− 2 −
作 物( 耕 種 ・畜 産) ,
生 産者
\
丶
自然( 気候,耕 庖 土
地利用, 分 布,様 子)
へ
/ノタ
生 産 手 段, 生 産 過 程
レダ
//
錨氈 撈回 総 化 品
種娘 殷鷺耕皿
ソ
/
流 通 , 政 策 , 消 費
生
産
業
者
一 一qS●
中
間
流
通
業
者
︵
卸
売
業
者
・
物
流
業
者
他
︶
一
一 争
一 一e゛生産物 の流 れ
一
今
ホ
売
業
者
直 売 所 ,宅 配 流通 。
イ ン タ ー ネ ッ ト 市
場 他
生 活 の変化( 消費 者 の 二
− ズ, 購 買 行 動 の変 化)
消
費
者
経 営 環 境 の変 化 (法 律・
行 政 , 技 術進 歩,国 際化 ,
労 働力 市 場 な ど)
一 一知'
社 会 的・ 経 済 的 環 境 要 因 の影 響
図 2 流 通 活 動 の 仕 組 みと 流 通 に 影 響 を 及 ぼ す
そして, こ れらの発達 仮説 に基づ く社会 認識形
成 の考え方 を授業 研究 によ って検証 しな がら, 発
達 に焦点を あて だ小学校 社会科 授業を 開発 する こ
と が課題で あっ た。 そ こで本小論 で は, 以 下の よ
うな 手順で 授業 開発を行 う。
① 子ど もの社会 認識発 達 に関す る基 礎的調 査を
行 い, 発達 的特 徴につ いて検討 す る。
② 調 査 結果に基づ いて, 子 ども の社会認識 発達
を 促進す る教育 的働き かけを 授業仮説 と して設
定 する。
③ 小 学校 社会科 第5学 年 厂
我 が国 の食料生 産と
私 たち のくらし」 の学 習にお いて教 材とな りう
る事 例や資料 を収 集し, 授業 仮説 に基 づい た実
験的 授業を 計画・ 実施 する。
④ 授業 の結果を分 析し なが ら授業 仮説 を検討 す
るとと もに, 単元 レベ ルの社会 科授業 モデ ル案
を作成 す る。
H 子 ども の社会認識 発達 に関す る調査
1 調査 目的
こ れまで筆者 は生産 か ら消費ま での流 通活動 の
中で,商 品を媒 介 とする小 売業 者 と消費 者 の関係
認 識に焦 点を あてな がら子 ど もの経済認 識 の発達
に関す る調査を 行 って き た。 本小論 で は, 小学 校
社会科第 5学年 単元 匚
我 が国の食料 生産 と私 たち
の くらし」 の授業 開発を行 う ことか ら, 流通 活動
の中で も生産 活動 に関す る子 どもの認識 発達 の調
査を行 い, その発達 的特徴 を検討 す る。 なお, 生
産 物(消費財)を流通 させ る経済活 動 の仕 組 みを 簡
略化 した ものが図25) で あ る。
2 調 査方法
① 調 査対象 と実施 時期
・ 島根県 下 の小 学 校2校, 計298名
・平 成18年 7月 に実施
表1 調査対象の人数内訳
学年
人 数
3 年
64
4年
79
5 年
71
6 年
84
(2) 調 査の手 続き6)
調 査で は異な る農業生 産 活動を 比較さ せ, そ の
違 いを回 答させ た。 例示 し た生 産活 動 は耕 種農業
表2 調査問題
1 厂ト マ ト を 作 る 仕 事 」 と 匚お 米 を 作 る 仕 事 」 は , ど
こ が 違 う と 思 い ま す か。 違 う と思 う こ と を た く さ ん
書 い て 下 さ い。
2 匚牛 を 育 て る 仕 事 」 と 「 お 米 を 作 る 仕 事 」 は, ど こ
が 違 う と 思 い ま す か。 違 う と 思 う こ と を た くさ ん 書
い て 下 さ い。
3 「 お 茶 を 作 る 仕 事 」 と 「 お 米 を 作 る 仕 事 」 は, ど こ
が 違 う と 思 い ま す か。 違 う と 思 う こ とを た くさ ん 書
い て 下 さ い 。
付け の中核 とな る視点と して は 匚
流通」 が考え ら
れる。 なお本小 論で は 匚
流 通] を, 生産 者 から消
費 者に生 産物( 消費財 ) が流 れて い く過 程,及 び
