高校生の冬の衣服着用量、寒冷感及び薄着感
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(2) . 北海道教育大学紀要 (人文科学・社会科学編) 第51巻 第2号. 平成 13 年 2 月. ) Vo ISc l ロt i i i i も直鑓do Uni i好 of Educat Jow【 a ences on (HumaI esをmdsoc vers n副 ofHo ‐ 51, No ‐2. Febmar y, 2001. 高校生の冬の衣服着用量, 寒冷感及び薄着感. 菅宮. 健 ・杜下. 優 子*・ 中 村. 恵 美**. 北海道教育大学旭川校 *岐阜県高山市立東小学校 **北海道夕張市立清水沢中学校. 1. は じめ に. 衣生活を考える上で, 何をどのように着ているかという情報は基本的なものである‐ 衣服の着用実態につ いては, これまでにも特定の学校の学生・生徒を対象とした報告が多いが, 広い地域を対象にした調査はあ ま り 見 ら れな い.. 季節に合わせて衣替えをするという習慣はやや薄れてきているが, それでも冬の気温と衣服の着用の仕方 の 関係 はま だ高 いも の と思 わ れる‐ 寒 い 土 地 ほ どたく さ ん着 て いる と思 う の が普 通 で ある が, こ の “常 識”. に反する知見, すなわち北海道民の方が, 九州・四国, 関西, ならびに東京より薄着ということが一部に報 告 さ れて いる‐. そこで, 衣服の着用実態とその外気温との関連を調べることを目的として, 北海道から九州, 沖縄にわた る日本列島の27地点で高校生の真冬の着衣内容, 寒冷感及び薄着感を調査した‐ 高校生の着衣には制服とい う共通部分があるので, 制服以外の部分を比較すればよいという利点がある. 調査データから, 制服の下に 着用している下着類や靴下類の着用量が, 沖縄を除いては, 高校所在地の気温とともに大きくなるという興 味ある関係を見いだした‐ これは, 暖かいところほど厚着という逆説的な傾向を示すものである‐ 高校所在 地の気温により日本列島を6個の地域に分けた, それぞれの地域における衣服の品目別の着用率, 衣服の組 ) み 合 わせの 着用 率 も, 暖 か いと ころ ほど厚着 と いう 状 況 を示 して いる‐ こ れらにつ いて はす でに報 告 した1 -. 本報では, 上記の地域の気温と高校生の下着着用量, 寒冷感及び薄着感との関係について報告を行うことに する‐. 2 研究方法. 2 ー1. 調査. 調査対象の高校を決めるため, 北海道教育大学旭川校に在学する全国各地出身の学生に依頼し, 彼らの出 身高校と同校の先生を紹介してもらった. 本学卒業生が在職する高校も一部候補に加えた‐ こうして北海道 から沖縄にわたる17都道府県の27市町村に所在する28の高校を選び出し, 調査を引き受けていただいた‐ 高 校の 所 在地 は表1 の 通り で ある‐ こ れらの 高校 のう ち, 25校 で2年生 2ク ラス の 3校 で2 年生 1ク ラス の ,. 生徒を対象に, 集合調査法で調査を行った. 調査票の配布と回収は高校の先生方にお願いした‐ 選んだ高校 は全て, 男 子 が学生 服 ある い は ブレ ザー, 女 子 がセ ー ラ ー服 ある い は ブレ ザーの 制 服着 用 と な っ て いる .. 調査内容は, 第1に, 男子に対しては表2に示した, 女子に対しては表3に示した, 制服の下に着用する 下着類ならびに靴下類それぞれの品目についての教室内における着用の有無, 及び制服の上に着用する防寒 161.
(3) . 菅宮. 鰹・杜下. 優子・中村 恵美. 用の外衣・小物類それぞれの品目についての登校 表1 高校所在地と地域区分, 調査票回収数. 時 にお ける 着用 の有 無 である.表 2 . 3の 品 目 は, 高校生 が実際 に着用 して いる もの を大部 分含 むよ 3 )を 参 考 に し 決 定 し た ・ う に, こ れ ま で の 調 査2 て ‐. 及 び平均気 温. 地域 高校所在地. 認査票回収数(部) 男子. 第1. 調 査 票 に は下 着 類 . 靴 下 類 の 説 明 図 を 添 付 して, 調 査対象者 が回 答 する 際の 参考 に供 した.. 女子. 北海道標茶町. 26. 50. 北海道幕別町 北海道別海町. 3 9 2 1. 3 6 2 0. 1月‐2月の 平均気温 C) ‐8 .01. 1 - 7 0* .9 7 ‐ 2 9 .. 北海道旭川 市. 67. 69. -7 .14. 調 査 内容の 第 2 は, 高 校生 の教 室 内及 び登校 時. 北海道滝川市. 4 8. 2 8. ‐ 6 1 .8. 北海道網走市. 48. 50. -5 .88. にお ける 寒冷 感 な ら び に薄 着 感 である. 寒冷 感 に. 北海道紋別市. 4 9. 9 4. - 5 3 .8. 50. 47. つ い て は, 寒 さ を 感 じ る か, 感 じ な い か の 2 段 階. ‐5 .39. 地域の回収数小計 地域の気温の平均. 3 4 8. 3 4 9. の, 薄 着 感 に つ い て は, 薄 着, や や 薄 着, 普 通,. 北海道岩見沢市. ‐ 6 8 .7. 北海道苫小牧市. 29. 44. や や厚 着, 厚 着の 5 段 階の 選択 肢 に対 して 回答 を. ‐3 .74. 北海道札幌市. 4 9. 5 0. 求 め た.. 北海道函館市. 3 6. 4 9. - 3 8 ・3. 秋田県大館市. 40. 47. 50 204. 50 240. 第2. 山形県長井市 地域の回収数小計 地域の気温の平均. 調 査 時期 は, 15の 高 校 が1994年1 月24日 から 2 月19日の 間, 13の 高校 が1995年1 月18日か ら 2. 月. 17日 の 間 の, い ず れ も 厳 寒 期 で あ る.. 4 0. 4 4. 28. 50. 1 .66. 山梨県塩山市. 9 4. 4 9. 2 1 *2 .7. 率 は, 全 体 で 男 子 が93.1%, 女 子 が99 .2% で あ っ. 15. 3 .04. 29 4 9. 3 4 .4 3 2 .5 3 .60. 36. 41. 繋潟. 2 7 7. 7 4. 4 8 00 1. “ 4 3 ・7 5 2 .0. 兵庫県神 戸市. 38. 42. 5 .35. 福岡県宗 剃挨市 静岡県富士宮市. 0 4 5 0. 4 4 5 o. 5 1 .5 3 5 .85 *. 175. 284. 宮崎県日南市. 34. 53. 9 ・06. 第6 沖縄県石垣市. 3 8. 9 3. 8 0 1 ・6. 地域の回収数小言 十. 