地域在住高齢者の閉じこもりの有無及び背景条件による
興味のある活動の違い
安藤 亮 , 内田 陽子
1 新潟県上越市新南町240 新潟県立看護大学看護学部看護学科 2 群馬県前橋市昭和町3-39-22 群馬大学大学院保 学研究科 要 旨 目 的:本研究の目的は, 地域に在住する高齢者の閉じこもりの有無と背景条件による興味のある活動の違いについて明 らかにすることである. 対象と方法:対象者は A 市の B地区における 65歳以上の高齢者 240名のうち, 本研究に対する同意を得られた者 42名で ある.研究者が調査票に って訪問聴き取り調査を行った.JICE 得点について背景条件 (日常生活自立度,世帯構成,移動手 段) のそれぞれの項目内及び閉じこもりの有無により 2群に け, 2群間の比較を Mann-Whitneyの U 検定を用いて行っ た. 結 果:外出頻度より閉じこもりあり群 12名 (うち閉じこもり 4名, 閉じこもり予備群 8名), 閉じこもりなし群は 30名で あった.閉じこもり有無別に JICE 得点を比較した結果,閉じこもり群の方が非閉じこもり群よりも「ドライブ」,「異性との 付き合い」,「ラジオ」の項目において得点が低く, 有意差を認めた (p<0.05). 結 語:閉じこもりの有無及び自立度, 世帯構成, 移動手段により興味のある活動に違いがあった. 閉じこもりを含めた地 域在住高齢者への介護予防支援については, 高齢者の興味のある活動を取り入れ, 身近な場所で社会との 流が保てるよう なプログラムを高齢者と共に作成・実施し, 効果の検証を行うことが必要であると えられる. .緒言 1.研究の背景 2013年 10月 1日のわが国における 65歳以上の高齢者 人口は過去最高の 3,190万人, 高齢化率は 25.1%であり, 今 後も高齢化の なる進行が予測されている. 医療技術の進 歩により平 寿命は 伸しているが, 康寿命の伸びは平 寿命と比べると小さくなっており, 高齢者が要介護状態 となることを防ぐ介護予防が今後ますます重要となってく ると えられる. 2006年の介護保険法の改正に伴い, 地域支援事業におけ る介護予防事業の 1つとして運動器の機能向上, 認知症, うつ等とともに閉じこもりの予防・支援が組み入れられ た. 高齢者の閉じこもりは, 生活機能低下の原因でもあり, 結果でもあるとされている. 新開ら や, 渡辺ら のコホー ト研究により閉じこもりは活動能力の低下及び要介護状況 発生のリスクファクターであることが明らかとなってい る. 閉じこもりは様々な定義がなされており, 新開 は閉じこ もりに関して,「1日のほとんどを家の中あるいはその周辺 ( 先程度) で過ごし, 日常の生活行動範囲が極めて縮小し た状態」と述べている. 一方で, 平井ら は日常の生活行動 文献情報 キーワード: 閉じこもり, 外出, 高齢者版興味チェックリスト (JICE), 地域在住高齢者 投稿履歴: 受付 平成27年4月20日 修正 平成27年5月28日 採択 平成27年6月4日 論文別刷請求先: 安藤 亮 〒943-0147 新潟県上越市新南町240 新潟県立看護大学 電話:025-526-2834 E-mail:ryando@niigata-cn.ac.jp資 料
範囲の縮小, という点から閉じこもりについて外出頻度が 「週に 1回以下」という基準を用いて判定する文献が多い と報告している. 古田ら は外出頻度に関連する要因のうち社会的項目と して外出サポートの有無, 心理的項目として生きがいと役 割意識を挙げている. 高齢者の生きがいについては, 原田 ら の研究により音楽や園芸, 読書等の余暇活動への参加 が生きがい感に対して有意に影響していることが明らかと なっている. したがって, 閉じこもりの予防や支援につい ても単一的なメニューを行うのではなく, 高齢者それぞれ の個別性を 慮し興味のある活動を取り入れて行うことで 生きがい感にも良い影響を与え, より効果的であると え られる. こうした様々な活動に対する興味の強さを調べるチェッ クリストとして山田により開発された高齢者版興味チェッ クリスト (Japanese Interest Checklist for Elderly people; JICE) がある. このチェックリストはもともと作業療法 の 野において高齢者が興味を示す活動を作業療法として 提供することを目的として作成されたものであり,「ラジ オ」,「園芸・野菜作り」等の 29 項目からなっている.JICE を地域在住高齢者に用いた研究は, 中村ら による認知症 予防, うつ予防, 閉じこもり予防の特定高齢者候補群と非 候補群の興味の比較があるのみである. そこで本研究では JICE を用いて閉じこもりの有無,及び背景条件 (世帯構成, 日常生活自立度, 移動手段) による興味のある活動の違い を明らかにし, 地域に在住する高齢者に対する興味のある 活動を活かした閉じこもり予防を含む介護予防支援の方策 を検討することを目的とする. 2.用語及び操作上の定義 ・外出:本研究における外出とは先行研究 にならい, 仕 事 (農作業も含める), 買い物, 散歩や通院等で家の外へ出 る行為とし, 介助されての外出は含むが, 先やごみ出し 程度の外出は含まないこととした. ・閉じこもり:本研究では閉じこもりの判定基準として先 行研究 に従い, 外出頻度が週に 1回以下に当たる者を閉 じこもりとした. ・閉じこもり予備群:閉じこもり予備群は毎日外出するも のと比べて 康水準が低く, 介護予防の観点からも重要で あると えられる. 先行研究より, 外出頻度が週に 2∼ 3 回程度の者を閉じこもり予備群とした. ・非閉じこもり:本研究において非閉じこもりとは外出頻 度の基準において閉じこもり及び閉じこもり予備群のいず れにも該当しなかった者とした. 