はじめに―障害者スポーツの風景
「より速く,より高く,より強く」とは,近代オリンピックの父と称されるクーベルタン男 爵(Pierre de Fredy, baron de Coubertin, 1863-1937)と親交のあったフランスの神父ディド ン(Henri-Martin Didon)が,北西部ルアーブルの高等学校で生徒に対して発した言葉とい う。もう一つ,「オリンピックは,勝つことではなく参加することにこそ意義がある」もよく 知られる。こちらは,タルボット(Ethelbert Talbot, 1848-1928)聖公会大主教が1908年のロ ンドン・オリンピックの際,アメリカの選手団に対し語ったものであった。
本稿で主題化する障害者スポーツ,アダプテッド・スポーツは,まさにこの近代オリンピッ
日本の大学における障害者スポーツ,
アダプテッド・スポーツの現状
Current Situation of Sports Games for the Challenged and Adapted Sports in Japanese Universities
溝口 元
*Hazime Mizoguchi
*立正大学社会福祉学部・大学院社会福祉学研究科
キーワード:障害者スポーツ,アダプテッド・スポーツ,福祉系学部,体育・スポーツ系学部 図 1 パラリンピック東京大会報告書と公式ポスター
クばかりでなく現代スポーツ全体を含めてこうしたモットーから一方で離れ,もう一方で急 接近しながら独自の道を歩みを模索する営みを続けているという印象をもつ。
さて,しばしば指摘されるように,パラリンピック東京大会(1964)は,日本の障害者ス ポーツにとってエポックであった。まず,この報告書の表紙をみてみよう。外国人の車いす 利用者が代々木のオリンピック会場前という屋外で車いすバスケットボールを楽しんでいる 場面である(図 1 左)。また,パラリンピック公式ポスターはアーチェリーをあしらっている
(図 1 右)。ともに,車いす利用者を主題化しているところに注意したい。
今日的に見れば,何も感じないかもしれない外国人選手が車いすを使ってバスケットボー ルを行っているだけの場面である。しかし,車いす利用者が屋外でスポーツを行うことこそ,
今日の障害者スポーツの実質的な原点であった。上掲の報告書の写真は,往時,日本社会に 大きな驚きを与えた事態であった。それまで,心身に障害や疾病がある方は,外に出ること などせず病室等で静養しているのが一番と考えられていたからである。
それでは,21世紀に入ってからはどうであろうか。車いすバスケットボールを行う若者た ちを主題化した井上雄彦(1967年生)のコミック『リアル』(全12巻)が第 5 回文化庁メディ ア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞(2001年)した。それ以降,北京(2008),そしてロンドン
(2012)で開催されたパラリンピックにおける南アフリカの両足義足の陸上選手ピストリウス
(Oscar Leonard Carl Pistorius, 1986年生)(図 2 )の大活躍も記憶に残るなど,障害者スポー ツに登場する人たちは枚挙にいとまがない。
図 2 パラリンピック北京大会におけるピストリウス
さらに,日本でも右足義足の女性アスリートで2020年の東京オリンピック・パラリンピッ ク招致に大きく貢献した佐藤真海選手(1982年生)の体験談を交えたプレゼンテーションも 忘れることが出来そうにない画像であった。堂々とかつ,具体的に歯切れよく語る彼女の姿 は,オリンピックとパラリンピックの同等性・等値性を強くアピールし,印象付けたように もみえた。
じつは,彼女はすでに2004年,アテネ・パラリンピックにおける日本選手団の健闘を祈念 して出版された日本パラリンピック協会選定図書『パラリンピックがくれた贈り物』の表紙 に掲載され(図 3 ),「本当の笑顔を取り戻すまで」と題した記事で紹介されていた(佐々木 編,2004)。大学 2 年時に,骨肉腫により右足を切断せざるを得なかった彼女が,手術 1 年後 には走り幅跳びの日本記録を次々に書き換えたことなどを含めて,他のパラリンピック出場
5 名の選手とともに扱われていた。
また,この年は,たまたま,立正大学社会福祉学研究所で初めての障害者スポーツに関す るプロジェクト研究が着手された年でもあり,研究資料の一つとして上掲書を購入していた 筆者は,学生諸君に本書を紹介したのだが,当時は期待した反応が得られなかったことを記 憶している。また,同年,彼女自身も自らのそれまでの体験を『ラッキーガール』と題した 書物で述べていた(佐藤,2004)。そこでの表紙は,義足で幅跳びをしている姿が使われてい る。その後,彼女自身の体験談を児童向けに出版したりもしていた(佐藤,2008)。
図 3 佐藤真海を表紙としたパラリンピック委員会推薦図書
彼女の姿は,もはや「障害者スポーツ」などとわざわざ断りを入れる必要がないほど,は つらつさと躍動感,清々しさなどスポーツの持つ肯定的な一面を全身で体現している。
