• 検索結果がありません。

レファレンス・コーナー -- 平塚大祐編『東アジアの挑戦 -- 経済統合・構造改革・制度構築』 (ブックシェルフ)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "レファレンス・コーナー -- 平塚大祐編『東アジアの挑戦 -- 経済統合・構造改革・制度構築』 (ブックシェルフ)"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

レファレンス・コーナー -- 平塚大祐編『東アジア

の挑戦 -- 経済統合・構造改革・制度構築』 (ブッ

クシェルフ)

著者

平塚 大祐

権利

Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア

経済研究所 / Institute of Developing

Economies, Japan External Trade Organization

(IDE-JETRO) http://www.ide.go.jp

雑誌名

アジ研ワールド・トレンド

130

ページ

46-46

発行年

2006-07

出版者

日本貿易振興機構アジア経済研究所

URL

http://hdl.handle.net/2344/00005447

(2)

BOOK SHELF

アジ研ワールド・トレンド No.130(2006.7)─46

BOOK SHELF

47 ─アジ研ワールド・トレンド No.130(2006.7) 本 書 は 、 総 論 と 一 六 章 の 論 文 か ら な る 。 副 題 が 示 す よ う に 、 東 ア ジ ア が 挑 戦 す べ き 課 題 を 経 済 統 合 、 構 造 改 革 、 制 度 構 築 の 視 点 か ら 検 討 し て い る 。 本 書 で 言 う 東 ア ジ ア と は 、 A S E A N 一 ○ カ 国 、 中 国 、 韓 国 、 台 湾 、 香 港 に 日 本 を 加 え た 地 域 で あ る 。

