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SU UMa AY Lyr AY ASASSN-14jv CCD ASASSN-14jv SU UMa WZ Sge AY Lyr O-C

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(1)

卒業論文

矮新星

AY Lyr

および

ASASSN-14jv

CCD

測光観測と解析

I11G022

大谷徳紀

(2)

概 要

2014 年 10 月と 11 月にスーパーアウトバースト(超増光)が検出された SU UMa 型矮新星 AY Lyr(こと座 AY 星)ならびに ASASSN-14jv の CCD 連続測光観測を 行った。そして、得られた測光データから光度曲線を求め、周期解析を行った。解 析結果から、ASASSN-14jv は SU UMa 型矮新星の中でも WZ Sge 型矮新星に分類 される特徴を持っていることが確認できた。それとともに、田邉研究室で2008 年か2009 年にかけても AY Lyr の観測が行われていたため、今後「O-C」による周期 変化を求めることを考え、今回得られたデータと共に周期解析を行った。

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目 次

1 章 序論 4 1.1 変光星観測の歴史 . . . . 4 1.2 研究の動機 . . . . 5 第2 章 激変星について 73 章 矮新星について 94 章 目的星について 155 章 観測装置と方法 17 5.1 観測装置について . . . 17 5.2 観測方法について . . . 176 章 観測 207 章 結果 21 7.1 光度曲線 . . . 21 7.2 周期解析 . . . 268 章 考察 289 章 今後の課題 29 付 録A 周期解析結果 32

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付 録B 観測方法について 35 B.1 ドームでの準備 (CCDカメラ、赤道儀) . . . 35 B.2 CCD カメラ冷却(CCDOps) . . . 37 B.3 赤道儀制御(StellaNavigator との接続 編) . . . 38 B.4 赤道儀制御(天体導入 編) . . . 39 B.5 CCD カメラ制御(目的天体の撮像 編) . . . 41 B.6 CCD カメラ制御(一次処理画像 編) . . . 42 B.6.1 フラット画像 . . . 42 B.6.2 ダーク画像 . . . 44 B.7 観測終了 . . . 44 B.8 StellaNavigator への天体追加 . . . 45 B.9 データ処理 . . . 47 B.10 Multi-Image Photometry . . . 50 B.11 Excel での光度曲線描画 . . . 56 付 録C R について 64 C.1 R のインストール . . . 64 C.2 R の使用方法 . . . 64 C.2.1 ディレクトリの変更 . . . 65 C.2.2 データファイルを読み取る . . . 66 C.2.3 グラフを出力する . . . 67 C.3 PDM を用いた周期解析を行うための準備 . . . 69 C.3.1 コードの用意 . . . 69 C.3.2 必要なファイルのDL . . . 69 C.3.3 コマンドプロンプト . . . 72

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(6)

1

序論

1.1

変光星観測の歴史

よく晴れた晩、空を見上げるとたくさんの星を見ることができる。それらの星の うち、明るさが変化するものはいくつあるだろうか。一般的に明るさの変化する星 は「変光星(variable stars または variables)」と呼ばれ、現在も主にアマチュアの観 測者によって記録が残され続けている。このような星の光度変化はアジアでは紀元 前から残されていた。そして、16 世紀の終わりにはヨーロッパでも記録として残さ れるようになった。 1572 年にはティコ・ブラーエ(Tycho Brahe)がカシオペア座で明るい星(通称: ティコの新星)を発見し、この星に新しい星という意味を持つ「新星(nova)」とい う名を付けた。当時、この星は新星と呼ばれていたが、現在は「超新星(super nova)」 として知られている。

1596 年にはダーヴィト・ファブリキウス(David Fabiricius)が、「脈動変光星 (pul-sating variables)」として知られているくじら座ο(オミクロン)星(Mira , ミラ) の増光を発見した。そして、発見当初はこの星も新星であると考えられており、再 び明るくなることはないだろうと予想されていた。しかし、その後の観測では予想 に反して周期的な増減光を繰り返すことから名前の由来となる「不思議(ミラ)」な

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あれば、周期的に変光する星もあることが分かる。また、突発的な増光を示す星は 「爆発型変光星(eruptive variables)」と呼ばれ、見かけ上、なにもなかった場所に星 が現れる「新星」や、増光幅が新星や超新星ほど大きくはないが、突発的に輝き始 める「矮新星(dwarf nova)」といった分類がされている。これら「新星」や「矮新 星」などはまとめられ「激変星(cataclysmic variables)」と呼ばれているが、そのい ずれも増光の原因には、白色矮星や中性子星といった高密度且つ半径の小さな天体 の強い重力が関係していることが分かっている。 このように変光星の性質が次々と明らかにされていく背景には、観測方法の変化 も関わってきた。その変化の一つとして、17 世紀初頭、ガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)によって観測に望遠鏡が使われるようになったことが挙げられる。望遠鏡 の使用という観測への光学系技術の導入は肉眼では見えない暗い天体を記録するこ とを可能にした。その後、望遠鏡を用いた観測には写真技術も導入されるようにな り、天体の位置や明るさの測定精度を飛躍的に向上させていった。1970 年代に入る と、Bell 研究所(アメリカ)のウィラード・ボイル (Willard Boyle) とジョージ・ス ミス(George Smith) によって CCD(Charge Coupled Device:荷電結合素子) が発明 され、日本でも1985 年に現在の国立天文台(旧・東京大学 東京天文台)岡山天体 物理観測所に冷却CCD カメラが導入され実用化される。そして、冷却 CCD カメラ の登場により、写真乾板では捉えられなかったさらに暗い天体を精度よく観測し記 録することができるようになった。

