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スポーツ科学部3ポリシーに基づく学生自己評価アンケート報告2019年度版

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Academic year: 2021

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1 . はじめに

日本福祉大学スポーツ科学部では学部教育の効果 測定の尺度の一つとして毎年度初めに学部のディプ ロマ・ポリシー到達度を計るための調査を実施して いる. 本学部 FD 委員会ではこれらの調査を毎年実 施し, その変化を明らかにすることで学生の成長を 見ると同時に, ディプロマ・ポリシーに対するカリ キュラムポリシーの妥当性, 授業内容の妥当性, 授 業方法の改善点, 教員の意識改革の必要性などを明 らかにすることで FD 活動へと結びつけていきたい と考えている. 調査項目はアドミッション・ポリシー, ディプロ マ・ポリシーおよび体罰に関するものである. 1 年 時 4 月にはアドミッション・ポリシーとディプロマ・ ポリシーに関わる項目の自己評価, 2∼4 年時 4 月 および, 卒業前の 4 年時 1 月にはディプロマ・ポリ シーに関わる項目を中心に自己評価することになっ ている. 学部開設年度である 2017 年 4 月には 1 期 生に対して調査を実施し, 2018 年 4 月には 1 年生 (2 期生) および 2 年生 (1 期生) に対して, 2019 年 4 月には 1 年生 (3 期生), 2 年生 (2 期生), 3 年 生 (1 期生) に対して調査を実施した. そして 2017 年度にはアドミッション・ポリシーやディプロマ・ ポリシーに関する項目についての単純集計結果につ いて報告した. 2018 年度には同様の項目について の単純集計と, 1 期生の 1 年次と 2 年次についての 変化, および, 1 年生と 2 年生の比較について報告 した. 2019 年度は時間的な制約もあったことから 簡単な横断的, 縦断的な結果の変化のみ報告し, 次 年度に詳細な分析を行うこととしたい. なお, 本学部のアドミッション・ポリシーおよび ディプロマ・ポリシーは以下のとおりである. 【アドミッション・ポリシー】 ① 入学後の修学に必要な基礎学力を有している人 ② スポーツへの関心があり, 学んだ知識と身につ けた力を社会で活かしたいと考えている人 ③ 自己の可能性に挑戦する意欲のある人 ④ 自分の考えを表現し, 意思の疎通を図ることが できる人 ⑤ 他者を理解し, 仲間や集団づくりに取り組むこ とができる人 【ディプロマ・ポリシー】 <知識> ① スポーツ文化を多角的視点 (人文・社会・自然科

スポーツ科学部 3 ポリシーに基づく学生自己評価アンケート報告 2019 年度版

Report on students' self evaluation of achieving three policies at Nihon Fukushi Univrsity,

Faculty of Sports Sciences, 2019

甲斐 久実代 安藤 佳代子 竹村 瑞穂 藤田 紀昭

Kumiyo KAI, Kayoko ANDO, Mizuho TAKEMURA, Motoaki FUJITA

日本福祉大学 スポーツ科学部

Faculty of Sports Sciences, Nihon Fukushi University その他

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学的視点) から理解している. 国民が心身ともに健康で文化的な生活を送るため には, スポーツ文化を学際的・実践的視点から考 え, 多角的視点から理解している必要がある. ② スポーツの楽しさを体験的に理解している. 自発的な運動の楽しみを特性とする文化であるス ポーツ文化を普及, 振興していくためには, 競技 力の獲得等によって得られる精神的充足感のみな らず, 本質的なスポーツの楽しさを体験的に理解 している必要がある. ③ スポーツや運動の意味や価値について理解して いる. すべての国民にとって, 健康の維持増進のみな らずスポーツや運動がもたらす多様な意味や価値 について理解している必要がある. <技能> ④ 人間の発達に基づいた系統的な指導方法を身に つけている. スポーツや運動の指導にあたっては, 幼児から 高齢者まで, また障害者を含んだすべての人間を 対象にその発達や身体状況に応じた指導方法が身 についていなくてはならない. また, それらの学 びは, 学生自身の競技力の向上を目指す上でも大 変重要となる. そして, 障害のある子どもや障害 のある人への系統的な運動・スポーツ指導が障害 のない一般の人のスポーツ指導に通じることを体 験的に学んでいる必要がある. ⑤ スポーツ文化の継承・発展に貢献できる力を身 につけている. 学んだスポーツ科学の知見に基づき, 先人から 受け継いだスポーツ文化を創造し, さらに次代に 引き継ぐという継承・発展の責務が私たちにはあ り, そのことを自覚してスポーツ実践やスポーツ 指導に取り組むことができる必要がある. ⑥ 地域をはじめとした様々なスポーツや運動の実 践の場面に対応できる実践力を身につけている. 様々なスポーツや運動の実践の場面で生じている 諸課題を的確に発見し, 諸資源を利用して解決に 導く実践力, 人々のニーズに応じた事業を企画・ 立案し組織的に運営・展開していく力, 集団や団 体を組織し経営する力は, 競技力の向上を含む自 身のスポーツ実践を支え, そして人々に適切にス ポーツを提供し普及していくために必要である. <思考・判断・表現 (日本福祉大学スタンダード)> ⑦ 真実を見極める 「知」 への探求心を有している. 「知」 への探究心によって, スポーツ文化に関 連する諸科学の知識をより広く身につけておくこ とで, スポーツ文化をより深く理解することにつ なげる. ⑧ 国際社会を含む諸領域での情報の伝達・判断・ 理解力を身につけている. 基礎学力としての語学力や情報収集・伝達のた めの情報機器の有効活用力を生かし, 人々がつな がり合うために発揮されるコミュニケーション力 は, グローバル社会に対応する人材には不可欠で ある. ⑨ 他者と, スポーツを含む多様な手段によって良 好な関係を構築する力を身につけている. 弱者や困っている人に共感し, そうした人々に 友愛の念をもって関係性を構築し, スポーツを通 じた共生社会の形成, さらに 「ふくし」 の発展に 資することは本学の建学の精神に通じると考えて いる.

