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成 年 養 子 の 実 態(D 一 北 海道 石狩 ・後 志 支 庁管 内 の実態 調 査 一

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(1)

一79一

態(D

一 北 海道 石狩 ・後 志 支 庁管 内 の実態 調 査 一

1.序

わ が 国 の 養 子制 度 は い ま 一 つ の 大 き な 転機 に 差 しか か っ て い る と い え よ う。 養 子が 成 年 者 で あれ 未 成 年 者 で あ れ 差 別 な く,ど の よ うな 目的 のた め に この制 度 を利 用 し よ うと も制 約 しな いわ が 養 子 法 の 源流 は,未 成 年 養 子 にた いす る家 庭裁 判 所 の許 可 とい う一 石 が 投 ぜ られ てか ら大 き く未 成 年 養 子制 度 と成 年 養 子制 度 の二 つ の流 れ を形 成 して い った の で あ るが,そ れか ら十 五 年, 未成 年 養 子 の 方 は欧 米 諸 国 に おけ る最近 の動 向の 影 響 を も うけ て た ん に濫 用 的 縁 組 の除 去 に と ど ま らず 積 極 的 に未 成 年 者 の福 祉 の た め の制 度 へ の道 を す す み,他 方成 年 養 子 は,未 成 年 養 子 の 目的 が 明確 に な って くる の と 対 称 的 に,そ の無 目的性 が い よい よ暴露 され,ひ い ては この制 度 の存 在 意 義 そ の も の が疑 わ し くな って きて い るのが 現状 で あ る。 こ うして 今 日養子 制 度が 遭 遇

して い る問題 は,次 の よ うな もの で あ る。 す なわ ち,ま ず 第1に 立 法論 と し て,将 来 成 年 養 子 を 廃止 して未 成 年 養 子 だ け にす るか,あ るい はそ こ まで ラ デ ィ カル で な くと も,養 子制 度 を成 年 養 子 と未 成 年 養 子 の二 本建 の別 個 の制 度 と し,後 者 を本 来 の養 子 と考 え前 者 に は も っ と厳 格 な要 件 を課 して のみ 認 め る よ うにす べ きか,そ れ と も無 目的 な現 在 の成 年 養 子制 度 をそ の ま ま維 持 してゆ くか,と い う重 要 な問 題 が あ る。 周 知 の よ うに これ らの 点 は昭 和34年 に公 表 され た 「法 制 審 議 会 民 法 部会 小 委 員 会 に おけ る 仮 決 定 及 び 留保 事 項

(そ の二)」 で も留 保事 項 と され てい る(第 二 十 八 以下 参 照)。 第2に 現 行

(2)

制 度 の 解釈 論 と して も,無 目的 なわ が 養子 法 の なか に,未 成 年 養 子 に家 庭裁 判 所 の 許 可 を要 す る とい う一 片 の 条文 を挿 入 した こ とが,未 成 年 養 子 を成 年 養 子 と区 別 して独 立 の制 度 と し,し か もこの 目的 を未 成 年 者 の福祉 の た め の もの と まで 解釈 的 に もって ゆ くこ とがで き るか ど うか,あ るいは また,成 年 養 子 につ いて も,家 制 度 を 廃 し個人 の尊 厳 を基 調 とす る現 憲 法 の下 で,究 極 に お い て 「家 」 の維 持 存 続 に奉 仕 して い る よ うな成 年 者 の養 子 縁 組 を 個 別的 に無 効 とす る解 釈 が 導 き 出せ る ものか ど うか,こ れ らは解 決 を迫 ま られ て い る問 題 で あ る。そ して と りわ け成 年 養 子 を め ぐる諸 問題 が 今 後 もっ とも重 大 化 して くるので は なか ろ うか 。

と ころで これ らの当 面 す る諸 問題 を適 確 に解 決 す るに さい して は,養 子 縁 組 の 実態 の 正確 な把 握 が先 決 問題 で あ る。 人 は なぜ あ る特 定 の人 を 養子 と し て迎 え るの か,ま た人 は なぜ あ る人 を養 親 と して親 子 関係 を結 ぶ の か,こ 養 子 縁 組 とい う手 段 に よ って 当 事 者 が 達成 しよ う と して い る 目的は 何 なの か,そ の よ うな 目的 は 養 子 縁 組 以外 の他 の方 法 で は達 成 し得 ない もの なのか ど うか,こ れ らの こ とが らが 明 らか に され,養 子制 度 を 支 え て い る基 盤 の 構 造 が解 明 され れ ば,わ れわ れ は 養子 縁 組 に た いす る有効 適 切 な解 釈 論 ない し 立 法論 を打 ち建 て る こ とが 可能 に な るだ ろ う。

これ まで の ところ 養子 縁 組 に関 す る実 態 調査 は非 常 に 少 ない の で あ るが, 次 の よ うなす ぐれ た調 査 の結 果 が公 け に され てい る。

A金 田宇 佐夫 「養子 縁 組 許 可後 の実 態 」 家 庭 裁判 月報3巻(昭 和26年) 12号 〔以下 「金 田調 査 」 と略 称 〕

B法 務 省 民事 局 「養子 縁 組 実 態 調 査 統 計 表」(第1回 昭 和31年)「 養 子 縁 組 。離 縁 実 態 調 査 統 計 表 」(第2回 昭和32年)(い ず れ も プ リ ソ ト)