1.2

研究の動機

点光源である星からは様々な情報が読み取られ、現在も詳細が研究され続けてい る。身近でありながらも分からないことが多い天文学という分野に対し、私が興味 を持ち始めたのは中学校の理科がきっかけであった。その後、大学進学を機に変光星 と呼ばれる星がどのようなものかという興味へと深化していった。そして、田邉研究 室に配属された後の2014 年 10 月 23 日に国際変光星ネットワーク(以下、VSNET)

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から超増光を起こしているという連絡があり、こと座AY 星(以下、AY Lyr)の観 測を開始した。この観測が初めての変光星観測であり、AY Lyr との最初の出会いで あった。また、同時期、2014 年 11 月に VSNET から超増光を起こしているとの連絡 があったASASSN-14jv に関しても観測を開始した。 本論文は第2 章で激変星について、第 3 章で矮新星について、第 4 章で目的天体 について、第5 章で観測装置と方法について、第 6 章で観測、第 7 章で結果、そし て第8 章で考察を扱う。

(9)

2

激変星について

矮新星は爆発型変光星(Eruptive variables) のうち、激変星に分類される。ここで 激変星(Cataclysmic variables) とは白色矮星を主星とする近接連星系であり、主星 のまわりには伴星からのガス流による降着円盤が形成されている。激変星の分類は 次の通りである。 1. 新星(Nova)・・・爆発の記録が一回しか残されていない 2. 回帰新星 (Recurrent Nova)・・・爆発の記録が二回以上残されている 3. 矮新星(Dwarf Nova)・・・Outburst を繰り返す 4. 新星様天体(Nova Like)・・・Outburst がない(スペクトル、色が矮新星に類似) このように今まで見えなかった場所に星が現れた(増光した)という記録が一度 しか残されていないものは「新星(Nova)」と呼ばれ、増光したという記録が一度 以上残されているものは「回帰新星(Recurrent Nova)」と呼ばれている。 これらの天体のうち、新星と回帰新星は伴星からのガス流が降着円盤を介し、白 色矮星へと落下した際に、表面上に降り積もっていくことで大きな増光が誘発され ると考えられている。降り積もったガスは強い重力によって圧縮され、徐々に密度 を増していく。そして、ガスが増えるにつれ、白色矮星の表面上では核融合反応が 起こる。このときの反応は太陽などのような星内部での安定した核融合反応とは異 なり、表面で核融合反応の暴走が起こる。その結果、降り積もった水素の層が爆発 を起こし、表面上の物質が急激に外部へと拡散されることで増光幅が10等を超え る大規模な増光として観測される。これが新星および回帰新星の増光メカニズムで ある。新星はこの爆発が一度起こると、次に爆発を起こすまでに数千年から数万年

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かかるため、一度観測がされたとしても二度目の爆発は記録として残されない。し かし、二度目の爆発が確認された新星に関しては「回帰新星」として記録される。 よって、爆発の頻度で新星、回帰新星に分けられる。 一方、増光幅が5等ほどしかなく、新星より小規模且つ間欠的に増光を繰り返す ものは「矮新星(Dwarf Nova)」と呼ばれている。一見、回帰新星と矮新星は増光 幅が異なるだけで似たものであるように見えるが増光メカニズムは異なる。この矮 新星に関しては次の章で述べる。 また、増光を示さないという点で他の激変星の特徴とは異なるが、スペクトルや 色が新星の減光時に類似しているものは「新星様変光星(Nova-like variables)」と 呼ばれている。この天体は増光を示さないものの新星や矮新星同様に、伴星からの ガス流が主星へと流れ込んでいる。その際、多量のガス流が降着円盤へと流入する ため、降着円盤内部の物質は電離度が上昇する。そして、円盤内での摩擦は大きく なり、質量降着率が高く維持される。これにより降着円盤は明るい状態を比較的長 期間保つことから他の激変星と区別されている。

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3

矮新星について

矮新星の研究は1855 年 12 月 15 日にジョン・ラッセル・ハインド (John Russel Hind) によってふたご座 U 星(以下、U Gem)が発見されたことに端を発する。

