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4-1.事業創発・事業支援「受託研究 : 「事業仕分け・地域事業組成活動」「平成21年度事業仕分け・地域事業組成活動の成果と課題」」 

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滋賀大学 地域連携センター 特任教授 石井 良一 加西市 経営戦略室 船瀬 大輔 大津市 都市経営室 八田 和也 長岡京市 政策推進課 坂内 陽子 1. はじめに 滋賀大学地域連携センターでは、地方自治体の経営改革の現場で活用してもらうことを念頭に平成 18 年度から事 業仕分け・地域事業組成活動の実践に取り組んでいる。本論文は平成 21 年度に行なった活動の成果を各市の担当 者とともに報告するものである。他自治体の取組の参考となることを願っている。 2. 事業仕分け・地域事業組成の考え方 今後、地方自治体では高度成長期に大量採用した団塊の世代の職員が一斉に退職となる。財政の健全化を図り、 少ない職員で現状のサービスを維持するためには、行政の事業を適切に縮減し、コミュニティへの権限委譲と民間 化を推進する必要がある。こうした取組は行政サービスの低下を意味するものでなく、コミュニティの自律経営と、民 間企業や NPO による地域ビジネスの形成を促し、新しい「公共」による地域経営を誘導するものになる。 図表 1 新しい公共による地域経営をめざして 事業仕分け・地域事業組成は、これまで行政が当たり前のように守備範囲としてきた事業を再度外部の目から見 直し、必要なのか、どの主体がやるべきか、どのように移行させていくかを考える作業である。1 1 事業仕分け活動は NPO 法人構想日本が提唱し 2002 年から実施。構想日本は 2010 年 5 月現在までに、6 省(文部科学省、環境省、財務省、 官 民 政策 形成 実施 官 民 政策 形成 実施 政策連携 アウトソーシング 監視機能の強化 コミュニティ 自律経営 地域ビジネス 従来の  自治体 地方自治体 新しい「公共」による地域経営 ボランティア・ メセナによ る貢献 アンケート、投 票等によるニー ズ表明 現在の行政

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すなわち、「事業仕分け」により、現在の事業を不要、必要に区分した上で、必要事業について国、県、市町、民間 に仕分け、さらに「地域事業組成」により市町事業に仕分けた事業でアウトソーシングが望ましい事業と民間に仕分 けた事業について、地域事業化の手法と実施主体を方向づけるものである。既に外郭団体等に委託している事業に ついてはそのあり方について再検討することとなる。 滋賀大学では、平成 18 年度からの 4 年間で、延べ 17 市町に対して合計 754 事業を対象に事業仕分け・地域事業 組成を行った。 図表 2 事業仕分け・地域事業組成活動の考え方 図表 3 滋賀大学で実施した事業仕分け・地域事業組成活動の概要 年度 市町村 人口 (千人) 実施日 班数 事業数 仕分け委員構成 18 年度 (3) 滋賀県栗東市 63 9 月 23、30 日 2 57 市民 滋賀県安土町 12 10 月 14 日 4 45 混成 滋賀県甲賀市 96 11 月 25 日 4 55 混成 19 年度 (5) 滋賀県栗東市 63 9 月 22 日 4 50 市民 滋賀県長浜市 83 9 月 29、30 日 4 101 混成 三重県亀山市 50 10 月 20、27 日 4 83 混成 滋賀県守山市 74 11 月 17、18 日 3 60 市民 滋賀県湖南市 55 12 月 15 日 4 52 混成 20 年度 (6) 兵庫県加西市* 48 8 月 9 日 3 30 混成 滋賀県大津市 334 8 月 23 日 2 20 混成 滋賀県守山市 74 8 月 24、30 日 3 60 市民 滋賀県湖南市 55 8 月 31 日 4 31 混成 滋賀県長浜市 83 9 月 23 日 3 24 混成 三重県亀山市 50 10 月 25 日 3 36 混成 21 年度 (3) 京都府長岡京市 80 8 月1日 2 20 混成 兵庫県加西市 48 8 月 8 日 1 6 混成 滋賀県大津市 330 8 月 22 日 3 24 混成 合計 延べ 17 市町 754 *構想日本との共催 3. 長岡京市 【1】導入の背景 長岡京市(平成 22 年 4 月 1 日現在、人口 79,742 人、面積 19.18k ㎡)では、地方分権時代の変化に的確に対応す るため、また市民ニーズを反映した質の高いサービスの提供ができるような柔軟で創造性に富んだ行財政システム 現在の事業 不要 必要 不要 行政 民間 不要 行政 地域 NPO アウトソーシング 地域事業組成 事業仕分 国 県 市町 市町 民間企業 行政