〔以下 「法務 省 調 査 」 と略 称 〕

C名 和 由紀 子 「未 成 年 者 養 子縁 組一 そ の実 態 と二,三 の 問題 」 法律 時報 31巻(昭 和34年)13号,潮 見 俊 隆 「未 成 年 養 子 の許 可 」 家 族 法 大 系IV 所 収(昭 和35年)〔 以下 「潮 見 調 査 」 と略 称 〕

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成 年 養 子 の 実 態(1)(相 原 ・中川) 一81一 D山 本 正 憲 「養子 縁 組 の実 態 と性 格 一 特 に 岡 山 市 に おけ る一 」 法 経学 会

雑 誌11巻1号(昭 和36年)〔 以下 「山本 調査 」 と略 称 〕

この うち金 田調 査 と潮 見調 査 はいず れ も未 成 年 養子 の み を対 象 とす る もの で あ り,し か も前 者 は和 歌 山家 庭 裁 判所 管 内 の縁 組 許 可 事件 で の ちに 不 和 と な った ケ ースの 分析 研究 に主 眼 を おい た もの で あ るが,後 者 は,昭 和27年 養 子 縁 組事 件 の うち,東 京 家 庭裁 判 所 で 許可 した事 件2,118件 よ り300件 を ラ ソダ ムに抽 出,養 親 と調 査 当 時15才 以上 の 養子 お よび 実親 の一 部 に たい しア ンケ ー ト法 ・面接 法 を併 用 して行 な った調 査 結 果 の 分 析 で あ る(養 親 か らめ 回 答172ケ ー スが 中心 で そ れ に 養 子 お よび実 親 か らの 回 答 若干 が 加 え られ て い る)。 いず れ も未 成 年 養 子 の実 態 に 関す るす ぐれ た 研 究 で あ る。 また 法務 省 調査 は特 定 の 市 区 町村 で養 子 縁 組 届 の 受理 の さい に 調 査 した もので成 年 養 子 と未 成 年 養 子 の 双 方 を含 み,第1回 調査 は東 京 お よびそ の周 辺 の都 市 で 昭 和30年2月 一12月 の11ヵ 月 間,第2回 調 査 は,大 都 市6地 区,小 都 市10地

区,町 村49地 区 に つ い て,昭 和31年11月 一 昭 和32年2月 の3ヵ 月 間 に受 理 さ れ た ものを 対 象 と して い る。 山 本 調 査 も成 年 養 子 ・未 成 年 養子 の 双方 か らな り,昭 和32年4月 か ら35年3月 まで に,岡 山市 に本i籍のあ る者 につ い て 出 さ れ た養子 縁 組 届1,151件 の書 面上 の調 査 と,そ の 中 の500人 の 養親 に たい す る ア ソケ ー ト調 査(回 答134)を 整 理 した もの で あ り,従 来 の 調査 や 外 国 の統 計 な ど と比 較 しなが ら興味 あ る論 述 が な され て い る。 上 に あ げ た もの のほ か 昭 和27年 か ら整備 され た司 法 統 計年 報 家事 編 は未 成 年 養 子 の実 態 につ い ての 重 要 な 資料 を 提 供 して くれ る。 そ して これ らの少 ない 資 料 を縦 横 に 駆 使 して 要 領 よき分析 を な してい る加 藤 一 郎 「図説 家 族 法 ・養子 縁 組」(ジ ュ リス ト 230,231,232号)は 養 子 縁組 の実態 研 究 の現 段 階 を 示 す もの とい え よ う。

しか し これ らの 調査 か らは 未 成年 養子 の 実 態 は 相 当 程 度 明 らか に され た が,他 方 成 年 養 子 に つ い て は あ る程 度 の推 測 を可 能 にす るけれ ど もな お不 完 全 を まぬ がれ ない よ うに 思 わ れ る。 と くに前 述 の よ うに わ が養 子 法 の特 異 性 が 問題 化 され て き てい る今 日,成 年 養 子 につ い て独 自の実 態 研究 は 不可 敏 と

(4)

いわ な けれ ぽ な らな い。

この よ うな観 点 か らわれ わ れ は成 年 養子 の実 態 調 査 に取 り掛 った 。 しか し 問 題 の重 要 性 にか んが み,調 査 を 予 備 調 査 と本 調査 の二 段 構 え に し,予 備 調 査 か ら得 た 結 果 を もとに して一定 の 仮説 を設 定 し本 調 査 で これ を検 証 す る と い う方 法 を とる こ とに した。本 稿 は この 予備 調 査 の結 果 で あ るが,す で に こ の 段 階 で 調 査 の こ まか い進 め 方 に つ い て い ろい ろ と不備 な 点 が生 じて きた 。 したが っ て きわ め て不 完 全 な もの で あ るがあ え て 公 表 し大 方 の御 批 判 を仰 ぐ 次 第 で あ る。

以下 の論 述 は次 の順 亨 に よ り行 な われ る。 第2章 で は 調査 の対 象 と方 法 を 述べ,第3章 はい ち お う縁 組届 の記 載 事 項 か ら推 測 され 得 る縁組 の実 態 に あ て,第3章 に お い て養 親 と養子 の 双 方 に たい して 送 付 した ア ンケ ー トの回 答 か ら前 章 の推 測 を整 理 統 合 し,第5章 の結 び で この予 備 調 査 を も とに成 年 養 子 の 実態 に 関す る幾 つ か の仮 説 を 立 て る こ とに したい 。 な お これ らの論 述 を 通 じて で きるか ぎ り前 記従 来 の調 査 との比較 を 行 な って ゆ くつ も りで あ る。