矮新星は他の激変星同様、主星である白色矮星の周りに降着円盤を有している。そ して、この降着円盤へとガス流は流れ込み、円盤内にガスは溜められるが限界量を 超えると一気に白色矮星へと落下していく。この落下時にガスはエネルギー(熱や 光)を放出するため、明るく輝くとされている。この一連の過程は1974 年に Y.Osaki (尾崎洋二氏)によって「円盤不安定性モデル(Disc instability model)」として発表 された。この発表の一年前にG.Bath により「伴星不安定性モデル」が提唱されて おり、後に「円盤不安定性モデル」と競合する形となった。 これら2つの矮新星増光過程モデルが競合する中、1979 年には Osaki の円盤不安 定性モデルを説明する「熱不安定性」がR.Hoshi(蓬茨霊運氏)によって発見された。 これによると、円盤内の温度の違いにより、ガスの粘性率にも違いが生じ、結果 として降着円盤の明るさに違いが現れることが述べられている。まず、円盤内のガ スが低温で中性の状態のときには円盤の粘性率は小さくなる。そのとき、発生する 摩擦熱は小さいため、ガスがもつ角運動量はほとんど失われることはない。この摩 擦熱は円盤の内側と外側では角速度が異なるという差動回転によって生じている。 そして、円盤内をガスは回り続けるが、微量ながらも発生する摩擦熱により円盤内 のガスは角運動量を徐々に失い、内側へと落下していく。このように落下するガス が少ないために、わずかなエネルギー(熱や光)を放出しながら暗く輝いている状 態が「矮新星の静穏期」にあたる。 その後、伴星からのガス流が徐々に円盤内へと溜め込まれていくとガスの電離度 は増していく。そして、完全に電離し高温状態となったとき、円盤内のガス中に磁

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力線が生じ、粘性は大きくなり差動回転による摩擦熱も合わせて大きくなる。この 多量の摩擦熱の発生によって角運動量を失ったガスは一気に白色矮星へと落下する。 このように落下するガス量が増え、大量のエネルギー(熱や光)が放出されている 状態が「矮新星の増光、または爆発」である。円盤内のガスが白色矮星へと落下し た後、円盤内の粘度は下がり低温状態となる。低温状態となった円盤は再び伴星か らのガス流を溜め込みながら次の爆発までの静穏期を迎える。 このHoshi の発見した熱不安定性には、2つの状態を行き来するサイクルが途中 で止まってしまうという欠点があった。しかし、1981 年にその欠点を補う「熱不安 定性に基づく矮新星爆発モデル」がマイヤー夫妻によって提案された。これにより 熱不安定性における欠点は解消され、矮新星爆発の「熱不安定性モデル」として提 唱されるようになる。 そして、現在は「熱不安定性モデル」に裏付けられた「円盤不安定性モデル」が 矮新星爆発の仕組みとして考えられている。 このように静穏期や増光、減光が存在する矮新星であるがその光度変化は光度曲 線により特徴づけられる。そして、光度曲線の形により矮新星は下記のようなサブ クラスに分けられている。 1. ふたご座 U 星型 (UG:U Gem 型)  または、 はくちょう座SS 星型(UGSS:SS Cyg 型) :ノーマルアウトバーストが見られる 2. きりん座 Z 星型(UGZ:Z Cam 型) :極大後、減光が一時的に停止する(スタンドスティル;StandStill) 3. おおぐま座 SU 型星(UGSU:SU UMa 型) :ノーマルアウトバーストとスーパーアウトバーストが見られる

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このように矮新星は光度曲線の形の違いによって分類され、それぞれにおいて代 表的な光度曲線の形をもつ変光星(プロトタイプ)の名前で呼ばれている。一方で、 最初に発見された矮新星がU Gem であることから、それ以降に発見された矮新星 の分類を「UGSS」、「UGZ」、「UGSU」と呼ぶこともある。 まず、「U Gem 型矮新星」または「SS Cyg 型矮新星」と呼ばれる分類は、「アウ トバースト(Outburst)」を起こす通常の矮新星として知られている。 このSS Cyg 型矮新星のような単調な増光を示さず、「スタンドスティル (Stand still)」という現象を持ち合わせている矮新星は「Z Cam 型矮新星」と呼ばれる。「ス タンドスティル」とは極大後、減光が一時的に停止する現象である。一般に矮新星 は、極大後、静穏時の明るさまで円盤内の密度を下げながら、減光していく。しか し、Z Cam 型矮新星の場合、この過程の途中で伴星からのガス流入量が普段よりも 大きくなり、円盤内の密度が下がらないということが起こる。その結果、電離度、摩 擦熱の大きさは維持され、円盤は明るい状態のまま保たれる。そして、この状態は 流入量が減り、減光を再開するまで一定期間続く。このことから、Z Cam 型矮新星 は降着円盤へのガス流入量の突然の増加によって明るさが維持される期間をもつ矮 新星といえる。また、普段から伴星からのガス流の移動率が高いため頻繁に増光を 起こしている。 次に、アウトバーストの他に「スーパーアウトバースト(Superoutburst;超増光)」 という極大の期間がアウトバーストよりも長い増光を示すものは「SU UMa 型矮新 星」と呼ぶ。このスーパーアウトバースト中にはSU UMa 型矮新星であることを決 定づける特徴として知られる「スーパーハンプ(Superhump)」という短周期変動が 見られる。SU UMa 型矮新星の場合、通常のアウトバーストはスーパーアウトバー ストに対し、「ノーマルアウトバースト(Normaloutburst)」と呼ばれることもある。 SU UMa 型矮新星のノーマルアウトバーストは他の矮新星同様、「円盤不安定性」に よって生じる。ノーマルアウトバーストを繰り返していくうちに円盤にはガスが溜 められていき、やがて円盤は伴星からの潮汐力の影響を受け、楕円状に伸ばされ離 心楕円円盤へと変形する。そして、楕円円盤の近星点(最も伴星に近づいた部分)

