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<資料>病院の物理的環境に対する患者と看護師の認識(第2報:夏期におけるアンケート調査結果と環境測定結果について) 利用統計を見る

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全文

(1)

病院の物理的環境に対する患者と看護師の認識

(第 2 報:夏期におけるアンケート調査結果と環境測定結果について)

Recognition of the Hospital Physical Environments by Patients and Nurses

(The 2

nd

Report: Results of Both Questionnaire concerning Hospital Environment and

Environmental Measurements in Hospital in Summertime)

飯島 純夫

1)

,古屋 洋子

2)

,芳我ちより

1)

,橋本 晶子

1)

,山

x 洋子

1) IIJIMA Sumio, FURUYA Yoko, HAGA Chiyori, HASHIMOTO Akiko, YAMAZAKI Yoko

要 旨

外来患者 24 名,病棟患者 34 名,病棟看護師 29 名を対象とし,夏期にアンケート調査と環境測定を実施し, 患者と看護師の認識の違いの検討,冬期での結果との比較を行った。 外来患者では,衛生状態,騒音では診察室のほうが良い傾向が,全体としては待合室のほうが良い傾向が みられたが,有意差は見られなかった。看護師の場合には,「本人の印象」と「患者の視点」との間で差は見ら れなかった。看護師と病棟患者を比較した場合,病室では衛生状態,湿度,騒音,全体で,デイルームでは 衛生状態,温度,湿度,騒音,全体(総合評価)で,患者のほうが有意に良い回答をしていた。 冬期との比較では,看護師の場合,病室では温度,湿度で冬期よりも有意に「暑い」,「蒸し暑い」と答えて いた。患者では,湿度,風,で冬期よりも有意に「蒸し暑い」,「弱い」と答えていた。他の項目では顕著な差 は見られなかった。また,デイルームではすべての項目で差は見られなかった。 キーワード 病院環境,物理学的環境,患者,看護師,アンケート調査

Key Words Hospital Environment, Physical Environment, Patient, Nurse, Questionnaire

Ⅰ.はじめに

著者らは,すでに本学会誌で病院における物理的環境 の実態1)と,それに対する患者および看護師の認識の違 い,看護師の場合には本人の認識だけでなく,患者の立 場での認識による違いについて報告を行った2)。その結 果,病室では衛生状態,騒音,明るさ,全体で,デイルー ムでは衛生状態,騒音,全体で,患者のほうが有意に良 い回答をしていた。このときは冬期での検討であったの で,本研究では温熱条件で相当に違いのある夏期で同様 の検討を行い比較検討を行った。

Ⅱ.目的

本研究は,夏期における病院の外来と病棟における物 理的環境の実態と,その物理的環境に対する患者と看護 師の認識の違いをアンケート調査によって調べ,環境測 定結果と比較をすること,および冬期での結果と比較す ることである。

Ⅲ.対象および方法

1. 対象 特定機能病院である A 大学医学部附属病院の外来患 者 24 名,病棟に入院している患者 34 名,上記病棟勤務 の看護師 29 名を対象とした。これらの患者,看護師に 対して「病院環境に関するアンケート調査」を実施すると ともに,アンケート調査と同日のほぼ同時間帯にアン ケート調査を行った外来および病室,デイルームで環境 測定を実施した。 受理日:2011 年 7 月 15 日 1) 山梨大学大学院医学工学総合研究部健康・生活支援看護学講座: Interdisciplinary Graduate School of Medicine and

Engineering(Department of Health Science and Community-Based Nursing), University of Yamanashi 2) 山梨大学大学院医学工学総合研究部基礎・臨床看護学講座:

Interdisciplinary Graduate School of Medicine and Engineering(Department of Fundamental and Clinical Nursing), University of Yamanashi

(2)

