国際地域学研修Ⅵ2
~財務分析研修 2019 報告書~
2019/09/10-12
担当教員:久松佳彰
<研修参加者および編集者>
石田茉恵子、鈴木健斗、竹内千晴、
平田ひかり、本田真弓、松本美瑠、
矢口智彬
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■はじめに:本研修の目的
この研修の目的は、二段階になっています。第一段階は財務分析ができるようになること、第二段階はそ の財務分析の視点で実業を見ることができるようになることです。本報告書は第二段階部分に特化して います。第一段階の成果は年明けに比較企業財務分析として出版される予定です。 第一段階は、標準的な「財務分析」ができるようになることです。日本語の教科書で言えば伊藤邦雄 『新・現代会計入門(第 3 版)』(日本経済新聞出版社、2018 年)の終章、英語の教科書で言えばジョン・ A・トレーシー『MBA 入門ファイナンス』(日本経済新聞社、2005 年)になります。これができれば、 ファイナンスの知識と組み合わせて上級のステファン・ペンマン『財務諸表分析と証券評価』(白桃書房、 2005 年)に自習で達することも可能になると思われます。 第二段階は、その財務分析の視点で実業を見ることができるようになることです。より抽象的に言え ば、数字で生の人と機械と在庫を見ることと言っても良い。その意味で、今回は二つの工場見学を実施し ました。但し、あえて短い見学コースによる工場見学にしてあります。実際の「ものづくり現場」に『浸 る』のではなく、財務分析の枠組みで工場での生産活動を強引に『頭の中で繋げる』ことが目的です。例 えば、工場で稼働している機械を見て、これが有形固定資産だと感じること、そこから、例えば有形固定 資産回転率をイメージすること、更には工場に置いてある原材料をみて棚卸資産だと感じること、そこ から棚卸資産回転率をイメージすること、そして、工場やオフィスで働く従業員の活動を見ながら、彼ら が稼いでいる給料は売上原価や販管費に入ることをイメージすること」、それが目的です。 このように財務分析の視点で実業を見てみると、「変な」感じがすると思います。これは、軍事学の視 点から戦争を考察することや、国際政治学の視点から国際紛争を考察すること、経済学から人間の意思 決定を考察すること、進化心理学から人間行動を考察することと通じる「非人間的」な要素があります。 何か人間を超えた法則で人間が動かされているといった気分が出てしまいます。それは社会学が研究対 象としてきた「疎外(alienation)」とも関係しています。私はそういう「非人間性」の悪影響を減らして いくためには、枠組みを拒否することや疎外の少ない場所で一体感を感じることばかりではなく、一つ の枠組みで人の活動を見ると共に、同時に、自分も働く人間としてどのように働いていきたいかを考え て行動することだと思っています。私がよく見る歌舞伎で言えば、坂東玉三郎が尾上菊之助に言うよう に「型と役の性根(心)」の相互作用なのだと思います。大学の間に、一回は分析枠組みと人の相互作用 を実体験しておくことが重要だと思います(言葉を換えれば、チャップリンの Modern Times を「少し 生きる」ということです)。 本報告書は上記の第二段階部分に特化しています。最初の年なのでどのくらい上手く行っているか鷹 揚に見て頂ければ幸いです。第一段階は年明けに比較企業財務分析として出版される予定です。 久松佳彰2
■目次
シャトー勝沼ワイナリー訪問記・・・・p3
桔梗信玄餅工場訪問記・・・・p4
個人レポート集・・・・p5~12
夏合宿しおり・・・・p13~17
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■シャトー勝沼ワイナリー訪問記