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など、量から質への転換を図る行財政改革を進めるため、行財政改革大綱を策定し改革を推進してきた。 改革の中で、限られた財源において何を選択し何に集中するのか、求められる市民サービスに応えるため、事務 事業の見直しとして担当所管における事務事業点検を行ってきた。点検は事務事業を評価するものではなく、事業 目的を再確認し、事務事業の抱える課題を明らかにすることを目的としたものであった。また、市民に対する説明責 任を果たし情報を共有するため、点検に使用した事務事業点検シートは市のホームページで公開してきた。 しかし、担当所管での点検には限界があり、担当所管以外の視点を点検に取り入れるため平成 21 年度に試行的 に事業仕分けを行うこととした。本市では、この事業仕分けの時に得た視点を事務事業の見直しに生かすことが、事 業仕分けを実施した目的である。 【2】仕分け体制及び対象事業の選定 仕分け体制は、1 班 6 名(コーディネーター(外部)1 名、市民委員 1 名、外部委員 4 名)編成の 2 班で各 10 事業、 計 20 事業の仕分けを行った。 対象事業として、平成 21 年度当初予算におけるすべての事業のうち、原則以下の 3 つの条件を満たす事業の中 から 20 事業を選定した。 ① 事業費が100万円以上の事業 ② 事業の実施について、法令上、裁量の余地がある事業 ③ 外部の視点から意見を聞く必要のある事業 図表4 長岡京市における事業仕分け結果 【3】事業仕分けの結果 図表 4 のとおりである。 【4】庁内、議会及び市民の反応 実施したことについては概ね肯定的意見であったが、仕分け委員の中には、その事業を行うことになった本市の事 情を考慮した上、実情を踏まえた議論展開を行ってもらいたかったという声があった。 市民からは、第三者としての外部の意見が聞け、見直しのきっかけや気づきがあり、非常に意義があり、また、継 続していくことが大切であるという意見が多かった。 【5】予算への反映状況 事業仕分けは、平成 21 年度の事務事業点検の一環として実施したこともあり、仕分け対象事業の平成 22 年度の 取組みとしては、事業の廃止、縮小だけではなく拡大、充実といったものもあった。 事業仕分けの結果を新しい視点からの意見として受け止め、事業の見直しを図ったことで、効率的かつ効果的な 予算とすることができた。 仕 分 け 委 員 の 結 果 事 業 数 不 要 6 事 業 国 及 び 府 が 実 施 2 事 業 民 営 化 1 事 業 市 実 施 ・ 民 間 委 託 2 事 業 市 実 施 ・ 内 容 、 規 模 の 見 直 し 9 事 業

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【6】成果と課題 事務事業点検の一環で行った事業として、外部からの視点を得たことは成果であった。これまで担当所管だけの 事務事業の点検であったため、一定の成果が出た後は、効果が表れにくくなっていた。そこで、これまでの事務事業 の点検シートの改訂を行った。 主な変更点として、次の 5 点を挙げる。 ①一般財源充当額に人件費(概算)を入れ、事業の支出として総額を見える形とした。 ②事業の成果、対象者を明記した。 ③事業を廃止したときの影響を考える項目を設けた。 ④民間委託について考える項目を設けた。 ⑤近隣市町の状況を確認する項目を設けた。 ①により事業にかかる総経費としての認識を持つことと、②の対象者の1名あたりにどれだけかかっているかを明 確にすることで、事業の効果と効率について、検討できる資料となった。また、③、④、⑤によって、そもそも事業を市 で行わなければならないのか、担い手、手法について検討を行う仕分けから得た視点を取り入れることができた。 今後の課題は、仕分け対象外の事業について、改訂したチェックシートを用いて、いかに外部からの視点をもって 厳しく事務事業の見直しを行っていくことができるかということである。 4. 加西市 【1】導入の背景 加西市(人口約 4.8 万人)では、平成 20 年 8 月に兵庫県の自治体として初めて事業仕分けを実施した。