尚, 本研究では 析の実施に際し閉じこもり及び閉じこ もり予備群に該当したものを閉じこもり「あり」群,非閉じ こもりに該当したものを閉じこもり「なし」群と操作的に 定義した. .研究方法 1.調査対象 対象は A 市 B地区の全住民 1,680名 における 65歳以 上の高齢者 240名 である.このうち,研究者が訪問した世 帯 220軒のうち, 留守, 研究説明の拒否, 高齢者を含まない 世帯を除き, 研究についての説明を受けた者 69 名中, 要介 護認定を受けておらず, 本研究に対する同意を得られた者 42名を 析対象とした.尚,また,A 市 B地区の全人口に関 しては A 市役所 HPより 2012年 8月 31日時点のデータ より抽出し, 同地区の 65歳以上人口については研究実施 時において最新である 2005年度国勢調査のデータより抽 出した. 要介護認定の有無については研究説明時に研究者 が口頭で確認したが, 今回の調査において要介護認定があ ることにより対象から除外した者はいなかった. (図 1) 地域在住高齢者の興味のある活動の違い 図1 本研究の対象者の選定
調査期間は 2012年 9 月から 12月である. 3.調査方法と内容 1)対象地区の選定及び調査の依頼方法 調査の対象地区は A 市の B地区である. B地区の選定理 由としては, 以前に A 市から委託を受けた NPO法人 C に よって訪問による高齢者のニーズ調査が実施されており, その際の調査への協力が良好であったことから, 本研究の 訪問調査への協力が得られやすいと判断し, 対象地区とし た. B地区は地区の中心に県の幹線道路が通っており, もと もと農家の多い地区であったが, 道路の整備及び近年大型 ショッピングセンターが地区の約 2 km圏内に 設された ことにより, 子育て世代を中心とした核家族世帯が集まっ ている新興住宅地と, 昔から住んでいる高齢者のみの世帯 が集まっている地区が混在している. また, 地区内に電車 は通っておらず, 最寄り駅までの距離は約 4.5 kmであり, 地区内のバス停からは 1時間に 2∼ 3本程度のバスが出て いる. 住民の主な移動手段の大半は自家用車であると え られる. 2)調査の方法 調査の依頼方法はまず研究者が調査開始前に B地区の 自治会長に対して研究の主旨及び目的の説明を行い, B地 区における調査実施の了承を得た. その後, 住宅地図をも とに研究者が対象地区の住宅を訪問し, 本研究に対する同 意が得られた対象者に対して調査票に って聴き取り調査 を行い, 研究者が調査票の記載を行った. 聴き取り調査を 行った理由は, 質問紙による調査では回答した質問紙を投 函しなければならず, 対象者は独居の場合も えられ, 閉 じこもりの調査には適さないと えたためである. 対象者 1人当たりの調査所要時間は 20 程度である. 調査項目は 以下の通りである. ⑴ 対象者の外出頻度 対象者の閉じこもりの有無を判定するために, 外出頻度 を閉じこもりの判断基準とされている外出回数が「週に 1 回以下」,閉じこもり予備群とされている「週 2,3回程度」 と, 「週に 4回以上」の 3件法で尋ねた. ⑵ 対象者の背景条件 対象者の背景条件として性別, 年齢, 日常生活自立度, 世 帯構成, 通院の有無, 主な移動手段, 外出の目的の項目を設 けた. 日常生活自立度の判定には厚生労働省が出している 「障害老人の日常生活自立度判定基準」 を用いた. ⑶ 興味のある活動 特定の活動への興味に関しては山田が開発した高齢者版 興味チェックリスト (Japanese Interest Checklist for Elder-ly people;JICE) を用いた. JICE は 1969 年に作成された 80項目の活動に対する興味を尋ねる NPI 興味チェックリ ストを基に開発されたものであり, 開発の際に高齢者が回 目内容は「相撲」や「俳句・川柳」など日本人に馴染みの ある項目となっている. 29 項目については「興味あり,強 い (2点)」,「興味あり, 少し (1点)」,「興味なし (0点)」の 3つの選択肢のうち 1つをチェックしてもらい, 興味の強 さの測定を行うことができる. JICE は 差妥当性と内容 妥当性が先行研究により証明されている. 3) 析方法 対象者の外出頻度, 背景条件に関しては記述統計値を算 出した. JICE 得点について閉じこもりあり群と閉じこも りなし群の 2群に け, Mann-Whitneyの U 検定を用いて 2群間の比較を行った. に, JICE 得点について背景条件 のうち日常生活自立度, 世帯構成, 主な移動手段をそれぞ れの項目内で 2群に け, Mann-Whitneyの U 検定を用い て 2群間の比較を行った. 統計解析はすべて, SPSS 15.0J for Windowsを用いて行 い, 統計学的な有意水準は 5%とした. 4)倫理的配慮 本調査に関する説明時には説明書を用いて本調査への回 答は自由意志に基づくこと, 調査への回答を拒否しても不 利益がないこと, 回答は匿名で行い, プライバシーが厳重 に守られることを説明したうえで回答を求めた. また, 調 査の途中で対象が気 不快等を訴えた場合や都合が悪く なった場合には速やかに中止することとした. また, 調査 の実施にあたり, B地区の自治会長に研究の主旨を説明し, 研究実施の承諾を得た. 本研究は群馬大学医学部疫学研究 に関する倫理審査委員会の承認 (受付番号 : 24−13) を得 てから実施した. .結果 1.対象者の外出頻度及び背景条件 (表 1) 対象者の平 年齢は 79.9±7.4歳であり, 性別は男性が 18名 (42.9%),女性が 24名 (57.1%) であった.対象者の外 出頻度に関しては,閉じこもりに当たる「週に 1回以下」が 4名 (9.5%),閉じこもり予備群に当たる「週に 2,3回程度」 が 8名 (19.0%), いずれにも該当しない非閉じこもりであ る「週に 4回以上」が 30名 (71.4%) であった. 