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子どもの社会認識発達に基づく小学校社会科授業の開発研究

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(1)

社会

系教科教育学会

『社会系教科教育学研究』

第21

号 2009

(pp.1-10)

子どもの社会認識発達に基づく小学校社会科授業の開発研究

Instructional Design for Enhancement of Social Cognition of Children :

Development of

ⅢTicu]

nm and Instructional ]Model for Social Studies Classroom

加 

藤 

寿 朗

(島根

学)

和 

田 

倫 寛

(島根

大学

附属

学校)

I 

研究

目的

と方法

子どもの社会認識

(社会の見方

・考

え方)の発

達の解明とそれに即

した授業実践は

,科学的な社

会認識の育成を目指す社会科教育の基礎

的か

つ重

要な研究課題だと考えられる1

。また,平成10

年度及び平成20

年度告示の小学校社会科学習指導

要領

では

,小学校第

3学年と4学年の

目標と内容

2学年まとめて示され

,子どもの発達やその実

態に即

した

力的

な指導が

これ

まで

以上に各

学校

教師に求められている2

几さらに

,小中連携や

一貫教育といった今日的な教育課題3

に教科教

育の立場か

ら対応

していくことも緊急の

課題であ

,子どもの

認識発達とそれに即

した授業改善に

関する実証的か

つ具体的な提言が求め

られている

であろう

。この

ような問題意識か

ら本研究の目的

,社会認識発達に関する調査結果に基

づいた子

どもの社会認識

を促進

(形成)す

る考え方

,実

・実証的に検討

しなが

,小学校社会科授業モ

ルを開発する

ことである。

これまで筆者は

,経済認識に焦

点をあてだ認識

発達に関する量的

・質的調査を行

い,子どもが社

会的事象

を認識

してい

く内的過程とその発達的特

徴について検討してきた4

。その結果,子ども

の社会認識発達の特徴

,以下の

3点の

発達仮説

してまとめる

ことが

できる。

① 

学年進行と共に

,社会的事物

・事象の量や大

きさといった具体的な視点を中心と

した見方か

,事物

・事象の意味や価値,事象間の関係

いったよ

り抽象的な視点を考慮

した見方

へと変

,事象を多様

な視点か

ら捉

えることができ

るようになる

変化の移行期である。

O小学校

(発達の様相

・5年生頃は

,これ

② 

子どもの社会認識構造

(社会のわか

り方)は

社会的事物

・事象に関する知識

を量的に増加

る段階か

,断片的な情報相互のネッ

トワー

ク化

を図る段階へ

,そ

して,ある視

点を中核と

しなが

ら情報を統合する段階へと発達する

。お

よそ小学校

・5年生頃を境と

して

,それ

まで

個別的

・断片的に捉

えられて

いた諸視

点が

,特

徴的な視点を核と

しなが

らまとめ

られ

,意味付

けられていく

。しか

し,子どもにとって具体性

のよ

り大きい視点がある場合は

,それに注意が

引きつけられ

やす

(認識構造の発達

③ 

どもの社会認識構造の発達

をモデルと

して

示す

と図

1のようになる

O小学校

・5年生頃

,見方の

多様

化と深化

,社会的事物

・事象の

関連付け

・意味付けが特徴的であ

り,図

1の

・事例型や関連型か

ら組み

込み型や変革

・創

造型への移行期として想定される。

(発達の質

的転換期)

−1−

1 

構造

デル

(2)

− 2 −

作 物( 耕 種 ・畜 産) ,

生 産者

自然( 気候,耕 庖 土

地利用, 分 布,様 子)

/ノタ

生 産 手 段, 生 産 過 程

レダ

//

錨氈 撈回 総 化 品

種娘 殷鷺耕皿

流 通 , 政 策 , 消 費

産 

業 

一 一qS●

一 争

一 一e゛生産物 の流 れ

ホ 

直 売 所 ,宅 配 流通 。

イ ン タ ー ネ ッ ト 市

場 他

生 活 の変化( 消費 者 の 二

− ズ, 購 買 行 動 の変 化)

消 

経 営 環 境 の変 化 (法 律・

行 政 , 技 術進 歩,国 際化 ,

労 働力 市 場 な ど)

一 一知'

社 会 的・ 経 済 的 環 境 要 因 の影 響

図 2  流 通 活 動 の 仕 組 みと 流 通 に 影 響 を 及 ぼ す

そして, こ れらの発達 仮説 に基づ く社会 認識形

成 の考え方 を授業 研究 によ って検証 しな がら, 発

達 に焦点を あて だ小学校 社会科 授業を 開発 する こ

と が課題で あっ た。 そ こで本小論 で は, 以 下の よ

うな 手順で 授業 開発を行 う。

① 子ど もの社会 認識発 達 に関す る基 礎的調 査を

行 い, 発達 的特 徴につ いて検討 す る。

② 調 査 結果に基づ いて, 子 ども の社会認識 発達

を 促進す る教育 的働き かけを 授業仮説 と して設

定 する。

③ 小 学校 社会科 第5学 年 厂

我 が国 の食料生 産と

私 たち のくらし」 の学 習にお いて教 材とな りう

る事 例や資料 を収 集し, 授業 仮説 に基 づい た実

験的 授業を 計画・ 実施 する。

④ 授業 の結果を分 析し なが ら授業 仮説 を検討 す

るとと もに, 単元 レベ ルの社会 科授業 モデ ル案

を作成 す る。

H 子 ども の社会認識 発達 に関す る調査

1 調査 目的

こ れまで筆者 は生産 か ら消費ま での流 通活動 の

中で,商 品を媒 介 とする小 売業 者 と消費 者 の関係

認 識に焦 点を あてな がら子 ど もの経済認 識 の発達

に関す る調査を 行 って き た。 本小論 で は, 小学 校

社会科第 5学年 単元 匚

我 が国の食料 生産 と私 たち

の くらし」 の授業 開発を行 う ことか ら, 流通 活動

の中で も生産 活動 に関す る子 どもの認識 発達 の調

査を行 い, その発達 的特徴 を検討 す る。 なお, 生

産 物(消費財)を流通 させ る経済活 動 の仕 組 みを 簡

略化 した ものが図25) で あ る。

2 調 査方法

① 調 査対象 と実施 時期

・ 島根県 下 の小 学 校2校, 計298名

・平 成18年 7月 に実施

表1 調査対象の人数内訳

学年 人 数 3 年 64 4年 79 5 年 71 6 年 84

(2) 調 査の手 続き6)

