書マニュアル 検察官マニュアルの作成支援に特化した作業中心と位置付け,企業法注釈
書関係の研修について 名古屋大学 協力さ ,他の研修 当部 実施に協力した。
期 間 実施協力 研修員 内 容
1 「 0 0」 年11 月1 0 日~「 1 日 ICD 1 6 名 ラオス側 の企業法制度及び憲法
改正に関す 発表
海外投資と債権担保の講義
「 0 0」 年11 月「 』 ~1「 月』日 名古屋大学 1 6 名
2 「 0 04 年1 月1」 日~」 0 日
( I CD 招へい4 名と共同)
ICD 6名 ( 1 0 名)
民商法グル プと判決 検察官マニュ
アルグル プとに分 た論点整理
協議,中間発表等
3 「 0 04 年重 月「7 日~1 0 月1』 日 ICD 1 0 名 判決書マニュアル 検察官マニュアル
の各グル プ別作成指導
4 「 0 04 年10 月「 』 日~1 1 月「 日 名古屋大学 1 「 名 商法教科書作成指導
「 0 04 年11 月4 日~1 8 日 ICD 1 「 名 民法教科書作成指導
「 0 0』 年』 月「」 日~6 月」 日 ICD 8 名 民法教科書作成指導
「 0 0』 年6 月6日~1 7 日 名古屋大学 8 名 商法教科書作成指導
「 0 0』 年11 月7 日~1 8 日 ICD 7 名 民法教科書作成指導
7 「 0 06 年11 月「 1 日~1 「 月1 日 ICD 7 名 プロジェクト総括
お,研修員数 初期の 16 名 「004 年以後 10 名以下に減ったの ,プロジェクト
開始前の 「00「 年度の現地専門家 あった工藤教官 ,現地 幅広い司法省職員 に対し,
民法 商法の基礎に関す 連続セミナ を定期的に開催し,その成績優秀者を本邦研修に
参加さ ことによ ,司法省職員 の法学知識習得への動機付け 底上 を図っていた
こと ,研修員数 多 ったのに対し,プロジェクト開始後 ,個々のWGを中心とし
て執筆作業に集中す ため研修員 WGメン に集中し,少数に った の あ 。
3 現地セミナ
上記短期専門家派遣実績記載のとお ,民法 商法教科書作成指導 計 回,判決書マ
ニュアル作成指導 計3回,検察官マニュアル作成指導 計2回の合計 10 回にわた ,
そ の作成指導に継続的に 協力いた いてい 講師を派遣し,作成担当の現地 WG
を中心とす 法律家に対し,セミナ を開催した。
そのほ ,必要に応 , 時,JICA-Netを利用したテ ビ会議によ ワ クショップを
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4 国際協力部によ ラオス専門家招へい
プロジェクトの準備として,当部 ,ラオス司法省法律研究所副所長ケッサナ フ
ォンマチャ氏を 「00「 年 10 月 10 日~11 月 「」 日の間 4』 日間 招へいし,商法教科書
作成準備のための調査研究に従事して った。
プロジェクトの進捗を すため,当部 ,ラオス最高裁判所及び最高人民検察院幹
部の以下の4名を 「004 年1月 1「 日~」1 日の間 「0 日間 ,研修に合わ て招へいし,
プロジェクトの進捗に関す 中間報告をして うとと に,今後の進行に関す 協議
を行った。
ォン ワ ン ィチット 最高人民裁判所 副長官
ンマ ンサニット 最高人民検察院 副官 長
ソンプ ティサ 最高人民検察院 組織人事局組織課長
ンマ アンマラシン 最高人民検察院 刑事部捜査官
現地ワ キング グル プ WG
民法教科書 総則WG 3名 司法省
民法教科書 物権WG 2名 司法省
民法教科書 債権WG 名 司法省4名,国立大学1名
民法教科書 担保物権WG 1名 司法省
商法教科書WG 名 司法省3名,商業省1名,国立大学1名
法律 タベ ス 法律用語集WG 7名 司法省
判決書マニュアルWG 4名 最高裁
検察官マニュアル 人事組織編WG 3名 最高検
検察官マニュアル 捜査編WG 名 (最高検)
第 プロジェクトの達成状況
「006 年 月のプロジェクト終了予定前の 「006 年3月のJICA終了時評価調査団によ 調査