2. 方法 1) アンケート調査の方法 「病院環境に関するアンケート調査」を先行研究3)を参 考にして,一部改変して,患者用,看護師用の 2 種類を 作成した。おもな項目は以下のとおりである。 年齢,性別,受診科名,調査日時などのフェースシー ト項目,患者用では外来,病棟での患者を対象に,外来 では診察室と待合室について,病棟では病室とデイルー ムについて,(1)衛生状態,(2)温度,(3)湿度,(4)風(気 流),(5)騒音,(6)明るさ,(7)全体(総合評価)の 7 項目 について,4 ∼ 5 段階評価で質問した。看護師では病室 とデイルームについて,本人が感じた程度と患者が感じ ていると考えられる程度について上記 7 項目について同 じ質問をした。 2010 年 8 月に A 大学医学部附属病院の外来の患者, 病棟の患者,病棟看護師を対象に上記アンケート調査を 行った。 2) 環境測定の方法 アンケート調査実施日に,アンケート調査実施とほぼ 同時間帯に,外来の診察室,待合室,病棟の病室,デイ ルームで,温度,湿度,気流,照度の測定を行った。騒 音については季節による変動はあまりないと考え,今回 の測定からは除外した。病室は 1 階と最上階の 7 階の病 室で測定した。さらに,入口,中央,窓側の 3 か所での 測定を行った。各測定項目の測定方法は以下のとおりで ある。 ①照度(単位はルックス(lx)) デジタル照度計(LX-1000,カスタム)を用いて,平 均照度を計算した。 ②温度,湿度,気流(単位はおのおの℃,%,m/s) クリモマスター風速計(Model6531)により対象室内 の温度,湿度,気流(風速)を数箇所で測定した。その 際床上ほぼ 1.5m の高さにセンサーがくるようにした。 3) 分析方法 得られたデータは EXCEL に入力し,図表を作成後, 統計的処理は Halbau7(Ver.7.1)で行った。 アンケート調査結果の比較については,順序尺度でも あり,分布もわからないことからマンホイットニーの U 検定を用いた。 4) 倫理的配慮 山梨大学医学部倫理委員会の承認を得て行った(承認 番号:630)。倫理的配慮の方法は前報2)と全く同じであ る。

Ⅳ.結果

1. アンケート調査 1) 年齢 外来患者は 52.9 ± 16.1 歳,病棟患者は 61.9 ± 15.7 歳, 看護師は 29.0 ± 8.6 歳となっていた。 2) 性別 外来患者は男 11 名,女 13 名,病棟患者は男 19 名, 女 15 名,看護師は女 29 名であった。 3) アンケート調査結果 外来患者では,衛生状態,騒音では診察室のほうが良 いと答えたものが多い傾向が,全体としては待合室のほ うがよい傾向が見られたが,有意差は認められなかった (図 1)。 看護師と病棟患者の物理的環境に対する認識の比較で は,病室の場合,衛生状態(p < 0.01),湿度(p < 0.05), 騒音(p < 0.01),全体(総合評価)(p < 0.01)で病棟患者 のほうが看護師よりも有意に良い評価をしていた(図 2-1)。デイルームの場合では,衛生状態(p < 0.05),温 度(p < 0.05),湿度(p < 0.05),騒音(p < 0.05),全体(総 合評価)(p < 0.01)で病棟患者のほうが看護師よりも有 意に良い評価をしていた(図 2-2)。 看護師の場合,病室(図 3),デイルームともに「本人 の印象」と「患者の視点」とを比べると,病室,デイルー ムともに,すべての項目について有意差は見られなかっ た。 4) 冬期での結果との比較 今回の夏期での結果を,前報2)の冬期での結果と比較 した。 看護師の場合,病室では温度(p < 0.001)と湿度(p < 0.001)の 2 つのアンケート項目のみが冬期よりも有意に 「暑い」,「蒸し暑い」と答えていた。その他の項目では有 意差は見られなかった。デイルームでは,いずれのアン ケート項目でも有意差は認められなかった。 患者の場合,病室では湿度(p < 0.001),風(p < 0.01) の 2 項目で冬期よりも有意に「蒸し暑い」,「弱い」と答え ていた。温度については,p = 0.091 であり,有意差は 認められなかったが「暑い」と回答する傾向がみられた。 デイルームでは,すべてのアンケート項目で有意差は認 められなかった。 2. 環境測定結果(表 1) 1) 温度 温度は,デイルームで 28.4-29.6℃,外来で 27.2-29.5℃, 1 階 病 室 で 29.4-30.3 ℃( 入 口 ),29.3-29.9 ℃( 中 央 ), 29.3-29.4 ℃( 窓 側 ),7 階 病 室 で 28.0-29.4 ℃( 入 口 ), 27.6-29.7℃(中央),25.5-29.9℃(窓側)であった。 2) 湿度 湿度は,デイルームで 45.3-49.0%,外来で 49.9-59.0%, 1 階 病 室 で 48.1-51.3 %( 入 口 ),49.5-50.5 %( 中 央 ), 49.3-50.6 %( 窓 側 ),7 階 病 室 で 53.1-57.3 %( 入 口 ), 50.1-58.6%(中央),50.8-60.6%(窓側)であった。

