平面波の散乱
1
1
st2018/05/02 L
st2021/06/30
電磁波の性質
2藤田, 電波のお話, ``RFワールド’’, No.2 pp.111-113, CQ出版
透過
r吸収
反射
損失
干渉縞(定在波)
散乱
r干渉
(定在波)
誘電体球 回折
r 1
干渉
(定在波)
衝立 波長短縮
速度低下
v c
r
r0 r
v c
0誘電体
光速、直進 真空
(周波数は一定)
屈折
反射
透過
r反射 透過
干渉縞(定在波)
誘電体層
※ 本来の入射波と別の波が重なることを干渉 と呼び、その干渉縞のことを定在波と呼ぶ
干渉
r焦点
屈折
誘電体レンズ
(定在波)
例)油膜,虹 軍隊 行進
例)雨粒 大気,粒子
散乱のシミュレーション
3http://www.kusamalab.org/study/cem/fdtd/fdtd_2dtm/fdtd_2dtm.html
Metallic sphere Dielectric sphere
r
2
r 4
r 9
r
r
r
山と海(水)の色(散乱)
4http://ja.wikipedia.org/wiki/
【読み】人間到る処青山あり
【意味】 世の中は広く、死んで骨を埋める 場所ぐらいどこにでもあるのだから、大望 を成し遂げるためにならどこにでも行って、
大いに活躍するべきであるということ。
【注釈】「人間」は、人の住む世界・世の中 という意味で、「じんかん」とも読む。「青山」
は、死んで骨を埋める地・墓地のこと。
幕末の僧、釈月性の詩「男児志を立てて郷 関を出ず、学若し成る無くんば復還らず、
骨を埋むる何ぞ墳墓の地を期せん、人間 到る処青山あり」から。
昼間の瀬戸内
近くの富士 遠くの富士
夕方の瀬戸内 近くと遠くの富士
葉っぱの緑は、緑色を反射している。
(赤と青は吸収している)
山は富士、海は瀬戸内、
湯は別府 (油屋熊八)
大気と水の散乱イメージ
G R B
G R
B B B B
B B
B B B
G G R
B B
大気も水も もとは無色 透明
青は散乱されやす いが,緑や赤もわ ずかに散乱する。
通過距離が長いと 散乱量も多くなり,
もとの色からフィ ルタリング(除去)
される.
R + G = Y
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/uchu/kousei-3.htm
散乱
波長よりも小さい分 子(大気分子は青 い散乱として見える
やや大きめの分 子(例えば,大気 汚染物質,黄砂)
波長よりも大きい分 子(雲は全色散乱し て白く見える)
白色光 白色光 白色光
波長と散乱
7雨粒: 0.1-8 mm(水分子1個: 1 nm)
ハウスダスト: 10-100 µm スギ花粉: 30 µm
室内浮遊塵: 1-10 µm 赤血球: 6-8 µm PM2.5 : 粒径2.5 µm 黄砂: 1-5 µm
蒸気,タバコの煙: < 1µm 赤(橙赤)λ=625-740 nm
緑 λ=500-565 nm 青(紫青)λ=450-485 nm
N
2O
2CO
2Ar
78.1%
20.9%
0.9%
0.03%
http://wwwb.pikara.ne.jp/ogawa-giken/image_process/image_031.html
地球乾燥大気 の組成(水蒸 気は4%以下で 変動
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20100607/index.html H2O
デジタルカメラ
(CCD)で撮影 したリモコン赤 外線(不可視)
の様子
日中と夕方の太陽と空の色
Hewitt, ``電気・磁気と光’’ p.78, 共立出版, 1999.
8
R=6350 km
太陽光は日没時には正午より数km余計に大気を通過しなければならない。結果として,最初 は白色光であった太陽光が地面に達するときには,低い振動数の赤しか残っていない。これ が日没のとき太陽を赤くする。空が青いのは,散乱された青(無色大気中に染み出した青が蛍 光灯のように光る様子)が見えているためであり,夕焼けの空が赤いのは,太陽の赤が大気 中に染み出しているためである。大気のない月でこのような現象は起きない。
10-20 km
大気
レイリー散乱
Hewitt, ``’電気・磁気と光,’, p.76, 共立出版, 1999.