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で効率よく質量輸送が行われることにより、スーパーアウトバーストが起こると考 えられている。このとき、伴星の潮汐力によって引き起こされる円盤の不安定性は 「潮汐不安定性(Tidal instability)」と呼ばれている。 また、伴星は重心のまわりを角速度 360° Porb で公転運動している。一方、楕円円盤は角速度 360° Pprec で歳差運動している。この二つの角速度の差は 360° Porb 360° Pprec と表され、単位時間当たりの広がりを示す。このとき、伴星の公転周期を Porb、楕 円円盤の歳差運動の周期を Pprecとする。この角速度の違いによって生じた角度の広 がりはスーパーハンプ周期 Pshで360 °になると考えると、 (360° Porb 360° Pprec )× Psh = 360° という式で表すことができ、 1 Porb 1 Pprec = 1 Psh

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さらにSU UMa 型矮新星は下記のようなサブタイプに分けられる。 1. おおぐま座 SU 型矮新星 (SU UMa 型) スーパーアウトバーストとアウトバーストが両方観測される。 2. WZ Sge 型矮新星 (や座 WZ 型) ・スーパーアウトバーストのみが観測される。 ・スーパーサイクル(スーパーアウトバーストの間隔)が  数十年と極めて長い。 3. ER UMa 型(おおぐま座 ER 型) ・スーパーアウトバーストとアウトバーストが両方観測されるが、  静穏期がない。 ・スーパーサイクルが1ヶ月以内と短い。 まず、SU UMa 型矮新星の典型的な特徴であるスーパーアウトバーストやスーパー ハンプを示すものは、サブクラス同様「SU UMa 型矮新星」と呼ばれる。 そして、伴星からのガス流入量の大きさの違いにより、スーパーアウトバーストし か起こさないと考えられる「や座WZ 星型(以下、WZ Sge 型)矮新星」と、静穏 期がなくアウトバーストとスーパーアウトバーストを繰り返す「おおぐま座ER星 (以下、ER UMa 型)矮新星」に分けられる。 WZ Sge 型矮新星はおそらく、伴星からのガス流入量が少ないため、伴星へのガ ス流による円盤内の質量増加は緩やかである。そして、ガスが溜まるにつれ伴星の 潮汐力により楕円状に伸ばされるため、ノーマルアウト バーストを起こす前に、潮 汐不安定性によるスーパーアウトバーストが引き起こされる。これがWZ Sge 型矮 新星において、スーパーアウトバーストのみが観測される上、その間隔が数十年と 長い要因であると考えられている。 一方、ER UMa 型矮新星の場合、ガス流入量が多いため、通常の SU UMa 型矮新 星における静穏期がなく、頻繁にノーマルアウトバーストとスーパーアウトバース トを繰り返している。

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これらのSU UMa 型矮新星におけるスーパーアウトバーストは降着円盤によって 引き起こされているため、円盤の拡大または収縮によってその周期は変化するであろ うと考えられている。このことは「O-C」を計算することで確認することができる。 O-C とは周期の観測値(Observation)から理論値(Calculation)を引き、周期変化 を求める手段である。食変光星などの周期変化にも用いられるが、この場合「O-C」 はスーパーアウトバースト中のスーパーハンプ周期 Pshの変化を表す。SU UMa 型 矮新星の場合、「O(観測値)」は観測の結果に基づく極大時であり、「C(理論値)」 は計算によって得られる理論上の極大時である。また、C(理論値)は、 C (極大時の理論値) = E0 (元期) + E (周期回数) × P (周期) という式から求めることができる。ここで、E0は観測によって得られた最初の極大 時(元期)であり、Pは次の極大時までの周期、Eはその周期の想定される回数で ある。

