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金利の期間構造モデルを用いたタームプレミアムの国際相互波及に関するVAR分析

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Academic year: 2021

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(1)論文. 論文. 金利の期間構造モデルを用いたタームプレミアムの 国際相互波及に関するVAR分析 髙 見 智 之 CMA 目 1.序論 2.先行研究 3.タームプレミアムの推計手続き. 次 4.タームプレミアムのVAR分析 5.結論. 本稿では、長期金利のタームプレミアムの低下と国際相互波及を計量分析することで、低金利環境下、本邦投 資家が海外市場にリターン追求の動きを活発化させた影響を明らかにした。その際、ファイナンス理論との整合 性と実証的なパフォーマンスの双方を充足可能な、Arbitrage-Free Dynamic Nelson-Siegelモデルをベイズ推 計することで、先進各国のタームプレミアムを抽出し、その相互波及を時変パラメータベクトル自己回帰モデル により捕捉した。. 当該事象の要因の一つには、長期間にわたる緩. 1.序論. やかな景気拡大やインフレ、インフレ期待の不確. 世界金融危機の発生以降、主要各国の中央銀行. 実性低下といったマクロ経済要因が考えられる。. が大規模な金融緩和を継続する中、先進諸国の長. 一方で近年は、上記要因による影響は薄れ、むし. 期金利のタームプレミアムが低下傾向にあること. ろ、各国の中央銀行による大規模かつ強力な金融. が、Nyholm[2016]、Crimella et al.[2017]、. 緩和が、自国のタームプレミアムを直接的に抑圧. Cohen et al.[2018]などにより指摘されている。. し、さらに投資家のグローバルなリターン追求行. 特に米国では、2015年末から利上げやQE縮小な. 動を通じて、他国のタームプレミアムを間接的に. どFEDが他国に先駆けて政策正常化に動きだす. 抑圧することによる影響が高まり、結果としてそ. 中、長期金利が3%を明確に抜けて上昇しなかっ. の相互連関が高まっているものと考える。. たのは、タームプレミアムが低位に抑圧されてい. そこで本稿では、マイナス金利環境を考慮可能. たことが背景にあったものと考えられる。. な金利の期間構造モデルで、ファイナンス理論と. 髙見 智之(たかみ ともゆき) 三井住友信託銀行㈱ マーケット金融ビジネスユニット 運用プロダクトチーム所属。 慶應義塾大学経済学部にて学士号および修士号を取得後、三井住友信託銀行(中央三井ア セット信託銀行)に入行。年金運用、金利トレーディング、金融庁マクロプルーデンス総 括参事官室出向を経て、現職。一橋ビジネススクール 金融戦略・経営財務プログラム 修 了(MBA)。. ©日本証券アナリスト協会 2021. 77.

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