生 産物 の売買 によ る生 産者, 中 間流通業者, 加 工
業者 ,小 売業者, 消費 者 のつ な がり, という意 味
で 用い る。 一方, 先 の発達調 査で は, 生 活経験 だ
けで は認 識す るこ とが難し い 匚
流通 ・政 策」 の視
点 に子 ど もは着 目し にくい という 傾向 が見出さ れ
た。 こ のこ とから,生 産・ 中間流通 ・小売 ・消 費
活 動を 関連付け て認識 でき る教材 の開発 や学習 過
程, 学習 活動を 工夫す る ことが必要 とな る。 以上
のこと から, 子 ど もの社会認識 発達 を促 進す る教
育 的働き かけを以 下 のような 授業 仮説と して設 定
し た。
生産業 者 の生産 に関 わる工夫・ 努力 を中
間流通業 者, 小売業 者, 消費者 との 関係か
ら考え るこ とが可能 な教 材, 学習 過 程, 学
習活動 を組 織したな ら ば, 個別 的・断片 的
な認 識 か ら, 匚
流通 」 を 中核 と す る構造 化
さ れた認識 へと発達 させ るこ とができ る。
2 実 験 的 授 業 の 実 施
(1) 実 験 的 授 業 の 対 象 と 実 施 時 期
平 成19 年 7月18 日 に 島 根 県 下 の 小 学 校 5 年 生 1
ク ラ ス (35 名 ) を 対 象 に し て 行 っ た。
(2 ) 授 業 の 概 要 ( 表 3 を 参 照 )
授 業 は 1 時 間 扱 い で , 担 任 教 師 が行 っ た。 授 業
仮 説 に 基 づ い て 構 成 し た 授 業 過 程 は , 匚キ ュ ウ リ
農 家 は , な ぜ ま っ す ぐな キ ュ ウ リ を わ ざ わ ざ 作 る
の だ ろ う 」 を 主 発 問 と し て , 概 ね 4つ の パ ー ト か
らな る 。 授業 で は ま ず , ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ づ く
り と い う 生 産 農 家 の 工 夫 ・ 努 力 の 実 態 に 着 目 さ せ
る。 そ し て , そ の 行 為 の 目 的 を 考 え な が ら生 産 業
者 と流 通 業 者 ・ 小 売 業 者 ・ 消 費 者 の 関 係 につ い て
匚流 通 」 の 観 点 か ら 学 習 さ せ た。 な お , 実 験 的 授
業 の 実 施 に 先 立 ち , 本 授 業 を 小 学 校 社 会 科 単 元
匚我 が 国 の 食 料 生 産 と 私 た ち の く ら し 」 の 発 展 的
学 習 と し て 位 置 付 け る こ と に よ っ て 学 校 か ら 研 究
協 力 許 可 を 得 た 。
(3 ) 分 析 の 手 続 き
授 業 結 果 を 以 下 の 手 順 で 分 析 す る。
① 前 掲 表 2 の 調 査 問 題 を 事 前 テ スト と 事 後 テ ス
ト と し て 用 い , 記 述 内 容 か ら 子 ど も の 認 識 の 変
化 を 量 的 に 分 析 す る 。
表 3 実 験 的 授 業 の 概 要 ( 1 時 間 )
主 な 学 習 問 題 と活 動 主 な 学習 内 容
1 0 ス ー パ ー で よ く 売 ら れ て い る キ ュ ウ リ は ど れ か。
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ と曲 が った キ ュ ウ リを 比 較 し な が ら, ス ー パ ー
マ ー ケ ット で 一 般 的 に 売 ら れ てい る キ ュウ リ は ど ち ら かを 発 表 す る 。
・ 曲 が っ たキ ュウ リ は, ど の よ うな お 店 で 売 ら れ て い る かを 発 表 す る 。
2 0 農 家 は ど の よ う にし て まっ す ぐな キ ュ ウ リを 作 っ て い る の だ ろ う 。
・ ま っ す ぐな キ ュウ リ を 栽培 す る た め の生 産 の工 夫 を資 料 で 確 認 す る 。