日常生活自立度は「ランク J1」が最も多く 27名 (64.3%), 次いで「ランク J2」が 13名 (31.0%),「ランク A1」が 2名 (4.8%)であり,自立度ランクA2以下に該当する者はいなかっ た. 世帯構成は, 子供や孫を含めた「2世代以上」が最も多 く18名 (42.9%)であり,次いで「夫婦のみ」が16名 (38.1%), 「1人暮らし」の者が最も少なく 8名 (19.0%)であった.通 院の有無に関しては「通院あり」が 30名 (71.4%),「通院な し」が 12名 (28.6%)と通院ありの者が過半数であった.主 な移動手段は「自動車 (自 で運転) 」が最も多く 19 名 (45.2%),次いで「徒歩」が 15名 (35.7%),「自動車 (家族が 運転)」が 5名 (11.9%),最も少なかったのは「自転車」で
表1 対象者の外出頻度及び背景条件 n=42 項目 回答 n % 性 別 男 18 42.9 女 24 57.1 年 齢 M±SD 79.9±7.4(歳) 外出頻度 週に 1回以下 (閉じこもり) 4 9.5 週に 2, 3回程度 (閉じこもり予備群) 8 19.0 週に 4回以上 (非閉じこもり) 30 71.4 自 立 度 ランク J1 27 64.3 ランク J2 13 31.0 ランク A1 2 4.8 世帯構成 1人暮らし 8 19.0 夫婦のみ 16 38.1 2世帯以上 18 42.9 通院の有無 あり 30 71.4 なし 12 28.6 主な移動手段 徒歩 15 35.7 自転車 3 7.1 自動車 (自 で運転) 19 45.2 自動車 (家族が運転) 5 11.9 外出の目的 (複数回答) 買い物 33 通院 28 運動, 趣味活動への参加 12 散歩 12 友人, 親戚宅の訪問 7 孫の世話, 家族の付添い 3 その他 2 観劇・映画 1 町内会活動参加 1 表2 閉じこもりあり群となし群による JICE 平 得点の比較 n=42 外出頻度 項目 閉じこもりあり 週に2∼3回程度以下 n=12 閉じこもりなし 週に4回以上 n=30 M ± SD 平 ランク M ± SD 平 ランク p 値 1) 園芸・野菜作り 1.42 ± 0.79 23.4 1.20 ± 0.89 20.8 n.s 2) 裁縫 1.00 ± 0.60 24.8 0.73 ± 0.87 20.2 n.s 3) ラジオ 0.58 ± 0.90 15.6 1.27 ± 0.87 23.9 * 0.049 4) 散歩 0.83 ± 0.94 17.7 1.27 ± 0.87 23.0 n.s 5) 俳句・川柳 0.42 ± 0.79 20.9 0.47 ± 0.78 21.8 n.s 6) 踊り 0.67 ± 0.78 22.0 0.67 ± 0.88 21.3 n.s 7) 歌を聴く 1.75 ± 0.62 23.4 1.60 ± 0.67 20.8 n.s 8) 歌を歌う 1.25 ± 0.97 23.3 1.10 ± 0.80 20.8 n.s 9 ) ペットや家畜 0.75 ± 0.97 16.7 1.33 ± 0.88 23.4 n.s 10) 講演会 1.33 ± 0.78 24.1 1.03 ± 0.93 20.5 n.s 11) テレビ・映画 1.50 ± 0.80 20.7 1.67 ± 0.48 21.8 n.s 12) 知人宅を訪問 1.00 ± 0.85 18.8 1.27 ± 0.91 22.6 n.s 13) 読書 1.50 ± 0.67 24.9 1.13 ± 0.86 20.1 n.s 14) 旅行 1.17 ± 0.94 18.5 1.50 ± 0.82 22.7 n.s 15) 宴会 0.92 ± 1.00 18.8 1.23 ± 0.82 22.6 n.s 16) 相撲 1.00 ± 0.95 18.9 1.30 ± 0.88 22.6 n.s 17) 掃除・洗濯 0.92 ± 0.67 21.6 0.90 ± 0.55 21.5 n.s 18) 政治 1.08 ± 1.00 21.3 1.13 ± 0.78 21.6 n.s 19) 婦人会・老人会 1.17 ± 0.94 22.9 1.00 ± 0.95 20.9 n.s 20) 服装・髪型・化粧 1.00 ± 0.74 22.3 0.93 ± 0.69 21.2 n.s 21) 山菜・キノコ採り 0.75 ± 0.97 21.6 0.70 ± 0.84 21.5 n.s 22) 異性との付き合い 0.42 ± 0.51 14.6 1.03 ± 0.72 24.3 * 0.020 23) ドライブ 0.08 ± 0.29 12.7 1.10 ± 0.92 25.0 ** 0.002 24) ゲートボール 0.17 ± 0.58 22.8 0.00 ± 0.00 21.0 n.s 25) 料理 1.17 ± 0.83 22.1 1.10 ± 0.84 21.3 n.s 26) 収集 0.33 ± 0.65 22.8 0.20 ± 0.48 21.0 n.s 27) 釣り 0.00 ± 0.00 18.5 0.30 ± 0.65 22.7 n.s 28) 買い物 1.17 ± 0.83 18.6 1.47 ± 0.63 22.7 n.s 29) グランドゴルフ 0.17 ± 0.58 19.8 0.40 ± 0.81 22.2 n.s それぞれの項目に対して興味が「強くあり」:2点, 「少しあり」:1点, 「なし」:0点として計算
Mann-Whitneyの U 検定, *:p<0.05, **:p<0.01, n.s=not significant