の結果,一部の成果 予定 物 未完成 あった ,既に日本側 教示 指導すべ こと
伝えてあ ,後 ラオス側WG 自 執筆作業を完成さ ,普及活動をすべ 段階に達して
い こと 明 あった。
そこ ,派遣中の3名の長期専門家 予定 お 帰国し,現地 の完成 普及作業をJICA
現地事務所の指導の下に継続さ ,「007 年 月 を ってプロジェクト 終了す ことと
った。
そして,プロジェクトの達成状況と課題について 「006 年 11 月,本邦研修 別添1 研修
日程表,別添2 研修員名簿,別添3 研修員発表 参照 を実施した際の各機関の代表者
報告したプロジェクトの達成状況及び 「007 年3月現在のJICAラオス事務所 の情報に
1 司法省
(1) 法令 タベ ス
内容
「006 年 11 月現在施行中の法律 すべて記録さ たCD-ROM あ 。
キ ワ 検索 可能 あ 点 特徴。キ ワ を入力す ,該当語を含 条
文のあ 法律の名称,制定年月の スト 画面上部に表示さ ,その中 1つの法
律を選択す と,当該法律の中 該当語の入った条文の スト 画面下部 側に表示
さ ,その中の条文を選択す と条文全文 画面下部 側に表示さ 検索語 イ
ライト付 。 。必要部分 けを印 す こと 。
問題点
タ入力,画面表示 早期に完成していた ,印 トラ ルの解消に長期間
った。ラオ語フォントの特殊性 原因 あ ,コン ュ タ業者の改善努力に 限界
あった。
「007 年3月現在,完成し,配布用のCD-ROM のコ 作成中 あ 書換え
削除 上書 不可 。
「006 年 11 月の本邦研修 ,法令 タベ スをパソコン上 作動さ て法令
条文の検索を行う様子を,初めて司法省関係者以外の参加者にスク ン上に示し
た。こ ま この種の タベ スに不慣 興味を抱いてい った裁判所,検察
院,大学講師 一様にその便利さに感銘を受け,活用を希望していた。
今後の課題
タベ スの更新のため,新規法令 制定さ た際に起草担当の省庁担当者 必
司法省に タを提供し,司法省側 こ を受けてアップ トす 体制を構築
維持す こと 課題 あ 。
(「) 民法教科書
民法教科書について ,松尾弘教授 慶應義塾大学法科大学院 ,野澤正充教授 立
教大学法務研究科 及び古積健三郎教授 中央大学法務研究科 に主として助言指導を
していた ,現地 小宮長期専門家 起草WGのワ クショップを指導した。
構成
第1章 総則,第2章 物権,第3章 債権,第4章 担保
内容
ラオスに ,単独の民法典 存在 ,財産法,土地法,契約法,不法行 法,担
保法,家族法,相続法等の単行法 個別に制定さ てい ,ラオス司法省内 ,
こ を統合整理した総合的 民法典の制定 将来的 立法課題に上 ってい 。本
教科書 ,民法典起草作業の基礎と よう,第1章 第3章ま パン クテン
体系に沿いつつ,日本,フランス,ベトナム等の民法に 言及した比較法的観点 踏
まえ,民法の基礎理論を網羅し,現行法の教科書としての ,現行法に けて
ICD NEWS 第」0号 2007.3 「1
作成方法
司法省内に計9名の執筆担当者 WGを設置し,本邦研修4回,現地セミナ
回,小宮長期専門家の指導の下 のWGによ ワ クショップを計 4』 回開催し,
必要に応 てJICA-Netを利用した遠隔セミナ を実施した。
問題点
プロジェクト開始当初,教科書の構成についてWGメン と上司 との協議 不
十分 あったため,「006 年2月,ラオスのシニア法律家 ,教科書の構成について
の変更を命 ,改訂作業 必要に った。この種の大部の網羅的教科書作成 ラ
オス 初めて あったため,関係者間におけ 完成品のイメ ジ共有 困難 あっ
たの 原因 あ 。
普及状況
「006 年9月,法律普及のト ナ 育成のため,民法教科書第1稿に基 ,セミ
ナ を実施。参加者 ,本教科書を利用す 予定 あ 各地の司法省 法律専門学校
や,国立大学の教師 あ 。参加者にとって物権や債権の概念 初めて あ ,特に
債権について ラオスにおけ 経済 引 いま 不活発 あ こと ,参加者 イ
