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文学研究科・教授 自然

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Academic year: 2022

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(1)※ ホームページ等で公表します。 (様式1) 立教SFR-院生-報告. 立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR) 大学院生研究 2014年度研究成果報告書. 研究科名. 立教大学大学院 在籍研究科・専攻・学年. 研 究 代 表 者 (2015 年 3 月 現 在 のものを記入). 氏 名. 文学研究科・英米文学専攻・ 博士課程後期課程 5 年. 小笠原. 所属・職名 指導教員. 自然・人文 ・社会の別 研究課題. ・. 人文. 清香. 印. 氏 名. 文学研究科・教授 自然. 英米文学 専攻. 文学研究科. ・. 菊池 社会. 個人・共同の別. 清明. 個人. ・. 印 共同. 名. 強意副詞の通時的意味変化:文法化・語彙化とその動機付けに関する考察. 在籍研究科・専攻・学年 文学研究科英米文学専攻 博士課程後期課程 5 年. 氏 名 小笠原 清香. 研 究 組 織 (2015 年 3 月 現 在 のものを記入). 研 究 期 間. 2014. 研 究 経 費 (支出金額). 年度 199,621 円/(採択金額). 200,000 円. 研究の概要(200~300 字で記入、図・グラフ等は使用しないこと。). 従 来 、強 意 副 詞 の 意 味 変 化 に つ い て は 、具 体 的 語 彙 か ら 強 意 語 へ の 文 法 化 ・ 脱 語 彙 化 の プ ロ セ ス が 観 察 さ れ て き た (Sinclair 1992; Partington 1993; Lorenz 2002) M é n d e z - N a y a ( 2 0 0 3 ) は H e l s i n ki C o r p u s を 使 用 し 、 s w i t h e の 文 法 化 に つ い て 詳 細 に 論 じ て い る が 、こ の 語 が 強 意 用 法 の 後 に 発 達 さ せ る「 迅 速 」の 意 味 に つ い て は 特 別 に 着 目 し て い な い 。 本 研 究 で は 、 古 英 語 (OE) か ら 初 期 近 代 英 語 (EME) に か け て 強 意 語 と し て 広 く 普 及 し た switheと 、 中 英 語 (ME) に お け る 強 意 語 の 一 つ で あ っ た fastの 類 似 し た 意 味 変 化 の プ ロ セ ス を 通 時 コ ー パ ス と 文 学 作 品 を 用 い て 実 証 的 に 検 証 し た 。こ れ ら の 語 彙 が 脱 語 彙 化 し た 後 、再 び 語 彙 化 す る こ と 論 証 す る た め に 、動 詞 と 強 意 語 の 共 起 に つ い て 考 察 し 、な ぜ 強 意 副 詞 が「 迅 速 」の 意 味 へ と 変 化 す る の か を 、ス ケ ー ル と 評価的意味の観点から検討している。 キーワード(研究内容をよく表しているものを3項目以内で記入。) 〔. 英語強意副詞. 〕 〔. 再語彙化. 〕〔. 動機付け. 〕.