・ カ ボ チ ャの 苗 と き ゅう り の苗 の接 ぎ木 ( よ び 接 ぎ) に つ い て 資 料 で
確 認 す る。
3 ○ き ゅう り 農家 は, な ぜ ま っす ぐな キ ュウ リ を わざ わざ 作 るの だ ろ う 。
〈 子 ど もの 反 応 〉
・ 消 費 者 は, 調 理 の し や す い ま っ す ぐな キ ュ ウ リ を好 ん で買 う 。
・ 小売 店 は, 消 費 者 の好 む ま っす ぐ な キ ュ ウ リを 販売 す る。
・ ま っ す ぐ な キ ュウ リ は, 販 売 用 の パ ッ ク に 詰 め や す い。
・ ま っ す ぐ な キ ュウ リ は, 1箱 に箱 詰 めで き る 本 数 か多 い。
・ ま っ す ぐ な キ ュウ リ は, 一 度 に た くさ ん 運 べ る の で, キ ュ ウ リ の 値
段 が 安 くな る 。
4 0 ま っ す ぐ キ ュ ウ リ のイ メ ー ジ マ ップ を 書 こ う。
・ 「22 cmの ま っ す ぐ キ ュウ リ」 を 中 心 に し な が ら, 生 産 一 消 費 の 関 連
の イ メ ージ マ ップ を ワ ー ク シ ート に書 く。
・ ま っ す ぐ な キ ュウ リだ け が市 場 で取 引 さ れ る。
・ L サ イ ズ(23 cm以 上 ) の キ ュ ウ リ よ り M サ イ ズ (22
cm 程 度 ) の キ ュウ リ の方 が市 場 で の 卸 値 が 高 い。
・ 曲 が っ た キ ュ ウ リ や 形 の 不 揃 い の キ ュ ウ リ は, 産 直
店 等 で 売 ら れて い る。
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め に は , 気 候 に 配 慮 し
た 水 分 と 肥 料 の調 整 か 必 要 で あ るo
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め に, 農 家 に よ っ て は
道 具 を 使 い な が ら矯 正 し て い る。
・ 丈 夫 な苗 作 り の た め に, 手 作 業 で 接 ぎ 木 を 行 っ て い
る。
・ 生 産 者 は , 消 費 者 のニ ー ズ に 合 わ せ た 作 物 の 生 産 を
行 っ て い る 。
・ 小売 店 で は, 消 費 者 の ニ ー ズ に合 わせ た 品 揃 え を 行 っ
て い る 。
・ 生 産 者 は , 小 売 り に配 慮 を し た 作 物 の 生 産 を 行 って
い る 。
・ 生 産 者 は , 流 通 ( 輸 送 コ ス ト ) に 配 慮 を し た 作 物 の
生 産 を 行 っ て い る。
・ 農 業 生 産 に携 わ る 人 々 の工 夫 ・ 努 力 は , 流 通 コ スト
や 販 売 方 法 , 消 費 者 ニ ー ズ 等 に 配 慮 し な が ら 行 わ れ
て お り, 生 産 者 ・ 流 通 業 者 ・ 小 売 業 者 ・ 消費 者 は,
消 費 財 流 通 を 通 し て つ な が っ て い る。
− 4 −
表 4 イ メ ー ジ マ ップ に 記 述 さ れ た 用 語 の 分 類
N(1
記 述 用 語 数 記 述 内 容 認 識 の段 階
記
述
総
数
詔
低
関
係
高
生
産
物
祟
詰
中
間
流
通
小
売
活
動
消
費
活
動
薨
素
遲
変組
气
F
1
2
3
4
5
6
6
6
7
25
10
19
0
0
1
15
2
0
6
6
6
10
8
19
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
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○
○
○
○
○
○
○
○
○
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
5
6
6
7
10
16
1
10
1
9
11
17
3
9
15
21
12
13
12
5
4
4
10
11
11
11