(3)

n=24 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 診察室 待合室 診察室 待合室 診察室 待合室 診察室 待合室 診察室 待合室 診察室 待合室 診察室 待合室 (1)衛生状態 (2)温度 (3)湿度 (4)風 (5)騒音 (6)明るさ (7)全体として 良い 普通 やや不潔 不潔 無回答 暑い やや暑い 普通 やや寒い 無回答 寒い 蒸し暑い やや蒸し暑い 普通 やや乾燥 無回答 乾燥 強い やや強い 普通 やや弱い 無回答 弱い 静か 気にならない やや騒がしい 騒がしい 無回答 明るすぎる 良い やや暗い 暗い 無回答 快適 普通 やや不快 不快 無回答 図1 外来患者の物理学的環境要因に対する認識 *p<0.05 **p<0.01 :マンホイットニーのU検定 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% (1)衛生状態 (2)温度 (3)湿度 (4)風 (5)騒音 (6)明るさ (7)全体として 良い 普通 やや不潔 不潔 無回答 暑い やや暑い 普通 やや寒い 無回答 寒い 蒸し暑い やや蒸し暑い 普通 やや乾燥 無回答 乾燥 強い やや強い 普通 やや弱い 無回答 弱い 静か 気にならない やや騒がしい 騒がしい 無回答 明るすぎる 良い やや暗い 暗い 無回答 快適 普通 やや不快 不快 無回答 患者(n=34) 看護師(n=29) 患者(n=34) 看護師(n=29) 患者(n=34) 看護師(n=29) 患者(n=34) 看護師(n=29) 患者(n=34) 看護師(n=29) 患者(n=34) 看護師(n=29) 患者(n=34) 看護師(n=29) ** * ** ** 図 2-1 病棟患者および看護師の物理的環境に対する認識(病室)

(4)

n=29 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 良い 普通 やや不潔 不潔 無回答 暑い やや暑い 普通 やや寒い 無回答 寒い 蒸し暑い やや蒸し暑い 普通 やや乾燥 無回答 乾燥 強い やや強い 普通 やや弱い 無回答 弱い 静か 気にならない やや騒がしい 騒がしい 無回答 明るすぎる 良い やや暗い 暗い 無回答 快適 普通 やや不快 不快 無回答 (1)衛生状態 (2)温度 (3)湿度 (4)風 (5)騒音 (6)明るさ (7)全体として 本人の印象 患者の視点 本人の印象 患者の視点 本人の印象 患者の視点 本人の印象 患者の視点 本人の印象 患者の視点 本人の印象 患者の視点 本人の印象 患者の視点 図 3 看護師の物理的環境に対する認識(病室) *p<0.05 **p<0.01 :マンホイットニーのU検定 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% (1)衛生状態 (2)温度 (3)湿度 (4)風 (5)騒音 (6)明るさ (7)全体として 良い 普通 やや不潔 不潔 無回答 暑い やや暑い 普通 やや寒い 無回答 寒い 蒸し暑い やや蒸し暑い 普通 やや乾燥 無回答 乾燥 強い やや強い 普通 やや弱い 無回答 弱い 静か 気にならない やや騒がしい 騒がしい 無回答 明るすぎる 良い やや暗い 暗い 無回答 快適 普通 やや不快 不快 無回答 患者(n=28) 看護師(n=29) 患者(n=28) 看護師(n=29) 患者(n=28) 看護師(n=29) 患者(n=28) 看護師(n=29) 患者(n=28) 看護師(n=29) 患者(n=28) 看護師(n=29) 患者(n=28) 看護師(n=29) * * * * ** 図 2-2 病棟患者および看護師の物理的環境に対する認識(デイルーム)