メ ジし く,理解し難 ったため,参加者の要請に基 いて,10 月に再びセミナ
を開催した。
同年 11 月,こ のセミナ の質疑等を踏まえて改訂した第2稿を完成 完成
度 80% 。
司法省シニア法律家 チェックを受けた後,司法省内の承認を得た。
特に土地の使用権について ラオスの実情に合わ ように再考した。
1「 月 「』―「重 日,ルアンパ ン司法省法律学校 ワ クショップを実施し,「007
年2月にサ ァナケット セミナ を開催して完成した。
「007 年3月現在,印 中 あ 。
(」) 商法教科書 →企業法注釈書
商法教科書について ,名古屋大学の松浦好治教授,中東正文教授,今井克典助教授
の助言指導を得,小口長期専門家 日常的 助言指導をした』。
構成
「00』 年企業法 「4』 条の逐条解説 あ ,全約 400 頁 あ 。
各条文につ ,1重重4 年事業法との比較,外国法との比較,条文内容の解説,将来の
改正の方向性 の7項目の解説をす ことを方針とした。た し,条文によって
く簡潔 説明にと ま を得 った の あ 。
5 「006 年3月の終了時評価調査団のインタビュ に対し,WGメン , 名古屋大学の先生に相談す と,
先生 いつ 複数の回答を用意し,その中 ベスト 自分たち 考え という対応 あった。そ 突
放すの くい い 資料を用意してく た。こ 大変勉強に った。, 小口専門家 いつ 何 相
談にのってく た。いつ 忍耐強く 寧に説明してく た。私 英語 読め いの 専門家 タイ語の資料を苦
作成方法
名のWG 執筆分担を決め,本邦研修,現地セミナ ,遠隔セミナ 等 名古屋
大学共助の指導助言を得 起草した。
問題点
企業法の制定 「00』 年 11 月,公布 「006 年 月 あ ,その後に施行規則 作
成さ 予定 あ こと ,プロジェクト期間中 「007 年 月ま に原稿を完成
さ こと 相当困難 あった。
また,注釈書という初めての形式 あったため,執筆担当者 , ういう内容にす
べ イメ ジを共有す のに時間 った。
さ に,法の解釈権限 国会にし 認め いラオスにおいて,注釈書 政府上
層部の承認を得 否 不透明 あった。
し ,企業法を施行す ための諸制度 企業の 録制度 ,人的 物的諸設備
の導入完備 必要 部分 に未整備 未実施の部分 あ ,注釈の書 ようの い部
分 残った。
普及方策
原稿段階 実施したセミナ ,新法に関す 経験の乏しい参加者 実務経
験に基 原稿を完成さ 上 有益 コメント 得 った のの,注釈書
という形式の教材 法律を理解す のに極めて有益 の あ こと 周知さ ,
発刊を待ち望 声 聞 ,司法省内 ,注釈書形式の教材の有用性 認識さ
に至った。
今後の予定
「007 年 月ま に完成 発行予定。
(4) 法律辞書 キシコン
構成
民法 商法教科書 抽出した主要法律用語 」00 語に解説を付した の。
言語の類似す タイの キシコン 参照した。
今後の予定
「007 年3月現在,完成し,配布用に印 中 あ 。
2 最高人民裁判所
(1) 法令集
趣旨
裁判官の法律知識を高め,裁判 法律に従って さ よう,全裁判官 必 最
新の法令集を に置いて執務 ようにす ことを目的として発行した。
構成
行政法,裁判所法,経済社会文化法,労働と自然資源法に4分類し,「004 年現在施
ICD NEWS 第」0号 2007.3 「」
普及
合計 1,000 部を全裁判官,検察官,司法省職員 に配布した。ラオス建国 」0 周年
記念式典 展示す と, こ 買え の 。 との問い合わ 多 った。
(「) 判決書マニュアル
民事判決書マニュアル ,元大阪高等裁判所判事の井関正裕先生6の全面的 助言指導
を得て最高人民裁判所の裁判官 WG 執筆し,裁判所評議会の承認を得て作
成さ た。
プロジェクト進行途中 民事訴訟法の改正 あったため,第2章 訴訟運営 の改訂
必要と ,ま 第1章 第3章部分を 判決書マニュアル として発行し 600
部 ,第2章部分を 判決書マニュアル として 「006 年 1「 月に発行した。
構成