30 事業に ついて仕分けを行い、その判定結果と出された意見、アイデアを参考にしながら市として各事業の改革、改善、廃止 等を行ってきた。 図表 5 加西市における事業仕分け結果 不要 民間事業 市 (民間委託) 市 (要改善) 市 (現状通り) 判定結果 7 1 3 18 1 取組み状況(H22. 3 現在) 3 0 1 15 11(※) ※取組み方針が未確定のものを含む。 平成 21 年度も事業仕分けを行うにあたっては、前回の経験を踏まえ、「議論の中身」や「市民への説明責任」という 側面における充実を目指すこととした。ここでは、その改善点を中心に事務局の視点でその経過を報告する。 【2】対象事業の選定、仕分け体制 対象とする事業の選定基準は、前回と同様に ① 人件費を含めた事業費が概ね 100 万円以上であること。 ② 事業の実施にあたって、法令上、裁量の余地があること。 ③ 外部の視点から検証する必要があること。 の 3 点とし、候補事業を 20 事業程度上げ担当課にヒアリングを行った。しかしここで一つの誤算が起きた。ヒアリング

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を行う中で、多くの課から「これは民間委託する方向で検討している」「これは既に改善に向けた準備を始めている」 といった言葉が次々と出てきたのである。これは事業仕分けをはじめとした様々な改革を行うことで職員の意識が確 実に変化している一つの証明にもなったと考えている。このようなことがあって候補事業を減らした結果、最終的に 残ったのが今回実施した 6 事業である。 ①コミュニティバス(市街地循環線) ④給与計算事務 ②北条鉄道運営費補助金(第三セクター) ⑤ファミリーサポートセンター事業 ③市民会館管理運営事業 ⑥水田農業構造改革対策事業事務(転作事務) 候補事業が確定した時点で班体制は必然的に1班となったが、ここで上述した「議論の中身」の充実や「市民への 説明責任」を果たせる体制を検討し、市民委員と外部委員を同数としてそれぞれ人数を増やし、議論の時間も延ば すこととした。結果として班体制は、コーディネーター1 名、市民委員 5 名、外部委員 5 名の計 11 名とし、1 事業あた りの仕分け時間も前回の[ 30 分/事業]から[ 40 分/事業]に伸ばした(北条鉄道のみ 60 分とした)。こうすることで、 仕分け経験の浅い市民委員も意見を述べるチャンスが増し、説明者にも時間的な余裕が出て、前回の説明者や傍 聴市民から出た「市のことを何も知らない外部委員が、こんな少ない時間と情報で正しい判定が出せるのか」という 意見に対する改善を図った。 さらに、当日に向けて次のような準備作業を行った。 まず、説明のベースとなる事業シートの精度を高めた。このシートは事前にコーディネーターと仕分け人に送付する ため、まずそれを見て事業の概要(事業目的、目標、体制、予算、成果など)が理解できるもの、筋の通ったものにし ておく必要がある。担当課が作成したシートを客観的な目線でチェックし、不明瞭な点を洗い出して内容の修正を行 い、必要な資料を添付して完成させた。 次に、当日の補足説明と質疑の対策を行った。仕分け人は事前に事業シートに目を通して、事業の概要は理解し ている。当日は、そこで記載していない補足情報や議論してほしい課題などを述べることになり、その内容によって 議論の方向や質問の内容も変わってくる。どのような点が説明のポイントになるのか、どのような質問を受けるのか を事前に想定し、それに対応する資料を揃える。このようなことは試験前の一夜漬け対策のように思えるが、実はこ の作業を行うことで、説明者(=事業担当者)自身がその事業を客観的に捉え、何が問題で何を改善する必要があ るのかを認識する機会となるのである。そして、当日の仕分け議論や判定の方向性も見えてくるため、市民感覚とか け離れた説明や回答が大幅に減少することになるのである。 【3】事業仕分けの結果 前回の事業仕分けでは、仕分け人や傍聴者が納得するような説明や質問の回答ができず、厳しい意見や指摘を 多数受けることとなった。この経験を踏まえた対策として上述の事前準備を行ったことで、会場の雰囲気は前回と全 く異なるものとなった。最初の事業説明においては、事前に送付した事業シートや担当者からの説明で基本的事項 を押さえてあり、説明不足という指摘はなかった。質疑応答においては想定していた質問が多く、担当課がスムーズ に回答できたことで建設的な議論に発展し、参考になる意見は素直に受け入れる余裕も見られた。中には、公開の 場であることを逆手にとって「そのような指摘をしていただくことで、改善に向けて市民を味方に付けることができる」 といった趣旨の発言も出て、事務局としても驚く場面があった。 また今回は、より市民の意見をクローズアップする目的で、委員全員による判定結果を正式なものとしながら、市民 委員 5 人のみによる判定結果も参考判定として発表した。その結果が下表の通りである。

