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韓国における国際航空貨物に関する一考察

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神奈)廿大学大学院経営学研究科 『研究年報』 第9号 2005年3月 23

韓国における国際航空貨物に関する一考察

一仁川国際空港 を中心 として‑

AStudyofthelnternationalAkCalgOOfSouthKorea

神奈川大学大学院 経営学研究科 国際経営専攻 博士後期課程

李 貞 和

Jung‑HwaI,ee

■キーワー ド 航空貨物

1 .は じめに

1970年代以降国際物流の環境 は既存製造企業の 海外進出および国際経済のグローバル化 を促進 し、

物流の拠点 を ̀1国家 1拠点'か ら ̀多国家 1拠 点化'に変遷 させ た。そ して、貿易貨物の軽薄短小 化、高付加価値化 とともに輸送の安全 とスピー ド 化 による航空輸送需要 の増加 をもた らした10近 年、国際宅配便の場合 は、 その伸び率 が著 しく、

年率18%で2015年 には世界貨物総売上 げの37%を 占めると予測 されている2。

このような世界貿易市場の変化 とともに1980年 代以降ハ イテク製品、 コンピューター製品、医療 機器 などの付加価値製品を少 しで も迅速 に新製品 を販売市場 に供給 して シェアの拡大 を望むハ イテ ク業界の俄烈 な競争 とともない、航空機 による貨

物輸送は今後 も益 々増加す ると思われ る3。 なお、

東 アジア諸国の貿易 自由化の展開および中国の 目 覚 しい経済成長 と世界進出によ り、東 アジアが世 界の生産基地のみな らず販売市場 として も成長 し てい る4ことか ら東 ア ジア地域 の航空貨物需要 は 中国 を中心にアジア向けの増加 が見込 まれ る。

東 アジアの経済発展 と物流集積および航空貨物 需要の増加 に ともない世界航空市場での乗 アジア 地域の比重 が高 まってい る。 また、アジア諸国は 国際競争力 を強化す るために新 たな大規模 な空港 拡張事業 を積極 的 に進 めてい る。特 に計画段 階 で ある周 辺 ア ジア国の滑走 路 の増備 計画 は、 日 本 の航空 貨物 で70%以上 を占め る成 田国際空港 は3200mが1本、韓国の仁川国際空港、4000mが

7‑トン

2本、中国の上海浦東新国際空港、4000mが3本、

香港 チ ェク ・ラッピ ・コック空港3800m及び シン 1鈴木 暁著、 『国際物流の理論 と実務』、成 山堂書店、2000

2木下 達雄著、 『国際航空貨物運送の理論 と実際』、同文舘,

3日本経済新聞、3両 、 ̀月曜経済観測'、2004年7月5日付

4大木 博巳、「乗 アジア市場の拡大 と日本企業」、6頁、 ジェ 98貢、

1999、103頁、

トロセ ンサー、20042月号

(2)

24 神奈川大学大学院経営学研究科 F研究年報』 第9号 2005年3月

ガポールチャンキ国際空港 が4000m、マ レーシア 新 クア ラム ンプ ール 国際空港 には4000mの3本5

など競争力の優位 を確保す るための巨大 な空港建 設や空港の管理運営の改善政策 を推進 してい る。

韓国は、東北 アジア地域の航空運送市場の国際ハ ブ空港 を狙 って2001年3月に開港 した仁川 国際 空港に競争力強化のための空港施設や自由貿易地 域の開発政策 などを進めている。 しか し、東アジ ア諸国が航空運送市場での競争力の強化 と拠点空 港 としての地位 を向上す るために空港整備に加 え 管理運営政策 に も積極 的に取組んでいるなかで仁 川国際空港 が東北 アジアハ ブ空港の物流拠点空港 を目指す条件 は厳 しい。競争相手国家への対応策 および仁川国際空港利用者 に対す るメ リッ トを高 めるための物流処理 に関す るソフ ト側面での支援 と改善が課題 である。

本稿 では、仁川国際空港の現況 および管理運営 を検討 し、航空貨物 の円滑 な流通のための航空貨 物手続 きや航空貨物 の情報 システ ムお よび国内 フォワダーの状況 とアジア地域への参入 と確保 を 目指 して しているイ ンテグ レータ‑および荷主 が 求めている物流 コス ト削減、迅速な航空貨物 によ る リー ドタイムの短縮のための課題 と東北 アジア ハブ空港 に位置づけるための問題点 を考 えてみた

い。

2. 韓国空港の構造 と航空施設の現況

(1)韓国空港の構造

韓国の17つの航空施設の所有者 は建設交通部 と 国防部であ り、運営主体者 は政府 によ り設立 され た韓国航空公団が管理運営 を しているが、仁川国 際空港 は仁川航空管理公社によ り管理運営 を行わ れている。韓国の航空体系は1999年に発表 された

「第2次空港 開発中長期計画樹立報告書」では下記 のように示 されてい る60

インチ ヲン

ハ ブ航空 仁 川 国際空港

キ ム ヨキム へ チ ェジ

ゲー トウェー :金浦空港、金海空港、済州国際

空港

ヤ ンヤ ン チ ー)ンジムア ン

地域拠点空港 :壌 陽空港、満 州空港、務安空港、

デイク 大部空港

カ ンヌ ン ウ 1ンズ ク ン+)ン

地方空港 :江 陵空港 原州空港 郡山空港、

チ ョンズ モ ク ,i=' ヨ ス ウ

全州空、木浦空港、麗水空港、

サ チ コウルサ ン ボ ハ ン

四 川 空港、蔚山空港、浦項空港、

ウルジン 蔚津空港

韓 国政府 は1979年12月に 『国際空港 管理公団法』

を制定 した。1980年5月には国際空港管理公団が 設立 され、同公団は金浦空港の管理運営 を行 うと ともに1983年5月に金海空港、1985年9月に済州 空港,1990年6月に大都空港 お よび光州、蔚 山、エチヲン 末筆、離水、四川、江 陵、浦項、示豊川 などの地 方空港の運営 も引 き受 けた。 さらに、1992年 には 木浦空港 と郡山空港、1997年1月に青洲空港 およ び原州空港 を引受 けて空港管理運営 を行 って きた のである。 また韓国管理公団か ら1992年1月付 け で名称 を韓国空港公団に変 えた。韓国空港公団の 運営及び事業の資金調達は政府 または第3者 が出 資す る形態であるが法的には政府出資機 関である。

