1.はじめに
超高齢社会・多死時代を迎えつつあるわが国において、
厚生労働省の療養病床の転換と削減の推進に伴い、今後 在宅で療養しつつ終末期を迎える高齢者の増加が見込ま れている。この終末期を迎える高齢者がどのように死を 迎えるかは、すなわちどのように生きるかであり1)、在 宅療養高齢者の終末期医療に対する意思を尊重すること はその高齢者の生き方を支えることにも繋がる。これに
関しては、2007年に厚生労働省から出された「終末期 医療決定プロセスに関するガイドライン」2)3)4)において、
終末期医療の決定は患者の意思を基本とすることが明記 されている。さらに、第Ⅸ次生命倫理委員会による報告 書5)でも、「死を迎える高齢者に対して、国民には現在 の社会の構築を担った先達に対し敬意を払い共感する事 が求められ、そのためにまず本人の意思が最優先される べき」と示されている。このことからも終末期医療にお ける意思の尊重は極めて重要といえる。本人の意思の尊 重に関しては、事前に自分の意思を文書で示す事前指示 があるが、わが国においては在宅療養高齢者のなかで事 前指示を残している人は少ないのが実情である。そのた め在宅療養高齢者の事前の意思表示の在り方を検討する ことは終末期医療の直近の課題であると考えられる。
在宅療養高齢者の終末期医療に関する研究において、
訪問看護師は日々の在宅療養看護のなかで在宅療養高齢 キーワード:在宅療養高齢者、終末期医療、意思、訪問看護師
目的:本研究は訪問看護師の在宅療養高齢者の終末期医療の意思に関する認識から、事前の意思表示の現状と 課題を検討することを目的とした。
方法:訪問看護師756人を調査対象とし、郵送法にて無記名自記式質問紙調査を実施した。
結果:133人から回答が得られ(回収率は17.6%)、回答に不備のあるものを除いた107人を分析対象とした。
終末期医療に対する意思を事前に文書で伝えていた在宅療養高齢者は治療方針、臨終場所、医療処置の内容、
代理判断者について平均1人にも満たない極めて少ない状況であり、口頭で意思を伝えていた人も平均4人 に満たない状況だった。事前の意思表示の必要性は対象者のうち103人(96.2%)が「必要である」と回答した。
また訪問看護師の終末期医療に対する意思把握の困難感および病気の見通しや病名の告知をまず説明すべき 人についての回答理由はいずれにおいても意思決定能力の低下があげられていた。
結論:現状では終末期医療に対する事前の意思表示を示している人は少ないが、事前の意思表示の必要性は 高いと推測された。自分の人生観や死生観に根ざした終末期医療に対する意思を事前に考えられるような機 会を如何に作るかが今後の課題であると考えられた。
連絡先:高橋方子 mastakahashi@cis.ac.jp 1)千葉科学大学看護学部看護学科
Department of Nursing, Faculty of Nursing, Chiba Institute of Science
2)山形大学医学部看護学科
School of Nursing, Faculty of Medicine, Yamagata University
(2015年9月9日受付,2015年11月12日受理)
在宅療養高齢者の終末期医療に対する事前の意思表示の現状と課題
Current State and Issues Surrounding the Home-care Elderly ʼ s Prior Expression of Will toward Their End-of -life Care
高橋 方子1)
・菅谷 しづ子
1)・鈴木 康
宏1)・石津 みゑ子
1)・布施 淳子
2)Masako TAKAHASHI, Shizuko SUGAYA, Yasuhiro SUZUKI,
Mieko ISHIZU and Junko FUSE
テーションの特徴、終末期医療に対する事前の意思表示 の現状、訪問看護師の意思把握の現状および終末期医療 の意思決定に対する認識であった。
3.3.1 対象者の属性
年齢、性別、訪問看護師経験年数、臨床看護師経験年 数、職位、勤務形態、専門資格、および最終学歴につい て調査した。
3.3.2 所属する訪問看護ステーションの特徴 近藤らの在宅高齢者終末期ケアの調査研究13)を参考 に質問項目を作成し、設置主体、24時間連絡体制加算 および医療機関との連携状況(平成22年度における指 示書占有率の高い医療機関の医師との関係)について調 査した。
3.3.3 終末期医療に対する事前の意思表示の現状 上記と同様に近藤らの調査研究14)を参考に質問項目 を作成し、平成22年度に看取った利用者数と終末期医 療に対する意思表示の状況(治療方針、臨終の場所、医 療処置の内容、意思表示ができなくなった場合の代理判 断者および臓器移植についての希望に関して意思表示が あった人数)を調査した。
3.3.4 終末期医療に対する意思把握に関する訪問看 護師の認識
