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C24

火山防災とまちづくり

― 地域をまるごと博物館とする方法 ―

〇福島大輔・石原和弘 1.はじめに 「災害に強いまちづくり」を行う上で最も重要 な課題の一つは、住民が地域の災害リスクを認知 できるようなシステムをつくることだろう。ハー ド的な整備は直接的なダメージを軽減する上で 極めて有効だが、地域住民の防災意識はかえって 低下する。安心して暮らせる代わりに災害の記憶 が忘れ去られ、伝承されないからだ。今後はソフ ト面の対策が重要といえるだろう 住民が自分の住む地域について学び、それを活 かすための取り組みとして、「エコミュージアム」 というコンセプトがある。これは、地域をまるご と博物館と捉え、自然・文化・産業など様々な「遺 産」を現地で保存・展示・解説する新しいタイプ の博物館システムだ。住民が学芸員となり、子供 たちに地域の自然や文化を伝える社会教育シス テムの一つである。地域の自然や文化は災害と密 接に結びついており、これを科学的にわかりやす く伝えることは災害リスクの認知にもつながる。 筆者らは、この「エコミュージアム」のコンセ プトを桜島で適用し、火山防災に活かすための取 り組みを行っている。ここでは、その実践例と成 果、今後の課題について述べる。 2.実践例 これまでに桜島で50 回以上の実践活動を行い、 のべ約 3500 名に対して桜島の地域特性を伝えて きた。対象は小学生からお年寄りまで幅広いが、 主に「学校向け」と「一般向け」の二つに大別で きる。内容は、桜島に関する講義・授業のほか、 体験型セミナー、展覧会などである。テーマは火 山や災害に関するものだけではなく、桜島の歴史、 文化、産業、観光など幅広く扱っている。テーマ を火山や災害に限定していないのは、一般の人が 気軽に参加できる雰囲気を作るためと、それぞれ のテーマ間の関係を見い出し、総合的に桜島を捉 えるためである。 このほか、住民による「学芸員」を育てるため の試みとして、教育委員会と協力して市民向けの 生涯学習講座「観光ボランティアセミナー」を開 講している。タイトルには「観光ボランティア」 というキーワードを使っているが、実際の内容は 地域を知り、まちづくりに活かすためのワークシ ョップである。 3.成果 国土交通省主催の「桜島の未来を考える会」、 「桜島古里地区道路景観検討会」、「桜島火山砂防 環境管理基本計画検討委員会」等でエコミュージ アムが注目されており、このコンセプトを活かし たまちづくりが検討されつつある。 また、これまでの実践を通して分かってきたこ とは以下の通りである。 (1)エコミュージアムのコンセプトは、地域の 災害リスクを伝える手段として有効である。 (2)エコミュージアムは地域振興・防災対策の ツールとして行政にも期待されつつある。 (3)専従のまちづくりコーディネーターが一人 いればエコミュージアムの基礎は築ける。 (4)エコミュージアムを持続可能な社会教育シ ステムとするためには、組織・資金が重要。 4.課題 エコミュージアムを運営するためには強固な 運営組織と資金が必要不可欠である。そこで、桜 島 で エ コ ミ ュ ー ジ ア ム を 実 践 す る 組 織 と し て NPO 法人を設立準備中である(3 月認可予定)。 その財源として現在検討中なのは、まちづくり関 係の受託事業や「指定管理者制度」の活用である。 「指定管理者制度」とは、これまで「第3 セクタ ー」にしか委託できなかった公共施設の管理運営 を、民間の会社や NPO にも委託できるようにす るための制度である。桜島には国土交通省の「桜 島国際火山砂防センター」や鹿児島県の「桜島ビ ジターセンター」などがある。これらの施設は、 入館者数が少ない、解説員がいない、イベント等 の企画がない、地域との連携がないなどの問題を 抱えている。桜島での実績のある NPO が「指定 管理者」としてこれらの施設の管理運営を受託で きる可能性は高い。これを財源とし、既存施設と 地域との連携を強め、桜島エコミュージアムを確 立できれば、民間主導の「災害に強いまちづくり」 として先進的な事例となるだろう。

参照

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