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保険業務に係る情報提供料は 請求人の事業に基づいた収入であるとは いえない 第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 平成 30

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Academic year: 2021

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(1)

答 申

審 査 請 求 人( 以 下「 請 求 人 」と い う 。)が 提 起 し た 地 方 税 法( 以 下「 法 」 と い う 。)に 基 づ き 法 人 に 対 し て 課 す る 都 民 税( 以 下「 法 人 都 民 税 」と い う 。) 各 決 定 処 分 に 係 る 各 審 査 請 求 に つ い て 、 審 査 庁 か ら 諮 問 が あ っ た の で 、 次 の と お り 答 申 す る 。 第 1 審 査 会 の 結 論 本 件 各 審 査 請 求 は 、 棄 却 す べ き で あ る 。 第 2 審 査 請 求 の 趣 旨 本 件 各 審 査 請 求 の 趣 旨 は 、○ ○ 都 税 事 務 所 長( 以 下「 処 分 庁 」と い う 。) が 請 求 人 に 対 し 、平 成 3 0 年 1 月 2 6 日 付 け で 行 っ た 、平 成 2 7 年 3 月 1 日 か ら 平 成 2 8 年 2 月 2 9 日 ま で の 事 業 年 度( 以 下「 平 成 2 7 事 業 年 度 」 と い う 。) に 係 る 法 人 都 民 税 ( 均 等 割 額 ) の 決 定 処 分 及 び 平 成 2 8 年 3 月 1 日 か ら 平 成 2 9 年 2 月 2 8 日 ま で の 事 業 年 度( 以 下「 平 成 2 8 事 業 年 度 」と い い 、平 成 2 7 事 業 年 度 と 併 せ て「 本 件 各 事 業 年 度 」と い う 。 ) に 係 る 法 人 都 民 税 ( 均 等 割 額 ) の 決 定 処 分 ( 以 下 「 本 件 各 処 分 」 と い う 。 ) に つ い て 、 そ れ ぞ れ そ の 取 消 し を 求 め る も の で あ る 。 第 3 請 求 人 の 主 張 の 要 旨 請 求 人 は 、本 件 各 事 業 年 度 に お い て 事 業 は 行 っ て い な い 。そ の よ う な 企 業 に 対 し て 課 税 す る の は 違 法 ・ 不 当 で あ る 。な お 、本 件 各 事 業 年 度 の 請 求 人 の 収 入 な い し 経 費 は 、請 求 人 代 表 取 締 役 の 個 人 的 な 事 情 等 に 基 づ い て 発 生 し た も の で あ る 。ま た 、請 求 人 は 、現 在 、生 命 保 険 代 理 店 及 び 損 害 保 険 代 理 店 を 営 業 し て い な い か ら 、生 命 保 険 代 理 店 手 数 料 及 び 損 害

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保 険 業 務 に 係 る 情 報 提 供 料 は 、請 求 人 の 事 業 に 基 づ い た 収 入 で あ る と は い え な い 。 第 4 審 理 員 意 見 書 の 結 論 本 件 各 審 査 請 求 は 理 由 が な い か ら 、 行 政 不 服 審 査 法 4 5 条 2 項 に よ り 、 棄 却 す べ き で あ る 。 第 5 調 査 審 議 の 経 過 審 査 会 は 、 本 件 諮 問 に つ い て 、 以 下 の よ う に 審 議 し た 。 年 月 日 審 議 経 過 平 成 3 0 年 8 月 1 0 日 諮 問 平 成 3 0 年 9 月 1 8 日 審 議 ( 第 2 5 回 第 4 部 会 ) 平 成 3 0 年 1 0 月 1 5 日 審 議 ( 第 2 6 回 第 4 部 会 ) 第 6 審 査 会 の 判 断 の 理 由 審 査 会 は 、 請 求 人 の 主 張 、 審 理 員 意 見 書 等 を 具 体 的 に 検 討 し た 結 果 、 以 下 の よ う に 判 断 す る 。 1 法 令 等 の 定 め ⑴ 法 人 都 民 税 と そ の 納 税 義 務 者 ア 東 京 都 は 、特 別 区 の 存 す る 区 域 内 に お い て 、法 1 条 2 項 の 規 定 に か か わ ら ず 、道 府 県 民 税( 法 4 条 2 項 1 号 )及 び 市 町 村 民 税( 法 5 条 2 項 1 号 )の う ち 、法 人 に 対 し て 課 す る も の を 都 民 税 と し て 課 す る と し て い る ( 法 7 3 4 条 2 項 2 号 ) 。 ま た 、 法 7 3 4 条 3 項 は 、 同 条 2 項 2 号 の 場 合 に お い て 、法 人 都 民 税 に つ い て は 、道 府 県 民 税 に 相 当 す る 税 と 市 町 村 民 税 に 相 当 す る 税 と を 合 わ せ て 一 の 税 と み な し て 、法 第 三 章 第 一 節( 市 町 村 民 税 に 関 す る 規 定 。た だ し 、個 人 の 市 町 村 民 税 に 関 す る 部 分 の 規 定 を 除 く 。)の 規 定 を 準 用 す る と し

