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一般 THE INSTITUTE OF ELECTRONICS, INFORMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS Proceedings of Biometrics Workshop

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(1)

一般社団法人 電子情報通信学会 THE INSTITUTE OF ELECTRONICS,

INFORMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS

バイオメトリクス研究会資料 Proceedings of Biometrics Workshop

スマートフォンにおけるセンサー情報を用いたキーストローク生体認証

佐村 敏治

泉 将之

††

西村 治彦

†††

† 明石工業高等専門学校 電気情報工学科

兵庫県明石市魚住町西岡 679-3

†† 明石工業高等専門学校 専攻科

兵庫県明石市魚住町西岡 679-3

††† 兵庫県立大学 大学院応用情報科学研究科

兵庫県明石市魚住町西岡 679-3

E-mail:

†samura@akashi.ac.jp, ††masayuki@izumin.info, †††haru@ai.u-hyogo.ac.jp

あらまし 現在のスマートフォンの普及は著しく,スマートフォンが盗難にあった 際の個人情報漏洩や不正使用のリ

スクは極めて大きい.ひとつのセキュリティ対 策として文書入力情報を利用したキーストローク認証が挙げられる.

従来のキー ストローク認証はキーボードを用いたものであるが,スマートフォンのセンサー 情報を利用することで,

キーボードで得られなかった新しい特徴量を導入するこ とが可能となる.本研究では,スマートフォンでのフリック

入力を対象とした キーストローク認証を扱う.被験者 21 名による非定型文入力実験を行い,4 種類の特 徴量を導入

した.100 文字程度のひらがな入力で識別率 96%,FRR∼2%,FAR∼0.85%の認証精度が得られた.

キーワード

生体認証,情報セキュリティ,キーストローク認証,スマートフォン

Keystroke Biometrics with Sensor Information on Smartphone

Toshiharu SAMURA

, Masayuki IZUMI

††

, and Haruhiko NISHIMURA

†††

† Electrical and Computer Enginnering, Akashi National College of Technology

673-3 Nishioka, Uozumi, Akashi, Hyogo, Japan

†† Advanced Engineering Course, Akashi National College of Technology

673-3 Nishioka, Uozumi, Akashi, Hyogo, 674-8501 Japan

††† Graduate School of Applied Informatics, University of Hyogo

7-1-28 Minatojima-minamimachi, Chuo-ku, Kobe, Hyogo 650-0047, Japan

E-mail:

†samura@akashi.ac.jp, ††masayuki@izumin.info, †††haru@ai.u-hyogo.ac.jp

Abstract

Today smartphones are becoming widely used as multipurpose devices. If smartphone was stolen, the risks of

leak-ing personal information and abusleak-ing it are increased. As a security measure for smartphone, we have considered keystroke

dynamics in free text input. Many examinations of keystroke dynamics are applied to QWERTY keyboards and some of the

keystroke event times are extracted as feature measurements. In this paper, we adopt the smartphone and extract new feature

measurements given by smartphone ’s sensors. We propose keystroke dynamics on the feature data in flick inputting of free

text. The experiment is performed on twenty-one participants, considering four feature measurements. As a result, it turned

out that the recognition accuracy is 96 %, false rejection rate (FRR) is 2 %, and false acceptance rate (FAR) is 0.85 % for 100

hiragana letters input.

Key words

Biometrics, Information Security, Keystroke Dynamics, Smartphone

1.

は じ め に

スマートフォンは単なる電話機能だけでなく,データベース 機能,マルチメディア機能,高度コミュニケーション機能,バン キング機能等多機能性を持った携帯端末である.最近のスマー トフォンの普及は著しく,販売シェアは数年で携帯電話を追い 越すであろう.そしてスマートフォン自体が身分証明書や手帳 を持つことと同等の価値を持ち始めている.従って,スマート BioX2013-4 (2013-08)

(2)

