ニホンウズラにおける卵胞成長パタ
῍ン
桑山岳人*
ῌ小川 博*ῌ田中克英*
ῑ平成 +. 年 , 月 ,1 日受付ῌ平成 +. 年 . 月 ,0 日受理ῒ 要約 : ニホンウズラにおける卵胞成長パタ῏ンを明らかにしようとして῍ , 色の脂溶性色素を添加した飼料 を + 日おきにウズラに与え῍ 得られた卵より卵胞の急速成長日数と卵胞成長期間における卵黄の蓄積量を明 らかにしたῌ その結果῍ 卵胞成長日数は 0.*0ΐ*.*0 日であり῍ その日῎の卵黄蓄積量のパタ῏ンは - つに分 けることが出来たῌ 急速成長日数が . および / 日の場合は῍ 排卵日の蓄積量が最大となり῍ 急速成長日数が 0日の場合は῍ 排卵日の前日の蓄積量が最大となり῍ 急速成長日数が 1 および 2 日の場合は῍ 排卵の前῎日の 蓄積量が最大となることが明らかになったῌ キ῍ワ῍ド : ニホンウズラ῍ 卵胞成長 ῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎緒
言
一般にニワトリの卵胞の急速成長日数は῍ 1ῐ++ 日+ῒ で あることが明らかにされているῌ また῍ 他の家禽では῍ 七 面鳥が +,ῐ+/ 日,ῒ ῍ ホロホロチョウが 1ῐ++-ῒ と報告され ているῌ ニホンウズラにおいては῍ BACONと KOONTZが 0.+*日.ῒ῍ GRAUが / 日+ῒ ῍ 佐藤らが ..2- 日/ῒ と報告し῍ お よそ .ῐ1 日であると言われているῌ しかし῍ ニホンウズラ は飼育環境や῍ 系統の違いにより῍ 卵胞の急速成長の日数 やその成長パタ῏ンに違いが生じることが予測されるῌ そ こで῍ 本研究では本学家畜繁殖学研究室にて系統維持して いるニホンウズラの卵胞成長日数とその成長パタ῏ンを明 らかにしようとしたῌ材料および方法
+῏ 供試ニホンウズラ 性成熟に達した ,* 週齢の雌ニホンウズラ ῑ体重 +,* gῐ +-*gῒ 0* 羽を῍ 照明条件 +. L : +* D ῑ点灯 / : **ῒ 下で῍ 自由飲水としそれぞれ単飼ケ῏ジにて飼育したῌ ,῏ 色素添加飼料の投与方法 鹿島飼料株式会社製の成鶉飼育用配合飼料に῍ , 種類の 脂溶性色素῍ スダンンレッド 1B またはスダンブラック B をそれぞれ配合飼料 + kg に対して *./ g 添加し῍ ,* 分間攪 拌調製したものを ,. 時間間隔で 3 : ** に交互に投与したῌ その際῍ 不断給ῌになるよう十分留意したῌ -῏ 集卵方法 ニホンウズラの卵胞の急速日数がおよそ .ῐ1 日である ことから色素の開始から , 週間以上経過してから῍ 卵を割 卵し色素の沈着を確認してから実験に供したῌ 集卵期間は῍ + 週間とし集卵総数は῍ -*+ 個であったῌ .῏ 卵胞の成長日数及び蓄積量の測定方法 集卵した卵は῍ OGAWAら-ῒの方法に基づき῍ かたゆでに し῍ 胚盤からラテブラにそって - mm 程度の厚さにスライ スしたῌ その中で῍ ῌ 卵黄が著しく変形しているもの ῍ 割面が胚盤及びラテブラを通過していないもの ῎ ラテブ ラを中心に最長径と最短径の比率が +.+/ を越えるものは῍ 測定不能卵としたῌ その結果῍ 集卵した -*+ 個の中で測定 可能卵は ,** 個であったῌ 卵黄蓄積日数並びに蓄積量の算出方法は῍ OGAWAら-ῒ の 方法に基づき実施したῌ結
果
+῏ 急速成長日数 ῎表 +῏ 測定可能卵において῍ 観察された色素リングの本数῍ す なわち急速成長日数は῍ .ῐ2 本であり῍ その平均は 0.*0ΐ *.*0日であったῌ 急速成長日数は῍ /ῐ1 日のものが全体の 3../῍ をしめ῍ その中でも 0 日は全体の .,.*῍ をしめてい たῌ ,῏ 急速成長日数と卵黄体積との関係 ῎表 +ῌ 図 +῏ 急速成長日数が . 日のものでは῍ 卵黄の体積は ,,3.+ΐ0 mm -の値を示し῍ 2 日のものでは -,-3/ΐ+,/ mm -であり῍ 急速成長日数が῍ 長いものほど大きくなる傾向が認められ たῌ -῏ 急速成長日数と卵胞体積の変化との関係 ῎図 +῏ 急速成長日数が῍ . 日と / 日のものでは῍ 急速成長期に 移行後より῍ 急激に成長し῍ 急速成長日数が 0ῐ2 日のもの では῍ 急速成長期移行直後の成長は緩慢で῍ 移行後 - 日目 より急激に成長し῍ 排卵時の + 日前でやや緩やかになる傾 向が認められたῌ .῏ 急速成長日数と + 日の卵黄蓄積量の推移との関係 ῎図 ,῏ +日の卵黄の蓄積量は῍ 急速成長日数が . 日と / 日のも のでは急速成長期の最終日 ῑ排卵当日ῒ に最高値 ῑ. 日 : +,,//ΐ-0 mm-, /日 : +,*/.ΐ/1 mm-ῒ を示し῍ 0 日のもの 短 報 Short Communications *東京農業大学農学部畜産学科Jour. Agri. Sci., Tokyo Univ. of Agric., .1 (,), +-1῏+-3 (,**,)
では排卵 + 日前に最高値 +,*,0ΐ,- mm -, 1日と 2 日のも のでは῍ 排卵 , 日前に最高値 ῑ1 日 : 3+/ΐ,/ mm -, 201ΐ-2 mm -ῒ を示したῌ
考
察