新刊紹介

東 ア ジ ア で は 国 境 を 越 え た 経 済 活 動 が 活 発 化 し 、 貿 易 面 に お い て ﹁ 実 質 的 統 合 ﹂ が 進 展 し て い る 。 第 一 部 の 経 済 統 合 は 、 東 ア ジ ア の ﹁ 実 質 的 な 統 合 ﹂ の 実 態 を 検 討 し て い る 。 A S E A N 一 ○ カ 国 、 日 本 ・ 中 国 ・ 韓 国 の 域 内 貿 易 比 率 は そ れ ぞ れ 二 二 % 、 二 六 % で あ る が 、 東 ア ジ ア の 域 内 貿 易 率 は 五 ○ % 以 上 に 達 す る 。 こ れ は 、 企 業 が 空 間 を 広 く 考 え て い る 証 拠 で あ る 。 し か し 、 東 ア ジ ア に イ ン ド 、 オ ー ス ト ラ リ ア 、 ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド を 含 め る に は 問 題 が あ る 。 な ぜ な ら 、 企 業 は 広 い 空 間 と 同 時 に 輸 送 費 を 考 え て い る か ら で あ る 。 東 ア ジ ア と い う 空 間 に お い て 、 中 間 財 貿 易 に お け る 産 業 内 垂 直 貿 易 が 発 達 し て い る こ と が 、 東 ア ジ ア の ﹁ 実 質 的 な 統 合 ﹂ の 実 態 で 、 欧 州 の よ う な 最 終 財 を 相 互 に 貿 易 す る 産 業 内 水 平 分 業 は 発 達 し て い な い 。 そ れ は 、 中 間 財 の 輸 入 関 税 が 免 除 さ れ る 措 置 が と ら れ る 一 方 、 保 護 政 策 が 継 続 さ れ 、 最 終 財 の 関 税 率 が 高 く 維 持 さ れ て き た か ら で あ る 。 し た が っ て 、 東 ア ジ ア が 挑 戦 す べ き 課 題 の ひ と つ は 、 最 終 財 の 関 税 率 を 引 き 下 げ る こ と で あ る 。 こ の 点 、 自 由 貿 易 協 定 ︵ F T A ︶ は 最 終 財 の 産 業 内 水 平 貿 易 拡 大 効 果 が 期 待 で き る 。 本 書 が と り あ げ る 第 二 の 中 心 課 題 は 、 東 ア ジ ア の 構 造 問 題 と 構 造 改 革 の 問 題 で あ る 。 企 業 は コ ス ト 削 減 か ら 輸 送 費 や 規 模 の 経 済 を 重 要 視 す る よ う に な り 、 こ の 結 果 、 各 国 間 で 産 業 集 積 に 濃 淡 が 現 わ れ 、 弱 い 産 業 は ま す ま す 弱 く な っ て い る 。 輸 送 技 術 の 発 達 が 速 い た め 、 あ る 程 度 の 関 税 率 の 下 で は 優 れ た 輸 入 品 が 流 入 し て し ま い 、 関 税 保 護 効 果 は 小 さ く な る 傾 向 に あ る 。 こ う し た 事 態 に 対 応 す る た め に は 、 国 内 産 業 保 護 政 策 と 決 別 し 、 互 角 な 土 俵 を 確 保 し た 上 で 、 非 効 率 な 生 産 者 を 効 率 的 な 生 産 者 へ と 再 生 す る 構 造 改 革 に 取 り 組 む べ き と 本 書 は 提 案 し て い る 。 本 書 で は 、 構 造 改 革 が 可 能 で あ る か ど う か 検 討 し た 。 製 品 の 差 別 化 が 難 し い 石 油 化 学 産 業 は 原 料 調 達 に 有 利 な シ ン ガ ポ ー ル に 集 積 し 、 国 内 市 場 の 小 さ い フ ィ リ ピ ン の 石 油 化 学 産 業 は 遅 か れ 早 か れ 衰 退 す る と い う の が 、 集 積 の 力 学 か ら の 展 望 で あ る 。 遅 れ て く る 途 上 国 に 時 間 的 余 裕 を 与 え る 基 準 を ど こ に お く か が 問 わ れ て い る の が 、 マ レ ー シ ア の 自 動 車 産 業 で あ る 。 国 民 車 プ ロ ト ン は 一 九 八 ○ 年 代 初 頭 に 設 立 さ れ 歴 史 が 浅 く 、 関 税 保 護 が な け れ ば 競 争 で き な い 。 マ レ ー シ ア が 最 終 的 に 選 択 し た 政 策 は 、 自 動 車 産 業 に 対 す る 技 術 支 援 と 人 材 協 力 を 織 り 込 ん だ F T A を 日 本 と 締 結 し 、 プ ロ ト ン の 構 造 改 革 を 推 進 す る 政 策 で あ り 、 評 価 で き る 。 わ れ わ れ は 、 日 本 の 農 業 問 題 に も 焦 点 を 当 て た 。 日 本 が W T O 農 業 交 渉 に お け る 決 着 を 目 指 し て い る セ ン シ テ ィ ブ 品 目 の な か に も 、 局 地 的 な 性 格 を 有 し た 地 域 問 題 の 様 相 を 帯 び た 作 物 群 ︵ さ と う き び 、 で ん 粉 用 か ん し ょ ︶、 地 域 特 産 的 な 作 物 群 ︵ こ ん に ゃ く 、 落 花 生 ︶ は 、 地 域 振 興 対 策 に よ る 切 り 替 え が 可 能 で あ る 。 第 三 部 は 、 東 ア ジ ア の 地 域 協 力 の 制 度 構 築 を 議 論 し て い る 。﹁ 実 質 的 な 統 合 ﹂ に 伴 い 、 コ ス ト と 便 益 は 東 ア ジ ア 地 域 全 体 に 及 ぶ よ う に な っ て い る 。 も は や 国 と い う 単 位 よ り も 地 域 と い う 単 位 が 相 対 的 に 重 要 性 を 増 し つ つ あ る 。 東 ア ジ ア の ﹁ 実 質 的 な 統 合 ﹂ を 発 展 さ せ 強 固 に す る に は 、 地 域 公 共 財 の 供 給 が 必 要 で あ る 。 こ う し た 観 点 か ら 、 東 ア ジ ア に お け る 地 域 協 力 制 度 の 構 築 が ど こ ま で 進 ん で き た か 、 本 書 は 検 討 し て い る 。 東 ア ジ ア に お い て 実 態 面 で の 政 治 協 力 が 進 ん で い る の が A S E A N プ ラ ス 3 ︵ 東 南 ア ジ ア 一 ○ カ 国 に 中 国 、 日 本 、 韓 国 の 三 カ 国 ︶ の 枠 組 み で あ る 。 A S E A N プ ラ ス 3 プ ロ セ ス は 、 す で に 、 会 議 が 定 例 化 さ れ 、 定 例 化 に 伴 い 会 議 の 準 備 ・ 運 営 ・ 開 催 に 関 す る ル ー ル が 確 立 さ れ て い る 。 ま た 、 経 済 協 力 の 実 施 原 則 に つ い て も 準 備 が 整 っ た 国 か ら 参 加 す る ﹁ 一 三 マ イ ナ ス X の 原 則 ﹂ と 呼 ば れ る 実 施 原 則 が 合 意 さ れ 、 分 野 ご と の 機 能 的 協 力 が 進 ん で い る 。 し か し 、 東 ア ジ ア の 協 力 は 、 組 織 を 持 た ず 、 強 い リ ー ダ ー シ ッ プ を 発 揮 す る 参 加 国 を 欠 く ま ま 進 ん で き た 。 こ の A S E A N プ ラ ス 3 の 枠 組 み を 強 化 し て い く こ と が 、 東 ア ジ ア と い う 地 域 の 発 展 に 寄 与 す る の で あ り 、 東 ア ジ ア が 挑 戦 す べ き 課 題 と 言 え よ う 。 ︵ ひ ら つ か  だ い す け / ア ジ ア 経 済 研 究 所 開 発 研 究 セ ン タ ー ︶

̶

平塚大祐

アジア経済研究所 2006 年

参照

関連したドキュメント

[r]

2006 年 6 月号から台湾以外のデータ源をIMF のInternational Financial Statistics に統一しました。ADB のKey Indicators of Developing Asian and Pacific

出版者 日本貿易振興機構アジア経済研究所/Institute of Developing Economies (IDE‑JETRO) .

(2015) Development of a Seminar

太平洋島嶼地域における産業開発 ‑‑ 経済自立への 挑戦 (特集 太平洋島嶼国の持続的開発と国際関係).

EAEG 東アジア経済グループ EC ヨーロッパ共同体 ECFA (両岸)経済協力枠組協議 EFTA ヨーロッパ自由貿易連合 EU ヨーロッパ連合.

韓国はアジア通貨危機後の 年間, 経済構造改革に取り組んできた。 政府主導の 強い改革を押し進め,通貨危機のときにはマイナス

機会を奪われただけでなく (「派遣切り」)