2.調 査 の 対 象 と方 法

わ れ わ れ が この 予備 調査 を お こな うに あ た り選 ん だ 対象 と方 法 を まず 概 観 して お こ う。

1.調 査 の 対 象 (1)調 地 域

対 象 と した地 域 は表 題 に もか か げ て お いた よ うに,北 海 道 の なか の ご く一

し りべ し

小 部 分 にす ぎない 石 狩 支 庁 と後 志 支 庁 で あ る。そ して後 述 す る よ うに,わ れ わ れ は法務 局 に保 管 され て い る養 子 縁 組 届 の 閲覧 か らこの予 備 調 査 をは じめ た ので,対 象 と した法 務 局 の側 面 か らい うと,札 幌 法 務 局管 内 の 本 庁,小 樽 支 局 お よび 岩 内 支 局 の管 轄 す る区 域 とい うこ とに な る。 しか も石 狩 ・後 志 支 庁管 内 で この三 法 務 局 の管 轄 か らはず れ る町 村 も,ま た,他 の 支 庁 に 属 して この法務 局 の管轄 内 に入 る町村 も一 部 あ る こ とか ら,本 調 査 の 対 象 地 域 は札

(5)

成 年 養 子 の 実 態(1)(相 原 ・中川) 一一83一

幌 法 務 局 本 庁 ・同 小樽 支 局 ・同 岩 内 支 局管 内 とい った 方 が 正確 で あ ろ う。 要 す るにわ れ わ れ は この地 域 内の 市 町村 役場 で 受理 され た成 年 者 を養 子 とす る 縁 組 を予備 調 査 の対 象 と して 選 ん だわ け で あ る。

三 局 管 内の市 町 村 名は つ ぎの とお りで あ る。

札 幌 法務 局本 庁

札 幌 市,江 別市,千 歳 市,手 稲 町,石 狩 町,恵 庭 町,当 別 町,浜 益 村 広 島村,厚 田村,新 篠 津村

小 樽 支 局

小樽 市,余 市 町,積 丹 町,古 平 町,赤 井 川村,大 江村 岩 内 支 局

岩 内町,倶 知 安 町,京 極 町,喜 茂 別 町,狩 太 町,蘭 越 町,共 和 村, 神 恵 内村,泊 村,留 寿 都 村,真 狩村

これ らの市 町村 はそ れ ぞれ多 様 な性格 を も って い るわ け で あ るが,予 備 調 査 で は一 応 この よ うな性 格 を と くに 問題 としない こ とに した 。 もち ろ んわ れ わ れ と して も,各 市 町村 の性 格,こ とに 農 漁村 と都 市 の 差 異 な どが養 子 制 度 に たい す る意 識,あ るい は養 子 縁 組 に駆 りた て る要 因 と して 重 要 な意 味 を も っ てい る こ とを否 定 す るわ け で は ない。 た だそ の重 要 性 の 故 に 予備 調査 で は 扱 わ ない こ とに し,一 そ う検 討 した上 で 本 調 査 の さい に取 り扱 お うと考 え る わ け で あ る。 したが って この よ うな無 差 別 な取 り扱 い や 対象 地 域 の選 択 が き わ め て 便宜 的 な もの で あ る こ とを お こ とわ り して おか な けれ ば な らな い。

(2)調 査 対 象 時

調査 の対 象 と した 時期 は,前 記 の法務 局 の管 轄 市 町 村 で,昭 和36年1月 ら12月 まで の1力 年 間 に 受理 され た成 年 者 の養 子 縁組 で あ る。 これ また 便宜 上 最近 の1力 年 を 選 ん だ にす ぎな い。 養 子 縁 組 の動 態 的 把 握 のた め に は,数 年 間 を通 じての 実態 とか,た とえぽ5年 前10年 前 とい うよ うな一 定 の 時 期 的

間 隔 を お いた 実態 の 推移 を調 査 しなけ れ ば な らな い の で あ るが,予 備 調 査 で は前 記1力 年 の静 態 調 査 に 限 定 した。

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2.調 査 の 方 法

わ れ わ れ は まず 各 法務 局 に保 管 され て い る養 子 縁 組届 を 閲 覧 し,そ の なか か ら成 年 養 子 の み を選 び 出 して,受 理 日,養 親 お よび 養 子 の本 籍 な らび に 住 所,性 別,生 年 月 日,配 偶 者 の有 無,有 れ ぽそ の年 令,縁 組 が 共 同か 単 独 か,実 親 の生 存 の有 無,養 子 の実 親 との続 柄 等 を転 写 した 。 つ ぎに養 親 と養 子 の双 方 に それ ぞれ ア ソケ ー トを送 付 し,そ の 回 答 を求 め た 。

ア ソケ ー トは養 親 宛 の もの を ア ソケ ー一ト1,養 子 宛 の もの を ア ンケ ー ト∬

と し,1で は なぜ 養 子 を とる こ とに な った か を探 ぐるため に,ま たllで は な ぜ 養 子 に行 くこ とに な ったか を調 べ るた めに,そ れ ぞれ そ の要 因 と推測 され る よ うな事 項 を か か げ,該 当欄 を ㊥ で 囲む とか 数 字 を記 入 す れ ぽ よい よ うに

した。 そ の なか で 主 な もの を あ げ る と,1に おい て は職業,収 入,学 歴,同 居 家 族 数,養 子 を とった動 機,届 出前 の 養 子 との 同居 の有 無,現 在 の 同居 の 有 無,養 子 との間 が 円満 か ど うか,養 子 との 間 の親 族関 係 の有 無 等 で あ る。

