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(1)

公立はこだて未来大学

2013

年度 システム情報科学実習

グループ報告書

Future University Hakodate 2013 System Information Science Practice Group Report

プロジェクト名

移動プラネタリウム

Project Name

Mobile Planetarium

グループ名

テクニカル

Group Name

Technical プロジェクト番号/Project No. 11-B

プロジェクトリーダ

/Project Leader

1011123 山内澪 Mio Yamauchi

グループリーダ

/Group Leader

1011204 沼田健一 Kenichi Numata

グループメンバ

/Group Member

1011016 鈴木陽亮 Yousuke Suzuki 1011107 越後谷萌子 Moeko Echigoya 1011165 樋口就大 Shuta Higuchi 1011175 熊谷明音 Akane Kumagai 1011215 岡田一真 Kazuma Okada 1011218 川端天駿 Takatoshi Kawabata 1011229 丸毛寿晃 Toshiaki Marumo

指導教員

迎山和司 大沢英一 木村健一 中垣俊之

Advisor

Kazushi Mukaiyama Eiichi Osawa Kenichi Kimura Toshiyuki Nakagaki

提出日

2014年1月15日

Date of Submission

(2)

概要

テクニカルグループの主な目標は、3D映像のコンテンツの制作と、中型ドーム内で行う展示 物の制作をすることである。プラネタリウムのコンテンツに3D技術を用いることによって、 メインターゲットとしている子供だけでなく、幅広い年代の人々に楽しんでもらうことを狙い としている。中型ドームでは、前期に制作したピンホール投影機と関連して投影を行うことが できる星座ライトを展示することとした。また、制作した映像を全天周で投影するためにハー フドームミラーを使い全天周での投影を試みた。これらの目標を達成するために、テクニカル グループを3D班と技術班に分けて活動を行った。3D班は、Metasequoiaというソフトを使 用し、3D映像を制作するのが主な活動内容となった。制作するにあたり、まずMetasequoia の操作方法などを学ぶことから始まった。映像の内容は、テクニカルグループ全体で話し合い の場を設け、ブレインストーミングなどを行った上で内容を決定していった。また、3D映像 を実現するにあたり、クロマデプスという技術を使用する事とし、11月中旬に行われる赤川小 学校での上映会までの完成を目標として活動を行った。技術班は、中型ドーム内で何を展示す るかを一から話し合い、内容を決定し、制作を行った。また、その他の活動として、大型ドー ムの修正や排気口制作、3D影絵の制作、ハーフドームミラーを使用しての全天周上映のため の台座作りなども活動の一部として行った。排気口制作では、穴から光がドーム内に入らない ように工夫をして制作に臨んだ。3D影絵の制作では、誰でも楽しめるかつ、3Dに見えやすい ものを制作するために案を出し合い制作を行った。結果として、3D班の3D映像は赤川小学 校での上映会までに完成させることができた。また大型ドームにおいての全天周での投影にも 成功した。ドームの排気口は、完成はしたが、赤川小学校での上映の際に一部破損してしまっ た。星座ライトは何度もプロトタイプを制作し、成果発表会までに完成することができた。最 終的に、プラネタリウムとしていいものが出来上がった。しかし、映像の解像度や、ドームの 明るさの問題など改良の余地はまだまだある。また、中型ドームをいまいち生かしきれていな かったので、中型ドームでの展示ももう少し考えるべきだった。 キーワード 3D映像、星座ライト、3D影絵、ハーフドームミラー、クロマデプス  (※文責:鈴木陽亮)

(3)

Abstract

The main goal of the technical group is that making the production of 3D animation content and making the production of the exhibit which is carried out in a medium-sized dome. Our purpose is that by using the 3D technology, we want many people to view the planetarium. In the medium-sized dome, we were decided to display constellation light it can perform a projection in conjunction with a pinhole projector that was produced in previous term. In addition, we tried to the projection of the entire sky movie by using a half-dome mirror. To achieve these goals, we divided into the two teams. The team names are 3D team and technique team. The main activity of 3D team is to make a 3D animation by using a software named Metasequoia. First, we needed to learn how to operate the Metasequoia. Providing a opportunity for discussion in the technical team, we determined the content of the animation by doing brainstorming. When constructing 3D animation, we decided to use a technique called ChromaDepth and we decided the goal to be completed by screenings that take place in the Akagawa elementary school in mid-November. Technique team discuss and determine what we exhibit in the midium-size dome and conducted a production. Other activities were that fixing the large dome, making the exhaust port and making a base for the entire sky projection with a half-dome mirror. The exhaust port production, we had to be careful because light must not leak to the dome. In the production of 3D shadowgraph, we discuss and put forward a plan to produce a thing which can enjoy everyone and is easy to look in 3D. As a result, 3D animation of 3D team was able to complete before the screenings at the Akagawa elementary school. In addition we also succeeded in projection of the entire sky in a large dome. Exhaust port of the dome was completed making. However, It was damaged at the time of screening in Akagawa elementary school. We could completed producing a constellations light by producing prototypes many times. I think that we could create a good thing as a planetarium. However, I think that there are some parts that need to be improved, for example resolution of the animation and brightness of the dome. Also, I think we should make effective use. We should think a little more of an exhibition in the medium-sized dome.

Keyword 3D animation, constellation light, 3D shadowgraph, a half-dome mirror, ChromaDepth

(4)

目次

1章 要約 1 1.1 目的. . . 1 1.2 目標. . . 1 1.2.1 エアードーム . . . 1 1.2.2 ピンホール投影機 . . . 1 1.2.3 星座ライト. . . 1 1.2.4 3D影絵 . . . 2 1.2.5 ハーフドームミラー . . . 2 1.2.6 3Dコンテンツ. . . 2 1.3 課題のプロセス. . . 2 1.3.1 エアードーム . . . 2 1.3.2 ピンホール投影機 . . . 2 1.3.3 星座ライト. . . 3 1.3.4 3D影絵 . . . 3 1.3.5 ハーフドームミラー . . . 3 1.3.6 3Dコンテンツ. . . 3 1.4 結果. . . 3 1.4.1 エアードーム . . . 3 1.4.2 ピンホール投影機 . . . 4 1.4.3 星座ライト. . . 4 1.4.4 3D影絵 . . . 4 1.4.5 ハーフドームミラー . . . 4 1.4.6 3Dコンテンツ. . . 4 第2章 背景 5 2.1 エアードーム制作 . . . 5 2.2 3D映像. . . 5 2.3 3D影絵. . . 6 2.4 ピンホール投影機 . . . 6 2.5 星座ライト . . . 7 2.6 投影方式 . . . 8 第3章 目標 10 3.1 エアードーム制作 . . . 10 3.2 3D映像. . . 10 3.3 3D影絵. . . 11 3.4 ピンホール投影機 . . . 11 3.5 星座ライト . . . 11

(5)

3.6 . . . 12 第4章 課題解決のプロセス 13 4.1 後期課題の割り当て . . . 13 4.2 エアードーム制作 . . . 13 4.2.1 4mドーム . . . 13 4.2.2 5.6mドーム . . . 15 4.3 3D映像 . . . 19 4.3.1 クロマデプス . . . 19 4.3.2 使用したソフト . . . 20 4.3.3 3Dモデル制作(Metasequoia) . . . 21 4.3.4 3Dモデル制作(PMDEditor) . . . 27 4.3.5 MikuMikuDance上での作業 . . . 31 4.3.6 音・ナレーション・SE . . . 39 4.3.7 After Effects上の作業 . . . 44 4.4 3D影絵 . . . 44 4.4.1 3D影絵の原理. . . 45 4.4.2 3D影絵の作り方 . . . 45 4.5 ピンホール投影機 . . . 49 4.6 星座ライト . . . 52 4.7 投影方式 . . . 55 第5章 結果 58 5.1 エアードーム制作 . . . 58 5.2 3D映像 . . . 59 5.3 3D影絵 . . . 59 5.4 ピンホール投影機 . . . 60 5.5 星座ライト . . . 60 5.6 投影方式 . . . 61 5.7 ポスター . . . 61 5.8 発表評価 . . . 62 5.8.1 中間発表の評価 . . . 63 5.8.2 成果発表の評価 . . . 64 5.8.3 中間発表との比較 . . . 65 5.8.4 赤川小学校での評価 . . . 65 第6章 課題と展望 67 6.1 エアードーム制作 . . . 67 6.2 3D映像 . . . 68 6.3 3D影絵 . . . 68 6.4 ピンホール投影機 . . . 69 6.5 星座ライト . . . 70 6.6 投影方式 . . . 71