6
7
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0
1
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6
4
7
6
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
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○
○
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○
○
,
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
割 合 ( %)
74.3 60.0 11.4 51.4 48.6 22.9 20.0 54.3
② 子 ど もが授業を 通して 得 た知 識 内容 とそ れら
の間に見 出した 関係性を, 授業 の終末 に描 かせ
た イ メ ージ マ ップ11
)から 抽 出し, 子 ど も の認
識 の変 化を質 的 に分 析す る。
IV 実験 的授業 の結果 と分 析
事 前・ 事後 テスト の回答 内容を分 析視点, す な
わち, 前 述し た農 業 の経営要 素ご とに整理 し た。
− 5 −
次 に , 事 前 テ ス ト ( 平 均 回 答 数 は5.4) と 事 後 テ
ス ト ( 平 均 回 答 数 は5.3) に お け る 全 分 析 視 点 の
回 答 数 を 認 識 の変 化 の 指 標 と 捉 え , テ ス ト 間 の 回
答 数 の差 を 検 定 し た が , 平 均 回 答 数 に 有 意 な 差 は
見 出 さ れ な か っ た 几 そ こ で以 下 は , イ メ ー ジ マ ッ
プ の 分 析 を 通 し て 授 業 仮 説 を 検 証 す る 。
1 分 析 の 視 点
イ メ ー ジ マ ッ プ に は 子 ど も が 学 習 を 通 し て 得 た
知 識 と知 識 間 の つ な が り が 表 現 さ れて い る と考 え ,
次 に 示 す 3 つ の 視 点 か ら 分 析 を 行 っ た 。
(1) 記 述 用 語 数
子 ど も の 認 識 の変 化 を 用 語 数( 知 識 量 )か ら 検 討
す る た め に , イ メ ー ジ マ ップ に 記 述 さ れ た用 語 の
総 数 を 集 計 す る 。 次 に , 匚22 cmの ま っ す ぐ キ ュ ウ
リ」 を 生 産 す る た め の工 夫 ・ 努力 や 匚流 通 」 と の
関 係 性 が 低 い 用 語 「匚お い し い」 匚漬 け 物 」 な ど)
と高 い 用 語 「匚接 ぎ 木 」 匚ス ー パ ー マ ー ケ ッ ト」 な
ど) に 大 別 し , そ れ ぞ れ の 用 語 数 を 集 計 す る 。 関
係 性 が 高 い 用 語 と は , 主 と し て 本 授 業 を 通 し て 得
た 知 識 と 判 断 し た も の で あ る 。 以 下 , 関 係 性 が 低
い 用 語 を 匚関 係 低 」, 関 係 性 が 高 い 用 語 を 匚関 係
高 」 と 表 記 す る。
(2 ) 記 述 内 容
実 験 的 授 業 を 通 し て 獲 得 し た知 識 の 傾 向 を 把 握
す る た め に, 記 述 さ れ た 用 語 を 匚生 産 物 」「 ̄
生 産
活 動 」 匚中 間 流 通 活 動 」 匚小 売 活 動 」 匚消 費 活 動 」
の 5 つ に分 類 整 理 す る。 授業 仮 説 で 示 し た よ う に,
本 授 業 は こ れ ら 5つ の 観 点 を 相 互 に 関 連 付 け て 認
識 で き る こ と を 意 図 し て 行 っ た も の で あ る 。
(3 ) 認 識 の 段 階
前 述 し た よ う に , 小 学 校 4 ・ 5年 生 頃 は , 社 会
認 識 構 造 の 発 達 モ デ ル ( 前 掲 の 図 1 ) で い う 匚並
