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法医学分野における乳幼児突然死症候群の統計学的分析

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原  著 〔東女医大誌 第63巻 第12号頁1471∼1477平成5年12月〕

法医学分野における乳幼児突然死症候群の統計学的分析

1即吟女子医科大学法医学教室,2)東京都監察医務院 サワグチ  トシコ   ヤマシタ    コ   オオウェ   オサム 澤口 聡子1)・山下ケサ子1)・大上  治1)    ナカムラ  シゲキ   サワグチ  ァキこ    中村 茂基1)・澤口 彰子1)2> (受付平成5年8月17日) Statistica董Observation on Sudden Infant Death Syndrome in Forensic Medicine

Toshiko SAWAGUCHI1㌧Kesako YAMASHITA1㌧Osamu OHUE1),

   Shigeki NAKAMURA1}and Aldko SAWAGUCHI1}2)

   1}Department of Legal Medicine, Tokyo Women’s Medical College          2)Tokyo Medical Examiner’s Office   To comprehend the status of sudden infant death syndrome(SIDS)in forens孟。 medicine, a stat壷stical study was conducted on 128 cases subjected to medico・legal autopsies at university medical schools and medical colleges throughout Japan from 1987 to 1990 and given a diagnosis of SIDS.   In the study, the summar量es on cases with medical−legal judgments compiled by the Investigative Committee of the Medico・Legal Society of Japan were used as reference material, Furthermore 138 cases that had been subjectd to autopsies at the Tokyo Medical Examiner’s Office from 1980 to 1991 and given the d童agnosis of SIDS were evaluated for comparison.   It was noted that the Inc孟dence of SIDS diagnosed at each facility has increased each year.          はじめに  法医学領域における全国的な乳幼児突然死症候 群(以下SIDS)の実態は,我が国の法医解剖体制 が全国的に統一されていないことによって,全国 的には明確に把握されていない.  東京都23区,大阪市,横浜市,神戸市,各古屋 市では,監察医制度がある.原因不明の病死(成 人の突然死やSIDS,その他)者や事故死(不自然 死)者は,監察医が検案し,検案によっても死因 不明の場合には解剖を施行(行政解剖)し,死因 を決定する(図1).その他の地域では,一般の医 師(警察医を嘱託された医師が多い)が,通常検 案のみで死因を決めている.一方,ほとんどの大 学医学部および医科大学の法医学教室では,他殺 傷害致死,過失致死(託児所/保育所での乳児急死 例が含まれる)およびこれらの疑いのある死体の 解剖(司法解剖)を行っており,さらに地域によっ てぼらつきはあるが,原因不明の病死者や事故死 者を遺族の承諾を得て行う準行政解剖(承諾また は篤志解剖)も行っている.従って,SIDS例につ いても,解剖担当場所が分散しており,集計像は 得られ難く,その全国的な統計的考案はなされて いない.そこで,著者らは,日本法医学会課題調 査委員会が,各法医学教室に対して毎年行うアン ケート調査により得られた法医鑑定例概要より, 剖検の結果SIDSと確定された事例を選び,基礎 的資料とし,その実態を検討した.但し,前述の ごとく,各法医学教室での乳幼児解剖数は,地域 によってばらつきがあり,また一般に,その数も 少ないので,東京都監察医務院(以下医務院)で の行政解剖例も資料として加え,検討した.なお, 東京都23区内の乳児急死例のほぼ全体像をあらわ

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異  ,1犬  タヒ  イ本 ↓,届_、、 警 察 署 ↓ 監察医務院 3 》 ↓ 現  場(検視 検案)    (鑑  識)     i     3     1 ←一一一一噂二一司 死 因 等 不 明 司法解剖 死因確定 (法医学教室)  ↓ (鑑定書) 行政解剖 (東京都監察医務院)     ↓ (検案のみ) (死体検案書作成・発行) 図1 わが国における異状死体の取り扱われ方,監察  医制度施行地区(東京都監察医務院)