(5)

3) 気流 気流は,デイルームで 0.02-0.06m/s,外来で 0.02-0.48m/s, 1 階 病 室 で 0.03-0.11m/s( 入 口 ),0.03-0.33m/s( 中 央 ), 0.02-0.11m/s( 窓 側 ),7 階 病 室 で 0.02-0.03m/s( 入 口 ), 0.01-0.10m/s(中央),0.02-0.63m/s(窓側)であった。 4) 照度 デイルームで 465-2300lx,外来で 152-682lx,1 階病室 で 111-170lx(入口),209-755lx(中央),303-3470lx(窓側), 7 階 病 室 で 223-740lx( 入 口 ),640-1880lx( 中 央 ), 1750-4550lx(窓側)であった。

Ⅴ.考察

著者らは前報2)で,環境測定だけでなく患者,看護師 に対する病院環境に関するアンケート調査を行い,患者, 看護師の病院環境に対する認識についても調査し,より 快適な環境を構築していくための検討を行った。アン ケート調査の結果からは,患者,看護師ともにおおむね 病院環境は良好との回答が得られた。以下,4 つの観点 から前報2)の冬期での結果と比較して考察を行う。 1. 看護師と患者の環境の認識の相違 外来患者では,診察室と待合室とほぼ類似の傾向で あった。温度,湿度では診察室,待合室ともに大部分が 普通であった。明るさについては,診察室,待合室とも に 9 割がたが良いとなっており,「明るすぎる」,「暗い」 は見られず,ほぼ適切と思われた。前報との比較では夏 期であるため,今回は温熱条件(温度,湿度)で「暑い」,「蒸 し暑い」の回答が冬期よりも多かったが,診察室と待合 室による差は見られなかった。 患者と看護師での比較では,病室の衛生状態,湿度, 騒音,全体(総合評価)で,またデイルームの衛生状態, 温度,湿度,騒音,全体(総合評価)で患者評価のほうが 有意に高かった。前報2)での冬期での結果と比べると病 室では前回有意でなかった湿度が,今回有意となり,逆 に前回有意であった風,明るさは今回の結果では有意差 は見られなかった。デイルームでは,前報2)では有意差 が見られなかった温度,湿度,で看護師のほうが有意に より「蒸し暑い」と答えていた。これらのことは前報2)で も考察したように,看護師にとっては自分の職場である のに対し,患者にとっては一時的な居住空間であること が関係しているとも考えられた。そして夏期に特に関係 が深い温熱条件である温度,湿度で差が見られたと考え られる。 看護師での「本人の印象」と「患者の視点」とを比べる と,夏期ということもあり,温度,湿度で前報2)の結果 よりも「暑い」「蒸し暑い」と回答している割合が高かっ たが,すべての項目で両者間に有意差がなかった。 表 1 環境測定結果 項目 外来 病室 デイルーム 温度(℃) 27.2-29.5 入口 29.4-30.3 28.4-29.6 1 階 中央 29.3-29.9 窓側 29.3-29.4 入口 28.0-29.4 7 階 中央 27.6-29.7 窓側 25.5-29.9 湿度(%) 49.9-59.0 入口 48.1-51.3 45.3-49.0 1 階 中央 49.5-50.5 窓側 49.3-50.6 入口 53.1-57.3 7 階 中央 50.1-58.6 窓側 50.8-60.6 気流(m/s) 0.02-0.48 入口 0.03-0.11 0.02-0.06 1 階 中央 0.03-0.33 窓側 0.02-0.11 入口 0.02-0.03 7 階 中央 0.01-0.10 窓側 0.02-0.63 照度(lx) 152-682 入口 111-170 465-2300 1 階 中央 209-755 窓側 303-3470 入口 223-740 7 階 中央 640-1880 窓側 1750-4550

(6)