調 査で は異な る農業生 産 活動を 比較さ せ, そ の

違 いを回 答させ た。 例示 し た生 産活 動 は耕 種農業

表2 調査問題

1 厂ト マ ト を 作 る 仕 事 」 と 匚お 米 を 作 る 仕 事 」 は , ど こ が 違 う と 思 い ま す か。 違 う と思 う こ と を た く さ ん 書 い て 下 さ い。 2 匚牛 を 育 て る 仕 事 」 と 「 お 米 を 作 る 仕 事 」 は, ど こ が 違 う と 思 い ま す か。 違 う と 思 う こ と を た くさ ん 書 い て 下 さ い。 3 「 お 茶 を 作 る 仕 事 」 と 「 お 米 を 作 る 仕 事 」 は, ど こ が 違 う と 思 い ま す か。 違 う と 思 う こ とを た くさ ん 書 い て 下 さ い 。

(3)

50.0

0 

0 

0 

0 

0 

0 

0 

0 

0 

5 

0 

5 

0 

5 

0 

5 

0 

5 

4 

4 

3 

3 

2 

1 

一作

物・

生産

一自然条件

一生産手段一

過程

→一生産

性・

一 流通・

政策

小3(3.1)

小4(4.5)

小5(5.5)

小6(5.2)

3 

ごとの

比の

変化 O 

(トマ

ト栽培

,茶栽培)

,養畜農業

(畜産)の3

つであ

,それぞれ

を子どもにとって最もな

じみ

が深いと予想され

る米作農業と比較

させた

。調査

方法と

して質問紙法による自由記述

を用いた

。調

査問題は

,教育漢字の学年配

当を考慮

して

,小学

・4年用,5

・6年生用の

2種類を用意

した

(表

2を参照)

。質問内容の理解の徹底を図るため

に担任教師による質問の範読

と必要に応

じて語句

の補足説明を行

った

(3)分析方法

調査結果を

以下の

手順で分析する

① 

回答内容を農業の経営要素7

を分析視点と

して整理する

(図

2を参照

。同一視

点の複数

回答は

,最初に回答

された視点のみ

を分析対象

とする

。分析視点は

[ ̄

作物

・生産者]匚

自然的

条件

」匚

生産手段

・過程

」匚

生産性

・技術」匚

・政策

・消費」の

5視点である

② 

分析視点ごとの回答数を集計

,各学年の発

達の特徴を検

討する

3 

調査結果

と分析

自由記述の回答内容

を分析視点ごとに整理

した

ものが

図3である

。図

3から判断できる3年生か

ら6年生にかけての発

達の特徴は次の

2点てある

・学年進行と共に回答数の増加や指摘する視点の

りが

小さくなり

,農

業を多様

な視点で捉える

ようになる

「但

し,6年生において匚

生産陛

術」の視点が急増

している)

・ 

流通

・政策」を指摘する回答は

,全体的に少

ない。

加齢

とと

もに

多様

な視

点か

ら捉

える

とい

う結

,これ

での

認識

達調査

と同

向8

を示

してお

,子

どもの社会

認識発

達の

般的傾

と判

断す

ことが

きる

。ま

,全

を通

して匚

流通

・政

」の

点に着

しに

くい

とい

う結

果は

,実験

的授

業の

業仮

を設

定す

際の

手が

りと

した

い9

Ⅲ 

実験的授業の実施

1 

業仮説の設定

前述

した

ように

,子どもの社会認識構造は

,個

別的

・断片的に捉

えられ

ていた諸視

点が

,ある視

を中核と

してまとめられ

なが

ら発達すること

ある視点を核と

しなが

ら情報を統合する認識の仕

方は

・5年生頃に発達す

ること,が仮定

された

こで

,子

どもの社会認識発達に即

した授

業と

,5年生匚

我が国の食料生産と私たちの

くらし]

学習において

,個別的

・断片的に捉

えられてい

た情報

を統合す

る中核となる視

点を組み

込んだ授

業が構想できる。

一般に,農業生産の変化は,中間流通

(卸売,

物流)

,小売という流通構造の変化に基づくとと

もに

,消費者

・社会という環境条件の変化にも起

しているlO

(図2を参照)

。農業生産

(食料生

産)の学習では

,生産活動

を生産か

ら消費といっ

た流通過程の中に位置付

けて捉

えることが

必要で

あろう

。それは

,生産業者の生産に関わ

る工夫

力と中間流通業者

,加工業者,小売業者,消費

者の双方向の関係

を認識させることであり,関連

−3−

(4)

付け の中核 とな る視点と して は 匚

流通」 が考え ら

れる。 なお本小 論で は 匚

流 通] を, 生産 者 から消

費 者に生 産物( 消費財 ) が流 れて い く過 程,及 び

生 産物 の売買 によ る生 産者, 中 間流通業者, 加 工

業者 ,小 売業者, 消費 者 のつ な がり, という意 味

で 用い る。 一方, 先 の発達調 査で は, 生 活経験 だ

けで は認 識す るこ とが難し い 匚

流通 ・政 策」 の視

点 に子 ど もは着 目し にくい という 傾向 が見出さ れ

た。 こ のこ とから,生 産・ 中間流通 ・小売 ・消 費

活 動を 関連付け て認識 でき る教材 の開発 や学習 過

程, 学習 活動を 工夫す る ことが必要 とな る。 以上

のこと から, 子 ど もの社会認識 発達 を促 進す る教

育 的働き かけを以 下 のような 授業 仮説と して設 定

し た。

生産業 者 の生産 に関 わる工夫・ 努力 を中

間流通業 者, 小売業 者, 消費者 との 関係か

ら考え るこ とが可能 な教 材, 学習 過 程, 学

習活動 を組 織したな ら ば, 個別 的・断片 的

な認 識 か ら, 匚

流通 」 を 中核 と す る構造 化

さ れた認識 へと発達 させ るこ とができ る。

2  実 験 的 授 業 の 実 施

(1) 実 験 的 授 業 の 対 象 と 実 施 時 期

平 成19 年 7月18 日 に 島 根 県 下 の 小 学 校 5 年 生 1

ク ラ ス (35 名 ) を 対 象 に し て 行 っ た。

(2 ) 授 業 の 概 要 ( 表 3 を 参 照 )