また 皿で は1の うち養 子 を と った動 機 以外 の事 項 は共 通 して い るが,そ のほ か に 養 子 に特 殊 な もの と して,兄 弟姉 妹 の数,実 親 の職業,実 家 の暮 しの程 度,養 子 に な った動 機,養 家 の家 業 をつ くつ も りか ど うか,養 親 の面 倒 をみ るつ も りか ど うか,養 親 に遠 慮 した り気 を使 うこ とが な い か ど うか 等が 主 要 な項 目で あ る。 この ほか 養親 宛 の ア ソケ ー トに,成 年 養 子制 度 のか わ りに相 続 契 約 や 扶 養契 約 とい う制 度 を設 け る こ との是 否 を も,分 りやす く説 明 して 質 問 した が,難 しい 問題 な ので ア ソケ ー ト調 査 で どの 程度 理 解 し回答 して い

るか は疑 問で あ る。

この ア ソケ ー トは 昭和38年3月 は じめに 郵 送 した。 したが っ て縁 組 当時, あ るい は 縁組届 出時 か ら1年 な い し2年 経 過 して い るので,事 情 や 意 識 の変 化 も考 え られ,縁 組締 結 に いた らしめ た諸 要 因 は 回 答 に正確 に は反 映 して い

な い か も しれ な い。

そ の ほ か に も調 査 の過 程 で理 論 的 あ るい は技 術 的 欠陥 が い ろい ろ と明 らか に な っ て きたが,本 調 査 の ため の 仮 説 の 設定 とい う当 初 の 目的 は 一応 達 し得

(7)

成 年 養 子 の 実 態(1)(相 原 ・申川)

る の で は な い か と思 う。

3.縁 組 届 か らみ た 実 態

一85一

縁 組 当事 者 が 市 町 村 役 場 の 戸 籍吏 に提 出 した養 子 縁 組届 か ら も成 年 養 子 の 実態 は あ る程度 把 握 し得 る。 ここで はそ の よ うな実態 を概 観 す る こ とに しよ

う。

1成 年 養子 の数

養 子 縁組 の数 に つ い て は,そ もそ もあ る市 町村 に おけ る養 子 縁組 の実 数 を 出す ため に は,そ の市 町村 の 「本 籍人 届 出数 」 か ら 「他 市 町村 で受理 し送 付 され た数 」 を 引 き,そ れ に 「非 本 籍人 届 出数 」 を加 えな けれ ば な らな い(加 藤 ・前 掲 ジ ュ リス トNo.232,80頁)。

しか しわ れ わ れ が 縁 組届 の 閲 覧 を行 な った さい に 「他 市 町村 で受 理 し送 付 され た」 もの を と くに 区別 しなか った ので,養 子 縁組 の実 数,つ ま り三 法務 局管 内 の市 町村 で 受 理 され た届 出 の件 数 は正 確 にで て こな か った。 わ れ わ れ の調 査 した昭 和36年 の 縁組 届 出総 数 お よび これ を成 年 養子 と未 成 年 養 子 に分 け た ものが 第1表 で あ る。 この結 果 を他 の 調 査 の 結果 と正 確 に比較 検 討 す る

第1表 未 成 年 養子 と成年 養 子(そ の1)

札 幌 法 務 局

養子綱 未成鷺 )

9451734(77・7)

39・ 「9・(74.6)

147

1,482

114(77.5) 1,139(76.7)

成 年 養 子 (%) 211(22.3)

99(25.4) 33(22.5) 343(23.3)

こ とは で きな い。 とい うの は,法 務 省調 査 は 各市 町村 で 受 理 した 縁組 の件 数 を 示 し,山 本 調 査 は 岡 山市 に おけ る 「本i籍人 届 出」(他 市 町村 で 受 理 し送 付 され た もの を含 む)を 基礎 に して お り,こ れ に反 しわ れ わ れ の 調 査で は前 述

(8)

三 法務 局 の 「本 籍 人 届 出」 と 「非本 籍人 届 出」 の双 方 を 含 み しか も当 然 三 局 管 内 で重 複 して い る もの も幾 つ か 含 まれ て い るか らで あ る。 しか し参 考 まで に一 応 比較 してみ る と第2表 の よ うに な る。 加 藤 教 授 は 「全 国 の成 年 養 子 の

第2表 未 成 年 養子 と成 年 養子(そ の2)

法務省第1調 査 法務省第2調 査 調 1相 原 ・中川調査

養子総数

589 719 1,151 1,482

未成 年養子 (%) 320(54) 344(48) 501(44) 1,139(77)

成 年 養 子 (%) 269(46) 375(52) 650(56)

343 ,(23)

割 合 は52%プ ラス ・アル フ ァと見 るの が よいだ ろ う」 と述 べ られ る(加 藤 ・ 前 掲 ジ ュ リス ト81頁)。 これ か らみ る と,わ れ わ れ の調 査 地域 の成 年 養子 の 割 合 は,従 来 の調 査 地 域 は い うまで もな く,全 国平 均 よ りもは るか に低 い こ とに な る。 これ は 何 を意 味 して い るの か。 一 般 に成 年 養 子 が 全 養子 に対 して 占 め る比 率 は 大 都 会 に な るほ ど低 くな る とされ て い るが,本 調 査地 域 には 札 幌 市 の よ うに 人 口50万 の都 市 や 農 村 漁 村 も入 っ て い るの で,'さ らに これ を 分 け て考 察 しなけれ ば な らな い。 そ して よ り根 本 的 に は都 市化 の程 度 お よび 家 制 度 に た いす る意 識 の強 弱(両 老 は ほ ぼ 相 関 関 係 を な して い る と思 わ れ るが 必 然性 は ない)な どが あわ せ て 考 察 され る必 要 が あ ろ う。 この 点 も将 来 の研 究 の課 題 で あ る。