仁川国際空港 は100%政府投資の形態 で効率 的な 空港運営 と国際競争力 を高 めるために公企業民営 化法 に基づいて1999年 に仁川国際空港公が設立 さ れ2001年3月29日の開港 とともに営業活動 を始め たのである。

(2)韓国の空港施設現況

韓国の空港 は仁川、金浦、済州、 ウルサ ン、離 水空港以外空港の所有主体は国防部であ り、民間 航空 と共用 してい る。韓国の空港の滑走路施設 は 仁川国際空港 が3750m2本、金浦空港 が3600mと 3200mで あ り、地方空港 は栄華、麗水、木浦空港 は2千m未満であるが、 その以外の空港 は2750m である。年間滑走路の処理能力 を見れば仁川空港 は現在17万回か ら仁川国際空港建設計画最終段階 2020年 には53万 回、旅 客 ター ミナル処 理能 力 は 3千万名 か ら1億名、貨物処理能力は2百75万 卜

5日本経済新聞、18面、 ̀成 [日空港の民営化'、2004,321日†寸

6バ ク ・ヨンプア著、「仁川国際空港競争力強化方案」、8貢、交通開発研究院、2001年、

(3)

韓国における国際航空貨物 に関す る一考察 25

ンか ら700万 トン を取 扱 う計 画 で あ る。 金 浦 空 港 は仁 川 国 際空港 が 開港 前 、韓 国 の空 の 関 門 と して、

国 際輸 送 実 績 は国 際航空 貨物 の 占有率 が97%、 国 際旅 客 の 占有率 は91%で い わ ゆ る韓 国 の 関門空港 で あった。 仁 川 国際空港 の 開港 と と もに金 浦 空 港 は国 内線 中心 と して運営 を行 う政 策 を進 めて い る。

しか し、 国 際航 空 貨 物取 扱 い につ い て は地 方 の生 産 基地 か ら製 品 を仁 川 国 際空 港 まで輸 送 す る輸 出

入過 程 に お け る時 間 的 なの遅 延 や物 流 コス トを削 減 す るた め の運 営 改 善 の必要 性 が指摘 され て い る。

下 記 の表 で示 して い るよ うに大 部 分 の地方 空 港 は 所有 主 体 が国 防部 で あ る こ とか ら付 加価値 の高 い サ ー ビスや 自由競 争 を促 進 す る空 港 経 営 が難 しい、

地 方 空港 の活性 化 の ため に も新 た な空 港 管 理 運 営 を図 るべ きで あ る (蓑 13‑1)。

表13‑1 韓 国の空港 別 施 設 現 況

空港 名 敷地面積(千m2) 規 格 滑走 路 処理能 力 ★面積旅客 ター ミナル収容能力 ★面積貨物 ター ミナ収容能 力 所有主体 (m) (回) (千mf) (万名) (千 ni) 万トン

仁 川 皐終期

最終期 l47,l,724428 3,4,750×60.000×60.22本本 530,530,170,000000000 714963 2,1億名700 421129 170700 建交部

金 海 561 2,3,740×45200×60 140,000 56.6 1,645 17.55 ‑44 空 軍

済 州 3,005 3,2,000×45000×45 140,000 46.6 1,359 4.727 17 建交部 大 邸 67 2,755×45 140,000 9.072 363 0.264 1 空 軍 光 州 117 2,750×45 140,000 10.182 400 3.00 5.75 空 軍

蔚 山 883 2,000×45 60,000 8.651 230 逮交部

満 州 1,382 2,2,740×60740×45 196,000 22.4 238 空 軍 束 草 141 1,560×30 60,000 1.494 43 陸 軍

離 水 397 1,550×30 60,000 1.517 43 逮交部

木 浦 112 1,600×30 60,000 1.584 45 海 軍

江 陵 70 2,740×45 140,000 3.018 86 空 軍

四 川 16 2,2,743×45743×45 165,000 4.713 135 空 軍 浦 項 62 2,100×45 140,000 1.960 56 海 軍

群 山 94 2,2,740×45740×23 140,000 2.852 75 米空軍

*国際線 +国内線

出所 :バ ク、 ヨンプア著、 「わが国の空港運営 の構造改革方案」、交通 開発研究院、1999、仁川空港 公社 内部 資料 お よび大韓通運㈱、Presentation forlncheonlnt'lAirport、2003年、 によ り再構成.

