副 交 感 神 経 遮 断 の骨 髄 に及 ぼす影 響 に関す る研 究
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(2) 2050. 石. 田. 收. 作. 響 され て い る と認 め て い る点 では 諸家 の見 解 は 一 致 して い るが,個. は 必 ず し も一 致 してい ない. 扨 て今,仮. 第2章. 々の 調 節機 転 に就 い て. 実 験動 物:体. 実 験 方 法 重3kg前. 後 の幼 若 犬 を使. りに 骨 髄 の 神 経 性 調 節機 転 に関. 用 した.動 物 の手 術 時 に於 け る 出血 そ の他 の. す る諸 家 の見 解 を大 別 す るな らば次 の3者 に. 操 作 に耐 え,又 手 術 後寒 冷 そ の他 の 悪 条件 に. な るで あ ろ う.. 抵 抗 し得 るた め に は十 分 成 育 した もの を使 用. 1)神. 経‑体 液 性 調 節 説:間. 脳 の 中枢 よ. す る のが 理 想 で あ るが,骨 組 織 は 年 令 と共 に. り神 経 性 に 内臓 諸 臓 器 特 に 肝 ・脾 を支 配 し,. 漸 次 硬 化 し骨髄 別 出 に際 し操 作 不 便 に して骨. ここで所 謂 ポ エ チ ンを 生 じ,之 が 体 液性 に二. 髄 損 傷 の 恐 れ が あ り,又 少 し く年 令進 め ば脂. 次 的 に 骨髄 の血 球 生 成 を 調 節 す る.(小 宮8),. 肪髄 が 増 加 して 諸種 の変 化 を 見 るの に不 適 当. 河 北6)). とな るの で,こ の 点を 成 る可 く避 け る為 に幼 脳 の 中枢 よ. 若 犬 を 使 用 した.手 術 前末 梢 血 を 検査 して強. り神 経性 に直 接 骨髄 を 支 配 し,骨 髄 か ら の血. い貧 血 とか 白血 球 数 の多 い 犬 は 避 け,略 々正. 球 放 出 を 調節 し,二 次 的 に 骨髄 の血 球 生 成 を. 常 な 血 液 像 を もつ た犬 のみ を 使 用 した.. 2)神. 経‑血 管 性 調 節 説:間. 調 節 す る.こ の際 交 感 神 経 が促 進 的 に 働 く.. 腰 仙部 脊髄 後根 切除 並 び に 後根 神 経 節剔 出. (西 川 ・岡 本15))或 は 交 感 神 経 が 抑 制 的 に働. 方 法:犬. く.(柴 田11))副 交感 神 経 が 促 進的 に働 く.. 重 当kg0.5〜1.0cc皮. (浅 井1)). 酔 さ し た 後 に 手 術 を 始 め る,手 術 方法 は. 3)神. 経‑実 質性 調節 説:中. 枢 よ り神 経. 性 に直 接 骨 髄 の 血 球 生成 を調 節す る.こ の 際 交 感 神 経 は 抑 制 的 に,副 交 感 神 経 は 促 進 的 に 働 く.(森 川20)) 1)の. 説 はHoff27),武. 藤19)に 始 ま り小 宮,. 河 北 等 に よつ て 確立 され た もので あ るが,こ れ に 従 え ば 造 血 臓器 の主 体 た る骨 髄 も直接 に は 神 経 の 影 響 を 受け て い な い こ とに な るが, 然 し実 際 に は 多 数 の神 経 線 維 が 骨 髄 に 存 在 し て い るの で あ るか ら,こ の説 は 暫 く措 くと し て, 2) 3)の 直 接 神 経性 調節 を受 け て い る と す る説 もそ の 内 容 につ い ては 諸家 の見 解 は 一 致 し てい な い.特 に 副 交感 神 経に 関 して は 僅 か に 森 川,浅 井 の 報 告 の み に し て不 十 分 な 点 が 多 いた め,私 は 森 川 が行 つ た実 験 と同様 に 下 肢 骨 髄 を 支 配 して い る副 交 感神 経 を 遮 断 す る 目的 で 腰 仙 部 後根 切 除 及 び 後根 神 経 節 剔 出 を行 い,特 に 骨髄 像 を 中 心 に観 察 した.そ れ も森 川 が 観 察 の 対 象 と して選 ん だ 肉眼 的 所 見 や 組 織 学 的 所 見 の如 き主 観 に促 わ れ や す い 方 法 を 極 力 避 け,比 較 的 客観 的 と思 わ れ る数 量 的 な 観 察 を 主 体 と して研 究 を進 め た.. を 当 日絶 食 させ3%塩. Trendelenburg38),森. モ ヒ液 を体. 下 注 射 して 十 分 麻 川20)に 準 じ,犬. を実. 験 台 上 に 腹臥 位 に 固定 し,腰 仙部 を広 く除 毛 し皮 膚消 毒 を し,次 に1%ヌ. ペル カ イ ン液 を. 適 宜 に 手 術部 の皮 下 及 び 脊 椎両 側 の筋 肉内 に 注 入 し局 所麻 酔 を行 つ た 後,脊 面 正 中線 に 沿 つ て左 右 両腸 骨下 棘 を 結 ぶ ヤ コ ビー氏 線 を 中 心 と して上 下 に大 きな 皮 膚切 開 を加 え,次 で 棘 状 突 起 の両 側 に おい て 正 中線 に 沿つ て筋 肉 を 切 開 し,鈎 を以 つ て 筋 肉 を左 右 に押 し開 き 棘状 突 起 及 び横 突 起を 露 出 させ,検 査 せ ん と す る高 さに お いて 骨 鋏 を 以 つ て棘 状 突 起を 切 除 し,出 血 に 対 す る処 置 を と りつ つ除 々に 椎 骨 弓 を 開 け ば僅 か に黄 色 を 帯 び る強 靱 な る脊 髄 硬膜 を認 め る.茲 に お い て左 側 の坐 骨神 経 に入 る主 な る脊 髄 神 経 た る第5,. 6,7. 及 び第1仙 髄 の 後根 神 経 節 を 求 め る.‑こ. 腰髄 の. 際 第7腰 髄 の 後 根 神経 節は 最 も大 き く,次 に 位 す る第1仙 髄 の 後根 神 経 節 は 著 し く小 さ く 且つ 後根 も第2,. 3仙 髄 後 根 と共 に 脊 椎管 内. を内 上 方 よ り下 外 方 に走 り腰 髄 後 根 の 走行 と は そ の趣 を異 に して い る為,容 易 に そ の高 さ を判 別 で き る.‑次. で 要 部 を損 傷 せ ざ る よ う. に十 分 な 注 意 を 払 い つ つ,. 1%ヌ. ベル カ イン. 液 を 滴 下 し乍 ら細 い鈎 を用 い て 後根 を 前根 よ.