(2) ※ ホームページ等で公表します。 (様式2-1) 立教SFR-院生-報告. 研究成果の概要(図・グラフ等は使用しないこと。). 1. 研 究 概 要 昨年度までの研究では、通時コーパスを使用した量的分析を通して、強意副詞であっ た s w i t h e と f a s t が 歴 史 的 に 同 様 の 意 味 変 化 を 経 て 、 本 来 の ‘ s t r o n gl y’ , ‘ f i r m l y’ 等 の 語 彙 的意味から、強意副詞へと脱語彙化し、その後「迅速」の意味へと変化する再語彙化 のプロセスを明らかにした。今年度は、なぜ強意的意味から「迅速」の意味が派生す るのか、この意味変化の動機付けについて、主に考察した。本研究では、これまであ まり取り上げられることのなかった動詞修飾の強意副詞の意味変化を対象としている 為、動詞修飾の強意副詞について、その意味的機能についても改めて分析している。 スケールと評価性の関係性に着目し、強意から迅速への意味変化を引き起こす動機付 けについて考察した。. 2. 動 詞 修 飾 の 強 意 副 詞 強意語の文法化・脱語彙化を扱う先行研究では、対象を形容詞・副詞修飾の強意語に 限定することが非常に多く、これまで動詞修飾の強意語の意味変化について踏み込ん だ議論が行われることはなかった。まず本研究では、動詞修飾の強意語が動詞本来の 語義に対して、どういった意味要素を付与しているのかについて検討した。 多くの先行研究において、強意語という呼称は形容詞・副詞修飾の語に限定され、 動 詞 を 修 飾 す る 強 意 副 詞 は 動 詞 の d e g r e e m o d i f i e r o f ve r b s ( 動 詞 の 程 度 修 飾 語 ) と 呼 ば れ る こ と が 多 い 。 強 意 語 に は 段 階 性 の な い 語 を 修 飾 す る ma x i m i ze r の タ イ プ と 、 段 階 性 の あ る 語 を 修 飾 す る b o o s t e r の 二 つ の タ イ プ が あ る 。現 代 英 語 で は 、例 え ば q u i t e な ど が 、 これら両方の性質をもち、修飾する動詞の種類や解釈のモードに応じて、このいずれ か の 役 割 を 果 た す (Diehl 2005)。 I quite understandで は 、 understandが 段 階 性 を 持 た な い 動 詞 で あ る た め に 、 q u i t e は m a x i mi z e r と し て 振 舞 い 、 I q u i t e f a n c y t h i s で は 、 f a n c y が 段 階 性 の あ る 動 詞 で あ る た め 、 quiteは fancyが も つ ス ケ ー ル を よ り 高 次 に 引 き 上 げ る booster として機能する。動詞の意味特質に対し、段階性の有無が議論される場面は少ないも の の 、 こ の 先 行 研 究 が 示 し た よ う に 確 か に 現 代 英 語 の quiteの 振 舞 い は 、 動 詞 に 段 階 性 の有無の区別があるということを示している。. 3. ス ケ ー ル と 評 価 性 評 価 的 意 味 を 多 分 に 含 む 形 容 詞 の 場 合 、例 え ば 、q u i t e g o o d と い う 表 現 は 、文 字 通 り「 と ても良い」という意味にもなるが、ニュアンスや文脈によって皮肉的な意味合いに転 じ、実際には話し手が評価対象に対して、否定的な評価を下している場合も多い。反 対 に 、 イ ギ リ ス 英 語 で は n o t t o o b a d 、 ア メ リ カ 英 語 で は n o t h a l f b a d は 、「 結 構 い い ね 」 と い っ た 意 味 で 広 く 知 ら れ る 、 肯 定 的 な 評 価 を 表 す 表 現 で あ る 。 goodや badと い っ た 評 価的意味の強い語は、このように表現形式と意図される意味合いが、逆になって現わ れ る こ と が 多 い 。 し か し 、 こ こ で 重 要 な も う 一 つ の 点 は 、 こ れ ら の 表 現 が 、 quite, half, tooと い っ た 程 度 副 詞 ・ 強 意 語 に よ っ て 、 修 飾 さ れ て い る と い う こ と で あ る 。.