列 ・ 事 例 型 」 や 厂関 連 型 」 か ら 匚組 み込 み 型 」 や
匚変 革 ・ 創 造 型 」 へ の 移 行 期 と し て 想 定 さ れ た 。
こ れ ら の認 識 段 階 は , 社 会 的 事 物 ・ 事 象 間 の つ な
が り や 関 係 性 を ど こ ま で 捉 え ら れて い る か に よ っ
て 異 な るo そ こ で , イ メ ー ジ マ ップ に 書 か れ た 用
語 の つ な が り 方 を 分 析 し な が ら , 子 ど も が ど の 認
識 段 階 に あ る の か を 推 測 し, 分 類 整 理 す る。 但 し ,
「 ̄
組 み込 み型 」 と 匚
変 革 ・ 創 造 型 」 の違 い は イ メ ー
ジ マ ップ か ら だ け で は判 断 す る こ と が 難 し い こ と
か ら , 匚並 列 ・ 事 例 型 」 匚関 連 型 」 匚組 み込 み, 変
V 小 学校第 5学年 社会科 授業 モデ ル案
1. 単元 の構想
小学 校社会科 第 5学 年単元 「 ̄
我 が国 の食料生 産と私 たち のく らし」 の学 習内容 を認識 の構造 化 モデル と
してま とめた もの が図 5で ある。本 単元 では,生 産活 動を生産 から消費 といっ た流通過 程 の中に位置 付け
て 捉え, 生産業 者 の生 産 に関わ る工夫 ・努力 を 中間流通 業者・ 小売業 者・ 消費 活動 と関連付 けて認識 す る
ことを 目指して い る。 授業 過程 は, 野菜 (キ ュウリ) の生産 活動 に関す る知 識を量 的 に増加さ せ る段 階 か
ら, 知識を 関連付け る段 階へ, そして生産 ・流通・ 小売・消 費活動を 統合 してい く段階へ と組織 していく。
そこで単 元 は, ① 日本 や松江 市 の野 菜産地 に関 す る情 報を収集 す る段 階, ②キ ュウリ生 産に 関す る情報 を
収集 し, 様々 な生産 の工夫を 関連 付け る段 階, ③生産 に関 わる工夫 を 匚
流通」 に関連付 け る段 階, ④ 匚
流
通」 を 中核 として生産 の工夫 をま とめ る段 階, の4つ のパ ートか ら構成 した。 それぞ れの段 階を図 5の認
識 の構造化 モデル のタイプ にあては めると, ①並列 ・事例 型, ②並列・事 例型及 び関連型, ③組 み込 み型,
④変 革・ 創造 型, に対 応す る。 なお 図 5の総合 型につ いて は子 どもの社会認 識発 達 の実 態を考 慮して, 直
接 的に は扱 わない構成 とす る。
2。単 元の展 開
(1) 単元 名 「 ̄
我 が国 の食料 生産 と私 たちの くらし 一松江市 の キュウ リづ くり ー」
(2) 単元 の 目標
○ 野菜生 産農家 の工夫 と輸 送業者,小 売業者, 消費者 の工夫 との関係 につ いて理解す るこ とができ るO
O 見 学・調 査活動 を通 して,野 菜農家 の生 産に 関す る様 々な工夫 を見つ け るこ とができ る。
○ 様々な 資料を 関連付 けな がら, 自分 の考 えを意 欲的 に発 表す るこ とがで きる。
(3)単 元 の構成(全 8時 間)
次 認 識 構 造 テ ーマ( 時 間) 主 な 学 習 問 題 子 ど もの 認 識
1 並 列 ・ 事 例型
野 菜 の産 地 を 調 べ
よ う
( 第 1・ 2 時)
日本 の野 菜 は ど こ
で 作 ら れて い る の
か
・ 消費 者 は 日 々 の 食生 活 で 様 々 な 地 域 で 生 産 さ れた 野 菜 ( 宮 崎 の ピ ー マ
ン, 熊 本 の ト マ ト, 茨 城 の レ タ ス, 北 海 道 の ジ ャガ イ モ, 外国 産 の 野
菜 な ど) を 利 用 し て い る。
松 江 市 で は野 菜 は
どこ で 作 ら れ て い
る の か
・ 松 江 市 内 や そ の 近 郊 で も た く さ ん の 野 菜 か 生 産 さ れて い る( ネ ギ, ホ
ウレ ン ソ ウ, キ ュ ウ リ, カ ブ, ト マ ト , タ マ ネギ , ダ イ コ ンな ど)。