訪問場所:株式会社シャトー勝沼 住所:〒409-1302 山梨県甲州市勝沼町菱山 4729 【ワインの瓶詰め】 この工程ではワインの瓶詰めの作業を全て機械に よって行う。70°で洗浄殺菌された瓶に 60°で加 熱殺菌されたワインを瓶詰めしていき、その後長 期保存できるものはコルク栓で、新種やジュース などは手で簡単に開けられるスクリューキャップ で栓をする。(石田) 【ワインのラベル張り】 この工程では瓶詰めされたワインに商品ラベルを 貼っていく。この作業を経て商品として完成する。 ピーク時には 1 時間に 3000 本、1 日に 24000 本 のワインを製造する。(矢口) 【ワインの発酵】 ここではワインの発酵作業を画像のタンクで行う。 発酵期間はには商品によって異なり、2 週間から 4 週間かかる。発酵の期間が長くなるとブドウの糖 を酵母菌が食べ尽くし辛口のワインとなる。(矢口)4 【ワインの濾過作業】 発酵後は画像のタンクに入れ替えられる。暫くす るとタンクの底に沈殿物が溜まっていく。そこか ら上澄み部分だけをホースで取り出した後、濾過 器によって さらに粒子の細かい澱と呼ばれる部分を取り除く。 【樽】 工場見学の際に撮影したワインの貯蔵庫の様子で ある。シャトー勝沼では、初代から3代にかけ今 村家の家訓ようにして今月で守り伝えられてきた 「ぶどう栽培から醸造、販売まで、全て一貫した 手作り」というこだわりがあるようだ。木樽には 赤ワインの渋みがマイルドになり、また木樽から の成分抽出によって風味が複雑になることがある そうである。 【試飲の様子】 これはワインを試飲している様子である。工場隣 接のお土産屋であるため、最新の季節のおすすめ ワイン、ジュースの試飲をすることができる。全 てシャトー勝沼で製造されたものであり、更に勝 沼最古のワイナリーであることから非常に付加価 値が高いことがわかる。試飲できるワイン以外に も常時数十種類のワインが販売されていた。(松本)
5 【お土産①】 これは甲州ワインを加えて煮込まれた甲州煮であ る。山梨県は国内の約4割のワインを生産するワ イン王国であり、ワイン産業において日本一を誇 っています。中でも甲州ワインの品質は近年著し く向上し、今や世界に誇れるワインも清算されて いる。ごはんやお酒のお供にぴったりである。(松 本) 【お土産②】 これはロゼワインである。山梨ワインは、古代日 本の縄文時代中期から製造されていたことが分か っており、山梨の勝沼村(甲州市勝沼町)では、江戸 時代後期から甲州ブドウの栽培がおこなわれてい た。またシャトー勝沼は勝沼最古のワイナリーで ある。ブドウ栽培を行っていた創業者・今村與三 郎がワイン醸造を行ったことから、シャトー勝沼 がはじまった。(松本)
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■桔梗信玄餅工場訪問記
訪問場所:桔梗信玄餅工場テーマパーク 住所:〒405-0077 山梨県笛吹市一宮町坪井 1928 ①施設概要 桔梗信玄餅工場テーマパークでは桔梗屋の信玄餅 やプリン、信玄棒の製造工程を見学することができ る。最近では、バスツアーで目的地の一つとして利 用される事が多く、我々が訪問した日も利用者が途 絶えることはなかった。人の手で 1 日約 12 万の信 玄餅を生産している。(本田) ②桔梗信玄餅の製造工程 桔梗信玄餅が作られるすべての工程を見ることが できる。餅のカットの工程では 1 日に 8 トン製造さ れており、最後の個別包装・箱詰め・袋詰めの工程 は機械による作業ではなく、スタッフの手によって 包まれている。きれいな包装の裏側には多くのスタ ッフの手作業による愛情が込められていることが 分かる。(本田) ③桔梗信玄生プリンの製造工程 桔梗信玄生プリンは 2015 年おみやげグランプリ 『フード・ドリンク部門』のグランプリ受賞した人 気のある商品である。包装作業は桔梗信玄餅同様 に、ひとつひとつ女性スタッフの手によってこだわ りを持って包まれている。人気商品には、たくさん のこだわりが詰められていることが分かる。(竹内) ④桔梗信玄棒の製造工程 桔梗信玄棒は7種類の機械で生産され、包装は手作 業で行われている。信玄棒とは風味豊かなきな粉を まぶし、生地には桔梗信玄餅でおなじみの濃い黒蜜 がたっぷりしみ込まれているお菓子である。(竹内)7 ⑤工場のサービス(体験) 桔梗信玄餅工場テーマパークでは、390 円で包装体 験を行っている。自分で風呂敷を包み、お土産とし て 4 個持ち帰ることが出来る体験である。職人の熟 練の速さだけでない、四隅のそろいやきれいな結び 目を作る技を見学した後に自身が体験することに よって、実際に約 12 万個を 40 人ほどの女性スタッ フによって包まれている効率性を体感することが 出来る。