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保 育士養 成機 関 にお ける 「施 設 実 習 」 の現状 と課題

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(1)

VISI(Э NO。40  59‑72.2010

Current Status and Problems with Practical Training at Welfare Teacher Trainees in」 uniOr C01leges(Ⅱ )

一一Self―

Evaluation and Awareness on Practical Training in Social

59

保 育士養 成機 関 にお ける 「施 設 実 習 」 の現状 と課題

(Ⅱ )

一実習事後指導 を通 した 「自己評価 」 と 「気づき」 に関す る分析か ら一

(九 州 ル ー テル 学 院 大 学

)

(埼 玉純 真 短 期 大学

)

田   中    

(就 実 短 期 大 学

)

上貝 二早

Facilities for Nursery

lnstitutions一

Takaaki lshiyama (Kyushu Lutheran College)

Takashi Abe

(Saitama 

unShin Junior C01lege) Makoto Tanaka

(Shujitsu 

uniOr College)

Problems with the practicum conducted at welfarc facilities, as a part of the curriculum of childcare training schools for nursery teachers wcre investigatedo ln a previous study, advance preparation and guidance provided before the training were investigated. In this study, guidance interviews conductcd after the practicum and summaries of the practicum were synthetically analyzed in order to examine the dcvclopment of the ̀̀self" in students

resulting from the training, as assessed from students'̀̀awareness''through self一

evaluation conducted after the trainingo The results indictcd that there were differences in the awareness of students, dcpending on the type of facility whore they trainedo Moreover, analysis of interview data identified the following categories as factors in the awareness related to the development of the self: ̀̀confusion," ̀̀anger,'' ̀̀anxiety about failure,"

̀̀episodes,'' ̀̀awareness," ̀̀a feeling of distance,'' ̀̀relationship based on reliance,"

̀̀teamwork,"̀̀being challenging,"and̀̀expansion of understanding."In the training of futurc nursery teachers, it would be important to help students develop a clear image of a nursery

(2)

60 石 山 貴 章・安 部 孝・ 田 中 誠

teacher. For this purpose, it would be necessary to conduct reviews after the completion

of a practicum and compare self― evaluations and evaluatiOns by others, as well as to examine the ̀̀awareness'' of the students themselves.

Key Words: juniOr college, practical training at welfare facilities, interview,

self一 一

evaluation, awarcness

本研 究 は、保 育士養成機 関の保 育実習 のひ とつ 「施設 実習」 に焦点 をあてなが ら、その実践課 題 について検討 を行 ってい る。前回は、実習 に至 るまでの事前取組 と指導 についての過程 を検討 した。今 回は、その継続研 究 として、「施設実習」事後指導 にお ける面接及び実習の ま とめ シー ト を総合的 に分析す る ことに よって、学生の実習後 の 自己評価 を媒介 と した 「気づ き」 に着 目しな が ら、実習後 の 自己の高 ま りの様相 について明 らかに してい くことを 目的 と した。 その結果、施 設種別 に よつて、実習生の 「気づ き」 に相違 が見 られ 、 また、面接や シー トで得 られ たデー タを 分析す る こ とに よって、実習生の 自己の高ま りに関連 した気づ きの要因 として、【とま どい】【憤 り】【失敗不安 】【エ ビソー ド】【気づ き】【距離感 】【信頼 関係 】【チー ム ワー ク】【や りがい】【理 解 の拡 が り】の

10カ

テ ゴ リー が大 き く影響 してい ることが確認 され た。今後 も、保 育士養成 にあ た って、学生 自身 の保育士 に対す るイ メー ジ化 と将来像 を明確化 させ てい くことは重要であ り、

そのた めに も、実習後 の振 り返 りの時間を十分 に確保 しなが ら、 自己評価 と他者評価 の摺 り合せ を行い、学生 自身の 「気づ き」 を媒介 とした省察のあ り方 を検討 してい くZ、要性 が あ る。

キー ワー ド

:短

期 大 学   施 設 実習

問 題 と 目的

保 育 士養 成 を実施 してい る短 期 大 学 や 大学機 関 にお い て は、保 育 士資格 や 幼 稚 園 、小 学校 教諭 な どの資格 取 得 を 日指 し、 日々、学 生指 導 ・ 支援 が行 われ て い る。 将 来 、幼 稚 園や 保 育所 、小 学 校 な どで 子 どもた ち と関わ る仕 事 をす るた め に 、多 くの学 生 が乳幼 児保 育

0教

育 関連 の カ リキ ュ ラム を学 ん でお り、 そ の過 程 の 中で 、各 園や 施 設 、学 校 な どで保 育・ 教 育 実習 を行 うこ とが必須 条件 とな って い る。

本研 究 で は 、 この うち 「施 設 実 習 」 を取 り上げ な が ら、短 期 大学 で の取組 み の現 状 を明 らか に し、今 後 の施 設 実習 の あ り方 につ い て 問題 提 起 して い くこ とをね らい と した。 保 育 実習 は 、保 育 実習

I、

Π及 び再 度 、実習 希 望者 (任 意 )に 行 う保 育 実 習 Ⅲが あ る。 しか しなが ら、 まだ 、保 育 実 習 に比 べ て 、施 設 実習 に対す る認 識 度 は低 く、