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イ 特 別 区 の 存 す る 区 域 に お い て 、法 人 都 民 税 は 、特 別 区 内 に 事 務 所 又 は 事 業 所 ( 以 下 「 事 務 所 等 」 と い う 。 ) を 有 す る 法 人 ( 以 下 「 対 象 法 人 」と い う 。)に 対 し て 、均 等 割 額 及 び 法 人 税 割 額 の 合 算 額 に よ っ て 課 す る と さ れ て い る( 法 2 9 4 条 1 項 3 号 及 び 東 京 都 都 税 条 例( 昭 和 2 5 年 東 京 都 条 例 第 5 6 号 。以 下「 条 例 」と い う 。)1 0 4 条 1 項 1 号 ) 。 な お 、事 務 所 等 と は 、そ れ が 自 己 の 所 有 に 属 す る も の で あ る か 否 か に か か わ ら ず 、事 業 の 必 要 か ら 設 け ら れ た 人 的 及 び 物 的 設 備 で あ っ て 、そ こ で 継 続 し て 事 業 が 行 わ れ る 場 所 を い う 。こ の 場 合 に お い て 、事 務 所 等 に お い て 行 わ れ る 事 業 は 、当 該 法 人 の 本 来 の 事 業 に 直 接 、間 接 に 関 連 し て 行 わ れ る 附 随 的 事 業 で あ っ て も 、社 会 通 念 上 そ こ で 事 業 が 行 わ れ て い る と 考 え ら れ る も の に つ い て は 、事 務 所 等 と し て 取 り 扱 っ て 差 し 支 え な い と さ れ て い る(「 地 方 税 法 の 施 行 に 関 す る 取 扱 い に つ い て( 市 町 村 税 関 係 )」( 平 成 2 2 年 4 月 1 日 付 け 総 税 市 第 1 6 号 総 務 大 臣 通 知 。以 下「 取 扱 通 知 」と い う 。)第 1 章 ・ 第 1 節 ・ 6 ) 。 ⑵ 法 人 都 民 税 の 申 告 対 象 法 人 は 、都 知 事 に 対 し 、法 人 税 の 申 告 書 の 提 出 義 務 が あ る 場 合 に は 、そ の 期 限 ま で に 法 人 都 民 税 の 均 等 割 額 及 び 法 人 税 割 額 を 申 告 書 に よ り 申 告 納 付 し な け れ ば な ら な い と さ れ て い る( 法 3 2 1 条 の 8 第 1 項 及 び 条 例 1 1 3 条 ) 。 な お 、対 象 法 人 は 、事 務 所 等 を 廃 止 し た 場 合 に は 、当 該 事 実 の 発 生 し た 日 か ら 1 0 日 以 内 に そ の 旨 を 都 知 事 に 申 告 す る 義 務 が あ る と さ れ て い る ( 条 例 1 1 4 条 の 2 第 2 項 ) 。 ま た 、会 社 は 、本 店 の 所 在 場 所 を 変 更 し た 場 合 に は 、変 更 又 は 移 転 の 登 記 を し な け れ ば な ら な い と さ れ て い る( 会 社 法 9 1 5 条 及 び 9 1 6 条 ) 。

(4)