(6)

7 72 7.1 山内澪 . . . 72 7.2 鈴木陽亮 . . . 74 7.3 越後谷萌子 . . . 74 7.4 樋口就大 . . . 75 7.5 熊谷明音 . . . 75 7.6 沼田健一 . . . 76 7.7 岡田一真 . . . 77 7.8 川端天駿 . . . 78 7.9 丸毛寿晃 . . . 79 第8章 プロジェクト活動報告及びマネジメント 81 8.1 プロジェクトの組織体制 . . . 81 8.1.1 前期の組織体制 . . . 81 8.1.2 後期の組織体制 . . . 82 8.2 プロジェクトマネジメント方法 . . . 82 8.2.1 プロジェクトマネジメント概要 . . . 82 8.2.2 プロジェクトマネジメントツール . . . 83 8.2.3 前期プロジェクトマネジメント . . . 85 8.2.4 後期プロジェクトマネジメント . . . 85 8.2.5 前期、後期マネジメントの比較と評価 . . . 86 8.3 プロジェクト全体の活動報告 . . . 87 8.3.1 年間スケジュール . . . 87 8.3.2 通常活動 . . . 87 8.3.3 中間発表・成果発表 . . . 88 8.4 プロジェクトの今後の展望 . . . 88 参考文献 89 付録A 新規習得技術 90 付録B 活用した講義 91

(7)

1

章 要約

1.1

目的

公立はこだて未来大学がある函館市には1つのプラネタリウムの施設があるが、市内から外れた 場所にあり、知名度もさほど高くない。そこで本プロジェクトでは可搬性の高いエアードームを用 いたプラネタリウムを制作し、こちらから上映場所に出向く事で認知度を高めるという目的で活動 している。前期では、4mと5.6mの2つの大きさのドームとピンホール投影機を制作した。プラ ネタリウムなどを投影する為に遮光性が高く、十分な強度があるエアードームを制作した。後期で は、前期で制作したエアードームの問題点を解決し、ピンホール投影機を用いたアナログプラネタ リウムのコンテンツの充実、ハーフドームミラーを用いた全天周のデジタルプラネタリウムの制作 を行った。 (※文責:沼田健一)

1.2

目標

1.2.1

エアードーム

前期に制作したエアードームはプラネタリウムなどの上映に十分耐えうる物であったが、ビニー ルのところどころに細い隙間があることや、土台部分と立ち上がり部分のつなぎ目が接着されてお らず、隙間から光が漏れるという問題点があった。後期ではこれらを改善し、より遮光性の高いエ アードームを制作することを目標とした。 (※文責:沼田健一)

1.2.2

ピンホール投影機

従来ピンホール投影機は、恒星球と呼ばれる部品をつくる際に、手作業でひとつひとつ穴をあけ る為非常に手間のかかる物であった。この問題点を解決する為に我々はレーザーカッターを用いて 制作をより容易にすると共に、従来のものより正確で美しい像を投影することのできるピンホール 投影機を制作することを目標とした。 (※文責:沼田健一)

1.2.3

星座ライト

前期に制作したピンホール投影機は星の像が投影されているものの、星座自体はどこにあるのか 分かり辛いものであった。そこで我々は工房ヒゲキタ主催の上映会で用いられていた星座の形に光 を投影できる星座ライトを独自に設計し、制作することを目標とした。 (※文責:沼田健一)

(8)

1.2.4

3D

影絵

工房ヒゲキタによる上映会の番組の構成に3D影絵というものがあった。これは2種類の光源か ら映し出される影を赤と青のフィルムでできたメガネを通して見る事により両眼の視差が生じ立 体的に目に映るというものであった。そこで我々は工房ヒゲキタによる3D影絵のノウハウを活か し、本プロジェクトでも盛り込むこととした。 (※文責:沼田健一)

1.2.5

ハーフドームミラー

従来の全天周投影の方法は、専用の機械を用いるため、可搬性が高い物ではなく、コストも高価 なものであった。そこで我々は移動プラネタリウムのコンセプトに沿った可搬性が高く、コストが 安価な全天周投影方法を考案し、実装することを目標とした。 (※文責:沼田健一)

1.2.6

3D

コンテンツ

従来のプラネタリウム番組は多様性に乏しい為様々な二ーズに答える事ができない。そこで我々 は従来のプラネタリウム番組とは違ったアプローチのものを制作することとした。その中でも我々 は3D映像に注目し、独自の3D番組を制作することを目標とした。 (※文責:沼田健一)

1.3

課題のプロセス

1.3.1

エアードーム

前期では、農業用に用いられているビニールを切り出し、貼り合わせることによって4mと5.6m の2つのエアードームを制作した。後期では前期に制作したエアードームの隙間を更にビニールを 貼付け、更に土台部分と立ち上がり部分を貼り合わせることにより遮光性を高めた。土台部分と立 ち上がり部分の隙間は排気口の役目を担っていたため、代わりに排気口を制作しエアードームに取 り付けた。 (※文責:沼田健一)

1.3.2

ピンホール投影機

実際の星図を参考に、恒星球の図面を設計し、レーザーカッターで厚紙を切り出し、それらを貼 り合わせることにより恒星球を制作した。また恒星球と光源を固定する為の台座も同様にレーザー カッターを用いて制作した。 (※文責:沼田健一)

(9)

1.3.3

星座ライト

ピンホール投影機で培ったレーザーカッターのノウハウを活かして、星座ライトの型紙もレー ザーカッターを用いて制作した。また光源と型紙の距離を調節する為にライトにプラスチック段 ボール製のパーツを取り付けた。 (※文責:沼田健一)

1.3.4

3D

影絵

3D影絵の上映に必要なものとして、投影機、影絵のネタ、メガネの3つが挙げられる。投影機 はLEDライトを用いて赤と青の光を投影できるようにした。影絵のネタは主にプラスチック段 ボール、ボール紙、発泡スチロール等を用いて制作した。メガネは立体視の手法であるアナグリフ 法によく用いられる赤と青のフィルムを貼付けたものを制作した。 (※文責:沼田健一)

1.3.5

ハーフドームミラー

前期の時点では魚眼レンズを用いて全天周投影を実現する予定であったが、投影された像の端が ぼやけてしまうなどの問題点があった。そこで我々はハーフドームミラーにプロジェクターを当 て、反射させることにより全天周投影を実現した。更にプロジェクターとハーフドームミラーを適 切な位置で固定する為の台座も独自に制作した。 (※文責:沼田健一)

1.3.6

3D

コンテンツ

従来のものとは違った独自性のある3Dコンテンツを、3Dモデリングソフトと映像の撮影、レ ンダリングを行うMMDというソフトを用いて制作した。 (※文責:沼田健一)

1.4

結果

1.4.1

エアードーム

後期の改良によって立ち上がり部分と土台部分の隙間を貼り合わせ、排気口を取り付けたが、排 気口の機能が充分なものではなく、扇風機によって送風をしすぎてしまうと、エアードームが浮き 上がってしまい、風量の調節が必要となってしまった。一方エアードームの遮光性はより高いもの となり、投影する映像もより鮮明なものとなった。 (※文責:沼田健一)