(4)

26 神奈川大学大学院経営学研究科 F研究年報』 第9 2005年3月

3. 仁川 国際空港の航空貨物 の動向 およ び航空貨物施設現況

仁川国際空港 は航空需要 に飽和状態で収容能力 の問題 を解決 し、益 々増加 している世界航空市場 に対応 と東北 アジアのハ ブ空港 を目指 して先進国 並みの航空施設建設や世界的なインテグ レータ一 企業の誘致 を積極 的に進 めてい る。 また、航空貨 物の円滑 な流通のための 「自由貿易地域」 を指定 し、貨物 に対 しては簡素 な通関手続 きや関税、税 金免除などを行 い、貨物の迅連 な搬 出入および貨 物の保管、加工、組立、包装 など輸 出入貨物、 ト

ランシ ップ貨物の効率高い取扱 いにより国際物流 促進 を目指す ことを目的に している。運営開始は 2006年 が 目標である。 しか し、敷地 は十分である が運営面で東 アジア諸国 との差別化 と国内企業 に 対 しての支援制度や官民の協力体制 を強化 して効 率 的な管理運営 を行わなければな らない。そ して、

国際物流面 において航空貨物の命は迅速性 と安全 性 にある。 しか し、仁川国際空港 は国際航空貨物 が常 に増加 しているなかで各 ター ミナルの貨物処 理能力の限界 と輸 出入貨物輸送の交通渋滞 をもた

表13‑2 5大輸出入商品

らし、荷主 に物流 コス トの高騰 の影響 を及ぼ して いる7。

(1)仁川国際空港の航空貨物の推移

仁川国際空港の国際航空貨物取扱量 は開港以降、

2002年 には2百 7万 7千 トンを達成 した。国際航 空貨物 が増加 したのは輸 出入の構造が1970年代で は軽工業品、1980年代 には重化学製品か ら1990年 以 降、情報技 術 な ど尖端産業製 品 に変 化 し続 け て い る (表13‑2)(表13‑3)。輸 出相手 国家 は 1995年以降、米国、 日本、中国、香港、台湾が上 位 に位置 している。2002年 には米国 を除いた四 ヶ 国の構成比 は30.2%を占有 してい る。輸入相手国 も日本 と中国 が構成比30.0%を占めた。つ ま り、

日本の海外生産地への進出 と中国、東南 アジア貨 物市場の成長 および米西部港湾労働組合 ス トライ キ8が仁川 国際空港 の航空貨物 の取扱 い を増加 さ せたと思われ る。国際航空貨物の取扱量 は2005年 に2百6千82万 トン、2010年 に3百94万3千 トン、

2015年 に5百33万7千 トン、2020年 には6百96 万4千 トンになる見通 しで ある9それ に ともない 貨物取扱 い施設整備や管理運営制度の改善が求 め

られ る。

(単位 :US百万 ドル) 順位 1995 2000 2001 2002

1 半導体 半導体 半導体 半導体

17,695 26,006 14,259 16,631

2 自動車 パ ソコン 自動車 自動車

8,439 14,686 13,319 14,797

3 船 舶 自動車 パソコン 無線通信機器

5,669 13,217 ll,24■0 13,619

4 繊維織物 石油製品 船 舶 パ ソコン

5,353 9,055 9,909 12,941

5 映像機器 舟銅白 無線通信機器 船 舶

4,895 8,420 9,854 10,867

7事例 として Å杜は半導体の半製品を輸入、加工 して完成 品 を輸出す る過程 をみ ると‑午前11時に保税倉庫 で輸出申告書 を 作成 し、EDIシステムを通 じて申告 (1時間)後、貨物税みが (30分)、金浦空帖 まで (57分)、金浦空港 で地方 で生産 して 国内線 か ら到着 している矧 品を積む荷役作業が (30分)、そ して、仁川国際空港 までの搬入が (57分)、貨物分離作業か ら 係留場 まで (230分)、貨物航空機 に荷横むのが (70分)、全部9時間以上掛かった ことか ら、物流 コス トは金浦空港か ら直 接輸出す るときより物流費用が30%高 くなった。世界 l]報、2004年、5月27日

8

米国西海岸29港湾は数週間の労働組側のスローダウン (荷役作業 を故意に遅 らせ る) と経営者側の9円291コか ら10月9日ま で11日間閉鎖 (ロ ックアウ ト) を敢行、米国のみな らず世界経済がパニ ックに陥ったO」 日本政策投資銀行、駐車l三貝事務報告、

2002IOJ=1

9仁川空港公社の内部資料 守 に川国際空港の成長展望」

(5)

韓国における国際航空貨物に関する一考察 27

表13‑3 5大輸 入商 品 (単位 :US百万 ドル) 順位 1995 2000 2001 2002

1 原油 原油 原油 原油

10,809 25,216 21,368 19,200

2 半導体 半導体 半導体 半導体

9,048 19,923 15,547 17,476

3 機械類 パ ソコン パ ソコン パ ソコン

4,031 7,884 5,957 8,682

4 繊維製品 繊維製品 繊維製 品 繊維製品

3,776 4,911 4,736 4,967 5 計測制御分析器 天然 ガス 天然 ガス 天然 ガス

3,407 3,882 3,990 4,120 出所 :韓国貿易協会 ・研究所 「主要貿易動向指標」2003によ り再構成

(2)国籍 航空社 の航空 貨物運送実績

韓 国の航空 事業 は、1962年大韓航空 公社 と して 設立 され た大韓 航空 と1988年 ア ジアナ航 空会 社 と して設立 した ア ジアナ航 空 の2社 体 制 とな って い る。航 空 国際貨物 運送 の大部 分 は両 社 が 占めて お り、航 空 貨 物 運 送 収 入 比 重 も世 界 航 空 会 社 は平 均16%で あ るが、大 韓航 空 は30.9%、 ア ジアナ は 30.2%で世 界平 均 よ り高 い こ とか ら両 社 の航 空 貨 物 運 送 事 業 に対 して の重 要 性 が わ か る。 両 社 の 国際航 空 貨 物 実 率 は大 韓 航 空 が2002年 に は6,537 百万 トンキ ロに 占有 率 が47.3%で1992年 か ら年 平 均2.2倍成 長 して きた。 ア ジア ナ は1990年 以 降 中 国 と 日本 路 線 増加 に と もない1992年 に は261百 万 キ ロ トンで2002年 に は2,696百万 トンキ ロで110倍 成 長 し2002年 の 占有 率 は21.6%で あ るO両 社 の経 営状況 は一 時期 、路線確 保 や赤字路線 の遅速 的 な 運航 な ど両 社 の激 烈 な競 争 お よび為替 危機 に よ り 経営危機 に陥 った が、大 幅 な路線 縮小 お よび リス トラ等 を敢 行 した こ とに よ り、経営 回復 が見込 ま れてい る。今 後 、 この よ うな経営 危機 に及 ば ない ためには両 社 は路線 の編成 な どに相互 協 力 しな け ればな らない 10