Z、

要 な情 報 や 知識 が十 分伝 達 され る こ とな く、

実習 を経 験 す る こ とが 多 い と考 え られ る。

この た め、大学 入 学後 、早期 か ら施設 実習 に関す る情 報提供 及 び 実習 に老、 要 とされ る内容 につ

い て、実践 現場 を想 定 した具 体性 の あ る講義 を行 い なが ら、約

1年

間 をか け て施設 実習 に 向 けた

事前 学 習 を行 う必 要性 が 出 て くる。また 、「施 設 実習 」とい って も、乳 児院 や 児童養 護 施設 な どの

児童福 祉 施設 の ほか 、障害 児 者 施 設 な ど、そ の範 囲 は広 く、施設 養護 の全般 的 な内容や 実践 技 術 ・

(3)

保 育 士養成機 関 にお ける 「施 設実習

Jの

現状 と課題

(Ⅱ)

方 法 を短 期 間 で学 ば な くて は な らな い。 保 育 士養 成機 関で は、実 習 に関す る指 導・ 支援 の あ り方 で 共通 の課 題 を t)っ てお り、「事 前 学 習 の 内容 」「実習 時期 」「学 生 の実習 に対す る姿勢 」「過 密 な カ リキ ュ ラム」「個 々の学 生 に応 じた個 別 対応 」「施 設側 か らの要求」 な ど、数 多 くの課題 を受 け な が ら 日々の実践 や研 究 が な され て い る (石 山・ 安 部 ,2008)。

また 、 山 口

(2007)は

、 実 習 前 後 にお け る短 大 生 の心 的発 達 を検 討 し、 実習 前 と比 較 して 、実 習 後 は、「自己効 力感 」と「い きが い感 」に有 意 差 が認 め られ る こ とを確認 した ̲Lで 、「施 設 実習

J

の経験 が 、学 生 の心 的 発達 に影 響 を与 えてい る こ とを報 告 してい る。 また、実習 プ ログラムの検 討 を行 うた め に、「施設 実習 」過 程 にお け る学 生 のモ チベ ー シ ョンにつ い て、シー トと実習 日誌 記 録 を使 っ て分析 し、実 習期 間 中の学 生 にお け るモ チベ ー シ ョン要

lk lと

して 、「了 ^ど も との 関 わ り」

「時間の経過 J「 実習 プ ロ グ ラム」 を挙 げ た研 究 (川 島

0川

本 ・藤 之原・峰 島 ,2007)t)あ る。 こ れノらは 、 いず れ も、学 生 の 内的 要 因 に着 目 した研 究 で あ り、実習 に対す る動機 づ けや 意 識 の理解 な どを通 じな が ら指 導 を行 うこ との

Zヽ

要性 を述 べ て い るこ

一方 、小川 ら

(2009)は

、幼 稚 園 実 習 の結 果 を踏 まえ、実習 園 と学 生 の 自己評価 につ い ての分 析 か ら、「仕 事 に対す る理 解 」「園児 に支 lす る理 解 」「幼 稚 園教諭 と して の姿勢 の理解 」の 3点 につ い て、特 に学 生 が意識 を高 めてい た こ とを報告 してい る c実 習 を経 緯 した学 生 自 らが 、 自分 の 実 践 を振 り返 り、 自己評 価 を行 うとい う活 動 は 、そ の後 の学 びや活 動 の動機 づ けに影 響 を与 え、個 人 の資質 を高 めて い くこ とに繋 が って い く t)の で あ ろ う。

よって 、 本研 究 で は 、保 育 士養 成機 関 にお け る 「施 設 実習 」事後 指 導 の面接 記録 及 び学 生 自身 の 自己評価 と実習 ま とめ シー トを分析 す る こ とに よって 、学 生 の実習後 の 自己評価 と 「気 づ き」

を把 握 して い く と ともに、 この結 果 を現場 に フ ィー ドバ ック させ なが ら、学 生 の施 設 実習 に関す る問題 意識 の構 造化 を図 つて い くこ とを 目的 と した。

1)対    象

自己評 価 の分析 につ い て は、施 設 実 習 を終 了 し、 そ の後 、事 後指 導 を受 けた女 子学 生 1年 生 155名 (女 子学 生 のみ )を 対象 と した。 また 、学 生 の 面接 及 び 実 習 の ま とめ シー トの分析 にお い て は 、第 一筆者 が 面接 を行 った 78名 を分 析 の 対象 と して い る。

2)方   

短 期 大 学 の保 育 コー スで学 ぶ 学 生 の 「施設 実習 」 事 後指 導場 面か ら得 られ たデ ー タ及 び 実習 ま とめ シー トの感 想 部 分 を分析 対 象 と した。

(1)時 期 :200X年

2月

3月

  施設 実習事 後学 習

(2)対 象

:施

設 実習 を経 験 した 78名 。

(3)手 続 き

:施

設 実習 事後 指 導 の時 間 (90分 )を

2コ

マ使 って行 った学 生一 人ひ と りに対す る

「施設 実習」 の 自己評価 と実習 ま とめ シー トを使 って、施設実習 を通 して得 られ た 「気 づ き」 に焦 点 を 当てた分析 を行 った。 なお 、 シー トの感想 部分 で は、学 生 が描 い た 自己評価 に関す る内容 を抽 出 し、評 価 の 同定 を 目的 と して 、分析 対象 内 容 の カテ ゴ リー 化 を図 つた。 この カテ ゴ リー化 は、研 究者 の先入観 や 固定観 念 な どのバ イア ス を最 小 限 に抑 え る こ とに繋 が り

(Flick,1995)、

解 釈 の妥 当性 を高

(4)