(10)

1.4.2

ピンホール投影機

レーザーカッターを用いる事により、何度も恒星球の直径や、穴の大きさを調節する事ができ、 結果的にドーム内でも正確で美しい像を投影する事ができた。中間発表での評価も非常に高い物で あった。しかし、目が慣れないうちに投影をすると星が見辛いという問題点があるなどまだまだ改 良の余地が見受けられた。 (※文責:沼田健一)

1.4.3

星座ライト

ピンホール投影機の星座の位置が分かり辛いという問題点を十分に解決できる物を制作できた。 最終発表での観客の反応も概ね良いものであった。しかし、投影時にドーム内が暗かった為型紙を 入れ替える為に手元を確認することが困難であった。 (※文責:沼田健一)

1.4.4

3D

影絵

赤川小学校での上映の際、小学生の反応はとても良かった。1つ1つの影絵に驚きの声があが り、立体的に見える影に触ろうと手を伸ばす子もいた。しかし赤川小学校での上映、最終発表会で の上映と何度も使用するたびに、影絵のネタと3Dメガネが損傷してしまい、何度も補修する必要 があった。何度も使用する事を考え、耐久性の高い物をつくる必要があると言える。 (※文責:沼田健一)

1.4.5

ハーフドームミラー

ハーフドームミラーによる全天周投影は赤川小学校での試写会、最終発表会での2度に渡って 行った。運び込む際にも車の荷台に詰め込むことができ、可搬性の高いものを制作できたと言え る。投影された映像も正確に全天周映像になっており、両上映会で好意的なリアクションが得られ ていた。 (※文責:沼田健一)

1.4.6

3D

コンテンツ

制作した3Dコンテンツは赤川小学校での上映会、最終発表会での2度に渡って上映された。両 上映会でも好意的なリアクションが得られており、特に赤川小学校での上映会では1年生から6年 生まで流れていく惑星を目で追ったり歓声をあげたりなどのリアクションが得られていた。 (※文責:沼田健一)

(11)

2

章 背景

この章では、本プロジェクトにおける以下の制作物について、制作するに至った背景を述べる。 エアードーム制作 • 3D映像 • 3D影絵 ピンホール投影機 星座ライト 投影方式 (※文責:樋口就大)

2.1

エアードーム制作

本プロジェクトでは、移動式のプラネタリウムを制作するということで、どこでもプラネタリウ ムを上映することができる環境を作らなくてはならない。プラネタリウムを上映するためには真っ 暗な環境を作らなくてはならない。そこで、工房ヒゲキタのヒゲキタさんは自ら大きなエアードー ムを制作し、各地でプラネタリウムの上映を行っていることを知った。エアードームは扇風機の風 で簡単に膨らませることができ、持ち運びする際にもとても軽いのである。  さらに本プロジェクト開始時に函館プラネタリウムの会によるプラネタリウムの上映を見ること ができた。そこで、我々はエアードームの実物を拝見し、ドーム内の広さや環境などを知った。  さらに、いくつかの課題を発見し、2つのエアードームを制作することにした。設計図は工房ヒ ゲキタのヒゲキタさんの設計したものを使い、大型(5.6m)エアードームの制作と小学校の教室に 入る大きさに設計した中型(4.0m)エアードームの二つを制作することにした。 (※文責:樋口就大)

2.2

3D

映像

本プロジェクトでは前期にエアードームの制作をし、後期ではエアードームで上映するコンテン ツを制作するという計画であった。これに関しては教員から本プロジェクトの開始当初に提示され たものである。前期の活動では作業の大部分がエアードーム制作であったので後期に制作するコン テンツについては後期のプロジェクト開始当初にプロジェクト全体で検討を行った。その結果、2 つのコンテンツを制作することに決定した。  まず1つは星座を紹介する星座番組でもう1つは立体視技術を利用した宇宙に関する番組であっ た。なぜこの2つに決定したのかというと星座番組についてはプラネタリウムなので一番基本的な 星座を紹介するコンテンツが必要なためであり、立体視技術を利用した宇宙に関する番組について は星座番組だけでは従来のプラネタリウムとかわらず新規性に欠けるためである。立体視技術を利 用することに関しては前期からエアードームで実現できれば面白みがあり、興味をひくことができ るのではないかという意見がでたからである。

(12)

 後期では本プロジェクトを2つのグループに分け、それぞれ星座番組と立体視技術を利用した 宇宙に関する番組の制作を担当した。本グループでは立体視技術を利用した番組を作ることと なった。 (※文責:越後谷萌子)

2.3

3D

影絵

工房ヒゲキタによる未来大での上映の際、番組構成に3D影絵というものがあった。上映者は ドームの壁に光源をあて、その光源を使って影絵を作る。観客は左右のレンズの色が違う3Dメガ ネをかけてドームの壁にある影を見ると、立体的に見えるというものであった。影の元となる物体 を光源に近づけたり離したりすることによって、影の位置や大きさが変わる。そうすると、メガネ を通して見ることができる3Dの物体も動き、物体が自分に迫ってきたり目の前を横切ったりする 感覚を得ることができた。たくさんの影絵が音楽に合わせて次々と登場し、観客一同貴重で楽しい ひと時を過ごした。  3D影絵は工房ヒゲキタのヒゲキタさんが独自に生み出したものである。夜1人で路地を歩いて いた時に街灯でできた2つの自分の影を見たのがきっかけだそうだ。2つの色の違う光源を物体に 当てて2つの影を作り、光源と同じ2色のメガネで影で見ると立体的に見えるのではないか、とい う仮説を立てた。家で検証をし、見事に3D影絵を生み出すことに成功した。尚、ヒゲキタさんの ホームページでは3D影絵ではなく全天周立体映像と名づけている。  一般的な施設として上映されるプラネタリウム番組には、3D影絵はまだ繁栄していない。3D 映像としては映画館でも体験することができるが、スクリーン上という限られた区画でしか楽しむ ことができない。ドームでの上映はスクリーンと違い枠がなく、自然な立体映像となる。子どもた ちに楽しく飽きないもの、そしていつまでも心に残る経験をしてもらいたいという思いから、この 3D影絵を本プロジェクトでも盛り込むことにした。ヒゲキタさんのご指導の下、本プロジェクト は一味違ったプラネタリウムを制作することになった。 (※文責:熊谷明音)

2.4

ピンホール投影機

私たちが制作したプラネタリウムは、気軽に持ち運ぶことができ、どこでも上映できるというの が一番の売りである。そのプラネタリウムでの上映にあたり、持ち運びが可能な投影機が必要とな る。プラネタリウムの投影機には全部で3つの種類がある。それは、ピンホール投影機、レンズ式 投影機、デジタル式投影機の3種類である。ピンホール投影機とは、恒星球に投影する星の級数に 合わせた大きさの穴を開け、恒星球の中から光を照らすことでドーム内に星を映し出すという仕組 みの投影機である。  レンズ式投影機とは、恒星球に内蔵された恒星原板と呼ばれる恒星の座標や等級に応じた穴を開 けた薄い金属に光を通し、その光をさらに集光レンズを通して集約してドーム内に投影する方式で ある。  デジタル式投影機とは、ドームへ一台または複数台のビデオプロジェクタを使い、映像を投影す る方法であり、1台で投影を行う場合は、魚眼レンズを使用し投影する場合が多い。その中でも、

(13)