している医務院における乳児急死解剖例の集

計1)2)も参考とした.        対象および方法  1987年から1990年までの4年間に,日本全国の 大学医学部および医科大学の法医学教室で解剖さ れ,SIDSと確定された乳児急死例を対象とした. これら対象は日本法医学会課題調査委員会のアン ケート調査に基づいた各年の法医鑑定例概要より 選び出した.その発生頻度,死亡日時,月齢ない し年齢,性,発生ないし死亡場所,発生直ないし 死亡時の状況,(推定)死亡時刻,解剖までの死後 経過時間,解剖所見などを調べ,これらの特徴を 統計的に分析した.併せて,1980年から1991年ま での12年間に,医務院で解剖され,SIDSと確i定さ れた乳児急死例(1歳未満のみ)を,剖検記録よ り選び出し,その特徴を死体検案調書で調べた. さらに医務院で解剖され吐乳吸引,鼻口部閉塞, 間質性肺炎と診断された各例とSIDS例の発生頻 度の推移をみた.また,東京都23区の出生数,乳 幼児死亡数を各年の東京都衛生年報ならびに人口 動態統計で調べ,乳児死亡数に対するSIDS死亡 数の割合をみた.  有意差検定としては,可能なものに関して,Stu− dentのt検定を試みた.          結  果  1.剖検によってSIDSと確定された乳児急死 例の推移(表1)  各年の法医料定例概要から選び出した最近4年 間のSIDS発生数を表1に示した.年次的には,ほ ぼ増加しており,1987年度に対する1988年度の増 加率は21.4%,1990年度では35.7%であった.ま た,男児ではSIDS死亡数が年々増加しており,い ずれも前年度に対して,1988年度が27.3%,1989 年度が35.7%,1990年度が36.8%と増加していた. 一方,女児ではやや減少の傾向にあった.  2.性差(表1)  性別の記載されていない3例(1987年度:2例, 1988年度:1例)があったが,4年間の統計では, 男児70例(54.7%),女児55例(43.0%)と男児に やや多く,1989年度以降は男児に多く認められた.  3.発生年齢(表2)

 表2に示すように,生後6ヵ月未満の乳児が

表1 法医解剖によってSIDSと確定された例数 性別数と割合 年 例数 全剖検 SIDSの@割合 @(%) 男(%) 女(%) 不詳(%) 1987 P988 P989 P990 28 Q8 R4 R8 3,384 R,527 R,558 R,446 0.8 O.8 P.0 P.1 11(39.3%) P4(50.0%) P9(55.5%) Q6(68.4%) 15(53.6%) P3(46.4%) P5(44,1%) P2(31.6%) 2(7ユ%) P(3.6%) 計 128 13,915 0.9 70(43.0%) 55(43.0%) 3(2.3%) 表2 月齢別および年齢別例数 例 数 男 女 性別のL載が ネい例 生後6ヵ月まで Uヵ月∼1歳未満 P歳∼2歳未満 67(52.3%) S7(36.7%) P4(11.0%) 32(45.7%) Q9(41.4%) X(12.9%) 32(58.2%) P8(32.7%) T(9.1%) 3 計 128 70(54.7%) 55(43.0%) 3

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52.3%と過半数を占め,6ヵ月以降から1歳まで 36.7%を占めていた.1歳以降は激減していたが, 2歳まで,SIDS発生例が認められた.女児では, 6ヵ月未満の乳児に好発する傾向が認められた.  4.発生時期(表3,図2・3)  季節別による発生数を表3,図2・3に示した. 一定の傾向はなく,季節による変動はほとんどみ られなかった.  5.発生ないし死亡場所(図4)  図4に示すように,発生場所としては自宅での 40 30 例 数20 10 0 38 36 .i 3 20 9 33 1 7 5 1婁   自宅    病院(産科)   自宅∼病院      保育園   その他(乗用車)保育園∼病院 図4 SIDS死亡例における発見時の場所別分類  %男児,幽女児,□不明, 表3 季節別による年齢別例数 12∼2月

i冬季) 3∼5月i春季) 6∼8月i夏季)

