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JAIST Repository: オープンソース型ソフトウエア開発による大学研究成果の活用

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Academic year: 2021

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JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

オープンソース型ソフトウエア開発による大学研究成

果の活用

Author(s)

杉本, 宏史

Citation

年次学術大会講演要旨集, 16: 53-56

Issue Date

2001-10-19

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/6622

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

C03

オープンソース

型ソフトウェア 開発による大学研究成果の 活用

0 杉本宏央 (

北陸先端科学技術大学院大

) 1. はじめに 現在、 オープンソースソフトウェア (OSS) と呼ばれる形式のソフトウェアが 注目されっ っ あ る。 これ は 、 プロバラムの 公開や再配布の 自由を保証している 形式のソフトウェアであ る。 本研究では、 オープン ソースについての 事例を元にイノベーションプロセスの 視点から発展要因を 分析する。 そして、 ソフトウ ェア産業の競争力強化を 促進する方策として、 大学におけるソフトウェア 開発の成果をオープンソース 型 ソフトウェア 開発手法によって 生かすソフトウェアイノベーションの 方法論を提案する。 2. オープンソースの 現状 2,1, オープンソースとは インターネットの 発展とともに、 多くのソフトウェアが、 プロバラムソースを 公開し無償で 提供する オ 一フ ンソース形式で 開発されている。 このような開発方法は、 ソフトウェアは 有償であ り、 プロバラムソ ースは企業秘密であ るという従来のソフトウェア 開発プロセスからは 大きく異なっている。 しかし、 オ一 フ ンソース形式で 開発された uru 故 互換 0S であ

るⅡ

皿 Ⅸ、 WWW サーバであ る Apac ㎏などの高いシェ アを持つソフトウェア は 年々増加しており、 その流れは無視できないものとなっている。 オープンソースは、 1 皿ⅠⅨ開発について 述べた論文「伽藍とバザール」の 著者

icRaymond や、 B ㏄ u ㏄ Pe 托 ns らによって 1 ㏄ 7 年に提唱された 概念であ る。 その考え方は、 従来の GN 瓜 3) が提唱するフリーソ フトと実質的には 同じ形態のソフトウェアを 指す。 しかし、 両者は理念的な 側面に違いがあ る。 フリーソ フトのフリーとは 無料を意味しているのではない。 プリーソフトのフリーとは、 開発や配布の 自由を意味 している。 オーブンソースはフリーという 多少、 反商業主義的な 理念を強調するのではなく、 多くの人々 が協調して作り 上げるソフトウェア 開発の優位性を 強く打ち出した 概念であ る。 表 1 はライセンス 形態 別の ソフトウェア 区分であ る。 商用ソフトがソフトをコビーして 他人に渡すよう な再配布を禁止したり、 ソースコードを 非公開にしているのに 対し、 オープンソースやフリーソフトでは、 逆にそのような 制限を禁止ているのが 特徴であ る。 再酒む市 ソース公開 プロバラム修正 商用ソフト 不可 不可 不可 フリーウェア 可 多くは不可 多くは不可 オープンソースノ ブリ 可 可 可 一 ソフト 表 1 ソフトウェア 区分 つまり、 オープンソースやフリーソフトは、 ソフトウェアを 自由に配布する

利、 ソースコード 入手す る

利、 ソフトウェアを 改良する権 利が保障されているライセンス 形態で配布されているソフトウェアで あ る。 従ってこれらはライセンスとして 存在しているのではなく、 オープンソースやフリーソフトの 概念を満 たしているライセンス 形態のソフトウェアをオープンソースやフリーソフトと 呼んでいるのであ る。 一方、 オープンソースと 類似した配布形式のソフトウェアにフリーウェアと 呼ばれるソフトウェアがあ る。 フリーウェアに 厳密な定義というものは 存在しないが、 大きな違いはソースコードの 公開の有無があ

(3)