安価で手作りすることができるピンホール投影機を制作することとした。  今回ピンホール投影機で使用する恒星球は、正十二面体のものを制作する。正十二面体というの は、ギリシア時代に形と元素記号を結びつける試みがあり、正十二面体は「宇宙」を表す形だと言 われていた。そのため、正十二面体でプラネタリウムを制作するというのは、かつて正十二面体が 宇宙の象徴として捉えられていたというエピソードと関連付けることができる。  今回の恒星球に正十二面体のものを採用したのにはこのような背景もある。ピンホール投影機を 制作するにあたって、大学内の購買に売っていた大人の科学マガジンVol.09という雑誌に付属し ている究極のピンホール式プラネタリウムというものを制作してみた。それを各自自宅で鑑賞する などし、ピンホール投影機を制作するイメージを掴み制作に臨んだ。また、そのピンホール投影機 から、制作する際の注意点や星の見え方などを確認した。  ピンホール投影機は、小規模なプラネタリウムでの上映に非常に適しており、中型ドームでの上 映に使用するために制作した。また、ピンホール投影機を用いて上映を行うことができることをプ ロジェクト学習における最低限の目標とし、前期中から制作に取り掛かった。 図2.1 大人の科学ピンホール (※文責:鈴木陽亮)

2.5

星座ライト

工房ヒゲキタによる未来大でのプラネタリウム上映時、ヒゲキタさんはとても興味深いライトを 制作されていた。そのライトは、ピンホール投影機でドームに映し出された星の上から星座の絵を 映し出し、星座の星の並びと対応させて見ることのできるライトというものであった。ピンホール 投影機で映し出された星を説明する際に、その星座の絵のライトを使用することで、「その星がど んな星座なのか」というイメージを持ちやすく、星や星座の並びが記憶に残るものであった。星座 の絵は有名な星座から季節に対応した星座まで複数用意されていて、星座の絵の大きさを調整する こともでき、ピンホール投影機でのプラネタリウム上映で、このライトが質を上げているのは明ら かだった。  そこで、我々はこの星座の絵のライトに着目した。本プロジェクトで制作したピンホール投影機

(14)

では、星がスクリーン上に綺麗に映し出されてはいるが、十分な星の知識や普段見慣れてない限 り、星座を見つけ出すのは非常に困難である。しかし、このライトを使用すれば、星座のイメージ を持たせ、星座の星の並びを記憶させることができ、本物の星空の中で目印となる星や星座を自分 で見つけ出すことができるのではないかと我々は考えた。  本プロジェクトでは、ピンホール投影機で投影した星座の星の並びと対応させて見ることで星座 のイメージを持ちやすくし、星の中から自分で星座を見つけ出すことで楽しみながら鑑賞してもら えることを狙いとして、星座の絵を映し出すことのできる星座ライトを制作することとした。 (※文責:川端天駿)

2.6

投影方式

ドームなどの半球状の壁面に映像を投影する際にはいくつかの手法がある。  1つは複数のレンズがついた光学式プラネタリウム投影機をドームの中心に配置しドーム全体に 映像を投影するものである。光学式プラネタリウムとは、中心に配置された光源から恒星原版と呼 ばれる星の配置通りに穴が開けられたものに光をあて、それをさらにレンズを通しスクリーンへと 投影するものである。これは一般的なプラネタリウムでよく使われている手法で確実に全天周投影 を実現できるものの、光学式投影機自体がプラネタリウム専用のものであり高価なものであるとい う問題点がある。  2つ目は複数のプロジェクターをコンピューターで制御し投影した画像を繋ぎ合わせてドーム全 体に投影する方法である。これはデジタルプラネタリウムという方法であり、ドームの中心に投影 機を配置しなければならない光学式投影に比べると、比較的自由にプロジェクターを配置できる上 に、プロジェクターを使うため、プラネタリウムだけではなく映像や画像の投影が可能であるとい う利点がある。しかしプロジェクターを複数台購入する必要があり、またそれらを制御する専用の ソフトが必要だという問題点がある。  3つ目はプロジェクターに一眼レフ用の魚眼レンズを繋ぎ合わせて映像を拡散してドームに投影 する方法である。函館プラネタリウム館では上記の魚眼レンズを使った方法を使っていたが、映像 がドームの半分ほどにしか投影されず、また映像の両端がぼやけてしまい映像を投影するにあたっ て充分な物ではなかった。  そこで我々は安価かつ可搬性の高い全天周投影の手法を考案し、実装する事とした。投影技術を 実装する上で参考にしたのはPaul Bourke氏が考案したもので屋内のT字路で安全確認の為に用 いられるハーフドームミラーを使った投影方法である[1] 。この手法はプロジェクターから投影さ れた映像をハーフドームミラーに反射させ、ドーム全体に映像を映し出すものである。ハーフドー ムミラーに反射され、投影された映像は特殊な形に歪んで映し出される為、あらかじめ映像の形を 変換して投影することによりドーム全体に綺麗で継ぎ目のない映像を投影することができるのであ る。  ハーフドームミラーと映像を映し出すプロジェクター、プロジェクターとハーフドームミラーを 固定する為の台座があれば実現でき、安価で可搬性の高いものであると考え、我々はハーフドーム ミラーを用いた投影方法を採用した。

(15)

図2.2 ハーフドームミラー

(16)

3

章 目標

本グループは、プロジェクト内の技術的な役割を担っており前期後期共にハードウェア部分の実 装を目標とした。この章ではそれぞれの制作物の目標を述べる。 アナログプラネタリウムの制作(エアードーム、ピンホール投影機、星座ライト) • 3D影絵の制作・ハーフドームミラーを用いたデジタルプラネタリウムの制作(投影方法、 3D映像) (※文責:沼田健一)

3.1

エアードーム制作

函館市には本格的なプラネタリウム施設がないためプラネタリウムを見たことがあるという人は 少ない。本プロジェクトは函館市のプラネタリウムの認知度を上げるため、手作りの移動式プラネ タリウムを制作することにした。そこで、工房ヒゲキタの活動を参考にし、エアードームを制作す ることにした。  制作するエアードームでは、ドーム内でプラネタリウムを上映できることが大前提である。さら に、簡単に持ち運びができ、どこでもドームを立てることができることが目標である。今回制作す るドームは、大型・中型の2つである。大型ドームでは大人数の人がドームに入ることができるこ とを目標とし、中型ドームでは、小学校でもプラネタリウムを見せることができるように小学校の 教室でもドームを立ち上げることができる大きさを目標とした。 (※文責:樋口就大)

3.2

3D

映像

立体視技術を利用した宇宙に関する番組の制作するということで使用することができる立体視技 術に関して調査を行っていた。調査の中でクロマデプスという色の違いで奥行きを感じさせる立体 視技術を発見し、この技術を使えば比較的簡単に立体視を実現できるということが試行錯誤を行う ことでわかった。このことから立体視技術にクロマデプスを使用することに決定した。  次に番組のおおまかなストーリーを決めるためにグループ内で話し合いを行った。そこで3つま でにストーリを絞った。1つは地球から始まり太陽系の惑星を順番に見せたあと銀河系全体を映 し、最後には銀河系の中心にあるブラックホールに吸い込まれるというもの、2つ目は天の川を映 しながら天の川にまつわる話をしたあと銀河系内での太陽系の位置についての説明をすることで天 の川がなぜあのように綺麗に見えるのかの理由を説明するもの、3つ目は地球とそれ以外の星の大 きさの比較を行うというものであった。最終的に1つ目の太陽系惑星を説明するものに決定した。  その後、詳しいストーリーを考え、絵コンテの作成を行い、映像の制作に入った。制作の途中で 進捗状況からブラックホールに吸い込まれるという部分を実現することは困難となりその部分を カットすることにした。その結果、地球からはじまり、月、金星、水星、太陽、火星、木星、土星、 天王星、海王星の順に惑星の周りを1週して見せていき、最後に太陽系全体をみせるという構成に

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なった。  このことから目標は立体視技術のクロマデプスを使った太陽系惑星を紹介する3D映像を制作す ることとなった。 (※文責:岡田一真)