(3)航空貨物施 設現況

仁川 国際空港 の航 空貨物 関連施 設 は、空港 建 設

計画 の最終 段 階 で は延面 積80万6千

m

2に貨物 ター ミナル の関連施 設 は47箇棟 、年 間7百万 トンの貨 物 処 理 す る こ と を 目標 に して い る。 現 在 、 貨 物 ター ミナル と航 空 貨物 倉庫 の面 積 は20万4千953 rn2で 年 間2百26万 トン を取 扱 っ て い る。 仁 川 国 際 空 港 は航 空 貨 物 の 管 理 運 営 に お い て24時 間 運 営 体制 を備 える と と もに

R F C

システ ム

( Re a dF o r Ca r r i a g e )

導 入 し、貨物 の保 管機 能 よ り貨物 の 円 滑 な通過機 能 (By‑pass)に重 点 を置 い たの で あ る。

貨物 ター ミナル の施 設 はAター ミナル、Bター ミ ナル、 Cター ミナル お よびDター ミナル に区分 さ れ て い る。Aター ミナル は大 韓航空、Bタ‑ ミナ ル は ア ジアナ、 Cター ミナル には外 国航 空 社、 D ター ミナル は 危 険 貨 物 倉庫 と して 運 営 され て い る。大韓航 空社 とア ジアナ航空 社 の貨物 ター ミナ ル全 体 占有面 積 は大 韓航 空社 が 占有 延面 積32%に な る65,910】嗣 二対 して ア ジアナ航 空 社 は 占有 延面 積23.3%で47,655nfで あ り、年 間 貨物 取 扱 い能 力 を見 る と大 韓 航 空 社 は103万 トン、 ア ジア ナ航 空 社 が年 間71万 トンで あ る。外 国航 空 社Cター ミナ ル の 占有延 面 積 は73,413汀若で年 間航 空 貨物 取 扱 い 能 力 は52万 トンで あ り、主 な航 空 社 は韓 国空 港

( KAS )

、 ア ジア ナ航 空 サ ‑ ビス

( AAS ) 、F e De x

、 Upsな どが運 営 して い る1](表13‑4)。 それ 以 外 にDHL社 は ア ・太 平 洋 地 域 の 拡 張 を狙 っ て仁 川 10在大韓民国 t]本 国大使館 「韓国運輸事情調査」20041札 7

11全体的な数字 は もっ とも最近資料 (大植通運匡】際物流 ・株 :内部資料、http://W .segye.com/Service5/,http://www.ifot. co.kr/電子 「月間朝鮮」20046月号 を参考に した。

(6)

28 神奈川大学大学院経営学研究科 F研究年報』第9 2005年3月

国際空港 のCター ミナル側 の拡張敷地 の なかで 6,800坪 を貨物 ター ミナル と して運営す る計画 で あ り、貨物 ター ミナルは2006年か ら使用す る予定 である。前述 したよ うに航空貨物の迅速な処理や 安全な管理 を考 えると下記の表 では全貨物 ター ミ ナルの貨物処理能力は236万 トンとなっているが、

航空貨物 は2002年 には207万7千 トン、2005年 は 286万2千 トンに増加、年平均約10%以上伸び率 を予測 してい る12。現在、仁Jt=司際空港の航空貨

物 ター ミナルの問題 は貨物の集荷や

R F C

作業のた

めには貨物施設面積の確保 が重要である。 しか し、

大手物流企業や大手 フレイ ト・フォワダーは貨物 施設 を確保 しているが、中小企業や大部分の プレ イ ト・フォワダーは倉庫施設 を含めて装備、管理 システムは不十分である。今後、国際航空貨物の 増加 に応 じえる貨物 ター ミナル施設の拡充建設が 早急 に行い貨物 ター ミナル不足 による貨物処理の 遅延 を防がなければな らない。

表13‑4仁川国際空港の貨物 ター ミナル施設現況

貨物 ター ミナル Aターミナ Bター ミナ Cター ミナ(KAS、UPS 危険物倉庫2棟 DHL、30社フォワダー倉庫(2棟 )ケ個 及び倉庫 大韓国空社 アジアナ社 AAS、FeDe外国航空社xト

敷地面積m 130×360 130×271 130×420(計) 18×36×2ea 115×42×2ea 延面積m2 65,910 47,655 73,413 2,133 15,842

年間処理能力(万 トン) 103 71 52 10

出所 :大韓通運国際物流㈱内部資料、http://vmrw.ifot.co.kr/2.sisei

4. 航空貨物 の管理運営制度の問題点 と 課題

(1)韓国のフ レイ ト・フォワダーの状況 と課題 韓 国の プ レイ ト・フォワダーの問題点 は、 ま ず、主 な問題点 として第1には、規模 の零細性 で ある。近年の プレイ ト・フォワダーは、国際物流 環境に適応す る能力が必要 であるの もかかわ らず 韓国の プレイ ト・フォワダーは規模面 において企 業の資本金 が1千万 円か ら3千万 円が全体企業の なかで91.3%であ り、従業員数 は5名以上49名以 下 が70%に占めてい る13。 この よ うな、零細企業 の プレイ ト・フォワダーが乱立化の背景には1991 年12月14日制定 された ̀貨物流通促進法'により