事前の意思表示の必要性とその理由および意思把握に 対する困難感とその理由を質問した。回答は「まったく そう思わない」「あまりそう思わない」「どちらかといえ ばそう思う」「多少そう思う」「まあまあそう思う」「非常 にそう思う」の6段階で求めた。なお、理由については 自由記述で回答を求めた。
3.3.5 終末期医療の意思決定に対する訪問看護師の認識 終末期医療の在り方検討会による終末期医療に関する 調査15)を参考に病気や病名の見通しを説明すべき人及 び意見を聞くべき人について質問し、またその回答理由 を尋ねた。
3.4 分析方法
分析は統計ソフトSPSS20.0Jを使用し、各質問項目の 回答を単純集計した。また数値で回答した項目は平均値 を算出し、年齢、訪問看護師経験年数および臨床看護師 経験年数は年数ごとにカテゴリーに分けて度数を検討した。
「意思把握に対する困難感」、「事前の意思表示の必要 性」、「病気や病名の見通しの告知をまず説明する人」に ついての回答理由である自由記述は意味内容の類似性か ら分類しカテゴリー化を行った。
者の思いや考えを把握し自己決定ができるような支援を しているとの報告6)7)8)がある。また訪問看護師が看取り の場所についての希望を把握している場合はその通りに なる場合が多い9)ことも報告されている。このように訪 問看護師は在宅療養高齢者の終末期医療の意思に深く関 与していると考えられる。そこで本研究は、訪問看護師 の在宅療養高齢者の終末期医療の意思に関する認識から、
事前の意思表示の現状と課題を検討することを目的とした。
2.用語の定義 2.1 終末期
病状が不可逆的かつ進行性で、その時代に可能な最善 の治療により病状の好転や進行の阻止が期待できなくな り、近い将来の死が不可避となった状態10)。
2.2 終末期医療
痛みやその他の身体的症状を和らげるのみならず、患 者の心理的・精神的な要求を真摯に受けとめ、援助し、
患者の QOLを維持・向上させる医療11)。
2.3 事前の意思表示
患者あるいは健常人が、将来判断力を失った際に、自 らに行われる医療行為に対する意向を前もって示すこと であり、医療行為に関して医療者側に与える指示,自ら が判断せきなくなった際に委任すべき代理決定者という 内容を含む12)。
3.研究方法 3.1 調査対象
福祉保険医療のネットワークシステムであるWAM ネット13)から抽出した東北地方において、東日本大震 災の被害が比較的少なかった地域(青森県,秋田県,山 形県,宮城県の一部)で看取り対応が表示されている訪 問看護ステーション252施設の訪問看護師を対象とした。
1施設3名の訪問看護師に調査を依頼し、計756人を調 査対象とした。
3.2 調査方法
調査期間は平成23年12月21日〜平成24年1月31日 で、方法は無記名自記式郵送法とした。各訪問看護ス テーション所長に、文書で本研究の趣旨および3名の訪 問看護師を調査対象とすることを説明し、調査対象者に 調査依頼、調査説明書、調査票および返信用封筒を配布 してもらった。なお調査票の返却をもって調査協力の意 思を確認した。
3.3 調査内容
調査内容は対象者の属性と勤務している訪問看護ス
4.1.2 対象者が所属する訪問看護ステーションの特徴 設置主体はその他の団体を除けば医療法人が30人
(28.0%)で最も多く、次いで地方公共団体が10人(9.3%)、 社会福祉法人は8人(7.5%)の順であった。訪問エリア は市街地近郊が最も多く51人(47.7%)、次いで農村・
漁村地域が22人(20.6%)だった。また24時間連絡加 算体制については行われていると回答した人は92人
(86.0%)であった(表2)。
対象者が所属する訪問看護ステーションと医療機関と の連携は、訪問看護ステーションにおける医療機関から の指示書占有率でみてみると、同一医療機関の指示書占 有率が80%以上と回答した人が40人(37.4%)、80〜 50%程度が19人(17.8%)であった。指示書件数が最多 の医療機関の種類は病院・有床診療所と回答した人は 63人(58.9%)であり、またその医療機関の医師との関 係性は、気兼ねなく連絡が取れるなど信頼関係が取れて いると思うと回答した人は68人(63.6%)であった(表3)。
3.5 倫理的配慮
本研究は山形大学医学部倫理審査委員会の承認(承認 番号151号)を得て実施した。研究目的や研究方法など の研究内容、研究参加における自由意思と同意の示し方、
研究参加による不利益、そして研究結果の公表について 書面にて説明し、調査用紙の返信を以て研究参加の同意 を得た。質問紙の郵送はそれぞれの訪問看護ステーショ ンとしたが、個人で返送できるよう返信用封筒を同封し 研究参加の自由意思を保証した。なお入力はデータ入力 専門の業者に依頼し、守秘義務の遵守については契約を 交わし個人情報の保護に努めた。またデータは統計処理 を行い個人が特定されないようにした。
4.結果
