代数学2
No.4 2006.10.12
1.4 逆行列と連立方程式 担当:市原
[
復習]
逆行列・正則行列¶ ³
n
次正方行列A
に対し,AB = I
nとなる行列B
を,A
の逆行列といい,A
−1と表す. 逆行列をもつ 正方行列を正則行列という.µ ´
¶ ³
連立方程式の係数行列
A
が正則行列の場合, その逆行列A
−1を用いて,X = A
−1B
として,連立方程式の解を求めることが出来る.µ ´
逆行列の基本変形による求め方
A = (
1 4 2 9
)
の逆行列を求めてみよう.
まず,
1 4 2 9
¯¯ ¯¯
¯ 1 0 0 1
とかく.掃出法によって,左側の行列を変形し,
1 0 0 1
¯¯ ¯¯
¯
9 − 4
− 2 1
とする.すると, 実は
A
−1= (
9 − 4
− 2 1 )
となる.
例題
6
基本変形を使って,次の行列の逆行列を求めなさい.P =
1 14 − 5 0 3 − 1 1 25 − 9
Q =
1 0 0 − 5 0 1 0 − 1 0 0 1 − 7
0 0 0 1
5
代数学2
No.4 2006.10.12
1.4 逆行列と連立方程式 担当:市原
問題
6
掃出法を使って, 以下の行列の逆行列を求めなさい.(1) A = (
2 − 1
0 5
)
(2) B =
0 − 1 2
− 1 2 0 1 0 − 3
問題
7
係数行列の逆行列を求めることにより,連立1次方程式
x − y − z = 2 2x − y − 2z = 3 3x + 2y − 2z = − 1
を解きなさい.