フォンの盗難にあった際の個人情報漏洩や不正使用のリスクは 極めて大きい. 不正アクセスへのセキュリティ対策としては,パスワードを 用いたロック機能がある.しかし,数文字程度のパスワードで は総当りによる解除が可能になる.そこで指紋や顔,キースト ローク等の身体的,行動的特性を利用した生体認証(バイオメ トリクス)を用いたセキュリティ対策が検討されている. キーストローク認証(キーストロークダイナミクス)とは行 動的生体認証の一種であり,キーストロークデータに個人特有 のパターンが含まれているという性質を利用している.多くの キーストローク認証はパソコンのキーボード入力を対象とし ている[1].更にキーストローク認証の研究は2種類に分類で きる.ひとつは利用者がログイン時に入力するパスワード(定 型語)に対して,文字や数字列だけでなく,入力時のキースト ロークデータも認証に利用しようとするものである[2–6].もう ひとつは非定型な異なる文章の入力からでも個人の特徴を抽出 し,それによって認証に結び付けようとするものである[7–19]. 我々はこれまで後者について識別を向上させる手法の研究を行 なってきた. 今後スマートフォンの普及により,タッチパネルにおけるキー ストローク認証の研究へのニーズが高まると考えられる.また スマートフォンのセンサー情報を利用することで,キーボード では得られなかった新しい特徴量を導入することが可能となっ ている.スマートフォン端末での日本語入力には,キーを長押 しし,指先をフリックした方向のひらがな文字を入力する「フ リック入力」がある(Fig.1).従来の携帯電話端末の日本語文 字入力方法であるトグル入力に比べ,素早い入力が可能になる だけでなく,指への負担も少ないとされるため,若年層を中心 に多く利用されている.また,AndroidやiPhone等のほとんど のプラットフォームで利用することができる. そこで本研究では,スマートフォンでのフリック入力を対象 としたキーストローク認証を扱う.これまでのスマートフォ ンのキーストロークに関わるの研究の多くはパスワードのよ うな定型語(パスフレーズ)による認証可能性を議論してい る[20–24].これに対し本研究では,我々のこれまでのキースト ローク認証の研究を基礎とし,被験者21名による非定型文入力 データを対象として,スマートフォンによるフリック入力を行 う際の個人認証可能性について検討する.応用として,メール やTwitter,e-learning等のなりすましを検出でき,システムを ロックしたり,通信会社に通報するなどの新しいセキュリティ システムへの適用が期待できる.

2.

キーストローク認証手法

2. 1 キーストロークデータと特徴量抽出 キーボードによるキーストローク認証は,キーの文字,キー の押離,キーイベント時間しか計測できなかった.しかし,ス マートフォンでは各種センサーが搭載されているため,多くの 測度を取得することが可能である. Fig.2に記録されたキーストロークデータ例を示す.第1 フィールドに入力文字,第2フィールドにフリックの状態(0:

Fig. 1 Flick input on smartphone

押す,1:離す,2:保持),第3フィールドにキーイベントのx座 標,第4フィールドにキーイベントのy座標,第5イールドに キーイベントの圧力,第6フィールドにキーイベントの時刻が UNIX時間(ミリ秒単位)が記録される. た,0,144.31952,742.15796,0.08627451,1355760908517 た,2,142.18935,742.15796,0.08627451,1355760908571 た,2,140.05917,742.15796,0.08627451,1355760908593 た,2,127.81065,746.4294,0.08627451,1355760908624 た,2,96.92307,758.1758,0.08627451,1355760908625 た,2,91.59763,761.37933,0.08627451,1355760908626 た,2,88.40237,762.4472,0.08627451,1355760908642 た,2,86.27219,764.5829,0.08627451,1355760908653 た,1,86.27219,764.5829,0.08627451,1355760908680

Fig. 2 Illustration of keystroke data

ひらがなの入力に着目すると,従来のキーボードによる入力 ではローマ字入力を対象にしていたため,母音以外のひらがな 1文字では2文字分の特徴量を得ることができたが,フリック 入力はひらがな1文字で1文字分の特徴量しか得られない.実 際に我々は文献[25]でひらがな1文字のフリック時間のみを特 徴量測度として扱ったが,キーボード入力の場合のような有意 な結果を得ることはできなかった. そこで本研究では,スマートフォンのセンサーによる特徴 量を追加して,次の4種類の測度を扱う.まずひらがな1文 字のフリック時間(time)及び押した(タップ)時の圧力(押 下圧:pressure)である(Fig.3).次にフリック時の方向であり, 押離イベントの座標とキーの中心から得られるフリック角度 (angle)である(Fig.4左図)最後にフリック開始からフリック 終了までのフリック距離(length)である(Fig.4右図). 各文字の出現回数による下限閾値をNT H= 3回,フリック時 間の上限閾値をTT H= 450 msとし,各ひらがな文字に対して