訪問看護師756人を対象とし、133人から回答が得ら れ回収率は17.6%だった。133人のうち回答に不備のあ るものを除いた107人を分析対象とした。有効回答率は 14.2%であった。
4.1 対象者
4.1.1 対象者の属性
対象である訪問看護師は全員女性で、年齢は40代が最 も多く44人(41.1%)、平均年齢は45.4 8.3歳であった。
また訪問看護師経験年数は5年未満の人が36人(33.6%)
と最も多く、その平均経験年数は7.5 4.9年であり、臨 床看護師経験年数は15年以上が最も多く51人(47.7%)、
平均16.4 9.2年であった。最終学歴は専門学校卒が93 人(86.9%)と大部分を占めた。なお職位はスタッフが 83人(77.6%)に対し、管理職は23人(21.5%)であっ た(表1)。
㫅㪔㪈㪇㪎 㗄⋡
㩿㪤㪼㪸㫅㫧㪪㪛䋩 ੱᢙ 䋨䋦䋩
ᐕ㦂 㪉㪇ઍ 㪉 㩿 㪈㪅㪐 㪀
䋨㪋㪌㪅㪋㫧㪏㪅㪊䋩 㪊㪇ઍ 㪉㪍 㩿 㪉㪋㪅㪊 㪀
㪋㪇ઍ 㪋㪋 㩿 㪋㪈㪅㪈 㪀
㪌㪇ઍએ 㪊㪊 㩿 㪊㪇㪅㪏 㪀
ή࿁╵ 㪉 㩿 㪈㪅㪐 㪀
⸰⋴⼔Ꮷ⚻㛎ᐕᢙ 㪌ᐕᧂḩ 㪊㪍 㩿 㪊㪊㪅㪍 㪀
䋨㪎㪅㪌㫧㪋㪅㪐䋩 㪌䌾㪈㪇ᐕᧂḩ 㪊㪌 㩿 㪊㪉㪅㪎 㪀
㪈㪇ᐕ䌾㪈㪌ᐕᧂḩ 㪉㪏 㩿 㪉㪍㪅㪉 㪀
㪈㪌ᐕએ 㪍 㩿 㪌㪅㪍 㪀
ή࿁╵ 㪉 㩿 㪈㪅㪐 㪀
⥃ᐥ⋴⼔Ꮷ⚻㛎ᐕᢙ 㪌ᐕᧂḩ 㪍 㩿 㪌㪅㪍 㪀
䋨㪈㪍㪅㪋㫧㪐㪅㪉䋩 㪌䌾㪈㪇ᐕᧂḩ 㪉㪉 㩿 㪉㪇㪅㪍 㪀
㪈㪇ᐕ䌾㪈㪌ᐕᧂḩ 㪉㪈 㩿 㪈㪐㪅㪍 㪀
㪈㪌ᐕએ 㪌㪈 㩿 㪋㪎㪅㪎 㪀
ή࿁╵ 㪎 㩿 㪍㪅㪌 㪀
ᦨ⚳ቇᱧ ኾ㐷ቇᩞත 㪐㪊 㩿 㪏㪍㪅㪐 㪀
ᄢቇත 㪍 㩿 㪌㪅㪍 㪀
䈠䈱ઁ 㪍 㩿 㪌㪅㪍 㪀
ή࿁╵ 㪉 㩿 㪈㪅㪐 㪀
⡯ ▤ℂ⡯ 㪉㪊 㩿 㪉㪈㪅㪌 㪀
䉴䉺䉾䊐 㪏㪊 㩿 㪎㪎㪅㪍 㪀
ή࿁╵ 㪈 㩿 㪇㪅㪐 㪀
㫅㪔㪈㪇㪎
㗄⋡ ੱᢙ 䋨䋦䋩
⸳⟎ਥ ක≮ᴺੱ 㪊㪇 㩿 㪉㪏㪅㪇 㪀
ᣇ࿅ 㪈㪇 㩿 㪐㪅㪊 㪀
␠ળᴺੱ 㪏 㩿 㪎㪅㪌 㪀
⊛䊶␠ળ㒾㑐ଥ࿅ 㪍 㩿 㪌㪅㪍 㪀
කᏧળ 㪍 㩿 㪌㪅㪍 㪀
⋴⼔දળ 㪌 㩿 㪋㪅㪎 㪀
䈠䈱ઁ䈱࿅ 㪊㪐 㩿 㪊㪍㪅㪋 㪀
ή࿁╵ 㪊 㩿 㪉㪅㪏 㪀
⸰䉣䊥䉝䈱․ᓽ Ꮢⴝㄭ㇠ 㪌㪈 㩿 㪋㪎㪅㪎 㪀
ㄘ䊶Ṫၞ 㪉㪉 㩿 㪉㪇㪅㪍 㪀
Ꮢⴝ 㪉㪈 㩿 㪈㪐㪅㪍 㪀
䈠䈱ઁ 㪈㪈 㩿 㪈㪇㪅㪊 㪀
ή࿁╵ 㪉 㩿 㪈㪅㪍 㪀
㪉㪋ᤨ㑆ㅪ⛊ട▚ ⴕ䈦䈩䈇䉎 㪐㪉 㩿 㪏㪍㪅㪇 㪀
ⴕ䈦䈩䈇䈭䈇 㪈㪉 㩿 㪈㪈㪅㪉 㪀
䈠䈱ઁ 㪊 㩿 㪉㪅㪏 㪀
㫅㪔㪈㪇㪎
㗄⋡ ੱᢙ 䋦
ᜰ␜ᦠභ₸
ක≮ᯏ㑐䈏භ䉄䉎ഀว 㪏㪇䋦એ 㪋㪇 㩿 㪊㪎㪅㪋 㪀 㪏㪇䌾㪌㪇䋦⒟ᐲ 㪈㪐 㩿 㪈㪎㪅㪏 㪀 㪌㪇䌾㪊㪇䋦⒟ᐲ 㪈㪋 㩿 㪈㪊㪅㪈 㪀 㪊㪇䌾㪈㪇䋦⒟ᐲ 㪉㪈 㩿 㪈㪐㪅㪍 㪀
䈠䈱ઁ 㪋 㩿 㪊㪅㪎 㪀
ή࿁╵ 㪐 㩿 㪏㪅㪋 㪀
৻⇟ᜰ␜ઙᢙ䈱ᄙ䈇
ක≮ᯏ㑐䈱⒳㘃 ∛㒮䊶ᐥ⸻≮ᚲ 㪍㪊 㩿 㪌㪏㪅㪐 㪀
ήᐥ⸻≮ᚲ 㪊㪌 㩿 㪊㪉㪅㪎 㪀
ή࿁╵ 㪐 㩿 㪏㪅㪋 㪀
䈠䈱ක≮ᯏ㑐䈱
කᏧ䈫䈱㑐ଥ ᳇䈰䈭䈒ㅪ⛊䈏ข䉏䉎䈭䈬
ା㗬㑐ଥ䈏䈅䉎䈫ᕁ䈉 㪍㪏 㩿 㪍㪊㪅㪍 㪀 ᔅⷐᤨ㕙⺣䈮ᔕ䈛䈩䈒䉏䉎⒟
ᐲ 㪉㪈 㩿 㪈㪐㪅㪍 㪀
䈅䉁䉍㕙⼂䈏䈭䈇䈭䈬䋬ᗧᕁ
⇹ㅢ䈲లಽ䈪䈲䈭䈇䈫ᕁ䈉 㪌 㩿 㪋㪅㪎 㪀
䈠䈱ઁ 㪋 㩿 㪊㪅㪎 㪀
ή࿁╵ 㪐 㩿 㪏㪅㪋 㪀
表1 対象者の属性
表2 対象者が所属する訪問看護ステーションの特徴
表3 対象者が所属する訪問看護ステーションと医療機関との連携
ている」、「意思表示が困難である」、「意思を示す習慣が ない」、「意思がはっきりしない」、「意思は変化する」、「本 人と家族の意思が異なる」、「家族の意思の影響が大き い」、「医師の対応による影響が大きい」、「信頼関係がい る」、「時間が必要である」、「安易に聞ける内容ではない」、
「把握するタイミングが難しい」の計12項目に分類された。
これに対して、意思把握は困難と思わないと回答した 人は41人で、そのうち理由を記載していたのは24人
(58.5%)であった(表7)。その理由は「意思把握は基本 である」、「意思決定能力があれば可能である」、「認知症 がなければ可能である」、「自分なりのイメージがある」、
「十分なコミュニケーションが必要である」、「受け手の 状況が影響する」、「様々な方法で把握する」の計7項目 に分類された。
4.3.2 事前の意思表示の必要性についての認識 事前の意思表示の必要性は「非常にそう思う」と回答 した人は45人(42.1%)、「まあまあそう思う」は32人
(29.9%)、「多 少 そ う 思 う」は26人(24.3%)で103人
(96.2%)が「必要である」という回答だった(図2)。
事前の意思表示を必要とする理由は「その人の尊厳を 守る」、「本人の意思に添う援助がしたい」、「本人の意思 により対応が異なる」、「支援の方向が決められる」、「い ずれは意思表示ができなくなる」、「代理判断に影響す る」、「望まない医療を受けなくて済む」、「本人や家族の 満足に影響する」、「意思は変化する」、「状況による」、「そ の通りにならない」の11項目に分類された(表8)。