のが「買い物」(n=33) であり, この他に「通院」(n=28), 「運動,趣味活動への参加」(n=12),「散歩」(n=12)など が多かった. 2.閉じこもりあり群と閉じこもりなし群による JICE平 得点の比較 (表 2) 閉じこもりあり群で最も点数が高かったのは「歌を聴く」 であり,「テレビ・映画」と「読書」の平 点が同じであっ た.閉じこもりなし群では「テレビ・映画」が最も得点が高 く, 以下, 「歌を聴く」,「旅行」の順であった. 閉じこもりあり群の方が閉じこもりなし群より「ドライ ブ」,「異性との付き合い」,「ラジオ」の項目において得点が 低く, 有意差を認めた (p<0.05). 3.日常生活自立度 ラ ン ク J2 群 と ラ ン ク J1 群 に よ る JICE平 得点の比較 (表 3) 日常生活自立度により自力での外出が困難である「ラン ク A1」の 2名を除いたランク J2群とランク J1群間におい て JICE の各項目得点の比較について Mann-Whitneyの よりも「ペットや家畜」の項目において得点が低く,有意差 を認めた (p<0.05). 4.世帯構成高齢者のみ群と2世代以上群による JICE平 得点の比較 (表 4) 世帯構成が 1人暮らし及び夫婦のみを合わせた高齢者の み群と 2世代以上群間において JICE 各項目得点の比較に ついて Mann-Whitneyの U 検定を行った. その結果, 世帯 構成が高齢者のみ群の方が「2世代以上」群より「宴会」の 項目において得点が低く, 有意差を認めた (p<0.01). 5.主な移動手段徒歩群と徒歩以外群による JICE 平 得 点の比較 (表 5) 主な移動手段が徒歩である徒歩群とそれ以外 (「自転車」, 「自動車 (自 で運転)」,「自動車 (家族が運転)」)である徒 歩以外群に け, 両群の JICE 各項目得点の比較について Mann-Whitneyの U 検定を行った. その結果, 徒歩群の方 が徒歩以外群より「読書」及び「服装・髪型・化粧」の項 目において得点が低く, 有意差を認めた (p<0.05). 表3 日常生活自立度ランク J2群とランク J1群による JICE 平 得点の比較 n=40 日常生活自立度 項目 ランク J2 n=13 ランク J1 n=27 M ± SD 平 ランク M ± SD 平 ランク p 値 1) 園芸・野菜作り 1.15 ± 0.90 18.7 1.37 ± 0.84 21.4 n.s 2) 裁縫 0.69 ± 0.63 20.2 0.78 ± 0.85 20.6 n.s 3) ラジオ 0.92 ± 0.95 18.5 1.19 ± 0.92 21.5 n.s 4) 散歩 0.77 ± 0.93 15.4 1.41 ± 0.80 22.9 n.s 5) 俳句・川柳 0.46 ± 0.88 19.7 0.48 ± 0.75 20.9 n.s 6) 踊り 0.69 ± 0.85 20.9 0.67 ± 0.88 20.3 n.s 7) 歌を聴く 1.69 ± 0.63 20.4 1.70 ± 0.61 20.6 n.s 8) 歌を歌う 1.23 ± 0.83 21.2 1.15 ± 0.86 20.2 n.s 9 ) ペットや家畜 0.54 ± 0.88 14.0 1.41 ± 0.84 23.6 * 0.013 10) 講演会 1.00 ± 1.00 18.6 1.26 ± 0.81 21.4 n.s 11) テレビ・映画 1.38 ± 0.77 17.2 1.74 ± 0.45 22.1 n.s 12) 知人宅を訪問 1.23 ± 0.93 20.6 1.22 ± 0.89 20.4 n.s 13) 読書 1.15 ± 0.90 19.4 1.30 ± 0.78 21.0 n.s 14) 旅行 1.31 ± 0.85 18.3 1.52 ± 0.85 21.5 n.s 15) 宴会 1.23 ± 0.83 20.8 1.19 ± 0.88 20.4 n.s 16) 相撲 1.23 ± 0.93 20.0 1.30 ± 0.87 20.7 n.s 17) 掃除・洗濯 0.85 ± 0.38 19.3 0.96 ± 0.65 21.1 n.s 18) 政治 1.15 ± 0.80 20.4 1.15 ± 0.86 20.5 n.s 19) 婦人会・老人会 1.15 ± 0.90 21.0 1.07 ± 0.96 20.2 n.s 20) 服装・髪型・化粧 0.77 ± 0.83 17.3 1.07 ± 0.62 22.0 n.s 21) 山菜・キノコ採り 0.92 ± 0.95 22.5 0.67 ± 0.83 19.6 n.s 22) 異性との付き合い 1.00 ± 0.71 22.4 0.81 ± 0.74 19.6 n.s 23) ドライブ 0.77 ± 1.01 19.3 0.89 ± 0.89 21.1 n.s 24) ゲートボール 0.15 ± 0.55 21.5 0.00 ± 0.00 20.0 n.s 25) 料理 1.15 ± 0.80 21.1 1.07 ± 0.87 20.2 n.s 26) 収集 0.15 ± 0.38 19.4 0.30 ± 0.61 21.0 n.s 27) 釣り 0.15 ± 0.55 19.2 0.26 ± 0.59 21.1 n.s 28) 買い物 1.54 ± 0.78 23.0 1.37 ± 0.63 19.3 n.s 29) グランドゴルフ 0.62 ± 0.96 23.2 0.22 ± 0.64 19.2 n.s それぞれの項目に対して興味が「強くあり」:2点, 「少しあり」:1点, 「なし」:0点として計算