・ 松江 市を 中 心 に多 く の 消 費 人 口 を 抱 え て お り , 都 市 近 郊 の 条 件を 生 か
し た新 鮮・ 安 全 な 地 場 野 菜 の 生 産 を 行 って い る。
2 並 列 ・ 事 例型
関 連 型
キ ュ ウ リ生 産を 調
べ よ う
( 第 3∼ 5 時)
松 江 の キ ュ ウ リ生
産 を 調 べ よ う ( 見
学 ・ 調 査)
・ キ ュ ウ リ 農家 G さ ん の キ ュ ウ リ 生 産 量 , 生 産 時 期 , 生 産 手 段, 生 産 過
程。
・ 市場 で は 春 か ら 夏 に か け て は 地 場 野 菜 を , 秋 か ら冬 に か け て は主 と し
て 熊 本, 宮 崎 の 南 国 産 の キ ュ ウ リ が 入 荷 さ れ る。
・ G さ ん( ゲ ス ト テ イチ ヤー )は 露 地 栽 培 を 行 わ ず, 日 照、 降 雨、 風、 霜
の影 響 を受 け に く い 施 設 栽 培 ( ビ ニ ール ハ ウ ス) を 行 い, 安 定 し た生
産 や 商 品 価 値 を 高 め る た めの 工 夫 を 行 って い る。
キ ュ ウ リ生 産 の工
夫 を 考 え よ う
3 組 み込 み型
ま っ す ぐ な キ ュ ウ
リ の 秘 密 を 探 ろ う
( 第 6 ・ 7 時)
どのようにしてまっ
す ぐな キ ュ ウ リを
生 産 し て い る の か
・ キ ュ ウ リ に は, 形 , 大 き さ, 色 ・ つ や( 粉 の 有 無 ), 表 面 の様 子 ( イ
ボ の 有 無) な ど が 異 な る 多 様 な 種 類 が あ る。
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め には , 気 候 に配 慮 し た水 分 と 肥 料 の 調
整 が必 要 で あ る。 農 家 に よ って は道 具 を 使 い な が ら形 を 矯 正 し て い る 。
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ だ け か 市 場 で 取 引 さ れ, L サ イ ズ(23 cm以 上 ) の
キ ュ ウ リ よ り M サ イ ズ(22 cm程 度 ) の キ ュ ウ リ の方 が 市 場 で の 卸 値 か
高 い。
・ 曲 が っ たキ ュウ リ や 形 の 不 揃い の キ ュウ リ は, 産 直店 で売 ら れて い る 。
・生 産 者 は, 消 費 者 ニ ーズ に合 わ せ た作 物 の生 産を 行 っ て い る。
・ 小売 業 者 は, 消 費 者 の ニ ー ズ に合 わ せ た品 揃え を 行 っ て い る。
・生 産 者 は, 流 通 ( 輸 送 コ スト ) に配 慮 し た 作 物 の生 産を 行 っ て い る 。
・生 産 者 は, 小 売 に 配 慮 を し た 作 物 の生 産を 行 って い る。
なぜまっすぐなキュ
ウ リを 生 産 す る の
か
な ぜ ブ ル ー ム レ ス
キ ュ ウ リ を生 産 す
る の か
4 変 革 ・ 創 造 型
キ ュ ウ リ 生 産 の 工
夫 を ま と め よ う
( 第 8時)
キ ュ ウ リ生 産 を イ
メ ー ジ マ ッ プ ( 関
係 図) に ま と め よ
う
・ 農業 生 産 に 拘 わ る 人 々 の工 夫 ・ 努力 は, 流 通 コ ス ト や 販 売 方 法 , 消 費
者ニ ー ズに 配 慮し な が ら行 わ れて お り,生 産者 ・ 輸 送業 者 ・ 小売 業 者 ・
消 費 者 は, 消 費 財 流 通 を 通 し て つ な が り か あ る。
− 8 −
(4 ) 単 元 展 開 の実 際
時 間 教 師 の 指 示 ・ 発 問 資 料 子 ど も の反 応 ( 学習 内 容)
1
○ ど ん な 野 菜 を よ く食 べ て い る
か。
○ 野 菜 の 産 地 を 調 べ よ う 。
・ 日 本 の 白 地 図
・野 菜 の生産地 .