4.2 平成22年度の死亡状況と終末期医療に対する事 前の意思表示の状況
各訪問看護ステーションが関わった死亡者数の平均 標準偏差は20.0 25.2人であり、このうち在宅での死亡 者数は9.2 17.4人だった(表4)。この死亡例のうち病 名 や 病 気 の 見 通 し の 告 知 を 受 け た 人 は7.7 11.1人 で あった。死亡例で、文書で意思を伝えていた人の場合は 治療方針については0.9 5.0人、臨終場所は0.8人 4.1 人、医療処置では0.4人 1.9人、代理判断者については
0.9 4.2人だった。また、口頭で意思を伝えていた人の
場合は、治療方針については3.9 6.8人、臨終場所は3.9 人 6.3人、医療処置では2.8人 6.0人、代理判断者に ついては3.6 9.4人だった(表5)。
4.3 意思把握に対する訪問看護師の認識 4.3.1 意思把握に対する困難感
意思把握に関しては、非常にそう思うと回答した訪問 看護師は22人(20.6%)、まあまあそう思うと回答した 人は15人(14.0%)、多少そう思うと回答した人は29人
(27.1%)であり、これらを合わせて困難との回答は計 66人(61.7%)を占めた。一方、まったくそう思わない は6人(5.6%)、あまりそう思わないは20人(18.7%)、
どちらかと言えばそう思わないは15人(14.0%)であり、
困難と思わないと回答した人は計41人(38.3%)であっ た(図1)。
意思把握は困難であると回答した66人全員がその理 由を記載していた(表6)。その理由は「判断力が低下し
㗄⋡ 㪤㪼㪸㫅㫧㪪㪛
✚ᱫᢙ 㪉㪇㪅㪇㫧㪉㪌㪅㪉
ቛ䈪䈱ᱫੱᢙ 㩷㩷㪐㪅㪉㫧㪈㪎㪅㪋
㗄⋡ 㪤㪼㪸㫅㫧㪪㪛
๔⍮ 㪎㪅㪎㫧㪈㪈㪅㪈
ᴦ≮ᣇ㊎ 㪇㪅㪐㫧㪌㪅㪇
⥃⚳႐ᚲ 㪇㪅㪏㫧㪋㪅㪈 ක≮ಣ⟎ 㪇㪅㪋㫧㪈㪅㪐 ઍℂ್ᢿ⠪ 㪇㪅㪐㫧㪋㪅㪉
⤳ེ⒖ᬀ 㪇
ᴦ≮ᣇ㊎ 㪊㪅㪐㫧㪍㪅㪏
⥃⚳႐ᚲ 㪊㪅㪐㫧㪍㪅㪊 ක≮ಣ⟎ 㪉㪅㪏㫧㪍㪅㪇 ઍℂ್ᢿ⠪ 㪊㪅㪍㫧㪐㪅㪋
⤳ེ⒖ᬀ 㪇
ᢥᦠ䈪ᗧᕁ䉕 વ䈋䈩䈇䈢ੱ
ญ㗡䈪ᗧᕁ䉕 વ䈋䈩䈇䈢ੱ
表4 平成22年度の死亡状況 表5 平成22年度の死亡者における病気の見通し についての告知および意思表示の状況
㠀ᖖ䛻䛭䛖ᛮ䛖, 22ே, 20.6%
䜎䛒䜎䛒䛭䛖ᛮ䛖, 15ே, 14.0%
ከᑡ䛭䛖ᛮ䛖, 29ே, 27.1%
䛹䛱䜙䛛䛸ゝ䛘䜀 䛭䛖ᛮ䜟䛺䛔,
15ே, 14.0%
䛒䜎䜚䛭䛖
ᛮ䜟䛺䛔, 20ே, 18.7%
䜎䛳䛯䛟䛭䛖
ᛮ䜟䛺䛔, 6ே, 5.6%
図1.意思把握に対する困難感
㗄⋡ ౕ⊛ౝኈ
⍮∝ߩߚ್ᢿജ߇ૐਅߒߡࠆ㧔ઙ㧕ޕ
⣖තਛߩੱ߇ᄙޕ
್ᢿജ߇ૐਅߒߡࠆ㧔ઙ㧕ޕ
∛᳇ߩℂ⸃ᐲߦᏅ߇ࠆ㧔ઙޕ㧕
⥄ಽ߆ࠄᗧᕁ␜ࠍߔࠆߎߣ߇࿎㔍ߥ⁁ᘒߦࠆ㧔ઙ㧕ޕ
߶ߣࠎߤળ߇ߢ߈ߥޕ
⸒⪲߇ߢߥޕ
ᗧᕁ⇹ㅢ߇ߢ߈ࠇ߫น⢻ߢࠆ㧔ઙ㧕ޕ
್ᢿߪኅᣖߦࠁߛߨࠆߩ߇⠌ᘠߢࠆ㧔ઙ㧕ޕ ᣣ㗃߆ࠄ⥄ಽߩᗧᕁࠍવ߃ߥޕ
⚳ᧃᦼߦߟߡ⡞ߚࠅ⠨߃ࠆߎߣߪ࠲ࡉߢࠆޕ
ၞᕈ߽ࠅޔ㜞㦂⠪߇⥄ಽߩ⠨߃ࠍߒߥޕ
⥄ಽߩᗧᕁࠍߪߞ߈ࠅવ߃ߥ㧔ઙޕ㧕
⥄ಽߩᧄᒰߩ᳇ᜬߜࠍવ߃ߥޕ
⥄ಽߩ⸒⪲ࠍᱜ⋥ߦߐߥޕ ᧄᔃ߆ߤ߁߆ࠊ߆ࠄߥ㧔ઙ㧕ޕ
⁁ᴫ߇ᄌൻߔࠇ߫᳇ᜬߜ߇ᄌࠊࠆ㧔ઙ㧕ޕ
৻ᐲߢߪࠄࠇߥޕ
⡞ߊߚ߮ߦ߇⇣ߥࠆޕ
ᡰេ⠪ߣߩ㑐ଥߦࠃߞߡ᳇ᜬߜ߇ᄌࠊࠆޕ ᧄੱߩᕁߣኅᣖߩᕁ߇㘩㆑߁㧔ઙ㧕ޕ
ᧄੱߩ᳇ᜬߜ߇ࠊ߆ߞߡ߽ኅᣖ߇หߓ᳇ᜬߜߣߪ㒢ࠄߥޕ ᧄੱߪ⚳ᧃᦼߣᕁߞߡߡ߽ኅᣖ߇ุቯ⊛ޕ
ኅᣖ㑆ߢᗧ߇৻⥌ߒߥઙ㧕ޕ ኅᣖ߇್ᢿߔࠆߩ߇⁁ߢࠆઙ㧕ޕ ኅᣖ߇ߞߡߎߘߩᧄੱߢࠆ㧔ઙ㧕ޕ ኅᣖߩᓇ㗀߇ᄢ߈㧔ઙ㧕ޕ
ኅᣖߪᦨᓟߪ∛㒮ߦ߅㗿ߔࠆޕ ኅᣖߩᗧᕁ߇ਛᔃߦߥࠆޕ ኅᣖߩᗧᕁߦᏀฝߐࠇࠆޕ ኅᣖ߇ᧄੱ߳ߩ๔⍮ࠍᏗᦸߒߥޕ
ක≮ߩ⠨߃ᣇޔ⺑ߩᣇ߿ቛක≮ߩߦᄢ߈ߊᏀฝߐࠇࠆޕ ਥᴦකߩ⺑ߩᣇߦࠃࠆᓇ㗀߇ᄢ߈ޕ
කᏧߩ್ᢿߦછߖߖࠆߣ߁ੱ߇ᄙޕ ๔⍮ࠍߐࠇߡߥߣ⏕ߢ߈ߥޕ
ା㗬㑐ଥ߇ߥߣᗧᕁᛠីߪ㔍ߒ㧔ઙ㧕ޕ
⚛⋥ߦ⥄ಽߩ᳇ᜬߜࠍવ߃ߡߊࠇࠆ㑐ଥ߇ࠆޕ
ା㗬㑐ଥ߇ࠇ߫⏕ߒ߿ߔޕ
ା㗬㑐ଥࠍ▽ߊᤨ㑆߇ࠆ㧔ઙ㧕ޕ
⸰ᦼ㑆߇⍴߶ߤᛠីߒߕࠄ㧔ઙ㧕ޕ
᳇ಽࠍᖡߊߐߖߥߢ⡞߈ߛߒߚࠄ߆⧰ᘦߒߡࠆޕ
ߎߜࠄ߆ࠄ⏕ߔࠆ႐วߦࠦࡒࡘ࠾ࠤ࡚ࠪࡦ߇㔍ߒߣᗵߓࠆޕ ๔⍮ߐࠇߡߡ߽ᷓౝኈߥߩߢ࿎㔍߇ࠆޕ
ߤ߁↢߈ࠆ߆ࠍ߁ߎߣ߇㊀ⷐߢࠆޕ ߤ߁ߔࠇ߫ࠃ߆ᣇᴺ⺰ࠍቇࠎߢߥޕ ᗧᕁࠍ⏕ߔࠆ࠲ࠗࡒࡦࠣ߇㔍ߒ㧔ઙ㧕ޕ
ߟߤߩᤨᦼߦ㑐ࠆ߆ߦࠃߞߡᛠី߇ߒߠࠄޕ
⁁ᴫߦࠃࠅߩ߽ߞߡ߈ᣇ߇㔍ߒߣᕁ߁ޕ
∛⁁ߦࠃߞߡㅴⴕ߽ᣧߚᗧᕁᛠីߔࠆ࠲ࠗࡒࡦࠣ߇㔍ߒޕ ᛠី䈜䉎䉺䉟䊚䊮䉫䈏㔍䈚䈇
್ᢿജ䈏ૐਅ䈚䈩䈇䉎
ᗧᕁ␜䈏࿎㔍䈪䈅䉎
ᗧᕁ䉕␜䈜⠌ᘠ䈏䈭䈇
ᗧᕁ䈏䈲䈦䈐䉍䈚䈭䈇
ᗧᕁ䈲ᄌൻ䈜䉎
ᧄੱ䈫ኅᣖ䈱ᗧᕁ䈏⇣䈭䉎
ኅᣖ䈱ᗧᕁ䈱ᓇ㗀䈏ᄢ䈐䈇
කᏧ䈱ኻᔕ䈮䉋䉎ᓇ㗀䈏ᄢ䈐䈇
ା㗬㑐ଥ䈏䈇䉎
ᤨ㑆䈏ᔅⷐ䈪䈅䉎
ᤃ䈮⡞䈔䉎ౝኈ䈪䈲䈭䈇