授 業 は 1 時 間 扱 い で , 担 任 教 師 が行 っ た。 授 業

仮 説 に 基 づ い て 構 成 し た 授 業 過 程 は , 匚キ ュ ウ リ

農 家 は , な ぜ ま っ す ぐな キ ュ ウ リ を わ ざ わ ざ 作 る

の だ ろ う 」 を 主 発 問 と し て , 概 ね 4つ の パ ー ト か

らな る 。 授業 で は ま ず , ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ づ く

り と い う 生 産 農 家 の 工 夫 ・ 努 力 の 実 態 に 着 目 さ せ

る。 そ し て , そ の 行 為 の 目 的 を 考 え な が ら生 産 業

者 と流 通 業 者 ・ 小 売 業 者 ・ 消 費 者 の 関 係 につ い て

匚流 通 」 の 観 点 か ら 学 習 さ せ た。 な お , 実 験 的 授

業 の 実 施 に 先 立 ち , 本 授 業 を 小 学 校 社 会 科 単 元

匚我 が 国 の 食 料 生 産 と 私 た ち の く ら し 」 の 発 展 的

学 習 と し て 位 置 付 け る こ と に よ っ て 学 校 か ら 研 究

協 力 許 可 を 得 た 。

(3 ) 分 析 の 手 続 き

授 業 結 果 を 以 下 の 手 順 で 分 析 す る。

①  前 掲 表 2 の 調 査 問 題 を 事 前 テ スト と 事 後 テ ス

ト と し て 用 い , 記 述 内 容 か ら 子 ど も の 認 識 の 変

化 を 量 的 に 分 析 す る 。

表 3 実 験 的 授 業 の 概 要 ( 1 時 間 )

主 な 学 習 問 題 と活 動 主 な 学習 内 容 1 0 ス ー パ ー で よ く 売 ら れ て い る キ ュ ウ リ は ど れ か。 ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ と曲 が った キ ュ ウ リを 比 較 し な が ら, ス ー パ ー マ ー ケ ット で 一 般 的 に 売 ら れ てい る キ ュウ リ は ど ち ら かを 発 表 す る 。 ・ 曲 が っ たキ ュウ リ は, ど の よ うな お 店 で 売 ら れ て い る かを 発 表 す る 。 2 0 農 家 は ど の よ う にし て まっ す ぐな キ ュ ウ リを 作 っ て い る の だ ろ う 。 ・ ま っ す ぐな キ ュウ リ を 栽培 す る た め の生 産 の工 夫 を資 料 で 確 認 す る 。 ・ カ ボ チ ャの 苗 と き ゅう り の苗 の接 ぎ木 ( よ び 接 ぎ) に つ い て 資 料 で 確 認 す る。 3  ○ き ゅう り 農家 は, な ぜ ま っす ぐな キ ュウ リ を わざ わざ 作 るの だ ろ う 。 〈 子 ど もの 反 応 〉 ・ 消 費 者 は, 調 理 の し や す い ま っ す ぐな キ ュ ウ リ を好 ん で買 う 。 ・ 小売 店 は, 消 費 者 の好 む ま っす ぐ な キ ュ ウ リを 販売 す る。 ・ ま っ す ぐ な キ ュウ リ は, 販 売 用 の パ ッ ク に 詰 め や す い。 ・ ま っ す ぐ な キ ュウ リ は, 1箱 に箱 詰 めで き る 本 数 か多 い。 ・ ま っ す ぐ な キ ュウ リ は, 一 度 に た くさ ん 運 べ る の で, キ ュ ウ リ の 値 段 が 安 くな る 。 4  0 ま っ す ぐ キ ュ ウ リ のイ メ ー ジ マ ップ を 書 こ う。 ・ 「22 cmの ま っ す ぐ キ ュウ リ」 を 中 心 に し な が ら, 生 産 一 消 費 の 関 連 の イ メ ージ マ ップ を ワ ー ク シ ート に書 く。 ・ ま っ す ぐ な キ ュウ リだ け が市 場 で取 引 さ れ る。 ・ L サ イ ズ(23 cm以 上 ) の キ ュ ウ リ よ り M サ イ ズ (22 cm 程 度 ) の キ ュウ リ の方 が市 場 で の 卸 値 が 高 い。 ・ 曲 が っ た キ ュ ウ リ や 形 の 不 揃 い の キ ュ ウ リ は, 産 直 店 等 で 売 ら れて い る。 ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め に は , 気 候 に 配 慮 し た 水 分 と 肥 料 の調 整 か 必 要 で あ るo ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め に, 農 家 に よ っ て は 道 具 を 使 い な が ら矯 正 し て い る。 ・ 丈 夫 な苗 作 り の た め に, 手 作 業 で 接 ぎ 木 を 行 っ て い る。 ・ 生 産 者 は , 消 費 者 のニ ー ズ に 合 わ せ た 作 物 の 生 産 を 行 っ て い る 。 ・ 小売 店 で は, 消 費 者 の ニ ー ズ に合 わせ た 品 揃 え を 行 っ て い る 。 ・ 生 産 者 は , 小 売 り に配 慮 を し た 作 物 の 生 産 を 行 って い る 。 ・ 生 産 者 は , 流 通 ( 輸 送 コ ス ト ) に 配 慮 を し た 作 物 の 生 産 を 行 っ て い る。 ・ 農 業 生 産 に携 わ る 人 々 の工 夫 ・ 努 力 は , 流 通 コ スト や 販 売 方 法 , 消 費 者 ニ ー ズ 等 に 配 慮 し な が ら 行 わ れ て お り, 生 産 者 ・ 流 通 業 者 ・ 小 売 業 者 ・ 消費 者 は, 消 費 財 流 通 を 通 し て つ な が っ て い る。 − 4 −

(5)