1文書中に出現する測度の平均値(xxx.ave: xxx=time, pressure, angle, length)と標準偏差(xxx.sd)を特徴量とする.

(3)

pressure

press

release

time

Fig. 3 Keystroke measurements of flick time

θ

length

Fig. 4 Keystroke measurements. (left): direction of flicking (an-gle), (right): length of flicking (length)

2. 2 識 別 手 法

識別手法として,重みつきユークリッド距離(WED:Weighted Euclidean Distance)法とArray Disorder(AD)法,両手法を組 み合わせた手法であるWED+AD法について述べる.各手法は, 我々の手法[16]に押下圧,フリック角度,フリック距離を追加 したものである.

重みつきユークリッド距離(WED)法は,対象者Aの1番 目のプロファイル文書docA1と未知文書docU K間のWED距 離を次式で与える. W ED (docA1, docUK) = v u t 1 4 3 ∑ β=0 1 m m ∑ α=1 1 nα nα ∑ i=1 ( kα(i),β− rα(i),β)2 (1) ここで,αはひらがな文字の特徴量,mは特徴量の全種類数を 表す.α(i)αi番目の文字を表し,nααで比較される文 字の総数である.rα(i),βdocA1における文字α(i)の特徴量β (β = 0:フリック時間,1:押下圧,2:フリック角度, 3:フリック長 さの各平均値と標準偏差)を表し,kα(i),βdocU Kにおける文 字α(i)の特徴量βを表す. Array Disorder(AD)法[8]は,入力文書と未知文書のそれぞ れにおいて,各文字を特徴量値に基づき順位付けしたときの不 揃度を評価する.docA1docU Kとの不揃度を次式で与える. AD (docA1, docUK) = 1 4 3 ∑ β=0 1 m m ∑ α=1 1 ω(nα) nαi=1 ( |rkα(i),β− rrα(i),β| ) (2) ω(nα)=    n2 α 2 (nα:偶数) n2 α−1 2 (nα:奇数) ただし,αmnαwp は式(1)と同じ変数である.rrα(i),βdocA1における文字α(i)の特徴量ββ = 0:フリック時間,1:押 下圧,2:フリック角度, 3:フリック距離の各平均値と標準偏差) の順位を表し,rkα(i),βdocU Kにおける文字α(i)の特徴量β

の順位である. WED法では特徴量値の差の大きさという絶対的な距離を評 価するのに対し,AD法では特徴量の順位パターン差という相 対的な距離をそれぞれ用いている.そこで,性質の異なるこれ ら2つの手法を組み合わせることにより,更なる認証率の向上 を図る.WED+AD法による距離を次式に示す. W ED + AD(docA1, docUK)

= WED(docA1, docUK) + AD(docA1, docUK) (3)

判定には最近傍決定則を用いる.未知文書と各プロファイル の文書間の比較により,最小値を与えるプロファイル文書の入 力者を未知文書の入力者とみなす.今,ある被験者Aの入力文 書が5つ(docA1∼docA5)あるとする.本識別手法では,その 中の1つ(例えばdocA1)を未知文書とし,残りの4つの文書 と他の被験者の入力文書(5×人数)を比較し,距離が最も近 い登録者を未知文書の所有者とみなす.

3.

3. 1 実 験 方 法 提案手法の有効性を検証するため,スマートフォンを用いた 実証実験を行う.17歳∼21歳の高専学生男女からなる21名の 被験者は各自が使い慣れているスマートフォン端末で実験に参 加する.本研究ではプロファイル文書数を5文書と設定した. これはキーボードを用いた我々の先行研究との比較のためで ある.