石 山 貴 章・安 部 孝・ 田 中

め る もので あ る と され て い る。

(4)実 習 先 :施 設 実習 先 の希 望 及 び 実 際 の状 況 につ い て Table。 1の 通 りで あ る。学 生 の希 望 通 り に は な か な か進 め る こ とが で きな い が 、事 前 に、学 生 に対 して あ る程 度 納 得 が い くまで個 別 懇 談 を行 い 、 実習 の意義 につ い て 、双 方 で確 認 を行 つてい る。 この摺 り合せ を行 わ な い と、学 生 自身 の実 習 にお け るモ チベ ー シ ョンが上 が らず 、施 設 実習 の取組 み が 十 分 に反 映 され な い こ とが あ るた め、 この話 し合 い は重視 され な

くて は な らな い。

Table.1  表 1  実習 先

(N=155)

希 望施 設 種 希 望者 の害 J合 (人 数

)

実 際 の施 設 実 習 先

乳 児院 34.2%(53人

) 9。

7%(15人 ) 8施 設

児 童 養護 施設 44.5%(69人

) 30。

3%(47人 )21施 設

障 害 児者 施 設

11。

0%(17人

)

47.1%(73人 )35施 設

そ の他 (母 子 生活 支援 施 設 等

)

2.6%( 4人

) 3。

9%( 6人 )2施 設

合 計 100%(155人

)

100%(141人 )66施 設

1)施 設 別 自己評 価

学 生 に対 して 、面接 時 に 、 自己評 価 を聞 き取 つた。 なお 、 自己評 価 に あた って は、事 前 に評価 の基 準 と して 、 (5。 よ くで きた 、

4。

で きた 、 3.ふ つ う、 2.で きなか った 、 1.ま った くで きなか った )の 5段 階 を設 定 し、 各 自に評 価 を して も らった。 学 生 自身 の施 設 別 の 自己評 価 結 果 は 、

Fig。 1、 Tablc.2の

通 りで あ る。

5。

よ くで きた・ 4.で きた 、 の 基準 で は、乳 児 院 73.3%、 児童養 護 施 設 68.1%、 障害 児者施 設 68.9%、 そ の他

50。

0%と な ってお り、乳 児院 の 実習 生 の 自己評価 が 高か った。 実 際 の %に は 、 実習 生数 の 少 な さ も関係 は あ るが 、面接 時 にお い て も、「自分 自身 の課題 はい つぱい残 った が 、こ こで の実習 体験 は 、これ か らの学 生生活 に非 常 に有 意義 で価 値 あ る もの で あ った」「自分 自身 の乳 児へ の対応 の 甘 さを しっか りと体 得 す る こ とが で きた」 等 の コ メン トが あ り、 自分 自身 には、課 題 は あ る もの の 、今 後 の生活 に生 か して い くだ けの糧 を得 た とい う満 足感 が見 られ た。

一方 、 2.で きな か った 、  1。 まった くで きな か った 、 の基 準 で は 、乳 児 院 13.4%、 児童 養護

施 設 21.3%、 障 害 児者 施設 8.2%、 そ の他

16.7%と

児 童養 護 施 設 の 実習 生 に 自己評価 の低 い傾 向 が

示 され た。 面接 時 にお いて は 、「子 ど もた ちが抱 えて い る深 刻 な 問題 につ い て い け ない 自分 が い

た」「関係 の構 築 が で きない ままで終 わ って しまった」「イ 可もで きず に 、た だ 、先 生 の傍 で 見 てい

るだ け しか で きな か った」「施 設 の 先 生 方 との コ ミュニ ケー シ ョン を とる時 間 も余裕 もな か った

よ うな気 が して い る」 等 の コメ ン トが あ り、様 々な家 庭 環境 や 生活 背 景 を抱 えて い る子 ど もた ち

へ の対応 の仕 方や 寄 り添 い 方 、適度 な距離感 を見出せ ない ままで実習 を終 えて しまった こ とに よ

る 自尊 心 の低 下や 、 子 どもた ちに 関す る情 報提 供や 情 報 共有 の難 しさ等 、児童 養護 施 設 で は 、特

に、 この情 報 管理 が徹 底 して い るた め に生 じた情 報 の乏 しさに よる子 どもた ちの実態把 握 困難 と

(5)

Table.2  施 設 別 自己評 価 結 果 表 (N=155)

自己評 価 項 目 乳 児 院 児 童養 護 施 設 障 害児 者 施 設 そ の他

1  積 極 性 ・ 主 体性

3。

2 3.7

4。

0 3.4

2  コ ミュニ ケー シ ョン 3.8

4。 2

3.0

3  知識

0技

3.2 3.9 4.2

3。 7

4  研 究課 題 3.3 3.9 4.1 3.2

5  実 習 日誌 記 録

3。

9

3.3

4.0

3.0

4.2

4。 1

3.5

3。

0 平 均

標 準誤 差 0.1

0。 1 0。

0 0.1

中央値

3。 2

3.9

4。 2

3.4

最 頻度

#N/A #N/A #N/A #N/A

標 準偏 差

0。 3 0。 1 0。 1

0.3

分 散 0.1

0。

0

0。

0

0。 1

尖 度 3.7

0。

8

‑1。 3 ‑0。

4

歪 度 1.8

‑0.3 ‑0。

8

‑0。

2

範 囲 0.8 0.4

0。 2 0。 7

保 育士養成機 関 にお ける 「施設 実習」 の現状 と課題

(Ⅱ)