(3) 副 交 感 神 経 遮 断 の骨 髄 に 及 ぼ す 影響 に 関 す る研 究. り分離 した 後,糸 に て 後根 を 挙 上 し鋭 利 な細. 眼 検 査 の 後,普. い 鋏 を用 い て 後 根 を 後 根 神 経 節 上部 で2〜. 切 片 の 厚 さ を4μ. 3mm切. キ シ リ ン‑エ. 除 し,或 は又,更 に 後 根神 経 節 の剔. 2051. 通 の パ ラ フ ィ ン 切 片 を 作 る. に 一 定 し て 縦 断 し ヘマ ト. オ ジ ン 染 色 を 行 う.有 核 細 胞 数. 出を行 つ た.目 的 の達 成 後 は ベ ニ シ リン10万. の 算 定 に は 福 井17)が 骨 髄 巨 核 球 の 数 量 測 定 に. 単 位 を 注入 し筋 肉 の 結 節縫 合,次 で 皮膚 の連. 使 用 し た 方 式 を 採 用 した.即. 続 縫 合 を行 つ た.後 根 切 除 に際 して は両 切 断. 眼10倍. 片 の癒 合 を 妨 げ る た め2〜3mmの. ズ の 中 に 一 辺 の 長 さ1mmの. 後根 を切. れ る.標. 除 した. 検 査 方 法:左. 側 のL5〜L7及. 根 神経 切 除 を行 つ た 犬を 術 後3,. びS1の. 後. 5, 10, 15,. せ,そ. 本 を 動 か し て 骨 髄 を1回. 細 胞 数 を 算 え 視 野 の 数 で 割 る.顕 は400倍 で 枠 の 面 積 は1mm2で. 々3匹 宛 を 用 い,両 側 の 大 腿 骨 及 び脛 骨 々髄. 厚 さ は0.004mmで. につ いて 次 の 検査 を行 つ た.. 1×0.004. 犬は 撲 殺 後,出 来 る丈 速 や か に両 側 の大 腿 骨,次 で 脛 骨 を 取 出す.取 出 した 大腿 骨 の 略 々中央 部 を 鋸 を 以 て横 断 して 上 下 に2分 し, 近位 端の 骨髄 で 後 述 の有 核 細 胞数 算定 を行 い, 次 で骨 髄 伸 展 標 本 を作 り,遠 位 端 は そ の ま ま 10%ホ ル マ リン液 中 に入 れ て 固定 す る.固 定 後骨髄 を 傷 つ け ぬ よ うに注 意 し乍 ら周 囲 の骨 を取 除 いて 肉 眼 的 に左 右 の骨髄 を 比 較 す る. この際 特 に 赤 色髄 と脂 肪 髄 の多 寡,硬 度 の強 弱,骨 髄 横 断 面 積 の 大小 に着 圏 した.脛 骨 も 同様 に処 置 して 比 較 を試 み た. 2)骨. 髄 の 有 核細 胞数. i)第1法.撲. 100000mm3. 微 鏡 の拡 大. あ り,切. 片 の. 容 積 の 骨髄 組織 切 片 の. 有核 細 胞 数 に 相 当 す る.従 つ て1mm3中 有 核 細 胞数 は 得 ら れ た 数 に105を. の. 掛 ければ. よい. 3)骨. 髄 の細 胞分 類. 第1法 の 有 核 細 胞数 算定 の 際 生 理 的 食 塩 水 に浮 べ た髄 塊 を 載物 硝子 の上 に取 出 し,血 液 塗 抹 用 の 硝 子 で 数 回 圧 挫 した 後,普 通 の末 梢 血 塗 抹 の 要 領 で 他 の 載 物 硝 子 の上 に塗 抹 して 伸 展 標 本 を 作 る.乾 燥 後 メイ ・ギム ザ染 色 を 施 す.細 胞 分 類 の 基 準 は 小宮9)の 人 の血 球 分 類 基準 に 準 じ,又Schermer36)を. 参 考 に した.. 詳細 は実 験 成 績 の 項 で 述 べ る. 第3章. 殺 直 後 取 出 して 鋸 で 横 断 し. た大 腿骨 の近 位 端 か ら ピン セ ッ トで 骨髄 を 原. 通 り横 断 さ. あ る か ら 得 られ た 値 は. =1/. /400. 髄 の 肉 眼所 見. 眼 レン. 正方 形 の 枠 を 入. の 間 の枠 内 に 現 わ れ て くる全 部 の 有 核. 20, 30, 45, 60日 の夫 々8群 に分 け,各 群 各. 1)骨. ち 対 物40倍,接. に 顕 微 鏡 の レ ン ズ を 一 定 し,接. 第1項. 実 験 成 績. 骨 髄 の肉 眼 所 見(表1,. 2). 形 を くず さぬ 様 に 大 豆 大 の髄 塊の 大 き さに取. 取 出 して 固定 し た左 右 の 骨 髄 の 赤 色髄 と脂. 出 し(左 右 同一 部 位,左 右 同 一 量)生 理 的食. 肪髄 の 多 寡,硬 度 の強 弱,骨 髄 横 断 面 積 の 大. 塩 水 め 中 に浮 べ,十 分 洗 条 し末 梢血 を 落 し,. 小 を 比 較 す る と大 腿骨 々髄 は 第1表,脛. 次で 吸取 紙 の上 に2回. 髄 は第2表. 裏,表 と置 き表 面 の 水. 分 が 吸 い取 られ る程 度 とす る.次 にそ の髄 塊 に直 接 白血 球 算 定 用 の メラ ンジ ュール を 当て. 骨々. に 示 す通 りで あ る.大 腿 骨 々髄 で. は 赤 色髄 の 減 少 は 全例(24例)中5例,脂 第1表. 肪. 肉 眼 所 見(大 腿 骨 々髄). 辛 う じて 吸 上げ られ る程 度 の 骨髄 を0.3の 劃 度 迄 吸 引 し,次 で チ ュル ク 氏 液 を11の 劃 度 迄 吸 引す.算 定 方法 は 赤 血 球 数 算定 法 に準 じ,得 た 数 に5/3×103を. 乗 ずれ ば1mm3の. 有核 細 胞 数 とな る.茲 で特 に留 意 す べ き こ と は メ ラ ン ジ ュー ル を少 くと も1000回 以 上振 盪 し骨 髄 を 十 分 に 分 離 す る こ とで あ る. ii)第2法.柴. 田 に 倣 い 間定 した 骨髄 の 肉. (註)神 経 切 除 側 が反 対 側 に比 べ て3例 中1例 増 強 した もの+1,差 例 減 弱 した もの‑1.. の な い も の0,. 1.
(4) 2052. 石. 第2表. 田. 肉眼 所 見(脛 骨 々髄). 收. 作. 硬 度 及 び 横 断面 積 には 全 く差 を認 め なか つ た. 結 局 肉眼 的 に は 大 き な差 は 見 られ な い. 第2項. 骨 髄 の 有 核細 胞数(表3,. 4). 骨髄 穿刺 に よる吸 引液 の 有核 細 胞 数 の左 右 の 比較 は 既 に 柴 田11)も述 べ て い る よ うに不 正 確 の そ し りを 免 れ な い の で,之 に 代 る方法 と (註)第1表 髄 の 増 加 は1例. で あ り,脛. の 減 少 は 全 例 中4例 の も1例. して直 接 骨 髄 を 吸 引す る第1法 を 対 照 犬 の 大. に 同 じ.. あ り,脂. 骨 々髄 で は 赤 色 髄. で あ る が,逆 肪 髄 の 増 加 は2例. 第3表. (註)単 位103/mm3左. で あ る.. に その 成 績 を 示 す. 直接 吸 引法. が神 経 切 除 側 有 核 細 胞 数(大. 腿 骨 々 髄)第2法. 組 織 切 片法. が神経切除側. 次 に 柴 田 に倣 い組 織 切 片 に よ る第2法 試 み第4表. 結 果 を得 た の で この 方法 を採 用 した.第3表. 有 核 細 胞 数(大 腿骨 々髄)第1法. 第4表. (註)単 位104/mm3左. に 増 加 した. 腿 骨 々髄 に試 みた ところ,比 較 的 変 動 の少 い. をも. に 示 す通 りの成 績 を得 た,犬 で は. 績 を 判 定 し た.第3表. で は 術 後10日,. 骨 梁 が 非 常 に 密 な た め 正 確 な 組織 切片 を作 り. の 群 で は 増 減 区 々 で あ る.第4表. 得 な か つ た 例 が 多 か つ た.第3,. 10,. て神 経 切 除(左)側. 4表. とも総. の 骨髄 と他(右)側. の骨. 髄 とを 比 較 し,そ の 差 を00を 以 て表 わ して 成. 30日 群. の 各 例 に 有 核 細 胞 数 の 減 少 を 見 る が,そ. で は 術 後3,. 15日 群 の 各 例 に 減 少 を 見 る が,そ. 差 を 認 め な い.然 5日 群 の 第2例,. の他. の他 は. し 同 一 犬 で あ りな が ら術 後 20日 群 の 第1例. 及 び45日 群.