上 の成 年 養 子 数343件 か ら三 地 区 の 中で 相 互 に重 複 して い る もの(37件) を 差 引 い た 結果306件 が 残 った 。 これ がわ れ わ れ の調 査 の対 象 と した成 年 養 子 の 数 で あ る。 つ ぎに これ らの 養 子 縁組 につ い て考 察 して ゆ くこ とにす る。

2当 事 者 の住所 地 との 関 係

縁 組 当 事 者 は780人 で あ る(こ こで は もち ろ ん夫 婦 が 共 同で 養親 とな りあ る い は 養子 とな って い る場 合 をそ れ ぞれ2人 と数 え て い る)。 これ を 縁組 届

(9)

成 年 養 子 の 実 態(1)(相 原 ・申川) 一87一

出 当 時 の 住所 が三 地 区管 内 に あ る者 と管 外 に あ る者 とに 分 け,前 者 に つ き人 口1万 人 に た いす る割 合(縁 組 率)を 示 した のが 第3表 で あ る。780人 中2

第3表 当事 者 の住 所 地(そ の1)

1法 務 局

小樽支局

他の市町村 他 の 町 村

管 内に住所 を有 す る者

296 87

122

30

41

576

人 口(万 人)

57 18 20

6

12 113

5.2

4.8 6.1 5,0 3.4 5.1

註 ・人口は昭和35年7月 の もので千人以下四捨五入 してある。

入 の 住 所 は 不 明 なの で778人 とな り,そ の うち576人 が 管 内 に住 所 を有 す る わ け だ か ら,そ の全 体 にた いす る比 率 は74%で あ る。そ して 縁組 率 は人 口1 万 人 に つ き約5人 を示 して い る。 わ が 国 の 縁組 率 は未 成 年 養子 を も含 め て大

体10人 程 度 で,北 海 道,近 畿,中 国,九 州 に お い て比 較 的高 く東 北,関 東 に お い て比較 的低 い といわ れ てい るが(山 本 ・前 掲102頁),前 述 の よ うに こ の 調 査で は成 年 養 子 の全 縁組 数 にた い す る割 合 は2割 強 にす ぎなか っ た ので あ るか ら,こ の5人 とい う数 か らみ て未成 年 養 子 を 含 め た 縁組 率 は10人 を越 え る こ とに な り,従 来 いわ れ てい た こ と と符 合す る こ とに な ろ う。 なお この 表 は 札 幌 や小 樽 とい う都 市 に お け る縁 組 率 が郡 部 に比 較 して高 い こ とを 示 し

て い るが,こ れ が 何 を意 味 す るの か 明 らかで ない 。

つ ぎに 養親 と養子 を分 け か つ 夫 婦 が共 同 して 縁組 の当 事 者 とな っ てい る も の を一 つ に数 え て作成 した の が 第4表 で あ る。 これ で み る と,管 内に 住所 を 有 す る者 に 関す る限 り養 親 と養 子 の 数 は 大体 等 しい。 しか しこれ か ら養 子 に つ い て の 需 要 と供 給 のバ ラ ンスが とれ て い る と即 断す る こ とは で きない 。 と

(10)

第4表 当 事 者 の住所 地(そ の2)

'\

法 務 局

小樽支局

他 の市町村 他 の 町 村

管 内 に 住 所 を 有 す る者

養 訓 養 子 l121I

33

ユ24

管 外 に 住 所 を 有 す る者

養 剖 養 子

51 14 15

225

32

45 11

16

80

77

・sl8・177

い うの は こ こで 養 子 の住 所 と され てい るの は 実 家 の 住所 で は な くて,縁 組 届 出時 の 養子 の住所 で あ り,し か も多 くの 養 子 は 届 出前 にす で に 養 親 と居 住 を 共 に してい るか らで あ る。 ち なみ に,届 出当 時 養親 と養子 の住 所 が同 一 で あ

る もの は,306件 中235件 で あ った 。

当 事 者 の 居 住す る地 域 が 直 ち に 縁組 へ の誘 因 と して働 くの で は な い とい う こ とを注 意 してお か ね ば な らな い。 重 要 なの は そ の地 域社 会 の職 業 別 構成 と か生 活 の程 度 で あ り,あ るい はそ こか ら生 れ て くる 「家」 の意 識 な い しは親 子 関 係 につ い て の意 識 で あ ろ う。 の ちに検 討 す る。

3配 偶 者 あ る老 の縁 組

民 法795条 は 「配 偶 者 あ る者 は,そ の配 偶 者 と と もに しなけ れ ば,縁 組 を す るこ とが で きな い。 但 し,夫 婦 の 一方 が 他 の一 方 の子 を 養 子 とす る場 合 は この 限 りで な い」 と規 定 して い る。 そ して この但 書 は 養子 夫 婦 の一 方 が 養 親 の 子(嫡 出子)で あ る場 合 に も類 推 適 用 され る と一 般 に解 され て い る。 そ こ で つ ぎに,養 親 と養子 の双 方 につ い て共 同 縁組 の場 合 と単 独 縁 組 の場 合 とに 分 け,後 者 を さ らに通 常 の単 独 縁組 の場 合 と795条 但 書 適用 の場 合 とに細 分

してみ よ う。 そ れ が第5表 で あ る。

まず 養親 につ い てみ る と,配 偶 者 あ る者 の 縁組 は165件 で全 体 の約54%を

(11)