3.3

3D

影絵

3D影絵は上映プログラムの一部として行うことが第一の目標であった。準備に時間がかかり、 プログラム外で行うとなると、3D影絵の上映そのものが厳しくなってくるからである。そして、 子どもたちに楽しく飽きないものを提供し、いつまでも心に残る経験を与えることであった。たく さんの影絵を作り、楽しんでもらうということを目標とした。 (※文責:熊谷明音)

3.4

ピンホール投影機

函館では綺麗な星空を見ることができるのに、星に興味を持っていないがゆえにその星空を見る ことがない子どもたちがたくさんいると考えられる。さらに、函館にはプラネタリウムが無く、他 の地域よりも星に接する機会が少なくなってしまいがちである。そこで、ターゲットである子ども たちに星空をみて楽しんでもらい、それが星に関する興味や学習意欲に繋がってくれれば、という 思いでプラネタリウムの制作を開始し、その活動の一部としてピンホール投影機を制作することと した。  大きな目標として中型ドーム内で上映を行うことができるというのを目指して活動を行った。投 影する星の大きさや数、どのような形でどんな素材を使って制作するのかも話し合いや、インター ネットでの調査の上決定した。ピンホール投影機の台座部分も自分たちで制作を行うこととし、並 行して制作を進めていった。また、後期の活動の中で、ピンホール投影機の派生版として、天の川 を上映することができる天の川投影機も時間に余裕があれば制作することとした。  天の川投影機とは文字通り天の川を上映する投影機で、中型ドーム内で行う展示の一部として制 作を行うこととした。これは、ターゲットの小学生が興味を持ちやすく、かつプラネタリウムのコ ンテンツとして投影できそうなものを考えた結果制作することになったもので、天の川投影機での 投影により、子供たちに天の川への興味関心を持ってもらうことを狙いとしている。この天の川投 影機は、ピンホール投影機と同時に投影できるようにし、よりリアルで美しい夜空を子どもたちに 見てもらおうという思いで制作を開始した。 (※文責:鈴木陽亮)

3.5

星座ライト

本来星座というものは、雑誌やテレビ等の占いに使用されており、一般的に親しまれているが、 それらの星座の場所や星座の形を知る人はそれほど多くはない。本プロジェクトで制作した、中型 ドームのコンテンツであるピンホール投影機は、ただ星を映しているだけで、十分な星や星座の知 識がない人が観賞しても、プラネタリウムに興味を持ちづらいと考えられる。そのため興味を持っ

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てもらうためには、印象に残りやすく、観客が楽しめるようなものを制作する必要があると考え た。そこでヒゲキタさんが使用していた星座ライトを参考にすることにした。  ヒゲキタさんの上映では、頭の中で星座がイメージしやすく、とても分かりやすい説明で、我々 の印象に残りやすかった。何より観客はとても楽しんでいた。この上映から、もっと星や星座に興 味を持ってもらうため、ピンホール投影機で投影した星座の星の並びと対応させて見ることでき、 もっと身近に星座のイメージを持ちやすく、星の中から自分で星座を見つけ出すことで楽しみなが ら鑑賞してもらえるような、星座の絵を映し出すことのできる星座ライトを完成させることを目標 とした。 (※文責:川端天駿)

3.6

投影方式

本プロジェクトではエアードーム内の全面に映像を投影が可能かつ、可搬性の高い全天周投影技 術であるハーフドームミラーを用いた方法を実装する事とした。またその方法に用いるプロジェク ターとハーフドームミラーを固定する台座も同時に制作する事とした。 (※文責:沼田健一)

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4

章 課題解決のプロセス

プロジェクトの目標を達成する為に我々はアナログコンテンツをはじめ、3Dコンテンツの制作 やそれを投影する方法の検討、実装等もおこなった。この章ではそれぞれのコンテンツの制作過程 のプロセスを述べる。 アナログプラネタリウムの制作プロセス(エアードーム、ピンホール投影機、星座ライト) • 3D影絵の制作プロセス • 3D映像コンテンツ及びその投影方法の制作プロセス (※文責:沼田健一)

4.1

後期課題の割り当て

後期からテクニカル班は構成され、活動にあたって班の中でさらに以下の2つに分かれた。 • 3D 技術班  3D班は、3Dを用いたプラネタリウム番組の制作が目標であった。映像制作の他にもクロマデ プスを用いるため、高度な技術が求められた。そのため特に専門知識がある越後谷をリーダーと し、前期でクロマデプスの知識を得た岡田、丸毛を配属し、計3名で構成した。技術班はドームに 関する活動や新たな発表形式の発案が目標であった。具体的にはピンホールの制作、3D影絵の制 作、星座ライトの制作、ドームの排気口の制作設置、ドームの修正である。技術班には沼田、鈴木、 樋口、熊谷、川端、丸毛の計6名で構成した。 (※文責:熊谷明音)

4.2

エアードーム制作

4.2.1

4m

ドーム

ドーム概要 直径4m、高さ2.8mの中型ドームを制作した。この中型ドームは、二重構造となっており、内 側用ドームはスクリーン用、外側用ドームは光を遮断し暗くする仕様となっている。したがって、 今回制作する中型ドームは、内側用ドームと外側用ドームの2つを制作した。このドームの設計図 には、工房ヒゲキタさんが設計したものを利用した(図4.1)。

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図4.1 中型ドーム設計図 道具・材料 ドーム制作をする上で、必要な道具・材料として、1m 定規、油性ペン(ホワイト)、両面テー プ(5mm× 20m)、透明テープ(50mm× 50m)、釣り糸、シルバーシート、農業用ポリエチレン フィルム(両面黒、片面が白・片面が黒)、厚紙(1m× 0.8m)を用いた。ここでの説明では、農 業用ポリエチレンフィルムを農ポリと略す。 型紙制作 始めに、型紙の制作に取りかかった。まず、厚紙を設計図に合わせ、1m定規で図りながら印を つけ、カッターで切り取った。それらをガムテープで接合して、内側と外側の二等辺三角形の型紙 をそれぞれ制作した。同様に、入口部分となる長方形(800mm× 450mm)と半円(半径400mm) を組み合わせた図形も制作した。また、ドームの天井の制作法として釣り糸を300mmの長さに切 り、厚紙の中心に支点をつくり、直径600mmの円を厚紙で制作し、これを天井の型紙とした。 縁取り・切り取り 次に、農ポリを型紙の形に切り取るため、農ポリにそれぞれの型紙の形を縁取る作業に移った。 まず、扇形の型紙の内側・外側をそれぞれ20 枚分とドームの天井の型紙を農ポリに油性ペンで縁 取った。このとき、外側に使う農ポリは両面黒のもの、内側に使う農ポリは片面が白・片面が黒の ものを使用した。次に、油性ペンで縁取った部分のなるべく内側を、カッターで切り取った。 切り取った農業用ポリエチレンフィルムの貼り合わせ 切り取った二等辺三角形の農ポリの片側を糊代部分とし、別の農ポリの糊代部分でない片側に 両面テープで貼り付けた。次に、天井部分となる円の縁にも両面テープを貼り、ドーム部分と貼 り合わせた。さらに、ドームの通路の床部分(3900mm × 800mm)の農ポリに、4 枚の長方形 (1350mm × 2156mm)をアーチ状になるように貼り合わせた。尚、その4 枚のうちの1 枚を入 口の型紙通りに切り取った。 出来たパーツの組み合わせ 次に、貼り合わせたドームに入口をつけるため、入口の型紙をドームの入り口となる部分に合わ せ、農ポリを切り取り、透明テープで通路とドームを接合した。最後に天井の型紙と同様に釣り糸