地域の気温の平均. している 土地 の 真 冬の 気 温 と 関連 させ て 取り 扱お 第5. 望ま しい.気 温 を考 えて 着衣 の 内容 を決め る場 合,. 27. 3 0 8 4. 第4 愛知県名古屋市 岡山県岡山市. 調 査 に よ っ て 得 ら れ た デ ー タ を, 高 校 生 が 生 活. 用 する より も, 冬の 平 均 的 な気 温 を採 用 する 方 が. 岐阜県美濃加茂市. 躍鴛裏雛 餐. 気温の取り扱い. う と し た 場 合, 調 査 を 行 っ た 特 定 の 日 の 気 温 を 採. 1 .40. 東京都八王子市 石川県金沢市 京都府舞鶴市. た なお, 表1において岡山県岡山市の男子の回. 2一2. -2 .61. 福島県福島市. 回 収 数 は 男 子1057部, 女 子1242部 で あ っ た. 回 収. 高 校 が 女 子 校 だ っ た た め で あ る.. -2 .26 -1 .26. 第3 栃木県鹿沼市. 調 査 票 回 収 数 を 表 1 に あ わ せ て 示 し た. 合 計 の. 収 数 が 空 白 に な っ て い る の は, こ の 市 で 調 査 し た. ‐ 2 2 .4. 5 9 .2. 0 5 7 2 4 2 回収数合計 1 1 * 勝 沼町* 3静岡県寓士市 気温観測地:* 2 山 梨県 1北海道池田町 ,. 毎日の気温に合わせることもあるが, 通常は冬の間の平均的な気温を想定して着衣を選択する方がより一般 的ではないかと思われるからである. そこで, 高校生が生活している土地の真冬の気温として, 調査時点か ) ら さかの ぼる10年 間, す な わち1984年 か ら1993年 の 期 間の, 高 校 所 在 地 の 1 月 ・ 2月 に お ける 日平 均気 温4. の2か月間の平均の,1 0年間の平均値を当てることにした‐ この平均値を1月・2月の平均気温と呼ぶこと と し, 表1 に あわせて 掲 げた.. 2-3 気温による地域区分 )では 高校生の衣服の着用量は高校所在地の1月・2月の平均気温と関係させて示した しかし 前報1 . , , 衣服の品目別着用率ならびに衣服の組み合わせの着用率については, 高校の所在地を気温によってグループ 分けした地域 ごとに示した. ここでも前報と同じグルー プ分けの方法を採用し, 地理的な分け方ではなく, 高校所在地を気温により6地域に区分けすることにした. その上で下着の着用量, 寒冷感及び薄着感をそれ ぞれの地域の1月・2月の平均気温に対して示すことにした‐ )の そ 高校 所 在地 の, 1984年 から1993年 ま での1 月 ・ 2月 にお ける 日最 高気 温 . 日最 低 気温 . 日平 均気 温4. れぞれの2か月間の平均の,10年間の平均値を用いて, 最長距離法・メジアン法によるクラスター分析を行 162.
(4) . 高校生の冬の衣服着用量, 寒冷感及び薄着感. 表2 男子高校生着用衣服のクロー値及び地域別着用率 着用率( % ) 第4 第3. 第5. 第6. 2 .7 1 .6 1 .2 1 .2 7 2 .9 22 .5 1 .2 46 .1 5 1 .1 0 .4 20 .2 0 .4 2 .7 0 .0 24 .4 0 .0 1 .6 3 .5 6 .2 3 .5 1 .6. 2 .3 2 .3 4 .6 2 .3 68 .0 29 .1 0 .0 5 .7 33 .7 0 .0 21 .1 0 .0 0 .0 2 .3 46 .9 1 .1 7 .4 1 .7 16 .6 6 .3 1 .1. 0 .0 2 .9 5 .9 0 .0 7 6 .5 14 .7 2 .9 7 9 .4 8 .8 0 .0 23 .5 0 .0 0 .0 2 .9 41 .2 0 .0 0 .0 2 .9 0 .0 5 2 .9 2 .9. 0 .0 0 .0 5 .3 0 .0 84 .2 0 1 .5 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 2 .6 0 .0 0 .0 0 .0 31 .6 5 .3 0 .0 0 .0 7 .9 0 .0 0 .0. 89 .7 2 .5 7 .4 1 .0 3 .9 4 .9 0 .0 0 .5. 86 .4 3 .9 8 .5 1 .2 7 .0 8 .5 1 .6 2 .3. 8 0 .6 6 .3 2 1 .0 2 .9 5 .7 10 .9 7 .4 2 .9. 88 .2 5 .9 5 .9 0 .0 8 .8 23 .5 50 .0 0 .0. 2 .6 57 .9 36 .8 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0. 0 .0 93 .6. 1 .2 91 .1. 2 .9 81 .7. 2 .9. 0 .0. クロー値( c1. 地 域 く上半身下着類〉 ランニング ランクノレー 肌シャツ (半袖) 肌シャツ (長袖) Tシャツ (半袖) Tシャツ (長袖) Yシャツ・開襟シャツ(半袖) Yシャツ・開襟シャツ(長袖) シャツ(ネルシャツ等を含む) セーター (半袖) セーター (長袖) カーディガン (半袖) カーディガン (長袖). トレーナー (半袖). トレーナー (長袖) ポロシャツ (半袖) ポロシャツ (長袖) ベス ト ター トルネック ジャージの上衣 その他. 第1. 第2. 0 .07 0 8 .0 0 .09 0 2 .1 0 2 .1 0 .15 0 9 .1 0 .24 0 .24 0 .23 0 2 .3 0 .24 0 .34 0 .28 0 9 .3 0 .22 0 .24 0 9 .1 5 0 .1 0 9 .3. 2 .3 2 .9 2 .3 1 .4 66 .7 23 .3 4 .3 21 .6 3 .2 0 .3 3 .4 0 .3 1 .1 0 .3 1 0 .6 2 .6 4 .6 0 .3 2 .9 0 .0 0 .3. 1 .5 4 .4 3 .9 0 .5 6 9 .6 9 1 .6 3 .4 3 0 .4 28 .9 0 .0 6 .4 0 .0 0 .5 0 .0 0 1 .3 1 .5 2 .5 2 .0 6 .4 2 .0 2 .0. 0 .05 0 .01 0 .02 0 .07 0 0 .1 0 .06 7 0 .1. 98 .0 0 .6 1 .1 1 .1 4 .3 1 .7 0 .6 0 .3. 0 2 .1 0 .03. 1 .1 96 .0. く下半身下着類> トランクス ブリーフ (ビキニ) ブリーフ (スタンダー ド) スボン下 (7分) ズボン下 (長). 短パン. ジャージの下衣 その他. <靴下類> タイツ ソックス ノ、インツクス その他.