Fig. 5 Screenshot of interface of keystroke data collecting system

キーストロークデータの収集にはAndroid端末向けのフリッ ク入力アプリケーションを開発した(Fig.5).入力文書は「不 思議の国のアリス」の日本語訳[26]から1文書あたりひらが な300文字程度を切り出したものを使用した.表示画面に入力 文書がひらがなで提示され,1文字ずつフリック入力するたび に正しければ赤い字に変化する.1文書あたりの1文字ひらが なの平均出現頻度を降順に20個まで示したのがFig.6である. 150文字入力では4回程度のひらがな文字が多く登場するが,

(4)

300文字程度になると頻度は倍増し8回を越すひらがな文字も 多く出現する.

0

4

8

12

16

20

Frequency (per 1 doc)

Letter

300 letters

150 letters

い し た 、 て んな かと う ま 。 っ の に こ す で が あ

Fig. 6 Frequency of each hiragana letter per document

Table 1 Smartphone models used in the experiment

Model Number of participants

DIGNO ISW11K 1

GALAXSY S2 4

HTC EVO 3D ISW12HTC 2

INFOBAR A01 1

IS03 1

REGZA Phone IS04 1

AQUOS PHONE SERIE ISW16SH 1

Nexus 4 2

Optimus X IS11LG 1

ELUGA power P-07D 1

Xperia acro HD SO-03D 1

Xperia acro IS11S 1

Xperia acro HD IS12S 1

Xperia arc SO-01C 1

Xperia GX SO-04D 1 Xperia SX SO-05D 1 今回被験者が用いたスマートフォン端末の機種を表1に示す. 圧力(pressure)には規格化(0∼ 1)された測度を用いる.0のと きが圧力がかからない場合で,1のときが通常の圧力がかかっ た場合である[27].フリック距離(length)では機種の解像度 を吸収するため,dp(dip: density-independent pixel)という単 位を導入する[28].dpは解像度に依存しないpixelの単位であ る.160dpiを標準の画面密度とし,160dpiのときの1ピクセル を1dpとする. 認証方法には識別(Identification)と照合(Authentication)が あるため,評価方法もそれぞれにより異なる. 識別はN人のプロファイル文書の入力者のうち,未知文書 docU Kの所有者が誰であるかを認証する方式である(1対N方 式ともよばれる).評価指標には識別率を用いる.一方,照合 は未知文書docU Kの入力者が宣言された正規のユーザである かを認証する方式である(1対1方式ともよばれる).評価指標 には本人が他人としてみなされる確率である本人拒否率(FRR:

False Rejectin Rate)と未登録ユーザを含む他人ユーザが宣言さ

れたユーザとしてみなされる確率である他人受け入れ率(FAR:

False Acceptance Rate)とを用いる.我々は文献[16]の方法を 用いてこれらの評価指標を解析した.

3. 2 実 験 結 果

Fig.7に各特徴量の識別率をWED法,AD法およびWED+AD

法の場合について示す.まず全体を通してWED+AD法が一番 識別率が高い(length.aveが顕著)ことが確認できる.また各測 度の平均値は識別率に大きく寄与する(80 %前後)が,標準偏 差は寄与が少ない(40 %未満).そこで,式(1)と式(2)には各 測度の標準偏差は含めないこととした.

0

20

40

60

80

100

Recognition Accuracy [%]

index

time.ave

time.sd

pressure.ave

pressure.sd

length.ave

length.sd

angle.ave

angle.sd

Fig. 7 Recognition accuracy of individual features (□:WED+AD,

⃝:WED, △:AD)

60

65

70

75

80

85

90

95

100

0

50

100 150 200 250 300

Recognition Accuracy [%]

Number of hiragana letters

WED

AD

WED+AD

Fig. 8 Dependence of recognition accuracy on the number of hi-ragana letters

識別(Identification)認証の場合の識別率の入力文字数依存 性をFig.8に示す.WED+AD法が一番識別率が高いことがわ

かる.今回の実験では300文字程度のひらがなを入力している

が,100文字程度の入力で識別率は96 %となり,識別が可能な レベルに達することが判明した.