表6 意思把握は困難であると回答した理由(n=66人,複数回答あり)
族に説明したほうが良い」と回答した人は17人(15.9%)
だった(図3)。
「本人に説明すべきである」と回答した理由は「本人に 説明することが基本である」、「本人に説明することが良 い結果をもたらす」、「状況による」の3項目に分類され た(表9)。
4.4 終末期医療の意思決定に対する訪問看護師の認識 4.4.1 病気や病名の見通しの告知をまず説明する人 最も多かった回答は病名や病気に対する見通しはまず 誰に説明したほうが良いかについてはまた「本人に説明 すべきである」と回答した人は9人(8.4%)、「本人の 状況を見て判断する」と回答した人は73人(68.2%)、「家
㗄⋡ ౕ⊛ౝኈ
ᧄੱߩᗧᕁᛠីࠍߔࠆߎߣߪ⚳ᧃᦼක≮ߩၮᧄߢࠆ㧔ઙ㧕ޕ ᧄੱ߿ኅᣖߩᗧᕁߦࠃࠅ⸰⋴⼔ߩᣇ㊎߇߹ࠆޕ
ᧄੱߩᗧᕁᛠីࠍዅ㊀ߢ߈ࠆߣߎࠈ߇ቛක≮ߩࠃὐߢࠆޕ
ᧄੱ߿ኅᣖߩᗧᕁࠍᛠីߒߡ⚊ᓧߒߡක≮ࠍฃߌߡ߽ࠄ߁ߎߣ߇ࡌࠬ࠻ߢࠆޕ ᗧᕁቯ⢻ജߩࠆᣇߢࠇ߫ᗧᕁᛠីߪน⢻ߢࠆޕ
⥄ಽߩᗧᕁ߇વ߃ࠄࠇࠆੱߢࠇ߫น⢻ߢࠆޕ ߇ࠎ∔ᖚߩੱߪᦨᓟ߹ߢᗧᕁ߇ࠆޕ
⍮∝߇ߥߌࠇ߫⥄ಽߩ⠨߃ࠍવ߃ߡߊࠇࠆޕ
⍮∝߇ࠆ႐วߪᗧᕁᛠីߪ㔍ߒ㧔ઙ㧕ޕ
⥄ಽߥࠅߩࠗࡔࠫ߇ࠆߩߢᛠីߢ߈ࠆ㧔ઙޕ㧕
⥄ಽߩ⺞߆ࠄ⚳ᧃᦼࠍ੍᷹ߒߡࠆੱ߇ᄙޕ
ᣣޘߩࠤࠕߩਛߢࠦࡒࡘ࠾ࠤ࡚ࠪࡦࠍⓍߺ㊀ߨߡߊઙ㧕ޕ
⚳ᧃᦼߦ㑐ߔࠆߎߣࠍᲑ㓏ࠍ〯ߺߥ߇ࠄ⡞ߡߊߎߣߢᗧᕁࠍ⏕ߢ߈ࠆޕ ߓߞߊࠅᤨ㑆ࠍ߆ߌߡࠍ⡞ߊޕ
ࠦࡒࡘ࠾ࠤ࡚ࠪࡦࠍචಽߣࠆࠃ߁ߦߒߡࠆޕ ࠃߊࠍ⡞ߊߎߣߢᗧᕁࠍᛠីߢ߈ࠆޕ
⸰ࠍ㊀ߨࠆਛߢᛠីߢ߈ࠆޕ
ᗧᕁࠍᛠីߢ߈ࠆ߆ߪߘࠇࠍ⡞ߊ⋧ᚻߦࠃࠆޕ ᗧᕁࠍ⍮ࠈ߁ߣߔࠆ᳇ᜬߜ߇㊀ⷐߢࠆޕ ኅᣖ߆ࠄߩᖱႎ߽ലߢࠆޕ
ᖱ߿ჿߩ⺞ሶޔኅᣖߩᖱႎߥߤⶄᢙߩᖱႎ߆ࠄࠆ⒟ᐲℂ⸃ߢ߈ࠆޕ
߹ߢߩ↢߈ᣇߥߤ࿐ߩੱ߆ࠄ߽⏕ߔࠆޕ ฃ䈔ᚻ䈱⁁ᴫ䈏ᓇ㗀䈜䉎
᭽䇱䈭ᣇᴺ䈪ᛠី䈜䉎 ᗧᕁቯ⢻ജ䈏䈅䉏䈳น⢻
䈪䈅䉎
ᗧᕁᛠី䈲ၮᧄ䈪䈅䉎
⍮∝䈏䈭䈔䉏䈳ᛠី䈪䈐䉎
⥄ಽ䈭䉍䈱䉟䊜䊷䉳䈏䈅䉎
චಽ䈭䉮䊚䊠䊆䉬䊷䉲䊢䊮䈏 ᔅⷐ䈪䈅䉎
表7 意思把握は困難と思わないと回答した理由(n = 24 人 複数回答あり)
図2.事前の意思表示の必要性 図3.病名や病気の見通しをまず説明する人
あまりそう思わない, 1人,0.9%
どちらかと言えばそう 思わない,1人,0.9%
まったくそう思わない, 2人,1.9%
まあまあそう思う, 32人,29.9%
非常にそう思う, 45人,42.1%
多少そう思う, 26人,24.3%
本人家族共に説明しない 方がよい,2人,1.9%
家族に説明した方が よい,17人,15.9%
その他, 6人,5.6%
本人に説明すべき である,9人,8.4%
本人の状況を見て判断する, 73人,68.2%
であ
㗄⋡ ౕ⊛ౝኈ䋨ᛮ☴䋩
ౣ⊒䈭䈬䈪ᗧᕁ␜ਇน䈫䈭䈦䈢႐ว䈱䉕⠨䈋䉎䈫∛೨䉅䈚䈒䈲⊒∝ᓟ䈮ᗧᕁ⏕䈪䈐䉎䈫䈠䈱↪⠪䈱 ዅ෩䈏䈩䉎䇯
ੱ㑆䈫䈚䈩䈱ዅ෩䈪䈅䉎䇯
৻ੱ䈱ੱ㑆䈫䈚䈩⚳ᧃᦼ䉕䈬䈱䉋䈉䈮ㅍ䉍䈢䈇䈎䉕⍮䉎䈖䈫䈪䇮ᧄੱ䈻䈱ዅ෩䈮䉅䈧䈭䈏䉎䇯 ᧄੱ䉌䈚䈒ᦨᦼ䉕ㄫ䈋䉌䉏䉎䈢䉄೨䈱ᗧᕁ␜䈏䈅䈦䈩䉅⦟䈇䈫ᕁ䈉䇯
䈪䈐䉎䈣䈔ᧄੱ䈱ᗧᕁ䈮ᷝ䈋䉎䉋䈉ᡰេ䈚䈢䈇䇯 䈠䉏䉕䈸䉁䈋⋴⼔䈚䈩䈇䈐䈢䈇䈎䉌䇯
ᧄੱ䈱᳇ᜬ䈤䉕ዅ㊀䈚䈢䈇䈫ᕁ䈦䈩䈇䉎䇯
⥄ಽ䈱䈭䈱䈣䈎䉌䇮⠨䈋䈢ᕁ䈇䉕␜䈚䈩䈇䈢䈣䈐䇮䈠䉏䉕䈎䈭䈋䈢䈇䈫Ᏹ䇱ᕁ䈦䈩䈇䉎䇯 ᗧᕁ䈮䉋䈦䈩ኻᔕ䈏ᄌ䉒䉎䈏䈅䉎䈢䉄䇯
೨䈱ᗧᕁ␜䈮䉋䈦䈩ኻᔕ䈏ో䈒㆑䈦䈩䈒䉎䈢䉄䇯 㑐䉒䈦䈩䈇䈒⋴⼔Ꮷ䈱ኻᔕ䈮䉅㆑䈇䈏䈪䈩䈒䉎䈢䉄䇯
ᗧᕁ␜䈘䉏䈩䈇䉎䈪䇮ᧄੱ䈱Ꮧᦸ䈬䈍䉍䈮⚳ᧃ䉕ㄫ䈋䉌䉏䉎䉋䈉䇮⑳㆐䉅ኅᣖ䈮䈐䈎䈔䉎
䈏䈪䈐䉎䈎䉌䇯
ᗧᕁ␜䈏䈪䈐䈭䈒䈭䉎䈱䈪䇮೨䈮⍮䈦䈩䈍䈇䈢ᣇ䈏䇮ኅᣖ䉅䈖䈤䉌䉅䈜䈜䉃ᣇะ䈏䉄䉇䈜䈇䇯
࿐䈏䉅䈠䈱ੱ䈱ᗧᕁ␜䈏䈅䉎䈫ㅅ䈇ዋ䈭䈒ᡰេ䈪䈐䉎䇯
೨䈱ᗧᕁ⏕䈪䈠䈱ᓟ䈱ᣇะᕈ䈏ᄢ䈐䈒ᄌ䉒䉎䈢䉄䇯
ᗧᕁ䈏ಽ䈎䉌䈭䈇⁁ᘒ䈪䈱䉬䉝䈲䇮䈖䉏䈪䈇䈇䈱䈎䇮ಽ䈎䉌䈭䈇ㇱಽ䈏䈅䉎䇯 ᦨᦼ䉕ㄫ䈋䉎ᤨ䉕䈬䈉ㄫ䈋䈢䈇䈎ᧄੱ䈮䉅⠨䈋䈩䈾䈚䈇䈎䉌䇯
ᗧᕁ␜䈏䈪䈐䈭䈒䈭䈦䈢႐ว䈏ᄙ䈇䈢䉄䇯 ട㦂䈮䈇ᗧᕁ␜䈪䈐䈭䈒䈭䉎䈏੍᷹䈘䉏䉎䇯
⥄ಽ䈪್ᢿ䈪䈐䉎䈉䈤䈎䉌䇮ᗧᕁ␜䉕䈚䈩䈍䈒䈫䇮䈪䈐䈭䈒䈭䈦䈢႐ว䈪䉅ઍℂੱ䈏䈠䈱ੱ䈱┙႐䈮┙䈤䇮䈠䈱
ੱ䈭䉌䈖䈉䈜䉎䈣䉐䈉䈫᳇ᜬ䈤䉕ផ䈚㊂䈦䈩䈒䉏䉎䇯
ኅᣖ䈱⠨䈋䈪⚻ㆊ䈜䉎䈏ᄙ䈇䈏䇮ᧄੱ䈱⠨䈋䈏䈅䉏䈳䈠䉏䉅ෳ⠨䈮䈭䉎䉅䈅䉎䈣䉐䈉䈫ᕁ䈉䇯 ᧄੱ䈱ᗧᕁ䉕ዅ㊀䈚䈭䈏䉌ኅᣖ䈏⠨䈋䉎䈏䈪䈐䉎䇯
࿐䈱ੱ䇱䈏್ᢿ䈜䉎᧚ᢱ䈲೨䈱ੱ䈱ᗧᕁ䈮ᷝ䈉䈖䈫䈏ᄙ䈇䇯 ᦸ䉁䈭䈇ක≮䉕ฃ䈔䈭䈒䈩䈜䉃䇯
∛⁁䈮䉋䉍䇮䈢䈫䈋䈳ᗧ⼂䈏䈒䈭䈦䈢䉍䇮ᄬ⺆䈮䈭䈦䈢䉍⥄ಽ䈱ᗧᕁ䈏䈲䈦䈐䉍␜䈞䈭䈒䈭䈦䈢႐ว䈱ᓟ䈱
≮㙃↢ᵴ䈮䈧䈇䈩䇮ᧄੱ䈏ᦸ䉁䉏䈭䈇ක≮ಣ⟎䈏ⴕ䉒䉏䉎႐ว䈏䈅䉎䇯 ක≮ᛛⴚ䈱ㅴᱠ䈮䉋䉍䇮↢䈎䈘䉏䉎႐ว䉅䈅䉎䇯
㜞ᐲක≮䉕ฃ䈔䈩䈇䉎ᣇ㆐䉕䉂䉎䈫䈖䉏䈪ᐘ䈞䈭䈱䈎䈫䈇䈉⇼䈏䈅䉎䇯 ᦸ䉁䈭䈇ᑧᴦ≮䈮䈧䈭䈏䉌䈭䈇䈢䉄䈮ᔅⷐ䈪䈅䉎䇯
ᧄੱ䈱ᗧᕁ䉕ᛠី䈪䈐䈩䈇䈭䈇䈫䇮⚳ᧃᦼ䇮ḩ⿷ᗵ䉕චಽᓧ䉌䉏䈭䈇䇯