許可要件 が登録制に、1993年の新たな改正 により 参入条件 を緩和 されて企業の参入の門が広 け られ 新規企業の登録 が急激 に増加 したのである。結局、

供給 よ り需要 が多いことか ら価格競争が激 しくな る要因にな り、 プレイ ト・フォワダーの企業 は約 1,250社の なかで実 際、貨物取扱 い シェア80%以 上 占めてい るの は上位 圏の50社 である】4ちなみに、

下位圏零細 フォワダーは、貨物の物量 を確保す る ために採算性 がない運賃 ダンピングによ り公正 な 市場体系 を維持す るのは困難であ り、荷主のニー ズに適合 なサ ービスが応 じえられないのである。

政府政策一環 と して仁川国際空港 は東北 アジアハ ブ空港 を目指 した空港施設側では国際競争力の要 素 を備 えていると言 えるか もしりませんが、安全 12http://www.airport.or.kr/iiac/gongsi/、

13ヒ ョン ・キ ョム著、 「わが国の複合運送周旋業 の構造高 度化方案研究」、成均館大学大学 院 ・修士論文・1998、7114動 . 美英共著、「韓国における仁川匡日登空港の開港 と国際航空物流 サービス体系の変化」、『日本物流学会誌』10号、

2002年6月、156

(7)

韓 国 にお け る国 際航 空 貨物 に関 す る一考 察 29

性 と迅速 さを求 め る物流体系 を考 えると、零細 プ レイ ト・フォワダーの営業実態 さえ把握 がで きな い状況 の なかで円滑 な物流流通 が可能 た ろ うか。

短期間には市場構造体系の新 たな秩序正立 を確立 す るのが難い課題であるが、長期間にかけて も政 府の政策 として官民の管理下 に市場統制が行 うべ

きである。

第2には、 プレイ ト フォワダーの通関業の参 入につ いての規制である。円滑 な物流流通のため には簡素 な通関手続 きが重要性 はい うまで もない。

しか し、韓国の場合 は、 フォワダー制度 が1977年 に導入 された以来25年以上 になった今 も通関手続 き業務 は関税法15によ り統制 されてい ることか ら 物流の遅延 は勿論、荷主 が直接通関手続 きをす る か、関税士 (通関士) もしくは関税法人 か通関取 扱法人 を通 じて通関手続 きを行わなければな らな いとい うのは荷主 に物流 コス トを増やす ことで あ る。韓国政府 は仁川国際空港 を東北 アジアの物流 拠点およびハ ブ空港 を目指 してい るな らば、 まず、

この よ うな複雑 な制度16を一 日も早 く改善 し、 中 小企業の フォワダー も参入 が可能 な通関手続 き業 務制度要件 を緩和す ることが求 め られ る。第3に、

専門人力の不足 である。 プレイ ト・フォワダー大 部分が複合運送取扱 いを中心に行 うことか ら海上 運送、航空運送 および陸上運送 など全般 的に専門 性が要 す る事業 であることか らグローバル物流企 業に応 じえる能力 を求 め られ る。 しか し、 プレイ ト・フォワダー業界の過去25年間の見 ると量 的な 面では成長 して きたが、質的面 においては専門人 力の不足 によ りプレイ ト・フォワダーの効率性 が 低いことか ら長 い歴史 と専門人力 を積極 的に活用

す る外国系列 フォワダーに対 しての競争力がな く な り国内 フォワダーの市場活動の範囲は狭 くなっ てい く17ので ある。改善の方案 と してはプレイ ト・

フォワダー業界 の大部分 が零細企業 とい うの を勘 案 して専門人力の育成 のための政府支援策 が不可 欠で ある。つ まり、零細 プレイ ト・フォワダーの 乱立 を防止す るために も一定 な従業員数 および一 定 な規模 に満 ちるプレイ ト・フォワダー企業 につ い て政府側 か らの支援 を行 い プ レイ ト・フォ ワ ダー市場構 造 体系 の確立 とと もに外 国系 フ ォワ ダー企業 に対す る競争力 を向上 させ、国内 フォワ ダーの質的な成長 が期待 され るO第4には、国内 ・ 国外の ネ ッ トワーク網 の不備で ある。 プレイ ト・

フォワダーの重要 な役割 は海 外か ら国内に、国内 か ら海外の貨物 の搬 出入 を安全 ・迅速 に行 うこと が主 な機 能で ある。 そのためには、プレイ ト フォ ワダ」 ま国内 と国外 にネ ッ トワーク網 の構築 しな ければな らないの もかかわ らず、現在、上位 圏の プレイ ト ・フォワダー企業の62社 のなかで国内支 店 と して‑箇所支店 (大部分 が釜 山) を運営す る フレイ ト・フォワダーが36社、 2箇所以上 を運営 す るプレイ ト・フォワダ‑が14社 で、12社の場合 は国内支店 を運営 して いない 18現状 で あ る。 さら に、海外支店の状況 は もっ と深刻 である。海外支 店 がない プレイ ト・フォワダーが大部分 で あ り、

1,250社 の プ レイ ト・フォワダー企 業 の なかで海 外支店 を運営す るプレイ ト ・フォワダーが29社 し かない とい う状況 か ら韓国の国内 フォワダーの国 外 フォワダーとのパ ー トナーシ ップの依存度 が高 くなってい くのが現実で ある。 したがって、国外 フォワダーか らの営業依存体制 を脱皮 す るために

15韓国の関税法第173条の3、関税士第3条 よりフォワダーが通関手続 きを行 うためには関税法による通関取扱法人か ら許可 を得 ることを明示 されている。通関業務は、関税士、関税法人、通関取扱法人により行われているが、事業要件は関税士 の場合 は萱録、関税法人は認可、通関取扱法人は許可が要求 されている、その うえ、通関法人の場合 は、資本金3千万 円 および財政経済府令が定めた施設 をそなえなければな らない。