(本田) ⑥工場のサービス(お土産) 工場見学を終えるとたどり着くのがお土産売り場で ある。ここでは、桔梗信玄餅はもちろん、お土産・贈 答用としても喜ばれる桔梗屋の各種銘菓、各企業と コラボした商品、オリジナルグッズなども販売して いる。実際にキットカット、不二家、ガリガリ君、ハ ローキティなどとコラボしており、商品の付加価値 を高めていることが伺える。(鈴木) ⑦工場のサービス(アウトレット) 桔梗屋信玄餅工場テーマパークで、注目されるのが アウトレットである。ここでは、賞味期限が近いこ とや、形が崩れているなどを理由に桔梗屋の商品を 約半額で買うことができる。また、同様の理由で信 玄餅の詰め放題もできる。しかし、あまりに人気で あるため、昼過ぎにアウトレットに訪れた際は、主 な商品のほとんどが売り切れであった。工場が抱え る棚卸資産の解消と、消費者の購入促進を一挙に達 成できていることから、工場で販売することのメリ ットを十分に活かせていると言える。(鈴木) ⑧まとめ このように桔梗屋信玄餅工場テーマパークは見所 が多く、幅広い年齢層が楽しめる見学であった。有 形固定資産である機械を効率的に利用するため多 くの従業員を投入していることにより、効率性・生 産性が優れていると考えられる。(本田)
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9 工場見学で行う財務分析 1D20170090 石田茉恵子 私は今回、財務研修として勝沼ワイナリーと信玄餅工場テーマパークを訪れた。そして、その双方にて 製造過程を見学し、これまで行ってきた財務分析の実例としての 簡単な分析を行うことができた。よっ て、本レポートは私が行ったその分析の過程と結果を示すものである。 ちなみにこれまで行ってきた財務分析とは、同じ業界の中で異なる 2 社を選び、両社の有価証券報告 書から財務状況を示すあらゆる指標を算出、比較、分析するものである。よって、今回研修にて訪れた工 場もなるべく似た業界となるように配慮し、飲食業界という点でピックアップを行った次第である。 さて、本題の勝沼ワイナリーと信玄餅工場の財務分析であるが、比較すると両社の売上原価に大きな差 があるのではないかと推測することができた。というのも、勝沼ワイナリーと信玄餅工場では製造過程 で雇用している人数に大幅な差があったからである。具体的には、勝沼ワイナリーでは最初から最後ま での製造過程を見学することはできなかったものの、その中で雇用されている人数はたったの 1 人であ った。しかし、その一方で信玄餅工場では製造からその後の包装に至るまでで約 100 人程度の方が作業 をされていた。さらに、勝沼ワイナリーでは自社で原材料となる葡萄も若干ではあるが生産を行ってい た。よって、売上原価においては勝沼ワイナリーの方が割合的に考えても小さく抑えられていると考え ることができた。 また、勝沼ワイナリーと信玄餅工場では有形固定資産の規模に差があるように感じた。というのも、両 社ともに多くの建物や土地、機械を所有していることは共通していたが、信玄餅工場では出荷のために 自社のロゴの入ったトラック(車両・運搬具)を多く見ることができたからである。さらに、有形固定資産 という観点からは話が逸れるものの、先述した点からドライバーをアウトソーシングしていると仮定し た場合には、信玄餅工場には販売費および一般管理費に計上される人件費がそれ相応にかかっているこ とが考えられる。このような特徴は、勝沼ワイナリーで見ることのできなかったものであった。よって、 少なくとも有形固定資産における回転率は勝沼ワイナリーの方が高いと予想することができた。 しかし、信玄餅工場では製品を多く小売店に出荷するだけでなく、自社工場にある販売店で訪れる観光 客に多くの製品を販売できている。この点は勝沼ワイナリーと同様であるが、信玄餅工場では名物品と してオリジナルのアイスクリームなども販売しており、収益性においては信玄餅工場に優位性を感じる ことができた。 以上の分析から、売上原価、有形固定資産回転率においては勝沼ワイナリーの方が優位であり、収益性 においては信玄餅工場の方が優位であることが推測できた。両社は上場企業ではないため、これらを実 際に検証することはできなかったが、実際の工場見学を夏に行ってきた財務分析の具体例として思考を 巡らせることができたことには大きな意義を感じることができた。今後、別の機会で工場見学に訪れた 際は、財務分析の観点からも学びを得られるように、この夏の学習内容については引き続き勉強を続け ていきたい。