非常に小さな粒子もこれと同じように振る舞い、小さな粒子 ほど高い振動数の光を散乱する。これをレイリー散乱と呼ぶ。
粒子が入射光の波長に比べて非常に小さいとき、入射光の 波長が短いほど多くの光が散乱される。
光の流れが原子にぶつか ると、原子の中の電子に振 動を生じさせる。振動して いる電子は、逆にいろいろ な方向に光を再放出する。
結果として、光は散乱され たことになる。
e
p r
v
入射光
原子
レイリー散乱とミー散乱
http://www.techno-synergy.co.jp/opt_lectures/about_SColor07.html#
【以下より引用】 物質に入射した光によって誘起された電気双極子からの放出される双極子 放射を散乱または光散乱と呼びます.光の波長より十分に小さいサイズの粒子(波長の数十 分の一以下)による散乱をレイリー散乱といいます. 電気双極子放射相互の干渉が無視でき る程度に希薄な大気中の気体分子などによる電気双極子放射が,散乱として観測されます.
空が青く見えるのは,レイリー散乱のためです.一方,粒子サイズが波長に対して無視できな い散乱源が起こす散乱はミー散乱と呼ばれます. 位相がずれた電気双極子振動の集合体と して電気双極子放射光を放ち,電気双極子放射光同士が干渉するために,粒子のサイズや形 に依存する複雑な放射パターンになります.また,数〜数10µm の粒子が起こすミー散乱では,
波長依存性が低下して,可視領域の光はほぼ同程度の強度で散乱されます.雲が白く見える のは,雲を構成する水滴によるミー散乱のためです.
完全導体球に対するRCS計算例
11モノスタティックRCSの結果。縦軸は正規化したRCS(σ/πr2)、横軸は波長に対する円周の大きさ(2πr/ λ)。周波数は0.05GHz- 2GHz。SBR+ソルバーの解析では、Creeping Waveありの場合となしの場合の結果も比較。完全導体球に対するRCSは電気サイ ズによって特性が異なり、以下の領域ごとに理論値が知られている[1]。σ= (πr2) x 7.11 x (kr)4 ・・・レイリー領域 (2πr/λ< 1) σ= 4πr2・・・Mie領域(A点) (1 < 2πr/λ< 10) σ= 0.26πr2・・・Mie領域(B点) (1 < 2πr/λ< 10)σ= πr2・・・光学 領域 (10 < 2πr/λ) ここで、kは波数で2π/λ。レイリー領域では、IEソルバーは理論値と一致しており、高精度な結果が取得で きるのが分かります。Mie領域では、IEソルバーは電気サイズを問わず、精度は良好です。また、Creeping waveを考慮したSBR+は 電気サイズが大きくなるほどIEソルバーの結果に近づき、精度も良好になるのがわかる。光学領域では、IEソルバー及びCreeping waveを考慮したSBR+ソルバーの結果はほぼ一致し、RCSも周波数に依存しない値となる。結果より、電気サイズが大きくなるほど2 つのソルバーともに理論値(RCS=1)に近づいていく。 https://www.cybernet.co.jp/ansys/case/analysis/424.html より引用 [1]N. Swathi, K. S. R.
Rao, G. S. Rao, N. U.
Rani and N. Sharma,
“Radar RCS estimation of a perfectly conducting Sphere obtained from a spherical polar scattering geometry,"
2015 International Conference on Electrical, Electronics, Signals,
Communication and Optimization (EESCO), Visakhapatnam, 2015, pp. 1-7.
散乱波の呼び方
12早川 ``波動工学’’ pp.245-262, コロナ社
入射波
散乱体
前方散乱
入射波の進行方向 に延長した方向へ の散乱
入射波と反対方向 への散乱
散乱波
散乱断面積:任意の方向の散乱波の強さが,入射波の進行方 向に垂直な断面積σ[m
2]内に含まれる入射電力を全方向に一 様の強さで散乱するような等方性散乱体の散乱波の強さに等し いとき,σをその散乱体のその方向の散乱断面積と呼ぶ。
後方散乱
σ[m
2]
散乱断面積の例題
三輪, ``高周波電磁気学’’ p.194, 東京電機大学出版局, 1992.