ウ ズ ラ に お け る 卵 胞 の 急 速 成 長 日 数 は῍ BACONと KOONTZῑ+31+ῒ.ῒ の報告によると 0.+* 日῍ GRAUῑ+310ῒ+ῒ の 報告では .ῐ1 日で平均 / 日῍ 佐藤ら ῑ+32/ῒ/ῒ の報告では . ῐ1 日で平均 ..2- 日であるῌ これらの報告と本研究結果の 急速成長日数 .ῐ2 日で平均 0.*0ΐ*.*0 日とを比較すると῍ BACONと KOONTZῑ+31+ῒ.ῒ の報告とは῍ ほぼ同様な日数を 示したが῍ GRAUῑ+310ῒ+ῒ῍ 佐藤ら ῑ+32/ῒ/ῒの報告と比較す ると急速成長日数はやや長く῍ 急速成長日数のやや長い系 統に属するニホンウズラであると考えられるῌ 今井ῑ+32-ῒ0ῒ はニワトリにおいて῍ 急速成長日数が短い ものは長いものより卵胞の成長率が高いと報告しているῌ 本研究で得られた結果もこの報告と同様῍ 急速成長日数が 短いものでは成長が急激で῍ 長いものではやや緩慢になる 傾向が認められたῌ さらに῍ 本研究の + 日の卵黄蓄積量の推移において῍ 急 速成長期の最終の - 日間に顕著な差ががあることが明らか にされたῌ すなわち῍ 急速成長日数が . 日と / 日のもので は急速成長期に移行後῍ 急激に卵黄を蓄積し῍ その蓄積量 は排卵日当日にピ῏クに達し῍ 排卵に至っているが῍ 0 日 のものでは急速成長期の最終日 ῑ排卵日ῒ の前日に卵黄蓄 積量がピ῏クに達し῍ その後 + 日の蓄積量が減少し排卵を むかえ῍ 1 日と 2 日のものでは῍ 排卵日の前῎日にピ῏ク に達し῍ その後 , 日間の卵黄の蓄積量は徐῎に減少して῍ 排卵される傾向が認められたῌ これら結果から῍ 急速成長 パタ῏ンの違いが急速成長期の排卵日も含めた最後の - 日 間の成長過程にあり῍ 急速成長日数によって῍ . 日と / 日 のもの῍ 0 日のもの῍ 1 日と 2 日のものと῍ - つの成長パ タ῏ンに分類ですることができたῌ 謝辞 : 本研究の実施に当りご助言とご指導をいただいた῍ 元日本大学教授今井清先生に深謝いたしますῌ また῍ 本実 験にご協力いただいた原野幸子さんに感謝致しますῌ 引用文献+ῒ GRAU, C.R., +310. Ring structure of avian egg yolk. Poult. Sci., //, +.+2ῌ+.,,.
,ῒ BACON, W.L. and CHERMS, F.L., +302. Ovarian follicular growth and maturation in the domestic turkey. Poult. Sci., .1, +-*-ῌ+-+..
-ῒ OGAWA, H., KUWAYAMA, T. and TANAKA, K., +330. Rapid growth phase of ovum in the guinea fowl. Jpn. Poult. Sci., --, -**ῌ-*..
表 + ニホンウズラにおける卵胞成長日数῍ 卵黄重量および卵黄体積との関係
図 + 急速成長期における卵胞体積の変化 図 , 急速成長期における + 日の卵黄蓄積量の推移
桑山ῌ小川ῌ田中
.ῐ BACON, W.L. and KOONTZ, M., +31+. Ovarian follicular growth and maturation in coturnix quail. Poult. Sci., /*, ,--ῌ,-0. /ῐ 佐藤隆之ῌ園田 豊ῌ今井 清ῌ +32/῍ 加齢に伴う卵胞の 急速成長型の変化῍ 日本家禽学会昭和 0* 年度春季大会一般 講演要旨ῌ Iῌ2. 0ῐ 今井 清ῌ +32.῍ 鶏の連産に伴う卵生産機構に関する研究῍ 昭和 /2 年度科学研究費補助金 ῏一般研究 Bῐ 研究成果報告 書῍
Pattern of Ovarian Follicular Growth
in Japanese Quail
By
Takehito K
UWAYAMA*, Hiroshi O
GAWA* and Katuhide T
ANAKA*
(Received February ,1, ,**,/Accepted April ,0, ,**,)Summary : Pattern of ovarian follicular growth in Japanese quail was determined by the number of colored rings of the yolk of eggs obtained after daily feeding with two kinds of dye alternatively at the same time of each day. The length of the rapid growth was 0.*0ῑ*.*0 days. Pattern of ovarian follicular growth was classified by three patterns.
+) In the case of rapid growth period of . and / days : Daily yolk increment reached the peak on the day of ovulation.
,) In the case of rapid growth period of 0 days : Daily yolk increment reached the peak at + day before the day of ovulation and then decreased.
-) In the case of rapid growth period of 1 and 2 days : Daily yolk increment reached the peak at ,days before the day of ovulation and then decreased.
Key Words : Japanese quail, ovarian follicular growth
* Department of Zootechnical Science, Faculty of Agriculture, Tokyo University of Agriculture