(5) 副 交 感 神 経 遮断 の骨 髄 に 及 ぼ す影 響 に 関す る研 究 の第2例. は実 験 方 法 の 異 な るに 従 つ て 或は 増. 加 し或 は 減 少 しそ の成 績 の 一 致 してい ない こ とは第3,. 4表 に見 る通 りで あ る.又 そ の他. の各 例 も減少,増 加 の 幅 は 実 験 方法 に よつ て 異 なつ て い る.然 し術 後 各 日数 群 の平 均値 を 通覧 す るに第3表 で は 各 群 と も左 側 は0乃 至 減少 し,第4表. 2053. め,核 の性 状 か らは 当 然 骨髄 球 に 区 分 す べ き 細 胞 の胞 体 が 幾 分 青 味 を帯 び てい た. 好酸 球 の 各 成 熟段 階 の区 分 に も好 中球 の 区 分が その ま ま適 用 で き る. 好 塩 基 球 は 極 め て 稀 に見 るの み で あ る. 単球. 好 中 球 と見 誤 りやす い.一 般 に好 中. で は45日 群 を除 き左 側 の減 少. 球 よ りも胞 体 の 青味 が更 に強 く,核 の ク ロマ. を認 め る.以 上 要 約 す るに神 経切 除 側 の 有核. チ ン網 は よ り繊 細 で,求 心性 の 核 分 葉傾 向 が. 細胞 数 は 若干 減 少 の傾 向 に あ る と云 え る.. あ り,往 々 偽 足 を見 る点 で 区 別 した.単 芽 球,. 第3項 骨 髄 の 細 胞分 類(表5,. 6). 前 単 球,単 球 の 区分 はせ ず一 括 して単 球 と し. 小 宮9)の 人 の 血 球 分類 に準 じて 細 胞 を分 類 した.犬 の血 球 も原 則 的 には 人 の血 球 と極 め て類 似 して い る.人 の血 球 と異 な る点は 犬 の 好 中球 の顆 粒 は 人 に比 べ て非 常 に 微細 であ り, 又全 発達 段 階 を 通 じて胞 体 は 人 の それ よ り も 青味 が強 い.又 棒 状 核 球,分 節核 球 は 核 の 濃. た. リンパ 球 人 の それ と略 々 同 じで あ る.大 ‑小 の 区 分 は しなか つ た . 巨 核 球,形 質 細 胞,細 網 細 胞,大 喰 細 胞, 脂肪細胞. 少数 乍 らあ つ た.. 上 述 の 分 類基 準 で 骨 髄 伸 展 標 本 の 細 胞分 類. 縮が 人 よ りも強 い.単 球 の胞体 も人 の それ よ. を 行 うと大 腿骨 々髄 は 第5表,脛. りも青味 が 強 く,好 中球 よ りも更 に 青味 が 強. 6表 に 示 す よ うな成 績 を得 た.. い.好 塩 基 球 は 稀 に見 る こ とが あ つ たが,顆. 左 右 の 骨髄 の有 核 細 胞 数 が 全 く同数 で あ る な らば,こ. 粒は黒 紫 色 で か な り大 きい.. 骨 々髄 は第. こに 得 られ た 細 胞 百 分 率 を左 右 比. 次 に個 々 の血 球 に つ い て 述 べ る.. 較 す る こ とに よつ て 細 胞 の 多 寡,消 長 を論 ず. 赤芽 球. る こ とが 出 来 る筈 で あ る.然 し実 際 に は左 右. 人 の赤 芽 球 と同様 に原 赤 芽 球,塩. 基性 大 ・小 赤芽 球,多 染性 大 ・小 赤 芽 球,正 染. の 有 核 細 胞数 には 若 干 の 差 が あ る と考 え られ. 性大 ・小 赤 芽 球 に分 類 した.大‑小. る し,又 細 胞百 分 率 算定 で は 同 一 種 類 の細 胞. の区 分 は. 赤血球 の 大 き さを基 準 に した.正 染 性,多 染. が 往 々 集塊 を作 つ て 出現 す る こ とが あ る し,. 性 の 区分 は 周 囲 に見 られ る正 染性 赤 血 球 の 色. 算 定細 胞数 も比 較 的 少 数(1000算. と全 く同 じ色 の 赤芽 球 の み を正 染 性 とし,僅. され て い る ので 細 胞 百分 率 に も可 成 りの変 動. か で も青味 のか か つ て い るの は 多染 性 とした.. は 免 れ な いで あ ろ う.従 つ て こ こに得 られ た. 顆粒球. 定)に 限 定. 好 中球,好 酸 球,好 塩 基 球 に 分 類. 細 胞 百 分 率 をそ の ま ま左 右 比 較 す る こ とは 危. した.こ れ ら の母 細 胞 を 一括 して骨髄 芽 球 と. 険 が 多 い,之 に 反 して 各 細 胞 系特 に主 要 部 分. した.骨 髄 芽球 の核 構造 は網 目状 を示 し核 小. を 占 め る赤 芽球 系 と好 中球 系 の 中 で そ れ らの. 体は 綺 麗 に抜 け てい る.. 多 寡 や 消 長 を論 ず る のは 危 険 が 少 な い と思 わ. 好 中球 の各 成 熟 段 階 を 入 の 好 中球 と岡 一 基 準で 区 分す る と,骨 髄 芽 球 よ り も成 熟 して 顆. れ る.以 下 これ につ い て述 べ る. I. 第5,第6表. よ り赤 芽 球 全 部 と好 中 球全 部. 前 骨髄 球 とした,胞 体 が 成熟 した好 中球 と同. の 百 分 率 を 求 め る と大 腿 骨 々髄 は第7,第8. じで核 が円 形 〜 腎 形 の もの を骨 髄 球,曲 玉 形 〜 バ ナ ナ形 の ものを 後 骨髄 球 ,核 の最 小 幅 が. 表 に,脛 骨 々髄 は 第9,第10表. 最 大 幅 の1/2以 上 の もの を棒 状 核 球,同 1/3以 下 の もの を分 節 核 球 とした.前. じく. 述 した. 様 に 犬 の胞 体 は 人の そ れ よ りも青味 が強 いた. 8,. 9, 10). 粒 が あ り,胞 体 に まだ 青味 が 残つ て い るか, 又 は 骨髄 性 ア ズ ール 顆 粒 が 残 つ て い る もの を. 赤芽 球 百分 率 と好 中球 百 分 率(表7,. に 示 す よ うに. な る. 大 腿 骨 々 髄 で は赤 芽球 百 分 率は 術 後5,. 10,. 30日 群 の 各例 は総 て左 が 右 よ り少 な く,そ の 他 の 隣数 群 も1〜2の. 例 外 は あ るが,各 群 平.
(6) 第5表. 細. 胞. 百. 分. 率(大. 腿. 骨. 々. 髄). (そ の1). 2 054. 石 田 收 作.
(7) (そ の2). (註)左. が 神経 切 除 側. 副交感神経 遮断 の骨髄 に及ぼす影響に 関す る研究. 2055.
(8) 第6表. 細. 胞. 百. 分. 率(脛. 骨. 々. 髄). (そ の1). 2056 石 田 收. 作.
(9) (そ の2). (註)左. が 神経 切 除 側. 副交感神経 遮断 の骨 髄 に 及 ぼ す影 響 に 関 す る研 究. 2057.
(10) 2058. 石 第7表. 田. 收. 作. 赤 芽 球 百 分 率(大. 腿 骨 々髄). 好 中 球 百 分 率(大. 腿 骨 々髄). (註)左 が神経切除側 第8表. (註)左 が神経切除 側 第9表. 赤 芽 球 百 分 率(脛. 骨 々髄). (註)左 が 神 経 切 除 側 均 値 を 通 覧 す る に 左 が 右 よ り減 少 して い る. 好 中 球 百 分 率 は 術 後5,. は 総 て 左 が 右 よ り増 加 し,他. 赤 芽 球 百 分 率は 神 経 切 除 側 が反 対 側 よ りも少. 30日 群 の 各 例. な く,好 中球 は 神 経 切 除 側 が 反対 側 よ りも多. の 日数 群 も平 均. い 傾 向 に あ る.こ の成 績 か ら神 経 切除 側 の赤. 15,. し て 考 え る と左 が 右 よ り増 加 し て い る.即. ち. 血 球 生 成 が減 退 し,好 中球 生 成 が亢 進 して い.