また,障害者スポーツの社会的普及をみても,第 1 回全国障害者スポーツ大会では記念切
手初日カバー(2004年)が発行され,埼玉県で開催された第 4 回大会では,秩父鉄道熊谷駅 の名が入った記念入場券が発行された(溝口・角崎,2005)。
こうした事業は,社会に対して,その存在を普及・浸透させる有力な手段になると考えら れる。2013年に東京で開催された第68回国民体育大会・第13回全国障害者スポーツ大会(ス ポーツ祭東京2013)では,実用性を考え2013年銘の未使用貨幣セット(図 4 上,中)や汎用 性が高い鉄道の IC カード(図 4 下)の販売が行われた。これらは購入した観客や関係者ば かりでなく,収集家用としてのいわゆるコレクターズ・アイテムにもなっている。
図 4 第13回全国障害者スポーツ大会記念貨幣セットと鉄道 IC カード 上:貨幣セットケース,中:平成25年銘未使用貨幣,下:Suica カード
1 .障害者スポーツとアダプテッド・スポーツ
「名は体を表す」の言を思い浮かべれば,今日,「障害者スポーツ」の語が指す状況から「ア ダプテッド・スポーツ」が意味する事態への流れが感じられる。前者は,医学的リハビリテー ションの一環という色彩が感じられるのに対して,後者は他者から与えられたものではなく,
自分に合ったものを自分で選択するという「自己決定」の観点が明瞭であるということから である。では,実際にはどうであろうか。両者の言葉上の定義をみてみたい。
図 5 障害者スポーツ(左)とアダプテッド・スポーツ(右)の代表的図書
障害者スポーツとは,「『何ができないか』ではなく,『何ができるか』に視点を向けて,用 具やルールを工夫しながら行われるもの」(図 5 左,高橋,2004)であり,アダブテッド・ス ポーツは,「その人にあったスポーツ」(図 5 右,矢部・草野・中田編,2004)である。両者 とも,その人なりのスタンスからスポーツを行うという点では基本的な考え方に違いはない ように感じられる。また,期せずして同じ年に「障害者スポーツ」と「アダプテッド・スポー ツ」の代表的な著作(図 5 )が出版されたところが興味深い。
言葉の問題として,障害者スポーツには「障害者」の語が入っていること,アダプテッド・
スポーツでは,全体が「カタカナ」表記(英語の近似カタカタ表記)という点にそれぞれ抵 抗を感じさせる可能性があるかもしれない。「障害者」の表記は,社会にとってその当事者の 存在が「害」であるという感情や印象を与え,差別や偏見を増長しかねないということへの 配慮から「障碍者」,「障がい者」,「しょうがい者」などと記述することがある。
本稿では,日常生活を営む上で心身上,場面によっては差しさわりがあるという原義から,
また,医学の世界や法の名称では一般的に用いられる「障害」をそのまま用いている。こう
した点からも,ことさら「障害者」などという語は用いずに,すなわち,名称・記載から生 じる可能性がある不快感等を避ける「ポリティカル・コレクトネス」の考え(溝口,2013)
を適用したのが「アダプテッド・スポーツ」という表現であるとも考えられる。
それではこの「アダプテッド・スポーツ」の語の文献上の浸透はどのようであろうか。「障 害者スポーツ」の語と比較しながら,国立国会図書館オンラインデータベース検索(NDL- OPAC)を使って調べてみた。その結果,「障害者スポーツ」をキーワードに検索すると,図 書206件,記事・雑誌論文475件が該当した。初出文献は,1981年,佐藤久夫「障害者スポー ツの意義と情報の役割」である(「身体障害者スポーツ」であれば,パラリンピック東京大会 が行われた1964年からみられる)。過去 5 年間における記事・雑誌論文の件数は,
2009年:21件,2010年:22件,2011年:12件,2012年:15件,2013年:33件
であった。
一方,「アダプテッド・スポーツ」をキーワードにすると図書41件,記事・雑誌論文52件が 検索された。初出は1997年でこの言葉を作った矢部京之助「アダプテッド・スポーツの提言」
である。同様に過去 5 年間の件数は以下のようである。
2009年: 3 件,2010年: 1 件,2011年: 3 件,2012年: 8 件,2013年: 4 件
このように文献データベース検索の結果から,少なくとも年を追うごとに障害者スポーツ からアダプテッド・スポーツへと名称が変更されてきているとはいえず,また,研究論題で も依然,障害者スポーツの語を含めるものが多いことが示された。実際,アダプテッド・ス ポーツを IT 関係のカタカナ語の氾濫で困惑している高齢者や知的障害等を抱える方に理解 していただくのには,新たな工夫を必要とするものであろう。論題では両者を併記している ものもみられる(永浜,2013)。
2 .大学における障害者スポーツに関する研究動向