(5)

の入力文字依存性をFig.9に,他人受入率(FAR)をFig.10に 示す.300文字程度入力すると,FRR∼1%,FAR∼0.5%となる が,100文字程度でもFRR∼2%,FAR∼0.85%と十分に照合が可 能であることが確認できる.また等誤り率(EER)を求めるた め,文献[16]で扱ったkパラメータを導入してFRRとFARの 変化を示したのがFig.11である.FRRは1%の場合は本人が他 人として誤る回数が1回だけのため,k> 0.5でFRR= 0とな る.EERは150文字程度の入力において0.7 ∼ 1%であること が示される.

0

2

4

6

8

10

12

14

0

50

100

150

200

250

300

False Rejection Rate [%]

Number of hiragana letters

WED

AD

WED+AD

Fig. 9 Dependence of FRR on the number of hiragana letters

0

1

2

3

4

5

6

7

0

50

100

150

200

250

300

False Acceptance Rate [%]

Number of hiragana letters

WED

AD

WED+AD

Fig. 10 Dependence of FAR on the number of hiragana letters

本実験での文字の出現回数下限閾値NT H,および文字の打鍵 時間上限閾値TT Hの設定の妥当性について言及する.本論文で は出現回数の下限閾値を3回(NT H = 3)と設定した.Fig.12 に出現回数閾値NT Hへの識別率の依存性を示す.入力文字数が 300文字程度のときは出現回数閾値NT Hはあまり影響を及ぼさ ないが,150文字のときは4文字を超えると識別率が急激に低 下する.これはFig.6からわかるようにNT H∼ 4程度になると 1文書あたりの有効ひらがな種数が極端に減ってくることが原 因である.以上から本研究でのNT H= 3の設定に問題はないと 考えられる. さらに,打鍵時間閾値TT Hへの識別率の依存性についても調

0.1

1

10

100

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

False Rate [%]

k

FRR

FAR

Fig. 11 Dependence of FRR and FAR on k parameter in the case of 150 hiragana letters べた.Fig.13に示すように識別率は打鍵時間閾値にあまり依存 しないことがわかる.打鍵時間閾値TT H= 450 msと設定した が,1文字のみの特徴量を対象としている場合にはあまり認証 精度に影響はない.

60

65

70

75

80

85

90

95

100

0

2

4

6

8

10

Recognition Accuracy [%]

Threshold for letter occurence

150 [letters]

300 [letters]

Fig. 12 Dependence of Recognition accuracy on threshold for letter occurence NT H

60

65

70

75

80

85

90

95

100

0

200 400 600 800 1000 1200

Recognition Accuracy [%]

Threshold for duration time of flick [ms]

150 [letters]

300 [letters]

Fig. 13 Dependence of Recognition accuracy on threshold for duration time of flick TT H

(6)

4.

お わ り に

本研究では非定型な文章のフリック入力時のキーストローク データから個人識別を行う手法について検討した.具体的には ひらがな1文字に関するフリック時間に加えて,通常のキー ボードでは測定できない押下圧やフリック角度も特徴量とし, 識別の向上に寄与する特徴量を確認し,それらによる評価指標 を構成した.今後更に識別率を向上させる特徴量について検討 を進めたい. 本研究では,現実的な状況への第一段階のアプローチとして, 各被験者が日頃使い慣れているスマートフォン端末で実験を実 施した.すなわち,各自の使用スマートフォンの機種は問わず 包括的に特徴抽出を行った.今後,各自の機種変更(交換)を 行った場合や統一機種による場合の実験を実施し,それらの結 果との比較を通して,機種依存性の程度についても定量的な評 価を行いたい.

本 研 究 の 一 部 は 日 本 学 術 振 興 会 の 科 学 研 究 費 補 助 金 (24500101)の助成を受けたものである. 文 献

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Fig. 1 Flick input on smartphone
Fig. 5 Screenshot of interface of keystroke data collecting system
Fig. 6 Frequency of each hiragana letter per document
Fig. 9 Dependence of FRR on the number of hiragana letters

参照

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