ᗧᕁ䈏⏕䉕䈫䉏䈩䈇䈭䈇႐ว䇮ኅᣖ䇮ᧄੱ䈮ḩ⿷䈪䈐䈭䈇↢ᵴ䉕ㅍ䈦䈩䈚䉁䈉䉅⠨䈋䉌䉏䉎䇯
䉁䈪䇮ቛ䈪䈱⋴ข䉍䈱႐㕙䈮㑐䉒䈦䈢ᤨ䇮ᗧᕁㅢ䉍䈮ᧄੱ䉇ኅᣖ䉕ᡰេ䈚䇮⋴ข䈦䈢ᓟ䈮ᧄੱ䈱ᕁ䈇䉕ฟ 䈋䉎䈏䈪䈐䈩⦟䈎䈦䈢䈫䈇䈉⸒⪲䈏⡞䈎䉏䈢䈎䉌䇯
ᗧᕁ␜䈪េഥᣇᴺ䈏ᄌ䉒䉍䇮ḩ⿷ᐲ䈏ᄌ䉒䈦䈩䈒䉎䇯 䈠䈱ᤨ䈱⁁ᴫ䈮䉋䉍ੱ䈱್ᢿ䈫䈇䈉䈱䈲ᄌ䉒䈦䈩䈒䉎䇯
ᗧᕁ䈲⋥೨䈮ᄌᦝ䈘䉏䉎䉅䈅䉍䇮೨䈮ቯ䈪䈐䈭䈇䉅䈅䉎䇯
ᣣ䈏⚻䈧䈮䈧䉏䈩䇮⠨䈋䈏ᄌൻ䈚䈩䈒䉎䉅⠨䈋䉌䉏䉎䈢䉄ᄢಾ䈭䈲➅䉍䈚⏕䈏ᔅⷐ䈪䈅䉎䇯 ᧄੱ䈱⁁ᴫ䋨♖⁁ᘒ䋩䈮䉋䈦䈩ᔅⷐ䈪䈅䉎ᤨ䈫䈠䈉䈪䈭䈇ᤨ䈏䈅䉎䈫ᕁ䈉䇯
ᧄੱ䈏ᗧᕁ␜䈚䈢䈇䈫䈇䈉ᕁ䈇䈏䈅䉎䈱䈪䈅䉏䈳⡬䈜䉎䈏䇮䉁䈢ุቯ⊛䈪䈅䈦䈢䉍䇮ᔶ䉍䈏䈅䈦䈢䉍䈜䉎䈫 㔍䈚䈇䈫ᕁ䈉䇯
ᗧᕁ␜䈲ᔅⷐ䈪䈅䉎䈏䇮ᧄ䈮䈱ᕈᩰ䇮ኅᣖ䈫䈱㑐ଥ䈭䈬䇮⁁ᴫ䈮䉋䈦䈩㔍䈚䈇ᤨ䈏䈅䉎䇯
೨䈱ᗧᕁ␜䈏䈅䉏䈳䉋䈇䈫ᕁ䈉䈏䇮ᔅ䈝䈚䉅䈠䈱ㅢ䉍ታⴕ䈪䈐䉎䈫䉅ᕁ䉒䈭䈇䇯
䈾䈫䉖䈬䈱ੱ䈲ኅ䈪ᱫ䈮䈢䈇䈫ర᳇䈭ᤨ䈲⸒䈉䈏䇮ኅੱ䈲ሶଏ䈏䈠䉏䉕ฃ䈔䉏䉌䉏䈭䈇䇯
⋴ข䉍䈱⁁䉕⺑䈜䉎䈫䈾䈿䈪䈐䈝䇮ኅᣖ䈏ᗐ䈚䈢䈱䈫㆑䈉䈫⸒䈉႐ว䈏䈅䉎䇯 䈠䈱ㅢ䉍䈮䈭䉌䈭䈇
ઍℂ್ᢿ䈮ᓇ㗀䈜䉎 䈠䈱ੱ䈱ዅ෩䉕䉎
ᧄੱ䈱ᗧᕁ䈮ᷝ䈉េഥ䈏䈚䈢䈇
ᧄੱ䈱ᗧᕁ䈮䉋䈦䈩ኻᔕ䈏⇣䈭䉎
ᡰេ䈱ᣇะ䈏䉄䉌䉏䉎
䈇䈝䉏䈲ᗧᕁ␜䈪䈐䈭䈒䈭䉎
ᦸ䉁䈭䈇ක≮䉕ฃ䈔䈭䈒䈩䈜䉃
ᧄੱ䉇ኅᣖ䈱ḩ⿷䈮ᓇ㗀䈜䉎
ᗧᕁ䈲ᄌൻ䈜䉎
⁁ᴫ䈮䉋䉎
表8 事前の意思表示を必要とする理由 (n=91人 複数回答あり)
たい」という意思を確認した事例は18.8%であったと報 告しており、また佐々木ら9)も訪問看護師による要介護 高齢者本人の死亡場所の希望は6割が未把握であり、家 族の希望も約4割弱が未把握だったと報告していた。こ のように、わが国の在宅療養高齢者においては事前に終 末期医療の指示を示している人は極めて少なく、また意 思把握は困難な現状があると推測された。
5.3 終末期医療に対する事前の意思表示おける課題 5.3.1 事前の意思表示の必要性について
事前の意思表示に関しては107人中103人(96.2%)が 必要であると回答し、その理由として、本人の意思によ り対応が異なることや支援の方向が定まること、代理判 断にも影響することや、望まない医療を受けなくて済む ことがあげられた。事前に本人の意思が示されていれば それが終末期医療の指針となることは当然のことながら 本調査においても確認された。
一方で訪問看護師の意思把握に対する困難感からは本 人の意思の把握に苦慮していることがうかがわれた。意 思把握に対する困難感は困難であると回答した人が困難 でないと回答した人をやや上回り、その理由として、判 断力の低下や意思表示の困難さを挙げていた。また困難 でないと回答した人も意思決定能力があれば可能である、
あるいは認知症がなければ可能であるというように本人 の意思決定能力を理由として挙げていた。さらに病気の 見通しや病名の告知の説明者は本人の状況をみて判断す ると回答した人が最も多かったが、その理由でも本人の 意思決定能力があげられた。このように意思決定能力が 問題となっている状況をふまえると、いずれ意思決定能 力がなくなった場合に備えて、意思決定能力がある時に 事前に意思表示をしておくことが重要であると考えられ た。
また「病気の見通しや病名の告知をまず誰に説明した ほうがよいか」の回答理由では、「本人が受け止められ る状況であることが必要である」、「本人に説明すること でその後の生活によくない影響がある」ことが理由とし てあげられていた。松井ら16)の調査において対象者の ほとんどが入院して初めて終末期医療について考えたと ういう結果が得られているが、病気になる以前から自分 の人生の最後をどう迎えるかについて考えることにより、
病気の見通しや病名の告知をある程度自分で受け止める ことが可能になるのではないかと推測された。
これらの訪問看護師の事前の患者の意思表示に対する 認識や意思把握の困難感、病気の見通しや病名の告知を まず説明すべき人についての認識から、自分で意思決定 ができる状態で事前に自分の終末期医療について考える ことが重要であると推測される。また意思決定にあたり
「本人の状況を見て判断する」と回答した理由は「本人 の意思決定能力が必要である」、「本人が受け止められる 状況であることが必要である」、「本人に説明することで よくない影響がある」、「本人を支える人が必要である」、
「本人の性格、家族背景等複数の要因を考慮する」、「本 人と家族の両方に説明が必要である」、「本人と家族の考 えが一致していない」の7項目に分類された(表10)。
「家族に説明したほうが良い」と回答した理由は、「本 人に説明することでよくない影響がある」、「家族は本人 の状況を把握している」、「本人に説明するか家族に判断 してもらう」、「家族が納得する必要がある」、「家族が支 えになる」の5項目に分類された(表11)。