こうした状況の中で,大学ではどのような取り組みがなされているのだろうか。その地域 や専攻はどうであろうか,是非,知りたいところである。立正大学社会福祉研究所では,2004 年11月に埼玉県内各地で開催された「第 4 回全国障害者スポーツ大会(彩の国まごころ大 会)」を機にプロジェクト研究「障害者スポーツに関する基礎研究」を立ち上げ,調査研究に 取り組むことにした。そして,その成果報告を「立正大学社会福祉研究所年報」第 7 号(2005)
において行った。そこでは,Ⅰ障害者スポーツ概念とその史的展開,Ⅱ障害者スポーツの現 状分析,Ⅲ立正大学社会福祉学部学生の第 4 回全国障害者スポーツ大会への取り組み,を 3 本柱とした。当時は,福祉系学部でのこうした研究自体が珍しかった。
報告書の各論題と執筆者は以下の通りである。
Ⅰ障害者スポーツ概念とその史的展開:溝口元
Ⅱ障害者スポーツの現状分析
⑴ 障害者スポーツ大会開催の現状:山口雅功
⑵ スポーツ経験者からみた障害者スポーツ:鷲尾祐喜義・堀越正巳 ⑶ 障害者スポーツの社会的浸透:溝口元・角崎栄里子
Ⅲ立正大学社会福祉学部学生の第 4 回全国障害者スポーツ大会への取り組み ⑴ 全国障害者スポーツ大会視察記:溝口元・山口雅功・矢澤圭介
⑵ 第 4 回全国障害者スポーツ大会学生ボランティア「まごころパートナー養成」大竹智 ⑶ 福祉教育としての第 4 回全国障害者スポーツ大会学生ボランティア 矢澤圭介
これらの執筆者の内,溝口元,山口雅功,鷲尾祐喜義,矢澤圭介,大竹智は,立正大学社会福 祉学部教員,堀越正巳は立正大学職員・ラグビー部監督,角崎栄里子は立正大学社会福祉学部 卒業生・大学院社会福祉学研究科修士課程修了者である。執筆者らは,障害者スポーツに関し て,必ずしもこれまでにその領域での実践・教育経験があるとは言い難かったが,このプロ ジェクト研究を通じて一定の理解や知識,技術を身に付けることができた。なかでも,山口は このプロジェクトを機に,立正大学社会福祉学部において,障害者スポーツ関係の科目設置に 尽力し,その担当者に就任した。そして,溝口は後続研究である本研究の責任者を務めている。
本研究は,この後続研究に位置づけられるものであるが大学における障害者スポーツの視 点を考える際,さし当り問題にしたいのは障害者スポーツという語を一語と捉えず,障害者 とスポーツに分け,どの部分に注目するかということである。まず,障害者>スポーツ,す なわち,障害者の方に力点を置く。これは福祉的スタンスと考えられ,自由に体を動かすい わばレクリエーションとしてのスポーツである。
もう一つは,障害者<スポーツ,でありスポーツの方を重視する。これはスポーツ的スタ ンスと捉えられる。そこでは,健康・治療効果を期待するリハビリテーションが念頭に置か れる。それでは,具体的に重視するということがどのように顕在化しているのか,というこ とが調査のポイントの一つとなる。
なお,障害者スポーツと類似した言葉も考えておく必要があるだろう。たとえば,「生涯ス ポーツ」や「スポーツ傷害」などである。生涯スポーツに関しては,文部科学省スポーツ青 少年局に生涯スポーツ課が設けられている。所掌事務として,
・スポーツの振興に関する企画及び立案並びに援助及び助言に関すること。
・スポーツのための補助に関すること。
・国際的又は全国的な規模において行われるスポーツ事業に関すること。
・地方公共団体の機関その他の関係機関に対し,スポーツに係る専門的,技術的な指導及び 助言を行うこと。
・スポーツの指導者その他の関係者に対し,スポーツに係る専門的,技術的な指導及び助言 を行うこと。
を掲げている(電子政府の窓口:http://search.e-gov.go.jp/servlet/Organization?class=1050
&objcd=100185&dispgrp=0150,2013年12月10日確認)。また,同課は,「国民のだれもが,
いつでも,どこでも,いつまでもスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会の実現」
を唱えているが,これには障害者スポーツの考え方と通底するものが感じられる。
大学において,生涯スポーツを鮮明に打ち出しているのが東海大学である。ここの体育学 部には生涯スポーツ学科が設けられている。そこでは,生涯スポーツを,人間の生涯を通じ て,健康の保持・増進やレクリエーションを目的に「だれもが,いつでも,どこでも気軽に 参加できるスポーツのことです」としている(東海大学体育学部生涯スポーツ学科ホームペー ジ http://www.u-tokai.ac.jp/dept/physical_education/physical_recreation/index.html,2013 年12月10日確認)。生涯スポーツを幼児,成人,高齢者,障害者スポーツの 4 つに分け,それ ぞれのカリキュラムが組まれている。また,これらに対する指導者の養成を目標にしている。