表 4  イ メ ー ジ マ ップ に 記 述 さ れ た 用 語 の 分 類

N(1 記 述 用 語 数 記 述 内 容 認 識 の段 階 記 述 総 数

関 係 高 生 産 物

中 間 流 通 小 売 活 動 消 費 活 動

変組

1 2 3 4 5 6 6 6 7 25 10 19 0 0 1 15 2 0 6 6 6 10 8 19 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 5 6 6 7 10 16 1 10 1 9 11 17 3 9 15 21 12 13 12 5 4 4 10 11 11 11 6 7 6 0 1 0 0 6 9 0 4 0 1 8 8 0 3 2 18 7 2 5 1 0 2 0 2 1 5 2 0 0 5 5 6 7 4 7 1 6 1 8 3 9 3 6 13 3 5 11 7 4 4 2 10 9 10 6 4 7 6 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

割 合 ( %) 74.3 60.0 11.4 51.4 48.6 22.9 20.0 54.3

② 子 ど もが授業を 通して 得 た知 識 内容 とそ れら

の間に見 出した 関係性を, 授業 の終末 に描 かせ

た イ メ ージ マ ップ11

)から 抽 出し, 子 ど も の認

識 の変 化を質 的 に分 析す る。

IV  実験 的授業 の結果 と分 析

事 前・ 事後 テスト の回答 内容を分 析視点, す な

わち, 前 述し た農 業 の経営要 素ご とに整理 し た。

− 5 −

次 に , 事 前 テ ス ト ( 平 均 回 答 数 は5.4) と 事 後 テ

ス ト ( 平 均 回 答 数 は5.3) に お け る 全 分 析 視 点 の

回 答 数 を 認 識 の変 化 の 指 標 と 捉 え , テ ス ト 間 の 回

答 数 の差 を 検 定 し た が , 平 均 回 答 数 に 有 意 な 差 は

見 出 さ れ な か っ た 几 そ こ で以 下 は , イ メ ー ジ マ ッ

プ の 分 析 を 通 し て 授 業 仮 説 を 検 証 す る 。

1  分 析 の 視 点

イ メ ー ジ マ ッ プ に は 子 ど も が 学 習 を 通 し て 得 た

知 識 と知 識 間 の つ な が り が 表 現 さ れて い る と考 え ,

次 に 示 す 3 つ の 視 点 か ら 分 析 を 行 っ た 。

(1) 記 述 用 語 数

子 ど も の 認 識 の変 化 を 用 語 数( 知 識 量 )か ら 検 討

す る た め に , イ メ ー ジ マ ップ に 記 述 さ れ た用 語 の

総 数 を 集 計 す る 。 次 に , 匚22 cmの ま っ す ぐ キ ュ ウ

リ」 を 生 産 す る た め の工 夫 ・ 努力 や 匚流 通 」 と の

関 係 性 が 低 い 用 語 「匚お い し い」 匚漬 け 物 」 な ど)

と高 い 用 語 「匚接 ぎ 木 」 匚ス ー パ ー マ ー ケ ッ ト」 な

ど) に 大 別 し , そ れ ぞ れ の 用 語 数 を 集 計 す る 。 関

係 性 が 高 い 用 語 と は , 主 と し て 本 授 業 を 通 し て 得

た 知 識 と 判 断 し た も の で あ る 。 以 下 , 関 係 性 が 低

い 用 語 を 匚関 係 低 」, 関 係 性 が 高 い 用 語 を 匚関 係

高 」 と 表 記 す る。

(2 ) 記 述 内 容

実 験 的 授 業 を 通 し て 獲 得 し た知 識 の 傾 向 を 把 握

す る た め に, 記 述 さ れ た 用 語 を 匚生 産 物 」「 ̄

生 産

活 動 」 匚中 間 流 通 活 動 」 匚小 売 活 動 」 匚消 費 活 動 」

の 5 つ に分 類 整 理 す る。 授業 仮 説 で 示 し た よ う に,

本 授 業 は こ れ ら 5つ の 観 点 を 相 互 に 関 連 付 け て 認

識 で き る こ と を 意 図 し て 行 っ た も の で あ る 。

(3 ) 認 識 の 段 階

前 述 し た よ う に , 小 学 校 4 ・ 5年 生 頃 は , 社 会

認 識 構 造 の 発 達 モ デ ル ( 前 掲 の 図 1 ) で い う 匚並

列 ・ 事 例 型 」 や 厂関 連 型 」 か ら 匚組 み込 み 型 」 や

匚変 革 ・ 創 造 型 」 へ の 移 行 期 と し て 想 定 さ れ た 。

こ れ ら の認 識 段 階 は , 社 会 的 事 物 ・ 事 象 間 の つ な

が り や 関 係 性 を ど こ ま で 捉 え ら れて い る か に よ っ

て 異 な るo そ こ で , イ メ ー ジ マ ップ に 書 か れ た 用

語 の つ な が り 方 を 分 析 し な が ら , 子 ど も が ど の 認

識 段 階 に あ る の か を 推 測 し, 分 類 整 理 す る。 但 し ,

「 ̄

組 み込 み型 」 と 匚

変 革 ・ 創 造 型 」 の違 い は イ メ ー

ジ マ ップ か ら だ け で は判 断 す る こ と が 難 し い こ と

か ら , 匚並 列 ・ 事 例 型 」 匚関 連 型 」 匚組 み込 み, 変

(6)