表4 世帯構成高齢者のみ群と 2世代以上群による JICE 平 得点の比較 n=42 世帯構成 項目 高齢者のみ n=24 2世代以上 n=18 M ± SD 平 ランク M ± SD 平 ランク p 値 1) 園芸・野菜作り 1.13 ± 0.95 20.0 1.44 ± 0.70 23.5 n.s 2) 裁縫 0.71 ± 0.86 19.8 0.94 ± 0.73 23.7 n.s 3) ラジオ 1.13 ± 0.95 22.2 1.00 ± 0.91 20.6 n.s 4) 散歩 1.17 ± 0.92 21.8 1.11 ± 0.90 21.1 n.s 5) 俳句・川柳 0.58 ± 0.83 23.3 0.28 ± 0.67 19.1 n.s 6) 踊り 0.79 ± 0.88 23.1 0.50 ± 0.79 19.3 n.s 7) 歌を聴く 1.58 ± 0.72 20.8 1.72 ± 0.57 22.5 n.s 8) 歌を歌う 1.25 ± 0.85 23.0 1.00 ± 0.84 19.5 n.s 9 ) ペットや家畜 1.17 ± 0.92 21.4 1.17 ± 0.99 21.6 n.s 10) 講演会 1.29 ± 0.86 23.7 0.89 ± 0.90 18.6 n.s 11) テレビ・映画 1.63 ± 0.58 21.5 1.61 ± 0.61 21.4 n.s 12) 知人宅を訪問 1.00 ± 0.93 19.2 1.44 ± 0.78 24.6 n.s 13) 読書 1.42 ± 0.78 24.0 1.00 ± 0.84 18.2 n.s 14) 旅行 1.33 ± 0.92 20.8 1.50 ± 0.79 22.4 n.s 15) 宴会 0.83 ± 0.87 17.5 1.56 ± 0.70 26.9 ** 0.008 16) 相撲 1.13 ± 0.95 20.5 1.33 ± 0.84 22.8 n.s 17) 掃除・洗濯 0.88 ± 0.54 21.0 0.94 ± 0.64 22.1 n.s 18) 政治 1.29 ± 0.86 24.0 0.89 ± 0.76 18.2 n.s 19) 婦人会・老人会 1.04 ± 0.95 21.4 1.06 ± 0.94 21.6 n.s 20) 服装・髪型・化粧 1.00 ± 0.66 22.3 0.89 ± 0.76 20.4 n.s 21) 山菜・キノコ採り 0.67 ± 0.87 20.8 0.78 ± 0.88 22.4 n.s 22) 異性との付き合い 0.79 ± 0.66 20.6 0.94 ± 0.80 22.7 n.s 23) ドライブ 0.75 ± 0.94 20.7 0.89 ± 0.90 22.6 n.s 24) ゲートボール 0.00 ± 0.00 21.0 0.11 ± 0.47 22.2 n.s 25) 料理 1.13 ± 0.85 21.6 1.11 ± 0.83 21.4 n.s 26) 収集 0.13 ± 0.34 20.0 0.39 ± 0.70 23.5 n.s 27) 釣り 0.21 ± 0.51 21.9 0.22 ± 0.65 21.0 n.s 28) 買い物 1.25 ± 0.79 19.8 1.56 ± 0.51 23.8 n.s 29) グランドゴルフ 0.25 ± 0.68 20.6 0.44 ± 0.86 22.7 n.s それぞれの項目に対して興味が「強くあり」:2点, 「少しあり」:1点, 「なし」:0点として計算
Mann-Whitneyの U 検定, *:p<0.05, **:p<0.01, n.s=not significant
表5 主な移動手段徒歩群と徒歩以外群による JICE 平 得点の比較 n=42 主な移動手段 項目 徒歩 n=15 徒歩以外 n=27 M ± SD 平 ランク M ± SD 平 ランク p 値 1) 園芸・野菜作り 1.20 ± 0.86 20.6 1.30 ± 0.87 22.0 n.s 2) 裁縫 1.00 ± 0.76 24.4 0.70 ± 0.82 19.9 n.s 3) ラジオ 0.87 ± 0.92 19.0 1.19 ± 0.92 22.9 n.s 4) 散歩 1.20 ± 1.01 22.5 1.11 ± 0.85 20.9 n.s 5) 俳句・川柳 0.73 ± 0.96 24.5 0.30 ± 0.61 19.8 n.s 6) 踊り 0.60 ± 0.83 20.7 0.70 ± 0.87 21.9 n.s 7) 歌を聴く 1.53 ± 0.74 19.9 1.70 ± 0.61 22.4 n.s 8) 歌を歌う 0.93 ± 0.96 18.9 1.26 ± 0.76 22.9 n.s 9 ) ペットや家畜 1.13 ± 0.92 21.0 1.19 ± 0.96 21.8 n.s 10) 講演会 0.93 ± 0.96 19.2 1.22 ± 0.85 22.8 n.s 11) テレビ・映画 1.53 ± 0.64 20.0 1.67 ± 0.55 22.3 n.s 12) 知人宅を訪問 1.20 ± 0.86 21.5 1.19 ± 0.92 21.5 n.s 13) 読書 0.87 ± 0.92 16.7 1.44 ± 0.70 24.2 * 0.041 14) 旅行 1.27 ± 0.96 20.1 1.48 ± 0.80 22.3 n.s 15) 宴会 1.20 ± 0.94 22.4 1.11 ± 0.85 21.0 n.s 16) 相撲 1.20 ± 0.94 21.4 1.22 ± 0.89 21.6 n.s 17) 掃除・洗濯 1.00 ± 0.65 23.1 0.85 ± 0.53 20.6 n.s 18) 政治 0.93 ± 0.96 19.2 1.22 ± 0.75 22.8 n.s 19) 婦人会・老人会 1.33 ± 0.90 24.9 0.89 ± 0.93 19.6 n.s 20) 服装・髪型・化粧 0.67 ± 0.72 16.9 1.11 ± 0.64 24.1 * 0.045 21) 山菜・キノコ採り 0.93 ± 0.96 24.1 0.59 ± 0.80 20.1 n.s 22) 異性との付き合い 0.60 ± 0.83 17.1 1.00 ± 0.62 23.9 n.s 23) ドライブ 0.47 ± 0.83 17.2 1.00 ± 0.92 23.9 n.s 24) ゲートボール 0.13 ± 0.52 22.4 0.00 ± 0.00 21.0 n.s 25) 料理 1.13 ± 0.83 21.7 1.11 ± 0.85 21.4 n.s 26) 収集 0.20 ± 0.56 20.4 0.26 ± 0.53 22.1 n.s 27) 釣り 0.20 ± 0.56 21.3 0.22 ± 0.58 21.6 n.s 28) 買い物 1.53 ± 0.64 23.9 1.30 ± 0.72 20.2 n.s 29) グランドゴルフ 0.40 ± 0.83 22.2 0.30 ± 0.72 21.1 n.s それぞれの項目に対して興味が「強くあり」:2点, 「少しあり」:1点, 「なし」:0点として計算