16通関業務は、関税士、関税法人、通関取扱法人によ り行われているが、事業要件は関税士の場合 は登録、関税法人は認可、

通関取扱法人は許可が要求 されている、その うえ、通 関法人の場合 は、資本金3千万円および財攻経済府令が定めた施設 をそなえなければならない。

17「外国系航空貨物 フォワダーが輯国内で しめるシェアの取扱量 (トン)は2000年には前年度 より65%が増加 してお り外国 系の航空貨物取扱いシェア続けている。」、許 勲共著、前掲書、157

18̀CARGONEWS'紙による 「匡1内フォワダーにおける経営実態調査」、2001年・4月1日字 を参照

(8)

30 神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年報』 第920053

も韓 国 の フ レイ ト・フォワダ ー業 界 は国外営業 ネ ッ トワーク網 の確保 および特化貨物 についての プレイ ト・フォワダー間の連携 によるサ ービス提 供 や小企業 プレイ ト・フォワダーのM&A(企業 の合併 ・買収)の推進 またはコンソーシアムを設 け るなど国際物流の対応能力 を高 め る新 たな経営 戦略 を臨むべ きである。

第5は、貨物 の情報 ・電算化 (EDI) システム の不備である. プレイ ト・フォワダーに よる荷主 に提供す るサー ビスは低廉性 ・迅速性 ・安全性 と ともに情報 ネ ッ トワークシステ ムの構築 による情 報 サ ー ビスの提供 で あるo特 に、EDIシステ ム の導入 は事務処理 がペーパ ーレス化 され、貨物の 管理運営にかか る経費の削減や輸出入貨物流通 に おいて も貨物 追 跡 が可能 に な り、物流 コス トの 削減や リー ドタイム短縮 および輸入貨物 の場合 は B/Lの迅連 な流通 に より輸入者 の商品の在庫管理、

JITの実現 を図れ る。 プレイ ト・フォワダーの競 争力の確保の ために も情報 ・EDIシステ ムの導入 は不可欠であろ う。 しか し、大部分の プレイ ト・

フォワダー業界で はEDIシステ ムへの推進 を専門 人 力の養成 よ り求 めてい る20がEDIシステ ムの設 置 には莫大 な費用負担が問題で ある。

したがって、EDIシステ ムの導入 においては プ レイ ト・フォワダーの活性化 させ るために も企業 の積極 的な投資や コ ンソーシアムによるEDIシス テムの提携形態の導入 および政府の政策 的な支援 が必要 である。政府の支援策 と して長期間の無償 資金支援 または第3セクタによる長期償還 リース

制度 も考 え られ る。

1996年以降、国際的に競争力が高 い外国系 フォ ワダーの国内進 出が顕著 に成長 してい る。 その要 因 として は迅速 さと安全 さを要求す る付加価値 高 い航 空 貨物 の増 加 に よ り荷主 の ニ ーズ に外 国系 フォワダーと して応 じ、荷主の要望 に ともないア ジア ・太平洋地域 に営業領域 の拡張戦略で あ る。

この よ うな航空貨物市場 のなかで国内 プ レイ ト・

フォワダー位置 は益 々弱 まってい くばか りで ある。

上記の よ うな プレイ ト・フォワダーの問題 を検討 してみ ると、韓 国の プレイ ト・フォワダーの問題 は内部的、外部的に抱 えてい る主 な課題 はプレイ ト・フォワダーの市場構造の変革 である。 フォワ ダー業界 は自 らの統 制が出来 なければ政府が積極 的な関与 して運賃 ダ ンピングによる不公正取 引な どの国内 プレイ ト・フォワダー発展 の阻害す る要 因にメス をいれ、新 たな フレイ ト・フォワダーの 市場構造 を確立 した うえに フレイ ト・フォワダー 制度 の改善す ることが望 ま しい。

(2)航空貨物の輸 出入通関手続 きの状況 と課題21

貿易市場のグロ‑パル化 とともに多国籍企業の 勢力 を拡大 は、米国、 日本 および先進国は円滑 な 国際貿易 を目指 して輸 出入書類の統一化 を進 めて い る とと もに世界税 関機 構

( WCO)

の加盟 国 に

も参加す ることを呼びかけている。韓国の政府 は

wc o

の京都協約22の部分 的に導入 な ど仁川国際空 港 の開港 に ともない積極 的 に先進 国並み23の輸 出 入通関手続 き制度 を導入 し、通関手続 きを5日体

19Ef本大学経済学部産業経営研究所、「国際複合運送にかかわる我が国 プレイ ト・フォワ‑ダ‑の動向調査」、産業経営動向 調査報告書第15号、2000年3月、103

20̀cargonews'前掲書

21この節は、2004年1日9Elに ̀航空貨物の動向調査'の一環 として小林 晃、平El] 義章,田口 尚志および筆者が仁川空 港視察のために韓Egを訪問 し、大枠通運国際物流㈱ ・国際物流部 ・航空輸入部担当者 とに川空港税関 ・通関支援課担当者 との インタビューに基づいて作成 した.