⑶ 法 人 都 民 税 の 決 定 都 知 事 は 、対 象 法 人 か ら 法 人 都 民 税 の 申 告 書 が 提 出 さ れ な か っ た 場 合 に お い て は 、そ の 調 査 に よ っ て 、対 象 法 人 が 申 告 す べ き 法 人 税 割 額 及 び 均 等 割 額 を 決 定 す る も の と さ れ て い る ( 法 3 2 1 条 の 1 1 第 2 項 ) 。 ⑷ 法 人 都 民 税 ( 均 等 割 額 ) の 算 定 方 法 対 象 法 人 の 各 事 業 年 度 に お け る 法 人 都 民 税( 均 等 割 額 )に つ い て は 、 資 本 金 等 の 額 及 び 特 別 区 ご と に 置 か れ る 事 務 所 等 の 従 業 者 数 に 応 じ て 額 が 定 め ら れ て お り( 法 3 1 2 条 1 項 及 び 条 例 1 0 6 条 )、条 例 1 0 6 条 に 定 め る 額 に 法 人 税 額 の 課 税 標 準 の 算 定 期 間 中 に お い て 事 務 所 等 を 有 し て い た 月 数 を 乗 じ て 得 た 額 を 1 2 で 除 し て 算 定 し た 額 を 法 人 都 民 税 均 等 割 額 と す る ( 法 3 1 2 条 4 項 ) 。 な お 、法 人 税 額 の 課 税 標 準 の 算 定 期 間 と は 、法 人 税 の 課 税 標 準 で あ る 所 得 の 算 定 期 間 で あ る 事 業 年 度 を い い 、事 業 年 度 と は 、原 則 、法 人 の 会 計 期 間 を い う と さ れ て い る( 法 3 2 1 条 の 8 第 1 項 、法 人 税 法 7 4 条 1 項 及 び 1 3 条 ) 。 2 本 件 各 処 分 に つ い て ⑴ 法 人 都 民 税 ( 均 等 割 額 ) 納 付 義 務 の 有 無 に つ い て 請 求 人 の 本 店 所 在 地 は 、本 件 各 事 業 年 度 に お い て 、東 京 都 ○ ○ 区 内 に 所 在 す る こ と が 認 め ら れ る 。こ の こ と は 、請 求 人 が ○ ○ 税 務 署 長 に 提 出 し た 本 件 各 事 業 年 度 に お け る 法 人 税 の 確 定 申 告 書 に 記 載 さ れ て い る 納 税 地( 法 人 税 法 1 6 条 に よ り 、そ の 本 店 又 は 主 た る 事 務 所 の 所 在 地 で あ る 。)が「 東 京 都 ○ ○ 区 ○ ○ ○ 丁 目 ○ 番 ○ 号 」で あ る こ と と も 一 致 す る 。 ま た 、本 件 各 事 業 年 度 に 係 る 損 益 計 算 書 等 に よ れ ば 、請 求 人 は 、本 件 各 事 業 年 度 に お い て 、収 入 と し て 、売 上 高 な い し 雑 収 入 等 の 営 業 外 収 益 を 計 上 す る 一 方 、販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 と し て 、車 両 諸 掛 、減 価

(5)

償 却 費 、地 代 家 賃 、通 信 交 通 費 、水 道 光 熱 費 、接 待 交 際 費 、保 険 料 等 の 経 費 を 計 上 し て い る 。こ れ ら の 経 費 は 請 求 人 が 自 ら 運 営 す る 事 業 に 係 る 収 入 を 得 る 目 的 で 支 出 さ れ る も の で あ る こ と か ら 、請 求 人 が 、本 件 各 事 業 年 度 に お い て 当 該 各 費 目 の 支 出 を 現 に 行 い 、当 該 各 支 出 を 請 求 人 が 自 ら 運 営 す る 事 業 の 各 経 費 と し て 計 上 し て 、本 件 各 事 業 年 度 に 係 る 法 人 税 の 確 定 申 告 を し た と い う の で あ れ ば 、請 求 人 は 本 件 各 事 業 年 度 に お い て 継 続 し て 事 業 を 行 っ て い た も の と 認 め る ほ か は な い 。 以 上 に よ り 、請 求 人 は 、東 京 都 ○ ○ 区 ○ ○ ○ 丁 目 ○ 番 ○ 号 に お い て 、 継 続 的 に 事 業 を 行 っ て い た も の と い え る こ と か ら 、本 件 各 事 業 年 度 に お い て 法 人 都 民 税( 均 等 割 額 )の 課 税 要 件 で あ る 東 京 都 特 別 区 内 に 事 務 所 等 を 有 す る 法 人 と し て 、法 人 都 民 税( 均 等 割 額 )の 納 付 義 務 が あ る と い え る 。 ⑵ 法 人 都 民 税 ( 均 等 割 額 ) の 算 出 に つ い て 本 件 各 事 業 年 度 に お け る 請 求 人 の 資 本 金 の 額 は 1 ,0 0 0 万 円 、従 業 員 数 が 5 0 人 以 下 で あ る こ と が 認 め ら れ る か ら 、条 例 1 0 6 条 1 項 1 号 ホ の 規 定 よ り 、請 求 人 の 均 等 割 の 税 率 は そ れ ぞ れ 年 額 7 0 ,0 0 0 円 で あ る と い え る 。 そ し て 、当 該 額 に 平 成 2 7 事 業 年 度 及 び 平 成 2 8 事 業 年 度 そ れ ぞ れ の 年 度 に お け る 事 務 所 等 を 保 有 し て い た 月 数 1 2 を 乗 じ て 得 た 額 を 1 2 で 除 し て 得 た 金 額( 7 0 ,0 0 0 円 ×1 2 / 1 2 = 7 0 ,0 0 0 円 )が 、請 求 人 の 納 付 す べ き 本 件 各 事 業 年 度 に お け る 法 人 都 民 税 均 等 割 額 と な る 。 そ し て 、本 件 各 処 分 に お け る 各 税 額 7 0 ,0 0 0 円 は 、こ れ に 一 致 し て お り 、そ う す る と 、各 税 額 の 決 定 に 当 た り 違 算 等 の 事 実 は 認 め ら れ な い こ と は 明 ら か で あ る 。 ⑶ 結 論 以 上 の と お り 、本 件 各 処 分 は 、請 求 人 に 対 し て 、本 件 各 事 業 年 度 に