63

い う理 由 も想 定 され た。

2)項 目別 自己評価 平 均

続 い て 、実習 生 総 数 155名 に対 し、面接 時 に、「積 極 性

0主

体性 」「コ ミュニ ケー シ ョン」「知識 ・ 技 能 」「研 究課 題 」「実 習 日誌 記 録 」 の 5項 目につ い て 、

5。

よ くで きた 、 4.で きた 、 3.ふ つ

う、 2.で きなか った 、

1。

ま った くで きなか った 、 の 5段 階評 価 を行 って も らつた。 そ の項 目 別 自己評 価 結 果 の平均 値 を Table。

3、

Fig。 2に 示 した。

総 体 的 に、 障 害児 者 施設 の実 習 生 の 自己評 価 がす べ て の項 目で高 い害 J合 を示 してお り、逆 に、

乳 児 院 の害 J合 が低 い結 果 とな って い る。これ は、障 害児 者 施 設 の方 が 、受 け入 れ 態勢や 実 習 内容 、 ス ケ ジ ュール 等 に関 して柔 軟 に対応 で き る許 容 量 が反 映 して い る こ とや 、対 象者 と して成 人 が多

く、実習 生 も関 わ りが持 ちや す か った こ と等 が考 え られ る。

また 、大 学 で の講 義 内容 との 関連 性 も指 摘 してお か な くて はな らない と考 え られ 、実 際 の講義 内容 で見 る と、障 害 児者 、児 童 養 護 関係 の比重 が 高 い た め、乳 児 院 につ い て の十 分 な知識 や 技 能 、 実 習 に対 す る心構 えや 準備 性 等 に不 安 な要 素 を抱 えて い た こ とも想 定 され よ う。

一方 、項 目別 に検討 す る と、実 習 前 に多 くの学 生 が不 安 に感 じて い た、 コ ミュニ ケー シ ョンに

つ い て は、他 の項 目と比較 して 、 それ ほ どの低 い評 価 が 出て い なか った。 学 生 自身 が 当初想 定 し

て い た よ りも、 コ ミュニ ケー シ ョン を取 る こ とが で きて い た と思 われ る。 さ らに、実習 を行 うに

あた って の研 究課題 及 び実 習 日誌 の記 録 の仕 方 につ い て も、事 前 に十 分 な検 討 と準備 を行 つて い

るた め、総 じて 自己評 価 が 高 い結 果 とな って い る。 や は り、事 前 の学 習 と準備 が実 習 に大 き く影

響 を与 えて い る こ とが 明 らか とな つた。

(6)

64 石 山 貴 章・安 部 孝 ・ 田 中 誠

項 目別 自己 評 価 結 果 (平)

積極性主 体性 午目詳裏・主主青ヒ 研 究 課 題

障害児者施 設

 

モ曇他

Fig.1  項 目別 自己評 価 結 果 (N=155)

3)面 接 結 果 に つ いて

続 い て 、実 習 生 総 数 155名 の 内 、第 一筆 者 が面接 担 当 した学 生 78名 に対 して の 間 き取 り結 果 か ら、

施 設 実 習 の プ ラス面 、 マイ ナ ス面 の 内容 につ い て抽 出 した もの を Fig。 3に 示 した。 プ ラス項 目で は 、「初 めて の実 習 で大変 な思 い も した が 、試 行 錯 誤 しなが らも、自分 の力 に な った」こ とを報 告 した 内容 が 多 く、ま た 、「自分 自身 に不 足 して い る力 は何 か を、実習 を通 して 、あ らた めて見 つ め 直 す機 会 に な って い る」こ とが想 定 され た。ま た 、「将 来 、保 育 園 で働 くつ も りだ が 、施 設 実習 で の障害児 との 関 わ りに よって 、あ らた めて、発 達理 解 の重 要性 に気 がつ い た」「家庭 環境 や 日頃 の 生 活 が、い か に子 どもた ち に影 響 を与 えて い るか思 い知 らされ た」等 の コメ ン トに もあ る よ うに、

保 育 士 と して の視 野 の拡 が りも もた ら され て い る。

一 方 、マ イ ナ ス面 で は、自分 の力 の な さを受 け止 め る と同時 に、施 設 の あ り方 や先 生方 の指 導 、

施 設 環境 等 につ い て疑 間が生 じてお り、理 想 と現 実 の狭 間で揺れ 動 きつ つ 、それ を受 け止 め るま

で に は至 って い な い こ とが想 定 され た。 また、マ イ ナ ス影 響 が 、 自分 以外 の他者 に 向 け られ た ま

ま で止 ま って い る内容 もあ り、 自分 の 中 に様 々 なマ イ ナ ス要 因 を取 り込 ん だ ま ま、 うま く昇 華 で

きず に留 ま って い る。 特 に 、 自分 が 、 なぜ 、施 設 実 習 の経 験 を否 定的 に捉 えてい るのか とい う省

察 が十 分 で きて い ない こ とが考 え られ るの で 、項 目一 つ ひ とつ につ い て 、 まず は現 実 を受 け止 め

て い く作 業 か ら取組 む必 要性 が感 じられ た。

(7)

プ ラス項 目

施 設 で の生 活 を知 る こ とが で きた 施 設 の先 生 方 の大変 さを実感 した 子 ど もた ち との 関 わ りが で き る よ う に な っ て きた

少 しず つ コ ミュニ ケー シ ョンが とれ る よ うに な って きた

先 生 の動 きを知 る こ とが で きた これ か ら何 を学 ぶ べ きか が理解 で き た よ うな気 がす る

自分 自身 に足 りない 要 素 は何 か につ い て考 え る機 会 とな った

自分 の描 い て い た施 設 イ メー ジ との ギ ャ ップ をつ か む こ とが で きた 子 ど もた ちの 生活 背 景 を知 る こ との 重 要性 に気付 い た