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を利用して、直径4400mm のドームの床となる円をシルバーシートで制作した。以上が中型ドー ムの制作過程である。ドーム制作には約1 ヶ月半費やした。 注意点 制作する上で注意した事は、農業用ポリエチレンフィルムはとても破れやすいため、扱いには充 分気をつけた。農ポリを貼り合わせる段階で、貼り合わせた部分に皺が寄っていると、スクリーン が歪んだり、そこから空気が漏れてしまうため、皺が寄らないように丁寧に貼り合わせた。 立ち上げ方 中型ドームは、家庭用扇風機2 台を強(風量)で起動し、通路を通じてドーム内に空気を送る事 で立ち上がる。そして、ドームの裾にドームが張るようにレンガ(3kg)を置くことでドームは膨 らんでいき、立ち上がることができる。 図4.2 中型ドーム (※文責:樋口就大)

4.2.2

5.6m

ドーム

ドーム概要 直径5.6m、高さ3.8mの大型ドームを制作した。大型ドームの設計図は工房ヒゲキタさんが設 計したものを利用した(図4.3)。設計図通りならば、中型ドームと同様に二つのドームを必要とす るが、今回使用したビニールシートは丈夫で遮光性にも優れているため、一つのドームのみ制作し た。尚、このドームは外側ドームをモデルとした。 図4.3 大型ドーム設計図

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道具・材料 ドーム制作をする上で、必要な道具・材料として、1 m定規、油性ペン(ブラック)、両面テー プ(5mm × 20m)、ガムテープ(50mm× 50m)、透明テープ(50mm× 50m) 白ビニールテープ (19mm × 10m)、釣り糸、シルバーシート、ビニールシート(武田産業のカーボンレス遮光フィ ルムWBW ‐ S)、厚紙(1m× 0.8m)を用いた。 型紙制作 始めに、型紙の制作に取りかかった。厚紙を設計図に合わせて1m 定規で図り、カッターで切 り、ガムテープで接合し、二等辺三角形の型紙を制作した。また、後に函館プラネタリウムの会の 要望により、立ち上がり部分を小学6年生の平均身長である1600mmにするために600mm分型 紙を増やした。同じく、入口部分となる長方形(1000mm× 505mm)と半円(半径500mm)を 組み合わせた図形も同様に制作した。ドームの天井の型紙を制作するため、釣り糸を利用して半径 405mmの半円を2つ作り、それらをガムテープで接合した。 縁取り・切り取り 次に、ビニールシートの上に型紙を乗せ、型紙の縁を油性ペンでなぞった。型紙に合わせた二等 辺三角形のビニールシートを14 枚、天井の円を1 枚制作した。これらのビニールシートから、油 性ペンで書いた部分の内側をカッターで切り取った。 切り取ったビニールシートの貼り合わせ 切り取った二等辺三角形の片側を糊代部分とし、別のビニールシートの糊代部分でない片側に両 面テープで貼り付けた。次に、天井部分となる円の縁にも両面テープを貼り、ドーム部分と貼り合 わせた。さらに、ドームの通路を制作するために床部分(5200mm × 1000mm)のビニールシー トと4 枚の長方形(1350mm × 2670mm)のビニールシートを制作し、アーチ状になるように貼 り合わせた。尚、その4 枚のうちの1枚を入口の型紙通りに切り取った。 出来たパーツの組み合わせ 次に、貼り合わせたドームに入口をつけるため、入口の型紙をドームの入口となる部分に合わ せ、ビニールを切り取り、透明テープで通路とドームを接合した。最後に床を制作するために天井 の型紙と同様に釣り糸を利用して、直径5600mm の円をシルバーシートで制作した。以上が大型 ドームの制作過程である。ドーム制作には約1ヶ月半を費やした。 注意点 制作する上で注意した事は、両面テープ貼り合わせの際に隙間をつくってしまうと、ドーム内に 光が入ってきてしまうため、ビニールを引っ張りながら貼り付けた。また、光漏れをしている箇所 には外側から白ビニールテープを貼ることで光漏れを防ぐことができた。 立ち上げ方 大型ドームは、家庭用扇風機3 台を強(風量)で起動し、通路を通じてドーム内に空気を送る事 で立ち上がる。そして、ドームの貼り合わせを目印として等間隔で裾にドームが張るようにレンガ (3kg)を置くことでドームは膨らんでいき、立ち上がることができる。

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図4.4 大型ドーム 修正点 前期でヒゲキタさんに大型ドームを見てもらう機会があった。そこで、自分達の大型ドームとヒ ゲキタさんの大型ドームの違いが2つ見られた。  まず、床の部分とドームを完全に密封し、床の隙間からの光漏れをなくしているということ。そ のため、ドームには空気を排出するための排気口を付けることでドームは萎まずに、膨らみ続ける ことができる。もう1つは入口を曲げること。私たちは扇風機の風はまっすぐ入口に送るものだと 考えていたがこれでは光漏れが起きてしまうので入口を曲げるというものであった。入口を曲げる ことで扇風機とドームをつなげる通路から漏れる光を減らすことができる。後期ではこの2つと大 型ドームの光漏れを改善した。 光漏れの改善方法 大型ドームの貼り合わせの時に生じた隙間からの光漏れを防ぐために、中型ドームの制作に使用 した農ポリを貼り合わせた部分を全て白ビニールテープと同様にドームの外側から貼ることにし た。  光漏れを改善する材料として、透明テープ(50mm× 5000mm)、農ポリ(片面が白・片面が 黒)、を使用した。設計図から、ドームの貼り合わせが行われている長さは3996mm+1000mm+ 0.6mmなので約6000mmであったので、農ポリを30mm× 6000mmの長方形に28本分をカッ ターで切り取った。切り取った28本の農ポリを1本ずつ外側が白になるように貼り合わせの部分 に合わせ、上から透明テープを貼ることで光漏れを改善した。また、天井部分の光漏れも同様の方 法で光漏れを防ぐことができた。 排気口の構造・材料 排気口の制作ではヒゲキタさんが訪問された際に作っていただいたミニチュアの模型を元に制作 した(図4.5)。ドーム内から排出される空気が入り右、上、左、前、下、右、上、前の順番で空気 を排出することができる(図4.6)。さらに、この複雑な構造により外部からの光漏れが生じること はない。排気口を制作するための材料として、厚紙(1m× 0.8m)、両面テープ(5mm× 20m)、 農ポリ(片面が白・片面が黒)透明テープ(50mm× 50m)を使い制作した。排気口は60cm四方 の正方形を2つ制作することにした。

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図4.5 排気口のミニチュア模型 図4.6 排気口イメージ 排気口の制作 まず初めに、排気口の模型を元に自分たちで設計図を作成した(設計図1,2,3)。20mmの部分は のりしろの部分である。設計図を元に厚紙で十字形、凸形、正方形の型紙を制作した。  次に、制作した型紙を元に農ポリで十字形を4枚分、凸形を4枚分、正方形を2枚分に切り取っ た。次に両面テープで仮止めをしてから両面テープを使い貼り合わせを行った。図のように空気が 循環するように十字形に凸形をのりしろを使い貼り付け、十字形の300mmの部分を立ち上げ、の りしろ使い隣の部分と貼りあわせると箱のような形になる。  次に空気を逃がすために正方形の穴をあけた。正方形の大きさは、100mmとして穴をあけた。  次に、できた箱型の農ポリを2つ使い、箱型を穴が空いている部分を下にしてそれぞれ空気が循 環するように重ね、のりしろを貼り合わせ、一番上の面に正方形の農ポリを貼り合わせ、空気を逃 がすための穴をあけると排気口が完成した。 図4.7 排気口設計図1 図4.8 排気口設計図2