「スポーツ傷害」は,長期間同一スポーツを続けると,特定部位に過度な負荷が掛かり,そ れが原因で起こる障害のことである。これに関しては,後述する体育・スポーツ系学部では 実際に在学中スポーツ傷害を被る学生が,一定程度見られ,スポーツ医学に通じた医師や理 学療法士等の配置をはじめ,各種の予防や対応などが取られている。
3 .体育・スポーツ系大学・学部の場合
さて,大学における障害者スポーツの現状を検討する際,実施の場面でさしあたり関わり が深いと考えられるのは,体育・スポーツ系大学・学部と福祉系大学・学部であろう。そこ で,これらに対して調査を行った。体育・スポーツ系大学・学部については実地調査である。
これについては,立正大学社会福祉学部山西哲郎教授と筆者がともに実施し,筆者の責任で 以下の記述を行った。
調査対象として,大阪体育大学,びわこ成蹊スポーツ大学,中京大学スポーツ科学部の 3 大学に対して行った。所在地,実施年月日は以下の通りである。
大阪体育大学:大阪府和泉南郡熊取町朝代台,実施年月日:2012年 2 月13日(月)
びわこ成蹊スポーツ大学:滋賀県大津市北比良,実施年月日:2012年 2 月14日(火)
中京大学スポーツ科学部:愛知県豊田市貝津町床立,実施年月日:2013年 2 月22日(金)
3 - 1 .大阪体育大学の場合
まず,大阪体育大学の概略を実地調査に際,頂いた資料およびホームページを基に述べて おこう。この大学は1965年,大阪府茨木市に体育学部単科の大学として設置された。その後,
1989年,現在のキャンパスが設置されている和泉南郡熊取町に移転した。2001年では,西日
本初となった体育学研究科博士後期課程を設置,さらに2003年には健康福祉学部を設置して いる。健康福祉学部と「福祉」の語が入った学部を有し,カリキュラムが整備され社会福祉 士の国家試験の受験資格を取得することができる。そして,入学案内には,実際に国家試験 に合格し,社会福祉士として福祉領域の現場に就職した卒業生を掲げていた。
障害者スポーツ指導者養成を念頭に置き,スポーツ初心者,スポーツ愛好者,スポーツ競 技者,トップ・アスリート,に対するそれぞれのプログラムが置かれている。
図 6 大阪体育大学の三景
教科目として設置されているものに「障害者スポーツ論」があり,以下を目標に掲げている。
・障害種別の特性とスポーツのかかわりを理解する。
・国内と世界の障害者スポーツの歴史と現状・組織を理解する。
・障害者スポーツの障害別・種目別の指導上の留意点を理解する。
・スポーツ用補装具(義足・車椅子)の特性と基本構造を理解する。
また,「障害者スポーツ概論」では,
・障害者についての知識と理解を深め,障害者のスポーツを通して生きる力を育む。
・障害者スポーツの果たす役割,意義や効果,歴史や現状について学ぶ。
・障害者のスポーツ指導法等について学ぶ。
などを掲げ,「障害者スポーツ実技」においてはその内容を
・陸上競技,車いすバスケットボール,ゴールボール,ボッチャ,水泳,その他,としている。
図 7 大阪体育大学のプロジェクト研究報告書の表紙
大阪体育大学では,日本私学振興財団補助対象研究として「体育系大学における身障者ス ポーツの取り組み」を,学長以下,学外者も加わり19名のプロジェクト研究を行い,その報 告書を公表している(図 7 )。 3 部構成で,Ⅰ.視察報告,では,アメリカ,カナダ,イギリ ス,長野など国内海外のパラリンピックや施設の視察の様子が述べられている。Ⅱ.「障害を 持つ人々のスポーツに関する国際シンポジウム」は,教育に関するものとしてパネルディス カッション「体育大学における身障者スポーツプログラムの可能性」の様子が載せられてい る。身障者スポーツ指導者養成,体育大学における身障者の受け入れ,障害者スポーツの目 的,アメリカの場合などに分けて述べている。そして,Ⅲ.身障者スポーツに関する大阪体 育大学の取り組み,では実際の講義の担当者の「障害者スポーツ概論」の内容紹介,学生の 車椅子体験のレポート,身障者の入学への対応,の 3 つに分けてまとめられていた。
3 - 2 .びわこ成蹊スポーツ大学
つぎに,びわこ成蹊スポーツ大学についてその概略を実地調査に際,頂いた資料およびホー ムページを基に述べておこう。大阪成蹊短期大学を基に,びわこ成蹊スポーツ大学は,2003 年に設立された。学部名は,スポーツ学部である。ここのホームページには,現代における スポーツ・体育の位置付けが整理されており,それ自体,興味深い。すなわち,スポーツ・
体育は,「競技能力の追究(ナンバー・ワン志向)」と「生涯スポーツの実践(オンリー・ワ ン志向)」という二つの側面を有している。そして,その両側面にまたがる新しい理論とシス テムを開発するための教育と研究を目指す,という。
図 8 びわこ成蹊スポーツ大学の三景
障害者スポーツ関係の設置科目としては,「障害者スポーツ論」があり,歴史・目的・意 義,医学的リハビリテーション,車いす使用者・視覚障害者に対する援助,水泳指導。全国 大会概要を扱う。また,「障害者スポーツ地域指導論」では,インクルーシブ体育,ムーブメ ントセラピー,指導論:肢体不自由児・者,高齢者が話題である。