4)実 習 の ま とめ シー ト分 析

実習 生 が 実習 終 了後 に提 出す る施 設 の ま とめ い て 、意 味 の ま とま りの あ るセ ンテ ンス に分 け ゴ リー を見 出 し、最 終 的 にカテ ゴ リー を抽 出 し

(1)各 セ ンテ ンスの 文脈 及 び前 後 の 関係 性 を よ うに して 、 妥 当性 の あ る (概 念 名 )に 再

(2) (概 念 名 )を 検 討 しな が ら、 さ らにカテ

(3)分 析 の信 頼性 と妥 当性 を高 め るた め に、

(4)カ テ ゴ リー化 の分析 例 (Table.3)

保 育士養成機 関 にお ける 「施設 実習」 の現状 と課題

(Ⅱ)

65

シー ト (資 料 1)の 感 想 欄 に記載 され た 文章 につ た。 次 に 、 同類概 念 を収 束 させ なが ら、サ ブ カテ た。

十 分 吟 味 し、 文章 が もつ本 来 の意 味 を損 な わ な い 構 成 して い く

ゴライ ズ してい く

共 同研 究者 複 数 名 で分析 を行 った。

マ イナ ス項 目

・積 極 的 に動 けなか った

0指

示 が な い と分 か らなか った

。体 力的 に きつ か つた

・ 実習 姿勢 に対 して指 導 され た

・ 知識 や技 術 が不十 分 だ った

。利 用者 さんの思 いが分 か らなか った

・ コ ミュニ ケー シ ョンが とれ なか った

・ 先 生 方 の 対応 で疑 間 に感 じる こ とが あ った。

・ 異性 の入 浴 指 導 に抵 抗 が あ った。

O子

ど もた ち と十 分 関 わ る機 会 が な か った。

。日誌 が書 けな くて困 つた

・ 睡眠 不 足 で身 体 が まい った

・ 反 省 会 が なか った

0次

の幼 稚 園 実習 に対す る不安 が高 ま つた

0た

だつ らい だ け の 10日 間 だ った よ う

な 。・ ・

(8)

66 石 山 貴 章・ 安 部   孝・ 田 中   誠

Table.3 

カテゴリー 1【 とまどい】に至る学生の実習まとめシー トの分析過程

(例

)

カテ ゴ リー 概 念 日誌 よ り抽 出 した記 述 (例

)

とま どい

(定 義 〉 現 場 で 生 じ る 様 々 な 心 の 葛 藤 か ら気 づ き へ と昇 華 した

もの

驚 き 実習 の最 初 は とて も驚 き、とま どい 、悲 しくな る時 もあ つ た が 、利 用者 さん の実態 が分 か るにつれ て相 手 が私 に何 を 求 めて い るの か 、少 しず つ理 解 が で き る よ うに な って きま

した。

緊 張 沐 浴 指 導 で は 、た だ た だ緊 張 して しまい 、機 械 的 にた だ洗 つて い る とい う段 階 で実習 が終 わ って しまい ま した。もつ と、コ ミュニ ケー シ ョンを とる こ とが で きた ら と思 い ま し た。

不 安 お む つ一 つ 替 え る こ とに も、不 安 が い っ ぱい で 、手 際 よ く で きず 、赤 ち ゃん を泣 か して しま つた こ とが数 多 くあ りま

した。

身 体 が動 か な い 入 浴 指 導 で 、 異 性 の 方 を相 手 に しな くて は な らな い こ と は 、頭 で は理 解 で きて い た の です が 、実 際 、そ の場 面で は 身 体 が思 うよ うに動 か なか つた の が現 状 で きた。

何 が原 因 な の 突然 、暴 れ だ した り、泣 き出 した り、利 用者 さん が 、何 を 原 因 と して 、そ の よ うな行 動 を とつて い るの か 、ま った く

とい って い い ほ ど、 分 か りませ ん で した。

対応 で きな い 子 どもた ちが髪 を引 っ張 つた り、後 ろか ら、突然 、叩 い て きた り、そ の場 合 に 、 どの よ うな対応 を とるべ きか 、 とて も判 断 に迷 い ま した。

や り方 の まず さ なか なか食 事 を と らな い利 用 者 さん に、さま ざまな声 をか け た り、 国 も と まで ス プ ー ン を持 っ て い つた り しま した が 、顔 を背 け られ る こ とが 多 か った です 。私 のや り方 が ま ず か った ん だ と思 い ま した。

逃 避 少 し困 つた場 面が あ る と、何 気 な く逃 げ て い る 自分 が そ こ に は あ りま した。問題 に関 わ りた くな い とい う気 持 ちが あ ったか らで しょ う。

知 識 の な さ 先 生 か らの質 問 に対 して 、専 門的 な語 句 の理解 が十 分 で き ず 、あ らた めて 、専 門的 な知識 の大切 さ、必要性 を感 じま

した。

や りと り 子 どもた ち と遊 ん だ り、会 話 を して い くこ との 重 要性 は わ か って い た の です が 、そ の 中 にな か な か入 つて い けな い 自 分 がい た よ うに思 い ます。

体 力 の な さ 施設 実習 で は 、体 力 が必 要 で あ る こ とを痛感 しま した。何

を して も、す ぐに疲 れ て しま うた め、思 った よ うに動 け な

か った こ とが

l晦

しか った です。

(9)

保 育士養成機 関にお ける 「施設 実習 」 の現状 と課題

(Ⅱ)