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図表 6 加西市における事業仕分け結果 対象事業名 判定 判定(市民委員のみ) コミュニティバス(市街地循環線) 市が継続(要改善) 市が継続(要改善) 北条鉄道運営費補助金 市が継続(要改善) 市が継続(要改善) 市民会館管理運営事業 市が継続(要改善) 不要 給与計算事務 市が継続(現行通り) 市が継続(現行通り) ファミリーサポートセンター事業 市が継続(要改善) 市が継続(民間委託) 水田農業構造改革対策事業事務(転作事務) 市が継続(要改善) 市が継続(要改善) 全員判定では全ての事業が「要改善」「現行通り」であったが、その内訳において市民委員は不要や民間委託の判 定を下している。この結果に対しコーディネーターから「この意見は重く受け止める必要がある」とのコメントが発表さ れた。 【4】住民の反応 傍聴者(アンケート回答者)の 90%以上から「非常に意義がある」との評価を受け、「住民への説明責任をはたせ る」「市民や職員の意識を変えるきっかけになる」「市民が仕分けを体験することにより理解が深まる」「職員に新たな 意見が生まれる」など、事務局が目指した「議論の中身」と「説明責任」という目的はある程度達成できたと考えられ る。しかしながら、この時点ではまだ「事業仕分け」が一般的に浸透してなかったためか、一般市民の傍聴者は少なく、 ほとんどの市民が市の広報誌で読む程度であるため、この点については今後の大きな課題となった。 ただし、国の事業仕分け以降一般的にも浸透し、市民の間にも興味が増しているように感じる。また、他の自治体 や議会からの視察や問合せも増加しており、先駆的な存在として全国に情報発信もできている。 【5】予算への反映状況 平成 21 年度については、大きな改善が今すぐ必要であるという議論になった事業がなかったこともあり、予算への 反映は限定的なものとなった。水田農業構造改革対策事業事務(転作事務)の議論で指摘を受けた臨時職員の人 件費負担については、これまで市が直接負担していたものを、国からの補助金で充当することになり、仕分けで導か れた方向性が直接効果となって現れた。 【6】成果と課題 加西市では、予算編成の過程をホームページで公開することに決め、平成 22 年度予算(21 年度策定)より加西市 ウェブサイトで公開をしている。これは数年前から検討されていたにも関わらず実施に踏み切れていなかったが、事 業仕分けをはじめとする様々な「過程」の公開を進める中で職員の意識も変化し、予算編成過程の公開が可能にな ったと考えている。 また、平成 32 年度を目標年次とする第 5 次加西市総合計画の策定にあたり、一般市民の参加による市民参画ワ ークショップを事前告知して公開で行うとともに、市民団体等へのグループインタビューや市役所職員による庁内プ ロジェクトなども含め、あらゆる市民の意見とその策定過程を全て加西市ウェブサイトで公開している。これも事業仕 分けで経験した公開の効果を期待してのものである。 平成 20 年、21 年と 2 年連続で実施してきたが、事業仕分けの原則である市民への「公開」と「説明責任」について

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は、事業仕分けに限らず全てに言えることである。今後は、この手法を市のあらゆる面で活用し、より市民に開かれ、 市民が参加できる加西市を目指したい。 5. 大津市 【1】導入の背景 本市は、平成 13 年度より成果重視型の事務事業の管理手法である事務事業評価制度の導入に取り組み、2 年間 の試行期間を経て、平成 15 年度から事務事業評価を本格的に実施した。 事務事業評価により、ヒト・モノ・カネという限られた経営資源を投入して行う基礎的な単位である事務事業につい て、前年度に実施をした事業の目的や内容の点検、事業コストや成果など、現状分析に基づき評価を行い、その評 価結果を基に、翌年度以降の事業の見直し・改善、評価結果に示された今後の方向性に基づく予算要求が行われ、 事業改善を行う仕組みとして、これまで一定の成果を挙げているところである。 