【例題】 平面波E
i=^zE
iが半径a<<λ,比誘電率ε
rの水滴に入射した。
(1) 水滴のレーダ断面積を求めよ。
(2) 周波数が 30 GHz, a=1mm, ε
r=80としてこの値を計算せよ。
3 0
ˆ4 1 [C m]
2
r i
r
p z a E
2
0
ˆ ˆ sin
4
jkr s
E E pk e
r
2
0
4 sin
jkr s
E E pk e
r
4 sin Il e
jkrE j k
r
i
ˆ
iE zE
誘電体球に生じるダイポールモーメントは
散乱電界は 入射電界は
微小ダイポールの遠方電界は
Il dQ l j Ql j p
dt
電流素とダイポールモーメント の関係
従って,ダイポールモーメントの 作る遠方散乱電界は
3 2
1
2 sin
jkr r
i r
E a k e E
r
2
2 4
1
24 ( ) [m ]
2
r r
r
a ka
1.82 mm
2
r レーダ断面積は
【解答】
0 3
0
sin sin sin
4
E p E
a
電界接線の境界条件 (1b)+(2b)=(3b) より (b) 電束密度法線の境界条件ε
0(1a)+ε
0(2a)=ε(3a) より
0 0 0 3
0
cos cos cos
2
E p E
a
(a)
(a)(b)の連立方程式(未知数はEとpのみ)を解けばEとpが求まる。
外部印加電界 + 分極電界 = 球内部の一様電界
【演習】 半径a,誘電率εの誘電体球が一様な電界E0の中に置かれている.誘電体球が分極することによ り,球内部には一様な電界Eが生じるものとする.また,球外の電界は,外部電界E0と球の中心にある電 気モーメントpの電気ダイポールによる電界の和として扱うことができるとする.Eとpを求めよ.
領域(II)の外部電界E
0を 球座標成分に分解すると
領域(I)の球内部一様電界E を球座標成分に分解すると
0 0
cos sin E
rE E
E
cos sin E
rE E
E
(1a)
(1b)
(3a) (3b) (2a)
(2b)
3 0
2 cos
r
E p
a
3 0
4 sin E p
a
E
rE
E
p
0a p
(I) (II)E
00cos
E
0sin
E
0
a
(I)(II)
E
a
(I)(II)
E
球中心に置かれた電気ダイポール モーメントpが領域(II)の球表面に作る 電界は
誘電体球の周辺電界
山村,``電磁気学演習[新訂版],’’ p.98, サイエンス 社
15
0 3
0
sin sin sin
4
E p E
a
0
0 0 3
0
cos cos cos
2
E p E
a
(a)
【続き】
誘電体球の周辺電界
(b)
0
0 0 3 0 3
0 0
2 2
rp p
E E E E
a a
0 3
4
0E p E
a
(a)’
(b)’
0 3
4
0 rr r
E p E
a
0 3
2
0 rE p E
a
(b)’×ε
r- (a)’よりEを消去すると
0 3
0
( 2)
( 1) 0
4
r r
E p
a
3
0 0
4 1 [Cm]
2
r r
p a E
(b)’×2 + (a)’よりpを消去すると
0 3
0
2 2
2
E p E
a
0 3
2
0 rE p E
a
3 E
0 (
r 2) E
0
3 [V/m]
(
r2)
E E
微小導体による散乱1
16z E
izH
i y
z
sE
rH
s ˆ y zIl
i
E
x iH
y0
0 0
i jky
z
i jky jky
x
E E e
H H e E e
2
2 3
2
2 3
2
2
cos 1 ,
2 ( ) ( )
sin 1 ,
4 ( ) ( )
1 1
sin ,
4 ( )
s jkr
r
s jkr
s jkr
Il j
E e k
kr kr
Il j j
E e k
kr kr kr
H Il e k j
kr kr
z H
sE
s ˆ y zIl
sin cos
cos sin
s s s
y r
s s s
z r
s s
x
E E E
E E E
H H
2 2
,
cos , sin ,
r y z
z y
r r
i s
z z z
i s
y y y
E E E
E E E
I JS
入射電磁界 散乱電磁界
全電磁界(合成電磁界)
座標変換(球座標→直角座標)
2
0J H
物理光学近似
微小導体による散乱2
Re E
rsˆ
i i
E zE
zE
s rE ˆ
rs ˆ E
s i sE E E
0.01 l
0.01 a
2a l
Re E
s計算条件
0
1
E
Re E
ziRe E
z2 Re E
y2微小導体による散乱3
20log
10E E
散乱の理論解析方法の例
19中司 ``学生・技術者のための電磁波の散乱’’ 森北出版
無限長導体円柱の散乱 TE, TM
無限長誘電体円柱の散乱 TE, TM
導体球の散乱 TE, TM
誘電体球の散乱 TE, TM
入射および散乱電磁界を、
特殊関数(円筒問題では、
ベッセル関数・ノイマン関数・
ハンケル関数、球問題では、
球ベッセル関数・球ノイマン 関数・球ハンケル関数および、
ルジャンドル陪関数)で展開 して厳密解を求める方法
散乱の理論解析方法の例
20
1
0 0 0
2
0 0 0
( ) ( )
H x J x jY x
H x J x jY x
1
0 0 0
2
0 0 0
( )
( )
j x
j x
h x j x j y x e j x h x j x j y x e
j x
[rad]
x
[rad]
x
0 1
0
tan
Y x
J x
0 1
0
tan
y x
j x