67

実習 の ま とめ シー トの 内容 を各 セ ンテ ンス ご とに分 析 す る こ とに よつてサ ブ カテ ゴ リー が 見 出 さ れ 、 さ らに、 そ のサ ブ カテ ゴ リー を収 束 させ て い きな が ら、最 終 的 に 10の カテ ゴ リー が抽 出 され た (Table.4)。

Table。 4  実 習 生 の 「気 づ き」

カ テ ゴ リー 定 義

サブカテ ゴ リー

1.と まどい

様 々 な 場 面 に お け る心 の葛藤

驚 き

 

緊張

 

不安

 

身体 が動 かない

 

何 が原 因なの

対応 で きない

 

や り方 の まず さ

 

逃避

 

体 力のな さ

2.憤 り 自他 に 対 す る い らだ ち を媒介 と した省 察

で き な い 自分   自分 へ の怒 り   先 生 の 対応   施 設 の あ り方   消極 性   不 甲斐 な さ   甘 え

3.失 敗 不 安 失 敗 や 不 安 を 介 した 自 分 の姿

自分 が どの よ うに見 られ て い るか   成 績   比 較   事 故や けが   い の ち   責任

4.エ ピソー ド

エ ピ ソー ドか ら学 ん で い る姿勢

積 み 重 ね   見 通 し   計 画性   判 断 力   柔 軟 性   エ ピ

ソー ド

5.気 づ き これ ま で 見 え て い な か っ た 支 援 の あ り方 、 考 え方

りげ な い 支援   心 配 り   必 要 最 小 思 い込 み   観 察 力   き つか け

験 ム △   奴 穫 反 省 学 び 話 対 限

6.距 離 感 適 度 な 関 わ りに つ い て 考 えた もの

つ かず離 れ ず   プ ライベ ー ト   余 暇 指 導   折 り合 い

7.信 頼 関係 や りと りか ら関係 性 の 構 築 自 己 の 力 を考 え た

もの

コ ミュニ ケー シ ョンカ   仲 間意 識   同等 意 識   率 先 人 間性   尊 重   学 ぶ 姿 勢   相 手 を知 る

8.チーム ワー ク

チ ー ム と して 動 くた め に老ヽ 要 な 要 素 を捉 え た もの

協 働 作 業   聞 く力   伝 え る力   質 問 力   声 か け   伝 達   情 報 共 有   打 ち合 わせ   話 し合 い   行 動 カ  

ー ダー

9.や

りが い

実 習 を通 して 仕 事 の 価 値 を見 出す

専 門 性   今 後 の 課 題   動 機 づ け   使 命 感   達 成 感

成就 感    自信    目白 勺 10.理 解 の拡 が リ

自己理 解 の 高 ま りを示

した もの

大学 の講義

 

イ メー ジ

 

現場

 

指 導者 の役害

障害

特性

 

子 ども理解

 

発達的視 点

 

振 り返 り

実習 の前 半部 分 にお い て は 、 ほ とん どの学 生 が 、子 ど t)た ちや 利 用 者 に対 す る接 し方 に と ま ど

い 、想 定 して い た以 上 の 出来事 に対 しての対応 に苦慮 してい る姿 が描 かれ て いた。そ して 、「これ

を して は まず い の で は ない か」「了 ^ど もた ちや利 用 者 の 方 々か ら嫌 われ るの で は・

00」

「先生 た

ちの私 の評 価 が低 下す る」 等 の 不安 に駆 られ なが ら、消極 的 な 自分 にい らだ ち、憤 りさえ も感 じ

て い る。 しか し、 日々のエ ビ ソー ドの 中 で、先 生 の対応 を基 に した行 動 力や 判 断 力が形成 され 、

柔 軟 な対応 が き る よ うにな って くる。 これ まで 見 えて こなか った 多 くの支援 の あ り方や 子 どもた

ちへ の接 し方 が体得 され 、相 手 との適 度 な距 離感 を保 ちなが らの 関 わ りが形 成 され て くる。 さ ら

に 、 これ まで 自分 自身 の こ とで精 一杯 で あ った状 態 か ら、先 生や 他 の 実習 生 仲 間 とのや りと りの

余裕 が 生 じ、チ ー ムの一員 と して動 け る よ うにな って くる。日々の活 動 に 充実感 を覚 えて くる と、

(10)

68 石 山 貴 章・ 安 部 孝 0田

それ が 、 自信 とな り、「保 育 士 にな りたい」 とい う目的意識 に裏 打 ち され た 「や りが い」感 が高 ま つて くる とい う構 図 が成 り立 って きた。 最 終 的 には、実習終 了後 の 自分 を振 り返 り、経験 に よる 理 解 の拡 が りを 自分 自身 で確 認 して い く とい う作 業 が で き る よ うにな って きてい る。

学 生 は 、事 後 学 習 で のや りと りを通 して 、 自分 の 「気 づ き」 に意 味 を付 与 してい き、 さ らに、

そ の価 値 や 意 義 につ い て確 認 して い くこ とに よって 、 自分 自身 の新 た な 力の発 見や課題 の輪郭 が は つ き りと して くる と考 え られ る。 そ して、理 想 と現 実 の狭 間で揺れ動 く気持 ち も大切 に しなが ら、次 の ステ ップ に 向 けた学 生個 々の具体 的 目標 につ い て も提 示 してい か な くては な らない だ ろ う。