「障害者スポーツ(実技)」は,陸上競技(視覚障害者,車いす),アーチェリー,車いすバ スケットボール,フライング・ディスクを教材としていた。
3 - 3 .中京大学スポーツ科学部
大阪体育大学,びわこ成蹊スポーツ大学が体育・スポーツ系単科大学に対して,中京大学 スポーツ科学部は,総合大学の一学部である。1956年に開学し,商学部につぐ 2 番目の学部 として体育学部体育学科が設置された。当初は 1 学部 1 学科であったが,1967年に武道学科 が増設され 2 学科制となった。そして,2011年に体育学部からスポーツ科学部に名称を変更 し,スポーツ健康科学科(アスレティックトレーナーや健康運動指導者養成),競技スポーツ 科学科(トップアスリート及びコーチ養成),スポーツ教育学科(保健体育教員目標)の 3 学 科制となった。
障害者スポーツ関係の科目は,特に設置されていなかったが,図 9 に示したように体育館 の倉庫には,スポーツ用車いすが多数収納されていた。
4 .福祉系大学・学部の場合
つぎに福祉系大学・学部(学科)では,どのような取り組みがなされているのだろうか。
これらに対しては,各大学が公開しているホームページを閲覧するウエッブ上での調査を行っ た。対象は,東北福祉大学,埼玉県立大学,日本福祉大学,大阪府立大学,徳山大学,沖縄 大学である。これらは,障害者スポーツ指導員初級・中級取得が取得できる22大学(2013年
9 月29日確認)に含まれるものである。
▼東北福祉大学総合福祉学部 :「障害者スポーツ指導論」,「障害者スポーツの指導法Ⅰ,Ⅱ,
Ⅲ」,「障害者スポーツ・マネジメント実習」が開講されており,履修し単位を取得すれば障 害者スポーツ指導員初級が得られる。「障害者スポーツ指導論」のシラバスには次のように述 べられている。
科目の目標
・ 重度障害を抱える人の身体活動から競技スポーツ,パラリンピックの範疇に至るまでの広 範な領域の諸活動についてのスポーツ活動を理解する。
・ 障害者スポーツの実践に伴い,それらの環境整備の必要性や支援的実践の重要性を理解する。
・ 障害者スポーツの指導現場における諸課題や,制度について知識を深める。
授業の目的・概要
・ 障害のある人がスポーツ活動や地域活動に親しむことは,基本的な権利である。しかしそ れらを実現するには,さまざまな環境整備が必要であると共に,実践を理解し支援する側
(地域も含む)の協力や体制も欠かせない。本講は,重度障害を抱える人の身体活動から競 技スポーツ,パラリンピックの範疇に至るまでの広範な領域の諸活動について,本分野を 啓蒙・振興する立場からそれらについて概説する。
受講学生への要望
・ 日本障害者スポーツ協会公認障害者スポーツ指導者資格の取得を目指す学生の受講を望む。
図 9 中京大学スポーツ科学部の三景
なお,東北福祉大学の場合,総合福祉学部以外でも障害者スポーツ指導員初級,中級の 資格を取得することができる。
▼埼玉県立大学保健医療福祉学部:「アダプテッドスポーツ」,教員にスポーツ医がいる。
テキストは「障害者スポーツ指導員」を指定している。教養科目に含まれる。
授業の概要:
・どのような障害があってもわずかな工夫をこらすことによって,誰でもスポーツに参加す ることができるようになる。このようにスポーツのルールや用具を障害の種類や程度に適 合させる(adapt)ことによって,障害がある人はもちろんのこと,幼児から高齢者,ひい ては体力が低い人でも誰でもがスポーツに参加できる時代となった。以上の概念がアダプ テッド・スポーツ(adapted sports)である。
授業の到達目標
・さまざまなアダプテッド・スポーツの実際に肌で触れることによって,スポーツの意義や 価値を考えることができる。
▼日本福祉大学社会福祉学部:「ふくしスポーツ」(総合基礎科目)
科目のねらい
・ふくしスポーツとは全ての人々(ここでは子ども,障害児・者や高齢者といった福祉の対 象)が一緒に楽しむことができ,互いに支えあい,みんなが主役になれるスポーツを示す。
ふくしスポーツ・リーダー(FSL)とはふくしスポーツの場を企画・運営し,かつ指導で きるリーダーである。この授業では FSL として活躍できる人材を養成することを目的とし ている。
・そのために,①スポーツ事業の企画・運営力とリーダーシップ力 ②ふくしスポーツの対 象者理解 ③ふくしスポーツの指導スキル,の 3 点の習得を目指している。授業は半期開 講と集中開講の組み合わせで行う。
学習目標
・ FSL の資質としてコミュニケーション能力や自己他者理解及びリーダーシップ能力を発揮 できる。
・基礎的なマネジメントスキルを学び,スポーツプログラムを企画・運営できる。
・対象や目的に応じたスポーツプログラムを立案し,指導することができる。
科目のながれ
・ふくしスポーツとは? ふくしスポーツコミュニティとふくしスポーツリーダーについて
(講義)
・コミュニケーションスキル-アイスブレーキング(実習)
・障がい者スポーツ概論(講義)+知的障がい者とスポーツ(実習:体操,運動)