9∼1!月 i秋季) 生後6ヵ月まで Uヵ月∼1歳未満 P歳∼2歳未満 16 P1 S 14 P4 Q 15 P0 S 17 P2 P 計 31 30 29 30  20 11− ll 裂1・  ま  窪

 0

一 、.,1,.:7 Ai.,., 3 D尋..9 i:毒ii iiii藝iii iiii難 iii:liii 8 10 8 4 2 40 30 製・・ 10 0 20 7 1 工5 gii うつ伏せ 添い夢中 i=1   2.1 1   1   泡を吹く ミルク嘔吐 1 37 32 その他  不明    12∼2月  3∼5月  6∼8月  9∼11月  不明  図2 季節別による年齢的SIDS死亡例(男児) 患児の年齢膨∼6ヵ月,監16ヵ月∼12ヵ月,□12 ヵ月∼24ヵ月. 図5 SIDS死亡例における発見時の状態別分類  膨男児,幽女児,□不明. 50 40  30 数  20 10 0 47 35 1   2 1 16 14 2 5 5 短時間 その他 記入なし  20 11 11 製IQ  ま  茎

 0

3 iii:薫 iii糞iii ,……1:……… …ii::liiii 8 ユ0 7 7 :ii:2iii 1 12∼2月  3∼5月  6∼8月  9∼11月  不明  図3 季節別による年齢別SIDS死亡例(女児) 患児の年齢猛∼6ヵ月,匿ヨ6ヵ月∼12ヵ月,□12 ヵ月∼24ヵ月. 図6 SIDS死亡例における死亡に至るまでの時間  幽男児,醐女児,□不明. 死亡例が過半数以上を占め最も多く,次いで保育 機関であった.  6.発生時ないし死亡時の状態(図5)  図5に示すように,不明のものが多く,その過 半数を占めていた.体位はうつ伏せ状態が比較的 多く,また母親の添い寝中(乳児側は寝ている状 態)も比較的多くみられた.

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表4 SIDSにおける剖検所見と出現率 所   見 陽性 陰性 不詳 合計 出現率(%) 溢血点 結膜 2 156 0 158 1.27 胸膜 67 0 91 158 42.41 肺漿膜 44 0 114 158 27.85 心外膜 71 54 32 158 45.47 肺欝血 157 1 0 158 98.73 肺水腫 86 9 63 158 51.90 気管支粘膜充血 31 26 101 158 19.62 気管支粘稠物 20 23 115 158 12.66 心内血液暗赤色流動性 147 1 10 158 93.04 肝脂肪沈着 30 91 37 158 18.99 脳浮腫/脳充血 40 0 118 158 25.32 表5 東京都監察医務院での行政解剖によって吐乳  吸引,鼻口部閉塞,間質性肺炎,SIDSと死因診断  された例数 年 吐乳吸引 鼻口部閉塞 間質性肺炎 SIDS 計 1980∼’84 P985∼’89 P990∼’91 22(20.4%) Q0(16.1%) T(12.2%) 18(16.7%) Q0(16.1%) P(2.4%) 27(25.0%) P6(12.9%) U(14.6%) 41(37,9%) U8(54.8%) Q9(70.7%) 108 P24 S1 計 47(17.2%) 39(14.3%) 49(17.9%) 138(50.5%) 273  7. (推定)死亡時間(図6)  死亡までの推定時間は短時間と記載されている ものが多くみられた.死亡推定時刻から解剖にい たるまでの時間は15時間内外であった.  8.剖検所見(表4)  一般的に,諸粘膜/漿膜下の溢1血点の発現,諸臓 器のうっ血,暗赤色流動性血液などの急死死体を 示唆する所見が多くみられた.上気道の軽度ない し中程度の炎症所見も比較的多くみられた.SIDS における剖検所見とその出現率について表4に示 した.  9.東京都監察医務院で剖検によりSIDSと確・ 定された乳児急死例(表5)  1980年から1991年までの12年間に解剖され, SIDSと死因診断された138例と,その他3種類の 乳児急死剖検例の推移を表5に示した.  1980年代前半と比較すると,1980年代後半にお いては,SIDSが41例から68例と65.9%増加,肺炎 が27例から16例と40.7%減少していた.一方吐乳 吸引および鼻口部閉塞はほとんど変化していな かった.1990年代は前半の2年間のみであるが, 表6 区部出生数1,000に対するSIDS*の割合 年 区部出生数 区部乳児死亡 「急死」解剖** SIDS 1987 80,187 4.50 0.35 0.14 1988 76,498 4.13 0.32 0.21 1989 71,026 4.49 0.41 0.25 1990 68,852 4.40 0.43 0.36 1991 68,064 3.70 0.28 0.15 懐4でのSIDS例,**表4での4死因診断例. 表7 区部乳児死亡数100に対するSIDSの割合 年 区部乳児死亡数 SIDS 1987 361 3.32 1988 316 5.06 1989 319 5.96 1990 304 7.89 1991 252 2.78 表8 急死解剖数100に対するSIDSの割合 年 急死解剖数 SIDS 1987 28 42.86 1988 24 66.67 1989 29 65.52 1990 29 82.76 1991 19 36.84 前2者では,同様な推移の傾向を,後2者では減 少傾向がみられた.