(5) . 菅宮. 健・杜下 優子・中村 恵美. 表3 女子高校生着用衣服のクロー値及び地域別着用率 1 クロー値( c <上半身下着類> ブラジャー ボディスーツ ウエストニッパー タ ンク トッ プ. キャミソール 肌 シ ャ ツ (ラ ンニ ング) 肌 シャ ツ (半袖) 肌 シャ ツ (長袖). Tシャツ (半袖) Tシャツ (長袖) スリップ (袖なし) スリップ (3分袖) スリップ (8分袖) ブラスリップ テディ ブラウス (半袖) ブラ ウス (長袖) セ ーター (半袖) セ ーター (長袖) カ ー デ ィ ガ ン (半袖) カ ー デ ィ ガ ン (長袖). トレーナー (半袖) トレーナー (長袖) ポロシャツ (半袖) ポロシャツ (長袖) セーラーズニット ベスト ジャージの上衣 その他. 着用率( ) % 第4 第3. 第5. 第6. 100 .0 0 .0 0 ・0 9 .4 45 .3 1 .9 1 .9 35 .8 0 .0 18 .9 18 .9 1 .9 1 .9 0 .0 0 .0 0 .0 90 .6 3 ‐8 69 .8 0 .0 3 .8 0 ・0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 7 .5 17 .0 5 .7. 100 .0 0 .0 0 ・0 15 .4 20 .5 7 .7 10 .3 56 .4 5 .1 10 .3 53 .8 5 .1 7 .7 2 .6 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 ・0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0. 18 .7 57 .7 19 .4 2 .1 7 .7 0 .4 0 .7 1 .1 0 .7 7 .7. 32 .1 58 .5 1 .9 0 .0 11 .3 3 .8 0 .0 0 .0 1 .9 9 .4. 5 .1 61 .5 35 .9 51 .3 10 .3 2 .6 5 .1 5 .1 0 .0 0 .0. 6 .1 0 .0 16 .6 1 .8 74 .0 21 .3 0 .4 1 .1. 14 .8 0 .0 22 .5 11 .3 73 .6 7 .0 0 .7 2 .8. 3 .8 0 .0 5 .7 5 .7 71 .7 24 .5 0 .0 0 .0. 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 100 .0 0 .0 0 .0 0 .0. 0 .0 5 .1 0 .0 1 .1 0 .7 1 .8 1 .1 12 .3 5 .8 43 .0 20 .6 0 .7 1 .1 76 .2 0 .0 0 .7 稀 77 , .6 2 .2. 5 .3 2 .1 2 .1 0 .4 0 .4 0 .0 1 .1 2 .1 14 .8 21 .5 22 .5 0 .0 1 .1 69 .0 0 .0 0 .0 溺9 73 . 0 .0. 37 .7 15 .1 1 .9 0 .0 1 .9 0 .0 1 .9 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 24 .5 0 .0 0 .0 :9 0 o 5 . 0 .0. 97 .4 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 2 .6 0 .0 :o 0 o .0 0 .0. 第1. 第2. 0 .02 0 ・07 0 .07 0 .12 0 .09 0 .12 0 .16 0 .22 0 .16 0 .22 0 .17 0 .17 0 .22 0 ・17 0 .17 0 .15 0 .18 0 .21 0 .22 0 .21 0 .22 0 .23 0 .32 0 .16 0 .25 0 .18 0 .18 0 .32. 95 .7 0 .0 0 ・0 45 .6 8 .3 3 .4 1 .4 0 .3 6 .3 4 .3 6 .3 0 .0 0 .0 0 .0 0 .3 11 .7 38 .4 0 .6 2 .3 0 .0 2 .6 0 ・0 0 .0 4 .6 4 .0 1 .1 25 .8 0 .9 4 .0. 97 .5 0 .8 0 ・0 49 .6 16 .7 2 .1 0 .4 1 .7 5 .4 30 .4 8 .8 0 .4 0 .0 0 .0 0 .8 5 .4 46 .3 0 .8 4 .6 0 .4 2 .9 0 ・0 1 .7 0 .4 0 .0 1 .3 7 .9 4 .6 2 .1. 96 .8 0 .0 0 ・0 43 .7 7 .2 1 .1 1 .1 3 .2 4 .7 26 .4 0 .4 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 0 .0 83 .0 0 .4 39 .0 0 .0 5 .1 0 ・0 1 .4 0 .0 1 .4 0 .0 37 .2 0 .7 2 .9. 96 .8 0 .0 0 ・7 67 .6 2 .8 2 .8 0 .7 12 .7 2 .1 36 .3・ 0 .4 0 .0 0 .4 0 .0 0 .0 0 .7 61 .6 0 .7 16 .9 0 .4 9 .2 0 ・0 1 .8 0 .0 0 .0 0 .4 45 .4 0 .7 2 .5. 0 .02 0 .02 0 .02 0 .03 0 .03 0 .04 0 .10 0 .08 0 .06. 17 .2 65 .3 13 .5 2 .0 10 .3 0 .9 0 .0 0 .6 1 .1 0 .9. 24 .2 59 .6 18 .8 2 .9 8 .3 3 .8 0 .0 4 .2 3 .3 1 .7. 12 .6 67 .9 15 .9 1 .8 11 .2 1 .4 1 .4 0 .0 10 .5 5 .8. 0 .03 0 .02 0 .06 0 .10 0 .03 0 .06 0 .04. 71 .3 0 .3 7 .7 24 .1 10 .9 4 .3 0 .6 0 .3. 52 .9 0 .0 9 .2 45 .0 2 .9 2 .5 0 .0 0 .4. 1 .2 1 .7 5 .7 1 .7 1 .4 1 .1 2 .3 6 .3 10 .3 40 .1 26 .9 8 .9 0 .3 62 .8 0 .3 1 .4 遼 58 .5 0 .3. 0 .0 0 .4 6 .3 0 .8 0 .8 0 .0 1 .3 7 .9 18 .3 43 .8 24 .2 3 .8 0 .4 79 .2 0 .4 2 .5 二o 65 .0 o 0 .4. 地 域. <下半身下着類> ショ ー ツ (ビキニ) ソョ ー ツ (セ ミ ビキニ) ソョ ーツ (ス タ ンダー ド) タ ッ プパ ンツ ガー ドル (ショ ー ト) ガー ドル (ロ ン グ) ペ チコー ト キ ュ ロ ッ トペ チ コ 」 ト 短 霊ノミン. その他 <靴下類> パ ンティ ス トッ キ ング ショ ー トス トッ キ ング スノ ツツ タイ ツ ソ ック ス ノ・イ ン ツク ス ニー ソ ック ス その他. <防寒用の外衣・小物類> 何も着ない セーター カーディガン パーカー ジャンパー (薄地) スタジャン (厚地) ジャ ケ ッ ト. 薄地のコート (ショート) 薄地のコート (ロング) オーバーコート・厚地のコート (ショート) オーバーコート・厚地のコート (ロング) ダウンジャケット ウインドブレーカー マフラー スカ ーフ. 帽子 手袋. 耳あて. 164.