22WCOは1999年に 日本の京都会議で国際貿易の えんかつのために通関荷かかわる原則 を規定 した。その内容は①EDIシステ ムの活用、②危険管理及び選別技法の活用、③他国間の協力強化、①関連法令及び規定の広報や案内方式の改普 などである。

23「アメ リカの輸入通関の大 きな特色は、貨物の到着前通関が出来 ることか ら船の場合 は、本線到着5日前、航空機の場合 は 出発地で離陸次第輸入通関が開始 され る.書類審査 となった場合で も、本線入港前、航空機 の到着以前に手続 を完了 させ てお くことにより、木船 あるいは航空機 の到着後貨物 を速やかに引取 ることがで きる」、小林 晃 .平EE7 義章 ・木T 達雄共著、『21世紀の匡日射 勿流』、文畏堂、2002年、第3章 .平旧 義章、118‑119

(9)

韓国における国際航空貨物に関する一考察 31

制か ら一 日体制化へ と改革す るよう努めている。

現行、韓国は通関制度が緩和 されて輸 出通関手 続 きの場合 は輸入通関手続 きよ り簡素化 されてい る。輸出申告は、税関検査が必要 され る貨物の以 外には保税地域 (保税蔵置場)24に搬入蔵置 されず に直 ちに申告す ることが可能である。 しか し、実 際貨物の中身 を確認 しなければな らない違約貨物 に関 しては税 関 ・通関関係者 により書類検査およ び貨物の品物検査 を行 うために輸出貨物 を保税地 域に搬入蔵置す ることが要求 され る。 また、保税 工場及び自由貿易地域 で製造 ・加工 されて外国へ 輸出す る場合 は外国製品 として取扱われ、保税運 送手続 きを行 う。そ して、輸出申告受理後、30日 以内に船/航空機 に貨物積みす るよ うに規定 され てお り、期 日内に積載 が行われてない場合 は、輸 出申告が取消 され るとともに関税が還付 されない ので、期 日内に輸 出が不可能になった場合 は期間 延長申込み を しなければな らない。仁川国際空港 が開港後、輸出航空貨物の手続 きに新たな条項が 追加 された。すなわち、輸 出荷主 が航空会社 また はフレイ ト・フォワダーに航空運送 を依頼 し、貨 物の

UL D

(規格 された貨物 を載せ るコンテナ (育 器):

Un i tL o a d De v i c e )

作業前 にマニ フェス トを必ず プレイ ト・フォワダーに提供す ることと もにプレイ ト・フォワダーは航空社 に航空機 の予 約 をしなければな らないと規定 されてい る。その うえ、仁川国際空港では、特別 な貨物 に限って24 時間通関体制 を適用 し、一般貨物 については臨時 開庁 を申請 しなければな らない。輸 出入荷主 は臨 時開庁の経費 として年間 2億 円以上 を納 めてい る。

政府は航空貨物の円滑化 を図 るために一般貨物 に 対 して も24時間体制 を進 めてい る。

輸入貨物の輸入申告 は、品物 が到着前 もしくは 保税倉庫 に搬入前 ・後 にはいつで も申告 が可能で ある。 また入 ・出港前 申告 には、航空機/船の場

合 とも一 日前にマニ フェス ト目録 を提出 しなけれ ばな らない。輸入 申告書 に記載事項 を記入 して税 関に申告す る。 それか ら、関税、付加税 を納付 ま たは該当税額担保 を提供す ることによ り申告受理 完了後品物 を搬出す ることがで きる。入港前の申 告 は仁川国際空港 に限って許可 されている。入港 前の輸入 申告の場合 は、輸入貨物 に対す る目録 を 船社/航空社および運送会社などを通 じて税関に 申告す ると、税 関か ら貨物管理番号 が与 えられ‑

貨物の物品選別検査 (電子 システムによる輸入申 告貨物 に対す る決定)省略 を税関審査官によ り確 定‑貨物輸入課税納付‑輸入申告受理‑貨物が到 着/入庫 された後、直 ちに貨物 が引渡 され る。

最近 の輸 出入通 関手続 きが改善 され て も、 ま だ、輸入通関手続 きは簡素化 されていない ことか ら、輸入荷主 は輸入申告の書類 が複雑で煩 わ しい ため輸入申告の大部分 を通関代行業 に依頼 してい る。つ まり、輸出入通関手続 き制度 はかな り改善 されてお り、 さらに

EDI

システムによる迅連 な通 関手続 きが行われているのにもかかわ らず、依然 として関税行政 (課税納付や臨時開庁過程) によ る手続 きの煩わ しさと時間がかか ることが大 きな 課題 になってい る25。 この問題点 を改善す るため には、関税行政 を簡素化す るとともに

On e ‑ s t o p

物 流情報 システムの構築 によ り輸出入関連業者や機 関が一元化 され た

EDI

システム (シ ングル ・ウイ ン ドウシステム) を通 じて船/航空機 の入出港、

輸入申告、輸入承認、関税手続 きおよび貨物の情 報などを荷主 に提供 して物流の リー ドタイム短縮 か ら

J

n、の実現 を可能 に させ るとともに、関税庁 において も

EDI

システムの活用によ り人力不足の 問題の解消や運営費 を削減す ることが可能 になる。

従 って、円滑な物流体系 を確立す るためには優先 的に通関制度の24時間体制 を実施す るとともに輸 出入貨物の流通体系 を改善 しなければな らな

24保税地域 (保税蔵置場):各地方管轄税関保税倉庫、空港/港湾周辺の航空社 お よび フォワダーの保税倉庫 、輸入業者 の 自家保税蔵 置場

25 チ ェ チ ョル ・イェ チ ュンヨル共著 『航空貨物輸送部門の競争力 と強化方案』、交通開発研究院、2002、20貢

(10)

32 神奈川大学大学院経営学研究科 『研究年報』 第9号 2005年3月

(3)航空貨物情報 システムの現状 と課題26

韓国の物流情報 システム体系は大 きく韓国貿易 情報通信㈱KT‑net27と韓国物流情報通信㈱KL‑net2S によ りEDIネ ッ トワークラインが構築 されてい る。

