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IRUCAA@TDC : Expression of cytokeratin 13 and 17 in tongue squamous cell carcinoma and epithelial dysplasia

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

Expression of cytokeratin 13 and 17 in tongue

squamous cell carcinoma and epithelial dysplasia

Author(s)

野口, 沙希

Journal

歯科学報, 112(2): 178-179

URL

http://hdl.handle.net/10130/2779

Right

(2)

論 文 内 容 の 要 旨 1.研 究 目 的 口腔がんを取り扱う際,可及的に早期診断・治療を行うことは,患者の生命予後を改善する上で重要なこと である。また,前癌病変の癌化能を評価することは,口腔がんの早期診断・治療に大いに寄与するものと考え られる。診断方法の技術は向上したものの,上皮性異形成および早期癌の診断は未だ苦慮しているのが現伏で あり,日常臨床においては前癌病変としたものが病理組織学的検査によって早期癌の診断を得ることはしばし ば経験することである。 ヒト口腔がんに関する研究は多く行われているが,上皮性異形成を経て癌へと移行する病態に着目した研究 は未だ少ない。口腔扁平上皮癌の多くは上皮性異形成を経て癌化すると考えられており,早期癌の診断に着目 して研究を行う際には,この各段階の病変ごとに検索を進めることが重要である。 口腔扇平上皮癌の早期診断にあたり,近年 cytokeratin13および17の発現が有用な手段として報告され始め ている。本研究は,上皮性異形成の癌化能の診断に着目し,cytokeratin13および17の発現が有用であるかを 検討するために行った。 2.研 究 方 法 東京歯科大学市川総合病院歯科・口腔外科に初診来院し,臨床的に早期舌扁平上皮癌(T1 または early T2) と診断され,東京歯科大学倫理委員会の規定に基づき同意を得られた症例で,同一切片上に Nonnal,Dysplal-sia および Cancer を確認できた8症例のみを対象とした。 リアルタイム PCR および免疫組織化学染色を用いて各病変部位別に cytokeratin13および17の発現の検索を 行った。Laser Microdissction 法で各病変部位の細胞を回収し,全 RNA 抽出後 cDNA へ逆転写を行い,リア ルタイム PCR を用いて cytokeratin13および17mRNA の発現量解析を行った。免疫組織化学的染色の評価 は,光学顕微鏡200倍視野で観察し500以上の細胞を計測し,各病変部位における陽性細胞の標識指数を百分率 に換算し(labeling indices,以下 L. I.)比較を行った。これらの結果は2群問の比較で Wilcoxon の符号付順位 検定を用い,p<0.05を有意差ありとした。

3.研究成績および結論

リアルタイム PCR より cytokeratin13はNormal で最も高い発現量を示し,Dysplasia,Cancer の順に減少

氏 名(本 籍) の ぐち すな き

(東京都) 学 位 の 種 類 博 士(歯 学) 学 位 記 番 号 第 1883 号(甲第1134号) 学 位 授 与 の 日 付 平成23年3月31日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当

学 位 論 文 題 目 Expression of cytokeratin 13 and 17 in tongue squamous cell carcinoma and epithelial dysplasia

掲 載 雑 誌 名 Asian Journal of Oral and Maxillofacial Surgery 第23巻 53∼58頁 2011年 論 文 審 査 委 員 (主査) 山根 源之教授 (副査) 井上 孝教授 柴原 孝彦教授 下野 正基教授 東 俊文教授 歯科学報 Vol.112,No.2(2012) 178 ―102―

(3)

し,一方 cytokeratin17はCancer で最も高い発現量を示し,Dysplasia,Normal の順に減少した。各々 NormalCancer,Dysplasia と Cancer の間で有意差を認めた。免疫組織化学的染色では cytokeratin13は Dysplasia か ら陽性細胞の発現率が減少しCancer ではほとんど陽性細胞を認めなかった。一方 cytokeratin17は Dysplasia

から陽性細 胞 の 発 現 率 が 増 加 しNormal ではほとんど陽性細胞を認めなかった。cytokeratin13の L. I.は

Normal,Dysplasia,Cancer の順に減少しており,各部位間で有意差を認めた。また cytokeratin17の L. I.は Cancer,Dysplasia,Normal の順に減少しており,Normal と Cancer,Dysplasia と Cancer で有意差を認めた。

本研究より cytokeratin13および17を併せて評価することが上皮性異形成の癌化能を診断する一助になると 考えられ,cytokeratin13および17の発現変化は切除断端に見られる上皮性異形成の処置方針の決定に有用で あると考えられた。 論 文 審 査 の 要 旨 口腔がんを取り扱う際,可及的に早期診断・治療を行うことは,患者の生命予後を改善する上で重要なこと である。また,上皮性異形成の癌化能を評価することは,口腔がんの早期診断・治療に大いに寄与するものと 考えられる。本論文は,ヒト早期舌扁平上皮癌症例を対象に,一連の発癌過程における cytokeratin13および 17の発現を検討し,癌周囲に広がる上皮性異形成の癌化能を診断する手段になり得るか検討することを目的と したものである。一切片上にNormal,Dysplasia および Cancer を確認できた症例のみを対象とし,real-time PCR および免疫組織化学的検索を行った。

その結果,real-time PCR で cytokeratin13はNormal,Dysplasia,Cancer の順に発現が減少し,cytokeratin

17はNormal,Dysplasia,Cancer の順に発現が増加した。また,免疫組織化学的検索においても同様の結果を

示した。cytokeratin13および17はNormal から Cancer への移行で中間的な性格を持ち,その発現変化は上皮 性異形成の癌化能を診断する一助となり,組織形態学的診断の信頼性をさらに高いものにすると考えられた。 本審査委員会では,cytokeratin13および17の特異的な発現傾向から示される上皮性異形成の評価,発癌と の関連性,また臨床応用への可能性に関し質疑が行われ,概ね妥当な回答が得られた。また,本文および図構 成,用語の表現,記載方法など修正すべき点が指摘され,訂正が行われた。 以上より,本研究で得られた結果は,今後の歯科医学の進歩,発展に寄与するところ大であり,学位授与に 値するものと判定した。 歯科学報 Vol.112,No.2(2012) 179 ―103―

参照

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