10.最近5年間の区別出生数に対する医務院

SIDSの割合(表6)  表6に示すように,区部出生数に対する乳児死 亡の割合は各年あまり変化していないのに対し (但し1991年度はやや減少),SIDSの割合は明確 に増加(1990年まで)していた.1991年度のSIDS の割合は区部乳児死亡数と,“急死”解剖例減少に よる相対的な変化を示していた.(表6・7・8).          考  察  1987年から1990年までの最近4年間に,全国の 大学医学部および医科大学の法医学教室で解剖さ れ,SIDSと確定されたのは128例であり,このう ち後半2年間のSIDS例は,それぞれ前年度の約 30%内外の増加率を示していた.また,SIDSが国 際死亡分類に正式に登録された年の翌年にあたる

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30 25  20 製15  10一 5一 0   0∼10時間 1/∼20時間 21∼30時間 3/∼40時間 41∼50時間 図7 SIDS死亡例における剖検に至るまでの時間  (死後経過時間)  易男児,囲女児,□不明. 27 23 22 18 16 一 9 6 冒 3 1   1 2 1980年以降12年間に,医務院で解剖され,SIDSと 確定されたのは138例である.このうち1980年代前

半5年間のSIDSは41例であったが,その後5年

間に1.7倍に増加していた.1990年以降は1991年ま での2年間のみのデータであるが,増加の傾向が 認められた.  この増加の要因として,この疾患の増加,SIDS に関する知識の普及,剖検で明確な所見がなく, かつ発見時死亡状態というSIDSの特殊性に対す る知識の高まりの3者が考えられる.法医学的に は,死亡前に明確な症状がないまま急死し,解剖 によっても死因に関する明らかな所見が認められ ないか,あっても軽度ないし中等度の所見を呈す る乳幼児急死の場合は,吐乳吸引,鼻口部閉塞, 間質性肺炎,SIDSなどの死因が考慮される.従っ て,前3者を加えて,1980年以降:12年間の死因の 変遷を表5に示してみたわけであるが,SIDSの 増加に比鞍して,前3者はいずれも減少の推移を 示していた.この変遷には,SIDSが1979年に国際 疾病分類に登録されて,次第に認識されるように なったという要因のみならず,衛生環境の向上や 医療技術の進歩。発展も相互に関係していると考 えられる.吐乳吸引や鼻口部閉塞などの窒息に関 係してくる死因は,間質性肺炎ほどではないが, 減少傾向を示していた.このことには最近の育児 環境の変化(うつ伏せ寝から仰向け寝に移行など) も考慮される.また,最近,育児ノイローゼに起 因する母親の手による乳幼児の鼻口部圧迫による 窒息死とSIDSとの鑑別が法廷で争われた事例も あり,自宅での乳児急死例がこのような形で法医 学の対象となることも留意する必要がある.  さらに,医務院で剖検されたSIDS確定例につ いて,東京都区部出生数1,000に対する発生頻度を みると,過去5年間において,0.14∼0.36,平均 0.23±0.09(±SD)であり,渡部らの神奈川県北 部におけるSIDSの発生頻度(狭i義のSIDS)3>と ほぼ一致していた.また各年の発生頻度も増加の 推移を示した.従来,SIDSにおいては有意の性差 や我が国における発生の季節的変動は認められな いとされる4)∼9》が,本調査においては,男児例は女 児例に比し若r二優位であった.諸外国において冬 に多いとされているlo)季節的変動は,本調査にお いては明瞭には認められなかった.  発生場所としては自宅での死亡例が過半数以上 を占め最も多く,次いで保育機関であった.後者 での発生ないし死亡例は大学法医学教室での司法 解剖の対象となり得るもので,保育機関側の責任 も問題とされることがある.  はじめに記述したように,我が国では法医解剖 体制が全国的に統一されていな:いために,本報告 は剖検によったSIDS確定例の全てを集計してい ないが,医務院で行政解剖されたSIDS確i定例も 加えて検討することにより充実させることができ た.  このような集計像から,剖検によったSIDS確 定例の増加が認められたことは重要な成果であ る.今後,SIDSの予防法および予知法を確立させ ていくためには,SIDS確定診断のための解剖の 義務づけが必要であると考えられる.