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4

目的星について

今回の観測では、次の2つの天体を目的星とした。 1. こと座 AY 星;AY Lyr(Fig4.1)  α: 18h 44m 26.76s    δ: +37 ° 59 ′ 51.9 ″  分類:SU UMa 型矮新星 AY Lyr はこと座に位置する変光星である。この星は静穏期には 18 等と暗い ため、測光観測が困難な星である。しかし、2014 年 10 月 16 日に VS NET か ら、AY Lyr が増光し 13 等台まで明るくなっているとの報告があった (vs-alert 17848)。その後、2014 年 10 月 20 日には光度曲線中にスーパーハンプが受かっ ていることが分かり、SU UMa 型矮新星の特徴であるスーパーアウトバース トを起こしていることが決定づけられた(vs-alert 17866)。また、岡山理科大 学田邉研究室では2008 年から 2009 年にかけて AY Lyr の CCD 連続測光観測 が行われていたため、「O-C」を用いて周期変化率を求めることができる。 2. ASASSN-14jv (Fig 4.2)  α: 18h 53m 28.81s  δ: +42 ° 03 ′ 43.3 ″  分類:WZ Sge 型矮新星(候補) ASASSN-14jv も AY Lyr 同様、こと座に位置する変光星である。この変光星は 「All-Sky Automated Survey for Supernovae(以下、ASAS-SN)」によって増光 が発見され、11 等台まで明るくなっていることが確認された(Atel # 6676)。さ らには光度曲線中に「早期スーパーハンプ(early-superhump)」が受かってい

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ることから「WZ Sge 型矮新星」候補であるとの報告があった(vsnet-outburst 17610)。この早期スーパーハンプとは光度曲線中に2つのハンプ (hump;こ ぶ) が見られる現象で、「WZ Sge 型矮新星」が示す特徴の一つとされている。 尚、この変光星の増光を発見した「ASAS-SN」とは毎晩全天において、17 等ま での明るさで光度が変動している天体を自動探索するシステムの呼称である。

Fig. 4.1: AY Lyr Fig. 4.2: ASASSN-14jv Fig. 4.3: Finding Chart(The STScI Digitized Sky Survey より)

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5

観測装置と方法

5.1

観測装置について

本観測は岡山理科大学21号館屋上測光専用観測室(北緯 34 度 41 分 38 秒 西経 133 度 55 分 51 秒)にて CCD 連続測光観測を行った。使用した機材は次のとおりで ある。(Fig.5.1、Fig.5.2、Fig5.3) 1. 望遠鏡:C9(セレストロン) f = 2350mm    D = 235mm F6.3(レデューサー使用時) 2. CCD カメラ:ST-9XE(SBIG) 画素数:512 × 512pix    pixcel サイズ = 20 × 20 μ 冷却方式:電子冷却  フィルター:C(Clear) 3. 赤道儀:SXD2(Vixen):Starbook により自動導入

5.2

観測方法について

赤道儀制御は「StellaNavigator ver.9(Vixen)」、CCD カメラ制御には「CCDOPSSBIG)」を用いて、同館7階制御室より遠隔操作した。撮像した画像の処理はAIP4WIN ver.2」を使用し、ダーク減算、フラット補正後、Aperture photometry による差測光を行った。観測手順は次の通りである(我々の測光観測の詳しい手順 は付録A に記す)。:

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1. CCD カメラの冷却 観測開始前に冷却を入れる。このとき、冷却温度は〔外気温−10 ℃〕を目安 にする。また、冷却が安定するまで約2∼3時間程かかる。 2. フラット画像の撮像 日没前または日の出直前にフラット画像を撮る。このフラット画像はCCD カ メラ毎に異なる感度ムラを補正するためのもので1 次処理を行う際に使用す る。また、フラット画像は鏡筒をデフューザーで覆い、入ってくる光が一様な 環境下で撮像する。 3. 目的天体の撮像 赤道儀を操作し目的星が画面内に収まるように導入した後、撮像を行ってい く。このとき、目的星のカウント値が〔216=65536〕を超え、ピクセルが飽和 しないように露光時間を調整する。 4. ダーク画像の撮像 観測を行った際、同じ環境の下、目的天体を撮像時と同じ露光時間で10 枚程 撮る。ダーク画像は目的天体を撮像した画像から熱雑音(ノイズ成分)を引く ために必要である。 5. 1 次処理 撮像した画像は「AIP4WIN ver.2」を用いて、1 次処理(フラット補正、およ びダーク減算)を行っていく。 (a) フラット補正:画像の感度ムラを CCD カメラの感度で割ってムラを均す。 (b) ダーク減算:画像の熱雑音(ノイズ成分)を取り除く。 6. Aperture Photometry による差測光

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7. 光度曲線描画 Excel を用いて差測光により得られたデータを光度曲線として表す。 8. 周期解析 R 上で「PDM」を用いた解析を行うが詳しい解析方法は付録 B に記す。 Fig. 5.1: 岡山理科大学21号館屋上測光専用観測室 Fig. 5.2: CCD カメラと鏡筒 Fig. 5.3: 赤道儀 SXD2

