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[環境省ニュース]環境研究総合推進費の行政ニーズについて

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Page 47 15/01/06 18:34

<環境省ニュース>

環境研究総合推進費の行政ニーズについて

環境省総合環境政策局総務課環境研究技術室

環境研究総合推進費は環境政策貢献型の競争的 研究資金であり,研究課題の応募にあたっては環 境省が設定した行政ニーズに沿った研究開発の推 進を求めています。 平成27年度新規課題公募における行政ニーズ (個別研究開発テーマ)には,全領域共通,脱温暖 化,循環型,自然共生型,安全が確保される社会 分野において,下記のような内容が取り上げられ ています。とくに,今回から地方公共団体から提 案をいただき,国の環境政策との整合性について 環境省が確認を行ったうえで,環境省が設置する 有識者で構成された環境研究企画委員会で適切で あると認められた行政ニーズが含まれています。 1. 全領域共通 ○社会経済と生態システムの統合モデルを通じた 生物多様性および生態系サービスの中長期変動予 測および対応方策に関する総合的研究 【概要】わが国の生物多様性および生態系サー ビスは,少子高齢化・成熟社会の進行に伴う過疎 化,異常気象や自然災害などの多発化により,中 長期的に大きく変化することが予想されている。 このため,将来予測モデルを構築した上で,変化 に対応する複数の政策オプションに基づいたシナ リオ分析を実施し,新たな社会経済的な仕組みを 含めた効率的かつ効果的な生物多様性等の保全方 策を提示する。課題先進国であるわが国の方向性 を示すことで,今後同様の課題を抱える国際社会 の模範となり,IPBES 等の国際的議論に貢献す る。 ○リスク評価手法の比較研究を踏まえた途上国で の適応支援のためのリスク移転メカニズムに係わ る研究 【概要】COP19で気候変動影響による損害・被 害に対処するワルシャワ国際メカニズムの設立に 合意した。COP20では同メカニズムのカ年作 業計画等に合意予定。極端現象による影響に対処 するためのリスク移転(保険など)につき,統計・ 気象学的リスク評価手法により,自然災害リスク 研究を行い,その有用性を検討する。リスク評価 手法の比較,官民リスク移転手法の研究,アジア 太平洋地域版リスク移転メカニズムの検討を行 い,成果は日本の交渉戦略に反映する。 2. 脱温暖化社会 ○地方自治体における気候変動適応策の推進体制 を構築する手法の開発 【概要】気候変動による影響は地域で顕在化し つつあり,自治体レベルでの気候変動適応策を推 進する体制の構築が必要となっている。 そのためには気象や気候変動影響の情報をきめ 細かく収集・分析するとともに,それらの情報を 活用した適応策を促す場を構築し,適応の実施主 体が気候変動を身近に感じるしくみづくりが重要 である。これらを可能にする体制を,既存の施設 や機関との連携および仕組みを活用しながら構築 する手法を開発する。 これにより,さまざまな分野(想定される分野: 農林業,防災,建築,健康など)における,地域 の特性を踏まえた気候変動に適応した技術やサー ビス,産業等の創出誘発につなげることを狙いと する。 Vol. 39 No. 4 (2014) 【T:】Edianserver /環境コミュニケーションズ/全国環境研会誌/ /第39巻第4号(通巻第133号)/環境省ニュース