成 年 養 子 の 実 態(1)(相 原 ・中川) 一89一

第5表 共 同縁組 と単独 縁組の件数

「 球

父795但 母795但

12

3

14

29

通 常 レ95但

102 20 9

46 3

2

8

ユ80

10

常1795但

27 24 7 25

3

86

1

1

143

47 16 94

6 306

占め てい る。(山 本 調 査 で は 未成 年 養 子 を も含 め てで は あ るが約70%と これ よ り少 し高 い。)こ の うちい わ ゆ る配 偶 者 の連 れ 子 を 養 子 とす る場 合 は22件 で,全 体 の約7%に す ぎ ない。 つ ぎに 養 子 に 配偶 者 あ る 場 合 は40件 で あ る が,純 粋 の夫 婦 養子 は29件 で 全 体 の9.7%と な り,法 務 省第2調 査 にお け る 小 都 市 の比 率 に 等 しい。 す なわ ち,法 務 省 調 査 で は,大 都市8%,小 都 市9

%,郡 部14%oと 都 市化 の 遅 れ た地 区ほ ど夫 婦 養 子 が多 くな って い る(山 本 調 査 で は8%)。 と ころで 養 子 に つ い て民 法795条 但 書 の適 用 され る場 合 が11 件 あ るが,こ の うち養 男単 独 の 縁組10件 つ ま り全成 年 養 子 数 の3.26%は 婿 養 子 で あ る。 つ ぎに これ らを 当事 者 の性 別 か ら眺 め てみ よ う。

4当 事 者 の性 別

第5表 か らまず 注 目され る こ とは,通 常 の単 独 養親 で 女 の方 が 男 よ りも遙 か に多 い とい うこ とで あ る(養 父47件,養 母94件 と養母 の 方 の養 父 の場 合 の ち よ うど2倍)。 す なわ ちそ れ は成 年 養 子 全 体 の30.7%に 達 す る。 これ が何 を 意 味 してい るか は こ こか らだ け で は 明 らか で ない(他 の調 査 には これ ほ ど 顕 著 な差 は現 わ れ てい な い。 山本 ・前 掲74頁 の第ニ ー 表参 照)。 第2に,養 親 で795条 但 書 の適 用 され る場 合 が,養 母 よ りも養父 の 方が 多 い とい うこ と で あ る。 これ は夫 の先 妻 との間 の子 を後 妻 が養 子 にす る よ りも,妻 の連 れ 子

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を 夫 が 養 子 に す る 必 要 性 の 大 き い こ と を 意 味 して い る の で あ ろ うか 。 第3に 養 子 に つ い て,養 男 が 圧 倒 的 に 多 い こ とが 注 目 され る。 通 常 の 養 男 単 独 縁 組 は180件 で あ り,こ れ は 全 体 の58.8%o,純 粋 単 独 養 子 の 中 で も67.7%を 占 め て い る 。 一 般 に 婿 養 子(現 行 法 上 は,妻 の 氏 を 称 す る婚 姻 プ ラ ス 養 子,あ い は,養 子 プ ラ ス 婚 姻,ま た 夫 の 氏 を 称 す る婚 姻 プ ラ ス 養 子 とい う形 で 広 く 行 な わ れ て い る)の 多 い こ とが 指 摘 され て い る。 た と え ば 加 藤 教 授 は,法 省 調 査 の 結 果 か ら,増 養 子 数 の 養 子 総 数 の 中 で 占 め る割 合 は ほ ぼ15‑20%,

また 成 年 養 子 数 の 中 で 占 め る割 合 は 大 都 市40%,小 都 市35%,郡 部29%と っ て い る とい わ れ て い る(ジ ェ リ ス トNo・232,82頁)。 こ の 調 査 で も 養 男 数 の多 い こ とは,795条 但 書 適 用 の 場 合(10件)を 含 め て,相 当 数 の婿 養 子 の 存 在 を 示 唆 す る も の で あ ろ う。 詳 し くは ア ソ ケ ー ト調 査 の 結 果 を また ね ば

な らな い 。

5養 子 の 実 親 と の 統 柄

養 子 の 実 親 と の 続 柄 を 調 べ る こ と も興 味 深 い こ とで あ る 。 「長 男 に は 家 を 継 が せ,次 三 男 は 養 子 に や る 」 とい うこ とは 古 くか ら よ くい わ れ て い る こ と だ か らで あ る。.第6表 に よれ ば,長 男 が 養 子 と な っ て い る場 合 は47人 で 全 養

第6表 養 子 の 実 親 と の 続 柄

長男 もし くは長 女

47 34

そ の 他

156

42 16

11

203 76 16

11

註 ・夫 婦養子 の場合 は養男 のみ

男 子 の21.5%,次 男 以 下 は156人 で71.2%と な り,さ す が に 次 男 以下 が 圧 倒 的 で あ る。 な お 次 男 以下 を 多 い 順 に 幾 つ か あ げ て み る と,三 男54人,次 男49 人,四 男24人 と な っ て い る 。 しか しそ れ に して も長 男 あ る い は 長 女 の 数 が 比

(13)

成 年 養 子 の 実 態(1)(相 原 ・中川) 一91一

較 的 多 い とい え よ う。 なぜ だ ろ うか。 これ は おそ ら く,ひ とつ に は 配偶 者 の 前 婚 の子 で あ る長 男 ・長 女 を 養子 とす る よ うな場 合 が多 い こ とに基 づ くの で あろ うが,さ らに子 の 数 は現 実 に長 男 か ら二 三 男 と下 降 す るにつ れ て漸 減 し

て い って るわ け だ か ら,や は り次男 以下 の 子 が 養子 にや られ る比率 は比 較 的 高 い と考 え られ る(な お 山本 ・前 掲64頁 以下 参 照)。'.