(11) 副 交 感 神経 遮断 の骨髄 に 及 ぼ す 影響 に 関 す る研 究 第10表. 好 中 球 百 分 率(脛. 2059. 骨 々髄). (註)左 が神経切除側 る と早 急 に 断定 す る こ とは 出来 ない,増 殖,. と,大 腿 骨 々髄 では 第11,第12表. 成 熟,放 出 の3方 向 よ り検討 を加 えね ば な ら. 髄 で は 第13,第14表. に,脛 骨 々. に 示 す よ うに な る.. 大 腿 骨 々髄 で は赤 芽 球 核分 裂 も好 中球 核 分. ない. 脛骨 々髄 で は赤 芽 球 百 分 率 も好 中球 百 分 率. 裂 も術 後 各 日数 群 全 例(24例)中2,. 3の 例. も左 右 を 比 較す るに 増 減 区 々 で一 定 の 傾 向 を. 外 はあ るが,各 例 共 左 が 右 よ り も若 干 少 な い. 認 め ない.. 傾 向 に あ る.. II. 赤 芽 球 と好 中球 の増 殖 度(表11, 13, 14). 12,. 核 分 裂 百 分 率は 細 胞 増殖 度 を意 味 す るの が 普 通で あ るか ら第5,第6表. か ら赤 芽 球 核 分. 裂全 部 と好 中球 核 分 裂 全 部 の百 分 率 を 求 め る 第11表. 脛 骨 々髄 で は 好 中球 核 分 裂 は 大 腿 骨 々髄 と 同様 に 左 が 右 よ り も少 な い傾 向 を 示 して い る が,赤 芽 球 核 分 裂 は 大腿 骨 々髄程 の減 少 を認 め な い. 要 す るに 神経 切除 側 の赤 芽 球 と好 中 球 の核. 赤 芽 球 核 分 裂 百 分 率(大 腿 骨 々髄). (註)左 が神経切除側 第12表. (註)左 が 神 経 切 除 側. 好 中 球 核 分 裂 百 分 率(大 腿 骨 々髄).
(12) 2060. 石 第13表. 田. 收. 作. 赤 芽 球 核 分 裂 百 分 率(脛 骨 々髄). (註)左 が神経切除側 第14表. 好 中 球 核 分 裂 百 分 率(脛 骨 々髄). (註)左 が神経切除側 分 裂 は 反 対 側 よ りも減 退 して い る と云 え る. 特 に 大 腿 骨 々髄 の 方が よ り明瞭 な所 見 を 示 し て い る.結 局 これ らの 成 績 は腰 仙部 後 根 切 除 が 下 肢 骨髄 の これ ら細 胞 系 の分 裂,増 殖 を 抑 第1図. 赤 芽 球 の成 熟度(大 腿 骨 々髄). 制 し た と解 釈 出 来 る. III赤. 芽 球 の 成 熟 度(表15,. 第5,第6表. 2). 中 の赤 芽 球 の胞 体 の 着 色 状 態. に よ つ て 塩 基 性,多 第2図. 16図1,. 染 性,正. 赤 芽 球 の 成 熟 度(脛. 染 性 の3に 骨 々 髄). 大別.
(13) 副 交 感 神経 遮 断 の骨 髄 に 及 ぼ す影 響 に 関 す る研 究 して,赤 芽 球 のみ の 百 分 率 に換 算 し左 右 の 骨. 2061. Knochenmarksrechtsverschiebungと. 云 い血. 髄 を比 較 す る と,大 腿 骨 々髄 は 第15表 に,脛. 球 の 成 熟 促 進 を 意 味 し,逆. 骨 々髄 は 第16表 に 示 す よ うにな る.更 に赤 芽. 血 球 よ り も 少 な い 時 を 骨 髄 左 傾Knochen. 球 の成 熟 度 の判 定 を 容 易 にす る ため に左 右 の. markslinksverschiebungと. 骨髄 の差 の%の 平 均値 を以 て図 示 す る と大 腿. 制 を 意 味 す る こ と 末 梢 血 と 反 冠 で あ る.今. 骨 々髄 は 第1図 に,脛 骨 々髄 は 第2図 に 示す. りに 多染 件 赤 芽 球 を 基準 と して塩 基性 赤芽 球. よ うにな る.. を 未 熟 血 球,正. 大腿 骨,脛 骨 々髄 共 に塩 基 性 赤 芽 球 は術 後. ば,本. に 成 熟 血 球 が未 熟. 云 い 血 球 の 成 熟抑 仮. 染 性 赤 芽球 を 成 熟 血 球 とす れ. 実 験 で は正 染性 赤 芽 球 即 ち 成熟 血 球 が. 日数 に よ り或 は増 加 し或 は減 少 し一定 で は な. 右 側 よ り も 左 側 に 明 らか に 減 少 し て い る か ら. い.多 染 性赤 芽 球 は左 側が 右 側は り僅 か に 多. 左 側 の骨 髄左 傾 即 ち成 熟 抑 制 を 意 味 す る こ と. いか,又 は 同 じで あ る.正 染性 赤 芽 球 は左 側. に な る.左. が 右 側 よ り明 らか に 減 少 してい る.こ れ らの. 結 局 腰 仙部 後 根 切 除は 下肢 骨 髄 の赤芽 球 の 成. 成 績 は大 腿 骨 々髄 が 脛 骨 々髄 よ りも明 瞭 に 示. 熟 を 抑 制 した こ と に な る.. して い る. 一 般に 骨 髄 で は正 常 なそ れ と比 較 して ,成 熟 血 球 が 未 熟 血 球 よ りも多 い 時 を骨 髄 右 傾 第15表. IV. 側 の 後根 を切 除 した の で あ る か ら. 好 中 球 の 成 熟 度(表17,. 18図3,. 普 通 に 末 梢 血 塗 抹 標 本 中 に 見 られ る 好 中 球 は 棒 状 核 球 と分 節 核 球 で あ り,棒 状 核 球 は 少. 赤 芽 球 の み に換 算 した 各 種赤 芽 球 の百 分 率(大 腿 骨 々髄). (註)左 が 神経 切 除 側. 4).
(14) 2062. 石. 田. 收. 作. 数 で大 多 数 は 分節 核 球 で あ る.骨 髄 塗 抹 標 本. 前 骨 髄 球,骨 髄 球,後 骨髄 球 に分 け,第5,. では 後 骨髄 球 以 上 の未 熟 な前 段 階 も同時 に 見. 第6表 か らそれ ら のみ の 百 分 率 に換 算 し,左. られ,棒 状 核球 は 分 節 核球 と略 々同 じ位 多 数. 右 を 比 較 す る と大 腿 骨 々髄 は 第17表 に,脛 骨 々髄 は 第18表 に示 す よ うに な る.. 認 め られ る.こ の こ とは棒 状 核 球 の大 部 分 は 骨髄 要 素 で あ るが 一 部 分 は末 梢 要 素 で もあ る. 大 腿 骨 々髄 で は 骨髄 芽 球 の増 減 は 不 定 で あ. こ とを 意味 す る.之 に 反 して分 節 核球 の大 部. るが,前 骨 髄 球 は24例 中2例 を 除 き左 側 が右. 分 は 恐 ら く末 梢要 素 で あ ろ う と思 わ れ る.後. 側 よ り も増 加 して い る.骨 髄 球 も増減 区 々で. 骨髄 球以 上 の前 段 階 は勿 論 純 骨 髄 要 素 で あ る.. あ るが,後 骨髄 球 は24例 中2例 の他 は総 て左. そ こで 骨髄 内 の好 中 球 の成 熟 度 を 検討 す る に. 側 が 減 少 して い る.. は 後 骨髄 球 以 上 の前 段 階 の み に つ い て比 較 す るのが 妥 当で あろ う.さ て 骨 髄 芽球 は ひ と り 好 中球 のみ の 母細 胞 で な く,好 酸 球,好 塩 基. 脛 骨 々髄 も大 腿 骨 々髄 程 は 明 らか で な いが, 同様 の成 績 を 示 して い る. さて 好 中球 の成 熟 度 の 判定 を容 易 にす る た. 球 の母 細 胞 で もあ るが,顆 粒 球 中 の大 部 分 は. あ に 左 右 の 骨髄 の差 の%の. 好 中球 で あ るか ら,こ こで は 仮 りに これ ら の. す る と大 腿 骨 々髄 は第3図 に,脛 骨 々髄 は 第. 中 に入 れ て取 扱 うこ とに した.. 4図 に 示 す よ うに な る.大 腿 骨,脛 骨 々髄 共. 好 中球 の後 骨髄 球以 上 の 前 段 階 を骨 髄 芽 球, 第16表. (註)左 が 神経 切 除 側. 平均値 を以 て図 示. に前 骨髄 球 は左 側 が増 加 し,後 骨 髄 球 は左 側. 赤 芽 球 のみ に 換 算 した各 種 赤 芽 球 の 百分 率(脛 骨 々 髄).