(3) ※ ホームページ等で公表します。 (様式2-2) 立教SFR-院生-報告. 研究成果の概要. つづき. 強 意 語 に 、話 者 の 評 価 対 象 に 対 す る ス タ ン ス・視 点 で あ る 評 価 性 が 常 に 伴 う こ と は 、 ある種当然の事実として、特別に取り上げられることは少なかった。しかしながら、 強 意 副 詞 の 役 割 が ス ケ ー ル を 上 昇 さ せ る 機 能 だ け で は な く 、評 価 的 意 味 を 付 与 す る 機 能 を 持 つ と い う こ と は 、強 意 語 の 意 味 変 化 を 考 察 す る 上 で 、非 常 に 重 要 な 要 素 で あ る と言える。. 4. 「 速 い 」 の 評 価 性 昨 年 度 ま で の 研 究 結 果 で は 、 fastは 中 英 語 後 期 以 降 、 多 く の 動 作 動 詞 ・ 移 動 動 詞 を 修 飾 し た こ と が 明 ら か と な っ た 。動 作 動 詞・移 動 動 詞 を 強 意 副 詞 が 修 飾 す る と 、な ぜ「 迅 速」の意味が派生し、その後強意副詞自体の意味へと定着していくのか。 MEDに お い て 、 強 意 副 詞 で あ る muchは 、 comen (wenden) as much と い っ た 表 現 で 、 移 動 動 詞 で あ る come, goを 修 飾 し た 場 合 、 to come (go) as fast as と い っ た 意 味 に な る こ と が 説 明 さ れ て い る 。 muchの 基 本 的 な 意 味 は MEに お い て も 、 そ の 語 義 は 現 代 英 語 を 大 き く 変 わ り は な く 、量 ・ 程 度 に 対 し て 、そ れ ら の ス ケ ー ル を 上 昇 さ せ る 働 き が あ る 。し か し 、な ぜ M E D で 説 明 さ れ る よ う に 、移 動 動 詞 を 修 飾 す る 副 詞 m u c h は 、「 速 く 」 と解釈されるのか。 こ れ は 、 M E に 特 異 な 要 素 で は な く 、 B o l i n ge r ( 1 9 7 2 ) に お い て も 興 味 深 い 考 察 が あ る 。 B o l i n ge r ( 1 9 7 2 ) で は 、 W h y d o e s h e r u n s o ( f a s t ) ? , I w i s h y o u w o u l d n ’ t w h i s p e r s o (softly), It sticks so (tight) I can’t get it loose . と い っ た 文 に お い て 、 括 弧 内 の 副 詞 が 存 在 し て も 、 文 意 に ほ ぼ 差 が 生 じ な い と 説 明 し て い る 。 そ れ ぞ れ の 動 詞 が 強 意 副 詞 s oに よ り 修 飾 さ れ る 場 合 、 runで あ れ ば 、 強 意 さ れ る 意 味 合 い は ‘fast’ (速 度 ) に な り 、 w h i s p e r の 場 合 は 、 ‘ s o f t l y’ ( よ り 静 か に 囁 く 状 態 ) 、 そ し て s t i c k で あ れ ば 、 ‘ t i gh t ’ 「 粘 着度の強さ」であるということになる。 こ こ ま で 、移 動 動 詞 を 強 意 副 詞 が 修 飾 す る と「 速 い 」と い っ た 迅 速 の 意 味 で 解 釈 さ れ る こ と を M E D と B o l i n ge r ( 1 9 7 2 ) の 記 述 か ら み て き た が 、強 意 と 迅 速 の 相 関 性 を 考 え る も う 一 つ の 視 点 と し て 、 MEに お け る 強 意 副 詞 の 一 つ で あ る alsoに 関 す る Mustanoja ( 1 9 6 0 ) の 解 説 が あ る 。M u s t a n o j a ( 1 9 6 0 ) で は 、強 意 副 詞 で あ る a l s o ( a s ) は 動 作 の 速 さ や 即 時 性 を 表 す 副 詞 の み を 修 飾 し た こ と が 説 明 さ れ て い る 。例 え ば 、b l i v e , f a s t , q u i c k , soon, swithe, tite等 の 副 詞 が そ の 例 と し て 挙 げ ら れ て い る 。 な ぜ 強 意 副 詞 also (as) は 、 「 速 く ・ す ぐ に 」と い っ た 語 義 の 副 詞 の み を 修 飾 対 象 に と る の か 。強 意 副 詞 が 評 価 的 意 味 を 必 然 的 に 伴 う 性 質 が あ る こ と を 鑑 み る と 、歴 史 的 に 、動 作 に お け る「 速 さ 」は 、 肯定的に捉えられていたと考えることができる。 強 意 副 詞 の 機 能 に は 、修 飾 対 象 の ス ケ ー ル の 上 昇 に 加 え 、評 価 的 意 味 の 上 昇 も 含 ま れ る と 言 え る 。 評 価 性 の 観 点 か ら 意 味 変 化 の 動 機 付 け を 考 察 す る こ と で 、 な ぜ fast, switheに は じ ま り 、 そ の 他 多 く の 強 意 的 意 味 を 本 来 も っ て い た 語 が 、 「 迅 速 」 の 意 味 へ と 変 化 し て い く の か と い う 、複 数 の 語 の 意 味 変 化 に 共 通 し た 動 機 付 け を 説 明 す る こ と が で き る 。 よ り 多 く の 事 例 を 対 象 に 、「 迅 速 」 の 意 味 の 評 価 性 を 考 察 す る 必 要 が あ る が 、今 年 度 は こ れ ま で の 量 的 分 析 か ら 得 ら れ た 結 果 を も と に 、ス ケ ー ル と 評 価 性 と いう新たな視点から、意味変化の説明を試みることができた。 ※この(様式2)に記入の成果の公表を見合わせる必要がある場合は、その理由及び差し控え期間等を 記入した調書(A4縦型横書き1枚・自由様式)を添付すること。.

(4) ※ ホームページ等で公表します。 (様式3) 立教SFR-院生-報告. 研究発表 (研究によって得られた研究経過・成果を発表した①~④について、該当するものを記入してください。該当するものが多い 場合は主要なものを抜粋してください。 ) ①雑誌論文(著者名、論文標題、雑誌名、巻号、発行年、ページ) ②図書(著者名、出版社、書名、発行年、総ページ数) ③シンポジウム・公開講演会等の開催(会名、開催日、開催場所) ④その他(学会発表、研究報告書の印刷等). ①雑誌論文 小 笠 原 清 香 「 強 意 副 詞 の 脱 語 彙 化 と そ の 後 の 展 開 : 強 意 か ら 迅 速 へ の 意 味 変 化 」『 語 用 論 研 究 』 (日 本 語 用 論 学 会 ) 15, 2014 年 8 月 , 24-41 頁 ④その他 学会発表 小 笠 原 清 香 「 強 意 副 詞 の 脱 語 彙 化 と 再 語 彙 化 : 強 意 か ら 迅 速 へ の 展 開 」 2014 年 度 立 教 英 米 文 学 会 , 12 月 20 日 , 於 立 教 大 学 池 袋 キ ャ ン パ ス ゲストレクチャー 小 笠 原 清 香 “ I n t e n s i f i e r s a n d t h e i r s e m a n t i c d e ve l o p m e n t w i t h s o me r e f e r e n c e t o s c a l e a n d e va l u a t i o n ” 2 0 1 5 年 2 月 1 0 日 , 於 国 際 基 督 教 大 学.

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参照