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炭化水素汚染土壌の高効率バイオレメディエーションシステムの 開発

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Academic year: 2021

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(1)

論文の内容の要旨及び論文審査の結果の要旨の公表

学位規則第 8 条に基づき、論文の内容の要旨及び論文審査の結果の要旨を公表する。

フリガナ

氏名(姓、名)

カワゴエ タイキ

川越 大樹 授与番号 甲 1381 号

学 位 の 種 類 博士(工学) 授 与 年 月 日 2020年3月31日 学位授与の要件 本学学位規程第 18 条第 1 項該当者 [学位規則第 4 条第 1 項]

博士論文の題名

炭化水素汚染土壌の高効率バイオレメディエーションシステムの 開発

審 査 委 員

(主査)久保 幹

(立命館大学生命科学部教授)

若山 守

(立命館大学生命科学部教授)

三原 久明

(立命館大学生命科学部教授)

論文内容の要旨

本論文は、炭化水素汚染土壌の高効率バイオレメディエーションの構築を目指し、炭 化水素分解菌の解析、土壌改善技術の構築、および各種活性炭を解析し、最適な組み合わ せにより新規高効率バイオレメディエーションの構築に関するものである。

第1章では、Rhodococcus属の様々な細菌種のアルカンヒドロキシラーゼ遺伝子と、

長鎖シクロアルカン分解能を解析した。その結果、11 種の R. erythropolis において、

alkB R2遺伝子を有しており、alkB R2遺伝子は長鎖シクロアルカン分解に重要な働き

をしていることが示唆された。

第 2章では、炭化水素汚染土壌のバイオレメディエーションの効率を高めるため、最 適な炭化水素分解微生物の数や微生物活性を高めるため、総炭素量(TC)と総窒素(TN)

最適値を決定した。これらの結果から、TCおよびTNを制御(TC = 20,000 mg/kg、TN

= 2,000 mg/kg、およびC/N比= 10)することにより、炭化水素分解菌数が向上し、また 長期間維持されることが確認できた。

第3章では、これらの高効率なバイオオーグメンテーション技術と、活性炭を用いた 油臭油膜解消技術を組み合わせる新たなバイオレメディエーション技術を開発した。本 技術により、活性炭混合後約1時間で油臭消臭と油膜解消ができ、約1か月で油分濃度 を低減することができた。

本研究により、炭化水素分解菌R. erythropolis、土壌肥沃度向上技術、および活性炭 を最適に組み合わせることにより、炭化水素汚染土壌の高効率バイオレメディエーショ ン技術の構築ができた。

(2)

論文審査の結果の要旨

本論文は、炭化水素汚土壌の高効率バイオレメディエーション技術を構築するため、

炭化水素分解菌の解析、土壌肥沃度解析、および化学処理と生物処理の組み合わせを行 った点に特徴があり、以下の点に関して評価することができる。

(1)新規に分離した石油分解菌の特徴を解析するため、炭化水素分解に関与するアル カンヒドロキシラーゼ遺伝子の解析を実施したところ、全ての分離菌株はalkBR2遺伝子 を有していることを明らかにし、全ての菌株はRhodococcus erythropolisであった。ま

た、Rhodococcus 属細菌において、異なる種でのアルカンヒドロキシラーゼ遺伝子を解

析したところ、下記に示す分類ができた。

●alkBR2遺伝子を有するグループ

●alkBR2遺伝子以外のalkB遺伝子を有するグループ

●alkB遺伝子を保持しないグループ

(2)炭化水素分解菌を用いたバイオレメディエーションを効率化するため、土壌中で 炭化水素分解菌を維持・向上させるため、土壌肥沃度指標に基づきバイオマスを処方す ることにより炭化水素分解菌数を維持・向上させることを見出した。具体的には、総炭素 量(TC)と総窒素量(TN)、およびC/N比の制御が炭化水素分解菌数の維持・向上に密 接に関与しており、TC≧20,000 mg/kg、TN≧1,300 mg/kg、C/N比≧10の条件が最適であ った。これらの成果はバイオレメディエーションの実用化に寄与するため高く評価でき る。

(3)炭化水素分解と油臭・油膜を同時に低減する新技術を構築するため、本研究で開発 した炭化水素分解菌と活性炭の組み合わせを新たに考案した。本手法は、実験室スケー ルにおいて、従来の石油分解能を阻害することなく、迅速に油臭・油膜を除去できた。ま

た、0.5 m3スケールにおいても同様の結果が得られた。生物性と化学性を組み合わせたハ

イブリッド型の新技術である。

本論文の審査に関して、2020 年 1 月 13 日(月)14:00~15:40 まで、リンクスクエ ア演習室2Bにおいて公聴会を開催し、申請者による論文要旨の説明の後、審査委員は学 位申請者川越大樹に対する口頭試問を行った。各審査委員および公聴会参加者より、alkB 遺伝子の由来や分布などの質問がなされたが、いずれの質問に対しても申請者の回答は 適切なものであった。また、本論文提出後、主査および副査はそれぞれの立場から論文の 内容について評価を行った。

以上、公聴会と論文審査の議論により、審査委員会は本論文が本研究科の博士学位論 文審査基準を満たしており、博士学位を授与するに相応しい水準に達しているという判 断で一致した。

試験または学力確認の結

果の要旨

本論文の公聴会は 2020 年 1 月 13 日(月)14:00~15:40 まで、リンクスクエア演習 室2Bで行われた。

主査および副査は、公聴会の質疑応答を通して博士学位に相応しい能力を有すること を確認した。

したがって、本学学位規程第18条第1項に基づいて、博士(工学 立命館大学)の学 位を授与することが適当であると判断する。

参照

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