(15) 副 交 感 神経 遮 断 の 骨髄 に 及ぼ す 影 響 に関 す る研 究 が減 少 して い る.骨 髄 芽 球 と骨髄 球 の増 減 は 一定 して いな い. 今 骨髄 芽 球 と前 骨髄 球 を未 熟 血 球,骨 髄 球. 2063. 切 除 は 下肢 骨 髄 の好 中 球 の成 熟 を抑 制 した こ とに な る. V. 好 中球 の放 出度(表19,. 20図5,. 6). と後 骨髄 球 を 成 熟血 球 とす る と,本 実 験 で は 一 般 に未 熟 血 球 の うち の前 骨髄 球が 左 側 に 増. ち,末 梢要 素 は分 節 核 球 の 大 部分 と棒 状 核 球. 骨髄 塗 抹 標 本 中に 現 わ れ て くる好 中球 の う. 加 し,成 熟 血 球 の 後骨 髄 球 が左 側 に減 少 して. の 一 部分 で あ り,棒 状 核 球 の大 部 分 は 骨髄 要. い る.こ の こ とは骨 髄 左 傾 つ ま り好 中球 の 成. 素 に 属す るこ とは 既 に 述 べ た通 りで あ る.そ. 熟 抑 制 の傾 向 が あ るこ とを 意味 して い る,左. こで 骨髄 の末 梢 要 素 の 態 度 を知 るた め に は 分. 側 の 後根 を 切 除 した ので あ るか ら腰 仙部 後 根. 節 核 球 につ い て論 ず れ ば よい と云 え る.骨 髄. 第17表. (註)左 が 神 経 切除 側. 骨髄 芽 球 〜 好 中 性 後 骨髄 球 のみ の百 分 率(大 腿 骨 々髄).
(16) 2064. 石. 第3図. 好 中球 の成 熟 度(大 腿骨 々髄). 第5図. 好 中 球 の放 出度(大 腿 骨 々髄). 田. 收. 作. 第4図. 第6図. 好 中球 の成 熟度(脛 骨 々髄). 好 中球 の放 出度(脛 骨 々髄).
(17) 副 交 感 神経 遮 断 の骨髄 に 及ぼ す 影 響 に関 す る研 究. 2065. 内 の末 梢 要 素 の多 寡 は そ れ が骨 髄 に 由来す る. 髄 球,棒 状 核球,分 節 核 球 の3に 分け 第5,. もので あ る時 は,そ の 骨髄 外 え の放 出の強 弱. 第6表 か らそれ らの百 分 率 を 求 め る と大 腿 骨. を 意味 す る もの と考 え られ る.例 えば 骨髄 塗. 々髄 は 第19表 に,脛 骨 々髄 は第20表 に 示す よ. 抹 標本 で他 の 好 中球 百 分 率 が正 常 で あ る の に. うに な る.. 分 節核球 の み が 異常 に 多 い 時 には 分 節 核球 の. 大 腿 骨 々髄 で は骨 髄 芽 球 〜 後 骨髄 球,棒 状. 骨髄 外 え の放 出が 抑 制 せ られ,反 対 に 分 節 核. 核球 は24例 中3,. 球 の少 な い 時 には 盛 ん に 骨髄 外 え放 出 され て. 左 側が 右 側 よ りも少 な く,分 節核 球 は全 例 何. い る と考 え るべ きで あ ろ う.. れ も著 明 に 左 側 が 増加 してい る.脛 骨 々髄 も. 好 中球 を骨髄 芽 球 を 含 め て骨 髄 芽 球 〜 後 骨 第18表. (註)左 が 神 経 切除 側. 4の 例 外 を 除 い て他 は総 て. 同様 に 左 側 の 分 節核 球 は 著 し く増 え て い る.. 骨髄 芽球 〜好 中性 後 骨髄 球 の み の 百分 率(脛 骨 々髄).
(18) 2066. 石 第19表. 田. 收. 作. 骨髄 芽 球 〜 好 中性 分 節 核球 のみ の百 分 率(大 腿 骨 々髄). (註)左 が神経切除側 第20表. 骨 髄 芽 球 〜好 中性 分 節 核 球 の み の百 分 率(脛 骨 々髄).
(19) 副 交 感 神経 遮 断 の骨髄 に 及ぼ す 影 響 に 関す る研 究. 2067. (註)左 が神経切除側 更 に好 中球 の放 出度 の 判定 を 容 易 に す るた め に左 右 の差 の%の 平 均値 を以 て図 示 すれ ば 大腿 骨 々髄 は 第5図 に,脛 骨 々髄 は第6図. に. 髄 よ り も 判 然 と し て い る. 9)以. 上 の 所 見 は 術 後 経 過 日数 に よ る 差 を. 認 め な い.. 示す よ うに な る.こ れ らの図 を 通 覧 す る に大. 第5章. 考. 按. 腿骨,脛 骨 々髄 共 に左 側 の分 節 核 球 は右 側 に 第1項. 比 して非 常 に増 加 して い る.こ の こ とは分 節 核球 の骨 髄 外 放 出 が抑 制 され 骨髄 内 に 多量 停 滞 して い る と考 え るべ きで あ ろ う.左 側 の後. I. 実験 方法 に 対 す る考 按. 神経遮断について. 私 は 一 側 の 下肢 骨髄 の副 交 感 神 経 支 配 を 遮. 根 を 切 除 した の で あ るか ら,結 局 腰 仙部 後 根. 断 す る 日的 で 同 側 のL5〜L7,. 切除 は 下肢 骨 髄 の 好 中球 の放 出 を 抑制 した こ. 除 或 は 更 に そ れ ら の 後 根 神 経 節 別 出 を 行 つ た.. か.こ. 第4章. 実 験 成 績 の総 括. こ に 本 実 験 の 根 本 問 題 が 存 在 す る.. 1875年Stricker37)が. 略 々正 常 な 血 液 像 を もつ た 幼 若 犬 の一 側 の 腰仙 部(L5〜L7,. S1)後 根 切 除 後,両 側 の大. 脊髄 後 根 に は 血 管 拡 張. 線 維 を 含 む こ とを 報 告 し て か ら 幾 多 の 追 試 が 行 わ れ,就. 中Bayliss23)が. 犬 のL5〜L7,. S1. の 後 根 の 刺 戟 に よ つ て 後 肢 に 著 明 な1血管 拡 張. 腿 骨 々髄 及 び 脛 骨 々髄 を左 右 比 較 して 眼 的 に は 大 きな差 を認 め な い.(た. 腿骨,脛 骨 々髄) 2)有. 後根を切. こ の 操 作 で 果 し て 目的 を 達 し得 る も の か ど う. とに な る.. 1)肉. S1の. を認 め て 以来 この 事実 は一 般 の承 認 を 得 るに 至 っ た.氏. 核 細 胞数 は神 経 切 除 側 に 若干 減 少 の. 傾 向 を認 め る.(大 腿 骨 々髄). はLangley28)の. 提 案 に従つて こ. の血 管 拡 張 作 用 を 知覚 神 経 線 維 の逆 伝 導 に よ つ て 説 明 した. ロ. 3)神. 経 切 除 側 の赤 芽 球 は 少 な く,好 中球. は多 い傾 向 が あ る.(大 腿 骨 々髄)両. 者に差. を認 め な い.(脛 骨 々髄) 4)神. 経 切 除 側 の赤 芽 球 と好 中 球 の核 分 裂. ー 方 本 邦 の 呉7)及 び そ の 門 下 は 組 織 学 的 に 脊 髄 後 根 中 に 小 径 有 髄 神 経 線 維 を 証 明 し,こ の殆 ん ど全 部 は 遠 心性 に して 副 交感 神 経 線 維 で あ る と発 表 し た.呉7)に. よ る と前 記 血 管 拡. は若 干少 な い傾 向 を 示 し て い る.(大 腿骨,. 張 作 用 は この 副 交 感 神 経 線 維 の 刺 戟 に よ る と. 脛 骨 々髄). 説 明 し て い る,呉. 5)神. 経 切 除 側 の赤 芽 球 の骨髄 左傾 即 ち成. 熟 抑制 が 見 られ る.(大 腿 骨,脛 骨 々髄) 6)神. 経 切 除 側 の 好 中球 の骨 髄 左傾 即 ち成. 熟 抑制 が 見 られ る.(大 腿 骨,脛 骨 々髄) 7)神. 経 切 除 側 の 分 節核 球 の増 加 即 ち放 出. の抑制 が 見 られ る.(大 腿 骨,脛 骨 々髄) 8)上. 記 諸 成 績 は 大 腿骨 々髄 の 方が 脛 骨 々. Ranson34),. の 脊 髄 副 交 感 神 経 系は. Matthews30),大. 対 意 見 も あ つ た が,こ り,又Muller32), Meyer31)等. 内4)等. の少 数 反. れ らを 一 々 反 駁 して お Gargel26),. Foerster25),. 諸 大家 は脊 髄 副 交 感 神 経 の 存 在 を. 肯 定 し 各 々 そ の 著 書 の 中 に 之 を 記 載 し て い る. か くして 脊髄 副 交 感 神 経 は 大 方 の 承 認 を 得 て い る,而. して腰 仙 部 脊 髄 後 根 を 通 過 す る脊 髄.