(6) . 高校生の冬の衣服着用量, 寒冷感及び薄着感. 3. 結果と考察. 3-1. 下着類・靴下類の着用枚数と地域の気温. 男女高校生が教室内で上半身に着用する下着類及び下半身に着用する下着類・靴下類の, 地域における1 人あたり平均着用枚数を, 地域の1月・2月の平均気温に対してプロッ トしたものが図la bである‐ 図中 , 右端の沖縄県石垣市の点以外のデータに対する回帰直線もあわせて示し, 相関係数・相関係数の95%信頼区 間・決定係数を表4に掲げた‐ なお, 地域の1月・2月の平均気温とは, 高校所在地の1月・2月の平均気 温 の, そ れ ぞれの地 域 ごと の 平 均 であ り, 表 1 に地域 の 気 温の 平 均 と して 示 したも の である‐. 男女とも, 沖縄を除いた日本列島で, 気温が高いところほど上半身下着類着用枚数は多いという傾向が明 ら か で ある‐ 表 4 に示 した よう に, 第1 ~5地 域 の デー タ か ら得 ら れた 着用 枚 数 と気 温 の 間の相 関係 数 は男 )で あ る 相 関係 数 の95%信 頼 区 間 も お お よ そo o 子 も 女 子 も そ れ ぞ れ0 9以 上 で あ る か ら, “強 い相 関”l 7~ . . .. 0 999である‐ 決定係数もそれぞれ0 9以上という高い値である. 上半身の下着着用枚数から見る限り, 沖縄 . ‐ を除 いて男 女 とも 暖 かい とこ ろ ほ ど厚 着 である という こと ができる‐. 男子の下半身下着類・靴下類にも沖縄以外で気温が高いところほど着用枚数が多い傾向が見られる. 相関 係 数 は上半 身 に比 べ て や や 低 い が “強 い相 関” で あ る (図la 表 4). 決 定 係 数 も 約0 7で ある‐ しか し相 ‐ , 関係 数 の95%信 頼 区 間 は負 の 値 にま でわ た っ て い る. 標 本 数 が少 な い から である‐ した が っ て 暖 か い と こ ろ. ほど, やや厚着の傾向が見られるという程度であろう. 図 lb, 表 4 に示 した よう に女 子の 下 半 身の 場 合 は 沖 縄以 外 で は 相 関係 数 が0 197の ”ほと ん ど相 関な ‐ , , し” であ り, 着 用 枚 数 と気 温の 間 に関係 はな い‐. 3-2 下着類・靴下類の合計クロー値と地域の気温 厚着か薄着かということは着用枚数の多少であるとともに, 着衣の保温力の高低とも解される‐ したがっ て, 着用枚数だけで厚着, 薄着を論じるのは不充分であり, 保温力の程度を見る必要があろう‐ 着衣の保温 )や 着用 して 1 力 を見るの に, ク ロー 値 と相 関 がある 着 衣の 重 量 を調 べ た 例1 いる 衣 服の 品 目 ごと の ク ロー値 , ) 1 2 か ら合 計の ク ロー 値 を計算 した例 な ど がある こ こ で は 文 献か ら得 ら れる 下 着 類 な ら びに靴 下類 のク ロ ‐ ,. ー値 (表2・3) を用いて, 男女別, 上半身・下半身別に教室内で着用している下着類や靴下類の合計クロ ー値の, 地域における1 人あたりの平均を求め, それらを, 対応する地域の1月・2月の平均気温に対して プロ ッ ト した‐ 図 2abが そ の 結 果 で ある な お ク ロ ー 値 の 合計 を 求 め る に 際 して 上半 身 ・ 下 半 身 と も , ‐ , , に表 2 ・3 に載 っ て いる 品 目中の ”そ の 他” を含め て いな い .. 着用枚数の場合と同様に, 男子・女子とも上半身下着類の合計クロー値は 沖縄以外で 気温が高いとこ , , ろほど明らかに高くなっている‐ 相関係数, 相関係数の95%信頼区間及び決定係数 (表4) は着用枚数の場 合とほぼ同様の値を示しており,“強い相関” である‐ 下着類の保温力から見ても 着用枚数と同様に 沖 , , 縄 を除 き, 上半 身 は暖 か いと ころ ほ ど 厚着 を して いる ‐. 図2aの男子下半身の場合は, 沖縄以外で気温が高いところはクロー値も高い様子が見られ 相関係数の , 値からは “強い相関” であり, 決定係数も比較的高い値の約0 6 であるが ‐ , 相関係数の95%信頼区間は負の値 にまでわたっている. 着用枚数の場合と同様, 暖かいところほどやや厚着の傾向が見られるという程度であ る‐. 女子の下半身の合計クロー値は, 図2bに示した通りで 相関係数からは負の “比較的強い相関” である , が, 相関係数の95%信頼区間から見ると着用枚数の場合と似た結果である (表4) クロー値で見た下半身 . の下着類・靴下類着用量と気温の関係であまり決定的なことはいえない‐. 165.
(7) . 健・杜下 優子・中村 恵美. 菅宮. 3. 5 ( )男 子 a ●. 3.O O. ●. 25 ● O. O. O. 2D. O. 15. ●. 1. O ‐10. ‐5. 0. 5. 10. 15. 20. 15. 20. 1月・2月 の平均気 温(℃). ‐10. ‐5. 0. 5. 10. ) 1月・2月 の平均気 温 C. 図1 男女高校生の上半身下着類着用枚数 (.) 及び下半身下着類・靴下 類着用枚数 (○) の, 地域における1人あたり平均 と1月・2月の平均気. 温との関係. 大実線及び細実線はそれぞれ上半身及び下半身着用枚数の, 第6地域 (沖縄県石垣市) を除く全ての点に対する回帰直線. ( )男子;①)女子. a. 166.