・知的障がい者とスポーツ(実習:パラシュート,フライングディスク,ボッチャなど)
・高齢者スポーツ概論(講義)
・高齢者とスポーツ(実習:ウォーキング,貯筋エクササイズ,レクリエーションなど)
・グループ指導の実践(ゲームやレクリエーションの指導)
なお,日本福祉大学では,社会福祉学部以外の学部でも障害者スポーツ指導員初級,中級 の資格を取得することができる。
▼大阪府立大学総合リハビリテーション学類:「障がい者スポーツ指導論」,理学・作業療法 課程専門科目,障害者スポーツ指導員中級のみ
授業目標
・障がい者スポーツに関する知識を得る。
・障がい者スポーツの歴史,組織,種目,障害区分等について理解する。
・特に車椅子ツインバスケットボール,ボッチャ等の重度障がい者スポーツの紹介,模擬体 験を通して,心身面への影響も含め,障がい者スポーツへの理解を深め,指導者及びリハ ビリテーション専門職者としての役割について認識を高める。
・リハビリテーション,競技,レクリエーション等,障がい者にとってスポーツが有する多 面的な意義と指導方法について理解する。
・車椅子についての理解を深め,操作スキルの向上をはかる。
授業概要
・障がい者のスポーツが有する多面的な機能について解説し,スポーツを介して,生活支援 者としてのリハビリテーション専門職者の役割について考察する。
・障がい者のスポーツの歴史および種々のスポーツについて解説し,模擬体験を通して心身 面への影響も含め障がい者のスポーツへの理解を深める。
授業計画
第 1 回 障がい者スポーツ概論,第 2 回 障がい者スポーツの歴史,第 3 回 各種障がい者 スポーツの紹介,第 4 回 生活と障がい者スポーツ,第 5 回 リハビリテーションと障がい 者スポーツ,第 6 回 障がい者スポーツの多面的意義,第 7 ・ 8 回 車椅子ツインバスケッ トボール等の障がい者スポーツ実習
▼徳山大学福祉情報学部健康福祉専攻:「アダプテッド・スポーツ論」
授業のねらい・概要
・アダプテッド・スポーツの理念と意義について学習する。特に「障害」に関するとらえ方 や障害者スポーツの歴史,社会環境との関係など,スポーツを取り巻くミクロ・マクロな 観点から学習する。
学習の到達目標
・アダプテッド・スポーツの理念と意義について理解を深め,今後のアダプテッド・スポー ツのあり方について考察することができるようになる。
授業計画
第 1 回 障害者スポーツの意義と理念 1 第 2 回 障害者スポーツの意義と理念 2 /障害者 福祉施策と障害者スポーツ 1 第 3 回 障害者福祉施策と障害者スポーツ 2
第 4 回 障害各論 1 第 5 回 障害各論 2 第 6 回 障害各論 3 第 7 回 障害各論 4 第 8 回 障害各論 5 第 9 回 障害各論 6 第10回 障害各論 7 第11回 障害各論 8 /補装 具の理解 1 第12回 補装具の理解 2 第13回 全国障害者スポーツ大会(以下,大会と略 す)の概要 第14回 大会の歴史と目的と意義 1 第15回 大会の歴史と目的と意義 2 /日 本障害者スポーツ協会資格認定制度について
▼沖縄大学人文学部福祉文化学科:「障害者スポーツ指導論」
講義概要
・障害者スポーツ指導者に必要な基本的事項について論じていく。具体的には講義担当者が これまでにかかわってきた指導事例を提示しながら,各障害者のスポーツ活動の実態や歴 史的背景,障害の特性と指導上の留意点,全国障害者スポーツ大会の目的や概要,実施競 技の内容や競技規則,障がい区分などについて言及していく。
授業計画
第 1 回: 障害者とスポーツの意義と理念 障害者のスポーツ活動の目的と実態
第 2 回: 障害者に対する運動・スポーツによる恩恵 障害者のスポーツ活動における価値に ついて
第 3 回: 日本障害者スポーツ協会資格認定制度 障害者スポーツ指導者の種類と役割について 第 4 回:障害の理解とスポーツ( 1 ) 身体障害者のスポーツと実態
第 5 回:障害の理解とスポーツ( 2 ) 知的障害者のスポーツと実態 第 6 回:障害の理解とスポーツ( 3 ) 精神障害者のスポーツと実態
第 7 回:全国障害者スポーツ大会について( 1 ) 大会の目的と概要・歴史的背景 第 8 回:全国障害者スポーツ大会について( 2 ) 身体・聴覚障害者の競技種目の概要 第 9 回:全国障害者スポーツ大会について( 3 ) 知的・精神障害者の競技種目の概要 第10回:全国障害者スポーツ大会について( 4 ) 障害区分の意義・目的と実際 第11回:全国障害者スポーツ大会について( 5 ) 個人競技・団体競技の障害区分 第12回:全国障害者スポーツ大会について( 6 ) 選手団の編成とコーチの役割 第13回:障害者スポーツの指導上の留意点( 1 ) 個人競技の指導について 第14回:障害者スポーツの指導上の留意点( 2 ) 団体競技の指導について 第15回:期末試験とまとめ
「障害者スポーツ指導演習」
講義概要