2 . 方法

2-1. 対象 2019 年 4 月時点での日本福祉大学スポーツ科学 部の 1 年生, 2 年生, 3 年生に対して, 自己評価ア ンケートを実施した. 1 年生に対しては, 図 1 のア ンケート用紙で, 2, 3 年生には図 2 のアンケート 内容を Google フォームにて回答を得た. 1 年生 197 名のうちアンケートを回答したものが 195 名, 2 年生 189 名のうちアンケートを回答したものが 31 名, 3 年生 197 名のうちアンケートを回答したもの が 13 名であった. 回収率は 1 年生 98.9%, 2 年生 16.4%, 3 年生 6.6%であった. 日本福祉大学スポーツ科学論集 第 3 巻 2020 年 3 月

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日本福祉大学スポーツ科学論集 第 3 巻 2020 年 3 月

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2-2. 質問内容 アンケートの質問項目は, 全学年を対象に本学部 のディプロマ・ポリシーに応じた 9 項目 (D1-D9), 社会性, 体罰に関する 2 項目 (社会人に求められる 力, 体罰) を行った. 1 年生に対しては加えて, アドミッション・ポリ シーに応じた 5 項目 (A1-A5) を追加し, 2・3 年 生に対しては, 学生にとっての学部教育の意義に関 する項目, 学部教員の学生への向き合い方に関する 項目を 6 項, 課外活動 (部活動やサークル, あるい はオープンキャンパスやボッチャ大会の実行委員な ど) 経験の有無を 2 項加えた. ディプロマ・ポリシーに応じた 9 項目 (D1-D9) と社会人に求められる力の項目の回答は, 「4 点: 十分できる」 「3 点:できる」 「2 点:少しできる」 「1 点:全くできない」 の 4 件法で求め, 得点が高 いほど自己評価が高いことを意味している. 体罰の項目に関しては, 「1 点:全くそうは思わ ない」 「2 点:思わない」 「3 点:思う」 「4 点:強く そう思う」 とした. 2・3 年生を対象とした学生にとっての学部教育 の意義に関する項目, 学部教員の学生への向き合い 方に関する項目 6 項 (No.17-No.22) は, 「4 点:強 くそう思う」 「3 点:思う」 「2 点:思わない」 「1 点: 全くそうは思わない」 の 4 件法で評価した. 各項目の平均値を算出し, 横断的・縦断的に結果 を比較した.

3 . 結果

3-1. 横断的結果 (1, 2, 3 期生の入学時の傾向) 1 期生 (2017 年 4 月学者), 2 期生 (2018 年 4 月 入学), 3 期生 (2019 年 4 月入学) の入学時のアド ミッション・ポリシーに対する結果を図 3 に示した. アドミッション・ポリシーに関しては 1 期生, 2 期 生, 3 期生とも同じ傾向がみられた. 図 4 のディプロマ・ポリシーの項目においては, 全体的に 2018 年度入学者 (2 期生) の方が, 自己 評価が低い傾向にあった. 1 期生, 2 期生, 3 期生 とも D1 (スポーツを多様な視点から説明できる), D4 (幼児・大人・高齢者・障害者にスポーツ指導 が出来る), D8 (英語を使って自己紹介・会話, 英 語の論文を読む) に対する自己評価が低かった. 図 3 入学時比較 (アドミッション・ポリシー)

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3-2. 縦断的な結果 (2017 年度入学者の 1, 2, 3 年 次への変化および 2018 年度入学者の 1, 2 年次へ の変化) 2018 年度入学生の 1 年次, 2 年次の平均値を図 5 に示した. D1, D3, D4, D5, D6, D8 といった多 くの項目で 1 年次より高い評価となった. 2017 年度入学生の 1 年次, 2 年次, 3 年次の平均 値を図 6 に示した. 2 年次から 3 年次にかけて評価 の高くなった項目は, D1, D4, D6, D8 であった. また D4 (発達理論に基づいたスポーツ指導), D6 (スポーツ大会の企画・運営) に関しては 1 年次, 2 年次, 3 年次にかけて毎年縦断的に評価が高くなっ ていた. 日本福祉大学スポーツ科学論集 第 3 巻 2020 年 3 月 図 4 入学時比較 (ディプロマ・ポリシー)

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図 5 2018 年度入学生の 1 年次, 2 年次比較

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4 . 考察

1 期生の 3 年間の縦断的な変化では, D4 (発達 理論に基づいたスポーツ指導), D6 (スポーツ大会 の企画・運営) の項目に関する自己評価が縦断的に 高くなっていた. 本学では 2 年次に 「スポーツフィー ルドワークⅠ」 という授業にて 2 年生全員がグルー プに分かれ, 福祉施設, 学校, 総合型地域スポーツ クラブにて運動プログラムの立案, 指導, 運営といっ た実践的な授業を行っている. これらの学習が発育 発達に基づいたスポーツ指導, スポーツ大会の企画・ 運営に関する自己評価向上につながったのか今後も カリキュラムと合わせて注目していきたい. 今年度は在学生に向けて Google フォームでのア ンケート回答としたため回収率が低い結果となった. 来年度以降に向けて, アンケートの方法を検討する こととしたい. 日本福祉大学スポーツ科学論集 第 3 巻 2020 年 3 月

図 1 スポーツ科学部アンケート (新入生対象)
図 2 スポーツ科学部アンケート (在校生対象)
図 6 2017 年度入学生の 1 年次, 2 年次, 3 年次比較

参照

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