(8) . 高校生の冬の衣服着用量, 寒冷感及び薄着感. 3 ー3. 逆説 的 な着衣 の傾 向. 以 上 に述 べ た 下 着 着用 量 と地 域 の気 温と の 関係. 表4 下着類等の着用枚数及び合計クロー値と 1月‐2月の平均気温との相関 相関係数. は, 前報 で示 した下 着 着用 量 と 高校 所 在地 の 気 温. との関係とほぼ同様の結果である・ そこでは下着 類 の 着 用 量 の み を 問 題 に して い る ‐ し か し, 高 校 の 制 服 は学生 服 . ブレザー .セ ー ラ ー 服 と形 こそ. 違え, 保温性の点では全国ほぼ同じであると考え ら れ る‐ 今 回 調 査 を 行 っ た 高 校 を 卒 業 し て , 著者 の 勤務校 に在学 する 学 生の 話 か ら この こ と は裏 ,. 諺 壁茅 男子下半身 女子上半身. 女子下半身. 霧 聾 喜一値> 男子下半身. 相関係数の9 5 %信頼区間 決定係数. .鞭. ,節 M 兜. 0 4 4 .8. ‐ 0 6 2~o 8 9 .1 .9. 0 ‐980. 0 9~0 9 .71 ‐99. 0 9 7 .1. ‐ o 9~o 2 2 0 .8 .9. 瀧~鰯. 鰭 7 0 5 .7. 女子上半身. 0 .976. 女子下半身. ‐ 0 8 5 .5. ‐ o 7 2~o 8 3 ‐3 .9 0 7~0 .67 .998. ‐ 0 8~o 5 6 1 .6 .9. ㈱ 0 3 1 .7 0 .960. 0 9 3 .o. 鰯. 0 0 ・ .6 0 .953. 0 4 2 .3. 付けられる‐ 高校の制服は夏を除く3 シー ズン通 して利 用 する もの であり, 冬 の 寒 さ だ け を念 頭 に して デ ザ インするわけには行かないのであろう. したがって, 教室内の高校生は下着類の上に全国的に保温性がほぼ 同じ制服を着ていることから, 下着類が厚着であれば, 全体も厚着であるということができる . それ故, 男女とも上半身の下着類が気温の高いところほど厚着であるということは すなわち 男女とも , , 上半身の全体の着衣が暖かいところほど厚着であることを意味している 男子下半身にもやや同様の傾向が . 3 ) 1 見られる. 女子下半身には気温との相関は見られない‐ 吉田ら は, 気温に応じた衣服の調節を上半身に着 用する衣類の着脱で行っていると指摘しているが, 本報の結果でも 気温に応じて上半身に着用する下着類 , を, “暖 か いとこ ろ ほ ど厚 着 をする” と いう 興 味 ある形 で調 節 して いる こ と に なる .. この一見逆説的な傾向については, 寒いところほど暖房が普及 し 室内の気温を高く 設定する生活習慣が , 定 着 して いる こ と, なら び に 寒 冷適 応 に より 寒 い とこ ろ に住 ん でいる 者 に は寒 さ に対する 抵 抗 力 が強 いこ , と と関連 させ て考 える こ と ができる ‐. )は 札幌と本州各地の都市における一般住居の冬の室 4 江ロ.坊垣1 温を測定した結果から, 札幌と本州と , では室温がはっきりと違う 傾向を示すと述べている‐ 札幌では 外気温によらずほぼ一定の温度20℃ないし , 22℃ であるの に対 して, 本州 では外気温 が低 下する と室温も20℃から12~13℃の範囲 で低下 する ただ し本州 ‐ 内の 都 市 間 で はあ ま り は っ き り した 差 は認 め ら れ ない 札 幌 と本州 の 差 につ いて 彼 ら は 暖房設備 の 違 い ‐ , , による とともに, そ れ ぞれの地 方 で定着 して いる 冬の暮ら し方の違 いにもよるもの でもある と指摘 して いる ‐. 都市のオフィスでは1年中約25℃の恒温状態 で 住居の方は在来の暖房で暮らすという 生活の中の寒暑 , ,. ) 学校 は 5 の ア ンバ ラ ン ス が 大 きく なりつつ ある1 ‐ , オ フ ィ ス の よう に は行 か ず, 教室 内の室 温 はむ しろ 一 般. 住居のそれに近いのではあるまいか‐ したがって 住居の室温と同様 北海道の高校ではおそらく室温が高 , , く, それに比べると, 本州以南の高校では教室内の温度が低いと思われる 教室内の温度は高校生が着衣内 ‐ 容 を決 める 一つ の 目 安 であろう から こ れ は暖 か いと ころ ほど厚着 と なる 理 由の一つ である しか し 本州 , ‐ , 以 南 で は暖 か いと ころ ほど室 温も 高 いこ とに なる か ら こ のこ と だ けで は説 明 しき れな い , ‐. 寒冷に対する適応には, 産熱が増加する代謝型と皮膚表面に厚いshe nができて放熱を抑制する断熱型の二 つのタイプがある‐ 居住地の気温と基礎代謝の関係について 気温10℃以下の範囲では 日本人の基礎代謝 , , )と 日本を含めた東南 ジ 6 は気温が10℃低下すると2~3%増加するという見解1 ア ア人の基礎代謝の変化は , )がある 日本人の基礎代謝は冬に高く夏 7 無視できるほど小さいとする見方1 に低い季節変動を示すことが特 ‐ 徴であったが, 日本人の食事が糖質中心から変化し 脂質摂取量が増加するに従って 変動幅は減少しつつ , , ) 吉村1 8 9 )は 日本人の寒冷適応は断熱型が主体 ある1 で, それに若干代謝型が加わっていると述べている ‐ , ‐ 寒冷適応は寒いところでも薄着をする傾向を強めるから これと室温の条件が相まって 寒いところほど , , 薄着, 逆に言えば暖かいところほど厚着という現象を生み出しているものと思われる そうであれば これ ‐ , は高校生 に限 ら れたこ と で はなく 一般 に どの 階 層 にも 当て はまる こと であろう , ‐ 167.
(9) . 管宮. 健・杜下 優子・中村 恵美. 0. 9 ( )男 子 a 08. ●. o- o ) ( 軽 骨 S選 i ロ. 0.7 0. 6. ●. . . 需傘. 0.4 03. ・. . 0.2. o. 0ユ. o. o. o. ▲. O. 0.O ‐10. -5. 0. 10. 5. 20. 15. 1月・2月の平均気温(℃). 0.7 ( b)女 子. ● 0. 6. o- o ( ) 繋 肝 S選 1 口. 0.5. ・. 0.4 ・. .. 市傘. 0.3. ・. 0.2. 0ユ. o. o. 0.O -10. ‐5. 0. 5. 10. 15. 1月・2月の平均気温(℃). 図2 男女高校生の上半身下着類合計クロー値 (●) 及び下半身下着類・ 靴下類合計クロー値 (○) の, 地域における1人あたり平均と1月・2月. の平均気温との関係. 大実線及び細実線はそれぞれ上半身及び下半身合計. クロー値の, 第6地域 (沖縄県石垣市) を除く全ての点に対する回帰直線. ( )男子;①)女子. a. 168. 20.