本研 究 で は 、保 育 士養成機 関 にお け る 「施 設 実習 」 につ いて 、主 に、実習事 後指 導 に重 点 をお い て検 討 を行 って きた。 実習 の カ リキ ュ ラムや 指 導 の流れ 、方法 につ いて も、現場 とや りと りを 行 い な が ら、パ ター ナ リズ ム に陥 らな い柔軟 な指 導 体制 の確 立 が必 要 で あ る。 また、指 導者 側 に も、単 に実 習 指 導 の流れ に乗 つて指 導 を行 うだ けで は な く、よ り現 場 を意 識 した課題 設 定や講義 、 演 習 の あ り方 を吟 味 して い く こ とが求 め られ る。 Atkinson(1995)は 、語 りの ス トー リー構 成 の 立場 か ら、「女 台ま り」「葛 藤 」「解 決 」の段 階 を経 て 、生 き る 目的 に意 味 を付 与 し、解 決 の方 向へ と 向 か うこ とを述 べ て い る。 今 回

(D、

学 生 とのや りと りを通 して、

Atkinsonの

言 う段 階 を踏 ん で い る こ とが確認 され た。以 下 、「自己評 価 」、「実習 生 の気 づ き」、「今 後 に向 けた気づ きの視 点」の 3 点 につ い て詳 述 して い く。

1)自 己評 価 に つ いて

学 生 の 自己評 価 は 「よ くで きた」「で きた」を合 わせ る と、 70%程 度 を 占めて い た。施 設別 で 見 る と、乳 児 院 、障 害児 者施 設 、児 童 養護 施 設 、そ の他 の順 で評価 が高 くな っていた。 また 、「で き な か った」「ま った くで きな か った」につ い て は 、児童 養護 施設 、そ の他 、乳児 院 、障害児者施 設 の順 で、児 童 養護 施 設 の実習 生 につ い て は、 自己評価 が厳 しくな ってい る。

また 、 5つ の観 点 か ら調 査 した 自己評価 結果 で は 、障害児者施設 の実習 生 が総 じて高 い評価 を 示 してお り、逆 に 、平 L児 院 が低 い結 果 とな った。 調 査 対象 人 数 の ば らつ きの要 因 もあ るが 、乳 児 院 を希 望 した 実習 生 は 、対 象 が 乳 児 とい うこ と もあ り、 コ ミュニ ケー シ ョンや 知識 ・技能 面 での 力不 足 を強 く感 じた の で は な い か と考 え られ る。

自己評価 区分 にお い て は 、す べ て の項 目で、障害 児者施設 が高 く、逆 に、乳 児院 、そ の他 が低 い害 1合 を示 した。 今 回 の研 究 で提 示 した項 目は 、特 に、障害 児者 施 設 で は このす べ ての項 目に基 づ い た行 動 力 が求 め られ る と考 え られ 、実習 生 もこれ を意識 した取組 み を実践す る こ とがで きた

もの と想 定 され る。

一方 、面接 時 の聞 き取 りか らは 、施設 実習 での プ ラス面 、マイ ナ ス面 が報告 され たが、プ ラス 面 で は、「施 設 の 実状 把 握 」「子 ど も、利 用者 の実態 」「施 設 の仕 事 」を 中心 と した コ メン トが 多 く、

現 実 を把 握 した上 で 、今 後 、 自分 が どの よ うな学 び を行 って い けば よい のか とい うイ メー ジを形 成 す る こ とが で きた よ うに思 われ るのまた 、マ イナ ス面 にお い ては 、「理想 と現 実 の ギ ャ ップ」「施 設 の あ り方 」「疑 間 に感 じる対応 」「自分 の 力不足」 に焦 点 が 当て られ た ケー スが多 く、今 後 の 自

(11)

保 育 士養成機 関にお ける 「施設 実習」 の現状 と課題

)

69

分 自身 の あ るべ き保 育 士 と して の考 え方や 姿 につ い て の捉 え直 しが あ った と考 え られ る。

いず れ に して も、 プ ラス、マ イ ナ スの要素 を しっか りと受 け止 めなが ら、矮 小化 しつ つ あ った 自己像 の修 復 を行 い 、 自分 自身 に反 映 させ て い こ うと してお り、 自己の変 容 に 向 けた省 察 が行 わ れ てい る こ とが伺 われ た。

2)実 習 生 の 「気 づ き」 に つ いて

実習 生 の 「気 づ き」 につ い て は 、面接 で の 聞 き取 りか ら得 られ たデ ー タ及 び 実習 の ま とめ シー トの 中の感 想 部 分 の分 析 に よ リカテ ゴライ ズを行 った cそ の結 果 、77の サ ブ カテ ゴ リー が抽 出 さ れ 、 さ らに、 それ らを収 束 す る と、 10の カテ ゴ リー が浮 上 した c実 習 現場 で生 じる様 々な (エ ピ ソー ド )に 対 して の (と ま どい )や (葛 藤 〉、 自分 に対す る (不 甲斐 な さ

)、

(失 敗 不安 )に よ る極 度 の (緊 張〉状 態 の 中か ら、 これ まで 見 えて い なか った

(さ

りげ な い支援 )の あ り方や (心 配 り〉

に気 づ くよ うに な り、先 生 方 の (チ ー ム ワー ク )や (行 動 力〉 な どに も感 化 され な が ら、それ を 土台 と した施 設 にお け る (専 門性 )に 裏 打 ち され た (判 断 力 )や (柔 軟性 )を 学 び と り、保 育 士