 呼吸不全説(過敏性体質による喉頭けいれ

ん)11),ウイルス性感染による喉頭けいれん,末梢 性呼吸停止説12),脳幹機能傷害説13),遷延性無呼吸 説14)∼18),心機能不全説17),感染源18)19),HLA相関 説,medium−chain acyl−coA・dehydrogenase遺伝 子上におけるpoint mutationの証明20)2D,先天性 筋無力症症候群との関連22)∼25)などSIDSの本態

はまだ議論の中にある.本来,SIDSの診断基

準26>∼27)は,除外診断形式であり,さらに我が国の 厚生省基準設定27)においては,広義および狭義の 二重基準が選択されている.狭義のSIDS定義に

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おいて剖検は必須の項目とされる.このように除 外診断を定義の基とするSIDS,二重基準のよう に,集合論的な把握がなされるSIDSに対しては 行政解剖の価値が高いと思=われる.厚生省の二重 診断においては,行政解剖を積極的に位置づける ことが必要である.        .結  論  日本法医学会課題調査委員会による法医鑑定例 概要(1987年から1990年まで)に剖検によって SIDSと確定,報告された128例と,さらに1980年 から1991年目でに東京都監察医務院で行政解剖さ れた138例の資料をもとに,法医学における乳幼児 突然死症候群の実態を統計的に考察した.SIDS は年々増加の傾向にあることが認められた.SIDS のように除外診断を診断.基準とする疾患について は行政解剖が有効であると考えた.D  なお,本研究の一部は厚生省心身障害研究小児の心 身障害予防・治療システムに関する研究の一環として 行った.       文  献  1)舟山真人,黒田直人,徳留省悟ほか:東京都監察    医務院における30年間の乳児解剖例.法医の実際    と研35:353−360,1992  2)舟山真人,徳留.省悟:東京都監察医務院における.    1歳児の急死解剖例.法医の実際と研35:    .361−366, 1992  3)渡辺 登,坂上正道,八代公夫ほか:神奈川県に    おける乳幼児突然死症.候群(SIDS)の発生状況    一県下医療.機関へのアンケート調.査.から一。日小    児会誌 96:1219−1224,1992  4)高津光洋:内因性急死の法医学.病理と臨床 3:    1295−1306, ユ985  5)Tokudome S, Aoki T:Statistical analysis on    sudden infant death in case autopsied in Tokyo    Medical Examiner’s O仔ice(1)on number of    cases. Acta Crim Jpn 56:50−63,1990  0)Tokudome S, Aoki T:Statistical analysis on    sudden infant death in cases autopsied in    Tokyo Medical Examiner’s O鐙ce(II)on cause.    of death. Acta Crim Jpn 56:89−98,1990  7)Hagiwara J:Astatistical study on sudden    death in infants. JPn J Legal Med 13:222−237,    1959  8)籾山政子,竹内寿一郎:最近の乳児死亡にみられ    る季節変動のパターンの変形,厚生の指標 22:   26−33, 1975 9)Kle孟nman JC, Kiely JL Post−neonatal mor−   tality in the united states:An international   perspective. Pediatrics 86:1ρ91−1097,1990 10)Froggat P, Lynas MA, Mackenzie G:   Epidemiology of sudden unexpected death in   infants in N. Ireland. Br J Paediatr Soc Med   25:119−135, 1971 11)Bergman AB, Ray CG, Pomeroy MA. et al:   Studies of the sudden.infant death syndrome in   king coUntry. Pediatrics 49:860−870, 1970 12)Tonkin S l Sudden infant噛death syndrome−   hypothesis of causation. Pediatrics 55:   650−661, 1975 13)Ilunt CE, Brouill RT: Sudden infant death   syndrome 987 perspective. J Pediatr 10:   669−678, 1987 14)Steinschneider A:Prolonged sleep apnea   and respiratory instability:Adiscriminatlve   study。 