6当 事 者 の年 令

法 制 審 議 会 民 法 部会 小 委 員 会 に おけ る留 保 事 項 第 二 八 は,年 令 要件 に つ い て,(イ)養 子 とな るべ き者 は未 成 年 者 に 限 る もの とす べ きか,(ロ)養 親 の年

令 を 引 き上 げ るべ きか,の 養 親 子 間 に一 定 の年 令 差 を 必 要 とす べ きか,の 諸 点 につ い て は な お検 討す る と して い る。 した が って この検 討 の 資料 と して

も当事 者 の年 令 の実態 把 握 は不 可 訣 の こ とで あ るが,同 時 にそ れ は今 日行 な わ れ て い る縁 組 の性格 を知 る うえ に も重 要 な資 料 とな ろ う。 以下 養 子年 令, 養 親 年 令,養 親 子 間 の年 令 差 の順 に述 べ てゆ こ う。 な お年 令 は す べ て届 出 当 時 の満 年 令 に よる。

(1)養 子 の年 令 養子 の年 令 を 男 女 別 に5才 きざみ で 表 に あ らわ して み る と 第7表 の とお りで あ る。 これ か らまず 気 付 くことは,養 子 の年 令 が20才 か

第7表 養 子 の 年 令(そ の1)

\ 男

計(%)

20〜24才 25〜29才 30〜34才 35〜39才 40〜44才 45〜49才 50〜54才

92 75 21

16

7 5

3

219

44

26

13

19

8 1 5 116

136(40.6) 101(30.1)

34(IO.1) 35(10.5) 15(4.5)

6(1.8) 8(2.4) 335(100)

(14)

ら29才 の 間 に 圧 倒 的 に 集 中 して い る こ とで あ る。 養 子 数 に して237人,そ は 養 子 総 数 の 約7割 に も達 す る。 つ ぎ に 男 女 別 に こ れ を 比 較 す る と,絶 対 数 に お い て も 養 男 の 数 が 養 女 の そ れ の2倍 近 くに な るが,20〜29才 に み る とそ の 差 は も っ と著 し く,し か も30才 以 上 は 養 男 が 急 速 に そ の 数 の 減 少 を 示 して い る の に 養 女 の 方 は そ れ ほ ど で は な い と い う こ と は 注 目 して よ い 。 した が っ て これ らの こ とか ら,20才 か ら29才 まで の 養 男 が 養 子 縁 組 の 中 で き わ め て 大 き い 役 割 を 果 た して い る こ とが わ か る(養 子 総 数 の 約50%)。 そ こ で この 養 子 の 性 格 を さ ぐる の た め に 夫 婦 養 子 を 除 い て み る と(第8表),上 述 の 特 色

第8表 の 年 令(そ の2)

\1男 計(%)

20〜24才 25〜29才 30〜34才 35〜39才 40〜44才 45〜49才 50〜54才

9214・

70

15 9 2 1

190

21 5 12 4 1 3 87

=L33(48.0) 91(32.9)

20(フ.2)

21(7.6) 6(2.2) 2(0.7) 4(1.4) 277(100) 註 ・夫婦養子 を除 い た数

は い っそ う際 立 っ て お り,と くに20才 か ら29才 まで の 養 男 に つ い て は,第7 表 に お げ る167人 中162人 まで が 単 独 養 子 で あ る こ とが 注 目 され,そ の 全 単.

独 養 子 数 に た い す る 割 合 は 約60%と い うこ と に な る。 この よ うに み て く る と,こ れ らの 養 子 は 一 般 に い わ れ て い る よ うに 多 くは 婿 養 子 の婿 に 該 当 す る も の で あ ろ う し(山 本 ・前 掲46頁),と す れ ば,わ が 国 の成 年 養 子 の ひ とつ の 大 き な 担 い手 は この 婿 養 子 で あ る とい っ て も過 言 で は あ る ま い 。 詳 しい こ と は 後 述 の ア ソケ ー ト調 査 の 結 果 に よ っ て 明 らか に され るで あ ろ う。

な お これ らの こ とは 他 の 調 査 の 結 果 に お い て も ほ ぼ 同 様 で あ る(山 本 ・前

(15)

成 年 養 子 の 実 態(1)(相 原 ・申川)‑93一

掲50頁 に は 法 務 省 第1調 査 ・第2調 査 お よび 山 本 調 査 を 詳 し く比 較 した 表 を か か げ られ て い るが,成 年 養 子 に つ い て は20〜35才 と36才 以 上 の 二 つ に しか 分 け て い な い 。 な お 山 本46頁 は 「男 子 に あ っ て は23才 か ら29才 まで が む しろ ・ 全 縁 組 の ピ ー ク を な し,こ の7才 間 で,… … 全 縁 組 の 半 数 に 近 い43.36%を

古 め て い る」 と報 告 され て い る。 山 本 教 授 の 「全 縁 組 」 とは 未 成 年 養 子 を も 含 ん で い る の で,こ の割 合 は わ れ わ れ の 調 査 と 比 べ て 非 常 に 高 い こ とに な

る)。

(2)養 親 の 年 令 まず 男 女 別 に10才 き ざ み の 表 を 作 成 して み よ う。 第9表 ,に よ り養 父 と養 母 と を 比 べ て み る と,絶 対 数 に お い て も年 令 別 の 数 の 増 減 に

第9表

\1男 計(%)