(20) 2068. 石. 田. 收. 作. 副 交 感 神 経 の 生 理 学 的 機 能 に つ い て は,大. 値 は 非 常 に まち まちで あ る,こ れ は吸 引 に よ. 島5)は 下 肢 の 随 意 筋 の 栄 養 に つ き,前. る骨 髄 末 梢血 液 の混 入 のた め と考 え られ,い. 藤10)は 血 管 拡 張 運 動 に つ. か に 吸 引 の 手 技 を 一定 に して もか な り大 きな. 井3)は 皮 下 脂 肪 組 織 に 対 す る 同 神 経 支. 値 の 変 動 は免 れ る こ とが で きな い.本 実 験 で. 発 汗 作 用 に つ き,斎 き,大. 田18)は. 配 の 存 在 を 確 認 し て い る.一. 方 竹 山13)は 赤 色. 髄 に 多 数 の 副 交 感 神 経 線 維 を 認 め,又. も既 に教 室 の柴 田11)も述 べ て い る よ うに,最. 森 川20). 初 無処 置 の 犬 の両 側 大 腿 骨 を穿 孔 して左 右 の. 及 び 稲 生2)は 下 肢 骨 髄 に 多 数 の 中 径 及 び 小 径. 有 核細 胞 数 を 比 較 した が 甚 しい差 を 認 め た の. 有 髄 神 経 線 維 を 認 め 一 部 は 恐 ら く副 交 感 神 経. で穿 刺 法 は 中止 した.之 に代 る 方法 として 福. な ら ん と結 論 し て い る,教. 井17)が骨髄 巨核 球 の数 量 測定 に採 用 した 組織. 室 の 田 中14)は 中 等. 径 の 動 脈 壁 に 神 経 終 末 をTerminalreticulum. 切 片標 本 法を 試 み た.こ の 方法 は 柴 田 が 実 験. 上 か ら下肢 骨髄 も. に値 す る 方法 として報 告 して い るが,犬 で は. 副 交感 神 経 支 配 を 受 け て い るこ とは確 実 で あ. 骨 梁 が 非 常 に 密 で 硬 い た め正 確 な 組織 切 片 を. る. Stricker37)は. 作 り得な か つ た例 もか な りあ つ た.そ. と し て 多 数 認 め て い る.以. 犬 でL5〜6の. し,又Bayliss23)も. 犬 のL5〜7,. 後 根 を 刺 戟 S1の. 後 根. こで 私. は撲 殺 直 後 の 骨髄 を直 接 メ ラ ン ジ ュー ル で吸. を 刺 戟 し て 後 肢 の 血 管 拡 張 を 認 め て い る が,. 引す る 方法 を 試 み た と ころ,第3表. の対照犬. こ の こ と か ら 後 肢 の 血 管 はL5〜7,. の値 が 示 す よ うに最 大 変 動 幅22%に. 達 したが,. S1の. を 受 け て い る こ と は 明 ら か で あ る,然. 支配 し後 肢. の骨 髄 の 副 交 感神 経 の起 始 は 未 だ確 実 では な い が,後 S1で. 肢 の 血 管 拡 張 神 経 の 起 始 がL5〜7,. S1と. 有 核 細 胞 数 を 算定 した. 次 に 骨髄 の細 胞 分 類 で も末 梢血 の 混 入 して. 髄 支 配 の 神経 の起 始. いな い 組織 切 片 に よつ て 分 類 す るの が理 想 的. 考 え て 大 き な 誤 り は な い と思. で は あ るが,実 際 には 組 織 切 片 に よつ て詳 細. あ る こ とか ら,骨. もL5〜7,. 本 法 を も採 用 し組 織 切 片 法 との2方 法 で以 て. に誤 りな く細 胞 を分 類 す る こ とは 困難 で あ る.. う. そ こでL5〜7,. S1の. 後根 を 切除 し或 は更 に. 後 根 神 経 節 を 別 出 して,下. 肢 骨髄 の変 化 を 追. 私 は 理 論 的 に 組織 切 片. 非常 に 近 い細 胞 比 率. を 示 す と思 わ れ る骨 髄 伸 展標 本 に よつ て細 胞. し. 求 す るな らば副 交 感 神経 支 配 遮 断 の影 響 を 知 る こ とが で き,而 も一 側 に 手 術 を施 し他 側 を 対 照 とす るな らば,内 分泌,物 質 代 謝 等 の 影 響 は 殆 ん ど除 外 せ られ,こ の 変化 は 副 交 感 神. を分 類 した. 次 に 骨髄 の 細胞 百分 率 の 判 定 法 とし ては 次 の3が 考 え られ る. ユー 全 骨髄 細 胞 に対 す る赤 芽 球 百 分 率 と好. 経 支 配除 去 の 直接 影 響 と解釈 して差 支 えな い.. 中球 百分 率 か らは夫 々 の核 分 裂 と有 核細 胞 数. 以 上 か ら私 の実 験 方法 で 下肢 骨髄 を 支 配 して. を考 慮 に 入 れ るな らば,夫. い る副 交感 神 経 を 遮 断 した こ とに な る.. は減 退 を 知 る こ とが 出来 よ う.. II. 骨 髄 検 査 に つ い て(表21). 骨髄 の細 胞 学 は1929年Arinkin24)が. 2.全. 々の 生 成 の 亢進 又. 好 中 球 に 対す る分 節 核 球 百分 率,棒. 胸骨. 状 核 球 百 分 率 及 び 未熟 前 段 階 百 分 率 の3者 を. 穿刺 法 を発 表 し臨 床 的 に 広 くこの検 査 が 行 わ. 比 較 す る こ とに よつ て放 出度 の亢進 或 は抑 制. れ る に至 つて 長 足 の 進 歩 を遂 げ た ので あ る.. を知 る こ とが 出 来 よ う.. 臨 床 的 に は 普通 胸 骨 穿刺 液 の 有核 細 胞 数 算 定. 3.未. 熟 前 段 階 に対 す る骨 髄 芽 球 百 分率,. と細 胞 分 類 を行 い,前 者 に よつ て細 胞 の絶 対. 前 骨 髄 球 百分 率,骨 髄 球 百 分 率及 び 後 骨髄 球. 量 を,後 者 に よつ て 細胞 の相 対 量 を 知 り,両. 百分 率 の比 較 は,夫 々 の核 分 裂 を考 慮 す るな. 者 か ら細 胞 増 殖 と成 熟 に対 す る正 確 な 判 定 を 得 る こ とが 出来 る.こ の 意味 で有 核 細 胞 数 の. らば成 熟 度 及 び 増 殖度 の亢 進 又 は抑 制 を 示す で あ ろ う.同 様 な こ とは 全赤 芽 球 に 対 す る塩. 算 定 は 細 胞 分 類 に も劣 らぬ程 の重 要 性 を もつ. 基性 赤 芽 球 百 分 率,多 染性 赤 芽 球百 分 率 及び. て い るに も拘 らず,穿 刺 液 か ら得 られ る そ の. 正 染 性 赤 芽球 百 分 率 の 比較 につ いて も云 え る.