第1章 判決に関す 一般的知識,第2章 訴訟運営方法,第3章 判決,添付資
料 各種書式, ル判決書。
普及
決書マニュアル につ ,各地方 各 回 つセミナ を開催し,WGメン
現地裁判官 にマニュアルの内容を説明した。
今後の課題
セミナ の質疑 コメントを基に,将来の改訂版作成 望ま 。
3 最高人民検察院
検察官マニュアル ,法律の適正 執行や地方を 含めた統一的 運用に資す ために作
成す こととさ ,当部検事教官の助言指導と小口現地専門家の指導の下 完成さ た。
構成
検察院の人事 組織編 100 部印 と捜査編 』00 部,誤植訂正後 800 部各印
の2種類。全検察院に配布さ た。
作成方法
検察官,捜査官 計8人体制のWG 執筆した。WG ,本邦研修,現地セミナ
のほ ,タイにおけ 第3国研修 受けた。
お,人事 組織編の内容について ,日本と 制度 異 こと ,日本側
助言 ,分冊発行と った。
特筆すべ ,検察院 一の法律専門家 あ ソム ット次長検事 定年退官直前
健康面 不安のあ 中,本マニュアルの全般にわた 加筆訂正を加え,強い意欲
と シップを発揮さ て完成さ たこと あ ,現地専門家 敬意を表さ
6 井関先生 ,現在関西大学法科大学院教授 弁護士 あ ,JICAベトナム法整備支援プロジェクトにおいて ,
民事訴訟法改正支援,判決書マニュアル作成支援,日越判例制度共同研究書作成支援等 多大の 指導をしてい
た いてお ,ラオス判決書マニュアルについて ,日本 ベトナムとの比較を 交えた 指導を頂いた。ラオ
ス判決書マニュアル作成支援概要について ,同マニュアル の発行 遅 たため,ICD NEWS第 」「 号 採 上
ていたこと あ 。
普及セミナ
マニュアル完成後,各地方において,順次,普及セミナ を開催し,現場の検察官
捜査官及び警察の代表者を参加さ ,マニュアルを配布して内容を解説し,質問 コ
メントを受けた。
その結果,地方の検察院の組織体制,書類作成,職員の自己の職務に関す 理解度,
職員の採用方法,検察院と警察との協力連携,刑事事件の早期解決等の全般にわた ,
改善 た 本研修に参加していた アト ン判事 , 警察官 検察の要
請指導に従い,令状や法律に基 く職務執行を励行す ように った結果,刑事事件
の処理 裁判 滑に って た実感 あ 。 との指摘 あった 。
今後の予定
「006 年 1「 月~「007 年3月の間,ラオス各県 ワ クショップを計3回実施し,現
場の検察官 警察官 に説明し,質疑を通 てコメントを提出さ ,同年4月以後に
マニュアル活用状況に関す 調査を実施し,今後の改訂案作成の資料とす 。
第 プロジェクト実施上の問題点
1 長期専門家
当初,現地に派遣さ た JICA 長期専門家 2名体制 あった ,業務量 膨大 あ
こと ,法律専門家として弁護士の長期専門家1名を増員す に至った。
ラオスのように英語に堪能 カウンタ パ ト 極めて少 い国において,言語を最重
要ツ ルとす 法整備支援プロジェクトを実施す ために ,現地語に堪能 長期専門家
の存在 極めて重要 あ 。
また,カウンタ パ ト側の ナ コ ィネ ション能力 低いラオスのよう
国 ,常時3カウンタ パ トを相手にプロジェクトを進行さ ために ,業務調整
極めて重要 あ 。殊に,法整備支援において ,司法制度を支え 裁判所,検察院
及び司法省の3機関すべてに対して同時並行的にプロジェクトを進め け 意味
いこと 多く,法 の母体た 大学法学部との連携 不可 あ ,相互に独立した
機関 あ , ナ 側の調整 不可避 あ ,業務調整専門家の役割 極めて重要
あ 。
さ に,支援内容 高度 法律問題 あ こと ,法 資格者の専門家 必要 あ
こと 論を待た い。
当初 ,3名体制 臨 の 望ましい内容 業務量のプロジェクト あったに
わ ,2名体制 開始してお ,長期専門家に加重 負担を けていたと思わ 。
2 イメ ジ共有の困難さ
い の成果物 , ラオス初 あ ため,ラオス側WGと承認す 立場にあ 上司
ICD NEWS 第」0号 2007.3 「』
内容や活用方法 に関す イメ ジを共有して合意に達す こと 相当困難 あ ,プ