10 心をつかむ工場見学 1D20170107 鈴木健斗 <要約> ゼミ合宿 3 日目の 9 月 12 日(木)、シャトー勝沼と桔梗屋信玄餅工場テーマパークを訪問し、財務分 析で得た知識からの視点で、実際に各工場がどのように稼働しているかを見学した。 まずは各工場の概要を説明する。シャトー勝沼は、甲府盆地の東側に位置する勝沼最古のワイナリー である。寒暖の差が激しい地域のためブドウの栽培に適しており、1877 年(明治 10 年)からワインの 醸造が始まっている。以来 130 年余り、3 代にかけ一貫して貫いてきたこだわりは「ブドウの栽培から 醸造、販売まで、すべて一貫した手作り」であり、つまり人任せにしないということをワインづくりの ポリシーとしている。工場見学では、ライン作業で行っていた瓶詰め工程を見学した後、ワインが保管 されている樽を間近で見ることができた。最後にワインやジュースの試飲をした。 一方、桔梗屋信玄餅工場テーマパークは、桔梗信玄餅の生産をはじめ、カフェや激安コンビニ、アイ ス工房なども含めた複合的な工場である。桔梗信玄餅は、1968 年(昭和 43 年)に甲府で生まれ、現在 も誕生当初と変わらず人の手によって一つ一つ包装されている。また、地域密着型の店・工場づくりを 目指しており、お菓子がどのように作られているのか、どのような環境で作られているのかを見せるこ とにより、工場側のお菓子に対する想いを知っていただこうという狙いを持っている。実際に工場見学 では、製造ラインを一通り見て回ることができた。また、音声ガイドやポスターなどで理解を深めるこ とができた。 <コメント> では、どちらの工場がより効率的に工場見学を活用できていると言えるだろうか。私は、桔梗屋信玄 餅工場テーマパークの方がより工場見学を活用できていると考える。工場側が工場見学を開催する目的 としては、一般的に自社製品の宣伝、つまり広告だと考えられる。勝沼ワイナリーが最終工程である瓶 詰めと、ワインが保管されている樽しか見せなかったのに対して、桔梗屋信玄餅工場テーマパークは、 生地を混ぜる・冷やすなどの工程まで見える化されていた。また、商品の広告ポスターや、過去に掲載 された新聞記事なども掲示されており、より興味を持つことができるよう工夫されている。 加えて、桔梗屋信玄餅工場テーマパークでは賞味期限が短いことや、包装に費用をかけないからとい う理由で、半額以下の価格で商品を販売しており、棚卸資産の解消と購入促進の一石二鳥と言える戦略 を取っていた。工場で販売することのメリットを十分に生かした戦略と言える。 【参考文献】 シャトー勝沼 HP https://www.chateauk.co.jp/ 桔梗屋 HP http://themepark.kikyouya.co.jp/info/
11 財務分析から見る工場の特徴 1D20170154 竹内千晴 【訪問要約】 本レポートは 2 つの工場見学を通して、これまで行ってきた財務分析の実例としての簡単な分析の過 程と結果を表すものである。2019 年 9 月 12 日にシャトー勝沼ワイナリーと桔梗信玄餅工場テーマパー クを訪問した。シャトー勝沼ワイナリーでは約 15 分間ワインの製造工程をスタッフの方に説明して頂き ながら見学した。工場見学後にはぶどうジュースやワインを試飲させて頂いた。ワインは貯蔵など保管 工程があり長期的な期間が必要なため効率性を変動させることが困難であること、保管環境の維持など の費用がかかることを学んだ。また試飲やお土産の試食は販売費、広告宣伝費の一部であることが分か った。従業員数に視点を当てると、製造工程に従業員を置くのではなく、試飲や販売などに重きを置いて いる印象があった。 桔梗信玄餅工場も同様、桔梗信玄餅、桔梗信玄生プリン、桔梗信玄棒の製造工程を見学した。桔桔梗信 玄餅の製造は短時間で多くの量を生産するため、ワインの製造よりも効率性が良いことが分かった。さ らに従業員数も生産工程に重きを置き、シャトー勝沼ワイナリーとは対照的であった。 