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お い て 、法 令 等 の 定 め に 基 づ き 、法 人 都 民 税 を 課 し 、か つ 、税 額 を 算 定 し た も の で あ り 、違 法 又 は 不 当 な 点 を 認 め る こ と は で き な い も の で あ る 。 3 請 求 人 は 、上 記( 第 3 )の と お り 、要 す る に 本 件 各 事 業 年 度 に お い て 事 業 を 行 っ て い な い か ら 、 本 件 各 処 分 は 違 法 ・ 不 当 で あ る と 主 張 す る 。 し か し 、請 求 人 が 、本 件 各 事 業 年 度 に お い て 、継 続 的 に 事 業 活 動 を 行 っ て い た と 認 め ら れ る こ と は 、 上 記 2 ・ ⑴ に 示 し た と お り で あ る 。 請 求 人 は 、本 件 各 事 業 年 度 に 係 る 法 人 税 の 各 確 定 申 告 書 に 計 上 さ れ て い る 収 入 及 び 経 費 は 、請 求 人 代 表 取 締 役 の 個 人 的 な 事 情 に 基 づ い て 発 生 し た も の で あ り 、請 求 人 の 収 入 及 び 経 費 と し て 計 上 さ れ て い る こ と を も っ て 請 求 人 が 事 業 を 行 っ て い る と い う こ と は で き な い と 主 張 す る 。確 か に 、請 求 人 代 表 取 締 役 が 法 人 で あ る 請 求 人 の 業 務 執 行 の 一 環 と し て 行 う 活 動 に 係 る 経 理 は 、あ く ま で 一 個 人 と し て 行 う 活 動 に 係 る 経 理 と 、厳 に 峻 別 さ れ な け れ ば な ら な い も の で あ る と い え る が 、請 求 人 の 収 入 及 び 経 費 と し て 計 上 さ れ 、○ ○ 税 務 署 長 に 対 し て 申 告 さ れ た 収 支 は 、あ く ま で 法 人 で あ る 請 求 人 の 収 入 及 び 経 費 と し て 認 め る ほ か な い 。 し た が っ て 、 請 求 人 の 主 張 を 採 用 す る こ と は で き な い 。 ま た 、請 求 人 は 、現 在 、生 命 保 険 代 理 店 及 び 損 害 保 険 代 理 店 を 営 業 し て い な い か ら 、生 命 保 険 代 理 店 手 数 料 及 び 損 害 保 険 業 務 に 係 る 情 報 提 供 料 は 、請 求 人 の 事 業 に 基 づ い た 収 入 で あ る と は い え な い 旨 主 張 す る 。し か し 、上 記 手 数 料 及 び 情 報 提 供 料 の 収 入 は 、請 求 人 の 本 件 各 事 業 年 度 に お け る 事 業 活 動 に 基 づ く 収 入 で あ る と 認 め る ほ か は な く 、請 求 人 の 主 張 に は 理 由 が な い 。 4 請 求 人 の 主 張 以 外 の 違 法 性 又 は 不 当 性 に つ い て の 検 討 そ の 他 、 本 件 各 処 分 に 違 法 又 は 不 当 な 点 は 認 め ら れ な い 。 以 上 の と お り 、 審 査 会 と し て 、 審 理 員 が 行 っ た 審 理 手 続 の 適 正 性 や 法 令

(7)

れ て い る も の と 判 断 す る 。

よ っ て 、「 第 1 審 査 会 の 結 論 」 の と お り 判 断 す る 。

( 答 申 を 行 っ た 委 員 の 氏 名 )

参照

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