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6

観測

本観測は目的天体の光度に応じて露光時間を調節し、Clear フィルターでの CCD 連続測光観測を行った。まず、2014 年 10 月 23 日から 2014 年 10 月 27 日までのうち4 夜にわたり、AY Lyr の CCD 連続測光観測を行った。このとき、CCD カメラの 露光時間は30 秒とした。そして、2014 年 11 月 10 から 2014 年 11 月 20 日までのう ち計6 夜にわたり、ASASSN-14jv の CCD 連続測光観測を行った。このとき、CCD カメラの露光時間は20 秒とした。観測ログは Table6.1 に記す。 Table 6.1: 観測ログ

Date Object N Exposure Time Filter 2014 October 23.408 - 23.601 AY Lyr 531 30s Clear 24.408 - 24.521 AY Lyr 285 30s Clear 25.485 - 25.575 AY Lyr 221 30s Clear 27.393 - 27.585 AY Lyr 430 30s Clear 2014 November 10.402 - 10.556 ASASSN-14jv 557 20s Clear 11.374 - 11.550 ASASSN-14jv 680 20s Clear 12.368 - 12.551 ASASSN-14jv 703 20s Clear 13.422 - 13.549 ASASSN-14jv 487 20s Clear 14.363 - 14.569 ASASSN-14jv 637 20s Clear 20.373 - 20.546 ASASSN-14jv 667 20s Clear

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7

結果

7.1

光度曲線

1. AY Lyr 2014 年 10 月 23 日から 10 月 27 日の観測結果のうち、10 月 23 日から 10 月 24 日にかけては顕著な光度変化を捉えることができた。しかし、10 月 25 日は天 候不良のため、まとまったデータが得られず、10 月 27 日に再度観測した際に は光度変化は小さくなっていた。したがって、10 月 23 日から 10 月 24 日にか けての顕著な光度変化はスーパーアウトバースト中に見られる明瞭なスーパー ハンプであったといえる。これらの光度曲線は2008 年から 2009 年にかけて得 られた光度曲線も含め、Fig.7.17―7.12 に示す。 2. ASASSN-14jv 2014 年 11 月 10 日から 11 月 20 日の観測結果のうち、11 月 10 日から 11 月 14 日にかけて光度変化は落ち着いていた。しかし、11 月 20 日の光度曲線には著 しい光度の増減が見られた。観測開始時の光度変化に比べ、11 月 20 日の光度 曲線は著しく変動がみられることから、スーパーアウトバースト中に見られ る顕著なスーパーハンプを捉える事が出来たといえる。これらの光度曲線は Fig.7.13―7.18 に示す。

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-0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 23.4 23.42 23.44 23.46 23.48 23.5 23.52 23.54 23.56 23.58 23.6 23.62 delta mag. UT(Day) 2014_1023_AY Lyr

Fig. 7.1: Light curve of AY Lyr 2014.10.23 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 24.36 24.38 24.4 24.42 24.44 24.46 24.48 24.5 24.52 24.54 delta mag. UT(Day) 2014_1024_AY Lyr

Fig. 7.2: Light curve of AY Lyr 2014.10.24 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 25.48 25.49 25.5 25.51 25.52 25.53 25.54 25.55 25.56 25.57 25.58 delta mag. UT(Day) 2014_1025_AY Lyr

Fig. 7.3: Light curve of AY Lyr

-0.3 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 27.38 27.4 27.42 27.44 27.46 27.48 27.5 27.52 27.54 27.56 27.58 27.6 delta mag. UT(Day) 2014_1027_AY Lyr

(25)

-0.35 -0.3 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 16.42 16.44 16.46 16.48 16.5 16.52 16.54 16.56 16.58 delta mag. UT(Day) 2008_1016_AY Lyr

Fig. 7.5: Light curve of AY Lyr 2008.10.16 -0.3 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 17.42 17.44 17.46 17.48 17.5 17.52 17.54 17.56 17.58 delta mag. UT(Day) 2008_1017_AY Lyr "2008_1017_AY.txt"

Fig. 7.6: Light curve of AY Lyr 2008.10.17 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 18.44 18.46 18.48 18.5 18.52 18.54 18.56 18.58 18.6 delta mag. UT(Day) 2008_1018_AY Lyr

Fig. 7.7: Light curve of AY Lyr 2008.10.18 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 21.45 21.46 21.47 21.48 21.49 21.5 21.51 21.52 21.53 21.54 21.55 delta mag. UT(Day) 2008_1021_AY Lyr

Fig. 7.8: Light curve of AY Lyr 2008.10.21

(26)

-0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 13.55 13.6 13.65 13.7 13.75 13.8 delta mag. UT(Day) 2009_0513_AY Lyr

Fig. 7.9: Light curve of AY Lyr 2009.05.13 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 14.55 14.6 14.65 14.7 14.75 14.8 14.85 delta mag. UT(Day) 2009_0514_AY Lyr

Fig. 7.10: Light curve of AY Lyr 2009.05.14 -0.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 18.56 18.58 18.6 18.62 18.64 18.66 18.68 18.7 18.72 18.74 18.76 delta mag. UT(Day) 2009_0518_AY Lyr