Mann-Whitneyの U 検定, *:p<0.05, **:p<0.01, n.s=not significant
本研究では閉じこもりに該当した者は 4名 (9.5%) で あった. 先行研究では閉じこもりの者は地域高齢者のうち ほぼ 1割である との報告があり, 本研究についてはサン プルサイズが小さく, 対象集団の代表性は低いものの, こ の報告と本研究の結果は一致している. 一方, 閉じこもり 予備群に該当した者は 8名 (19.0%) であった. 先行研究で は閉じこもり予備群の出現頻度は 13.0%となっている こ とから, 今回の結果は先行研究と比較すると閉じこもり予 備群の出現頻度はやや高い結果となった. 1.閉じこもり状況からみた興味のある活動の特徴 閉じこもりあり群の方が閉じこもりなし群よりも「ドラ イブ」,「異性との付き合い」,「ラジオ」について興味が低 いことが明らかとなった. 「ドライブ」に関しては地域在住高齢者を対象とした先 行研究 においても閉じこもりの恐れのある者で興味が低 い結果となっており, 今回も同じ結果であった. 共 通 機関が十 に整備されていない地域については, 自動車は 高齢者にとって外出する際に無くてはならない 通手段で あり, 自動車が えない場合には移動範囲が制限されると えられる. 実際に安全面から運転免許を失効した高齢者 に関する研究 では, 失効以前に比べて「行動範囲が狭く なった」(47%),「外出の機会が減った」(42%),「何もしな い時間が増えた」(14%),「無気力になった」(7%)等のネ ガティブな反応が得られたことが明らかとなっている. し たがって, 既存の社会資源も含めた外出支援を引き続き行 いながら, パーソナルモビリティー等の自家用車に変わる 新しい移動手段の開発 や, コミュニティにおける巡回バ スなど, 外出の難しくなった高齢者でも気軽に外出できる ように移動手段の選択肢の幅を広げていく必要がある. ま た, 一部の地域で実施されているボランティアの付き添 い・運転による外出支援 についても, 市町村の保 セン ター等と連携することで, 独居で外出が困難な高齢者に対 してスムーズにアウトリーチ型のサービスが提供できるよ うな体制を整備していくことも閉じこもりの予防につなが ると えられる. JICE を用いた先行研究 では「異性との付き合い」に関 して女性でうつや認知症になる恐れのある者は恐れのない 者よりも有意に興味が低い結果となっている. また,「異性 への関心度」が低下すると, N 式精神機能検査による知的 機能も有意に低下しているとの報告 もある. 閉じこもり 高齢者の特徴にうつ傾向及び認知機能の低下があることが 明らかとなっている. これより, 閉じこもりの者は異性に 対する関心が低いことが えられる. また, 厚生労働省の 調査によると欧米諸国と比較して日本の高齢者は同性の友 人がいる者の割合は欧米諸国よりも多いが, 異性の友人が いる者及び同性と異性の友人がいる者の割合は低いことが 「ラジオ」については非閉じこもりの者の方が興味の高 い結果となった. テレビは主に居宅で視聴するものである のに対し, ラジオは移動中の車内や屋外など, 居宅に限ら ず様々な場所で聴取することが出来る. 普段テレビを見て 過ごすことが多い者では認知機能低下リスクが高くなると の報告 がある. 長時間のテレビの視聴は 1日の活動量を 低下させる恐れがあり, 認知機能のみならず身体機能も低 下させる恐れがあると えられる. その一方で, ラジオや テレビの視聴及び読書, カードゲーム等を含めた 7項目の 知的活動を行うことにより認知機能障害のない者では知的 機能の低下を抑える ことが明らかとなっている.また,ラ ジオを流している施設では, 高齢者のうつと QOL 指標の 値が有意に改善した という研究結果もある. 2.背景条件による興味のある活動の違いについて 1)日常生活自立度との関連について 日常生活自立度「ランク J2」群の方が「ランク J1」群よ りも興味が低かったのは「ペットや家畜」であった. JICE を用いた先行研究 においても「ペットや家畜」の項目に関 しては閉じこもり及びうつの恐れのある者の方が恐れのな い者よりも興味が低い結果となっている. また, ペットと 手段的日常生活動作能力 (IADL)の関連の調査 によると ペットを飼ったことがある者の方が飼ったことがない者よ りも IADL 低下の危険性が低いことが明らかになってい る. ADL についても, ペットを飼育している者は, 飼育し ていないものと比較して 1年後も ADL が悪化しなかった という報告もある. 本研究の結果からもペットへの興味 については ADL が関連していることが示唆された. 2)世帯構成との関連について 高齢者のみ世帯の者は「宴会」に対する興味が低かった. 「宴会」は飲食をしながら他人とのコミュニケーションや 流を図る場であり, 社会との 流活動の一つとみなすこ とができると えられる. 世帯構成が高齢者のみの者は 2 世代以上の者に比べて趣味・習い事や友人との 流等の 流系外出の割合が有意に低いということも明らかとなって いる. 高齢者における社会的 流の低下は死亡率の上昇や ADL の低下を招き, 主観的 QOL とも深く関連があるとさ れている. 高齢者の一人暮らし及び夫婦のみの世帯は今 後も増加が見込まれていることからも, 高齢者のみ世帯の 者が他者と 流できるような支援が必要であると えられ る. 3)主な移動手段との関連について 主な移動手段が徒歩の者は,徒歩以外の者よりも「読書」, 「服装・髪型・化粧」に対する興味が低かった. 読書に関しては知的活動の一つであり, 読書の習慣は認 知症に予防的に働くとされているが, その効果については 未だ明らかにされていない. JICE を用いた先行研究では, 認知症の恐れのある男性及びうつも恐れのある者は恐れの