2. 今回の夏期での結果と前報の冬期での結果との比較 病室の場合,今回の結果では,冬期の結果と比べ,看 護師では「温度」と「湿度」で,患者では,「湿度」と「風」で 有意な結果が得られたが,これは夏期であることを考え れば,当然とも考えられた。「風」については今回のほう が冬期に比べて有意に弱かったが,測定日当日の諸条件 の違いによるものと考えられ今後の課題と考えられた。 その他の「騒音」,「明るさ」などでは有意差が見られな かったが,これらの項目が季節による差が見られない項 目ということによると考えられる。 デイルームの場合,すべての項目で夏期と冬期で差が 見られなかったが,これは日常生活を行っている病室に 比べ,一時的にしか立ち入らないためとも考えられる。 3. 環境測定結果について 気温については,冷房により,外気温よりは相当低く なっていたが,夏期でもあり,基準(17-28℃)をやや上 回 っ て い る と こ ろ が 多 か っ た。 湿 度 は す べ て 基 準 (40-70%)を満たしていた。また前報2)では,乾燥傾向 であり,基準値を下回っているところが多く,加湿器な どの設置などの対応が必要になる場合もあると考えられ たが,今回は夏期のため湿度が高くなっていたが,基準 値 内 で あ っ た。 照 度 は, 全 体 的 に は 基 準( 診 療 室 で 300-750lx; 待 合 室 で 150-300lx(JIS); 精 密 な 作 業: 300lx 以上,普通の作業:150lx 以上,粗な作業:70lx 以上)を満たし,外来と病棟でも回答パターンに差は見 られなかった。気流は,ほぼ基準(0.5m/s 以下)を満た していた。アンケート調査結果との比較では,外来と病 室では,病室のほうが「暑い」,「蒸し暑い」と感じる人の 割合が高い傾向にあった。 病室での入口,中央,窓側の測定地点による違いは,温 度,湿度でははっきりした差は見られず,照度で窓側に 行くほど顕著に高くなる傾向がみられた。気流でも,入 口よりも窓側でやや高い傾向が認められた。熱的快適環 境は,人体側の要素として,「着衣量」,「活動量」の 2 つ があり,環境側の要素として「空気温度」,「放射温度」,「気 流」,「湿度」の 4 つの計 6 要素があるという4)。さらに, 局所不快感は「不均一放射」,「窓面から流れる気流」,「上 下温度分布」,「床温度」の 4 つの要素が関連している4)。 今後の課題としては,上記の要素のうちの特に今回測定 していない「上下温度分布」,「床温度」などについての検 討も必要と思われた。 4. 看護師と患者の環境認識と環境測定結果との関連性 前出の先行研究3)によれば快適と感じる温度の推定値 は 21.2-25.0℃,湿度の推定値は 33.2-41.5%,騒音の推定 値は 58.9dB 以下,明るさは 750-937lx としている。今回 の結果では,温度,湿度が高く,その結果を反映しアン ケート調査の結果でも温度,湿度の温熱条件で「暑い」「蒸 し暑い」の回答が冬期よりも多くなっていたが,夏期で あるため当然の結果と考えられた。今回の結果でも,看 護師と患者の環境認識は大部分が「普通」以上であった。 これを環境測定結果と比較するとほぼ対応していた。

謝辞

本研究を遂行するにあたり,環境認識に関するアン ケート調査および環境測定にご協力いただいた A 大学 医学部附属病院の患者の皆様,看護師の皆様に心より御 礼申し上げます。また,データの入力,図の作成をして いただいた大間敏美さんに感謝いたします。 なお,本研究の一部は文部科学省科学研究費基盤研究 (C)の助成を受けて行った。 文献 1) 飯島純夫,古屋洋子,芳我ちより,山崎洋子(2008) 環境測定 実習結果からみた病院環境の評価.山梨大学看護学会誌,7(1): 45-52. 2) 飯島純夫,古屋洋子,芳我ちより,山崎洋子(2010) 病院の物 理学的環境に対する患者と看護師の認識.山梨大学看護学会誌, 9 (1):59-65. 3) 米永哲朗,新谷裕久他(1998) アンケート調査ならびに環境測 定からみた病院歯科診療室の快適性.口腔衛生学会雑誌,48: 325-334. 4) 第 4 回エコ改修検討会(2005) 講義録̶1 藤原先生の講座:「温 熱環境調査報告」:1-5. http://www.aku.co.jp/eco/Kougi/Kougi-hujiwara.pdf

参照

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