(21) 副 交 感 神 経 遮 断 の骨 髄 に 及 ぼ す影 響 に 関 す る研 究 で あ ろ う.こ. の こ と に つ い てRohr35)は. 2069. 劃. る と述べ 更 に 大 腿 骨 々髄 よ り も脛 骨 々髄 の 方. 梢 血 の 白血 球. が 変化 が 大 き い と云 つ て い る.浅 井は 犬 で 一. の核 分 節 数 か ら核 の 推 移 の 意 義 を 唱 え た の は. 側 の 脊髄 後 根 を 電 気 的 に 刺戟 し股 静 脈 血 を 左. Arneth22)で. 期 的 な学 説 を 提 唱 し て い る.末. 更 に末梢血. 右 比 較 して,刺 戟 側 血 液 中 に 多数 の骨 髄 性 幼. と骨 髄 の 両 面 の 推 移 か ら 骨 髄 の 機 能 を 判 定 し. 若 細 胞 の 出現 を 認 あ て い る.こ の よ うに 浅 井. よ う と し て い る.即. は 副 交感 神 経 の刺 戟 は 骨髄 か ら の有 形 成 分 出. 第21表. あ る が,. Rohrの. Rohr35)は. ち 第21表. に示 す よ うに 顆. 骨 髄 末 梢 血 推移 説. 動 機 転 を促 進 す る と結 論 して い る. 私 の成 績 は森 川 と相 反 す る もので は な く, 成程 肉眼 的 に は 若 干 脂 肪髄 増 加 とか 赤色 髄 減 少 を 認 め ては い るが,全 体 として は 森 川 の 云 つ て い る程 の変 化 は認 め なか つ た .森 川 の骨 髄 穿刺 液 に よ る細 胞 数 算 定や 細 胞 分 類 は,既 述 の通 り末 梢 血 の 混 入 に 基 くか な りは げ しい 数 値 の動 揺 のた め に,そ の判 定 に は非 常 な 困 難 を伴 い且 つ 慎 重 な 考慮 を要 す る.又 組織 学. 粒球 系,赤 血 球 系 の何 れ に も該 当 し,骨 髄 左. 的 に も森 川 程 の変化 は認 めな か つ た.森 川 は. 方推移 は 骨髄 の抑 制 即 ち 機 能減 退 を 意 味 し,. 脛 骨 々髄 の方 が 変化 が 大 きい と云 つ て い るが,. その際 末 梢血 は右 方推 移 を伴 い,こ れ は細 胞. 脛 骨 々髄 は 脂 肪髄 が 多 く且つ 骨 梁 が密 で硬 い. 成熟 時 間 の延 長 即 ち成 熟 減 退 を意 味 す る と云. た め に細 胞 分 類 及 び 組織 学 的 検査 に は大 腿 骨. う.又 骨髄 右 方推 移 と末 梢血 左 方推 移 は 全 く. 々髄 の 方が よ り適 当 と考 え られ る,実 際 私 の. 逆の関 係 を 意味 す る と云 う.. 実験 で は大 腿 骨 々髄 の 方が よ り明 瞭 な成 績 が. 私は 以上 述 べ た3の 判 定 法 に よつ て 副 交感. 得 られ た.又 森 川 は 日数 の経 経 と共 に 変化 も. 神経 遮 断 側骨 髄 と反 対 側 骨髄 とを 比 較 して 一. 増 大 す る と述 べ て い るが,私 は格 別差 を認 め. 歩つ き進 ん だ骨 髄 像 の 判 定 を試 み た わ け で あ. な か つ た.浅 井 は 後根 を刺 戟 して 出動 機 転 の. る.. 促 進 を認 め て い るが,私 は後 根 を 切 除 して, 第2項. 諸 家 の実 験成 績 との比 較. 放 出 の抑 制 を 認 め てい る.こ れ は 互 に 一 致 す. 交 感 神経 遮 断 の骨髄 に 及 ぼ す影 響 に つ い て. る所 見 で あ る と考 え られ る.教 室 の柴 田11)は. は森 川20),西 川 ・岡 本15),柴 田11)等の報 告 が. 腰 部 交感 神 経 幹 を 切 除 して 犬 の大 腿 骨 々髄 を. あ るが,副 交 感 神経 につ い て は僅 か に 森川20). 検査 して. (遮 断)と 浅 井1)(刺 戟)の 報 告 の み で あ る. 森川 は 犬 で私 が 行 つ た と同様 に腰 仙部 後根 切. 1)肉. 眼 所 見 及 び 有 核 細胞 数 に は 著 変 を 認. め ず,. 除或 は 後根 神 経 節 剔 出 の 実験 を試 み 大 腿 骨 々. 2)相. 髄 と脛骨 々髄 は 肉 眼 的 に は チ ア ノー ゼ,貧 血,. を認 め,. 骨髄 量減 少,脂 肪 増 加,横 断 面構 造 不 鮮 明等,. 3)そ. れ ら の核 分 裂 の増 加 を証 明 し,. 組織学 的 に は 細 胞減 少,赤 血 球減 少,巨 核 球減. 4)赤. 芽 球 及 び 好 中球 の骨 髄 右 傾 即 ち 成 熟. 少,脂 肪 空 胞 増 加 等 の所 見 を認 め,更 に 骨髄 穿刺 液 には 幼 若 型 細 胞 の減 少 を報 告 して,結 局 骨髄 造 血 機 能 の低 下 を認 め る と結 論 して い. 対 的 に 赤 芽 球 の 増加 と好 中球 の減 少. 促 進 を認 め, 5)好. 中球 の減 少 即 ち 放 出 の促 進 を 報 告 し. て い る.. る.又 この こ とか ら推 論 して 副 交感 神 経 は 骨. 柴 田 の成 績 と私 の 成 績 とは 恰 も同一 物 を裏. 髄造 血 に 対 して は促 進 的 作 用 を有 す る こ とを. 表か ら見 た如 く対 称 的 で あ り,よ く一 致 して. 意味 す る もの だ と述 べ て い る,又 氏 は これ ら. い る,こ の こ とは 骨髄 に 対 して も交感 神 経 と. の変 化 は 手 術 後 の 日数 経 過 と共 に 漸 次 増 大 す. 副交 感 神 経 は 互 に 拮 抗 して い る こ とを 証 明 す.