生 産 量 の 資 料
・ 世 界 地 図
・ 色 々 な 野 菜 を 食 べ て い る 。
・宮 崎 の ピ ー マ ン , 熊 本 のト マ ト , 茨 城 のレ タ ス, 北 海 道 の ジ ャガ イ モ な ど ,
代 表 的 な 野 菜 の 生 産 地 が あ り , そ れ ら は大 消費 地 か ら 離 れ て い る と こ ろ か 多
い。
・ 新 鮮 さ か 大 切 な 野 菜 も外 国 か ら た くさ ん輸 入 して い る。
2
○ 松江 市 や そ の 近 郊 の 野 菜 生 産
地 を 調 べ よ う。
○ キ ュ ウ リ 農家 を 見 学 す る 計 画
を 立て よ う。
・ 松 江 市 と そ の
近 郊 の 白 地 図
・ 松 江 市 と そ の
近 郊 の 野 菜 生
産地 , 生 産 量
の資 料
・ ネ ギ, ホ ウ レ ン ソ ウ, キ ュウ リ , カ ブ , ト マ ト, タ マ ネ ギ, ダ イ コ ン な ど た
く さ ん の 野 菜 が 生 産 さ れ て い る 。
・ 松 江 市を 中 心 に た く さ ん の人 が 住 ん で い る ので , 新 鮮・ 安 全 な 野 菜 を 売 る こ
と か で き る。
・ ど の く ら い の キ ュ ウ リ を 作 っ て い る のか な ? どう や って 作 って い る の か な ?
3∼5 キ ュ ウ リ 農 家 ( G さ ん ) の 見 学 ・ 調 査 , 分 か っ た こ とを ま と め る。
6
○ ス ーパ ー で よ く 売 ら れ て い る
キ ュ ウ リ は ど れ か。 ○ 曲 が っ
た キ ュ ウ リ は, ど の よ う な お
店 で 売 ら れて い る か。 ○ 農 家
は ど の よ う に し て ま っ す ぐ な
キ ュ ウ リを 作 っ て い る の だ ろ
う 。O G さ ん に聞 い て みよ う。
・ ま っ す ぐ キ ュ
ウ リ (L ・ M
サ イ ズ)
・ 曲 が っ た キ ュ
ウ リ( L ・ M
サ イ ズ)
ゲストテ イチ ヤー
( G さん )
・ 接 ぎ 木 写 真
・ 活 着 ピ ン
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ だ と 思 う。
・ ま っ す ぐで ふつ う の長 さ ( M サ イ ズ ) の も の。
・ 生 活 科で 育 て た キ ュ ウ リ は 曲 が っ た キ ュウ リ が 多 か っ た。
・ Gさ ん の ビニ ー ル ハ ウ ス の キ ュ ウ リ は ま っ す ぐ な も のが 多 か っ た。
・ 日 曜市 。
・ 生 協 。
・JA 。
・100 円 市
・ 手 で 伸 ば し て い る。
・ ま っす ぐ にな る よ うな 道 具を 使 っ て い る。
・ ま っ す ぐ にな る よ うな 品 種 の キ ュ ウ リ を 作 っ て い る 。
〈 キ ュウ リ 農 家 Gさ ん の話 〉
・ キ ュウ リ には , 四 葉 き ゅう り, ブ ル ー ム レ ス き ゅう り, フ リ ーダ ムき ゅう り 等 , 色 々な 種 類 か あ る。
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め に, 一 番 大 切 な の は気 候 に配 慮 し た 水 分 と 肥 料 の 調 整 で あ る。 農家 に よ っ て は 道 具 を 使 い な が
ら 形 を 矯 正 し て い る 。
・ 丈 夫 で ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め に, 本 葉 か 出 た 頃 に, 穂 木 ( キ ュ ウ リ) の茎 ( 根) と台 木 ( カ ボ チ ャ) の茎 を カ ット し ,
接 ぎ 木 ( よ び 接 ぎ ) を 行 って い る。 接 ぎ 木 後,10 日 位 し て ハ ウ ス内 に植 え る 。
・ 自 分 の 家 で は1500 本 の接 ぎ 木 を 手 作 業 で 行 って い る。
・ イ ボ が 少 な く, 粉 を 吹 か な い ブ ル ー ムレ ス キ ュ ウ リを 栽 培 し て い る。