【比較】 2 社の見学から棚卸資産回転率、有形固定資産回転率に大きな差があると考えられる。棚卸資産回転率 の視点から見ると、シャトー勝沼ワイナリーはワインの製造にかかる日数が多く、1 回で製造できるワイ ンの量も少ないため棚卸資産回転率も小さいと考えられる。一方、桔梗信玄餅工場テーマパークは信玄 餅を短時間で大量に製造できるため、ワインの製造に比べ棚卸資産回転率が大きいと考えられる。有形 固定資産回転率の視点から見ると、シャトー勝沼ワイナリーはワインの貯蔵工程があるため、有形固定 資産を効率良く使用できていないと考えられる。一方、桔梗信玄餅工場テーマパークは生地を練る工程、 型に流し込む工程などで有形固定資産を使用するため、比較的効率性が良いと考えられる。 【分析】 以上による見学から効率性の面では桔梗信玄餅工場テーマパークの方が優位を持っていることが分か った。一方、シャトー勝沼ワイナリーはどのような面で優位を持っているのであろうか。私は売上原価だ と考える。桔梗信玄餅工場テーマパークは包装工程で 100 人近くの従業員を雇用していたため売上原価 が高いと考えられる。しかしシャトー勝沼ワイナリーでは製造工程に雇用されている従業員は格段と少 なく、またワインの原材料も桔梗信玄餅に比べ少ないため、売上原価を抑えることが可能である。よって シャトー勝沼ワイナリーは売上原価において優位を持っていると考えられる。 夏で得た財務分析の知識を日常生活においても活かせるように今後も勉強を続けていきたい。
12 国際地域学研修 V3 1D2017186 平田ひかり <要約> 私たちはゼミ合宿の3日目にシャトー勝沼と桔梗信玄餅工場テーマパークに訪れた。一つ目の研修先 のシャトー勝沼は、工場見学を行っており、製造工場から樽の眠るワインを見学しその後は直売店にて 10 種類以上のワインを試飲した。ワインが貯蔵されている樽を見ながら説明が行われ、発酵タンクでは 長期発酵をしたものは辛口になり、短期発酵は糖分が残るため甘口になる。また発酵後、澱下げを行いし ばらくすると沈殿物が出て、上澄みホースでつないでローターでろ過をすることでさらに粒子の細かい オリを取り除くことができる。その後すぐに瓶詰めをする。これは大量生産型の作業工程である。一方 で、少量生産型は、フランスから輸入した樽を使用し、発酵後白ワインは1年、赤ワインは 2 年置き、そ の後樽に移し替え二次熟成を行うものである。また、ラベル張りでは、シーズン中になると1時間に 3000 本、一日に最大 24000 本で稼働しており、葡萄が旬の8月の下旬から 11 上旬がシーズン中である。 二つ目の研修先の桔梗信玄餅工場テーマパークでは、信玄餅の工程を見学した。シャトー勝沼と比べ て、多くの機械・材料と作業員が目に入った。最初に大量の蜜がベルトコンベアに乗せられるところを見 たが、現在は全自動で行っているが昔は手作業で一瓶ずつスポイトで入れ、蓋を閉めていた。殺菌された 蜜はタレビン 550 本分の 1 枚の番重に入れられ、多い時期は一日に番重 200~250 枚分生産される。ま た、特に印象が残ったのは包装の工程である。包装の部所は、いくつもの大型機械が連結して稼働して、 カップにお餅を入れるところまではすべて機械が行っている。ビニールの風呂敷で信玄餅は包装されて いるがこの工程を手作業で行っていることを知らず驚いた。この工程に多くの従業員が作業しており、 信玄餅は 2 度結びされているが、この 2 度結びを職人は 6 秒という速さで行う。この作業を手作業で行 うことで手作りの温かさを生み出しているのだ。 <質問> 2つの研修先で多くの棚卸資産を目にした。棚卸資産は販売活動や一般管理活動により消費される費用 資産であり、具体的に商品・仕掛品・原材料といったものがあたる。では、棚卸資産が多いのはどちらだ ろうか。私は、桔梗信玄餅工場テーマパークであると考える。シャトー勝沼ではラベル張りを最大で一日 24000 本行うとあったので多くて一日 24000 本を世に出していると考えられるが、一方で信玄餅は一日 で 10 万個の生産を行っている。両社は約 40 倍の差がある。しかし、棚卸資産が多いからといって良い とは限らない。売れ行き以上に生産してしまった場合は、廉価販売あるいは廃棄することになり、売上や 利益を得られないだけでなく、投入した資金の元本も回収できず、損失が発生し収益の悪化を招く可能 性ある。棚卸資産が多いことは消費者にとっては良いことであるが経営者にとっては大きなリスクでも ある。 【参考文献】 シャトー勝沼 https://www.chateauk.co.jp , 桔梗信玄餅の製造工程-桔梗屋 www.kikyouya.co.jp