る 。 フリーク エア もソフトウェアの 再配布は自由であ るが、 ソースコードが 公開されていないため、 基本 的な開発はその 作者のみであ る。 フリーウェアは 多くの場合、 個人的動機による 開発から誕生する。 しかし、 プロバラムを 公開しない フ リーウェアは、 開発者は個人に 限られしまう。 個人での開発にはリソース 的な限界があ り、 大きな発展す ることは難しい。 また個人的興味での 開発なので、 作者が開発を 止めることも 珍しくない。 また、 開発中 止の可能性は 商用ソフトでも 同じであ る,倒産等により 開発中止となった 商用ソフトは、 それ以上の改良 が行われないため 使われなくなってしまうケースが 多い。 しかしながら、 開発したソフトウェアをオープンソース 形式で酒 己有 した場合は、 フリーウェアでの デメ リットを克服することが 出来る。 多くの人が関心を 持っソフトウェアに 発展すれば、 アイデアだけでなく 開発を手伝 う 協力者が現れる 可能性があ る。 また最初の開発者が 開発を止めても、 別の開発者があ とを 引 き 継いで開発が 進むことがあ るのもオープンソースの 特徴であ る。 このオープンソースの 考え方は知的探求を 目的とするアカデミズムの 営みに近い。 オープンソースもア カデミズムと 同じく知識の 探求とその成果を 公開することによって、 ソフトウェアが 発展している。 2-2. オープンソース 開発の原動力 オープンソースなどインターネット 上で、 流通しているソフトウェアの 開発は、 一般的なイメージでは 無 償奉仕によって 開発されていると 思われている 一面があ る。 しかし、 オープンソース 開発は、 慈善行為と して労働力を 無償で提供しているわけではない。 例えばⅡ 皿 Ⅸの開発者であ るリーナス・ト 一バルスは №Ⅸ開発の動機を 楽しいからと 答えている。 オープンソース 開発参加に対する 意識は、 社会貢献よりも 自発性の意味合いが 強い。 金子郁容らは「ボ ランタリー経済誕生」田のなかで 今日の情報社会を 解釈する上で、 ボランタリー・コモンズという 概念を 打ち出している。 ボランタリー・コモンズとは、 自発的に参加するメンバーが、 情報を自発的に 出し合う ことで全体として 情報を共有し、 共有された情報や 経験が蓄積された「共同 期 ( 二 コミュニティナレッジ ) 」 をメンバーが 利用することでそれぞれのメンバ 一にとって何らかの 具体的なメリットが 発生すると述べ ろ れている。 オープンソース 開発の原動力は、 ボランタリー・コモンズという 概念で説明できるのではない だろう力、 3. オープンソースのイノベーションプロセス 3-n 開発主体の動機 オープンソース 開発プロジェクトのきっかけとなるソフトウェアの 開発主体は、 表 2 のように大きく 分 けて個人、 研究機関、 企業と分類できる。 これらの開発動機はさまざまであ る。 個人として自分の 必要に 迫られて開発を 行 う ケース や 、 研究プロジェクトの 一環として大学研究機関で 行われた成果がきっかけと なるケースなどであ る。 開発主体 代 表 例 個人

且 ⅠⅨ。 Peri,N ㎝Ⅰ 盤 u,ema ㏄

"""""

""

XW

dow,pos ㎏㏄ SQL,Apache

企業 CaI

la,Mod Ⅱ, mySQL

表 2 オープンソースの 開発主体 これらのソフトウェアがオープンソースとして 公開されることによって、 開発者や利用者とのコミュニ テ ィ が生まれ、 ソフトウェアが 成長していくと 考える。 3.2.Pos ㎏㎎ SQL の発展事例 図 1 はメジャ一なオープンソースのデータベースソフトであ る P

㏄㎏

SQL の発展を図にしたものであ る。 p

㏄㎏

mSQL の原型は、 19 ㏄年に米国力リフ オ ルニア大学バークレ 一校の MiCch ㏄ lS ぬ nebmker 教授 による ヂ一 タベース研究プロジェクトによって 誕生した。 このプロジェクトで 誕生したデータベースシス テム postgres は 19 ㏄年に覚部に 公開された。 その後、 関心が高まり、 色々な学術プロジェクトで 捧 l 用さ

(4)

れていった。 その後、 ュ ㏄ 4 午に Ws ㎏

s95 として学生らによってオープンソース 化された。 現在は postgreSQL としてコミュニティに 開発が引き継がれている。 Post

@eSQL の場合、 大学での研究成果を 公開したことが、 ダイナミックなソフトウェアの 発展を生み 出したことが 分かる。

図 1 ゆ ste 「 eSQL の発展モデル 奉事例においてはこのような、 大学研究機関が 果たした役割が 注目される。 それは現代社会において 新 たな社会基盤ともいえる 大規模なソフトウェアが、 大学研究機関もしくは 大学関係者から 誕生するケース が多 い のではないかと 考えられるためであ る。

4.