・創造型」の

3つの認識段階に分類する

5 

平均

記述

・事例

関連

込み

・創

8.4

10.7

9.9

関係低

O 

I 

5 

4 

関係高

4︰ .6りI 

/0

8.0

2 

分析の結果

(1)視点ごとの分析

上記3つの分析視点

,す

なわ

「 ̄

記述用語数」

「記述内容

「 ̄

認識の

段階」に

よる分析結果

をまと

めたものが表4である

。以下,分析視点ごとに子

ども

の認識の傾向

を見ていく。

まず厂

記述用語数

を見ると,平均記述数は9.5

となって

いるが

,子

どもに

よって記述数にはば

つきが

ある

。またその内訳は匚

関係低

」に分類

る用語の

平均記述数が3.0,

関係高

」は5.5

となっ

てお

,授業では扱

っていない内容である匚

関係

」の記述も比較的

多いことが分か

る。その理由

して

,教材で用

いたキュウ

リが子どもにとって

身近な野菜で

あり

,食べ方や料理についての生活

経験

をもとに記述

したことが考

えられ

。前述

たように

,生活経験や具体性のよ

り大

きい視点に

注意が引きつけられやす

いという傾向は

,これ

での調査結果にも見られ

。一方,主と

して授

を通

して得た知識である

「 ̄

関係高

」に分類

され

記述が

多いことから

,イメー

ジマップには授業内

容が大きく反映

していることが分かる

次に表4の厂

記述内容

」を見ると,匚

生産物」

や匚

生産活動

」に関する内容について6割以上の

子どもが記述

している

ことが分かる

。特に,カボ

チャの苗との接ぎ木や

,肥料

・水の調節など,生

産の

工夫に

して子

どもは高い関心

を示

して

いる

また

,子どもの生活

との

関連が大

きい匚

小売活

動」

消費活動

」が二番

目に多くなっている

。一方で,

両者

を結ぶ

「 ̄

中間流通活動

」についての

記述が少

ないことか

,中間流通は子

どもが認識

しに

くい

内容だと考

えられ

る。

最後に

,表4の厂

認識の段階」の結果を見ると

組み込み

,変革

・創造型」の認識が

多くなって

いるものの

識段階を示す子

[ ̄

並列

どもも依然と

・事例型]や匚

して4割以上

関連型」の認

いるこ

5年 組 番 名前

「22

・の

っす

ぐキ

ュウ

リ」

中心

しな

ら、

や物

関係

をイ

ージ

プに

表現

しよう

図4 No.

6

が描

いた

メー

ジマ

とが分かる

。表

5は認識の段階と平均記述用語数

の関係を示

したもの

であるが

,認識の段階による

記述総数に大きな違いは見られ

ない

。しか

し,認

識の段階が上位の子どもほ

ど厂

関係低

」の用語が

少な

くなり

,逆に匚

関係高

」の

用語数が

多くなっ

いることが分かる

。この

ことか

ら,匚

組み込み

変革

・創造

型」の段階に分類

される子どもほ

ど,

キュウリを生産するための

工夫

・努

力や厂

流通」

に関する知識

を関連付けながら記述

してお

,逆

,そのような知識が少なければ,認識の段階は

並列

・事例型にとどまることも推測され

(2)具体的事例の分析

これ

までの分析結果をふまえ

,実際に子どもが

描いたイメ

ジマッ

プを例

しなが

ら,認識の特

質について具体的に考察する

。図4は,表

4に示

すNo.

6児が描

いたイ

ジマッ

プで

ある。図4を

見ると

,19

個の用語が記述され

てお

り,この

こと

らNo.

6

児の

知識

量は比較的豊富だと判

断で

きる

しか

,全て

「 ̄

関係高」に分類され

,授

業を通

て豊かな知識

を獲得

したと言える

。イメー

ジマッ

プ全体

を見ると

,用語

をつな

ぐ線が左上と右上に

大きく2つの方向へ分かれ

ている

。左上に向かっ

て延び

る線には

,匚

つぎ木

」厂

土」匚

肥料

」などまっ

ぐなキュウ

リの生産にかかわ

る用語が連なって

いる。また,右上に向か

って延びる線には,匚

−6−

(7)

産者

」匚

スー

パー

マーケ

ト」匚

消費者」といった

キュウ

リの流通にかかわ

る用語が連なって

いる

つま

,左上の匚

生産

」と右上の匚

流通

」をつな

≒いわ

ば扇の要と

して

「22

cm

のまっす

ぐキュウ

」が位置付

いて

いる。

この

ことか

らNo.

6

児に

とっ

,匚22

cm

のまっす

ぐキュウリ」という教材は

流通」を捉

えるための重要な手がか

りと

して機

した

と考えられ

。以上の結

果よりNo.

6

児の認

識の仕方は

1時間扱

いの授業であるため不十分

ではあるが

,本授業で

目指

した構造化され

た認識

の典型的な事例だと判断され

,認識の段階と

して

「 ̄

組み

込み

型」か

,あるいは匚

変革

・創造型」

に位

一方,図4では消費者や小売業者,中間流通

置付

くと推測され

る。

者の

ーズについての記述が不十分である。この

ことか

,指導においては

,それ

ぞれの立場か

[ ̄

なぜまっす

ぐなキュウリがいいのか]について

えさせる場面を明確に位置づけることが

必要で

ある。

3 

分析のまとめ

業結

果の分析

を通

して

,以下の

三点が

明らか

になった。

・生産業者の工夫

・努力を中間流通業者,小売業

,消費者との関係か

ら考えさせる

ことによっ

,個別的

・断片的な認識か

ら,匚

流通」を中

核とす

る構造化

された認識へと発達させること

ができる。

・ 

流通」を中核とする構

造化された認識形成の

ために

,匚22

cm

のまっす

ぐキュウ

リ」は教材と

して効果的である。

・キュウ

リの

生産活動に関する知識

を量的に増加

させる段階か

,一つひ

とつの

知識を関連付

る段階へ

,そ

して,匚

なぜまっす

ぐなキュウ

がいいのか

」を考える

ことによって,生産

・流

・小売

・消費活動

を統合

していく段階へ

と授

業過程

を組織

していくことが必要である

5 

認識の構造

化モデル

-7−

(8)