(10) . 高校生の冬の衣服着用量, 寒冷感及び薄着感. ) 北海道 1 ) 北海道より新潟の方 が厚着2 0 従来から冬の着衣について, 北海道より九州‐四国の方が厚着2 , , )な ど 暖 かい ところ ほ ど厚着 である という こと が部 分 的 に いわ れて き た 今 回の 調 査 2 より 関西の 方 が厚着2 . ,. 結果は, 北海道とそれ以外の日本各地との対比だけではなく, 沖縄を除く日本列島において気温の高いとこ ろほど室内では厚着になるという一般的な傾向が存在することを示したものである. なお, 防寒用外衣・小物類は, 下着類・靴下類とは異なり重ね着をすることが少ない. さらに同じ品目で も保温力が大幅に違うもの があるので, 品目 ごとに文献から得られる単一のクロー値を当てはめることはで きない. そのため, これらの衣服については着用枚数及 び合計クロー値と気温との関係の分析を行わなかっ た ‐. 3-4 衣服の品目別着用状況 気温により区分したそれぞれの地域における男女別, 上半身・下半身別の下着類, 靴下類, 防寒用の外 衣・小物類の品目別着用率 は表2・3の通りである‐ 男子の上半身下着類では, 全ての地域で過半数の者がTシャツ (半袖) を着用している (表2) ‐ 第3~ 5地 域 で は保 温性 の 高 い セ ータ ー (長袖) ・ トレー ナ ー (長袖) の 着用 率 が高 い. す でに述 べ た, 暖 かい と. ころほど厚着をする現象に対応した結果である. 第5地域でジャージの上衣の着用率が高いが, この地域に 属する高校は1校のみなので, その高校の特殊事情が反映していると思われる. 男子下半身のジャージの下 衣 の場 合も 同様 であ ろう‐ 第 1 ~5地 域 で は殆 どの 者 が トラ ンクス を着 用 して いる が, 第 6地 域 で は ブリ ー. フが大部分である‐ 高校生は制服の ズボンの下に短パンを着用することがあり, 着用率が10%以上になるこ ともある‐ 男子高校生の着用する靴下類はどこでも殆どソックスである‐ 防寒用の外衣・小物類では, 何も 着 な い者 が第 4 ~6地 域 に 多く, 薄 地 の コ ー トや, オ ーバ ー コー ト・ 厚地 の コ ー トな どの 着用 者 は第 1 ~ 3. 地域に多い‐ これらは地域の気温に適応した結果である. 寒いところでは, 室内では薄着であるが, 通学時 に は防 寒用 の 外 衣 で寒 さに 対 処 して いる こと が伺 える‐ 一 方, 手 袋の 着用 率 は第1 ・ 2地域 より 第3 ~5地 域の 方 が 多く, 寒 い とこ ろの 方 が着 用 者 が少 な い という 興味 ある結 果と な っ て いる‐ 表 3 に 示 した よ う に, 女 子 の 上 半 身 下 着 類 で は, ブ ラ ジ ャ ー の 着 用 率 は全 て の 地 域 で100%に 近 い. タ ン ク ト ッ プの 着用 率 は第 1 ~ 4地 域 で高く, 一 方 キ ャ ミソー ル ・ 肌 シ ャ ツ (長 袖) の 着 用率 は第 5 ・ 6地 域 で. 高い. スリッ プ (袖なし) の着用率が, 第6地域で50%を超えるのも地域の特徴である‐ ブラウス (長袖) の着用率は第5地域で90%に達するが, これも1高校の特殊事情であろう‐ セーター (長袖) の着用率は第 1・ 2 で低く, 第 3 ~5地 域 で高 い‐ 男子 と 同様, 暖 か いと ころ ほ ど厚 着 をする と いう 現 象 に対応 して いる. 下 半 身下 着 類 で は, シ ョ ー ツ 類 は全 て の地 域 で90%を超 えて いる‐ 第 6 地域 で過半 数 の 者 がタ ッ プパ ン ツ を 着 用 して いる‐ 靴 下類 で は, 第1 ・ 2地 域 で パ ンテ ィ ス ト ッ キ ン グ・タイ ツの 着 用 率 が高く, 一方 第 3 ~ 6. 地域ではソックスの着用率が高い. 防寒用の外衣・小物類では, 何も着ない者が第5・6地域に多く, 薄地 の コ ー トや, オ ーバ ー コー ト・厚 地 の コ ー トな どの 着 用者 は第 1 ~ 4地 域 に 多い‐ 男子 の場 合 と 同 じく, 室 内 での 薄 着 を, 通 学 時 に は外 衣 でカ バ ー して いる. な お第 4 地 域 で は, 男 子 に は何 も 着 な い者 が約37%も い る が, 女 子 で は約5%であ り, 男 女 の 差 が 著 しい‐ 女 子 の マ フ ラ ー 着 用 率 は第 1 ~ 4 地 域 で 高 い. 男 子 の マ フ ラ ー 着 用 率 は高く て も10%台 で ある が, 女 子 は60~70%に 達 して い る‐ 手 袋 の 着 用 率 は第 6 地 域 以 外 全 て. の地域で50%を超えており, 男子と異なり第1・2地域でも着用者が多い‐ な お, 図1 ・ 2 で示 した 通り, 男女 別 ・ 上 下半 身別 に相 関の 程度 は異 なる も のの, 着 用枚 数 と気 温 との 関. 係は, 合計クロー値と気温との関係によく似ている‐ したがって着用枚数でも下着類等の保温力の高低をか なりよく表しているということができる‐ この理由として次のことが考えられる. す で に述 べた よう に, 男 子 の T シ ャ ツ (半 袖) ・ トラ ンクス ・ ブ リ ー フ, 女 子 の ブラ ジ ャr ‐・ ソ ョ ーツ 類. 169.
(11) . 菅宮. 健・杜下 優子・中村 恵美. は全ての地域で共通に着用されている基本的な下着類である. 着用枚数を増やして重ね着をするには, これ らの基本的なものの上に他の保温力のある下着類を着ることになる. しかも高校生が実際に利用する着用率 が高い品目はそれほど多くはない‐ 限られた種類のものを着るので, 着用枚数でもかなりの程度保温力を表 すことができるのであろう. 実際, 第1~6地域の範囲の地域ごとの着用枚数と合計クロー値のそれぞれ1 人あたり平均の間の相関係数は男子上半身. 993, 男 子 下 半 身 ‐. 977, 女子 上半 身:0 998, 及 び女 子 下半 . .. 身: -0 019であり, 女子 下 半 身 を除 いて い ずれも高 い値 であ っ た. ‐ 3 ー5. 寒冷感. 男女高校生の中で, 教室内で寒さを感じる者及び登校時に寒さを感じる者の地域ごとの比率を, 地域の1 月・2月の平均気温に対してプロッ トしたものが図3a bである‐ 図中右端の第6地域 (沖縄県石垣市) の , 点以外のデータに対する回帰直線もあわせて示した‐ 教室内の場合の回帰直線を見ると, 第6地域を除き, 男女ともに暖かいところほど寒さを感じる者の割合 が高いと いう 結果 である‐ 相 関係 数 の 値 は男 子 が0 938, 女子 が0 612であ っ た‐ 実際 の 図 上の 点 か ら見て も, ‐ .. 男子の場合は相関係数の値が示す通り, 寒さを感じる者の比率が第1地域の約20%から, 第5地域の約45% まで気温の高い地域ほど高くなる. しかし, 女子の場合は第1~4地域の寒さを感じる者の比率は40%近い 値で, 第5地域だけが約80%という高い値になっている. これが, 女子の相関係数が男子より低い理由であ る‐ 男女間の比較では, 女子の方が一般に寒さを感じる者が多い‐ 図3を図1・2と比べると, 男女ともに上半身の下着着用量が多い地域ほど教室内で寒さを感じる者も多 いという関連が見て取れる. 沖縄を含む全地域において, 男子の寒さを感じる者の比率と, 上半身下着着用 枚 数の 平 均の 間 の相 関係 数 は0 946, 下 着 の 合 計 ク ロー 値 の 平 均 と の 間の相 関係 数 は0 949であ っ た‐ 女 子 の . ‐ 場 合 は, そ れ ぞれ0 756及 び0 738であ っ た. . .. 第6地域の沖縄は別として, 暖かい地域では, 教室内でたくさん着ているものの, それでも寒さを覚える ということである. 教室内の気温に見合ったほど充分には着ていないのであろう. 