特集:日本の伝統芸能を教育に生かす
本特集は、次の三つの論稿から成る。 一つは、日本の伝統芸能が内包する教育的価値に着目し、その内面化を図ることに積極的な意義を 見出し論じる「伝統芸能による教育」、二つは、高校演劇科における授業実践(狂言指導)をベース に、生徒の自己確立や自己表現を引き出し育てる「狂言を教育に生かす」、三つは、落語がもつ「方法」 を抽出し、その教育への活用を大学の授業実践を念頭に追求する「教育に生きる落語の世界」である。 それぞれの論稿は、その主張や提案において独自の視点と方法をもつとともに、日本の伝統芸能を 貫く教育的価値に積極的な目を向ける点で共通の土俵に立っている。そして、伝統芸能が有する悠久 の力ともいえる「日本の情緒、情操、思考法、学びのスタイル」等に教育という光をあてることによっ て、伝統芸能と人間形成との豊かな繋がりを紡ぎ出している。 〇 伝統芸能による教育─日本人の教養基盤を培う─ ……… 住岡 英毅 ……… 25 〇 狂言を教育に生かす─古典演劇教育の実践を通して─ ……… 金久 寛章 ……… 39 〇 教育に生きる落語の世界 ……… 桂 花團治 ……… 53 大阪青山大学紀要 2015 8巻J. Osaka Aoyama University. 2015, vol. 8