・本講義では,実技を中心とした演習形式で進めていく。具体的には,様々な障害者スポー ツに取り組んでいる障害者とスポーツ活動を通して交流を深め,さらには身体・知的・精 神の各障害の特徴を考慮しながら実技を行い,それぞれの種目の内容・競技規則を元に,
障害者の年齢や性別,障害の程度等に適したスポーツ指導・展開の方法を学ぶ。
授業計画
第 1 回 障害者とのスポーツ交流( 1 ) 風船バレー・卓球バレー 第 2 回 障害者とのスポーツ交流( 2 ) ボッチャ
第 3 回 肢体不自由者のスポーツ シッティングバレーボール
第 4 回 全国障害者スポーツ大会の種目と指導方法( 1 ) 陸上競技(スラローム・ビーン バック投げ)
第 5 回 全国障害者スポーツ大会の種目と指導方法( 2 ) フライングディスク 第 6 回 全国障害者スポーツ大会の種目と指導方法( 3 ) 卓球
第 7 回 全国障害者スポーツ大会の種目と指導方法( 4 ) 車椅子バスケットボール 第 8 回 全国障害者スポーツ大会の種目と指導方法( 5 ) 水泳
第 9 回 聴覚・聴覚障害者のスポーツ ゴールボール,サウンドテーブルテニス 第10回 知的障害者のスポーツ 障害の理解とスモールステップを用いた指導法 第11回 知的障害者へのスポーツ指導実践例 フロアホッケー
第12回 障害に応じたスポーツの工夫 ショートテニス
第13回 最重度障害者のスポーツと実際 障害に応じたニュースポーツの考案 第14回 障害者スポーツ指導の展開方法 指導プログラムの考案と作成 第15回 指導プログラムの実践と評価(まとめ)
達成目標
・スポーツ活動をしている障害当事者の体験談を通して,障害者スポーツ対する理解を深め るとともに,様々な障害者スポーツを実践・体験する。
・様々な障がいを理解する。考案と指導実習及び実施競技を理解し,障がい者の社会参加促 進と競技の普及に向けての取り組み方に関わらず楽しめるスポーツの考案。
「健康運動演習b(アダプテッドコース)」
講義概要
・障がいやケガのある状況にあっても,自らの心身の状態と折り合いをつけながら,可能な 身体活動を選択・実践する姿勢の獲得を目ざし,身体活動実施における安全性を担保する ためのストレッチングなどの理論と実践,種々の障害者スポーツ活動の実技実践と健康行 動に関する講義を組み合わせて実施する。
授業計画
第 1 回 生活習慣と健康の関わり( 1 ) 健康度・生活習慣診断(講義)
第 2 回 生活習慣と健康の関わり( 2 ) 身体活動・運動と健康(講義)
第 3 回 ボッチャ( 1 ) (実技:体育館)
第 4 回 ボッチャ( 2 ) (実技:体育館)
第 5 回 生活習慣と健康の関わり( 3 ) 休養と健康(講義)
第 6 回 卓球( 1 ) (実技:体育館)
第 7 回 卓球( 2 ) (実技:体育館)
第 8 回 生活習慣と健康の関わり( 4 ) 栄養と健康(講義)
第 9 回 フライングディスク( 1 ) (実技:体育館)
第10回 フライングディスク( 2 ) (実技:体育館)
第11回 生活習慣と健康の関わり( 5 ) 行動変容理論と健康行動(講義)
第12回 ふうせんバレー(実技:体育館)
第13回 障がいに応じたスポーツの作り方( 1 ):ウェルチェアーラグビー(実技:体育館)
第14回 障がいに応じたスポーツの作り方( 2 ):ウェルチェアーラグビー(実技:体育館)
第15回 健康度・生活習慣診断とまとめ(講義)
達成目標
・「スポーツ活動の実践を介した友だちづくり」および「健康的な生活習慣の獲得」を授業の ねらいとして,生活習慣と健康に関する理解を深めるとともに,健康的なライフスタイル 定着へと発展させること,及びスポーツを介して他者と共存する姿勢や自己効力感・有能 感を高めることとする。
・授業時間内の実技・講義とともに,日常生活場面における演習(健康行動の実践)を通じ て,健康的なライフスタイルを構築する。
図10 障害者スポーツ指導員資格取得用テキスト
さて,これらの身体障害者スポーツ指導員の資格が取得できる多くの大学で用いられてい るテキストが,(財)日本障害者スポーツ協会が編集した『障害者のスポーツ指導の手引』で ある(図10)。第 1 編 地域社会と障害者(図10右),第 2 編 障害者とスポーツ,第 3 編 か らだと障害,第 4 編 スポーツ実技,参考資料から構成されている。総じていえば,社会福祉 の領域で扱われる,地域福祉,障害者福祉にそれに対応した健康概念,指導上の注意事項,リ ハビリテーション,実際の実技上の解説がコンパクトにまとめられているという印象をもつ。
おわりに
これまで述べてきた体育・スポーツ系大学・学部に対するフィールド調査および福祉系大 学・学部におけるウエッブ調査の結果,両者に共通する事項は「障害者スポーツ指導員」の 資格取得であった。これは,日本障害者スポーツ協会が1993年より実施し,初級(24時間の 研修,1.9万人取得)および中級(63時間の研修,2.4千人取得)の 2 種が在学中に取得できる ものである。総じていえば,体育・スポーツ系大学・学部ではこの資格を比較的早い段階か ら研究対象としたり(永田ら,2002),取得を推奨している所が少なくない。これに対して,