ない者よりも「読書」の項目得点が低い結果となっている. 読書は屋内で行うことができる活動の 1つであるが, 一方 で外出を必要とする活動でもある. 既に所有している書籍 や配達される新聞を読むことは外出しなくても可能である が, 新しく出版された書籍や雑誌を買う, または借りるに は外出しなければならない. 本研究の結果から書店や図書 館へ行くことが徒歩では困難であり, 新たな書籍や雑誌の 入手ができない状況が推察される. したがって様々な自治 体で既に行われている移動図書館や, 移動書店, 図書の宅 配サービスのような支援の実施により, 徒歩しか移動手段 がない者でも新しい本が入手できる環境を整備することで 読書に興味があるものについて, 興味の低下を防ぐ事がで きると えられる. 「服装・髪型・化粧」は外出に必要な身だしなみである と捉えることができると えられる.奥田ら によると,身 だしなみとは身体を周囲の環境へ 合的に適応させる一連 の行動で社会への参加の基本であり, 社会適応能力を示す 指標である. 身だしなみの中でも女性の化粧は, 心理状態 や自立度の改善に役立つことが示唆されている. 今回の 結果より自転車や自動車といった 通手段があることによ り身だしなみに気を配って外出している状況が明確となっ た. そのため, 今後は徒歩圏の身近な地域に高齢者が身だ しなみを整えて外出したくなるようなサロン等を設置し, そこで映画の上映やコンサート, あるいは化粧教室 等を 行っていくことも必要である. それにより移動手段の制限 により活動範囲が狭まったとしても, 服装や化粧に関する 興味が保たれ, 社会との 流も保つことができると えら れる. 3.本研究の限界と今後の課題 本研究の対象者は研究者 1名が訪問し, 同意の得られた 42名のデータを用いて 析を行った. 本研究におけるサン プル数およびサンプルの代表性は十 であるとは言えない ため, 今後は適切なサンプル抽出およびサイズにおける検 討が必要であると えられる. 対象地区の選定方法及び対 象者への調査実施の周知や配慮についても, より適切な方 法があると えられ, この点についても本研究の限界であ ると同時に今後の課題である. また, 本研究ではサンプル 数が少なかったために先行研究のような男女別の 析が不 可能であったことから, その点も含め 析方法の再検討が 必要であると えられる. 謝辞 本研究の実施にあたり, ご協力いただきました地域に在 住する高齢者の皆さまならびにそのご家族, 関係者の皆様 に心より感謝申し上げます.また,B地区における研究の実 施を許可してくださりました地区の自治会長様にも心より 感謝申し上げます. 尚, 本論文は 2012年度群馬大学大学院 保 学研究科修士論文を一部加筆・修正したものであり, 第 33回日本看護科学学会学術集会にて発表した. 引用文献 1. 内閣府. 平成 26年版 高齢社会白書. 2014;2-4. 2. 安村誠司.新しい介護保険制度における閉じこもり予防・支 援. 老年社会科学 2006;27:453-459. 3. 新開省二. 高齢者の閉じこもり. 日本老年医学会雑誌 2008;45(2):117-125. 4. 新開省二, 藤田幸司, 藤原佳典ら. 地域高齢者におけるタイ プ別閉じこもりの予後 2年間の追跡研究. 日本 衆衛生 雑誌 2005;52(7):627-638. 5. 渡辺美鈴, 渡辺 眞, 浦尊麿ら. 自立生活の在宅高齢者の 閉じこもりによる要介護状況の発生状況について. 日本老 年医学会雑誌 2004;42(1):99-105. 6. 新開省二.「閉じこもり」のアセスメント表の作成とその活 用法 ヘルスアセスメントマニュアル―生活習慣病予防・ 要介護状態予防のために―. 東京: 厚生科学研究所, 2000: 113-141. 7. 平井 寛,近藤克則.高齢者の「閉じこもり」に関する文献 学的研究 研究動向と定義・コホート研究の検討.日本 衆 衛生雑誌 2007;54(5):293-303. 8. 古田加代子, 流石ゆり子, 伊藤康児. 在宅高齢者の外出頻度 に関連する要因の検討. 老年看護学 2004;9(1):12-20. 9. 原田 隆, 加藤恵子, 小田良子ら. 高齢者の生活習慣に関す る調査 (2) ―余暇活動と生きがい感について―.名古屋文 理大学紀要 2011;11:27-33. 10. 山田 孝.高齢者版興味チェックリストの作成.作業行動研 究 2002;6(1):25-35. 11. 中村裕美,山田 孝.地域在住高齢者を対象とした特定高齢 者の候補群と非候補群の興味の比較について. 作業療法 2009;28(4):420-432. 12. 渋井 優, 村山洋 , 河島貴子ら. 都市部高齢者における閉 じこもり予備群の類型化 介護予防対策の具体化に向け て. 日本 衆衛生雑誌 2011;58(11):935-945. 13. 高崎市 HP 人口及び世帯数 平成 24年 8月 31日現在 http://www.city.takasaki.gunma.jp/gaiyou/documents/ h240831mati.pdf 14. 高崎市地域行政課統計表 (平成 17年国勢調査) その 2 http://www.city.takasaki.gunma.jp/soshiki/chiiki/kokuty ou17/toukeihyo2.html 15. 