Fig. 7.11: Lightcurve of AY Lyr

-0.1 -0.08 -0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 19.58 19.6 19.62 19.64 19.66 19.68 19.7 19.72 19.74 19.76 19.78 19.8 delta mag. UT(Day) 2009_0519_AY Lyr

(27)

-0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 10.4 10.42 10.44 10.46 10.48 10.5 10.52 10.54 10.56 delta mag. UT(Day) 2014_1110_ASASSN-14jv

Fig. 7.13: Light curve of ASASSN-14jv 2014.11.10 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 11.36 11.38 11.4 11.42 11.44 11.46 11.48 11.5 11.52 11.54 11.56 delta mag. UT(Day) 2014_1111_ASASSN-14jv

Fig. 7.14: Light curve of ASASSN-14jv 2014.11.11 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 12.36 12.38 12.4 12.42 12.44 12.46 12.48 12.5 12.52 12.54 12.56 delta mag. UT(Day) 2014_1112_ASASSN-14jv

Fig. 7.15: Light curve of ASASSN-14jv 2014.11.12 -0.08 -0.06 -0.04 -0.02 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 13.42 13.44 13.46 13.48 13.5 13.52 13.54 13.56 delta mag. UT(Day) 2014_1113_ASASSN-14jv

Fig. 7.16: Light curve of ASASSN-14jv 2014.11.13

(28)

-0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 14.35 14.4 14.45 14.5 14.55 14.6 delta mag. UT(Day) 2014_1114_ASASSN-14jv

Fig. 7.17: Light curve of ASASSN-14jv 2014.11.14 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 0.05 0.1 0.15 0.2 20.36 20.38 20.4 20.42 20.44 20.46 20.48 20.5 20.52 20.54 20.56 delta mag. UT(Day) 2014_1120_ASASSN-14jv

Fig. 7.18: Light curve of ASASSN-14jv 2014.11.20

7.2

周期解析

得られた光度曲線を統計言語「R」によって書かれた「PDM」を用いて周期解析 を行い、スーパーハンプ周期 Pshを求めた。AY Ly に関しては光度変化が見られた 2014 年 10 月 23 日、10 月 24 日、10 月 27 日のデータを用い、ASASSN-14jv に関し ては、顕著な光度変化が見られた2014 年 11 月 20 日のデータを用いて周期解析を 行った。さらに、本研究室では2008 年から 2009 年にかけても AY Lyr の観測が行 われていたため、今回得られたデータと共に周期解析を行った。周期解析の結果は Table.7.1 に示す。

(29)

Table 7.1: 光度曲線の周期解析結果 Object Date Superhump Period(Psh)

AY Lyr 2008 年 10 月 15 日 0.07322 ± 0.00059(日) 105(分) 10 月 16 日 0.07795 ± 0.00099(日) 112(分) 10 月 18 日 0.07432 ± 0.00068(日) 107(分) AY Lyr 2009 年 5 月 13 日 0.07511 ± 0.00024(日) 108(分) 5 月 14 日 0.07582 ± 0.00017(日) 109(分) 5 月 18 日 0.0774 ± 0.0015(日) 111(分) 5 月 19 日 0.07416 ± 0.00065(日) 107(分) AY Lyr 2014 年 10 月 23 日 0.07558 ± 0.00031(日) 109(分) 10 月 24 日 0.07582 ± 0.00047(日) 109(分) 10 月 27 日 0.07260 ± 0.00056(日) 104(分) ASASSN-14jv 2014 年 11 月 20 日 0.05608 ± 0.00022(日)   81(分)

(30)

8

考察

今回、観測を行った「AY Lyr」、ならびに「ASASSN-14jv」は VS NET からの報 告によるとスーパーアウトバースト中ということであった。我々はこの大増光の中 で、もうひとつの周期的変動としてスーパーハンプを捉えることができた。 AY Lyr は観測開始から著しい光度変化を示していたが、ASASSN-14jv に関しては 観測を始め、数日間は天候の影響も含まれるような細かな変動が続いた。しかし、 2014 年 11 月 20 日の光度曲線には数日間の変動と比べて著しい光度変化が現れたこ とから11 月 20 日に捉えた変動がスーパーハンプであったと判断できる。 そして、観測データを元に周期解析を行い、スーパーハンプ周期 Pshを求めた。AY Lyrに関しては約109分という周期が求まり、ASASSN-14jvに関しては約81分という 周期が求まった。これら2 つの天体におけるスーパーハンプ周期を比べると ASASSN-14jv は短いスーパーハンプ周期を示していることが分かる。特に ASASSN-ASASSN-14jv は ASA-SN によって発見された後に早期スーパーハンプが捉えられたことから WZ Sge 型矮新星候補とされていた。その上、WZ Sge 型矮新星は特徴として、スーパーハ ンプ周期が約80分と他の矮新星よりも短いということが知られており、 ASASSN-14jv が示す特徴とよく当てはまる。よって、ASASSN-ASASSN-14jv は SU UMa 型矮新星の 中でもWZ Sge 型矮新星に分類される天体であるといえる。