Pediatrics 59:960−970,1970 15)建田恭一:SIDSの本態とその予防について.日   医師会誌 95.:1795−1804,1990 16)多田.博史:睡眠時ポリグラフによる.正常乳児の睡   眠時無呼吸の検討一乳児突然死症候群発症の生理   的要因について一.日小児会誌 95:1795−1804,   1991 17)Herrman MA, Dousa MK, Edwards WD et al:   Sudden infant death with anomalous origin of   the left coronary artery. Am J Forenslc Med   Patho113:191−195, 1992 18)Brackwell CC, Saadi AT, Raza MW et al:   The potential role of bacterial toxins in sudden   iれfant death syndrome(SIDS). Int J Leg Med.   105:333−338, 1993 19)Ogbuihi S, Zink P: Uber Veranderungendes   Mengen verhaltnisses von Kollagen Type I und   III im interlobularen Lungen Interstitium beim   p16tzlichen. Kindstod eine Pilotstudie, Z Rechts−   med 101:247−254,1988 20)Matsubara Y, Narisawa K:Identi且cation of   acommon genetic mutation responsible for   sudden in fant death syndrome. Advanc6s in   Legal Medicine Proceedings of the First Inter−   national Symposium:280−281,1990 21)Mil豆er ME, Brooks JG, Forbes N et al:   Frequency of medium℃hain acy1−coA dehy,   drogenase deficiency G−985 mutation in sudden   infant death syndrome. Pediatr Res 31:   305−307, 1992 22)Hart Z, Sahashi K, Lambert EH et al:A   congenital familial myasthenic sy:ndrome   caused by a presynaptic defect.of transmitter P476一

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   resynthesis or mobilization. Neurology 29:    556−557, 1979 23)Engel AG, Lambert EH, Mulder D.M et al:    Recently recognized congenital myasthenic    syndromes:(A)end・plate acethylcoline(ACh)    esterase de丘ciency.(B)putative abnormmality    of the ACh induced channel.(C)putative defect    of ACh resyn七hesis or mobilizationdinical fea−    tures, ultrastructure and cytochemistry. Ann    NY Acad Sci 377:614−639,1981 24)Engel AG:Myasthenic syndrome./η    Myology Vol.2(Engel AG ed)pp1955−1990,    McGraw・Hill, New York(1986) 25)大澤真木子:重症筋無力症.「小.剞_経学の進歩」    第22集(日本小児神経学会卒後教育委員会編)    pp127−140,診断と治療社,東京(1993) 26)National Institutes of Health:Consensus    deve董opment conference on infantile apnea and    home monitoring. Pediatrics 79:292−299,1987 27)山ロ規容子:乳幼児突然死..「死の.医学臨床必携」    (吉岡守正・鈴木 忠編),pp59−60,.日本プラソニ    ングセソター,東京(1993)

参照

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1.3で示した想定シナリオにおいて,格納容器ベントの実施は事象発生から 38 時間後 であるため,上記フェーズⅠ~フェーズⅣは以下の時間帯となる。 フェーズⅠ 事象発生後

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