4.4.2 終末期医療の決定にあたりまず意見を聞く人 終末期医療の決定にあたりまず誰の意見を聞いたほう が良いかについては、治療方針については「本人の状況 を見て判断する」と回答した人が61人(57.5%)、「本人の 意見を聞いたほうがよい」と回答した人が29人(27.4%)
だった。また医療処置については「本人の状況を見て判 断する」と回答した人が49人(46.2%)、「本人の意見を 聞いたほうがよい」と回答した人が43人(40.6%)だっ た。臨終場所については「本人に意見を聞いたほうがよ い」と回答した人が51人(47.7%)、「本人の状況をみて 判断する」と回答した人が47人(43.9%)だった。また 代理判断については「本人の状況をみて判断する」と回 答した人が40人(37.7%)、「家族の意見を聞いたほうが よい」と回答した人が37人(34.9%)だった(図4)。
5.考察
5. 1 対象者が所属する訪問看護ステーションの特徴について 本調査の対象である訪問看護ステーションの特性を近 藤ら13)による全国の訪問看護ステーションを対象とし た調査結果と比較した。その他を除き医療法人による設 置主体が一番多いこと、指示書占有率が80%以上の期間 が最も多く3割程度であること、訪問エリアが市街地近 郊が最も多く50%を超えることなど類似点が多かった。
5.2 わが国の終末期医療に対する事前の意思表示の状況 本研究において、平成22年度の各訪問看護ステーショ ンが関わった死亡者数は平均20.0人であり、この死亡 者のうち文書で終末期医療に対する意思を伝えていた人 は治療方針、臨終場所、医療処置の内容、代理判断者な ど各項目について平均1人にも満たない極めて少ない状 況であった。また同様に口頭で意思を伝えていた人も文 書で意思を伝えていた人よりも多いが平均4人にも満た ず20%未満であり、やはり少ない状況であることが明 らかになった。このことは他の報告でも同様の傾向がみ られ、近藤ら14)は訪問看護師が直接本人に「自宅で死に
定において状況が変化し本人の価値観自体が変わってし まえば事前の意思がどれだけそれらを反映させるかとい う疑問も残ると述べている。また清水19)は知的な衰え といっても個人差があり,本人に好きだ,嫌いだという 気持ちが残っている限りはその気持ちに寄り添うことが 必要であると述べている。このように意思は変化するこ とを念頭におき、事前の意思表示が現状においても本人 の意思となりうるかを確認するという共通認識を持つこ とが重要と考えられた。
6.結論
本研究において、終末期医療に対する意思を事前に文 書で伝えていた人は治療方針、臨終場所、医療処置の内 容、代理判断者など各項目について平均1人にも満たな い極めて少ない状況であった。また同様に口頭で意思を 伝えていた人も文書で意思を伝えていた人よりも多いが 平均4人にも満たない状況であることが明らかになった。
また訪問看護師の終末期医療に対する意思把握の困難 感および病気の見通しや病名の告知をまず説明すべき人 についての回答理由では、いずれにおいても意思決定能 力の低下があげられており、終末期医療に対する事前の 意思表示の必要性は高いと推測された。患者が自分の人 生観や死生観に根ざした終末期医療に対する意思を事前 に考えられるような機会や家族とそのプロセスを共有で きるような機会を如何に作るかが今後の課題であると考 えられた。
横内17)はもっとも問題なのは薄弱な根拠で安易に自己 意思を決定し表明してしまうことであるとしている。自 分の人生観や死生観に根ざした終末期医療に対する意思 を事前に考えられるような機会をどのように作るかが今 後の課題であると考えられた。
5.3.2 事前の意思表示の扱いについて
「事前の指示は必要である」と回答してもその理由に、
本人の意思があってもそのとおりにならないことが述べ られていた。さらに意思把握が困難であると回答した理 由でも「本人と家族の意思が異なる」ことや「家族の意 思の影響が大きい」ことが述べられ、病気の見通しや病 名を説明すべき人に関して「本人の状況をみて誰に説明 するか判断したほうがよい」と回答した人の理由でも
「本人と家族の考えが一致していないこと」や「本人を支 える人が必要である」ことが述べられていた。このよう に本人の意思ではあるが家族の意思が大きく影響するこ とは明白である。清水ら18)は家族は終末期ケアの対象 者であり、またケアの分担者として当事者となる可能性 が大いにあると述べている。事前に終末期医療に対する 意思を考える際には家族の気持ちや状況に配慮し、事前 の意思表示に至るプロセスから家族と共有することが現 実的な意思表示となると考えられた。
また事前の指示は必要であると回答した理由および意 思把握が困難であると回答した理由に「意思は変化す る」ことが述べられていた。横内17)は,終末期医療の決
㗄⋡ ౕ⊛ౝኈ䋨৻ㇱᛮ☴䋩
੍ᓟ䈭䈬䈬䈖䉁䈪䈜䈎䈲ੱ䈮䉋䉍䈔䉍䈫ᕁ䈉䈏䇮⺑䈲ᧄੱ䈮䈚䈢ᣇ䈏䉋䈇䈫ᕁ䈉䇯 ᧄੱ䈱ੱ↢䈣䈎䉌䇯
ᧄੱ䈱ᗧᕁቯ䈏㊀ⷐ䈪䈅䉎䇯
