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IRUCAA@TDC : 「生体多機能化インプラント」を目指して

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

「生体多機能化インプラント」を目指して

Author(s)

吉成, 正雄

Journal

歯科学報, 114(5): 496-496

URL

http://hdl.handle.net/10130/3483

Right

(2)

口腔科学研究センター・コア研究部・口腔インプラント学研究部門は,1996年からの HRC 研究を引き継 ぎ,「生体多機能化インプラントの開発」をコンセプトとして2008年4月から研究活動を開始した。現在まで に多くの大学院生が参画し,顎骨の生体アパタイト結晶配向性と力学的特性評価,顎骨再生(三次元培養,ス タチン系薬剤の応用),Osseointegration のメカニズム解明,低温プラズマ法による表面改質,ジルコニアの 応用,医療系 FabLab などについて研究を展開している。本講では,主に Osseointegration に関与する表面因 子と,それを制御する表面改質法に焦点をあてて概説する。また,今後のインプラントの展望として,三次元 造形 FabLab によるテーラーメイド・インプラントについて触れてみたい。 Osseointegration を達成後のチタンインプラント/新生骨界面には非線維性のタンパク質の介在が確認され ており,何らかのサイトカインが Osseointegration 獲得に関与していると考えられる。最近,骨髄中におい て間葉系幹細胞の維持と補充に寄与するケモカイン CXCL12(SDF‐1,間質細胞由来因子‐1)がチタンイン プラントに吸着して間葉系幹細胞をインプラント側へ遊走し,骨形成能を促進することが報告されている。こ のように CXCL12を始めとした骨形成関連タンパク質をインプラントへ吸着させるべく,材料の表面性状改質 技術は喫緊の課題となっている。 生体反応に関与する材料の表面性状は,カルボルキシル基,アミノ基,メチル基,水酸基などの官能基に影 響され,これらの存在比により固有の表面荷電(等電点)と表面エネルギー(濡れ性,疎水性インデックス) が変化する。同時にタンパク質を構成しているアミノ酸も特有の官能基を有し,その種類により等電点,疎水 性インデックスが変化する。このように,材料の表面性状を制御することにより,特定のタンパク質(サイト カイン)の吸着を促進することが可能となる。材料の表面性状を制御する表面改質法として,我々は低温プラ ズマ法,特に大気圧プラズマ法に着目して研究を進めている。本法は,紫外線処理法と比較しエネルギーが大 きいため,大気中で5秒程度の簡便な処理でインプラントに超親水性表面を付与することができる。本処理に より,表面汚染物質(特に炭化水素)が軽減するとともに表面水酸基が増大して,大きな表面エネルギーを持 つ超親水性表面となる。低温プラズマ処理をチタンやジルコニアに行い,骨芽細胞や上皮細胞の動向を調査し た結果,細胞接着,増殖,分化を促進することが明らかとなった。 最後に,口科研での研究に協力して下さった多くの講座に感謝いたします。また,先達の優れた講座研究を 口科研主体の研究に止揚することにより,東歯大の研究がさらなる発展を遂げることを願ってやみません。 ≪プロフィール≫ <略 歴> 昭和47年3月 茨城大学工学部電子工学科卒業 昭和55年4月 東京歯科大学歯科理工学講座講師 昭和61年4月 歯学博士の学位受領(東京歯科大学) 平成2年12月 タイ王国チェンマイ大学客員講師 平成4年7月 スウェーデン王国ルンド大学客員講師 平成9年6月 日本歯科医師会 ISO/TC194歯科対策委 員会委員 平成10年1月 東京歯科大学歯科理工学講座助教授 平成10年6月 経済産業省インプラント材料の試験方法 関係 JIS 原案作成委員会委員 平成14年4月 日本歯科材料協議会 ISO/TC194/SC8 (インプラント)歯科対策委員会委員 平成15年1月 日本口腔インプラント学会認定制度によ る基礎系指導者 平成15年8月 日本歯科理工学会認定制度による Den-tal Materials Senior Adviser

平成19年4月 東京歯科大学歯科理工学講座准教授(職 名変更) 平成20年4月 東京歯科大学口腔科学研究センター・歯 科理工学講座教授 現在に至る

特 別 講 演 2

「生体多機能化インプラント」を目指して

東京歯科大学口腔科学研究センター・歯科理工学講座教授

吉成 正雄

学 会 講 演 抄 録 496 ― 86 ―

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