と して の (や りが い )や (使 命感 )に つ いて深 く考 え る よ うにな って い る。

´ 方 で 、実習 に最 後 まで対応 が で きず 、 (不 安

)と

(緊 張 )に よ るマイ ナ スイ メー ジ をプ ラス に 転 換 で きな い ままで 実習 を終 えた学 生 も少数 で は あ るが 存在 す る。 体験 を通 して の 「気 づ き」 が 十 分 で きず 、とにか く、実 習 を最 後 までや り通 す レベ ル で と どまって い る。「私 は一 生懸 命 や って い るの に、周 りは評 価 して くれ ず 、常 に孤 立 してい た よ うに感 じた」「自分 には保 育 士が 向いて い な い こ とが分 か った」「イ 可度 も、実 習 を止 めて しまお うと思 った」等 の コメ ン トか ら、様 々 な葛 藤 につ い て 、自分 で は十 分昇 華 で きず にた だ 「向いて い ない」「実習 先 が悪 い」とい う段 階 で終 わ つ て い る。この よ うな学 生 に対 して は 、よ り具体 的 に話 を掘 り下げなが ら、「どの よ うに向い て い な いのか」「実習 先 での メ リッ ト、デ メ リッ ト」等 につ いて 面接 を行 いなが ら、体験 の再構 成 、再構 築 に向 けた投 げか け を行 わ な くて は な らない。

3)今 後 の取 組 み に 向 けた 「気 づ き」 の視 点

実習 期 間 中 に、施 設 現場 を訪 問 しな が ら、学 生 の取 組 み と 「気 づ き」、そ して 、実習受 け入れ 施 設 双 方 の思 いや 考 えに数 多 く触 れ て きたのそ の 中で 、 お 互 い に とつて有 益 とな る 「施 設 実習 」と は何 か "に つ い て、常 に 自問 自答 しなが ら、 フ ィール ドワー クを行 って きた。 また、学 生 の 「気 づ き」 と施 設 の 「気 づ き」、そ して 、養成機 関側 の 「気づ き」 の 3点 をた えず ク ロス させ な が ら、

互 い の共 通 点 、相 違 点 につ い て の検討 を行 う必 要性 が あ る。

互 い に抱 えて い る問題 意 識 は 、実際 に対話 を通 してで ない と浮 上 して こない こ とが 多 い。 今 回 の学 生 の 「気 づ き」 は、保 育 士 と して の資質や 将 来像 に関わ る重要 な意識 部分 で あ り、一 方 で 、 それ に関 わ る教 員や 実習施 設 の 問題 と t)関 連性 が あ る。 こ こで得 られ た個 々 の 「気 づ き」 を基 と しなが ら、保 育 士 と して の確 か なイ メー ジ作 りと経 験 の価値 化 を図 つてい か な くて は な らない だ ろ う。

今 後 も、 実習 事 後 指 導 の一 環 と して 、   学 生 と十分 な省 察 の時 間 を設 けな が ら、様 々な「気 づ き」

を浮 上 させ 、 それ を媒 介 と したや りと りを行 って い きた い と考 えて い る。 そ して、正 の経 験 で あ

れ 、負 の経 験 で あれ 、 そ こで体 得 した 「気 づ き」 は貴 重 な もの で あ り、 これ を きっか け に、 自己

実 現 に 向 けた ス テ ップ ア ップ が 望 まれ よ うの「自分 とは何 か 」「実 習 の価 値 とは J「 保 育 士 と して

の あ るべ き姿 とは」 が常 に 自問 自答 で き る学 生 に育 って ほ しい と考 え る。

(12)

70

石 山 貴 章・安 部    孝 ・ 田 中

研究の限界 と今後 の課題

今 回 は 、「施 設 実習 」にお け る事 後 学 習 で の振 り返 りの 時 間 に基 づ い た検討 を行 い、「施設 実習 」 で の学 生 自身 の 「気 づ き」 に着 日 しなが ら詳述 して い った。 実習 生へ の事 後 指 導 面接 及 び 自己評 価 、施 設 の ま とめ シー トに基 づ い た 分析 を試 み た が 、 明確 な 手続 きに よるデ ー タ処理 及 び解 釈 の 精 緻 化 を図 つて い か な くて は な らな い

c

今 後 も、「施 設 実習 」 の 実 際 と事 前 事 後指 導 、事 例 研 究 等 を通 して 、 よ り詳細 に、「施設 実習 」 の意義 と課題 、学 生 の資質 向 上に向 けた取組 み等 につ い ての問題 提 起 と具体 的 な手立 て を示 して い きた い と考 えて い る。 また 、保 育 士養成機 関 と受 け入れ施 設側 との共通理解 を高 めてい くた め に、「実 習 の質 」 に着 目 した研 究 を行 って い きた い と考 え る。

Appendix】

施設実習のまとめシー ト

(事

後指導で使用 した事後学習用の配布資料)

学籍番号 【            氏名 【       

施 設 種 別 施 設 名

実習期 間 年

日 〜 月 日

中休 み 有

缶 小

纂 彗γ 白 有

缶 小

巡視 担 当先 生

費 用 宿 泊費 (     )円    食 事 代 (    )円   雑 費 (    )円

備 考

ボ ラ ンテ ィア につ い て (実 習 先 で の

)

・ 参力日した (  )日 間    ・ 参加 してい ない オ リエ ンテ ー シ ョンにつ い て

0参

加 した     0参 加 して い な い

実習 施 設 か ら 与え られ た課 題 につ い て (レ ポー トな ど

)

・ あ つた (ど の よ うな 内容 か

:

宿 泊場 所 (部 屋 )の 環 境 につ い て (後 輩 に伝 えてお い た ら

) 0特 にな い よい と思 われ る内容

)

 施設実習を終えての感想

 その他

(13)

保 育 士養成機 関にお ける 「施 設実習」 の現状 と課題

(Ⅱ)

  

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