V 小 学校第 5学年 社会科 授業 モデ ル案

1. 単元 の構想

小学 校社会科 第 5学 年単元 「 ̄

我 が国 の食料生 産と私 たち のく らし」 の学 習内容 を認識 の構造 化 モデル と

してま とめた もの が図 5で ある。本 単元 では,生 産活 動を生産 から消費 といっ た流通過 程 の中に位置 付け

て 捉え, 生産業 者 の生 産 に関わ る工夫 ・努力 を 中間流通 業者・ 小売業 者・ 消費 活動 と関連付 けて認識 す る

ことを 目指して い る。 授業 過程 は, 野菜 (キ ュウリ) の生産 活動 に関す る知 識を量 的 に増加さ せ る段 階 か

ら, 知識を 関連付け る段 階へ, そして生産 ・流通・ 小売・消 費活動を 統合 してい く段階へ と組織 していく。

そこで単 元 は, ① 日本 や松江 市 の野 菜産地 に関 す る情 報を収集 す る段 階, ②キ ュウリ生 産に 関す る情報 を

収集 し, 様々 な生産 の工夫を 関連 付け る段 階, ③生産 に関 わる工夫 を 匚

流通」 に関連付 け る段 階, ④ 匚

通」 を 中核 として生産 の工夫 をま とめ る段 階, の4つ のパ ートか ら構成 した。 それぞ れの段 階を図 5の認

識 の構造化 モデル のタイプ にあては めると, ①並列 ・事例 型, ②並列・事 例型及 び関連型, ③組 み込 み型,

④変 革・ 創造 型, に対 応す る。 なお 図 5の総合 型につ いて は子 どもの社会認 識発 達 の実 態を考 慮して, 直

接 的に は扱 わない構成 とす る。

2。単 元の展 開

(1) 単元 名 「 ̄

我 が国 の食料 生産 と私 たちの くらし 一松江市 の キュウ リづ くり ー」

(2) 単元 の 目標

○ 野菜生 産農家 の工夫 と輸 送業者,小 売業者, 消費者 の工夫 との関係 につ いて理解す るこ とができ るO

O 見 学・調 査活動 を通 して,野 菜農家 の生 産に 関す る様 々な工夫 を見つ け るこ とができ る。

○ 様々な 資料を 関連付 けな がら, 自分 の考 えを意 欲的 に発 表す るこ とがで きる。

(3)単 元 の構成(全 8時 間)

次 認 識 構 造 テ ーマ( 時 間) 主 な 学 習 問 題 子 ど もの 認 識 1 並 列 ・ 事 例型 野 菜 の産 地 を 調 べ よ う ( 第 1・ 2 時) 日本 の野 菜 は ど こ で 作 ら れて い る の か ・ 消費 者 は 日 々 の 食生 活 で 様 々 な 地 域 で 生 産 さ れた 野 菜 ( 宮 崎 の ピ ー マ ン, 熊 本 の ト マ ト, 茨 城 の レ タ ス, 北 海 道 の ジ ャガ イ モ, 外国 産 の 野 菜 な ど) を 利 用 し て い る。 松 江 市 で は野 菜 は どこ で 作 ら れ て い る の か ・ 松 江 市 内 や そ の 近 郊 で も た く さ ん の 野 菜 か 生 産 さ れて い る( ネ ギ, ホ ウレ ン ソ ウ, キ ュ ウ リ, カ ブ, ト マ ト , タ マ ネギ , ダ イ コ ンな ど)。 ・ 松江 市を 中 心 に多 く の 消 費 人 口 を 抱 え て お り , 都 市 近 郊 の 条 件を 生 か し た新 鮮・ 安 全 な 地 場 野 菜 の 生 産 を 行 って い る。 2 並 列 ・ 事 例型 関 連 型 キ ュ ウ リ生 産を 調 べ よ う ( 第 3∼ 5 時) 松 江 の キ ュ ウ リ生 産 を 調 べ よ う ( 見 学 ・ 調 査) ・ キ ュ ウ リ 農家 G さ ん の キ ュ ウ リ 生 産 量 , 生 産 時 期 , 生 産 手 段, 生 産 過 程。 ・ 市場 で は 春 か ら 夏 に か け て は 地 場 野 菜 を , 秋 か ら冬 に か け て は主 と し て 熊 本, 宮 崎 の 南 国 産 の キ ュ ウ リ が 入 荷 さ れ る。 ・ G さ ん( ゲ ス ト テ イチ ヤー )は 露 地 栽 培 を 行 わ ず, 日 照、 降 雨、 風、 霜 の影 響 を受 け に く い 施 設 栽 培 ( ビ ニ ール ハ ウ ス) を 行 い, 安 定 し た生 産 や 商 品 価 値 を 高 め る た めの 工 夫 を 行 って い る。 キ ュ ウ リ生 産 の工 夫 を 考 え よ う 3 組 み込 み型 ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ の 秘 密 を 探 ろ う ( 第 6 ・ 7 時) どのようにしてまっ す ぐな キ ュ ウ リを 生 産 し て い る の か ・ キ ュ ウ リ に は, 形 , 大 き さ, 色 ・ つ や( 粉 の 有 無 ), 表 面 の様 子 ( イ ボ の 有 無) な ど が 異 な る 多 様 な 種 類 が あ る。 ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め には , 気 候 に配 慮 し た水 分 と 肥 料 の 調 整 が必 要 で あ る。 農 家 に よ って は道 具 を 使 い な が ら形 を 矯 正 し て い る 。 ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ だ け か 市 場 で 取 引 さ れ, L サ イ ズ(23 cm以 上 ) の キ ュ ウ リ よ り M サ イ ズ(22 cm程 度 ) の キ ュ ウ リ の方 が 市 場 で の 卸 値 か 高 い。 ・ 曲 が っ たキ ュウ リ や 形 の 不 揃い の キ ュウ リ は, 産 直店 で売 ら れて い る 。 ・生 産 者 は, 消 費 者 ニ ーズ に合 わ せ た作 物 の生 産を 行 っ て い る。 ・ 小売 業 者 は, 消 費 者 の ニ ー ズ に合 わ せ た品 揃え を 行 っ て い る。 ・生 産 者 は, 流 通 ( 輸 送 コ スト ) に配 慮 し た 作 物 の生 産を 行 っ て い る 。 ・生 産 者 は, 小 売 に 配 慮 を し た 作 物 の生 産を 行 って い る。 なぜまっすぐなキュ ウ リを 生 産 す る の か な ぜ ブ ル ー ム レ ス キ ュ ウ リ を生 産 す る の か 4 変 革 ・ 創 造 型 キ ュ ウ リ 生 産 の 工 夫 を ま と め よ う ( 第 8時) キ ュ ウ リ生 産 を イ メ ー ジ マ ッ プ ( 関 係 図) に ま と め よ う ・ 農業 生 産 に 拘 わ る 人 々 の工 夫 ・ 努力 は, 流 通 コ ス ト や 販 売 方 法 , 消 費 者ニ ー ズに 配 慮し な が ら行 わ れて お り,生 産者 ・ 輸 送業 者 ・ 小売 業 者 ・ 消 費 者 は, 消 費 財 流 通 を 通 し て つ な が り か あ る。

− 8 −

(9)