また、平成 16 年度以降は、事務事業評価対象事業の中から、補助金、指定管理者制度等、年度毎に一定のテー マを設定し、副市長等の内部職員による二次評価を実施してきた。 この二次評価について、行政が行政を評価するという内部評価に過ぎず、外部の視点により、事業そのものの必 要性や課題等について、議論・評価していただくことも必要であるとの観点から、平成 20 年度より事務事業評価の二 次評価として位置付け、「事業仕分け」を導入したところである。 【2】対象事業の選定及び実施概要 (1)対象事業の選定 予算の小事業を単位とした事務事業評価一次評価対象事業(人件費、事務経費のみの事業、法定受託事務等の 一部の事業を除く等)の事務事業と、特に平成 21 年度は補助金等の支出のある事務事業にも焦点を当て、原則とし て下記の対象事業選定条件を満たす事業の中から、一次評価対象事務事業数の割合に応じ、事務事業 30 事業、 補助金等の支出のある事業 20 事業、合計 50 事業を各部局で対象事業として抽出をした。さらに、「事業仕分け対象 事業選定委員会」で事務事業 14 事業、補助金等の支出のある事務事業 10 事業に絞り込みを行い、合計 24 事業を 事業仕分け対象事業として選定した。 《事業仕分け対象事業選定条件》(※⑤⑥は補助金等の支出のある事業) ① 一般会計及び特別会計予算事業 ② 人件費を含めた事業費が 300 万円以上の事業 ③ 事業の実施について、市に裁量の余地がある事業 ④ 外部の視点から意見を聞く必要のあると思われる事業 ⑤ 補助金等の年間総交付額が全体で 300 万円以上の事業 ⑥ 3 年以上連続して補助金を交付している事業 (2)事業仕分け実施概要 ① 実施日時 平成 21 年 8 月 22 日(土) 9 時 30 分~16 時 45 分 ② 場 所 大津市役所 新館大会議室・特別応接室・特別会議室 ③ 対象事業数 24 事務事業(事務事業 14 事業、補助金等の支出のある事務事業 14 事業) ④ 体 制(班) コーディネーター1 名、 評価者 5 名(滋賀大学事業仕分け研究会 3 名、構想日本・公募市民各 1 名)

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図表 7 大津市における対象事業抽出フロー (3)事業仕分け実施に係る主な取組日程 6 月 22 日 事業仕分けの実施及び対象事業抽出依頼 7 月 22 日 対象事業選定委員会 8 月 7 日 事業仕分け職員研修 8 月 22 日 事業仕分けの実施 8 月 25 日 事業見直し検討通知(1 回目) 9 月 30 日 事業見直し内容等の三役ヒアリング 10 月 8 日 市議会決算特別委員会に報告 3 月 18 日 事業見直し検討通知(2 回目) 随 時 広報おおつ・ホームページで実施・見直し結果等を公表 【3】事業仕分けの結果 平成 21 年度に事業仕分けを実施した 24 事業の結果は、図表 8 のとおり、市実施(見直し要)の 14 事業(56%)をは じめ、いずれの事業も不要、または見直しが必要であるという結果となった。 図表 8 大津市における事業仕分け結果 ※1 事業を 2 分割したことにより、判定結果は 25 件となる。 区 分 (1)不要 (2)国・ 県実施 (3)市実施 (現行のとおり) (4)市実施 (見直し要) (5)市実施 (民間委託化) (6)民営化 (NPO・地域団 体含む) 結 果 件数 6 - - 14 3 2 比率 24.0% - - 56.0% 12.0% 8.0% 抽出された事業の所管課において、 事業概要シートを作成し、部局長決済後、 筆頭課で取り纏め、政策調整部都市経営室 へ提出 「大津市事業仕分け対象事業選定委員会」 において、24事業に絞込み 事務事業・・14事業 補助金等の支出のある事務事業・・10事業 二役に報告 仕分け対象事業の公表 50事業 事務事業・・30事業 補助金等の支出のある事務事業・・20事業 「事務事業評価対象事業一覧」及び「各事業評価シート」 を基本として、大津市事務事業評価二次評価(事業仕分 け)実施要領に定める対象事業となる事業について、 次の考え方の例を参考にしながら、 各部局において二次評価(事業仕分け)対象事業を抽出 事業抽出の 考え方の例 廃止の方向で 検討しているが、 きっかけが必要 と思われる事業 廃止したくても、 廃止できない事業 事業効果が薄いと 思われる事業 事業目的と実態が 乖離している又は 乖離してきた事業 長期にわたり毎年 実施している事業 当初の事業目的を 