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Page 48 15/01/06 18:34 ○北極圏域における適応策と今後の国際的枠組み づくりへの貢献の方策に関する研究 【概要】わが国は北極評議会へのオブザーバー 資格を獲得するなど,北極圏域への関与を増して いる。今後わが国として北極圏域に関して環境面 での貢献が重要であることから,北極圏域を対象 に気候変動の影響の評価と効果的な適応策の提案 を行うとともに,今後の北極圏域に係る国際的枠 組みづくりの議論に備え,戦略的に環境分野で貢 献していくための方策について提案する。 3. 循環型社会 ○巨大災害発生時における災害廃棄物対策に関す る研究 【概要】巨大災害発生時においても円滑な災害 廃棄物処理を実現するため,廃棄物処理システム の強靱化対策について検討を進め,「巨大災害発 生時における災害廃棄物対策のグランドデザイン について」をとりまとめた。東日本大震災で明ら かとなった災害廃棄物処理に関する技術的・シス テム的課題※について,具体的な対策について ハード・ソフト面での研究を進める。 (1) 混合状態にある災害廃棄物の処理 技術 (破砕・分別等)の開発 (2) 被災現場等からの効率的な収集・運搬シ ステムの開発 (3) 発災後での迅速な災害廃棄物の発生量推 計手法の開発 (4) 津波堆積物や処理困難物(有害物質・危険 物,アスベスト等)の処理技術の開発 等 ○捕獲した鳥獣の適正かつ効率的な処理を進める ための体系的なシステムの研究開発 【概要】一部の鳥獣による生態系・農林水産業・ 生活環境への被害が深刻化している事態を踏ま え,捕獲数の増大が求められるが,その処理が負 担となって,捕獲の推進に支障を及ぼすおそれが ある。本研究では,状況に応じたコスト・労力を 抑えた効率的な移送や処分,減容化,資源化など, 捕獲した鳥獣の適正かつ効率的な処理を推進する ために地域社会を巻き込んだ体系的なシステムの 研究開発を行う。 4. 自然共生型社会 ○自然生態系が有する防災・減災機能の評価手法 の開発およびその活用手法の提案 【概要】国内外で災害リスクが増大する中,経 済的かつ持続的な災害対策として自然生態系を活 用する手法の必要性が叫ばれており,国際的にも 議論が高まっている。しかし,自然生態系による 自然災害リスクの軽減実態は未だ十分に把握され ていない。このため,学際的な体制の下で,生物 多様性の保全とともに自然生態系の防災・減災機 能を評価する手法を開発し,併せて災害対策への 活用手法を提案する。 ○鳥獣の効率的・効果的な管理に向けた統合シス テムの開発 【概要】生息数の増加や生息域の拡大により深 刻な被害を及ぼしているニホンジカやサル等の鳥 獣を効率的・効果的に管理することが求められて いる。このため,個体群動態の研究成果を基盤と した頭数管理計画の作成に始まり,計画実施のた めの既存捕獲技術の再検討と社会基盤の整備に至 るまでの統合システムを開発する。 ○地域活性化に向けた汽水湖およびその周辺地域 における自然環境の保全・再生手法の開発 【概要】汽水湖およびその周辺地域は,住民生 活の場に接していることから開発による劣化が著 しく進んでいる例が多い。しかし近年になり,生 物多様性など本来の自然環境を取り戻すことによ る地域活性化が叫ばれるようになってきた。この ため,当該地域における自然環境の効率的・効果 的な保全・再生手法を開発するとともに,保全・ 再生された自然生態系がもたらす地域経済効果を 評価する。 5. 安全が確保される社会 ○ PM2.5の呼吸器系・循環器系へのリスクに関 する研究 【概要】微小粒子状物質(PM2.5)の健康影響に 係る国内知見が国外に比べ少ないとの指摘を踏ま え,わが国における PM2.5の呼吸器系・循環器系 へのリスクに係る信頼性の高い科学的知見の蓄積 (疫学研究,成分組成の相違に着目した健康影響 環 境 省 ニ ュ ー ス 全国環境研会誌 【T:】Edianserver /環境コミュニケーションズ/全国環境研会誌/ /第39巻第4号(通巻第133号)/環境省ニュース

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Page 49 15/01/06 18:34 の研究,曝露評価モデルに関する研究等)を進め る。 本研究成果は,PM2.5の健康影響に係る最新の 知見として活用される。 ○琵琶湖の水質と生態系の改善に関わる要因解明 に関する研究 【概要】琵琶湖では水質改善と魚介類の増加が 連動しておらず,今後,水質と生態系を総体とし て改善する新たな施策展開が重要であり,分野横 断的な取組みも視野に入れた,効果的な改善手法 の構築に向けて知見を集積する必要がある。 本研究では,魚介類の「生息環境」や「餌環境」 の視点で,琵琶湖の水質と生態系を形成する要因 間の関係を解明し,実施すべき効果的な施策を明 らかにすることを目的とし,食物連鎖関係の相互 影響評価や,琵琶湖流域や湖岸域などの変化と, 水質,底質や生息場の状況変化などの魚介類への 影響評価を行う。 研究成果は,琵琶湖の水環境改善に関する要因 の全体像把握,水質と生態系を総体として改善す る施策群の選定,および施策の具体的な内容の検 討をするための基礎資料として活用する。 * * * 環境研究総合推進費の制度や行政ニーズの情報 については以下の HP で公開しています。 〈環境省環境研究総合推進費の概要〉 http://www.env.go.jp/policy/kenkyu/suishin/ gaiyou/index.html 平成27年度新規課題公募受付は11月に終了いた しましたが,次年度に向けても,地方公共団体か らの行政ニーズへの積極的な提案をお願いいたし ます。 ※月頃に,各都道府県および政令指定都市等の 環境担当部局長宛てに依頼させていただく予定 です。 環境研究総合推進費の行政ニーズについて Vol. 39 No. 4 (2014) 【T:】Edianserver /環境コミュニケーションズ/全国環境研会誌/ /第39巻第4号(通巻第133号)/環境省ニュース

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