福祉系大学・学部では取得ができるところが限られている。
一方,研究テーマをみると福祉系大学・学部では,地元で開催される障害者スポーツ大会 への積極的なボランティア活動から学生の意識改革を目指しているところが少なくなかった。
それに対し,体育・スポーツ系大学・学部の研究テーマは,じつに多様で,障害者スポーツ,
アダプテッド・スポーツの意義や方法論からドーピング問題までみられる。
障害者スポーツは,問題点として組織の複雑さがあげられる。スポーツ種別や障害種別,
程度別,各ニーズに応じた指導者養成,大会の開催・運営等々である。どの自治体も参加者,
指導員,施設を含め全国障害者スポーツ大会出場までの標準メニューを設定しており,それ に上述の障害者スポーツ指導員の資格がリンクする努力がなされていた。
一方,批判的な論考もないわけでない。アダプテッドまでしてスポーツをする必要性があ るのか。勝ち負け問題。財源問題等々。レクリエーション,リハビリテーションとしてのス ポーツから真剣勝負までの幅広いスパンに対応する基盤,意識,立ち位置の検討や議論,「祭 典」化した大会の妥当性(山本,1990)等々が指揮されている。
授業科目における障害者スポーツは,必ずしも実施されているところが多くなく大学にお ける「障害者スポーツ」の具体的な取り組みといえば,「障害者スポーツ指導員」の資格取得 への配慮が多い。
福祉系大学・学部と体育・スポーツ系大学・学部系を比べると,障害者スポーツ,アダプ テッド・スポーツに関する実践は,体育・スポーツ系大学学部の方が積極的に展開している。
それは学会レベルでも障害者スポーツを拡張したアダプテッド・スポーツ学会にみられる。
公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団が助成をした大学における障害者スポーツの現 状調査(公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団,2013)も体育・スポーツ系大学・学
部が対象で「本調査では,全国の体育学,スポーツ科学,健康科学の専門学部,学科・コー スを有する167学部を対象に,平成24年11月10日~11月30日にかけて,郵送留置法による質問 紙調査を行い,51学部から回答を得られた」と述べている。
現時点で福祉系大学・学部では,カリキュラムの構成や担当者等の問題が大きく,障害者 スポーツ,アダプテッド・スポーツに対する顕在化した動きは感じられない。しかし,その 重要性はよく理解されており,総合大学においては,福祉系学部と体育・スポーツ系学部等 との連携の模索が始まっている。さらに,両者を取り込んでいる健康福祉系の学科,コース での動向に注目し,福祉系大学・学部と体育・スポーツ系大学・学部とのコラボレーション につなげることができればと考えている。
参 考 文 献
溝口 元 2013 「アホウドリ」のネーミングとポリティカル・コレクトネス,人間の福 祉,27号,67-77頁
溝口 元・角崎栄里子 2005 障害者スポーツの社会的浸透―新聞記事・記念切手を中心 に― 立正大学社会福祉研究所年報, 7 号,53-67頁
永浜明子 2013 「アダプテッド・スポーツ」「障がい者スポーツ」に対する大学生の認知 度および意識レベル―アダプテッド・スポーツ導入に向けた授業自己評価の観点から(第
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永田隆子・保井俊英・田中美紀・藤原進一郎 2002 本学健康・スポーツ科学科における 障害者スポーツ指導員資格取得制度と課題について,武庫川女子大紀要,50巻,45-54 頁
中村裕・佐々木忠重 1964『身体障害者スポーツ』南江堂
佐々木幸子編 2004『パラリンピックがくれた贈り物』メディアファクトリー
佐藤久夫 1981 障害者スポーツの意義と情報の役割,月刊福祉,64巻 1 号,55-60頁 佐藤真海 2004『ラッキーガール』集英社 2004年
佐藤真海 2008 『夢を跳ぶ―パラリンピック・アスリートの挑戦』岩波書店
(財)日本障害者スポーツ協会編 2000『障害者のスポーツ指導の手引』,ぎょうせい 高橋明 2004『障害者とスポーツ』岩波書店
矢部京之助 1997アダプテッド・スポーツの提言,障害者の福祉,17巻12号,17-19頁 矢部京之助・草野勝彦・中田英雄編 2004『アダブテッド・スポーツの科学―障害者・高
齢者のスポーツ実践のための理論』,市村出版
公益財団法人 ヤマハ発動機スポーツ振興財団 2013 『平成24年度 大学における障害者 スポーツ現状に関する調査研究 報告書』,公益財団法人 ヤマハ発動機スポーツ振興財団 山本勝美 1990 まやかしの
“
祭典” ―「身障者スポーツ大会」―身障者スポーツ大会の
歴史と国家政策,福祉労働,48号,49-67頁