ᧄੱ䈱ᗧᕁ䉕⏕䈜䉎䈮䉋䉍䇮ᧄੱ䈱⚊ᓧ䈪䈐䉎ᴦ≮ಣ⟎䈏䈪䈐䉎䇯 ᧄੱ䈮⺑䈏䈅䉏䈳ኅᣖ䉅䉴䊃䊧䉴䈏䈭䈒ኻᔕ䈻䈱ᔃ䈇䈏㆑䈉䇯
ኅᣖ䈱⠨䈋䈫ᧄੱ䈱⠨䈋䈏㆑䈉ᤨ䈏䈅䉎䈱䈪䇮䉁䈝䈲䇮ᧄੱ䈮⺑䈚䇮ኅᣖ䈮䈲䈬䈉⺑䈜䉎䈎䉕⋧⺣
䈜䉎ᣇ䈏䇮කᏧ䈫䈱ା㗬㑐ଥ䉅▽䈔䉎䇯
ේೣᧄੱ䈫⠨䈋䉎䈏䇮⁁ᴫ䈮ᔕ䈛䈩⠨䈋䉎ᔅⷐ䉅䈅䉎䇯
∛⁁䉇ᕈᩰ⊛䈭䉅䈱䈪ኅᣖ䈮⋧⺣䈜䉎ᣇ䉅䈇䉎䇯 䈇䈤䈏䈇䈮⸒䈋䈭䈇䇯
⁁ᴫ䈮䉋䉎
ᧄੱ䈮⺑䈜䉎䈖䈫䈏ၮ ᧄ䈪䈅䉎䇯
ᧄੱ䈮⺑䈜䉎䈖䈫䈏䉋 䈇⚿ᨐ䉕䉅䈢䉌䈜
表9 本人に説明すべきと回答した理由 (n=9人 複数回答あり)
㗄⋡ ౕ⊛ౝኈ䋨৻ㇱᛮ☴䋩
ᗧᕁቯ⢻ജ䈱䈅䉎㜞㦂⠪䈭䉌ᧄੱ䈮䈲⺑䈚䈢ᣇ䈏䈇䈇䈫ᕁ䈉䇯 ᧄੱ䈱ᗧᕁቯ⢻ജ䈏䈚䈦䈎䉍䈚䈩䈇䉎䈱䈪䈅䉏䈳ᧄੱ䈪䈎䉁䉒䈭䈇䇯
ᧄੱ䈮⺑䈚䈩䉅್ᢿ䈪䈐䈭䈇⁁ᘒ䈭䉌ኅᣖ䈮⺑䈚䈩䈇䈒䈱䈏䈱⁁ᴫ䈣䈫ᕁ䈉䇯
ቯ⢻ജ䈏䈅䉎䈫್ᢿ䈚䈩䉅䇮䉇䈲䉍♖㕙䉇∛⁁䈮䈍䈇䈩䈲ᧄੱ䈮䈲⽶ᜂ䈏㊀䈇႐ว䉅䈅䉎䈫ᕁ䉒 䉏䉁䈜䇯
∛᳇䈮ኻ䈚䈩䈱ᕁ䈇䉇∛⁁䈱⁁ᴫ䈮䉋䈦䈩ᧄੱ䈱♖⁁ᴫ䈏ਇቯ䈪䈅䉏䈳ᘕ㊀䈮ኻᔕ䈚䈢ᣇ䈏䉋䈉 䈫ᕁ䈉䇯
ᧄੱ䈮⺑䈜䉎䉅ᔅⷐ䈣䈏䇮ᧄੱ䈏䈠䈱ౝኈ䈮⠴䈋䉌䉏䉎䈎್ᢿ䈜䈼䈐䇯 ᧄੱ䈏⡞䈇䈢䈖䈫䈪ᓟ䈱↢ᵴ䈮ᡰ㓚䈏䈪䉎䉬䊷䉴䉅䈅䉎䈫ᕁ䈉䈎䉌䇯
ᧄੱ䈱⠨䈋ᣇ䉇ᕈᩰ䈮䉅䉋䉎䈱䈪䇮๔⍮䈘䉏䈢䉲䊢䉾䉪䈪ᱫᦼ䉕ᣧ䉄䉎䈖䈫䉇♖⊛䈭⪭䈤ㄟ䉂䉕䉅䈢䉌 䈜䉅䈅䉎䇯
ၮᧄ⊛䈮䈲ੱ䈱ᗧᕁ䈏ዅ㊀䈘䉏䉎䈼䈐䈫ᕁ䈉䈏䇮ੱ䈮䉋䈦䈩䈲නಷ⋥䈮⺑䈘䉏䉎䈫䉲䊢䉾䉪䉕ฃ䈔 䉌䉏䇮䈠䈱ᓟ䈱ੱ↢䈮ᖡᓇ㗀䉕䈿䈜䈏䈅䉎䈎䉌䇯
䈇䈒䉌ᗧᕁቯ⢻ജ䈏䈅䈦䈩䉅㜞㦂⠪䈪䉅䈅䉎䈚䇮䉁䈝䈲ኅᣖ㑆䈪䈚ว䈦䈩ᧄੱ䈮⺑䈜䉎䈎䈬䈉䈎
್ᢿ䈜䈼䈐䈣䈫ᕁ䈉䇯
৻ੱ䈪↢䈐䈩䈇䉎䈱䈪䈭䈇䈎䉌䇯
ᧄੱ䈏⍮䉎䈼䈐䈪䈅䉎䈏䇮ኅᣖ䈏ᡰ䈋䈮䈭䉎ᔅⷐ䈏䈅䉎䈎䉌䇯 ᧄੱ䈱ᕈᩰ䇮ኅᣖ⢛᥊䉕⠨ᘦ䈚䈩㑐䉒䈦䈩䈇䈒ᔅⷐ䈏䈅䉎䇯 ኅᐸⅣႺ䉅᭽䇱䈪䈅䉍䉬䊷䉴䊋䉟䉬䊷䉴䈪ᦨ⦟䈱ᣇᴺ䉕ᬌ⸛䈜䉎䇯
ၮᧄ⊛䈮䈲ᧄੱ䇮ኅᣖ䈫䉅䈮⺑䈏ᔅⷐ䈣䈫ᕁ䈉䈏䇮ኅᐸⅣႺ䈱㆑䈇䉅䈅䉎䈱䈪䇮䉁䈢䇮⼔⠪䈱ᐕ㦂 䉕⠨䈋䉎䈫䈭䉖䈫䉅⸒䈋䈭䈇䇯
ᧄੱ䈻䈱⺑䉅㊀ⷐ䈣䈏䇮㑐䉒䉎ኅᣖ䉇⼔⠪䈻䈱⺑䉅㊀ⷐ䈣䈫ᕁ䈉䇯
⥄Ꮖ್ᢿ䈏น⢻䈭䉬䊷䉴䈪䈅䈦䈩䉅䇮⊒∛೨䈱ኅᣖ䈱䈅䉍ᣇ䈭䈬䈲ℂ⸃䈚䈩䈭䈇䈏ᄙ䈇䈢䉄䇮ᧄੱ䈫 ኅᣖ䈮⺑䈏ᔅⷐ䇯
ᔅ䈝⼔䈏ᔅⷐ䈮䈭䈦䈩䈒䉎䈫ᕁ䈉䈱䈪䇮⼔⠪䈫䈮⺑䈜䉎䈱䈏䈇䈇䈫ᕁ䈉䇯 ᧄੱ䈱Ꮧᦸ䉇ኅᣖ䈱Ꮧᦸ䈭䈬䈏㆑䈉႐ว䈏ᄙ䈇䈢䉄
ᧄੱ䈏⺑䈚䈩䈾䈚䈇䈫೨䉅䈦䈩䈚䈩䈇䈢䈫䈚䈩䉅ኅᣖ䈏䈚䈩䈾䈚䈒䈭䈇䈫Ꮧᦸ䈜䉎䉅䈅䉎䇯 ᧄੱ䈱Ꮧᦸ䈮ᴪ䈉䈱䈏৻⇟䈫⠨䈋䉎䈏䇮ኅᣖ䈫⠨䈋䈏৻⥌䈚䈩䈇䈭䈇႐ว䉅䈅䉎䇯䈠䈱䈢䉄䇮ᧄੱ䈱り
⊛⁁ᴫ䉅䉄ᬌ⸛䈚䈢ᣇ䈏⦟䈇䈫⠨䈋䉎䇯 ᧄੱ䈫ኅᣖ䈱⠨䈋䈏৻
⥌䈚䈩䈇䈭䈇
ᧄੱ䈱ᕈᩰ䇮ኅᣖ⢛᥊
╬ⶄᢙ䈱ⷐ࿃䉕⠨ᘦ䈜 䉎
ᧄੱ䉕ᡰ䈋䉎ੱ䈏ᔅⷐ 䈪䈅䉎
ᧄੱ䈫ኅᣖ䈱ਔᣇ䈮⺑
䈏ᔅⷐ䈪䈅䉎 ᧄੱ䈱ᗧᕁቯ⢻ജ䈏 ᔅⷐ䈪䈅䉎
ᧄੱ䈏ฃ䈔ᱛ䉄䉌䉏䉎
⁁ᴫ䈪䈅䉎䈖䈫䈏ᔅⷐ䈪 䈅䉎
ᧄੱ䈮⺑䈜䉎䈖䈫䈪䉋 䈒䈭䈇ᓇ㗀䈏䈅䉎
表10 本人の状況を見て誰に説明するか判断した方がよいと回答した理由 (n=9人 複数回答あり)
㗄⋡ ౕ⊛ౝኈ䋨৻ㇱᛮ☴䋩
ᧄੱ䈮⚳ᧃᦼ䈪䈅䉎䉕વ䈋䈢႐ว䇮᳇ജ䇮ജ䈏৻᳇䈮ૐਅ䈚࿁ᓳ䈪䈐䈭䈇䈫ᕁ䈉䇯
ᧄੱ䈮䉅વ䈋䉎䈏䈗ኅᣖ䈮వ䈮વ䈋䈢ᣇ䈏ធ䈚ᣇ䈱㕙䈪䇮ᧄੱ䈮ਇ䉕ਈ䈋䈭䈇䈱䈪䈲䈭䈇䈎䈫ᕁ䉒 䉎䈢䉄䇯
∛ฬ䉇䈚䈣䈇䈪䈲䇮ᧄੱ䈱䉲䊢䉾䉪䈏ᄢ䈐䈇䉅⠨䈋䉌䉏䉎䇯
♖㕙䈪ᒝ䈇䈎ᒙ䈇䈎䈫䈇䈉㕙䉕ኅᣖ䈎䉌ᖱႎ䉕ᓧ䈩䈎䉌䈱ᣇ䈏䈇䈇䈫ᕁ䈉䈱䈪䇯
ᧄੱ䈮⺑䈜䉎䉅㊀ⷐ䈣䈏䇮䉁䈝䈲ᧄੱ䈱䉕ᛠី䈚䈩䈇䉎ኅᣖ䈮⺑䈚䈢ᣇ䈏⦟䈇䈫ᕁ䈉䇯 ᧄੱ䈱ᕈᩰ䉅⠨䈋䇮䉁䈝ᧄੱ䈮ኻ䈚䇮䈬䈱䉋䈉䈮䈜䈼䈐䈎䇮ኅᣖ䈫䈱䈚ว䈇䉕ᜬ䈧䈼䈐䇯 ᧄੱ䈏⥄ಽ䈱∛᳇䉇ㅢ䈚䈱⺑䉕಄㕒䈮⡞䈐䉏䉎⁁ᴫ䈮䈭䈦䈩䈇䉎䈎್ᢿ䈜䉎䈱䈲㔍䈚䈇䈫ᕁ 䈉䇯䉁䈝䈲ኅᣖ䈮⺑䈚䇮ᧄੱ䈮વ䈋䈩䈇䈇䈎⏕䈚䈢ᣇ䈏⦟䈇䈫ᕁ䉒䉏䉎䇯
ኅᣖ䈮⺑䈚䇮ᧄੱ䈮๔䈕䉎䈎䈬䈉䈎್ᢿ䉕䈚䈩䉅䉌䈉ᔅⷐ䈏䈅䉎䇯
ᧄੱ䈱ᕈᩰ䈚䈩䉅⦟䈇䈎್ᢿ䈪䈐䉎䈱䈲䇮りㄭ䈮䈇䉎ኅᣖ䈭䈱䈪䇮䉁䈝ኅᣖ䈻⺑䈚䇮ᧄੱ䈮䉅⺑
䈚䈩⦟䈇䈎䉄䈩䉅䉌䈉ᣇ䈏䉋䈇䇯
ኅᣖ䈮චಽ䈭⺑䉕䈚䈢ᓟ䈪ᧄੱ䈮๔⍮䈜䈼䈐䈣䈫ᕁ䈉䇯 䉁䈝䈲ኅᣖ䈮⺑䈚⚊ᓧ䈘䉏䉎䈏ᔅⷐ䇯
䈱ౝኈ╬䈮ᔕ䈛䈩ኅᣖ䉅⚊ᓧ䈚䈢䈪ᧄੱ䈮䈍䈚䈚䈢ᣇ䈏䉋䈇䈫ᕁ䈉䇯 ኅᣖ䈲ᧄੱ䉕ᡰ䈋䈭䈔䉏䈳䈭䉌䈭䈇䈎䉌䇯
ᧄੱ䉕ᡰ䈋䉎ኅᣖ䈎䉌䉁䈝⺑䈚䈢ᣇ䈏䉋䈇䇯
৻ੱ䈪䈱ቛක≮䈮䈲ήℂ䈏䈅䉎䇯⼔䈜䉎ኅᣖ䈅䈦䈩䈱ቛ䈣䈫⠨䈋䉎䇯 ኅᣖ䈏ᡰ䈋䈮䈭䉎
ኅᣖ䈏⚊ᓧ䈜䉎ᔅⷐ䈏 䈅䉎
ᧄੱ䈮⺑䈜䉎䈖䈫䈪䉋 䈒䈭䈇ᓇ㗀䈏䈅䉎
ኅᣖ䈲ᧄੱ䈱⁁ᴫ䉕ᛠ
ី䈚䈩䈇䉎
ᧄੱ䈮⺑䈜䉎䈎ኅᣖ 䈮್ᢿ䈚䈩䉅䉌䈉
表11 家族に説明したほうがよいと回答した理由(n=15人 複数回答あり)
0% 20% 40% 60% 80% 100%
௦⌮ุ᩿䠄n=105ே䠅
⮫⤊ሙᡤ䠄n=107ே䠅
་⒪ฎ⨨䠄n=106ே䠅
⒪᪉㔪䠄n=106ே䠅
ᮏே䛾ពぢ䜢⪺䛔䛯᪉䛜䜘䛔 ᮏே䛾≧ἣ䜢ぢ䛶ุ᩿䛩䜛 ᐙ᪘䛾ពぢ䜢⪺䛔䛯᪉䛜䜘䛔
་䛾ពぢ䜢⪺䛔䛯᪉䛜䜘䛔 䜟䛛䜙䛺䛔
図4.終末期医療の決定にあたりまず意見を聞く人
% % % % % 0%