2・‑29才1・

30〜39才 40〜49才 50〜59才 60〜69才 70〜79才 80才 以 上

8 40 76

53 22

3 202

1 14

64

84

56 18

7 244

1(0.2) 22(4.9) 104(23,3)

ユ60(35,9)

109(24.4) 40(9.0) 10(2.3) 446(100)

つ い て もそ れ ほ ど 際 立 っ た 差 異 は み られ な い 。 む し ろ 男 女 の 差 別 な く40才 か ら69才 まで の 間 に 養 親 が 集 中 し て い る こ とが 注 目 され る(全 体 の83.6%に す る。 よ り正 確 に は,43才 か ら67才 まで が350人 で78.5%と も っ と も多 い)。

養 親 の 年 令 は 養 子 を 必 要 と す る ひ と つ の 条 件 を 示 し て い る も の と 思 わ れ る が これ だ け で は そ の 条 件 の 内 容 を 明 らか に す る こ とは で き な い 。 あ え て 憶 測 を す る な らば,40才 を 過 ぎ て も子 が な い と か,あ る い は 女 の 子 しか い な い とい う 状 態,し か も老 後 の 面 倒 を み て も ら う とか 家 を つ い で くれ る者 の 必 要 性,

(16)

そ じて そ の 必 要 性 が 現 実 化 して き て い る た め に 未 成 年 養 子 で は 充 足 され な い こ と,等 の 諸 事 情 が 複 雑 に か らみ 合 っ て い る もの と思 わ れ る。 ア ンケ ー ト調 査 に よ っ て 明 らか に され るべ き こ とが らで あ る 。

な お 養 親 の 最 低 年 令 と最 高 年 令 に つ い て は,夫 婦 養 親 の 養 父 は30才 と84才, 養 母 は26才 と82才,ま た 単 独 養 親 の 養 父 は32才 と77才,養 母 は37才 と82才 で あ っ た 。

(3)養 親 子 間 の 年 令 差 年 令 差 は 最 低5才 か ら最 高58才 に 至 る まで は ば 広 く分 布 して い る。 これ を10才 以 下,11才 か ら45才 まで を5才 き ざみ に,そ て46才 以 下 と に 分 け,養 男 ・養 女 と 養 父 母 ・養 父 ・養 母 の 組 合 せ に よ る数 を 示 した の が 第10表 で あ る。 な お こ の 表 は,共 同 縁 組 の 場 合 に,養 親 に つ い て

第10表 養 親 子 の 年 令 差

一 鯉1養 父母1養 父 陵 計(%)‑i

.養 男 一510才 以 下 養 女'2 養 男611

〜15才

養 女3

一 養 男̲1816〜20才 養 女3

21〜25才

26〜30才

31〜35才

36〜40才

41〜45才

46才 以上

.養 男̲

養 女

雇f養男

養男

養女

一 養 女 .養 男̲

養 女

31

5

26

7 14

6

7 4

3

1 2

0

・43

0 0 1 4 2 4

10

4

4

6 9 4 3一

6 4

2

0 7(2.3) 0

318(5 1 .9)

i2‑

43(14.0) 4

rs一

9

12

4

77(25.2) 59(19.3)

10

2145(14・7) 8

3 3

2

31(10ユ)

15(4.9)

0511(3

.6) 13

・・lggl3・6(…)

は低 い方 の 年 令,養 子 に つ い て は 高 い 方 の 年 令 を とっ て 作 成 した もので あ

(17)

成 年 養 子 の 実 態(1)(相 原 ・中川) 一95一

る。 これ を みれ ぽ わ か る よ うに,年 令 差 は大 体16才 か ら35才 まで の間 で 大部 分 を 占 め(全 体 の73.2%),そ の中 で も と くに21才 か ら30才 の10年 間 が 全 体 の44.5%と な って い る。 養親 子 関 係 が 自然的 親 子 関 係 の な い者 の間 に親 子 関 係 を創 設 す る もの で あ る以上,自 然 的親 子 に 似 た年 令 差(あ るい は社 会 的 に 親 子 と考 え られ る年 令 差 とい って も よいか も しれ ない)が 要 求 され るべ きだ と思 わ れ るが,そ の よ うな見解 か らす れ ば8,2%を 占め る15才 以下 の縁 組 な どは問 題 が あ る といわ なけれ ば な らな い。

7養 子 の実親 の存 否

この問 題 は成 年 養子 につ い て は未成 年 養子 と異 な っ てあ ま り重 要 な こ とで な い と 思わ れ る。 もっ とも 場 合 に よって は 養 子 とな る(あ るい は 養 子 にや る)ひ とつ の動 機 を形 成 す る こ と もあ ろ う。 しか し第11表 の よ うに この調査

第11表 養 子 の実 親 の存 否

\1総 父母あ列 父のみ剃 母のみあり1父 母なし

男219 女187

計(%)1306

U1 30

141(46.1)

19

12

31(10.1)

58

29

87(28.4)

31

16

47(15.4) 註 ・夫 婦養 子の場合 は養 男につ いてのみ。

結 果 か らは 顕 著 な も の が み られ な い の で,な に も 導 き 出 す こ とは で き な か っ た 。

以 上 が 縁 組 届 か らみ た 成 年 養 子 の 実 態 の 概 要 で あ る。 こ こか らで もい ろ い ろ な 問 題 が 推 測 の か た ち で 提 起 され た が,こ れ らの 点 に つ い て つ ぎ に ア ソケ ー ト調 査 の結 果 に よ り整 理 検 討 す る つ も りで あ る

〔未 完 〕 この調 査は北湛道科学 研究費 補助金 の交付 を うけて実施 した もので あ る。

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