登校時に寒さを感じる者の比率も, 男子の場合は第1~5地域で, 女子の場合は第1~6地域で, 気温と ともにやや増加しているが, 教室内の場合に比べるとその程度は低い. それでも, 寒いところほど, 登校時 に寒さを感じる者が少ないのは, 表2・3の結果に見る通り, 寒いところほど登校時には防寒用の外衣など を着て いる 者 が多 い か ら で あ ろう‐ 寒 さ を感 じる 者 の 比 率 の 値 は, 第 1 ~ 6地 域 で, 男 子 が約60~80%, 女 子 が約70~85%と な っ て い る. 例 外 はある も の の, 全 般 に教 室 内の 場 合 と 比 べ て 倍 近 い 値 で ある‐ 男 女 とも. に, 登校時に寒さを覚える者はたいへん多い. 3ー 6. 薄着感. 図4a bに, 男女高校生の中で, 教室内で薄着と感じる者及び登校時に薄着と感じる者の地域ごとの比率 , を, 地域の1月・2月の平均気温に対してプロッ トした. 第1~5地域の点に対する回帰直線もあわせて示 した. なお, ここでいう薄着と感じる者とは, 薄着・やや薄着の選択肢を選んだ者のことである‐ 教室内の場合, 薄着と感じる者の比率が, 第1~5地域で男女ともに暖かいところほど低くなっている‐ 男 子 の 場 合の 相 関 係 数 は-0 908, 女子 は-0 936で あ っ た‐ 実 際の 比 率 の 値 は, 男 子 が 約20~35%, 女 子 が ‐ ‐ 約15~45%であ る‐ 第 1地 域 の 女 子の 値 が 5割 近く な っ て いる. なお, 第 6地 域 で は男 子 の 値 は20%近 い が,. 女子の場合は40%を超える高い値であった‐ 図1・2と図4の比較から, 男女高校生の上半身下着着用量と, 教室内で薄着と感じる者の比率が第1~ 5地域の範囲で, 強い逆相関の関係にあることがわかる. 男子の上半身下着着用枚数と教室内の薄着感との 相関係数は-0 846, 上半身下着合計クロー値と薄着感の相関係数は-0 80 5であった. 女子の場合, 着用枚 . . 数 と 薄着 感の相 関係 数 は-0 912, ク ロー 値 と薄 着 感 の 間 で は-0 919と いう 値 で ある. たく さ ん着 て いる の . . 170.
(12) . 高校生の冬の衣服着用量, 寒冷感及び薄着感. -10. ‐5. 0. 5. 10. 15. 20. 1月・2月 の平均気 温(℃). -10. ‐5. 0. 5. 10. 15. 20. 1月・2月の平均気温(℃). 図3 男女高校生の中で教室内で寒さを感じる者 (◎) 及び登校時に寒さ を感じる者 (○) の, 地域における比率と1月・2月の平均気温との関係.. 大実線及び細実線はそれぞれ教室内及び登校時に寒さを感じる者の比率 の, 第6地域 (沖縄県石垣市) を除く全ての点に対する回帰直線‐ ( )男子 ;①)女子. a. 171.
(13) . 菅宮. ‐10. ‐5. 健・杜下 優子・中村 恵美. 0. 5. 10. 15. 20. 15. 20. 1月・2月の平均気温(℃). -10. ‐5. 0. 5. 10. 1月・2月の平均気温(℃). 図4 男女高校生の中で教室内で薄着と感じる者 (●) 及び登校時に薄着 と感じる者 (○) の, 地域における比率と1月・2月の平均気温との関係.. 大実線及び細実線はそれぞれ教室内及び登校時に薄着と感じる者の比率 の, 第6地域 (沖縄県石垣市) を除く全ての点に対する回帰直線. ( 男子;①)女子.. 172.
(14) . 高校生の冬の衣服着用量, 寒冷感及び薄着感. だ から薄 着 と は思 わ ない, と いう こ と である.. 薄着か厚着かを判断するのに, 着用量の多少だけではなく, そのときの気温との関係で, たとえば寒さに 対 して 充 分 で はな い から 薄着 と判 断 する こ と も あり 得る. しか し高校 生 たち は, そう は考 えて い ない ら しい.. 薄着感と, 下着着用量, 寒冷感の3者をあわせてみると, 暖かいところではたくさん着ているから薄着とは 思わないが, しかし教室内では寒さを感じるということになる. 薄着かどうかを着用量の多少で判断してい る‐. 登校時に薄着と感じる者の割合と気温との関係は, 第1~5地域においては教室内と逆で, 暖かいところ 732で あ っ た‐ 比 率 の 値 は男 子 で約20~ 889, 女 子 は0 ほ ど薄 着 と 感 じる 者 が 多く なる‐ 男 子 の相 関係 数 は0 . . 40%, 女 子 で約15~50%で あ っ た.. すでに述べたように, 防寒用の外衣・小物類の着用状況について, 何も着ない者が男子では第4~6地域 に多く, 女子では第5.6地域に多い‐ 登校時に薄着と感じる者の比率も, 男子では第4・5地域で高く, 女子では第5・6地域で高く なっている‐ 着用状況に対応した結果である‐ 第 6 地 域 で は男 女 の 差 が著 しい‐ 男 子 は約15%であ る の に 対 して, 女 子 の 値 はと び ぬ けて 高く 約70%で あ っ た. 図 2 に見 ら れる よう に, この 地 域 の ク ロー 値 で示 した上 半 身 下着 着 用量 は, 女 子の 値 の方 が男 子 より. も高い‐ 登校時に着る防寒用の衣服は, 表2・3から分かるように男女ともにほとんどの者が何も着ていな い‐ 全 体 と して は女子 の方 が着 用量 は大 き いの に, 薄着 と思う 者 も女子 の 方 が多いと いう こと になる.. 4. ま とめ. 北海道から沖縄に至る日本列島全体にわたって, 男女高校生の冬の衣服着用量と寒冷感, 薄着感の調査を 行った‐ 高校所在地の1月・2月の気温で全国を6地域に区分し, 衣服着用量・寒冷感・薄着感の地域 ごと の平均値を, それぞれの地域の1月・2月の平均気温と関連させて分析を行った. 男女高校生が教室内で制 服の下に着用している上半身下着類の1人あたりの着用枚数の平均ならびに合計クロー値の平均は, 沖縄を 除 いて, 地 域 の1 月 ・ 2月 の平 均気 温 と強 い相 関 があ り, 気 温 が高 いと ころ 程平 均 値 が高く な っ て いる こ と. を見いだした‐ 下半身に着用する下着類・靴下類の着用枚数ならびに合計クロー値の平均については, 男子 には上半身と似た傾向がやや認められたが, 女子の場合は気温との間に相関が見られなかった‐ なお, 着用 枚数と合計クロー値の間には, 女子下半身の場合を除き高い相関が見られ, 着用枚数が保温力をよく表して いる こと が示 さ れた.. 下着類・靴下類の上に高校生が教室内で着用しているもの は,全国的に保温性がほぼ同じ制服であるから, 教室内における高校生の衣服着用量の多少は下着類・靴下類の着用量で決まることになる‐ したがって, 上 記の傾向から沖縄を除き, 暖かいところほど高校生は教室内で厚着をしているという逆説的な関係があるこ と にな る‐ この よう な 現象 が 起こる 理 由につ いて, 寒 い とこ ろ ほ ど暖房 が普 及 し, 室 内の気 温 を高く 設 定 す る 生 活 習 慣 が定 着 して いる こと, な ら びに, 寒 冷適 応 により 寒い とこ ろ に住 んで いる 者 に は寒 さ に対 する 抵 抗力 が強 い こと と 関連 させ て 考 察 を行 っ た. 教室 内 で寒 さ を感 じる 者 の 比 率 は, 沖縄 を除 き, 男 女 とも 暖 か い と ころ ほ ど高か っ た. 暖か いとこ ろ で は. たくさん着ているのであるが, それでも寒さを感じるということである‐ 登校時に寒さを感じる者の割合は 全国的に男女ともたいへん高かった‐ 教室内で薄着と感じる者の比率は, 沖縄を除き, 男女とも暖かいところほど低くなっている. 暖かいとこ ろでは教室内でたくさん着ているのであるから薄着とは思わないということである‐ しかし上述のように寒 さを感じる者は多い‐ 高校生は着用量の多少で, 薄着かどうかを判断しているものと思われる‐ 登校時に薄 173.