(4 ) 単 元 展 開 の実 際

時 間 教 師 の 指 示 ・ 発 問 資 料 子 ど も の反 応 ( 学習 内 容) 1 ○ ど ん な 野 菜 を よ く食 べ て い る か。 ○ 野 菜 の 産 地 を 調 べ よ う 。 ・ 日 本 の 白 地 図 ・野 菜 の生産地 . 生 産 量 の 資 料 ・ 世 界 地 図 ・ 色 々 な 野 菜 を 食 べ て い る 。 ・宮 崎 の ピ ー マ ン , 熊 本 のト マ ト , 茨 城 のレ タ ス, 北 海 道 の ジ ャガ イ モ な ど , 代 表 的 な 野 菜 の 生 産 地 が あ り , そ れ ら は大 消費 地 か ら 離 れ て い る と こ ろ か 多 い。 ・ 新 鮮 さ か 大 切 な 野 菜 も外 国 か ら た くさ ん輸 入 して い る。 2 ○ 松江 市 や そ の 近 郊 の 野 菜 生 産 地 を 調 べ よ う。 ○ キ ュ ウ リ 農家 を 見 学 す る 計 画 を 立て よ う。 ・ 松 江 市 と そ の 近 郊 の 白 地 図 ・ 松 江 市 と そ の 近 郊 の 野 菜 生 産地 , 生 産 量 の資 料 ・ ネ ギ, ホ ウ レ ン ソ ウ, キ ュウ リ , カ ブ , ト マ ト, タ マ ネ ギ, ダ イ コ ン な ど た く さ ん の 野 菜 が 生 産 さ れ て い る 。 ・ 松 江 市を 中 心 に た く さ ん の人 が 住 ん で い る ので , 新 鮮・ 安 全 な 野 菜 を 売 る こ と か で き る。 ・ ど の く ら い の キ ュ ウ リ を 作 っ て い る のか な ? どう や って 作 って い る の か な ? 3∼5 キ ュ ウ リ 農 家 ( G さ ん ) の 見 学 ・ 調 査 , 分 か っ た こ とを ま と め る。 6 ○ ス ーパ ー で よ く 売 ら れ て い る キ ュ ウ リ は ど れ か。 ○ 曲 が っ た キ ュ ウ リ は, ど の よ う な お 店 で 売 ら れて い る か。 ○ 農 家 は ど の よ う に し て ま っ す ぐ な キ ュ ウ リを 作 っ て い る の だ ろ う 。O G さ ん に聞 い て みよ う。 ・ ま っ す ぐ キ ュ ウ リ (L ・ M サ イ ズ) ・ 曲 が っ た キ ュ ウ リ( L ・ M サ イ ズ) ゲストテ イチ ヤー ( G さん ) ・ 接 ぎ 木 写 真 ・ 活 着 ピ ン ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ だ と 思 う。 ・ ま っ す ぐで ふつ う の長 さ ( M サ イ ズ ) の も の。 ・ 生 活 科で 育 て た キ ュ ウ リ は 曲 が っ た キ ュウ リ が 多 か っ た。 ・ Gさ ん の ビニ ー ル ハ ウ ス の キ ュ ウ リ は ま っ す ぐ な も のが 多 か っ た。 ・ 日 曜市 。 ・ 生 協 。 ・JA 。 ・100 円 市 ・ 手 で 伸 ば し て い る。 ・ ま っす ぐ にな る よ うな 道 具を 使 っ て い る。 ・ ま っ す ぐ にな る よ うな 品 種 の キ ュ ウ リ を 作 っ て い る 。 〈 キ ュウ リ 農 家 Gさ ん の話 〉 ・ キ ュウ リ には , 四 葉 き ゅう り, ブ ル ー ム レ ス き ゅう り, フ リ ーダ ムき ゅう り 等 , 色 々な 種 類 か あ る。 ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め に, 一 番 大 切 な の は気 候 に配 慮 し た 水 分 と 肥 料 の 調 整 で あ る。 農家 に よ っ て は 道 具 を 使 い な が ら 形 を 矯 正 し て い る 。 ・ 丈 夫 で ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ に す る た め に, 本 葉 か 出 た 頃 に, 穂 木 ( キ ュ ウ リ) の茎 ( 根) と台 木 ( カ ボ チ ャ) の茎 を カ ット し , 接 ぎ 木 ( よ び 接 ぎ ) を 行 って い る。 接 ぎ 木 後,10 日 位 し て ハ ウ ス内 に植 え る 。 ・ 自 分 の 家 で は1500 本 の接 ぎ 木 を 手 作 業 で 行 って い る。 ・ イ ボ が 少 な く, 粉 を 吹 か な い ブ ル ー ムレ ス キ ュ ウ リを 栽 培 し て い る。 7 ○ キ ュ ウ リ 農 家 は , な ぜ わざ わ ざ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ を 栽 培 し て い る の だ ろ う 。 ○ イ ボ が 少 な く, 粉 を 吹 か な い ブ ル ー ム レ ス キ ュ ウ リ を な ぜ わざ わ ざ 栽 培 し て い る の だ ろ う 。 ○ ま っ す ぐ キ ュ ウ リ と 曲 が っ た キ ュ ウ リ に 味 の 違 い は あ る の だろ う か。 ・まっすぐなキ ュ ウ リ ・ 接 ぎ 木 写 真 ・ 運 送 用 の キ ュ ウ リ の 箱 ・ 袋 詰 め 用 の 袋 ・ ブ ル ー ム レ ス キ ュ ウ リ ・ 消 費 者 は 調 理 の し や す い 形 が 揃 って い て , ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ を買 う か ら。 ・ 消 費 者 は 見 た 目 の い い キ ュウ リ を 買 う か ら。 ・ 小売 店 は 消 費 者 の 好 む ま っす ぐ な キ ュ ウ リを 販売 す る か ら。 ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ は 曲 が っ た キ ュ ウ リ に比 べて , 販売 用 の 袋 に 詰 め や す い か ら。 ・ ま っ す ぐ な キ ュ ウ リ は 曲 が っ た キュ ウ リ に比 べて , 1箱 に 箱詰 め で き る 本 数 が多 い か ら。 ・ 1箱 に 箱 詰 め で き る 本 数 が 多 い と遠 く九 州 の方 か ら巡 ぶ 時, 一 度 に た く さ ん 巡 べ る か ら。 ・ 輸 送 に か か る 費 用 が 安 く な る た め, キ ュウ リ の値 段 か安 く な る か ら。 ・ イ ボ が多 い と 痛 い か ら。 ・ 調 理 し に くい か ら。 ・ 粉 がつ い て い る と農 薬 と 思 うか ら。 ・ 小 売 店 は 消費 者 の 好 む ま っ す ぐ な キュ ウ リを 販 売 す る か ら。 ・ イ ボが 少 な い キ ュ ウ リ は販 売 用 の袋 に詰 めや す い か ら。 ・ あ る。 ・ 変 わ ら な い。 ・ わ か らな い。 ・ 今 度 比 べ て み た い。 8 O 「22 cmの ま っ す ぐ キ ュ ウ リ」 を 中 心 にし な が ら, 生 産 一 消 費 の関 連 の イメ ー ジマ ッ プを 書 こ う ・ ワ ー ク シ ート ・ 生 産 者 ( 水 の管 理 , 肥 料 の管 理, 接 ぎ 木 栽 培, カ ボチ ャ の苗 と キ ュ ウ リ の苗 , 色 々な 生 産 の工 夫 , な ど) ・ 運 送 業 者 ( 箱 詰 め し や す い, た く さ ん 運 べ る, 輸 送 費 か 安 くな るな ど) ・ 小, 売 業 者 ( 消費 者 のニ ーズ に 合 わ せ る, 品ぞ ろ え の工 夫, 袋 詰 め し や す い, な ど ) ・ 消 費 者 ( 調 理 し や す い, 見 た 目 が い い, 食 べ や す い, 冷 蔵 庫 に 入 れや す い , な ど ) 〈 参 考 資 料 〉 松 江 市 教育 委 員 会 『 社 会科 副 読 本 わ た し た ち の 松 江 』 黒 潮 社, 2004, J A 島 根 中 央 会 『 島 根 の 農 業 』2006, 青 山 浩 子 『「 農 」 が 変 え る 食 ビ ジネ ス』 日本 経 済 新 聞 社, 2004, 初 谷 誠 一 『 青 果 物 流通 多 様 化 の現 状 と今 後 の 課 題 』 流 通 シ ス テ ム 研 究 セ ン タ ー, 2006o