達成したと思われる 事業 過剰なサービスと 思われる事業 事業費が増加傾向 にある事業 特定の地域や 特定の者に 対する事業 何らかの見直しが 必要であると思わ れる事業 委託化を検討又は 委託できる事業 事業の拡大を検討 している事業 外部の意見を 聞いてみたい事業 改善、見直し等により 比較的成果の表れ やすい事業 事業抽出の 考え方の例 廃止の方向で 検討しているが、 きっかけが必要 と思われる事業 廃止したくても、 廃止できない事業 事業効果が薄いと 思われる事業 事業目的と実態が 乖離している又は 乖離してきた事業 長期にわたり毎年 実施している事業 当初の事業目的を 達成したと思われる 事業 過剰なサービスと 思われる事業 事業費が増加傾向 にある事業 特定の地域や 特定の者に 対する事業 何らかの見直しが 必要であると思わ れる事業 委託化を検討又は 委託できる事業 事業の拡大を検討 している事業 外部の意見を 聞いてみたい事業 改善、見直し等により 比較的成果の表れ やすい事業 提出 提出 絞込 絞込 報告 報告 絞込 絞込 抽 出 抽 出

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【4】傍聴者等の評価 当日は、市民、市議会議員、他の自治体職員など、昨年度を上回る 300 名以上のご参加をいただいた。特に、県内、 近畿はもとより、現在、事業仕分けの実施を検討中、あるいは平成 22 年度に実施されるといった自治体職員の方が、 北陸、東海、関東、中国地方からも多数ご参加いただき、他の自治体においても事業の見直し・改善に苦慮され、事 業仕分けに対する関心の高さがうかがえた。 また、傍聴者のアンケート結果においても、昨年度以上の高い評価がなされた。 図表 9 事業仕分けに対するアンケート結果 【5】予算への反映状況 本市では、仕分けの結果に捉われることなく、事業仕分けでの議論、評価者からの意見、提案を通した「新たな気 づき」により職員の意識改革等を図るなど、そのプロセスを重視している。従って、事業仕分け対象事業の判定結果 すべてについて、予算への反映はしていないが、事業仕分け実施後 1 週間以内に、事業仕分け結果を踏まえた事 業の見直しと今後の方針について検討するよう各所管部局あてに通知し、1 ヶ月後には二役によるヒアリングの実施 することにより、事務事業の見直しの検討を義務付けている。このことにより、事業仕分けを契機として、それぞれの 所管部局において事務事業の目標達成に向けた効率的・効果的な改善・見直しが実施され、結果として、予算削減 につながっていくものであると考えている。 平成 20 年度、平成 21 年度の事業仕分けによる削減効果額はそれぞれ下記のとおりである。 図表 10 大津市における事業仕分けによる事業の削減効果 ・全体を通して、評価者の意見や提案、判定結果について 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 1.適 切で あっ た 2.概 ね適 切で あっ た 3.や や不 適切 であ った 4.不 適切 であ った 5.な んとも 言え ない 6.未 記入 平成20年度 平成21年度 【主な意見】 ・評価者の意見や提案は切り口が鋭く、各事業の実施 において参考となる。 ・職員の説明責任を果たそうと熱のある説明に頼もしさ を感じるとともに、それに対する評価者の意見・提案 は貴重なものであると思う。 ・前例、しがらみに捉われることなく意見や提案が得ら れる良い機会である。 年 度 事 業 数 仕分け実施後3年間 の削減効果見込み額 主 な 事 業 平成20年度 20事業 345,710千円 ・市税納期前納付報奨金事業・・・・・廃止・敬老祝金等支給事業・・・・・支給区分見直し 平成21年度 24事業 115,135千円 ・紙おむつ給付事業・・・・対象者の見直 ・子育て総合支援センター事業・・・運営手法見直し