オープンソースにおける

大学の関わり 4-1 メールアドレスによる 所属調査 ここでは大学とオープンソースとの 関わりを調査する 基礎データとして、 オープンソースのソースコー ドの 調査を行った。 これは日本の 大学がオーブンソースを 活用したイノベーションを 起こすことができな いか、 可能性について 検討するためであ る。 本稿ではソースコードに 含まれるメールアドレス 調査の結果を 報告する。 ポイントはメールアドレス か ら オープンソース 関係者の所属を 調べることが 出来るかということであ る。 調査データは 日本において 代 表 的なⅡⅡⅨ配布パッケージ ( ディストリビューション ) であ るⅥ me ⅡⅡⅨのバージョン 2.1.5FrP) 版 の ソースコードであ る。 Wme ⅡⅢⅨ 2.1.5FT Ⅱ , 版のソースパッケージは 展開するとサイズが 約 1.2GB 、 フ ア イル総数が約 12 万ほどであ る。 通常、 オープンソースのプロバラムソースには 制作者のメールアド ン スが 記述されている。 この中にあ る全てのメールアドレスを 抽出する事によってオープンソース 関係者の 所属を調査することができた。

ad 3 品 2%

2%

2% 12% 乙 U 3% り k 一 4% co Ⅰ t 弔 32% Ⅵ。 o し nux2l 5 町 p 版 より抽出 メールアドレス 総数 3722( 立枝分のそく ) "' 。 。 。 nux2 。 。 Ⅱ。 版 より抽出

メールアドレス

総拙 236( Ⅰ % 分のぞく

) 図 2 メールアドレス 調査・トップドメイン 別 内訳 図 3 メールアドレス 調査・ルドメイン 内訳

(5)

結果は、 このソースコードに 含まれるメールアドレスのうち、

14

パーセントが

edu

ドメインであ っ た。 du ドメインは北米の 教育機関で使われるドメインであ る。 また日本のドメインであ る

JP

ドメインの 内訳では全体の 41 パーセントが㏄・

JP

ドメインであ った ac は日本の教育機関に 割り振られるドメインで あ る。 このように教育機関のメールアドレスを 使用している 関係者が少なくとも 全体の

14

パーセント以上を 占めていることが

分かったまた 日本では、

関係者の多くが 教育機関のメールアカウントを 利用している ことも分かった。 実際には各種団体であ る 0 ㎎ドメインやインターネットプロバイダがよく 利用する㏄ m ドメインにも 多 くの教育関係者が 利用していると

考えられる。

そのため実際の 比率はさらに 増えるものと

考えている。

"""

本研究では、 オープンソースの 現状と、 オープンソース 方式による大学を 核とするソフトウェア 開発の イノベーションについて、 一定のデータを 提示し プニ ソフトウェア 分野は海外に 大きく後れをとっている 分野のひとつであ

る。 今日、

多くの大学でソフトウ

エアの研究、

もしくは研究のためのソフトウェアを

開発している。 しかし、

それらのソフトウェアは 論文 という形で発表されるものの、 その後利用されずに 死蔵 されてしまっているのではないだろう ヵ 、 つまり 研究としての 蓄積はされてもソフトウェア 資産としての 蓄積が行われていない。 もし、 それらのソースコ 一ドを オープンソースとして 公開することが 出来れば、 その成果を元に 多くのオープンソース 開発プロジ ェクト が誕生するのでないだろうか。 このようにオープンソース

方式を活用することによって、

日本の大学を 主体とする新たなソフトウェア を 発展させていくようなイノベーションプロセスが 生まれる可能性があ るのではない カ ㌔今後ともその 可 能性を検討し、 方法論の開発を 目指したい。

皆様、

教官

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. フ

参考文献 Ⅲ金子郁容・ 松岡正剛・干柿辺淳,「ボランタリー 経済の誕生」,実業 之 日本社 1 ㏄ 8 22] 國 禎二郎,「オープン・アーキテクチャ 戦略」,ダイヤモン。 ト社 19

[3] クリス・ディ ボナ 、 サム・オックマン、 マーク・スト 一 ン 編著,「オープンソースソフトウェア」,オラ イリ 二 1999 田 今井賢一・金子郁容,「 ネ、 ッ トワーク組織論」,岩波書店, 1988 [5] 川崎和哉編著「オープンソースワールド」,潮沫 社 ㎎ 99 回石井達夫,「 PCUNN Ⅸスーザのための Pos ㎏㏄ SQL 完全攻略ガイド」,枝柿拝手講社 19 卵 参照した WebSi ぬ

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heApache 助 心附 m Founlda は ・ On www. 却 a 血 e.or 麒

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参照

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