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貸家建付地 貸家建付地とは 自分名義の土地に自分名義の建物を建設してその建物を他人に貸しているものです ( 財基通 26) 借家人には法律上の借家権が発生し 地主は立退料を支払わないと自由に土地建物を処分できません( 借地借家法 28) 貸家建付地の典型例は アパート マンションです このため 相続

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バックナンバーは、当事務所のホームページで参照できます。 http://www.up-firm.com 1 貸家建付地 建物・貸家の評価 マンション建設と貸家建付地の評価 固定資産税の小規模住宅用地の特例

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貸家建付地

貸家建付地とは、自分名義の土地に自分名義の建物を建設してその建物を他人に貸しているものです(財基通 26)。借家人には法律上の借家権が発生し、地主は立退料を支払わないと自由に土地建物を処分できません(借地 借家法 28)。貸家建付地の典型例は、アパート・マンションです。このため、相続税対策としての不動産の有効活用と してよく利用されます。貸家建付地は以下のように、一定の評価減が認められています。 貸家建付地の評価額=自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合) なお、借家権割合は全国一律で 30%です。賃貸割合は、通常は建物全体を賃貸に出しているので 100%つまり1 です。ただし、例えば 20 室のマンションのうち 2 室でオーナーや親族が居住・事業利用していると 90%となります。ま た、稼働率が低くて空き室の多いマンションやアパートは賃貸割合が 50%等、低く認定される可能性があります。この ため、相続対策としては周辺相場よりも家賃を安くして稼働率を高める必要があります。 設例 自用地の路線価=400,000 円/㎡ならばマンション建設で 貸家建付地の評価額=400,000×(1-0.7×0.3×1)=316,000 円 つまり 79%の評価となります。

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建物・貸家の評価

1.建物・貸家の評価 建物の相続・贈与の税務上の評価は、原則として「固定資産税評価額」で評価されます(財基通 89)。固定資産税 評価額は、市区町村役場の固定資産係で固定資産税評価証明書を入手して確認できます。毎年 4 月頃に不動産所 有者に送付される「固定資産税納税通知書」は、各種の負担軽減措置が調整された後の「課税標準額」×1.4%です。 地方税法等の特例措置で、居住用土地建物の納税通知書の課税標準額はディスカウントされていますので注意が 必要です。固定資産税評価額は、土地と同様に 3 年毎に改訂される制度になっています。 区分 評価方法 関連法令 建物 固定資産税評価額 財基通 89 建築中の建物 建築費用額の 70% 財基通 91 門、塀等の設備 課税時の再建築価額から減価を控除 財基通 92 庭園設備 課税時の再調達価額の 70% 同上 構築物 課税時の再建築価額から減価を控除後の金額の 70% 同上 2.貸家の評価 アパート、マンション等の賃貸物件を建設して他人に貸している場合は、借家人に法律上の借家権が発生します。 借地借家法は、賃借人の立場を法律上強力に保護しています。居住用でも事業用でも家主の都合で退去を迫る場 合は、原則として立退料を支払う必要があります。このため以下の通り、貸家は通常よりも借家権割合だけの評価減 が認められています(財基通 93)。 貸家の評価額=固定資産税評価額(1-借家権割合×賃貸割合) 借家権割合は、国税庁 HP の「路線価図等閲覧」で参照することが出来ます。平成 18 年度の大阪・東京・名古屋国 税局管内では 30%です。なお、相続開始時点で空き家の場合は評価減の対象となりません(最高裁 平成 10 年 2 月 26 日判決)。 3.高層マンションや億ションの固定資産税評価額 超高層マンションでは一般に、低層階よりも最上階や高層階が高価になっています。3~5 階では 4 千万円の物件 が最上階では同じ間取りでも 1 億円近くする場合があります。しかし、固定資産税評価額は間取りや面積が同じなら ば同じです。よって、相続や税金を考慮すれば実勢価格が高くなる、つまり中古での売却価格が高くなる最上階の部 屋を購入した方が有利です。