(15) . 菅宮. 鰹・杜下 優子・中村 恵美. 着と思う者の比率の地域の気温に対する関係は, 教室内の場合とは逆で 暖かいところほど薄着と感じる者 , が多くなっている. これは, 寒いところほど重装備の者が多いという 防寒用の外衣の着用状況を反映した , 結果である. 本研究にあたり大勢の方々のご協力をいただきました‐ 調査を実施していただいた標茶高等学校の熊谷由 起子先生, 幕別高等学校の高橋真紀先生, 別海高等学校の池田弘樹先生 旭川北高等学校の佐々 木洋子先生 , ,. 旭川大学高等学校の平野宏子先生, 滝川高等学校の丹保直喜先生, 網走南ヶ丘高等学校の谷ロ敏雄先生 紋 , 別南高等学校の小高真弓先生, 岩見沢緑陵高等学校の白峰正夫先生, 苫小牧南高等学校の新谷幸宏先生 札 , 幌北陵高等学校の目黒. 徹先生, 函館西高等学校の辻. 信哉先生, 秋田県立大館高等学校の河田克雄先生,. 山形県立長井高等学校の大場紘-先生, 栃木県立鹿沼東高等学校の小幡悦子先生, 福島県立福島南高等学校 の浅間秀幸先生, 山梨県立塩山高等学校の相揮陽子先生, 岐阜県立加茂高等学校の塚原秀幸先生, 東京都立 八王子東高等学校の清原敬一先生, 石川県立金沢西高等学校の田脇 進先生, 京都府立東舞鶴高等学校の松 田恭子先生, 名古屋市立向陽高等学校の金子典子先生, 岡山県の就実高等学校の久保田彰先生, 兵庫県立神 戸商業高等学校の赤枝 茂先生, 福岡県立宗像高等学校の真武邦彦先生, 静岡県立富士宮西高等学校の川崎 澄子先生, 宮崎県立日南高等学校の山山奇慎一先生, 沖縄県立八重山高等学校の崎原早苗先生 ならびに回答 , をお願いした各高校の生徒の皆さんに厚く感謝いたします. 高校を紹介して下さった 調査時の旭川校学生 , , 上野博美さん, 泉浦由紀子さん, 佐野夏美さん, 茂字井由希さん, 油田慶子さん 磯谷智子さん 服部 愛 , , さん, 大久保まきさん, 福間あゆみさん, 岩佐淳子さん, 大塚純江さん 阿部あい子さん 大木貴子さん , , , 内原 徹さん, 窪川 恵さん, 川政ちひろさん, 斉藤和歌子さん, 清田美絵さん, 吉原哲士さんにお礼申し 上げます‐ 旭川校家庭科被服学ゼミナール所属学生であった佐々木和美さん, 中田千賀子さん 鎌田歩美さ , ん, 中川麻衣子さん, 紺野真弓さん, 竹村直子さん, 笹原朋子さん 鷲見和歌子さん 三島志保理さんには , , 調査の実施とデータの解析で多大な協力をいただきました. ここに謝意を表します.. 引用文献 ) 菅宮 健, 冬季における高校生の着衣と気温との関係, 繊維製品消費科学,4 1 ),485 5 497( ) 1( 200 0 ‐ ) 菅宮 健・島田千春・中村公子, 冬の北海道における高校生の下着着用に関する試行的調査 北海道教 2 , 育大学紀要 (第2部C),43( ),17 1 32( ) 1 99 2 ‐ ) 菅宮 健・為安彩希子, 北海道における高校生の冬の着装に関する調査研究 第1報 3 海道教育大学紀要 (第2部C),45( ),1 ) 1 9 27( 1 994 ‐. 着装の実態, 北. ) 気象庁, 観測所気象年報 全国観測所気象表, 気象庁 ( 4 ) 19 84~1 99 3 ) 花田嘉代子・三平和雄・佐藤由美, 男子用下着類の熱抵抗の計測に関する研究, 繊維製品消費科学 24 5 , , 363 369 (1983 ) ‐. ) 日本建築学会, 建築設計資料集成1 環境,丸善,p 6 ) 1 0 7( 1 97 8 . ) 花田嘉代子・三平和雄・長谷川陽子, 男女洋服の熱抵抗の測定, 大阪市立大学生活科学部 紀要 35 7 , , 111 ) 121 ( 1987 ‐. ) 日本家政学会, 環境としての被服,朝倉書店,p 8 ) 59 ( 198 8 ‐ ) 花田嘉代子・三平和雄・大幡久仁子, 婦人用下着類の熱抵抗の計測に関する研究, 繊維製品消費科学 9 , 22, 430 ) 437 (1981 ‐ 10 ) 森. 敏昭 ・吉 田寿 夫, 心 理学 の ための データ 解析 テク ニカ ル ブ ッ ク 北 大路書 房 p 220 ( 1990 ) , , .. ) 大野静枝・飯塚幸子・田村照子・中橋美智子・三平和雄・吉田敬一, 各種温熱環境下着衣標準の設定に 11 174.
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