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【6】成果と課題 平成 21 年 11 月に実施された国の事業仕分けでは、事業仕分け当初より予算の削減目標が掲げられ、実施された が、本市においては、予算の削減が目標ではなく、先述したように、仕分けの結果に捉われることなく、事業仕分け での議論、評価者からの意見、提案を通した「新たな気づき」により職員の意識改革等を図ることを第一義とし、事業 仕分けを契機として、それぞれの所管部局において事務事業の目標達成に向けた効率的・効果的な改善・見直しが 実施され、結果として、予算削減につながっていくものであると考えている。 平成 21 年度は、事業仕分け実施2年目となり、職員には、事業仕分けの趣旨、実施方法、考え方や外部評価の必 要性、市民に対する説明責任の重要性が定着したことは、事業仕分けの大きな成果であったと考えている。 また、事業仕分けの際に評価者から得られた指摘や提案をもとに、事業仕分けの対象外であった事業についても、 各所属で率先して再点検や見直し検討を行うといった意識が職員に芽生えたことも、今後、本市の事務事業評価を 進める上での大きな成果であると考える。 今後も、これまでと同様に行政内部による一次評価を実施し、外部の視点による二次評価を実施していくが、外部 評価のあり方については、事業仕分けだけでなく、外部評価委員会の設置など様々な手法を検討し、内部評価と外 部評価との連携により、行政評価の客観性を高めていきたいと考えている。 さらに、平成 22 年度からは、これまでの事務事業評価に加え、総合計画の政策体系に基づく施策の目標達成度や 重要度、有効性について施策評価を導入し、「総合計画」「予算編成」「施策・事務事業評価」の 3 つを関連付ける行 財政マネジメントに視点を置き、行政として果たすべき役割や重点的に取り組むべき施策を明確にし、最適な事業の 選択と資源の効率的な配分を行う行政経営の仕組みとして、新たに「行政評価システム」をスタートさせたところであ る。 6. おわりに 上記で報告したように、3 市それぞれ独自のやり方も加えて、事業仕分け・地域事業組成活動を展開した。その成 果としては、事業の見直しのきっかけを与えることだけでなく、職員の意識改革、市民や議員の関心の喚起があげら れている。国の事業仕分けの実施が注目を集め、どの市でも多くの傍聴者があった。 本活動の特徴として、公開、市民参加で行なっていることがある。仕分け作業に参加した市民委員の声を聞くと、こ んな事業を市がやっていることを知らなかった、この事業がこれほどの税金を用いて行なっているとは知らなかった、 市の担当者も市民サービスについて真剣に考えてくれている、私たちもこれから何かしないといけないと思った、な どと前向きな発言が多い。本活動への参加を通じて、市民としての自覚や責任感が高まるようである。また、昨年度 は各市とも積極的な情報公開を行った。事業仕分け結果はどのような意見があったかも含めて迅速にホームページ で公開した。年度末にはどのように予算に反映したかもわかりやすく公開した。たいへん重要なことである。 本活動は、筆者が主宰している滋賀大学公共経営イブニングスクールの受講生を母体に、事業仕分けに関心のあ る自治体職員などで構成されている「滋賀大学事業仕分け研究会」が行っている。研究会は、構想日本と協力し合っ て事業仕分けの普及を図っている。夏には関西で事業仕分けを発展させるべく、大阪にて共催で勉強会を開催し、 多くの方に来て頂いた。構想日本が実施する事業仕分けにコーディネーターや仕分け人として積極的に参加した。 交流を通じて仕分け人の質を高められたと思っている。 なお、本活動は、ボランティアベースで休日に実施しており、多くの方々の協力なしには実現しない。協力していた だいた方々にここに感謝の意を表する次第です。

図表 6  加西市における事業仕分け結果  対象事業名  判定  判定(市民委員のみ)  コミュニティバス(市街地循環線)  市が継続(要改善)  市が継続(要改善)  北条鉄道運営費補助金  市が継続(要改善)  市が継続(要改善)  市民会館管理運営事業  市が継続(要改善)  不要  給与計算事務  市が継続(現行通り)  市が継続(現行通り)  ファミリーサポートセンター事業  市が継続(要改善)  市が継続(民間委託)  水田農業構造改革対策事業事務(転作事務)  市が継続(要改善)  市が継続(
図表 7  大津市における対象事業抽出フロー                        (3)事業仕分け実施に係る主な取組日程      6 月 22 日      事業仕分けの実施及び対象事業抽出依頼      7 月 22 日      対象事業選定委員会      8 月  7 日      事業仕分け職員研修      8 月 22 日      事業仕分けの実施      8 月 25 日      事業見直し検討通知(1 回目)      9 月 30 日      事業見直し内容等の三役ヒ

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