13 人を効率的に導入するには 1D20170187 本田真弓 今回の研修は、財務分析の構成を理解し、シャトー勝沼ワイナリーと桔梗信玄餅工場テーマパー クでどのような戦略が実践されているのか分析するものである。 まず、シャトー勝沼ワイナリーでは工場をスタッフの方に説明して頂きながら見学を行い、工場 見学後にはワインやブドウジュースの試飲ができるという無料のコースを体験した。ワインの製造 には一定の時間がかかるため効率性を変動させることは難しく、貯蔵させる環境を維持する保管費 などの費用もかかることがわかった。この工場見学では約 10 種類ほどの試飲があったが、これは 販売費及び一般管理費の広告宣伝費の一部である。また、人件費を惜しまずに使っていることが印 象的であった。複数の従業員で案内を分担しスムーズに見学を進め、試飲・試食の前に立っている 従業員は購買意欲を向上させるような宣伝をするという流れが確立されていた。このように工場見 学を観光の一部として消費者に利用してもらうことで自社の製品を買ってもらう機会を提供し売上 につなげようとしているのだろう。実際に試飲・試食をした感想として、それぞれの商品の質が高 いと感じた。一度試飲または試食した観光客が消費者になりリピーターになることもあるだろう。 これは自社の製品の質を強みにしているシャトー勝沼の広告費としては有効な戦略であるが、観光 客の客層がワインを飲めて重いビンを買って帰ろうと思える大人でなければ売上につなげることが 難しいのでターゲティングが重要である。 一方で、桔梗信玄餅工場テーマパークは工場見学を無料で工場見学ができ、カフェ、詰め放題な どができるアウトレット商品の販売、お土産販売など見どころの多い施設であった。最近ではバス ツアーの目的地の一つとされていることが多く、私が訪問した日も多くの人が訪れていた。工場見 学で印象的な事は作業している従業員が多いことである。約 40 人の従業員が分担し、ベルトコン ベアを囲んで手作業で生産していた。これは有形固定資産回転率を高める要因になっているだろ う。手作業で欠陥品なども見つけ、それをアウトレット商品として売り出すことができていること は企業の損失を減らすことにもつながっている。 このように、両社とも人件費の使い方が特徴的であった。シャトー勝沼ワイナリーは効率的に従 業員が動いていたが消費者が人件費を回収できるほど来なければ利益を出すことが難しい。桔梗屋 では機械と従業員で効率的に生産していたが規模が大きかったため効率性・生産性が優れているの かは有価証券報告書と合わせた分析が必要である。 工場などの施設では人件費は惜しまずに使った方がいいのだろうか。私は限界生産物逓減の性質 に陥ってしまう可能性があるため、従業員の仕事内容の分担と効率化のための戦略が必要であると 考える。実際に私のバイト先であるカフェでは人件費によって赤字になることが多い。1時間あた り 5,000 円分の売り上げがなければいけないが、4人の従業員でお店を運営していると1時間で2 万円分の売り上げが必要である。これはほぼ不可能であることが多いため、人件費を削減するか、 商品の単価を上げるなどの改善策を考えなければいけない。工場などの人件費でも機械で作業した 方が効率的かつ費用を抑えられるかもしれない。
14 一味違う工場見学 1D20170198 松本美瑠 本研修では、2企業の財務分析を終えた後、シャトー勝沼ワイナリーと桔梗信玄餅工場テーマパーク を訪れ、財務分析で得た知識を活かし、実際の現場を見学した。 シャトー勝沼ワイナリーでは、スタッフの方が工場内を案内してくださり、その後お土産ショップに 向かった。工場見学の際には、いわゆる棚卸資産と言われるワインの樽を見学した。ただワインに関し ては年数を置いて熟成させるものであるので、棚卸資産回転率、また棚卸資産回転日数は低いと考えら れる。しかし、その分付加価値が加わったうえで価格設定されるので、利益率は悪くないと考えられ る。