障害老人の日常生活自立度 (寝たきり) 判定基準. 老 第 102-2号 厚生省大臣官房老人保 福祉部長通知 1991年 11月 18日. 16. 中村 Thomas裕美,山田 孝.地域在住の 康な高齢女性の 興味に関する研究∼高齢者版興味チェックリスト (JICE) 項目の妥当性検討∼. 作業行動研究 2009;13(3):163-173. 17. 新開省二, 藤田幸司, 藤原佳典ら. 地域高齢者における タ イプ別 閉じこもりの出現頻度とその特徴. 日本 衆衛生 雑誌 2005;52(6):443-455. 18. 森千恵子, 児玉千稲. 高齢者の運転 : 介護者の立場から ―高齢者の運転をめぐる心理に関する検討―. 老年精神医 学雑誌 2005;16(7):809-814. 19. 井上剛伸. 自動車に変わる移動手段の現状と展望. Geriatric Medicine 2012;50(2):171-174. 地域在住高齢者の興味のある活動の違い
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Differences in Activities of Interest to Elderly People Residing
within the Community Due to whether or not they are
Homebound and their Background Circumstances
Ryo Ando and Yoko Uchida
1 Niigata College of Nursing, 240 Shinnan-cho, Joetsu, Niigata 943-0147, Japan
2 Gunma University Graduate School of Health Sciences, 3-39-22 Showa-machi, Maebashi, Gunma 371-8514, Japan
Abstract
Objective: This paper aims to identify differences in activities of interest to elderly people living within the community due to whether or not they are homebound and their background circumstances.
M ethod: The subjects were 42 elderly people (aged over 65 years) residing in the community who agreed to participate in the study. We visited each subjects house and conducted a survey using an original questionnaire. With regard to their JICE scores, participants were divided into two groups based upon whether they were homebound or not, and their responses to survey items investigating their circumstances (daily life autonomy, household composition and means of transportation)were analyzed using the Mann-Whitney U test to compare the two groups.
Results: The homebound group was comprised of 12 people (4 homebound and 8 pre-homebound) and the non-homebound group was comprised of 30 people. Comparing the JICE scores between the two groups, the homebound group scored lower than the non-homebound group in the areas of driving , contact with the opposite sex , and listening to the radio (p<0.05).
Conclusions:It was found that there were differences in the activities of interest due to whether or not the elderly person was homebound,the person s level of autonomy,and methods of transportation. To prevent the elderly who reside within the community from becoming homebound,it is important to:1.devise activities that incorporate the interests of the elderly, 2. ensure the elderly are involved in developing programs (to enable them to interact with community and neighbors), and evaluate programs to ensure their effectiveness.
Key words: homebound, going-out, JICE,
elderly residing within the community.