− 9−

(10)

VI 

今後

課題

小論

開発

を試み

「松

江市

のキ

ュウ

リづ

」の

業モ

デル

案は

,前

した

実験

的授

業の

に基

づい

て作

した

もの

,現時

到達

して

いる

もの

ない

。それ

多くの

問題

含ん

いる

ことが

予想

され

,今後

単元

レベル

業や複

数の

学校

での

的授

業を行

,授

デルの

吟味

・修

を加

えて

きた

。また

,子

どもの社

識発

に基

く別の

年や

元の社

会科

業モ

デル

を実験

・実

的に

開発

して

も今

後の

であ

(付

,和

)本

田は

稿

してIV,

ては

,加

Yを分担

にi,

した

n,Ⅲ

【註】

1)社

認識

形成の

「論理

と共に

「心理

」に

した

業構

成が

求め

られ

いる

。小原

友行

「社

認識

成の

『論

理』

『心理』

会科

業構

成の

原理

求め

」社会

系教科

育研究

『社

系教科

と実

践』

書院,

1995,

pp.lO-210

2)文部

科学

『小学校

習指

導要

領解

説 

会編

出版

社,

2008,

p.l30

3)中

央教

育審議

会答

しい時

代の

義務

を創

」2005,

リキ

ラム

力化

て学校

種間

を連

・接続す

る仕組み

を提

いる

)これ

までの

究成

果に

いては

,拙

『子

どもの

社会

認識

の発

と形成

に関

る実

証的研

経済

識の

を手がか

りと

してー

』風

間書房,

2007,

を参照

いた

5)

田島

義博

『流

通機

話』

日本

聞社,

1992,

田島

義博

他編

『ゼ

ミナ

ル流

通入

門』

日本経

済新

聞社,

1997,

正房

『日本

業流

』中

央経済

社,

1989,

宇野

政雄

『流

業界

』教

育社,

1991,

を参

して作

した

)調査

方法の

詳細

いては

,前掲

)を参

いた

)農

業の

営要素

いては

,坂

本英

『農

業経

理』

古今書

院,

1990,

川島

哲郎

『経

地理

学』

朝倉書

店,

1986,

唯是康

・三浦洋子

『食

料経済

2001

同文

書院,

1992,

を参照

した

-8

)前

掲4)

p.57

9)愛媛

県下の

学生

3年

6年

を対象に

った

調査

ても

,厂

流通

・政

」の

点に

くいと

う結

であ

った

ことか

ら,農

業生産

活動

を捉

る子

ども

方の

一般

的傾

と考

られ

掲4

)

pp.67-690

10

)前掲

5)

『ゼ

ミナ

ル流

門J

pp.2-25o

11

事象

間の

関係

を関係

とめ

方法

「ウ

ピンク

」の

手法か

ら学んだ

。關

浩和

『ウェ

ビング

法一

ども

と創

出する教材研究法

−』明治図書

2002o

12

この

果の

理由

して

,実験

的授

業が

1単位

う限

られ

時間の

業で

,また

,授

業内

が調査

問題

内容

直接関係

るもの

では

なか

った

ことか

,回

内容

反映

しなか

った

推測

され

10−

表 4  イ メ ー ジ マ ップ に 記 述 さ れ た 用 語 の 分 類 N(1 記 述 用 語 数 記 述 内 容 認 識 の段 階記述 総 数 詔 低 関係高 生産物 祟 詰 中間流通 小売活動 消費活動 薨 素 遲 変組气F 1 2 3 4 5 6 667 2510 19 001 1520 666 10819 ○○○○ ○○○○○ ○○ ○○○○○ ○○○○ ○ ○○○○○ 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 2

参照

関連したドキュメント

指導をしている学校も見られた。たとえば中学校の家庭科の授業では、事前に3R(reduce, reuse, recycle)や5 R(refuse, reduce, reuse,

    pr¯ am¯ an.ya    pram¯ an.abh¯uta. 結果的にジネーンドラブッディの解釈は,

安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 他社の運転.

右の実方説では︑相互拘束と共同認識がカルテルの実態上の問題として区別されているのであるが︑相互拘束によ

安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 他社の運転.

2018 年、ジョイセフはこれまで以上に SDGs への意識を強く持って活動していく。定款に 定められた 7 つの公益事業すべてが SDGs

安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 安全性は日々 向上すべきもの との認識不足 他社の運転.