一つ懸念されるのは、ワインは製造されてから売ることができるまで期間が開くので、市場に出る まで時間がかかる。従って、製造されたときから考えるとキャッシュ化速度が他業界に比べて非常に遅 いと考えられる。ではシャトー勝沼ワイナリーではどのようにキャッシュを一定かつ定期的に行われて いるかというと、お土産屋の売上であると考えられる。なぜなら、ワイン、ブドウジュースの試飲の種 類が約 10 種類ほどある他、山梨県の名産品、ワインを使った加工品等販売されている上、そこに割か れてるスタッフが大勢居り、お客に声掛け、試食、試飲の勧めを積極的に行っていたからである。従っ て、販売費及び一般管理費として計上される人件費を多く費やしている一方、キャッシュを得る、また 利益率をワイン以外からも上げるために棚卸資産の一部を使用し、試飲、試食にあてているこちらも販 売費及び一般管理費に計上される広告宣伝費に計上されると考えられる。総括して、シャトー勝沼ワイ ナリーでは、ワインだけでなく、その他のワイン関連商品、名産品を販売することで、キャッシュを回 収、棚卸資産回転率の上昇に勤めていることが分かった。 桔梗信玄餅工場では、山梨県の名物である信玄餅の製造工場の様子を見学した。印象的であったの は、製造ラインに多くの従業員が割かれていたことから、工場現場の従業員は売上原価として計上され るため、売上原価に占める工場の従業員の人件費の割合がたと比べて高いと考えられる。企業として は、名産品を生産していることから、その他のエリアに工場を設けず、桔梗工場で完結させることで、 販売費及び一般管理費に計上される荷造運賃がかからず、付加価値もあがるため、非常に戦略としては 効率的に利益をあげられる仕組みになっていると考えられる。また、同一製品を一定速度で製造してい た為、有形固定資産回転率は安定していると考えられる。また集客率を保つために、お土産屋のほかに レストランを設けていることや、信玄餅取り放題企画を設けることで、広告費に力を入れていることが 見えた。 果たしてシャトー勝沼ワイナリーは今後、名産品市場の中で勝ち抜いていくためには何が今後必要に なるのだろうか。分析の結果、観光客に魅力的な工場見学のコンテンツを増やす、つまり宣伝費をより 多く費やすことが必要であると考えられる。お客が集まれば、棚卸資産回転率、キャッシュ化速度の向 上による利益向上が見込めるからである。
15 工場を効率化させるのに必要なのは人か機械か 1D20170188 矢口智彬 今回、我々はワイン工房のシャトー勝沼と信玄餅で有名な桔梗屋の工場を見学してきた。シャトー勝 沼では瓶詰めからボトルのラベル貼りまでの作業を見学した。説明によれば瓶は 70°の温度で洗浄殺菌 され、その後 60°で加熱殺菌されたワインを瓶詰めしていく。瓶詰めされたものは長期保存を行えるワ インはコルク栓で、新種や香りを楽しむワインとジュース系統は手で簡単に開けられるスクリューキャ ップで栓をされる。栓をされたボトルは機械によってラベルが貼られていく。シーズン中では 1 時間に 3000 本、1 日では 24000 本瓶詰めされるという。この工程では作業員は一人しかおらず、その作業も 見た限りでは機械のメンテナンスのみで主な作業は機械が全て行なっているようだ。その次に我々は地 下に向かいワインの発酵作業と澱の取り除き現場を見学した。地下にはワインを発酵させるための大型 のタンクと澱を取り除くための機械があり、こちらも人間の手は使わず全て機械で作業を行なっている ようだ。最後に我々は樽の熟成庫を見学した。一つに 300 本分のワインが入る樽が部屋中に敷き詰めら れていた。これらは赤ワインは 2 年、白ワインは 1 年樽で熟成させた後二時熟成という工程を経てよう やく商品として出回るという。 桔梗屋の工場見学では信玄餅の製造工程を見学した。餅のカット作業などは機械で行われていたが、 餅と黒蜜をカップに入れる作業、風呂敷包みで包む作業などは作業員による流れ作業で行われていた。 以上 2 社の工場見学を行った。シャトー勝沼と桔梗屋を棚卸し資産回転率という点で比べると桔梗屋 の方が回転率が高いと思われる。その理由はシャトー勝沼のワインは樽熟成の時間も考えると商品とし て出回るのに最低でも 1 年以上かかることを考えると桔梗屋の信玄餅よりも製造から売上に繋がるまで 時間がかかるからである。 