ロジェクトの初期 相当 苦労や意思疎通の齟齬 あったよう あ 。
し し,こ ,ラオスのようにラオス語 の参考資料や ル 少 く,実際に読ま
け イメ ジを持て い法律関係の教材や執務資料の作成というプロジェクトの内
容 不可避 あったと思わ 。
ようやく完成した各成果物について ,今後,ラオス人自身によ 普及 改訂作業 望
ま 。
第7 プロジェクトの成果について
1 成果物
法整備支援という技術協力プロジェクトについての評価手法 いま 確立してお ,
正確 客観的 評価 通常困難 あ 。
し し,わ 4年間 長期専門家 常駐したの 3年間 という短期間に,司法各機
関にとって,い 類書の った執務マニュアル 全国統一書式付 や数百頁に及ぶ
教科書2冊 の多数の成果物を作成したこと ,画期的 成果 あ といえ 。
司法制度を運用す ための法 養成に必要 資料 ,ま 法令集 本プロジェクトの
法令集と法令 タベ ス ,法律家としての基礎的素養を習得さ ための基本的教
科書 同民法教科書 ,主要 法令の条文の逐条解説 あ 注釈書 同企業法注釈書 ,
法律学習の基礎と 用語集 同 キシコン ,判例集 中止 に基 学習し,さ
に,裁判官にとって 判決の起案の仕方と参考と 判決例 同判決書マニュアル 添
付の ル判決書 ,検察官にとって 自己の職責 権限の範囲を明示す 手引書 検
察官マニュアル人事 組織編 と適正 捜査を行うための手引書 検察官マニュアル捜
査編 あ 。
本プロジェクト ,司法制度を運用す ために必要 のを一 創 上 たの あ
,ラオス司法制度の発展の礎と の あって,正に制度整備支援,司法機関のキャ
パシティ ビル ィングの見本といえ の あった。
2 人材育成
「006 年3月の終了時評価調査団のインタビュ に対し,ケット司法省副大臣 , 民
商法教科書について ,よくここま 執筆す こと たと感心してい 。今回の日本
の支援手法 ,ラオス側 執筆し,日本の専門家 ア イスし,またラオス側 訂正す
という繰 返し 仕上 ていった。この日本のや 方 す しい。他国の支援 ,
完成品を受け け あ ,人材育成に ってい い。また,日本の専門家 ラオス
の法律を尊重し ,日本の 諸外国との比較法を 含めた指導をしてく の
,その点 評価したい。 と答えてい ,ラオス人自身に起案さ ことを重視した
の 本プロジェクト共通 あ ,各機関 ,同様の評価 あった。
的教科書,注釈書,執務マニュアル,統一書式等の作成ノウ ウを身に付けさ ,今後こ
のノウ ウを応用して他の教材 資料を自 作成していくこと ように という
意味 ,持続発展性の高い支援手法 あったといえ 。
第8 ラオス法整備支援の今後の課題
ラオス ,国連開発計画 UNDP の支援によ ,司法改革マスタ プラン 作成さ ,
本研修 概要について報告して った ,いま 揺籃期にあ といって 過言 いラ
オス司法制度にとって ,ほと すべての項目 改革課題として列挙さ てい 感 あ
,今後の支援課題の特定に至 材料と った。
本プロジェクトによって作成さ た各成果物 ,い 十分に普及さ て実務 使用さ
,ラオス人自身によって改訂していくべ 性質の の あ 。ラオス側に その自覚 能
力のあ こと ,長期専門家帰国後のラオス人自身によって企画 実施さ た普及セミナ
明 に った。
た ,セミナ の開催方法や,記録を作成して改訂作業に活 すべ こと ,日本側の
助言の必要性 感 た面 あ 。
今後と ,ラオス側のニ ,各 ナ の支援動向,ラオス側カウンタ パ トの能力
余力,日本側の支援 ソ ス等を 案し ,ラオス側の自立発展性 オ ナ シップを
高め よう 支援方策を検討すべ あ う。
率直に言って,「001 年度に短期専門家として3 月半ラオスに滞在してPDM案の叩 台
を作成した当職にとって ,おっと したラオスの各司法関係者 ,短期間にこ けの
成果物を完成さ 普及セミナ ま 実施したこと ,非常に嬉しい驚 あった。
こ ,各長期専門家の非常 努力と各助言者の先生方の 指導,ラオス人自身の努力の