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マンション建設と貸家建付地の評価

個人所有の遊休地(例えば、青空駐車場)や貸地がある場合は、オーナー個人に蓄積される累進課税対象となる 不動産所得の分散対策として、また、相続税対策として賃貸住宅経営が有効です。 ①建設資金 2 億円でマンションを建設すれば、その金額分だけ相続財産を減少できます。 →建物建設代金 2 億円ならば、その分財産を減少させることが出来ます(銀行借入金の場合は債務控除可能) ②個人で所有する土地にオーナー名義の収益物件を建設すれば、相続税の評価上は「貸家建付地」とされます。こ のため、土地は路線価地域の宅地評価額から(借地権割合×借家権割合)が評価減されます。通常は、借地権割合 =70%、借家権割合=30%なので、更地に比べて土地が 21%評価減されます。具体的には、貸家建付地の評価額 =自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合)となります。 →路線価 1 億円の宅地は、約 79,000 千円と評価されます ③オーナー名義の収益物件、建物の評価が賃貸物件なので固定資産税評価額から借家権が控除されます。固定 資産税評価額は、建築価額の 6 割程度で割安に評価されます。 賃貸物件の評価減=建物評価額×借家権割合=60%×30%=18% 貸家の評価額=固定資産税評価額-賃貸物件の評価減=60%-18%=42% →2 億円でマンションを建設しても、相続の際には 84,000 千円と評価されます ④一定要件を満たせば、相続の際に「小規模宅地の評価減」特例が適用できます(措置法 69 条の 4②一、三)。 つまり不動産賃貸用の宅地は、特定同族会社へ賃貸する場合は特定同族会社事業用宅地として 400 ㎡まで 80%、 それ以外の場合は貸付事業用宅地として 200 ㎡まで 50%の評価減ができます。 ⑤固定資産税や都市計画税対策にもなります ビジネス用途のオフィスや貸しビルでは適用不可ですが、居住用のマンションやアパートでは、「小規模住宅用地 の特例」(地法 349 条の 3 の2②)が適用可能です。 不動産賃貸経営は、以下の 3 点が検討ポイントになります。 (A)不動産賃貸業は、個人事業ではなく資産管理会社で経営すること 収益物件が個人所有では、収入がオーナー個人に集中します。土地だけを個人所有として建物は会社所有とす れば、賃貸マンションや賃貸ビルの不動産収入が会社のものとなり、所得の分散・子供への移転を図ることができま す。また、法人で不動産事業を経営した方が、個人事業よりも所得税対策や相続税対策の工夫の選択肢が多くなり

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バックナンバーは、当事務所のホームページで参照できます。 http://www.up-firm.com 5 (B)相続直前の建設を防止する趣旨の、昭和 63 年の税制改正の規制に注意 被相続人の死亡日の 3 年以内に取得した不動産の相続税の課税価格は、相続税評価額ではなくその取得価額で 評価するようになりました。時価>路線価の差異を利用した、相続税負担の軽減策を防止する趣旨です。これは、平 成 8 年税制改正で個人版は廃止されました。個人版は廃止されましたが、法人で取得したものはこの規制が現在も 生きています(財基通 185)。このため賃貸不動産経営のためにマンションを建設しても、個人名義ではなく純資産価 額で評価計算する会社が取得した場合は、3 年以内に相続が開始するとスキーム効果は無い事になります。不動産 管理会社の設立を検討する場合は、留意が必要です。 (C)担保不動産は物納できない 相続税の物納では、抵当権や根抵当権のついている土地建物・質権設定されている株式等は、管理処分不適格 財産とされています(相令 18)。このため、自己資金で建設する場合は問題ありませんが銀行借入金による賃貸物件 建設では、納税資金対策に影響がないように計画する必要があります。 「小規模宅地の評価減特例」を最大限に活用する方法 大阪府内に約 160 坪、約 530 ㎡の個人所有の遊休地でモータープールを経営している場合 (路線価は 1 ㎡=95 千円) ①何もプランニングしないままで相続となった場合 →530 ㎡×95 千円=50,350 千円の評価 駐車場用地は、特定事業用宅地には該当しません(措置法 69 条の 4③一、措置令 40 条の 2①、④)。よって、400 ㎡まで 80%評価減 することは出来ません。これは特定特例対象宅地に該当するので、200 ㎡まで 50%評価減することが出来ます。 →50,350 千円-(200 ㎡×95 千円×50%)=40,850 千円の評価 ②160 坪の宅地に賃貸マンションを借入金で建設し、全てを賃貸用とした場合 賃貸マンションの敷地も、特定事業用宅地には該当しません(措置法 69 条の 4③一、措置令 40 条の 2①、④)。よって 400 ㎡まで 80% 評価減することは出来ません。これは特定特例対象宅地に該当するので、200 ㎡まで 50%評価減することが出来ます。 →50,350 千円-(200 ㎡×95 千円×50%)=40,850 千円の評価 ③160 坪の宅地に賃貸マンションを借入金で建設し、一部を自宅とした場合 被相続人の特定居住用宅地に該当するので、そのマンション敷地の 240 ㎡まで 80%評価減することが出来ます(措置令 40 条の 2②、 措置法通達 69 の 4-20)。なお、平成 22 年度税制改正により 4 月 1 日からはこの手法が防止されました。 →50,350 千円-(240 ㎡×95 千円×80%)=32,110 千円の評価 このため、マンションの最上階に土地オーナーが住んでいるケースが良くあります。