シャトー勝沼と桔梗屋の最大の違いは作業員の数だ。シャトー勝沼では殆どの作業を機械に任せ、作 業員は少人数であるのに対し、桔梗屋では信玄餅の製造作業は機械で、それらの包装作業などは大量の 作業員の流れ作業によって行われている。作業員の労務費は製造原価として計上されるのでシャトー勝 沼よりも桔梗屋の方が売上高における製造原価の割合は高くなっているはずだ。ほぼ全ての作業を機械 で行い作業員は殆どいないシャトー勝沼と機械の他に多くの作業員を雇って信玄餅の製造を行う桔梗屋 ではどちら方が効率的とよべるのだろうか?私はシャトー勝沼の方が効率的だと思う。桔梗屋の工場を 見ると作業員が多すぎて一人あたりのスペースが狭くなり作業が非効率になっていると思われる場所が 見受けられたからである。
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■夏合宿しおり
東洋大学
国際学部国際地域学科
久松ゼミ
2019 年度 夏合宿
9 月 10 日~12 日
足和田ホテル
【目次】
1.集合場所
2.宿泊先
3.工場見学先
4.日程
5.合宿費内訳
6.交通情報
7.役割分担
8.注意事項
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1. 集合場所
日付:9 月 10 日(火) 時間:10 時 30 分 場所:白山キャンパス 6 号館 1 階に集合して東洋大学西門から出発 出発時間:11 時 ↓バス 到着時間:13 時 30 分2.宿泊先
宿泊先:足和田ホテル 所在地:山梨県南都留群富士河口湖町長浜 395 TEL:0555-82-2321 アメニティ:ドライヤー、石鹸、ボディーソープ、リンスインシャンプー、カミソリ、 ハミガキセット、タオル、バスタオル、浴衣、スリッパなど 客室総数:40 室 会議室: 机・椅子、ホワイトボード、スクリーン、プロジェクター(有料)、LAN ケーブル3.工場見学先
①シャトー勝沼 ②桔梗屋信玄餅工場テーマパーク 所在地:山 梨 県 甲 州 市 勝 沼 町 菱 山 4729 所在地:山梨県笛吹市一宮町坪井 1928 TEL:0553-44-0073 TEL:0553-47-37009月10日は、西門前駐車場が工事中ということで、
駐車場の利用は不可能なようです。
大学前に短時間に駐車していただき、乗入れる流れで
お願い申し上げます。(教務課より)
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4.日程
日時 予定 9 月 10 日(火) 10:30 白山キャンパス6 号館 1 階集合 各自昼食持参 11:00 白山キャンパス西門出発 13:30 足和田ホテル到着 14:00 4 年生卒論発表 15 分×11 人@会議室 17:00 夕食/お風呂 19:00 4 年生卒論発表 21:00 4 年生レクリエーション 9 月 11 日(水) 6:00 起床 7:00 朝食 8:00 3 年生財務レポート発表 45 分×11 人@会議室 12:00 昼食 13:00 3 年生財務レポート発表 17:00 夕食/お風呂 19:00 3 年生財務レポート発表 22:00 3 年生レクリエーション ノンオールナイトコンパ (翌日の実習もあるから飲み過ぎないで) 9 月 12 日(木) 6:30 起床 7:30 合宿総括 8:00 朝食 10:00 足和田ホテル出発19 11:00 シャトー勝沼到着 11:40 シャトー勝沼出発 12:00 ほうとう蔵歩成到着(昼食) 13:30 ほうとう蔵歩成出発 14:00 桔梗屋信玄餅工場テーマパーク到着 15:00 桔梗屋信玄餅工場テーマパーク出発 18:00 白山キャンパス西門到着
5.合宿費内訳
9 月 10 日 9 月 11 日 9 月 12 日 計 宿泊費 8,100 8,100 16,200 会議室借用費 1,035 入湯費 150 150 300 交通費 8,833 ノンオールナイトコンパ 1,540 1,540 レクリエーション 200 200 400 昼食費 1,296 1,296 予備費 396 計 30,000 ※1 日目昼食は各自用意6.交通情報
全日貸し切りバス20