(22) 2070. 石. 田. る もので あ る. 第3項. 收. 作. 実 質 に も影 響 を 及 ぼ して成 熟 の抑 制 を招 い て い る と考 え られ る.. 自家 成 績 に 対 す る批 判. 私 は骨 髄 細 胞 の分 類 に 当 り全細 胞 百 分 率 を 第6章. そ の ま まで 各 要 素 を比 較 す る こ とを避 け て, Rohr35)等. も述 べ て い る よ うに 各 要 素 のみ の. 結. 私 は 幼 若 犬 の左 側 第5,. 論 6, 7腰 髄 及 び第1. 百分 率に 換 算 して比 較 した.こ の 方法 に よっ. 仙 髄 の 後根 を切 除 し,下 肢骨 髄 像 の変 化 を右. て の み血 球 の成 熟 状 態 や 放 出 状態 を判 定 で き. 側 を 対照 とし て比 較 検 討 した結 果,次. る と考 え られ る.骨 髄 細 胞 分 類か ら得 られ た. 成 績 を 得 た.即 ち 1)大. 私 の成 績 の 中 で最 も目立 つ て い る ものは 後根 切 除 側 の 下肢 骨髄 の末 梢 要 素 の増 加 即 ち好 中. 2)大. 腿 骨 々髄 に お い て有 核 細 胞 数 は 対 照. 側 に 比 し若 干 減 少 の傾 向 を 示す.. 球 と好 中球 の成 熟 抑 制 で あ る.. 3)脛. 末 梢 要 素 で あ る分 節 核 球 が 増加 して い る こ. 腿 骨 及 び 脛 骨 々髄 の 肉眼 所 見 に は 著. 変 を認 め ず.. 球 の骨 髄 外 え の 放 出 の抑 制 で あ る.次 に 指 摘 で き るの は術 側骨 髄 要 素 の左 方推 移 即 ち赤 芽. の如 き. 骨 々髄 で は 赤芽 球,好 中球 の両者 に. 差 を認 め な いが,大 腿 骨 々髄 で は対 照 側 に 比. とは(骨 髄 外 放 出 の抑 制)静 脈 洞 内血 球 貯溜. し相 対 的 に赤 芽 球 は 減 少 し好 中球 は増 加 して. が 起 つ てい る と考 え られ る.こ の血 球 貯 溜 は. い る.. 教 室 の藤 田16)及び副 島12)の自律 神経 毒 に よ る 骨 髄 灌 流 実験 の成 績 か ら考 按 す る に骨 髄 動 脈. 4)赤. の收 縮 に 由 来 す る所 謂 血 管作 用,即 ち静 脈 洞 内 血流 の 遅 延 に よ る も の と考 え られ る.又 こ. 5)赤 傾,つ. の血 管 作 用 の結 果,骨 髄 実質 に も影 響 して 成 熟 の抑制 を招 来 し た も の と思 考で き る.. 芽 球 と好 中球 の 核 分 裂 は何 れ も対 照. 側 に 比 し減 少 の傾 向 を 示 す.. 6)分. 芽 球 も好 中球 も対 照 側 に 比 し骨髄 左 ま り成 熟 抑 制 を 示 す. 節核 球 は 対 照 側 に比 し増 加,つ. まり. 放 出の 抑制 を 示す.. 扨 て 骨髄 機 能 に 対 して も交 感 ・副 交 感 神経. 以 上 か ら私 は副 交 感 神 経遮 断 は 主 とし て骨. は 相 拮 抗 し て い る こ とは 前 項で 述 べ た 通 り. 髄 か らの細 胞 放 出を 抑 制 し,又 之 に伴 つ て骨. で あ るか ら,副 交 感 神経 遮 断 に よ る放 出及 び. 髄 実 質 に おけ る細 胞 成 熟 を も抑 制 す る も の と. 成 熟 の 抑制 は交 感 神 経 緊 張 の 結果 と解 釈 出 来 る.こ の こ とは 放 出の亢 進 を 副交 感 神 経 緊張. 結 論 す る. 擱筆す るに当 り終始御懇篤な る御指導,御 校 閲を. と考 え た教 室 の藤 田16),副 島12)及び 柴 田11)の. 賜わつた恩師平木教授,大 藤助教授に深謝致 します,. 解 釈 と軌 を一 に して い る.. 尚本稿の要旨は第10回中国四国内科学会で発表 し ました.. 以 上 の諸 実 験 か ら副 交 感 神経 遮 断 は 所 謂 血 管作 用が 主 体 で あ り.放出 の 抑制 を 招 き,骨 髄 引 1). 浅 井 一 太 郎:東. 京 医 学 会 雑 誌,. 54巻,. 929頁,. 昭15. 2). 稲 生 晋 吉:森. 川 に 依 る.. 3). 大 井 俊 夫:東. 京 医 学 会 雑 誌,. 50巻,. 1715頁,昭. 用. 文. 献 7). 呉 建:自. 8). 小 宮 悦 造:血. 球 の 神 経 性 調 節,昭27.. 9). 小 宮 悦 造:臨. 床 血 液 図 譜,昭29.. 10). 斉 藤 十 六:東. 大 内 軍 一:東. 京 医 学 会 雑 誌,. 48巻,. 721頁,昭. 9. 5). 大 島 研 三:東. 京 医 学 会 雑 誌, 49巻,. 京 医 学 会 雑 誌,. 河 北 靖 夫:綜. 11). 柴 田 完:岡. 12). 副 島 哲 郎:岡. 1774頁,昭. 10. 6). 3版,昭16.. 52巻,. 827頁,昭. 13.. 11. 4). 律 神 経 系,. 11巻,. 3頁,昭29.. 38巻,. 2117頁,昭31.. 山 医 学 会 雑 誌,. 66巻,. 691頁,昭. 都 府 立 医 大 雑 誌,. 16巻,. 895頁,昭. 29. 13). 合 医 学,. 山 医 学 会 雑 誌,. 竹 山 清:京 11..
(23) 副 交 感 神経 遮 断 の骨髄 に及 ぼ す 影 響 に関 す る研 究 14). 田 中 基 介:岡. 山 医 学 会 雑 誌,. 69巻,. 289頁,昭. Bd.. 32.. 126, S. 405,. 27) Hoff. 15). 西 川 元 造,岡. 16). 藤 田 正 明:岡. 本 道 雄:日. 血 会 誌,. 12巻,. 15頁,. Erg.. 28) Langley: 65巻,. 433頁,昭. 1891.. 28. 17). 福 井正 男. 18). 前 田秀 三. 日内 会 誌,. 43巻,. 292頁,昭29. 東 京 医 学 会 雑 誌,. .. 49巻,. 1773頁,昭. 20). 森 川 勝 治:東. 21) Arinkin:. 城 医 專 校 紀 要,. 5巻,. 409頁,昭10.. 京 医 学 会 雑 誌,. 52巻,. 95頁,昭13.. Bd.. 38, S. 233,. Folia. haematol.,. Vol.. u. Therapie. P. 428, n.. 30) Mathews:. J. Physiol.,. Physiol.,. Vol.. 33) Ottolenghi: 34) Ranson:. Zit. Zit.. 25) Foerster:. Dtsch.. 107, S. 41,. 26,. 37) Stricker:. 173,. 26) Gargel.. n. Muller. Z. f.. The. Bd.. Influences. Neurol.. u.. Exerted. on the. Bone. Part. the. Lower. on. the. Picture. Extremeties Root. Knochenmark,. 1949.. der Labora. 1954. Zit.. n. Kure. Methodik. halden),. Abt.. Marrow. by. d.. Physiologie. von Wirbeltieren, Arbeitsmethoden. V.. Teil. 5B.,. d. Han. (E. Abder. S. 268.. Psych.,. Parasympathetic. Influences. 1931,. Asai.. Die Blutmorphologie. dbuch d. Biolg.. 1929.. Z. f. d. ges.. u.. Zentralnervensystems. Nervenheilk.,. u. Lebenstriebe,. n. Kure.. 38) Trendelenburg: Zit.. 375.. Kure.. Das menschliche. 36) Schermer:. 1901. 24) Duverney:. P.. Vol. 83, P. 5, 1935.. Lebensnerven. d. Anamien,. P.. 12,. Asai.. Zit. u.. toriumstiere, J.. 195,. 1923.. 57,. 1907. 23) Bayliss. S.. Vol.. Zit.. 35) Rohr Diagnose. 33,. 3, Aufl.. 1929. 22) Arneth:. Bd.. Physiol.,. 29) Luschka:. 32) Muller:. 武 藤 忠 次:京. Med.,. J.. 31) Meyer-Gottlieb:. 10. 19). 1930.. inn.. 1928.. 昭24. 山 医 学 会 雑 誌,. 2071. of. 1 Bone. Section. of Spinal. Blocking. Nerves. of the by. the. Cord. Marrow. of. Obtained. Lumbosacral. from. Posterior. of Dog.. By Shusaku. Ishida. Department of Internal Medicine Okayama University ( Director: Prof. Kiyoshi Hiraki). Medical School.. By cutting off the posterior roots of the fifth, sixth and seventh lumbar regions of spinal cord as well as of the first sacral segment, on the left side of young dog , the author studied the changes in the bone marrow picture of the lower extremeties comparing that on the right side as the control, and obtained the following results 1) No marked change can be recognized in macroscopic findings of the bone marrow in the femur and tibia..
(24) 2072. 石. 田. 收. 作. 2) In the bone marrow of the femur there is a tendency of a slight decrease in the number of nucleated cells as compared with that on the side of the control. 3) In the bone marrow of the tibia, though no difference can be recognized between erythrocytes and neutrophils, in the femur bone marrow erythrocytes have relatively decre ased but neutrophils have increased as compared with those of the control. 4) There is a tendency of a decrease in the mitoses of erythrocytes and neutrophils as compared with those on the side of the control. 5) Both erythrocytes and neutrophils as compared with those on the side of the control present a picture of a shift to the left, namely, an inhibition of maturation. 6) Segmented neutrophils have increased in number as compared with the control, indicating an inhibition of the cell outflow from the bone marrow. From these the author arrived at the conclusion that the blocking of parasympathetic nerves primarily inhibits the cell outflow from the bone marrow and accompanying this, cell maturation is also inhibited in the parenchyma of the bone marrow..
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