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固定資産税の小規模住宅用地の特例

自宅の隣で月極駐車場を経営している場合には、固定資産税を軽減できる可能性があります。 利用例1 固定資産税と都市計画税を軽減するコツは、不動産登記簿の「分筆」という手続です。相続税の土地の評価単位は、 登記簿上の一筆ごとではありません。一筆の土地でも、利用方法ごとに課税上の評価が異なります(財基通 7-2 注 1)。 しかし地方税の固定資産税の評価単位は、登記簿上の一筆ごとです。よって、もし一筆全体が事業用として評価され ていれば利用形態ごとに登記簿の土地を分筆すれば負担軽減につながります。駐車場・貸しビルのような事業用土 地と異なり、住宅用地には固定資産税の課税上大きな特例が地方税法に用意されています。 それを、「小規模住宅用地の特例」と言います(地法 349 条の 3 の2②)。その土地の上に住宅があることが条件です。 具体的には、200 ㎡以下の部分について、土地の固定資産税の税額が 1/6 に、200 ㎡超の部分は 1/3 に減額される ものです。マンション等の集合住宅については 200 ㎡の戸数倍までの面積の土地がその対象となりますが、建物の 床面積の 10 倍が限度です。都市計画税にも類似の制度があり、この特例の適否は両税合計で相当額の影響があり ます。よって、自宅とモータープールや月極駐車場の不動産登記簿を確認する必要があります。分筆すれば、住宅 部分の土地は特例が適用され、固定資産税・都市計画税の負担が軽減される可能性があります。 利用例1(2) 利用例1.とは逆に、昔は駐車台数 50 台以上のモータープールを運営していたがそのうち半分にマンション・アパート等の居住用賃貸 物件を建築して駐車場を入居者にセットで貸している場合も、利用できます。もし一筆の土地上に建物と駐車場があれば、固定資産税 の評価上は全体を事業用とされている可能性が高いはずです。このような場合は、分筆せずに全体の土地が居住用に該当するとして 住宅用地の特例を申請するべきです。 利用例2 固定資産税は不動産登記簿の面積を根拠として市町村の固定資産税担当部署が課税します。1~2年前に新築し た物件では面積に間違いが少ないでしょう。しかし、代々相続、相続で引き継いだ土地は登記簿の公図や登記簿面 積によく誤り(実際より大きい)が見られます。いわゆる、「縄伸び」というものです。これを訂正するには、測量をしても らい公図の訂正が必要です(地積更正と言う手続きです)。これは、相続税の申告の際にも使えるテクニックです(財 基通 8)。土地の分筆登記や地積更正登記には、土地家屋調査士による調査や測量が必要となります。

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本レターに掲載している情報は、一般的なガイダンスに限定されています。この文書は、個別具体的ケースに対する会計・税務のア ドバイスをするものではありません。会計上の判断や税法の適用結果は、事実認定や個別事情によって大幅に異なることがありえます。

参照

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