出 水 時 に お け る 水 理 量 と 河 床 形 状 の 観 測 結 果 に つ い て
独 立 行 政 法 人 北 海 道 開 発 土 木 研 究 所 河 川 研 究 室 ○ 桑 村 貴 志 園 山 裕 士 1 . は じ め に
出 水 時 に お け る 河 床 形 状 の 変 化 は 河 床 抵 抗 や 流 れ の 状 態 に 大 き な 影 響 を 及 ぼ し て い る 。 し か し 、 洪 水 観 測 の 困 難 性 か ら 実 際 の 観 測 例 が 少 な く 水 理 学 的 な 研 究 の 検 証 が 困 難 な 状 況 に あ る 。 ま た 、 河 道 特 性 を 生 か す 河 道 計 画 立 案 に お い て も こ れ ら の 観 測 値 は 不 可 欠 で あ り 観 測 方 法 の 確 立 が 必 要 で あ る と 考 え ら れ る 。 当 研 究 室 で は 、 平 成 13 年 8 月 の 出 水 時 に 鵡 川 の 穂 別 橋 地 点 に お い て 水 理 量 と 河 床 形 状 の 観 測 を 試 み た 。 本 研 究 で は 、 こ れ ら の 観 測 結 果 に つ い て 報 告 と 考 察 を 行 う も の で あ る 。
2 . 観 測 地 点
観 測 は 北 海 道 胆 振 地 方 の 鵡 川 ( 流 域 面 積 1,270km2、 幹 川 流 路 延 長 135km) 中 流 部 の 穂 別 橋 地 点 (KP40.9) で 実 施 し た 。 観 測 位 置 を 図 −1 に 、 観 測 地 点 の 全 景 及 び 観 測 断 面 を 示 し た 写 真 を そ れ ぞ れ 写 真 ―1,2に 示 す 。 穂 別
橋 上 流 右 岸 に は 水 位 観 測 所 が 設 置 さ れ て お り 、 定 期 流 量 観 測 に 使 用 さ れ て い る 第 1 断 面 と 第 2 断 面 の 間 を 、 今 回 の 洪 水 観 測 で も 測 定 範 囲 と し て い る 。 橋 梁 下 流 部 の 出 水 直 前 の 状 態 と し て は 、 河 道 中 央 の 橋 脚 沿 い に 中 州 が 発 達 し 、 左 右 岸 に 分 か れ た 二 股 の 流 れ と な っ て い た 。
穂 別
FLOW 観測範囲
写 真 −1 観 測 地 点 全 景
( 穂 別 橋 地 点 を 下 流 側 か ら H 11 年 9 月 撮 影 。H 13 年 の 観 測 開 始 時 点 で は 中 央 の 橋 脚 沿 い に 中 州 が あ り 、流 れ は 左 右 岸 に 沿 っ て 二 股 に 流 れ て い た 。)
■ 流
流流 流 向向向向
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水 位 観 測 所 水 位 観 測 所 水 位 観 測 所 水 位 観 測 所
穂 別 橋 穂 別 橋穂 別 橋 穂 別 橋 第 1 断 面 第 1 断 面第 1 断 面 第 1 断 面 第 2 断 面 第 2 断 面第 2 断 面 第 2 断 面
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鵡 鵡 鵡 鵡 川川川川
写 真 −2 観 測 箇 所 図
(H 11年 9月 撮 影 。H 13年 時 点 で は 左 右 岸 沿 い の 二 股 の 流 れ で あ る 。▲ : 水 位 計 設 置 箇 所 、
●:定 点 ADCP流 速 観 測 、点 線 上:横 断 ADCP 流 速 観 測 、 ■ : 浮 遊 砂 調 査 箇 所 、 点 線 枠 内 : 河 床 形 状 調 査 箇 所 )
図 −1 観 測 位 置 図
●
鵡 川
観 測 地 点
3 . 洪 水 観 測 の 概 要 3 . 1 観 測 洪 水
観 測 の 対 象 洪 水 と し た の は 8 月 22 日 〜24 日 の 洪 水 で あ り 、 図 −2 に 穂 別 地 点 の ハ イ ド ロ グ ラ フ を 示 す 。そ の ピ ー ク 流 量 433m3/s(23 日 9 時 ) は 平 均 年 最 大 流 量 に 比 べ る と 小 規 模 な も の で あ っ た 。
3 . 2 観 測 項 目
① 定 点 流 速 分 布 調 査
右 岸 流 心 上 に 超 音 波 多 層 式 流 速 計(ADCP)を 搭 載 し た ボ ー ト ( 写 真 −3) を ロ ー プ で 繋 留 し 、10cm 間 隔 の 水 深 毎 に 3 次 元 方 向 の 流 速 を 連 続 観 測 し た 。 但 し 、 表 層 か ら 40cm ま で は ADCP の 不 感 帯 の た め 、 測 定 は 40cm 以 深 で 行 っ た 。
② 横 断 流 速 分 布 調 査
ADCPを 横 断 さ せ な が ら 計 測 す る こ と で 、 河 川 断 面 内 の 流 速 分 布 を 調 査 し た 。 調 査 は 両 岸 に 設 置 し た 支 柱
( 写 真 −4) に ワ イ ヤ ー を 掛 け 、 そ れ を ガ イ ド と し て ADCP ボ ー ト ( 写 真 −3) を 河 川 横 断 さ せ な が ら 全 断 面 の 鉛 直 方 向 流 速 分 布 の 調 査 を 行 っ た 。 位 置 計 測 は ボ ー ト に 搭 載 し た GPS を 使 用 し た 。
③ 河 床 形 状 調 査
洪 水 時 の 河 床 形 状 の 変 化 を 調 査 し た 。 調 査 に は 音 響 測 深 器 と GPS を 搭 載 し た 十 字 浮 体 ( 写 真 −5) を 用 い た 。 計 測 は 橋 梁 上 か ら 浮 体 を 自 然 流 下 さ せ 、 そ の 軌 跡 上 で 1 秒 間 間 隔 で 測 深 と 座 標 の 計 測 を 行 っ た 。 横 断 幅 40mを 5m 間 隔 で 9 測 線 に 分 割 し 、縦 断 方 向 に 50m流 下 さ せ た 範 囲 で 調 査 を 行 っ た 。
④ そ の 他 の 調 査
浮 子 に よ る 流 量 観 測 、 水 質 調 査 ( 浮 遊 砂 ) を 実 施 し た 。 水 位 観 測 所 の 他 に 第 1 断 面 と 第 2 断 面 の 両 岸 に 自 記 水 位 計 を 設 置 し て 水 位 観 測 を 行 っ た 。
3 . 3 観 測 実 施 状 況
各 調 査 の 実 施 状 況 を 図 −3 に 示 す 。 流 量 観 測 ・ 水 質 調 査 は 毎 正 時 、 横 断 流 速 調 査 、 河 床 形 状 調 査 は 2 時 間 間 隔 を 基 本 と し て 実 施 し た 。 定 点 流 速 調 査 は ピ ー ク 流 量 前 後 で の 連 続 観 測 を 実 施 し た 。