さらに、KT‑netの場合 は、1996年に航空貨物 に関 す るEDIシステムと して航空輸出入積荷 目録管理 システ ム (MFCSsystem)、1997年 には輸 出航空 貨物管理 システム、1998年 には輸入航空貨物管理 システムを導入 した。国内航空貨物のEDIシステ ムは大韓航空社が運営 してい るTraxon29とアジア ナ社 が運営 して い るAbacusの2つ の システ ムが 航空貨物の情報 サービスを提供 してい る。その う ち、Traxonの場合 はKT‑netとネ ッ トワーク され て税関の通関資料 と航空社の貨物情報が相互交換 で きることになったことか ら荷主や通関業関係者 がオ ン‑ラインを通 じて航空貨物処理の検索が可 能になった (図表13‑6)。 さらに、1999年度 には、

政府の情報化支援事業の一環 として開発 した航空 貨物情報共用 システ ム3''を:仁川国際空港 の開港 に ともない増加す る国際航空貨物 に適 切な対応 がで きるよ う航空MFCSシステム、航空社 システムを 相互 に接続 した航空物流 ネ ッ トワークシステムを 運営、貨物 ター ミナルの作業の正確性や貨物処理 の現況 を迅速 に把握 し、航空利用者 に効率的な航 空貨物処理サービス提供す ることによ り物流ボ ト ル ネックの現象 を緩和 させ ようとしている。 しか

し、現在、EDIシステムは、航空貨物の情報のサー ビスについては十分に活用 されていない状況 にあ る。航空貨物情報 システムを活性化す るためには 2元化 され てい るEDIシステムを1元化す るとと もに、通 関手続 きを一層、簡素 化す るために関

連書類 に関す る国際標準化31が求 め られ る。 また、

EDIシステムの導入 は大手企業 によ り推進 されて いるが、 システムの構築に掛かる費用や専門的な 人材不足 が中小物流企業や プレイ ト・フォワダー の場合 は大 きな阻害要因になってい る。 したがっ て、EDIシステムの活性化のためには、中小企業 に対す る専門人材の養成 と、EDIシステム構築の ため政府 による金融制度の導入 と税制支援 が必要 である。

5. おわ りに

仁川国際空港 は、東北 アジアハ ブ空港 を目指 し て国際物流 の変化す る環境 に対処す るため、空港 施設の事業や航空貨物の管理運営に関す る新たな 政策 を進 めている。

そこで、本論文では、仁川国際空港 は、空港施 設面 においては周辺国の空港施設 に劣 らない施設 整備 を備 えている反面、現状の航空貨物の流通体 系では、荷主 に物流 コス トを加重 させ ることにな り リー ドタイムの短縮 や企業 のJITの実現 は不可 能 と考 えられ る。 したがって、航空貨物の円滑に 流通 させ るためには、物流体制や航空貨物市場の 構造およびITシステムの構築 においてハ ブ空港 と しての国際競争力 を強化す ることが必要 で ある。

そのためには、 まず、地方空港の活性化および金 浦空港への近隣国 との国際路線の拡大および仁国 際空港の地方路線の拡大、金浦空港 と仁川国空港 との効率 的な運営による国内物流輸送体系の改善、

通関業務制度の規制緩和 ・簡素な関税行政の推進、

さらに、 インテグレータ‑の進出に対応で きる国 内 プレイ ト・フォワダーの競争力 を強化 させ るた

27KT‑net(韓国貿易1銅 [通信 ・株):韓国貿易協会が100%投資 して1991年度に設立 されて1997年度か らは信用状の開設か ら 輸出入の申告業務 を含めてすべての貿易業務 を自動化 した。

28KLnet(韓国物流情報通信 ・株):1994年度に稗匡Ⅰコンテナ埠頭公団が40%、釜山コンテナ埠頭運営会社が11%、現代商 船が6.3%牌進海運が6.2%チ ョウヤ ン商船が5.7%その他が30.8%を出資 して設立 された。

29Traxon:1991GlobalbgisticsSystemとして犬種航空社Lufthansa,AirFrance,JapanAirline,CathayPacifiCの共同J'il'資によ り国際航空貨物専用ネ ッ トワークシステムが構築 された。

30航空貨物共J削再報 システム :主 なサービスは、出港行政、買物分類 自動化、貨物 ター ミナル運営、貨物予約、追跡 311990年以降、国際機構 (WCO,WTO,UNCTAD,APECなど) では、tLI界貿易の円滑 な貿易のために、伸展 してい く電

子商取引,企業のグローバル化に応 じえる貿易手続 きの簡素化のために貿易 インフラおよび貿易関連書類の標準化 を推進 しているO

(11)

韓国における国際航空貨物に関する一考察 33

KL‑ ne t

税 関 出入管理 局 検疫所

図表13‑6 韓 国の貨物情報 システム体系

めに も新たなプレイ ト・フォワダーの体制 を確立 しなければな らない。 なお、航空貨物情報 システ ムの拡充 とEDIシステ ムの専門人材 の養成 と航空 貨物のグローバル ネ ッ トワークシステムの連繋の ためには官民の連携 と協力が求 め られ る。

(追記)

この論文の作成 にあた り、下記の先生方 々およ び ご関係者 の全面 的なご協力 をいただ き、心 よ り お礼 を申 し上 げます。

中央大学 韓 チ ュ ウ ソプ教授、 仁川市立 専門大学 妾 昌男教授

中央大学 荏 ソクポ ム 教授、 清 洲科学

大学 洪 性杢教授

仁川空港税 関 朴 相俊氏 および税 関関係者方 々、

日本通運㈱ ソウル事務所 左近 公昭所長 小林 芳幸所長代理 大韓通運国際物流㈱ 鄭 用珍部長

許 雲鋼次長

妻 相仁営業 テ ィム長 李 浩煤係長

大韓

公 社

T

raxon

ス テ ム

DHLKol・ea㈱ 金 ム ンヨン部長、

アジアナ航空仁川サ ービス支店 金 康勅課長

参照

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