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図4.9 排気口設計図3 床を接合する 大型ドームを密封状態にするために床と大型ドームの裾を接合した。使う材料は透明テープ (50mm× 50m)を使用した。床と大型ドームの裾を合わせ3回一緒に折りたたみ、透明テープで 戻らないように何度も貼り、床と大型ドームの裾を接合することができた。 大型ドームに穴をあける 密封した後には大型ドームに排気口を取り付けるために穴を開けた。穴をあける位置はドームの 入口から正面から左右に30度ずつずらした位置に穴を開けることにした。こうすることによって 扇風機によって送られてくる風が入口から入り、ドーム全体に行き渡るのである。  次に穴をあける高さを決めた。大型ドームでは全天周プロジェクタを使い上映をするため高い位 置に設置してしまうと見ている方が気になってしまうこともあるのでギリギリまで低い位置に設 置することにした。一番低い高さは、制作した排気口穴の高さであるので、床よりも100mm高い 位置に穴をあけた。穴の開け方は、床よりも100mm高い位置に100mmの正方形を目印として描 き、対角線を描き対角線に合わせカッターで切れ込みを入れた。切れ込みをいれると二等辺三角形 が4つ出来上がる。ドームの外側から排気口とドームに開けた穴を合わせた。  最後に、ドームの内側から二等辺三角形の部分を排気口の内側部分へと折込み、透明テープで貼 ることで、床を密封し、排気口を取り付けることに成功した。 (※文責:樋口就大)

4.3

3D

映像

4.3.1

クロマデプス

一般に知られている立体視技術は左眼用と右眼用の互いに視差を有する2つの画像を立体視映像 として統合したり、左右の絵に分離したりすることで立体的に見える。これらの立体視技術は偏光 式、シャッター式、カラーフィルタ式などに分類される。これに対してクロマデプスは専用のクロ マデプスメガネを通してみることにより、色相の違いによって立体的に見える技術である。

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 偏光式やカラーフィルタ式の場合、立体視画像は2つの画像を重ねているためにメガネなしでは 二重に見えてしまい、非常に見苦しい画像になってしまう恐れがある。これに対しクロマデプスは 2つの画像を使わずに1つの画像で良いのでクロマデプスメガネなしでも鮮明な画像としてみるこ とができるのが最大の特徴である。  しかしクロマデプスは色相だけで奥行きが決まるためにリアルな3D映像の作成は不可能にな る。なぜかというと背景が黒の場合と白の場合とでは色の奥行きの関係が逆転してしまうので背景 によっては赤い林檎を奥に見せるためには青くしなければならないような場合が発生するためであ る。  クロマデプスの原理はクロマデプスメガネのレンズがプリズムになっており、そのプリズムを通 ることで光の波長つまり色の違いによって屈折の強弱が生じ、そのために結像する位置が異なって くる。見え方として黒背景の場合は青系が最も奥に沈み、赤系が手前に浮かんでくる。白背景の場 合はその逆で赤系が最も置くに沈み、青系が手前に浮かんでくる。 (※文責:岡田一真)

4.3.2

使用したソフト

はじめに映像を制作するにあたって使用するソフトを検討した。  3Dモデリングは初心者向けフリーソフトで日本語版のソフトであり、チュートリアルもネット 上に沢山あるということで、Metasequoiaを使用することにした。Metasequoiaでは主に太陽系の 惑星のモデリングからテクスチャのマッピングまでを行った。他に検討したソフトの中にBlender という候補もあったが、実際に使用した際にMetasequoiaの方が使いやすかったため、使用しな いこととなった。  映像の撮影、レンダリングを行うソフトは,ドーム用の全天周映像が作れるものではならなかっ たた。しかし、全天周映像の制作は高価なシェアウェアにしか機能が無い、有料のプラグイン[2] で実装されているなどの問題点があった。そこで、今回はMikuMikuDance(以下、MMD)と、 MMD用のエフェクトとして公開されていたAmateras Effect[3]を使用することとした。  Amateras EffectはMMD上でレンダリングする際に、自動的に全天周映像へ変換するエフェ クトである。これにより、フリーソフトでの全天周映像の撮影とレンダリングを実現した。ただ し、エフェクトによって掛かる負荷が大きいため、ポリゴン数の多いモデルを使用するとソフトが 強制終了するなどの問題点がある。  また、MetasequoiaからMMD用にモデルを変換するにあたって、PMDEditor を使用した。 PMDEditorでは3Dモデルに対してボーンを入れる作業や、惑星に公転の動きをつける作業を 行った。

 音声の調整にはAudacityとAviutlを使用した。Audacityを用いた理由は秒単位で音声の場所 を調整できる機能があり、フリーソフトであったためである。また、大まかな音量の調整や音声の 切り貼りにはAviutlというフリーソフトを用いた。

 映像の最終調整、編集、レンダリングについてはAdobe After EffectsCS5.5を使用した。この ソフトを用いた理由としては、高解像度の映像や音声の編集を同時に行うことができる点や、エ フェクトを用いることでコントラストやノイズ除去などができるという理由があげられる。また、 動画の入出力形式が豊富でMOV形式やAVI形式などに対応していたという点もあげられる。  After Effectsでレンダリングした映像を低容量にエンコードする際にはフリーソフトのつんで れんこを使用した。これを用いた理由としてはフリーソフトであり、おおまかな質問に答えるだけ

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で用途にあった圧縮を行う初心者向けのソフトであったためである。  以上の7つのソフトを分担して使用し、クロマデプス方式の3D映像を制作した。  (※文責:越後谷萌子)

4.3.3

3D

モデル制作

(Metasequoia)

Metasequoia上での作業 モデルの作成にはMetasequoiaLE R3.0というMetasequoiaのフリー版を使用した。惑星のモ デル制作にあたりまずU方向8、V方向8の全部で64面の球体を作成した。  作成方法としてまず左のメニュー(コマンドパネル)のコマンドの面の基本図形をクリックし た。すると画面上に基本図形のタブが出現し、そこの球体の絵が描かれているアイコンをクリック し、作成ボタンをクリックすることで球体のモデルが作られた。作成ボタンをクリックする前に詳 細設定と書かれたボタンをクリックすることで作られる球体モデルの面の分割数を変えることがで きるが今回は使用しなかった。面の数を増やせばよりきれいな球体モデルを作成することができ、 完成度が増すが面数を多くしたためにパソコンが処理しきれなくなり、モデルがうまく動かなく なってしまう。そのような自体を避けるために今回はモデルの面の数を変更しなかった。

 次に球体モデルに貼るテクスチャを探した。そうしたところ、Planet Texture Map Collection[4] というサイトでフリーで太陽系惑星のテクスチャを使えるものを発見した。太陽、木星、海王星は カラーマップという惑星の表面のテクスチャを使用した。土星と天皇星は表面のカラーマップに加 え、環のカラーマップとカラーマップの余計な部分のテクスチャを透過させるためにカラーマップ を白黒にしたテクスチャを使用した。水星、金星、月、火星はカラーマップのほかにバンプマップ という高低をあらわす白黒のテクスチャを使用することで表面の凹凸を表現できるテクスチャを使 用した。地球は表面のカラーマップとバンプマップの他に雲のマップのテクスチャを使用した。  テクスチャを球体モデルに適用する手順はまず、右のメニューの2つあるうちの下の材質パネル の新規ボタンをクリックした。次に新規に作成された材質を選択し、設定ボタンをクリックした。 そうすると設定ウィンドウが開き、マッピングの模様の部分にカラーマップ、バンプマップがあ る惑星は凸凹の部分にバンプマップを設定しOKボタンをクリックして設定ウィンドウを閉じた。 最後に上のメニューバーの選択部処理を開き、面に現在の材質を指定というボタンをクリックする ことでテクスチャが適用された。  基本的にこの流れでモデルを作成したが、雲がある地球と環がある土星と天皇星は作成方法が特 殊なので後述でそれぞれ別に説明する。  完成したモデルは上のメニューバーのファイルを開き、名前を付けて保存をクリックし、で てきたウィンドウのファイルの種類を Metasequoia オブジェクト (*mqo) ではなく Direct3D Retained Mode(*.x)に変更し、保存ボタンをクリックした。するとX Exportというウィンドウ が開き左右を反転するのチェックをはずしてOKを押し、xファイルとしてモデルを保存したこれ は後にMikuMikuDance上でモデルを使用できるようにPMDEditorでモデルに剛体などの設定 をできるようにPMDEditor上で作成したモデルを扱えるようにするためである。