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○ キ ュ ウ リ 農 家 は , な ぜ わざ わ
ざ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ を 栽 培
し て い る の だ ろ う 。 ○ イ ボ が
少 な く, 粉 を 吹 か な い ブ ル ー
ム レ ス キ ュ ウ リ を な ぜ わざ わ
ざ 栽 培 し て い る の だ ろ う 。 ○
ま っ す ぐ キ ュ ウ リ と 曲 が っ た
キ ュ ウ リ に 味 の 違 い は あ る の
だろ う か。
・まっすぐなキ ュ
ウ リ
・ 接 ぎ 木 写 真
・ 運 送 用 の キ ュ
ウ リ の 箱
・ 袋 詰 め 用 の 袋
・ ブ ル ー ム レ ス
キ ュ ウ リ
・ 消 費 者 は 調 理 の し や す い 形 が 揃 って い て , ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ を買 う か ら。
・ 消 費 者 は 見 た 目 の い い キ ュウ リ を 買 う か ら。
・ 小売 店 は 消 費 者 の 好 む ま っす ぐ な キ ュ ウ リを 販売 す る か ら。
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ は 曲 が っ た キ ュ ウ リ に比 べて , 販売 用 の 袋 に 詰 め や す い
か ら。
・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ は 曲 が っ た キュ ウ リ に比 べて , 1箱 に 箱詰 め で き る 本 数
が多 い か ら。
・ 1箱 に 箱 詰 め で き る 本 数 が 多 い と遠 く九 州 の方 か ら巡 ぶ 時, 一 度 に た く さ ん
巡 べ る か ら。
・ 輸 送 に か か る 費 用 が 安 く な る た め, キ ュウ リ の値 段 か安 く な る か ら。
・ イ ボ が多 い と 痛 い か ら。 ・ 調 理 し に くい か ら。 ・ 粉 がつ い て い る と農 薬 と 思
うか ら。 ・ 小 売 店 は 消費 者 の 好 む ま っ す ぐ な キュ ウ リを 販 売 す る か ら。 ・ イ
ボが 少 な い キ ュ ウ リ は販 売 用 の袋 に詰 めや す い か ら。 ・ あ る。 ・ 変 わ ら な い。
・ わ か らな い。 ・ 今 度 比 べ て み た い。
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O 「22 cmの ま っ す ぐ キ ュ ウ リ」
を 中 心 にし な が ら, 生 産 一 消
費 の関 連 の イメ ー ジマ ッ プを
書 こ う
・ ワ ー ク シ ート ・ 生 産 者 ( 水 の管 理 , 肥 料 の管 理, 接 ぎ 木 栽 培, カ ボチ ャ の苗 と キ ュ ウ リ の苗 ,
色 々な 生 産 の工 夫 , な ど)
・ 運 送 業 者 ( 箱 詰 め し や す い, た く さ ん 運 べ る, 輸 送 費 か 安 くな るな ど)
・ 小, 売 業 者 ( 消費 者 のニ ーズ に 合 わ せ る, 品ぞ ろ え の工 夫, 袋 詰 め し や す い,
な ど )
・ 消 費 者 ( 調 理 し や す い, 見 た 目 が い い, 食 べ や す い, 冷 蔵 庫 に 入 れや す い ,
な ど )
〈 参 考 資 料 〉 松 江 市 教育 委 員 会 『 社 会科 副 読 本 わ た し た ち の 松 江 』 黒 潮 社, 2004, J A 島 根 中 央 会 『 島 根 の 農 業 』2006, 青 山
浩 子 『「 農 」 が 変 え る 食 ビ ジネ ス』 日本 経 済 新 聞 社, 2004, 初 谷 誠 一 『 青 果 物 流通 多 様 化 の現 状 と今 後 の 課 題 』 流 通 シ ス テ ム 研
究 セ ン タ ー, 2006o
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