(31)

9

今後の課題

1. データから得られた「O-C」を計算し、他の矮新星と比較を行う。 今回、AY Lyr のスーパーハンプ周期を求めた。尚、本研究室では 2008 年から 2009 年においても AY Lyr の観測が行われたため、今回得られたデータと共に 「O-C」を計算し、周期変化を見ていきたい。そして、得られた周期変化率を 基にして他の矮新星との比較を行っていきたい。「O-C」は次の手順で行う。:   (a) スーパーハンプの極大時刻の予報式を作成する。 (b) スーパーハンプの周期変化率を求め、他の矮新星との比較を行う。 2. ASASSN-14jv の諸量を求める。 今回、WZ Sge 型矮新星候補として考えられていた ASASSN-14jv を観測し、 スーパーハンプ周期を求めた。今後は同天体の軌道周期といった諸量を求めて いきたい。 3. 可能であれば色指数が近い比較星を選択する。 観測面では、差測光であることを考慮し、特に高度が小さくなったときは色指 数が目的星により近い比較星を選択するように検討する必要がある。 4. 今回の観測での経験を生かし、他の WZ Sge 型矮新星の観測、ならびに周期解 析を行っていきたい。

(32)

謝辞   田邉健茲教授には1年生から3年生までの講義や実習、天文部における活動に至る まで大変お世話になりました。4年生になり、研究室やゼミでの熱心なご指導、そ して、研究会や卒業研究発表会の事前準備における発表内容の添削、助言をしてい ただきましたことを心から感謝しております。田邉教授にはゼミや日頃の質問を通 して、物事を考える上で根拠や理由を常に求め続ける姿勢を教えていただきました。 このことから卒業研究を行う上で、分かっている点、分かっていない点を整理し、求 めたいことを見据えることの大切さを学ぶことができました。 また、本研究での解析方法や矮新星の増光情報を教えていただいた特別研究生の 今村和義さん、観測方法やデータのまとめ方など卒業研究を行う上で必要な事柄を 教えていただき、連日の観測も一緒に行っていただいた大学院生の小木美奈子さん、 そして、同じゼミ生として共に観測を行い、議論し、研究を行う上での刺激をいた だいた石橋咲子さんにも大変感謝しております。 最後に、この卒業研究が行えたのも歴代の先輩方の観測や研究の積み重ねによる 力添えや、様々な人の協力があったからこそだと思います。関わっていただいた皆 様には大変感謝しております。ありがとうございました。

(33)

参考文献

1. John.R.Percy,"The studying of variable star using small telescope",Cam-bridge University Press,1986

2. John.R.Percy,"Understanding Variable Stars",Cambridge University Press, 2007

3. Coel Hellier,"Cataclysmic variable stars:how and why they vary",Springer, 2001 4. 田口 秦基,修士論文「激変星 GK Persei の CCD 測光観測と解析」,岡山理科 大学 田邉研究室,2005 5. 國富 奈々絵,修士論文「食を起こす SU UMa 型矮新星 IY UMa の光度曲線解 析」,岡山理科大学 田邉研究室,2009 6. 能勢 樹葉,卒業論文「青い超巨星 P Cyg(はくちょう座 P 星) の分光ならびに 測光観測」,岡山理科大学 田邉研究室,2010 7. 岡崎 彰,「奇妙な42 の星たち」,誠文堂新光社,1994 8. 岡野 邦彦,「冷却CCD カメラによる天体撮影テクニック」,誠文堂新光社,2002 9. 尾崎 洋二,「星はなぜ輝くのか」,朝日新聞社,2002 10. 福田 英雄,「天文アマチュアのための冷却CCD 入門」,誠文堂新光社,2009 11. 日本変光星研究会,「天体観測の教科書 変光星観測編」,誠文堂新光社,2009

Fig. 4.1: AY Lyr Fig. 4.2: ASASSN-14jv Fig. 4.3: Finding Chart(The STScI Digitized Sky Survey より)
Fig. 7.1: Light curve of AY Lyr 2014.10.23 -0.15-0.1-0.05  0 0.05 0.1 0.15  24.36  24.38  24.4  24.42  24.44  24.46  24.48  24.5  24.52  24.54delta mag.UT(Day)2014_1024_AY Lyr
Fig. 7.5: Light curve of AY Lyr 2008.10.16 -0.3-0.25-0.2-0.15-0.1-0.05  0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25  17.42  17.44  17.46  17.48  17.5  17.52  17.54  17.56  17.58delta mag.UT(Day)2008_1017_AY Lyr"2008_1017_AY.txt"
Fig. 7.9: Light curve of AY Lyr 2009.05.13 -0.15-0.1-0.05  0 0.05 0.1 0.15  14.55  14.6  14.65  14.7  14.75  14.8  14.85delta mag.UT(Day)2009_0514_AY Lyr
+4

参照

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