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図4.10 基本となる球体 (※文責:岡田一真) 地球 地球のモデルは雲のテクスチャをカラーマップのテクスチャの上に出すために表面の球体もモデ ルを覆い隠すようにように中心が同じの一回り大きい球体モデルを使い、全部で2つの球体モデル を使い作成した。  まず、地球の本体部分の球体モデルを作成した。他の惑星と同じように材質パネルからテクス チャを設定し、面に現在の材質を指定をクリックして作成した。ここからが他の惑星のモデルと作 成の流れが異なった。  次に右のメニューの上の物体パネルで新規ボタンをクリックし、新たな物体を作成した。新たに 作られた物体を選択した状態で左のメニュー(コマンドパネル)のコマンドの面の基本図形をク リックし、基本図形のウィンドウを出した。  次に球体モデルを作成するがその前に詳細設定をクリックして開き、球体の半径をデフォルトの 100から110に変更し、現在の材質を割り当てるのチェックをはずして、作成ボタンをクリックし た。これで地球本体の球体モデルより半径が10大きい球体モデルが作成された。  次に雲のテクスチャの雲以外のテクスチャの部分を透過させたテクスチャを作成するために GIMPというフリーの画像編集・加工ソフトを使用した。まずGIMPを開き、メニューバーの ファイルから開くをクリックし、雲のテクスチャを開いた。  次にツールボックスのファジー選択をクリックし、しきい値を80に設定した。これで透明にし たい部分をクリックするとそのクリックした部分の色に近い部分が範囲指定された。この範囲指定 される部分はしきい値を変更することで範囲を広げたり、狭めたりできた。選択したボタンでキー ボードのDeleteキーを押すことで選択されていた部分が切り取られた。  最後にメニューバーのファイルから名前を付けて保存をクリックし、でてきたウィンドウのファ イルタイプを選択というところからPNG画像を選択して保存ボタンをクリックしてpng画像と して保存した。png画像として保存した理由として他の拡張子とは違い透明にした部分をそのまま 透明として使えるからであった。  Metasequoiaに戻り、材質パネルで新規の材質を作成して設定を開いた。諸設定の不透明度を

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0.8にし、マッピングの模様の部分にGIMPで作成した雲のテクスチャを設定しOKを押した。 そしてメニューバーの選択部処理から面に現在の材質を指定をクリックして雲のテクスチャを適用 した。これで雲が見え、雲が無い透明な部分からは地球の表面がみえるという地球のモデルが完成 した。最後に他の惑星と同様にファイルの名前を付けて保存からxファイルとして保存した。 図4.11 地球 (※文責:岡田一真) 土星と天王星の環を制作する方法 土星と天王星の環を作成する方法は、他の太陽系の惑星と同じように、Metasequoiaを使用し た。Metasequoiaを起動し、画面左側にあるコマンドパネル内にあるコマンドタブを押してグルー プを開き、その中の基本図形Pのボタンを押し、基本図形のウィンドウを開いて、作成したい物に 近い図形を選択する。しかし、Metasequoiaで土星と天王星の環を作成するとき、平らな輪状の図 形が無いため、別の図形で対応することにした。そこで、9種類ある基本図形のうち、中央にある ドーナツ状の図形を用いて作成した。 (※文責:丸毛寿晃) 基本モデルの設定 更に、平らな輪を作りやすいように基本図形の下にある詳細設定より、基本図形の作成のウィン ドウを表示し、その中にあるU方向とV方向の値を設定した。U方向の値は、数を増やすことに よって、隣接するブロックの数が増え、y軸方向から見ると、より円に近い状態になる。V方向の 値は、数を増やすことによって、各ブロックの角数が増え、z軸、x軸方向から見ると円に近い状 態になる。今回は平たい輪状にするため、土星と天王星の両方の環をU方向は30、V方向は4と 設定した。  その他に、土星、天王星それぞれに合わせて環の位置を調整するために、U方向、V方向の下に ある内径と外径の設定をした。内径と外径の値を変えることで、内径は輪の内側の辺、外径は輪の 外側の辺の中心からの距離を変えることができる。今回は土星の内径を130、外径を230に設定 し、天王星の内径を125、外径を220に設定した。設定した後は、基本図形の作成のウィンドウを

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消し、基本図形のウィンドウの下にある作成ボタンを押して、図形を表示する。 図4.12 基本モデルと設定 (※文責:丸毛寿晃) 設定の理由 U方向を30と設定した理由は、数が大きすぎると動画として動かすときに処理が追いつかなく なってしまうため、輪に見えやすいような30という値に設定した。V方向を4に設定した理由は、 後々の設定において、編集しやすくするためである。土星と天王星の環の大きさの違いは、土星の 環の方が大きいからである。土星と天王星の環の内径の各惑星との距離に違いがあるのは、天王星 の方が惑星に近いためである。  V方向を4に設定したことにより、x軸、z軸方向から見るとひし形になっている。この状態か ら、それぞれのブロックの上の角の点と下の角の点を、y軸における左右の角と同じ位置になるよ う移動した。移動する方法は、コマンドパネル内のコマンドタブにある、移動Vというボタンを 押す。そうすると、画面上に移動というウィンドウが表示される。表示された状態で点をクリック すると、移動ができるような状態が表示される。これにより平たい輪状にすることができる。 図4.13 点の移動方法 (※文責:丸毛寿晃)

図 2.2 ハーフドームミラー
図 4.1 中型ドーム設計図 道具・材料 ドーム制作をする上で、必要な道具・材料として、 1m 定規、油性ペン(ホワイト)、両面テー プ( 5mm × 20m ) 、透明テープ (50mm × 50m) 、釣り糸、シルバーシート、農業用ポリエチレン フィルム(両面黒、片面が白・片面が黒)、厚紙( 1m × 0.8m )を用いた。ここでの説明では、農 業用ポリエチレンフィルムを農ポリと略す。 型紙制作 始めに、型紙の制作に取りかかった。まず、厚紙を設計図に合わせ、 1m 定規で図りながら印を つけ、カッターで
図 4.4 大型ドーム 修正点 前期でヒゲキタさんに大型ドームを見てもらう機会があった。そこで、自分達の大型ドームとヒ ゲキタさんの大型ドームの違いが2つ見られた。  まず、床の部分とドームを完全に密封し、床の隙間からの光漏れをなくしているということ。そ のため、ドームには空気を排出するための排気口を付けることでドームは萎まずに、膨らみ続ける ことができる。もう1つは入口を曲げること。私たちは扇風機の風はまっすぐ入口に送るものだと 考えていたがこれでは光漏れが起きてしまうので入口を曲げるというものであった。
図 4.5 排気口のミニチュア模型 図 4.6 排気口イメージ 排気口の制作 まず初めに、排気口の模型を元に自分たちで設計図を作成した(設計図 1,2,3 ) 。 20mm の部分は のりしろの部分である。設計図を元に厚紙で十字形、凸形、正方形の型紙を制作した。  次に、制作した型紙を元に農ポリで十字形を 4 枚分、凸形を4枚分、正方形を 2 枚分に切り取っ た。次に両面テープで仮止めをしてから両面テープを使い貼り合わせを行った。図のように空気が 循環するように十字形に凸形をのりしろを使い貼り付け、十字形の
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